JP2975169B2 - 建物の基礎 - Google Patents

建物の基礎

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JP2975169B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物のプレキャストコ
ンクリート(PC)製基礎に係り、例えばユニット住宅
の基礎として利用できるものである。
【0002】
【背景技術】従来、住宅の基礎は建設現場で組み立てら
れた基礎用型枠の内部にコンクリートを打設することに
より作られていたが、この現場打ちコンクリート基礎に
よると多くの手間と時間がかかり、また基礎を高精度に
作ることができないため、このような問題を解決できる
ものとして、実開平1−61240、実開平1−141
843等に工場で予め製造されたPC製ブロックを使用
する基礎が示されている。
【0003】また、実開平1−61242には、基礎を
下部の幅広なフーチング部材と上部の縦長な立上部材と
で形成するとともに、これらのフーチング部材と立上部
材を共にPC製としたものが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】基礎は住宅の下部形状
と対応した平面形状に作られ、この平面形状は、住宅の
種類が複数ある場合には、それぞれについて異なるた
め、実開平1−61242のように、PC製のフーチン
グ部材と立上部材とで形成された基礎では、工場におい
て、基礎構成部材であるこれらのフーチング部材、立上
部材としてのPC製ブロックをそれぞれの住宅の基礎に
合せて各種寸法、形状で多数製作しなければならず、こ
れではフーチング部材、立上部材の種類が多くなり、ま
た、これらを工場で製作するための型枠の種類、個数も
多くなり、合理的な製作を行えない。
【0005】本発明の目的は、基礎構成部材であるPC
製フーチング部、PC製立上部材の共通化を図って各種
の住宅の基礎を有効に作ることができ、このためフーチ
ング部材、立上部材の種類を減少でき、これらを作るた
め型枠の種類、個数も減少できるようになる建物の基礎
を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、プレキャスト
コンクリート製フーチング部材と、このフーチング部材
の上部に配置されたプレキャストコンクリート製立上部
材とを含んで形成された建物の基礎であって、前記フー
チング部材は規格化された所定長さを有し、かつ、前記
立上部材は、規格化された所定長さを有する梁部材と、
複数個の前記梁部材の間に配置されてこれらの梁部材同
士を連結する規格化された所定長さを有する連結部材と
を含み構成され、この連結部材は高さレベル調整部材の
頭部で支持され、この高さレベル調整部材は前記フーチ
ング部材に設けられるとともにその頭部が当該フーチン
グ部材の上面より上方に突出していることを特徴とする
建物の基礎である。
【0007】以上において、梁部材と連結部材はこれら
の端部に設けられた接続具で接続され、連結部材側の接
続具の下部には凸段部が形成され、また梁部材側の接続
具の下部には凹段部が形成され、これらの凸段部と凹段
部がはまりこみ互いに上下および左右方向に係合するこ
により梁部材と連結部材の接続が行われる。
【0008】また、梁部材と連結部材はこれらの端部に
設けられた接続具で接続されているとともに、これらの
接続具は接続具の孔に打ち込まれたピンで結合されてい
る。
【0009】
【作用】フーチング部材、梁部材、連結部材はそれぞれ
規格化された所定長さを有するため、フーチング部材同
士、および梁部材と連結部材とをそれぞれ直列に接続す
ることにより、平面形状が異なる各種類の基礎を有効に
作ることができ、各種の住宅の基礎を基礎構成部材の共
通化を図って作ることができる。また、連結部材は、フ
ーチング部材に設けられた高さレベル調整部材の頭部で
支持されるので、高さレベル調整部材を設けるための、
例えば座板等を連結部材等に設けなくてもよく、簡単な
構成ですむ。さらに、連結部材とフーチング部材との隙
間からスパナ等を差し込んで高さレベル調整ができるの
で、高さ調整作業が容易である。
【0010】また、梁部材と連結部材をこれらの端部に
設けた接続具で接続し、連結部材側の接続具の下部に凸
段部を、梁部材側の接続具の下部に凹段部をそれぞれ形
成した場合、梁部材の両端部における接続具の凹段部を
連結部材の接続具の凸段部に係合することにより、梁部
材は両端部が連結部材で両持ち支持されることになり、
このため、フーチング部材の上部の所定高さに梁部材、
連結部材を配置するための高さレベル調整部材を連結部
材の配置箇所だけに設ければよく、梁部材の配置箇所に
はレベル調整部材を配置する必要がない。
【0011】また、梁部材と連結部材をこれらの端部に
設けた接続具で接続し、これらの接続具をピンの打ち込
みで結合するようにした場合には、ピンの打ち込み作業
により梁部材と連結部材を接続でき、この作業を短時間
で簡単に行える。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は本実施例に係る基礎の全体を示す平
面図で、この基礎はユニット住宅用である。図1では、
ユニット住宅の構成要素である住宅ユニット1が二点鎖
線で示され、住宅ユニット1には長さが異なる二種類の
もの1A,1Bがある。基礎は、PC製フーチング部材
10とPC製フーチング部材20とにより形成され、フ
ーチング部材10には図2、図3で示したフーチング部
材11,12があり、立上部材20には、図4、図5で
示した直線的に延びる梁部材21,22と、これらの梁
部材21,22の間に配置されてこれらを連結するため
の図6〜図10で示した連結部材23〜27とがある。
梁部材22には、図1の通り、住宅ユニット1A,1B
と対応する長さの二種類のもの22−1,22−2があ
る。
【0013】図1ではフーチング部材11は4個、フー
チング部材12は2個、梁部材21は9個、梁部材22
−1は2個、梁部材22−2は2個、連結部材23は4
個、連結部材24は4個、連結部材25は1個、連結部
材26は1個、連結部材27は2個それぞれ使用されて
いる。これらの部材は住宅ユニット1の基準寸法である
モジュールに基づく規格化された各所定長さを有し、フ
ーチング部材11,12により平面三の字のフーチング
部が形成され、また、梁部材21,22と連結部材23
〜27により、このフーチング部の上部に配置された平
面日の字の立上部が形成されている。連結部材23〜2
7が配置される位置は住宅ユニット1のコーナ部と対応
する位置である。
【0014】図2において、フーチング部材11には、
梁部材21、連結部材23,24が配置される位置に図
12で示した補強筋30の下端雄ねじ部を螺入するため
のナット31が埋め込まれ、また、連結部材23,24
が配置される位置には図12図で示した高さレベル調整
部材である高さレベル調整ボルト32を螺入するための
ナット33が埋め込まれている。また、フーチング部材
11の一方の端部には、図11で示した連結板34の孔
34Aに挿入されるボルト35を螺入するためのナット
36が埋め込まれ、このナット36は連結板34の厚さ
よりも深い窪み部37に設けられている。
【0015】図3は梁部材21と連結部材25,27が
配置されるフーチング部材12を示し、このフーチング
部材12にもナット31,33,36が埋め込まれてい
る。
【0016】図4で示した梁部材21は本体21Aの両
端に金属製の接続具38を備え、この接続具38は突起
38Aを有する雄接続具になっている。突起38Aには
ピンを打ち込むための孔39が設けられ、本体21Aに
は前記補強筋30を挿入するための上下方向の貫通孔4
0が設けられている。この貫通孔40には金属製筒部材
(シース管)を配設してもよい。雄接続具38は本体2
1Aの厚さ方向中心部に配置されておらず、厚さ方向中
心部からA分ずれている。また、雄接続具38の突起3
8Aの下端は基部38Bの下端よりもB分上にあり、こ
のため、雄接続具38の下部には凹段部41が設けられ
ている。
【0017】図5で示した梁部材22の本体22Aの両
端部にも雄接続具38が設けられ、梁部材21と同様な
構成となっているが、梁部材21とはその長さ寸法が異
なり、また貫通孔40は設けられていない。
【0018】図6で示した連結部材23の本体23Aは
互いに直角方向へ延びる延出部23B,23Cを有する
平面L字型で、これらの延出部23B,23Cの先端に
金属製の接続具42が設けられている。この接続具42
は、前記雄接続具38の突起38Aを上下に挿入係合で
きる溝42Aを有する雌接続具である。雌接続具42に
はピンが打ち込まれる孔43が形成されている。本体2
3Aには連結部材21と同じく前記補強筋30を挿入す
るための貫通孔40が設けられ、また、図16で示した
住宅ユニット1のアンカー部材であるアンアーボルト4
4を挿入するための有底孔45も設けられている。この
有底孔45には金属製筒部材(シース管)を配設しても
よい。雌接続具42は延出部23B,23Cの厚さ方向
中心部に配置されておらず、厚さ方向中心部から住宅内
側にA分ずれている。雌接続具42の住宅外側の側面
は、延出部23B,23Cから連続的に延びるコンクリ
ート製被覆部46で覆われ、この側面は外部に露出して
いない。雌接続具42の溝42Aは雌接続具42の下端
まで達せず、この下端から上方へB分残した位置まで延
び、このため雌接続具42の下部には凸段部47が設け
られている。
【0019】図7で示した連結部材24の本体24A
は、住宅内側に膨らんだ膨出部24Bと互いに180度
反対側に延びる延出部24C,24Dとを有し、延出部
24C,24Dの先端に雌接続具42が設けられてい
る。本体24Aには貫通孔40と有底孔45が形成さ
れ、この連結部材24は2個の住宅ユニット1が隣り合
う位置に配置されるため、前記アンカーボルト44を挿
入するための有底孔45は2個設けられている。
【0020】図8における連結部材25の本体25A
は、住宅内側に延びる延出部25Bと互いに180度反
対側に延びる延出部25C,25Dとを有する平面T字
型で、これらの延出部25B,25C,25Dの先端に
雌接続具42が設けられている。本体25Aには貫通孔
40と有底孔45とが形成され、有底孔45は2個設け
られている。
【0021】図9における連結部材26は図8の連結部
材25と基本的に形状、構造は同じであり、本体26A
は延出部26B,26C,26Dを有する平面T字型
で、これらの延出部26B,26C,26Dの先端に雌
接続具42が設けられている。しかし、延出部26Bに
おける雌接続具42は、連結部材25の延出部25Bに
おける雌接続具42とは逆方向にA分ずれている。この
理由は、延出部26Bと25Bとを向かい合わせて連結
部材26と25とを配置した場合、これらの延出部25
B,26B同士を図4の梁部材21等により連結できる
ようにするためである。
【0022】図10で示した連結部材27の本体27A
は厚さ方向両側に膨らんだ膨出部27B,27Cを有し
ているとともに、互いに180度反対側に延びる延出部
27D,27Eを有し、これらの延出部27D,27E
の先端に雌接続具42が設けられている。本体27Aに
は貫通孔40と有底孔45が形成され、この連結部材2
7は4個の住宅ユニット1が隣り合う位置に配置される
ため、有底孔45は4個設けられている。
【0023】図1に示されているように、連結部材23
は直角方向にそれぞれL1 分の長さを有し、連結部材2
4,25,26,27は長手方向片側にそれぞれL
1 分、両側では合計2L1 分の長さを有し、連結部材2
5,26はこの長手方向と直角方向にはL1 分の長さを
有する。梁部材21の長さはL2 であり、2L1 +L2
は住宅ユニット1A,1Bの短辺側である妻側の寸法と
対応する。また、梁部材22−1の長さはL3 であり、
2L1 +L3 は住宅ユニット1Aの長辺側である桁側の
寸法と対応する。さらに、梁部材22−2の長さはL4
であり、2L1 +L4 は住宅ユニット1Bの長辺側であ
る桁側の寸法と対応する。また、フーチング部材11,
12の長さは共にL5 であり、L5 は3L1 +L2 +L
2 /2と同じであり、すなわちL5 は住宅ユニット1の
妻側の寸法の1.5倍と対応する長さになっている。
【0024】このように基礎のPC製フーチング部材1
0であるフーチング部材11,12およびPC製立上部
材20である梁部材21,22、連結部材23〜27
は、住宅ユニット1の寸法に基づく規格化された所定長
さを有するものとなっている。
【0025】以上の他、フーチング部材11と12は同
じ厚さ寸法であり、梁部材21,22、連結部材23〜
27は同じ高さ寸法である。
【0026】フーチング部材11,12、梁部材21,
22、連結部材23〜27は工場でPC製ブロックとし
て作られ、これらは内部に埋設された配筋材により補強
されている。
【0027】次に、基礎の施工作業について説明する。
ユニット住宅が建てられる建設現場では遣形作業、根切
作業が行われ、図14、図15で示す通り、根切りされ
た地盤51に栗石52が敷き込まれ、この上に捨てコン
クリート53が打たれる。
【0028】捨てコンクリート53上の所定位置には遣
形に基づき、図1の通り、フーチング部材11と11、
12と12が直列に置かれ、これらのフーチング部材同
士は図11の通り前記窪み部37が設けられた端部が突
き合わされて配置される。この後、窪み部37に連結板
34を置き、ボルト35を孔34Aに挿入してナット3
6に螺締することにより、連結板34でフーチング部材
11と11、12と12が接続される。次いで、連結板
34の上に図12の通りモルタル54を充填する。
【0029】以上のように複数のフーチング部材同士を
直列に接続した後、図2、図3で示したナット33に図
12の高さレベル調整ボルト32を螺合し、また、図
2、図3で示したナット31に図12の補強筋30の下
端雄ねじ部を螺合し、補強筋30をフーチング部材1
1,12に立設する。この後、フーチング部材11,1
2の上部には連結部材23〜27が遣形に基づく所定位
置とされて配置され、連結部材23〜27は貫通孔40
に補強筋30を挿入しながら高さレベル調整ボルト32
上に載せられる。このボルト32を回転操作してフーチ
ング部材11,12からの突出量を調整することによ
り、それぞれの連結部材23〜27の高さレベルは同一
とされる。
【0030】この後、連結部材23〜27の間には梁部
材21,22が配置され、この配置作業は、梁部材21
の貫通孔40に補強筋30を挿入しながら、連結部材2
3〜27の雌接続具42の溝42Aに梁部材21,22
の雄接続具38の突起38Aを上方から挿入して行う。
連結部材23〜27の雌接続具42の下部には前述の通
り凸段部47が設けられ、一方、梁部材21,22の雄
接続具38の下部には前述の通り凹段部41が設けられ
ているため、凸段部47と凹段部41が係合することに
より、梁部材21,22は両端部が連結部材23〜27
で支持されながらフーチング部材11,12上に配置さ
れる。また、凹段部41と凸段部47の高さ寸法は同じ
Bであるため、連結部材23〜27と梁部材21,22
の高さレベルは、図13に示す通り、自ずと一致する。
【0031】すなわち、本実施例によれば、高さレベル
調整ボルト32は連結部材23〜27が配置される箇所
だけに設ければよく、梁部材21,22が配置される箇
所には設ける必要がないため、それだけ部品点数の削
減、作業工数の減少を達成できる。
【0032】以上の作業後、溝42Aと突起38Aとが
係合状態となっている雌接続具42と雄接続具38の孔
43,39に図10の通りピン55が打ち込まれ、この
ピン55で雌接続具42と雄接続具38とが接続されて
連結部材23〜27と梁部材21,22とが連結され
る。このため、本実施例によれば、ピン55の打ち込み
作業によって基礎のPC製立上部を形成する連結部材2
3〜27と梁部材21,22とを簡単に連結でき、ボル
ト、ナットによる連結作業と比べ、作業時間の短縮、作
業の簡単化を達成できる。
【0033】また、本実施例によれば、連結部材23〜
27は前述の通り住宅ユニット1のコーナ部と対応する
位置に配置され、住宅ユニット1から延びるアンカーボ
ルト44が挿入される有底孔45を備えているため、こ
れらの連結部材23〜27は位置基準部材となってお
り、基礎のPC製立上部を形成する連結部材23〜27
と梁部材21,22のうち、この位置基準部材である連
結部材23〜27をフーチング部材11,12の上部に
先に配置し、この後、梁部材21,22の配置作業を行
うため、これらによって出来上がる基礎の立上部は、連
結部材と梁部材を1個ずつ交互に順番に配置して立上部
を作った場合と比べ、配置位置誤差が累積されないこと
から、高精度のものとなる。
【0034】以上の作業が終了したときには、図14、
図15に示す通り、フーチング部材11,12と連結部
材23〜27、梁部材21,22との間には高さレベル
調整ボルト32による隙間56が生じている。この隙間
56をグラウト材57で埋めるために、隙間56の両側
部をシール材58で塞いだ後、連結部材23〜27と梁
部材21に上下に貫通して形成された貫通孔40の上端
開口部からグラウト材57を注入する。注入されたグラ
ウト材57は貫通孔40内を重力により確実に流下し、
隙間56に充填されるとともに、貫通孔40をも埋める
ことになる。
【0035】このため、隙間56をグラウト材57で埋
めるためにグラウト材57を隙間56の狭い側部から注
入する作業を行う必要がなく、グラウト材57の注入作
業を容易に行え、かつ、隙間56へのグラウト材の充填
を重力を利用して確実に行え、また、補強筋30を挿入
するために連結部材23〜27、梁部材21に設けた貫
通孔40内へのグラウト材57の充填作業も同時に行え
る。
【0036】グラウト材57が凝固すると、フーチング
部材11,12による下部の幅広なフーチング部と、連
結部材23〜27および梁部材21,22による上部の
縦長な立上部とからなる基礎が完成する。この基礎で
は、図1で示した連結部材23〜27の各長さL1 ,2
1 、梁部材21の長さL2 とフーチング部材11,1
2の長さL5 との関係から、連結部材23,24,27
と梁部材21との接続部59はフーチング部材11同
士、12同士の接続部60からずれることになる。すな
わち、接続部59と接続部60は一致しない。このた
め、接続部59はフーチング部材11,12で補強さ
れ、接続部60は梁部材21で補強され、この結果、基
礎の全体的強度は必要とされる大きさとなる。
【0037】また、梁部材21,22と連結部材23〜
27とを連結するためにこれらの端部に設けられた雄接
続具38と雌接続具42とのうち、雌接続具42の片側
の側面はコンクリート製の被覆部46で覆われ、互いに
接続されて基礎の外輪郭を形成した梁部材21,22、
連結部材23〜26ではこの被覆部46が住宅外側とな
るため、完成した基礎では、図13で示す通り、両方の
接続具38,42は住宅の外側に露出しない。このた
め、金属製の接続具38,42が雨風にさらされること
はなく、従って接続具38,42の耐久性を向上させる
ことができ、また、金属製の接続具38,42が住宅の
外部から見えないため、基礎の外観性を向上させること
ができる。
【0038】図15は、基礎の上に図16で示した住宅
ユニット1を載せてユニット住宅を建てた状態を示す。
住宅ユニット1のコーナ部と対応する位置に配置された
連結部材23〜27に設けられている有底孔45にグラ
ウト材を充填した後、この有底孔45にアンカーボルト
44を挿入しながら住宅ユニット1をクレーンで基礎の
上に載せる。グラウト材が凝固すると住宅ユニット1は
基礎に結合される。図16は住宅ユニット1の骨組みだ
けを示し、住宅ユニット1はこの骨組みに工場で壁パネ
ル、床パネル等の所要の設備、造作材が取り付けられて
作られ、そして建設現場に運ばれてくる。なお、図1
4、図15で示した61は、根切作業で生じて埋め戻さ
れた土である。
【0039】図1で示した基礎は住宅ユニット1を前
後、左右に各2個配置するための基礎であったが、図1
7の基礎は住宅ユニット1を前後、左右に各3個配置で
きるようにした基礎である。この基礎は、長さL6 がL
2 +2L1 となっているフーチング部材13を新たに追
加した以外は、前述のフーチング部材11,12、梁部
材21,22、連結部材23〜27を使用して作られて
いる。これらは、前述した通り、住宅ユニット1の寸法
に基づき規格化された所定長さを有するため、住宅ユニ
ット1の使用個数が異なる各種のユニット住宅の基礎を
基礎構成部材の共通化を図って作ることができ、必要と
される基礎構成部材の種類を減少できるとともに、PC
製のこれらの基礎構成部材を作るための型枠の種類、個
数も減少できる。
【0040】以上説明した実施例は建物がユニット住宅
の場合であったが、本発明はこれ以外の建物の基礎にも
適用できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、基礎の構成部材である
それぞれのフーチング部材、梁部材、連結部材を規格化
された所定長さを有するものとしたため、フーチング部
材同士、および梁部材と連結部材とをそれぞれ直列に複
数個接続するとともに、この接続方向および接続個数を
任意に設定することにより、平面形状が異なる各種の基
礎を作ることができるようになり、基礎構成部材である
フーチング部材、連結部材、梁部材の共通化を図ること
ができるため、これらの種類を減少でき、また、これら
を工場で製作するための型枠の種類、個数も減少でき
る。その上、連結部材は、フーチング部材に設けられた
高さレベル調整部材の頭部で支持されるので、高さレベ
ル調整部材を設けるための、例えば座板等を連結部材等
に設けなくてもよく、簡単な構成ですむ。さらに、連結
部材とフーチング部材との隙間からスパナ等を差し込ん
で高さレベル調整ができるので、高さ調整作業が容易で
ある。
【0042】また、連結部材と梁部材をこれらの端部に
設けられた接続具で接続するとともに、連結部材側の接
続具の下部には凸段部を、梁部材側の接続具の下部には
凹段部をそれぞれ形成し、これらの凸段部と凹段部の係
合により連結部材と梁部材を接続するようにしたため、
梁部材を梁部材両端部に配置された連結部材で両持ち支
持できるようになり、このため、フーチング部材の上部
の所定高さに連結部材と梁部材を配置するための高さレ
ベル調整部材を連結部材の配置箇所だけに設ければよ
く、梁部材の配置箇所には設ける必要がないため、それ
だけ部品点数の削減および作業工数を減少できる。
【0043】さらに、連結部材と梁部材はこれらの端部
に設けられた接続具同士をピンの打ち込みで結合するこ
とにより接続されるため、ピンの打ち込み作業という簡
単な作業により連結部材と梁部材の接続作業を完了で
き、この作業の短時間化、簡単化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基礎の全体平面図である。
【図2】第1番目のフーチング部材の平面図である。
【図3】第2番目のフーチング部材の平面図である。
【図4】第1番目の梁部材の斜視図である。
【図5】第2番目の梁部材の斜視図である。
【図6】第1番目の連結部材の斜視図である。
【図7】第2番目の連結部材の斜視図である。
【図8】第3番目の連結部材の斜視図である。
【図9】第4番目の連結部材の斜視図である。
【図10】第5番目の連結部材の斜視図である。
【図11】フーチング部材同士を連結する状態を示す斜
視図である。
【図12】フーチング部材に補強筋を立設した状態を示
す斜視図である。
【図13】梁部材と連結部材とを接続した状態を示す斜
視図である。
【図14】梁部材における基礎の縦断面図である。
【図15】連結部材における基礎の縦断面図である。
【図16】住宅ユニットの骨組みを示す斜視図である。
【図17】図1の基礎とは異なる基礎を示す全体平面図
である。
【符号の説明】
10 PC製フーチング部材 11〜13 フーチング部材 20 PC製立上部材 21,22 梁部材 23〜27 連結部材 30 補強筋 32 高さレベル調整部材である高さレベル調整ボルト 38 雄接続具 40 貫通孔 41 凹段部 42 雌接続具 44 アンカー部材であるアンカーボルト 46 コンクリート製被覆部 47 凸段部 51 地盤 55 ピン 56 隙間 57 グラウト材 59,60 接続部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリート製フーチング
    部材と、このフーチング部材の上部に配置されたプレキ
    ャストコンクリート製立上部材とを含んで形成された建
    物の基礎であって、前記フーチング部材は規格化された
    所定長さを有し、かつ、前記立上部材は、規格化された
    所定長さを有する梁部材と、複数個の前記梁部材の間に
    配置されてこれらの梁部材同士を連結する規格化された
    所定長さを有する連結部材とを含み構成され、この連結
    部材は高さレベル調整部材の頭部で支持され、この高さ
    レベル調整部材は前記フーチング部材に設けられるとと
    もにその頭部が当該フーチング部材の上面より上方に突
    出していることを特徴とする建物の基礎。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の建物の基礎において、
    記梁部材と前記連結部材とはこれらの端部に設けられ
    た接続具で接続され、前記連結部材側の接続具の下部に
    は凸段部が、前記梁部材側の接続具の下部には凹段部が
    それぞれ形成され、前記凸段部に前記凹段部がはまりこ
    み互いに上下および左右方向に係合されていることを特
    徴とする建物の基礎。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の建物の基礎に
    おいて、前記梁部材と前記連結部材とはこれらの端部に
    設けられた接続具で接続されているとともに、これらの
    接続具は打ち込みピンで結合されていることを特徴とす
    る建物の基礎。
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