JP2974553B2 - 磁歪測定軸 - Google Patents

磁歪測定軸

Info

Publication number
JP2974553B2
JP2974553B2 JP5208059A JP20805993A JP2974553B2 JP 2974553 B2 JP2974553 B2 JP 2974553B2 JP 5208059 A JP5208059 A JP 5208059A JP 20805993 A JP20805993 A JP 20805993A JP 2974553 B2 JP2974553 B2 JP 2974553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
shaft
content
magnetostriction
alloy layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5208059A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0755602A (ja
Inventor
原 幹 弥 篠
田 宗 勝 島
田 雅 永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP5208059A priority Critical patent/JP2974553B2/ja
Publication of JPH0755602A publication Critical patent/JPH0755602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2974553B2 publication Critical patent/JP2974553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸にトルクが印加され
たときにその表層に生じる磁歪現象を検出することによ
り、印加トルクを測定するのに利用される磁歪測定軸に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の磁歪測定軸としては、例
えば、特願平4−28339号や特願平4−17869
号において出願されているものがあり、図6の(a),
(b)に示すようなものがある。
【0003】図6の(a),(b)において、磁歪測定
軸101は、高降伏点を有する材料を基体102とし
て、その外周表面に例えばFeAl合金などの高磁歪合
金層103を金属組織的に融合させた構成を有するもの
であり、高磁歪合金層103の少なくとも2ケ所に、軸
心方向101Aと所定角度をなしかつ円周方向に複数の
部分螺旋状溝104a,104bを左右対称に形成し
て、形状磁気異方性を与えた溝形成部105a,105
bを設けてある。
【0004】そして、この磁歪測定軸101を使用した
トルク検出装置は、例えば、図7に示すような構成とな
っており、各溝形成部105a,105bの位置には、
励磁手段兼検出手段として機能するコイル106a,1
06bがヨーク111の内部に配設されている。
【0005】図8はトルク検出装置の磁歪検出部におけ
る回路構成の一例を示しており、コイル106a,10
6bと抵抗107a,107bとでブリッジ回路を形成
し、対向する一方の接続点C−D間を交流電源108の
供給側Vinとして、両コイル106a,106bに交
流の定電圧を印加しておき、対向する他方の接続点A−
B間の出力を差動増幅器109に接続してある。
【0006】この状態において、図7の磁歪測定軸10
1に対してねじりトルクTが加わると、一方の溝形成部
105aの溝山部位には引張応力+σが加わり、引張歪
が生じると共に、他方の溝形成部105bの溝山部位に
は圧縮応力−σが加わり、圧縮歪が生じる。そのため、
例えば、FeAl合金のように正の磁歪定数を有する材
料を高磁歪合金層103の素材として使用した場合に
は、引張歪の生じる溝形成部105aの透磁率が増加
し、圧縮歪の生じる溝形成部105bの透磁率は減少す
る。したがって、それぞれの溝形成部105a,105
bに対向して配置したコイル106a,106bのうち
一方のコイル106aのインダクタンスLaは増加し、
他方のコイル106bのインダクタンスLbは減少す
る。その結果、図8のブリッジ回路の接続点A−B間に
電位差を生じ、差動増幅器109を経て図9に示すよう
なトルク検出特性を得る。
【0007】また、図9に示すトルク検出特性におい
て、0点は、図7の磁歪測定軸101が軸心方向101
Aへ変位することにより影響を受けて、変動誤差を生じ
る(これをスラストドリフトと称する)。これに関し
て、前記特願平4−17869号として出願されている
ように、図6の(b)に示す構成の磁歪測定軸101
は、図6の(a)に示す構成の磁歪測定軸101に対し
てスラストドリフトが少ないという特徴を有している。
【0008】このような構成により使用される磁歪測定
軸101は、図6に示したように高降伏点を有する材料
を基体として、その外周表面に例えばFeAl合金など
の高磁歪合金層103を金属組織的に融合させた構成と
しているため、高磁歪材料のみからなる軸よりも大きな
入力トルクに耐えることができ、高降伏点を有する材料
(例えば、表面硬化処理を施した鋼材)のみからなる軸
よりも高感度で、周囲の温度変化に対して特性が安定し
ている。
【0009】さらに、高磁歪材料よりなる合金層103
は金属組織的に基体に融合させてあるため、繰り返しの
印加トルクに対してもその接合部は高い耐久信頼性を有
する。そのため、例えば、自動車等の動力伝達軸のよう
に、数千Nmのトルクが繰り返し印加され、しかも温度
環境の厳しい場所に設置される軸のトルク検出用とし
て、特に優れた性能を有する。
【0010】また、この磁歪測定軸101の構成は、前
記特願平4−28339号において出願されているよう
な手段により実現することができる。すなわち、炭素鋼
や合金鋼等の軸を基体としてその外周部に高磁歪材料を
TIG溶接,プラズマ粉末溶接,プラズマ溶射,レーザ
ー溶接,電子ビーム溶接等の手法により、金属組織的に
融合させた層を形成する。そして、形状磁気異方性を付
与するための溝104a,104bを溝底に基体材料1
02が露出する深さに形成する(図10の(a),
(b)参照)。
【0011】その後、この軸に浸炭処理を施すと、露出
した基体部位よりC(炭素)が高磁歪合金層103の下
部の基体中へと拡散し、急冷処理により高磁歪合金層1
03の下部を含めて基体材料表面に硬化層110が形成
される(図10の(c)参照)。その結果、この磁歪測
定軸101の基体は高強度化され、高降伏点を有するよ
うになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の磁歪
測定軸は、基体材料を高強度化する手法として浸炭焼入
れ法を採用しているため、この磁歪測定軸を機械部品に
適用するためには専用の浸炭炉等の設備投資が必要とな
り、製造原価が高くなるという欠点を有していた。この
ため、構造用鋼よりなる軸の熱処理法として広く採用さ
れておりかつまた浸炭炉よりも生産量の変動に適応性の
ある高周波熱処理法によって磁歪測定軸を製作できるよ
うにすることが望まれていた。
【0013】しかしながら、高周波焼入れ用の鋼材を基
体としてその表面にFeAl合金を融合させて高周波焼
入れ処理を施しても、浸炭焼入れ処理により製作した磁
歪測定軸の60%程度のトルク検出感度しか得られない
という問題点があり、このような問題点を解決すること
が課題としてあった。
【0014】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題に鑑み
てなされたものであって、高周波焼入れ処理によって
も、浸炭焼入れ処理によって製作した磁歪測定軸と同等
のトルク検出感度を有する磁歪測定軸を製作することが
でき、量産性の良い安価な高感度磁歪測定軸を提供する
ことを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、高周波焼入れ
処理を施した磁歪測定軸が、浸炭焼入れ処理で製作され
る磁歪測定軸よりもトルク検出感度が劣る原因を以下の
ように推察することによりなされた。
【0016】この磁歪測定軸は、高磁歪合金を鋼製軸素
材の基体に金属組織的に融合させる手法として、溶接ま
たは溶射工法を採用している。そのため、溶接時に基体
の鋼の一部が高磁歪合金であるFeAl合金に混入する
ことが避けられず、溶接されたFeAl合金層には基体
に含まれていたFe以外の元素も取り込まれる。さら
に、高周波焼入れ用鋼材には、浸炭工程なしに表面を硬
化させる必要性から、一般に0.25%程度以上のCが
すでに含有されている。したがって、浸炭焼入れ用鋼製
軸素材と高周波焼入れ用鋼製軸素材とを基体として製作
された磁歪測定軸のFeAl合金層においては、C含有
量が異なっていると推察した。
【0017】そこで、浸炭焼入れ用鋼製軸素材の基体と
高周波焼入れ用鋼製軸素材の基体に対して、種々の溶接
条件によりFeAl合金層を形成し、そのAl含有量お
よびC含有量と、トルク検出感度との相関を詳細に検討
した結果、高周波焼入れ用鋼製軸素材に溶接されたFe
Al合金層のAl,C含有量とトルク検出感度との相関
が、従来より知られていたFeAl合金のみからなる磁
歪測定軸のAl合金量とトルク検出感度との相関とは異
なる傾向を示すことを発見し、本発明による構成をもつ
磁歪測定軸におけるFeAl合金層中での適切なるA
l,C含有量を見い出すに至った。
【0018】本発明に係わる磁歪測定軸は、炭素鋼ない
しは合金鋼よりなる鋼製軸素材を基体とし、その外周の
磁歪測定部位にFeAl合金層をより好ましくは厚さ3
mm以下で帯状に金属組織的に融合させた構成を有し、
鋼製軸素材はCを0.25重量%以上含有する高周波焼
入れ用鋼材からなり、FeAl合金層はAl含有量が1
0〜16重量%、C含有量が0.05+(7/6)×
(Al(重量%)−10)×(1/100)重量%以下
であって、高周波焼入れ処理が施されていて表面が硬化
しているものであるようにしたことを特徴としている。
【0019】本発明に係わる磁歪測定軸は、炭素鋼ない
しは合金鋼からなる鋼製軸素材を用いているが、この場
合、具体的には、機械構造用鋼であるSC材,SCK
材,SCr材,SMn材,SCM材,SNC材,SNC
M材などが用いられ、高周波焼入れ用としてはCを0.
25重量%以上含むものとすることが望ましい。
【0020】このような鋼製軸素材の表面にFe−10
〜16重量%Alよりなる帯状合金層を設けるが、この
場合、Al含有量が少なすぎるとFeAl合金層の弾性
限界強度が低くなり、トルク検出に使用できる範囲が狭
くなるので、自動車等の動力伝達軸としてはAl含有量
を10重量%以上としたものにする必要がある。しか
し、Al含有量が多すぎるとFeAl合金層中に非磁性
相であるFe−Al規則相の占める割合が増え、トルク
検出感度の低下をきたすため、Al含有量を16重量%
以下とすることが必要である。
【0021】また、FeAl合金層中に固溶またはFe
−C,Al−C,Fe−Al−Cなどの炭化物として含
まれるC含有量が多すぎると、トルク検出感度を低下さ
せることになるので、C含有量は、 0.05+(7/6)×(Al(重量%)−10) ×(1/100)重量%以下 …(1) であるようにすることが必要である。
【0022】この場合、溶接時における入熱量を減らす
ことにより、FeAl合金層へのCの過剰な混入を抑え
ることが可能となる。そしてこのようなFeAl合金層
を設けるに際しては、TIG溶接,MIG溶接,プラズ
マ溶接,プラズマ粉末溶接(PPW)等が使用される。
これらの溶接法により、鋼製軸素材の円周方向に肉盛溶
接を行うに際して1パスあたりの肉盛溶接幅を例えば1
5mm以下程度に制限し、鋼製軸素材への入熱量が過大
なものとならないようにすることも必要に応じて望まし
い。さらにまた、溶接応力による割れが発生するのを防
止するため、肉盛溶接の前後に予熱および/または後熱
を施しておくことも必要に応じて望ましい。
【0023】
【発明の作用】本発明の磁歪測定軸の素材は、C含有量
が0.25重量%以上の炭素鋼ないしは合金鋼よりなる
高周波焼入れ用鋼製軸素材の外周部に、Fe−10〜1
6重量%Al合金より成り、C含有量を(1)式で示す
含有量以下とした高磁歪合金を金属組織的に融合させた
構成としてあるため、高周波焼入れ処理で製作したとき
も、浸炭焼入れ処理で製作した磁歪測定軸と同等なト
ルク検出感度を有する磁歪測定軸となる。したがって、
この構成の磁歪測定軸を機械部品として応用しても、被
トルク測定軸となる軸の生産設備の変更が最小限で済
み、安価な磁歪測定軸の量産に寄与するものとなる。
【0024】
【実施例】図1は、本発明の実施例による磁歪測定軸を
示すものであって、この磁歪測定軸1は、FeAl合金
よりなる高磁歪合金層2を2ケ所に帯状に形成し、この
高磁歪合金層2の部分に、軸心方向1Aと所定角度をな
しかつ円周方向に複数の部分螺旋状溝4を左右対称に形
成して、形状磁気異方性を与えた溝形成部5を設けた構
成を有している。
【0025】そこで、このような図1に示す磁歪測定軸
1を製作するにあたり、鋼製軸素材6として表1および
表2の「鋼製軸素材」の欄に示す鋼種でかつ直径が31
mmのものを使用し、その表面にプラズマ粉末溶接法
(PPW)にてFeAl合金を肉盛溶接して高磁歪合金
層(FeAl合金層)2を形成した。
【0026】このとき、図2に示すように、PPW溶接
用トーチ3に供給する肉盛溶接用粉末としては、表1お
よび表2における「FeAl肉盛合金層」の「Al含有
量」の欄に示す組成が得られるように肉盛溶接時の希釈
を考慮し、上記Al含有量よりも若干多いAl含有量の
ものを使用し、粒径が60〜350メッシュのものを使
用した。
【0027】また、プラズマ電流を表1および表2の
「プラズマ電流」の欄に示す値として、図2に示すよう
に溶接用トーチ3を矢印A方向にウイービングさせ、鋼
製軸素材6を矢印B方向に回転させながらPPW溶接を
行った。そして、溶接FeAl肉盛合金層2の幅は、こ
の実施例においては、鋼製軸素材6への入熱量を抑え
て、FeAl肉盛合金層へのCの混入を防ぐため、15
mm以下とした。しかし、溶接可能な肉盛幅は、溶接用
トーチ3のウイービング速度にも依存するため、かなら
ずしもこの限りではない。このようにして得た肉盛高磁
歪合金層2中のAl,C含有量を調べたところ、表1お
よび表2の「Al含有量」「C含有量」の欄にに示す結
果となった。
【0028】次いで、このFeAl肉盛高磁歪合金層2
の部分に、軸心方向1Aと所定角度をなし、かつ円周方
向に複数の部分螺旋状溝4をエンドミル加工等により左
右対称に形成して、形状磁気異方性を持たせた溝形成部
5を設けた。そして、この軸を高周波焼入れ装置により
例えば数kHzの周波数で高周波焼入れ処理を行い、軸
の表面を厚さ2〜4mmにわたって硬化させて磁歪測定
軸1を得た。
【0029】このようにして得た磁歪測定軸1のトルク
検出感度を図7および図8に示した構成により評価した
ところ、表1および表2の「トルク検出感度」の欄に示
す結果を得た。
【0030】この結果をAl含有量を横軸にとり、トル
ク検出感度を縦軸にとってプロットしたところ、図3に
示すようになった。図3中の○印プロットは浸炭焼入れ
用鋼(S20C)で得られた結果を示し、特開昭63−
167232号で示されているFeAl合金のみからな
る磁歪測定軸のAl濃度とトルク検出感度との相関に類
似した傾向を示した。
【0031】すなわち、Al含有量が16重量%超過で
は、非磁性相であるFe−Al型規則相の析出割合が増
加してトルク検出感度は減少し、16重量%以下ではA
l含有量が低いほうが感度が高くなる傾向を示す。
【0032】これに対し高周波焼入れ用鋼(S40C,
S45C)でのAl含有量とトルク検出感度との相関
は、FeAl肉盛合金層2中のC含有量が0.05重量
%程度の時と、0.10重量%程度の時とで図3のよう
な違いが見られた。すなわち、高周波焼入れ用鋼ではA
l含有量が低下するとトルク検出感度も低下しており、
これまでの知見と異なる傾向を示した。そこでこれらの
FeAl肉盛合金層2の金属組織を分析したところ、A
l含有量が低いFeAl肉盛合金ほど炭化物と推定され
る析出物が多量に析出していることがわかった。逆に、
Al含有量が多いとC含有量が多くても前記析出物が生
じにくく、浸炭鋼の場合に匹敵するトルク検出感度が得
られた。そして、浸炭焼入れ用鋼の場合には、Al含有
量が16重量%以下で、約0.24mV/Nmのトルク
検出感度が得られているが、表1の本発明例のAl,C
含有量のFeAl肉盛合金によれば、高周波焼入れ用鋼
でも同等のトルク検出感度が得られた。
【0033】また、図3で認められるように、浸炭焼入
れ用鋼では、Al含有量が12重量%以下の時に、0.
24mV/Nm以上の感度が得られているが、FeAl
肉盛合金中のAl含有量が増加すると弾性限度が図4に
示すように向上するので、軸径を細くして単位トルクあ
たりの表面剪断歪率を増加させる等の設計上の工夫によ
り、実用上は浸炭焼入れ用鋼の場合と同等の性能のもの
が得られる。
【0034】図5は表1および表2に示す本発明例と比
較例のAl含有量とC含有量をプロットしたものであ
り、各プロットの添字はそのAl,C含有量でのトルク
検出感度を示す。この結果から、浸炭焼入れ用鋼の場合
と同等のトルク検出感度を得るには、Al含有量が10
〜16重量%でかつC含有量が(1)式に示される含有
量以下であることが必要であるとの結果を得た。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係わ
る磁歪測定軸では、C含有量が0.25重量%以上の高
周波焼入れ用鋼製軸を基体とし、その外周の磁歪測定部
位に金属組織的に融合させたFeAl合金層のAl含有
量を10〜16重量%とし、C含有量を0.05+(7
/6)×(Al(重量%)−10)×(1/100)
量%以下とし、高周波焼入れ処理が施されていて表面が
硬化しているものとする構成としたことにより、高周波
焼入れ用鋼を使用した場合でも浸炭焼入れ用鋼を使用し
た場合と同等のトルク検出感度が得られるようになり、
高周波熱処理を採用している生産工程で品質の優れた磁
歪測定軸を製作することが可能になるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による磁歪測定軸の構成を示
す説明図である。
【図2】プラズマ粉末溶接(PPW)法によりFeAl
合金を肉盛り溶接する要領を示す説明図である。
【図3】浸炭焼入れ用鋼および高周波焼入れ用鋼により
製作した磁歪測定軸においてFeAl肉盛合金層中のA
l含有量とトルク検出感度との相関を示すグラフであ
る。
【図4】FeAl肉盛合金層中のAl含有量とFeAl
肉盛合金層のねじり弾性限度との相関を示すグラフであ
る。
【図5】FeAl肉盛合金層中のAl,C含有量と、ト
ルク検出感度との相関を示すグラフである。
【図6】従来の磁歪測定軸の構成を二例(図6の
(a),(b))示す説明図である。
【図7】磁歪測定軸と検出コイルとの配置関係を示すト
ルクセンサの説明図である。
【図8】トルクセンサの検出回路における検出コイルの
配置を示す回路図である。
【図9】トルク検出特性の一例とトルク検出感度の定義
を示す説明図である。
【図10】浸炭焼入れ処理によりFeAl合金層下部の
鋼を硬化させる様子を示す全体説明図(図10の
(a)),A−A´断面説明図(図10の(b))およ
びB−B´断面説明図(図10の(c))である。
【符号の説明】
1 磁歪測定軸 2 高磁歪合金層(FeAl合金層) 6 鋼製軸素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永 田 雅 愛知県名古屋市緑区鳴海町字伝治山98番 地の3 (56)参考文献 特開 平5−72064(JP,A) 特開 平1−247530(JP,A) 特開 平4−246123(JP,A) 特開 平3−269229(JP,A) 桜内雄二郎著「工業材料活用ハンドブ ック」(1989.1.10)工業調査会

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素鋼ないしは合金鋼よりなる鋼製軸素
    材を基体とし、その外周の磁歪測定部位にFeAl合金
    層を帯状に金属組織的に融合させてなる磁歪測定軸にお
    いて、鋼製軸素材はCを0.25重量%以上含有する高
    周波焼入れ用鋼材からなり、FeAl合金層はAl含有
    量が10〜16重量%、C含有量が0.05+(7/
    6)×(Al(重量%)−10)×(1/100)重量
    %以下であって、高周波焼入れ処理が施されていて表面
    が硬化していることを特徴とする磁歪測定軸。
  2. 【請求項2】 FeAl合金層は厚さ3mm以下である
    請求項1に記載の磁歪測定軸。
JP5208059A 1993-08-23 1993-08-23 磁歪測定軸 Expired - Fee Related JP2974553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5208059A JP2974553B2 (ja) 1993-08-23 1993-08-23 磁歪測定軸

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5208059A JP2974553B2 (ja) 1993-08-23 1993-08-23 磁歪測定軸

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0755602A JPH0755602A (ja) 1995-03-03
JP2974553B2 true JP2974553B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=16549964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5208059A Expired - Fee Related JP2974553B2 (ja) 1993-08-23 1993-08-23 磁歪測定軸

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2974553B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5372336B2 (ja) * 2006-04-11 2013-12-18 ディア・アンド・カンパニー 金属結合による被覆を有するトラック・チェーン連結金具および車台トラック・ローラ
JP6050141B2 (ja) * 2013-02-22 2016-12-21 三井造船株式会社 硬化肉盛溶接装置及び方法
WO2017057750A1 (ja) 2015-10-01 2017-04-06 ヤマハ発動機株式会社 磁歪式センサ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2592491B2 (ja) * 1988-03-30 1997-03-19 日産自動車株式会社 トルクセンサ用被測定軸の熱処理方法
JP2765340B2 (ja) * 1991-07-12 1998-06-11 日産自動車株式会社 被測定軸,トルク検出装置および被測定軸の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
桜内雄二郎著「工業材料活用ハンドブック」(1989.1.10)工業調査会

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0755602A (ja) 1995-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chern et al. Study of the characteristics of duplex stainless steel activated tungsten inert gas welds
Maduraimuthu et al. Effect of activated flux on the microstructure, mechanical properties, and residual stresses of modified 9Cr-1Mo steel weld joints
US5589645A (en) Structure of magnetostrictive shaft applicable to magnetostriction-type torque sensor for detecting torque applied to rotatable shaft and method for manufacturing the same
US5280729A (en) Magnetostrictive torque detecting apparatus
JPH02221830A (ja) 磁歪式トルクセンサ
US4840073A (en) Torque detecting device
US5107711A (en) Torque sensor
JPH02126174A (ja) トルクセンサ
JP2974553B2 (ja) 磁歪測定軸
Açar et al. Effect of shielding gas combination on microstructure and mechanical properties of MIG welded stainless steel 316
JP2765340B2 (ja) 被測定軸,トルク検出装置および被測定軸の製造方法
JP2702840B2 (ja) トルク検出装置
Kruse et al. Cross-wedge rolling of PTA-welded hybrid steel billets with rolling bearing steel and hard material coatings
JP2592491B2 (ja) トルクセンサ用被測定軸の熱処理方法
JP2974554B2 (ja) 磁歪測定軸
JPS6283620A (ja) 磁気目盛
JPH04329326A (ja) トルク検出装置
JP2702841B2 (ja) トルク検出装置
JP2697842B2 (ja) トルクセンサ
JP2601787B2 (ja) 磁歪測定部材
JP2765334B2 (ja) トルク検出装置
JP2697846B2 (ja) トルクセンサ
Nanavati et al. A Study on the Comparison Between Activated TIG Variants on Weld Bead Profile of P91 Steel. Part: 1
JP2023039175A (ja) 鋼材接合体の製造方法
JPS6381993A (ja) トルクセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees