JP2974005B2 - 吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機

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JP2974005B2
JP2974005B2 JP10132939A JP13293998A JP2974005B2 JP 2974005 B2 JP2974005 B2 JP 2974005B2 JP 10132939 A JP10132939 A JP 10132939A JP 13293998 A JP13293998 A JP 13293998A JP 2974005 B2 JP2974005 B2 JP 2974005B2
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俊雄 沢
剛 中尾
道彦 相沢
賢次 横瀬
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷暖房等に用いら
れる吸収冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に吸収冷凍機は、吸収器,蒸発器,
凝縮器,低温再生器,高温再生器およびこれらを結ぶポ
ンプ,熱交換器からなっている。図7はその原理を示す
系統図である。蒸発器内の管群の管内には水を通水して
おり、管外には冷媒として水が散布され、その蒸発潜熱
によって管内の水を冷却し、冷水として冷房器等へ供給
する。蒸発器で発生した水蒸気は吸収器に流入し、吸収
器内の管群の管外面に散布された吸収液(リチウムブロ
マイドなど)に吸収され、このとき発生する吸収熱は管
内を流れる冷却水によって冷却される。
【0003】吸収器で水蒸気を吸収した吸収液は濃度が
低下し、吸収力が弱くなる。そこでこれを熱交換器を通
して予熱したのち、高温再生器および低温再生器に送
り、加熱濃縮する。高温再生器の熱源には、ガス,油な
どを燃焼させた熱を用いるのが一般的である。低温再生
器の熱源には、高温再生器で発生した蒸気を用いる。低
温再生器および高温再生器で発生した蒸気は、最終的に
凝縮器で冷却水によって冷却されて凝縮する。凝縮した
水は蒸発媒体として、蒸発器に供給される。これらの吸
収冷凍機の構成要素のうち吸収冷凍機としての性能を左
右する点で特に重要なのは吸収器である。
【0004】蒸発器および吸収器は低圧に保たれてい
る。そのため、蒸発器では前述のように管外面に散布し
た水などの蒸発媒体を蒸発することで、その潜熱で管内
を流れる水などの冷房媒体を冷却できる。吸収器は、一
般に、千鳥または格子配列の伝熱管群とその表面に吸収
液を散布するための散布装置とから構成される。一般的
には、吸収液は臭化リチウム溶液を用い、伝熱管の外表
面に散布する。臭化リチウムの蒸気圧は水に比べるとは
るかに小さく、蒸発器から吸収器に流入する蒸気はその
蒸気圧差に基づいて吸収液に吸収される。その際、吸収
熱により吸収液の温度が上昇するため、伝熱管内に水な
どの冷却媒体を流して冷却する。
【0005】吸収冷凍機の性能を向上するには、上述の
吸収サイクル作動原理から、蒸発器における蒸発媒体の
蒸気圧と吸収器における吸収液の蒸気圧との有効な圧力
差を大きくする必要がある。そのため、まず、第一に吸
収器及び蒸発器の管群内での蒸気の流動抵抗(圧力損
失)を小さくし、吸収器内での蒸気の吸収に利用できる
圧力差を大きくすることである。
【0006】第二には、吸収器内の吸収伝熱特性を向上
することにある。そのためには、主に三つの方策があ
る。一つは本発明とは直接関係しないが、伝熱管単管の
吸収伝熱特性を向上させるために特開昭63−6363号公報
に記載のように伝熱管の表面にフィンを形成し、伝熱面
積を増大するとともに吸収液の保持量を増加させる方法
がある。他の方策は、蒸気側の伝熱抵抗となる空気など
の不凝縮性ガスの溜りを防止することである。もう一つ
の方策は、吸収液を吸収器内の各伝熱管に万遍なく供給
散布し、吸収に供されない無駄な伝熱管を無くすことで
ある。
【0007】これらの性能向上策に対する従来技術とし
ては、日本特許第1187335 号に記載のように、蒸発器の
蒸気上流部をピッチの狭い格子配列の伝熱管配列にし蒸
気流量の多い下流部をピッチの広い千鳥配列にするとと
もに、吸収器では蒸気流量の多い蒸気上流部でピッチの
広い千鳥配列にし蒸気下流部ではピッチの狭い格子配列
の伝熱管群にすることで、管群内での蒸気の流動抵抗を
均一化する方法がある。また、特開昭62−155482号公報
に記載のように、吸収器の伝熱管群内に管列に平行な仕
切り板を設けることで、不凝縮性ガスの溜りを防止し抽
気する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、吸
収器内の圧力損失低減と空気(不凝縮性ガス)滞留抑制
の両者を同時に満足することはできない。吸収器内での
蒸気の流動状態は大変複雑で、蒸気の流速,流れ方向ま
たは空気滞留個所などの実測は極めて困難である。その
ため経験的知見に基づいて管配列は設計されており、低
圧損と空気滞留抑制をともに満足する管群を得ることは
大変難しい。吸収器内の伝熱管を千鳥配列と格子(碁盤
目)配列を組合せ管ピッチを工夫して配置することで、
圧力損失は低減できたとしても、空気滞留を抑制するこ
とはできない。
【0009】一方、吸収器の伝熱管群内に管列に平行な
仕切り板を設けることで、空気滞留は抑制できたとして
も圧力損失が大きくなってしまう。更に、吸収器では各
伝熱管に吸収液が供給されているかどうかが蒸気吸収性
能に大きく影響する。吸収液が供給されない伝熱管があ
ると、その管は蒸気の吸収に全く寄与しないことにな
る。この問題点はともに吸収器の伝熱管の配置、すなわ
ち、管群構造に密接に関係する。
【0010】本発明の目的は、伝熱管群内での圧力損失
を低減でき、且つ空気滞留を抑制できる吸収冷凍機を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、複数の伝熱管の表面の液を蒸発させて
蒸気を発生する蒸発器及び該蒸発器から流入する蒸気を
複数の伝熱管の表面の吸収液で吸収させる吸収器を設け
た吸収冷凍機において、前記吸収器は、前記伝熱管の長
手方向から見た断面で、壁面とこれに隣接する前記伝熱
管との間に前記壁面に沿った蒸気流路が形成され、前記
伝熱管が碁盤目状に配列された管群内に抽気口が設けら
れ、水平方向の伝熱管表面の間隔が10mm以上、垂直方
向の伝熱管表面の間隔が5mm以下となるように構成す
る。
【0012】蒸気流路での蒸気の流動抵抗は、伝熱管を
密に配置した管群内での流動抵抗に比べるとはるかに小
さく無視できる。本発明によると、吸収器内の蒸気は主
に蒸気流路を流れ、吸収器内全体の圧力損失は大幅に低
減できる。この蒸気流路に蒸気を管群内方向に導く手段
(蒸気案内手段)を設置しない場合は、管群の周り全体
から管群の中心部に向かって蒸気が流れ、蒸気流の到達
点は管群内の中心付近になる。
【0013】蒸気は管群内を流れるに伴い吸収液に吸収
され流量が少なくなり、蒸気流の最終到達点には主に吸
収液に吸収されない不凝縮性ガス(空気)が到達する。
そこで、管群内に抽気口を配置することで空気の抽気が
可能となる。このようにして、管群内での圧力損失を低
減し空気の滞留を抑制できる。尚、上記の理由から、抽
気口を管群の中心付近に配置すればより効果的となる。
【0014】また、蒸気流路に蒸気を管群内方向に導く
蒸気案内部材を設置することは、蒸気流の最終到達点を
かえる作用を持つ。特に、管群下部が蒸気流の最終到達
点(抽気口)になる場合、管群の上部から蒸気が流入
し、側壁面と管群との間の蒸気流路に流路内の蒸気流を
管群内へ導き且つ抽気口の方向に導く蒸気案内部材を設
けることにより、吸収器全体としての蒸気流が管群上部
から下部の抽気口に流れるようにできる。従って、管群
内での圧力損失を低減し空気の滞留を抑制できる。この
場合、管群下部に配置する抽気口は、エゼクタ構造など
にすることで吸収液の排出口を兼ねることもできる。
【0015】また、吸収器の管群の右側が蒸気流の最終
到達点(抽気口)になる場合、吸収器の管群の左側の蒸
気流路内に流路内の蒸気流を管群内へ導き且つ抽気口の
方向に導く蒸気案内部材を設けることにより、吸収器全
体としての蒸気流が管群の左側から右側の抽気口に流れ
るようにできる。
【0016】更に、実施例ベースでより具体的に説明す
る。吸収器での吸収液の供給は、まず管群の最上部の伝
熱管に散布され、伝熱管表面を流れ、その下に配置され
た伝熱管へと、順次、流下する。下部の伝熱管表面が十
分に吸収液でおおわれるためには、上下の伝熱管の間隔
が狭い方が良い。安定して下部の管へ吸収液が供給され
るには、上下の伝熱管表面の間隔(伝熱管の外表面間の
最短距離)を5mm以下にする必要がある。
【0017】伝熱管外径によらずこの条件を満足するた
めには、伝熱管を碁盤目状に配列する。碁盤目状配列の
管群での圧力損失は、蒸気の流入方向に対して垂直方向
の管間隔、すなわち蒸気が流入できる断面積によって決
まる。管群の上部から蒸気が流入する場合には、水平方
向の伝熱管表面の間隔を10mm以上にすることで圧力損
失を低減でき、さらに上下の伝熱管表面の間隔を5mm以
下にすると、流下する吸収液がカーテン状に上下の管を
連結し、蒸気はあたかも平板間を流れるが如く下へ向か
って流れ、蒸気流の最終到達点は管群中心よりも下側に
なる。従って、管群の中心付近の位置や下側の位置に抽
気口を配置することで、効果的に抽気口から空気を排出
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による吸収冷凍機の一例を
図8に示す。本吸収冷凍機は、吸収器10,蒸発器1
1,凝縮器12,低温再生器13,高温再生器14,熱
交換器15およびこれらを結ぶ配管と、種々のポンプか
ら構成されている。
【0019】図8で蒸発器11内には、複数の伝熱管1
の集合体である伝熱管群を内蔵し、各伝熱管1内には水
が通水される。各伝熱管1の外表面には、冷媒散布装置
17から冷媒として水が散布される。蒸発器11内は数
mmHg/cm2 の低圧に維持されているために、伝熱管1
外表面の冷媒が蒸発しその蒸発潜熱で伝熱管1内を流れ
る水が冷却され冷水として冷房器等へ供給される。蒸発
しなかった冷媒は蒸発器11底部より冷媒ポンプ27に
よりパイプ22を通って冷媒散布装置17へ循環する。
【0020】蒸発器11で発生した蒸気は吸収器10に
その上部から流入する。吸収器10内にも伝熱管群を配
列し、その伝熱管群の上方には吸収液散布装置4を配置
し伝熱管1外表面に吸収液5(LiBrなど)を散布す
る。蒸発器11から流入した蒸気は、伝熱管1外表面の
吸収液5に吸収される。その時に発生する吸収熱は伝熱
管1内を流れる冷却水で冷却する。この冷却水は低温再
生器13を介して冷却塔との間を循環する。吸収器10
内には、伝熱管群と側壁面との間に空間があり、そこが
蒸気流路2を形成する。蒸気流路2には蒸気整流板9が
設置され、蒸気の流れを伝熱管群の領域方向に向けて斜
め下方へ誘導する。この吸収器10の構造に関しては詳
細を後述する。
【0021】吸収器10内で吸収液5は蒸気を吸収する
ために濃度が低下する。濃度が低くなった吸収液5は吸
収器10の下部から排出し、吸収液ポンプ16によって
熱交換器15に送られ余熱され、一部は低温再生器13
に送られ、残りの吸収液5はパイプ25を通って高温再
生器14に送られる。高温再生器14では、油又はガス
の燃焼により熱交換器15から送られてきた吸収液5を
加熱して濃縮する。濃縮された吸収液5はパイプ20を
通って熱交換器15の加熱側に戻され、加熱源として用
いられるとともに、一部は吸収器10内の吸収液散布装
置17にパイプ18を通って供給される。
【0022】また、高温再生器14で吸収液5の濃縮に
より発生した蒸気はパイプ21を通って低温再生器13
の加熱源として供給され、熱交換器15で余熱されパイ
プ24で低温再生器13に供給される吸収液5を加熱濃
縮する。濃縮された吸収液5はパイプ19を通って熱交
換器15の加熱側に戻される。低温再生器13での吸収
液5の濃縮で発生した蒸気は、凝縮器12で冷却され凝
縮し、冷媒としてパイプ23を通って蒸発器11の冷媒
散布装置17に供給される。
【0023】上述の各機内は0.01〜0.1気圧程度の
低圧に維持された密閉容器と成っているが、溶接部等か
ら微量の空気(不凝縮性ガス)が漏れ込むと、吸収器1
0での吸収液5による冷媒蒸気の吸収特性が低下する。
そのため、吸収器10では抽気をする必要がある。図8
では、吸収液5の抽出口が抽気口6を兼ねており、エゼ
クター方式などにより不凝縮性ガスは吸収液5とともに
パイプ26で吸収器10から排出され、最終的には、凝
縮器12から系外へ排出される。吸収器10内の蒸気流
路2と蒸気整流板9とにより、不凝縮性ガスの排出を効
率よく行うことが出来ることや、また、吸収器10の不
凝縮性ガスの抽気口は吸収液の排出口と兼ねない独立し
た口であっても良いことは後述する通りである。
【0024】図9は、本発明による吸収冷凍機の別の一
例を示す構成図である。基本構成は図8と同じである
が、蒸発器11から吸収器10への蒸気の流れ方向、及
び吸収器10の構造が異なる。蒸発器11と吸収器10
との間にはエリミネータ28が配置されており、蒸発器
11で冷媒の蒸発により発生した蒸気はエリミネータ2
8を通過して吸収器10内に流入する。エリミネータ2
8の主な機能は蒸発器11から吸収器10に流入する蒸
気からミストを除去することである。
【0025】吸収器10では、伝熱管群のサイドから蒸
気が流入するように、蒸気の流入口としての開口が水平
横向きに向けられている。伝熱管群と壁面との間には蒸
気流路2が形成されており、蒸気流路2には蒸気を伝熱
管群内の方向へ導く手段として整流板9が傾斜させて設
置されている。不凝縮性ガスの抽気口7は、図8の場合
とは異なり、側壁面に設けられており、吸収液5の排出
口8とは独立している。
【0026】以下、吸収器10について詳細に説明す
る。図1(a),(b)は、本発明の吸収冷凍機の吸収器
の二つの実施例をそれぞれ、伝熱管長手方向から見た断
面の模式図である。1は伝熱管、2は蒸気流路、3は蒸
発器から流入する蒸気の流入部、4は吸収液散布装置、
5は吸収液、6は吸収液排出口を兼ねた抽気口、7は抽
気口、8は吸収液排出口、9は蒸気流路に設置され蒸気
案内部材として機能する整流板を示す。蒸気流入部3に
は吸収液の飛散を防止するためにエリミネータ等が設置
されている場合もあるが、何も設置されない開口部にな
っている場合もある。
【0027】(a)は蒸気が管群の上部から流入する吸
収器であり、(b)は蒸気が管群の側面から流入する吸
収器である。吸収器内の圧力損失は管群と壁面との間に
形成された蒸気流路2の効果により低減される。(a)
の吸収器では、側壁面の蒸気流路に整流板が設置され、
蒸気流は上部から下部に向かって流れ、蒸気流の最終到
達点は管群下部になる。管群下部に配置した吸収液排出
口を兼ねた抽気口から不凝縮性ガス(空気)を排出する
ことができる。(b)の吸収器では、上下面と奥の側壁
面の蒸気流路に整流板が設置され、蒸気は水平方向に流
れ、管群の外の側壁面に設置した抽気口から空気を抽気
できる。
【0028】図2(a),(b)は、図1(a),(b)と
それぞれほぼ同様の吸収器の伝熱管長手方向から見た断
面図を示す。図1(a),(b)の蒸気流路に整流板が設
置されずに、それぞれ、管群のほぼ中央に抽気口7が設
置されている。(a),(b)ともに流入した蒸気は、蒸
気流路2を流れ管群の周囲全体から中心部へ向かって流
れ、蒸気流の最終到達点は管群の中央付近になる。その
ため、管群の中央付近に配置した抽気口7から空気を排
出できる。
【0029】本実施例で、水平方向の伝熱管表面の間隔
1 を10mm以上に、上下の伝熱管表面の間隔L2 を5
mm以下にして、管群の中心よりやや下側の位置に抽気口
を配置することにより、抽気口からの空気の排出をより
効果的にすることができる。図3(a)も、本発明の他
の実施例による吸収冷凍機の吸収器の伝熱管長手方向か
ら見た断面図を示す。蒸気は管群上部から流入し、一方
の側壁面の蒸気流路には整流板が二枚設置されている。
管群内の伝熱管は碁盤目配列され、水平方向の管ピッチ
は管径の二倍程度(即ち、水平方向の管表面間隔は管径
程度)と広く、垂直方向の管ピッチは垂直方向の管表面
間隔が3mm程度となるようにかなり狭い。
【0030】図3(b)及び図3(c)も、本発明のさ
らに他の実施例による吸収冷凍機の吸収器の伝熱管長手
方向から見た断面図を示す。図3(b)は両側壁面と伝
熱管群との間に蒸気流路2が形成されており、両側の各
蒸気流路2に蒸気整流板9が一枚ずつ設置されている。
図3(c)では片側の側壁面と伝熱管群の間に蒸気流路
2が形成されており、蒸気流路2に蒸気整流板9が一枚
設置されている。
【0031】次に、本発明の原理が妥当であることを、
吸収器内での基本的な管群配置の数値解析結果により説
明する。この数値解析では、流れに関して質量と運動量
の保存則を解き、伝熱管群における蒸気の吸収量を実験
式に基づいて求めている。この解析モデルの詳細は、
(Proceeding of the Second International Symposium
on Condensers and condensation(1990),p.235〜p.24
4)に示されている。
【0032】図4(a),(b)は、数値解析を行った二
種の吸収器の伝熱管群の伝熱管長手方向から見た断面を
示すものである。二種の吸収器は全て同一本数の伝熱管
(外径19.05mm )198本が同一ピッチで配置され
ている。蒸気は吸収器の上部から流入する。(a)は管
群(同図中で斜線を付した)と壁面の間に蒸気流路が形
成されている吸収器である。(b)は管群と側壁面の間
に蒸気流路が形成されていない吸収器である。同図
(c)は、(a)と(b)の図中に圧力プロット位置で
の圧力分布の数値解析結果を示すものである。これよ
り、明らかに管群と壁面の間に蒸気流路を形成した方
が、圧力分布が均一化し圧力損失が小さくなっているこ
とがわかる。
【0033】図5(a),(b)は、管群(同図中で点線
で囲まれた領域)と壁面の間に蒸気流路が形成されてい
る吸収器においての、それぞれ蒸気流速分布と空気分圧
分布の数値解析結果を示すものである。蒸気は管群上部
から流入する。(a)の蒸気流速分布からは、蒸気流路
2を流れて蒸気が吸収器全体に供給され、管群のほぼ中
央付近が蒸気流の最終到達点になることがわかる。その
ときの空気分圧分布を示すのが(b)である。蒸気流の
最終到達点付近に空気が滞留し、分圧が高くなっている
ことがわかる。そこで、図2(a)のように管群のほぼ
中央に抽気口を設けることで、連続的に不凝縮ガスの空
気を排出できる。
【0034】図6(a),(b)も、図5(a),(b)と
同様に、管群(同図中で点線で囲まれた領域)と壁面の
間に蒸気流路が形成されている吸収器においての、それ
ぞれ蒸気流速分布と空気分圧分布の数値解析結果を示す
ものである。但し、側壁面の蒸気流路に六枚の整流板が
設置されている。蒸気は管群上部から流入し、管群下部
にむかって流れる。(a)の蒸気流速分布からは、管群
下部付近が蒸気流の最終到達点になることがわかる。そ
のときの空気分圧分布を示すのが(b)である。蒸気流
の最終到達点付近に空気が滞留し、分圧が高くなってい
ることがわかる。そこで、図1(a)のように管群下部
に抽気口を設けることで、連続的に不凝縮ガスの空気を
排出できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、吸収冷凍機の吸収器で
の蒸気の圧力損失を低減できると共に、不凝縮性ガスを
効率よく抽気できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による吸収冷凍機の吸収器の
伝熱管長手方向の断面図。
【図2】本発明の第二の実施例による吸収冷凍機の吸収
器の伝熱管長手方向の断面図。
【図3】本発明の第三の実施例による吸収冷凍機の吸収
器の伝熱管長手方向の断面図。
【図4】数値解析による本発明と従来技術との圧力分布
図。
【図5】数値解析による蒸気流路をもつ吸収器内の蒸気
流速分布と空気分圧分布図。
【図6】数値解析による蒸気流路をもち、蒸気流路に整
流板を設置した吸収器内の蒸気流速分布と空気分圧分布
図。
【図7】従来の吸収冷凍機の全体系統図。
【図8】本発明の実施例による吸収冷凍機の全体系統
図。
【図9】本発明の他の実施例による吸収冷凍機の全体系
統図。
【符号の説明】
1…伝熱管、2…蒸気流路、3…蒸気の流入部、4…吸
収液散布装置、5…吸収液、6,7…抽気口、8…吸収
液排出口、9…蒸気整流板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相沢 道彦 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所 土浦工場内 (72)発明者 横瀬 賢次 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所 エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−99972(JP,A) 特開 平1−123170(JP,A) 特開 平2−33582(JP,A) 特開 昭64−10069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 37/00 F25B 43/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の伝熱管の表面の液を蒸発させて蒸気
    を発生する蒸発器及び該蒸発器から流入する蒸気を複数
    の伝熱管の表面の吸収液で吸収させる吸収器を備えた吸
    収冷凍機において、 前記吸収器は、前記伝熱管の長手方向から見た断面で、
    壁面とこれに隣接する前記伝熱管との間に前記壁面に沿
    った蒸気流路が形成され、前記伝熱管が碁盤目状に配列
    された管群内に抽気口が設けられ、水平方向の伝熱管表
    面の間隔が10mm以上、垂直方向の伝熱管表面の間隔が
    5mm以下であることを特徴とする吸収冷凍機。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記抽気口が前記伝熱
    管の管群の中央付近に配置されていることを特徴とする
    吸収冷凍機。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記抽気口が前記伝熱
    管の管群の中央よりも下側に配置されていることを特徴
    とする吸収冷凍機。
JP10132939A 1998-05-15 1998-05-15 吸収冷凍機 Expired - Fee Related JP2974005B2 (ja)

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