JP2973795B2 - 希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置

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JP2973795B2
JP2973795B2 JP5244980A JP24498093A JP2973795B2 JP 2973795 B2 JP2973795 B2 JP 2973795B2 JP 5244980 A JP5244980 A JP 5244980A JP 24498093 A JP24498093 A JP 24498093A JP 2973795 B2 JP2973795 B2 JP 2973795B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所要の運転条件下では
理論空燃比よりも希薄側空燃比での希薄燃焼運転を行な
う希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、所要の運転条件下では理論空燃比
(ストイキオ)よりも希薄側空燃比(リーン)での希薄
燃焼運転を行なう希薄燃焼式内燃機関(所謂リーンバー
ンエンジン)が提供されている。そして、かかるリーン
バーンエンジンでは、排ガス対策として、排気系に三元
触媒を設置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のリーンバーンエンジンにおける排ガス対策で
は、加速時等、ストイキオで運転する場合は、三元触媒
が機能して排ガスを浄化するが、定常走行時等、リーン
状態で運転する場合は、三元触媒が機能せず、特に排ガ
ス中のNOx成分が増加する。
【0004】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、リーン運転時におけるNOx浄化を効果的に
行なえるようにした、希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置は、所要
の運転条件下では理論空燃比よりも希薄側空燃比での希
薄燃焼運転を行なう希薄燃焼式内燃機関において、その
排気系に、希薄燃焼状態で運転すると時間経過とともに
NOx浄化効率が低下するが該理論空燃比または該理論
空燃比よりも過濃側空燃比での運転状態に切り替えると
NOx浄化効率が回復するような特性を有するNOx浄
化部材と、該内燃機関に供給される燃料空気の混合割合
を希薄側空燃比状態と理論空燃比状態または過濃側空燃
比状態との間で切り替える内燃機関用制御手段とをそな
えるとともに、NOx浄化効率が回復するように該理論
空燃比状態または該過濃側空燃比状態であるリッチ化制
御用空燃比を設定する手段を設け、更に該内燃機関用制
御手段が、設定されたリッチ化制御用空燃比状態で所定
期間経過した後に該リッチ化制御用空燃比状態から該希
薄側空燃比状態へ切り替える際に、この切替えを徐々に
行なうことを特徴としている。また、請求項2記載の排
ガス浄化装置は、請求項1記載の装置において、該内燃
機関用制御手段が、該希薄側空燃比状態から上記のリッ
チ化制御用空燃比状態への切替を短時間で行なうように
構成されていることを特徴としている。 さらに、請求項
3記載の排ガス浄化装置は、請求項2記載の装置におい
て、該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃比状態から
上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替を段階的に切
り替える切替過渡時間を設定する手段を有し、該希薄側
空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態への切
替を短時間で且つ該切替過渡時間に亘って段階的に行な
うように構成されていることを特徴としている。
【0006】また、請求項4記載の排ガス浄化装置は、
請求項1記載の装置において、該内燃機関用制御手段
が、該希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃
比状態への切替時において、該内燃機関の出力に変化を
与えないように、上記の混合割合を変化させる手段を有
していることを特徴としている。さらに、請求項5記載
の排ガス浄化装置は、請求項4記載の装置において、該
内燃機関用制御手段が、該混合割合を該希薄側空燃比状
態から上記のリッチ化制御用空燃比状態に切り替えると
きに、該内燃機関への吸入空気量を減少させる手段を有
していることを特徴としている。
【0007】また、請求項6記載の排ガス浄化装置は、
請求項4記載の装置において、該内燃機関用制御手段
が、該希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃
比状態に切り替えるときに燃料増量を行なう燃料増量手
段と、該燃料増量手段による燃料増量時に該燃料増量手
段と協働して他の手段により該内燃機関の出力を低減さ
せる内燃機関出力低減手段とを有していることを特徴と
している。
【0008】さらに、請求項7記載の排ガス浄化装置
は、請求項1記載の装置において、該内燃機関用制御手
段によって、該希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制
御用空燃比状態に切り替えるときに、該内燃機関の出力
軸に連結されたクラッチを非直結状態に制御するクラッ
チ制御手段が設けられたことを特徴としている。
【0009】また、請求項8記載の排ガス浄化装置は、
請求項1記載の装置において、該内燃機関用制御手段
が、該希薄側空燃比状態と上記のリッチ化制御用空燃比
状態との間の切替時において、燃料噴射制御と点火時期
制御とを同時に並行して行なうことを特徴としている。
さらに、請求項9記載の排ガス浄化装置は、請求項1記
載の装置において、該内燃機関用制御手段が、該希薄側
空燃比状態と上記のリッチ化制御用空燃比状態との間の
切替時において、燃料噴射制御とEGR制御とを同時に
並行して行なうことを特徴としている。
【0010】
【作用】上述の本発明の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄
化装置(請求項1)では、希薄燃焼運転中において、該
NOx浄化部材のNOx浄化効率が低下すると、所定時
間、NOx浄化効率が回復するように該理論空燃比状態
または該過濃側空燃比状態であるリッチ化制御用空燃比
での運転状態に切り替えることが行なわれる。すると、
NOx浄化部材は、低下していたNOx浄化効率を回復
する。
【0011】そして、設定されたリッチ化制御用空燃比
状態で所定期間経過した後に該リッチ化制御用空燃比状
態から該希薄側空燃比状態へ切り替える際に、この切替
えが徐々に行なわれる。 また、請求項2記載の排ガス浄
化装置では、内燃機関用制御手段によって、希薄側空燃
比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替が
短時間で行なわれる。さらに、請求項3記載の排ガス浄
化装置では、希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御
用空燃比状態への切替を段階的に切り替える切替過渡時
間を設定する手段により、該希薄側空燃比状態から上記
のリッチ化制御用空燃比状態への切替を短時間で且つ該
切替過渡時間に亘って段階的に行なわれる。また、請求
項4記載の排ガス浄化装置では、希薄側空燃比状態から
上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替時に、内燃機
関用制御手段によって、内燃機関の出力に変化を与えな
いように、上記の混合割合を変化させることが行なわれ
る。
【0012】さらに、請求項5記載の排ガス浄化装置で
は、混合割合を希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制
御用空燃比状態に切り替えるときに、内燃機関用制御手
段によって、内燃機関への吸入空気量を減少させる。ま
た、請求項6記載の排ガス浄化装置では、希薄側空燃比
状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態に切り替える
ときに、燃料増量手段によって、燃料増量を行なうとと
もに、この燃料増量時に燃料増量手段と協働して他の手
段により該内燃機関の出力を低減させる。
【0013】さらに、請求項7記載の排ガス浄化装置で
は、希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃比
状態に切り替えるときに、内燃機関の出力軸に連結され
たクラッチを非直結状態に制御する。また、請求項8
載の排ガス浄化装置では、上記の理論空燃比状態または
過濃側空燃比状態から該希薄側空燃比状態へ切り替える
際に、この切替を徐々に行なう。
【0014】さらに、請求項9記載の排ガス浄化装置で
は、内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃比状態での運
転継続中に、一時的に上記の混合割合を上記の理論空燃
比状態または過濃側空燃比状態へ切り替える。
【0015】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置について説明す
ると、図1は本装置の制御ブロック図、図2は本装置を
有するエンジンシステムの全体構成図、図3は本装置を
有するエンジンシステムのダンパクラッチ制御系に着目
した構成図、図4は本装置を有するエンジンシステムの
制御系を示すハードブロック図、図5は本装置の動作を
説明するためのフローチャート、図6は本装置の動作を
説明するためのタイムチャート、図7はNOx浄化部材
の特性図、図8は10モード,15モード走行時の特性
図であり、図9は本装置の他の例を有するエンジンシス
テムを模式的に示す全体構成図、図10は図9に示すも
のの動作を説明する図であり、図11はドライブバイワ
イヤ方式のエンジンのスロットル弁配設部近傍の構成を
模式的に示す図である。
【0016】さて、本装置を装備する自動車用のエンジ
ンは、所要の運転条件下では理論空燃比(ストイキオ)
よりも希薄側空燃比(リーン)での希薄燃焼運転(リー
ンバーン運転)を行なうリーンバーンエンジンとして構
成されているが、このエンジンシステムは、図2に示す
ようになる。すなわち、この図2において、エンジン
(内燃機関)1は、その燃焼室2に通じる吸気通路3お
よび排気通路4を有しており、吸気通路3と燃焼室2と
は吸気弁5によって連通制御されるとともに、排気通路
4と燃焼室2とは排気弁6によって連通制御されるよう
になっている。
【0017】また、吸気通路3には、その上流側から順
に、エアクリーナ7,スロットル弁8および電磁式燃料
噴射弁(インジェクタ)9が設けられており、排気通路
4には、その上流側から順に、NOx浄化部材100,
三元触媒10および図示しないマフラ(消音器)が設け
られている。なお、インジェクタ9は、エンジン1の各
気筒毎に設けられている。また、吸気通路3には、サー
ジタンク3aが設けられている。
【0018】ここで、NOx浄化部材100は、希薄燃
焼状態で運転すると時間経過とともにNOx浄化効率が
低下するがストイキオまたはストイキオよりも過濃側空
燃比(リッチ)での運転状態に切り替えるとNOx浄化
効率が回復するような特性(図7参照)を有するもの
で、このNOx浄化部材100は、上記のような特性を
得るために次のような特徴を有している。
【0019】すなわち、NOx浄化部材100は、一般
的には、ハニカム担体に触媒活性成分と耐火性無機酸化
物とを含有してなるものを担持して構成される。例え
ば、触媒活性成分は、白金,パラジウムよりなる群から
選ばれた少なくとも1種の貴金属およびカリウム,ナト
リウム,ルビジウム,セシウムよりなる群から選ばれた
少なくとも1種のアルカリ金属からなる触媒活性成分と
ジルコニア,チタニア,アルミナ,アルミナ−チタニ
ア,アルミナ−ジルコニア,チタニア−ジルコニアより
なる群から選ばれた少なくとも1種の耐火性無機酸化物
とを含有するものである。
【0020】また、NOx浄化部材100の形態として
は、ハニカム状のコージェライト質担体に上記の構成成
分を担持したものである。さらに、白金,パラジウムよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の貴金属量は、担
体1リットル当たり0.1〜10gである。カリウム,
ナトリウム,ルビジウム,セシウムよりなる群から選ば
れた少なくとも1種のアルカリ金属の使用量は、担体1
リットル当たり1〜30gである。上記の耐火性無機酸
化物は、通常、粉末状であり、そのBET比表面積は、
50〜300m2 /gであり、その使用量は、担体1リ
ットル当たり100〜300gである。
【0021】NOx浄化部材100の調製としては、通
常の調製方法でもできるが、例えば以下の方法がある。
貴金属を含有する水溶液と耐火性無機酸化物とを混合し
た後、乾燥および焼成し、貴金属担持耐火性酸化物の粉
体を得る。この粉体を湿式粉砕し、水性スラリーを得、
このスラリーを担体に被覆した後、乾燥および焼成す
る。さらに、スラリーを被覆した担体をアルカリ金属の
水溶液に浸漬した後、乾燥および焼成する。
【0022】なお、上記のようなNOx浄化部材100
の特性は、希薄燃焼状態で運転中は、NOxを吸着して
いき、時間経過とともにNOxの吸着能力が飽和してい
くため、NOx浄化効率が低下するが、ストイキオまた
はストイキオよりも過濃側空燃比(リッチ)での運転状
態に切り替えると、吸着していたNOxを放出あるいは
自浄するため、NOx浄化効率が回復するものと考えら
れる。
【0023】また、三元触媒10は、ストイキオ運転状
態で、CO,HC,NOxを浄化するもので、公知のも
のである。さらに、スロットル弁8は、ワイヤケーブル
を介してアクセルペダル(図示せず)に連結されてお
り、このアクセルペダルの踏込み量に応じて開度を調整
されるようになっている。
【0024】また、吸気通路3には、スロットル弁8を
バイパスする第1バイパス通路11Aが設けられ、この
第1バイパス通路11Aには、ISC弁として機能する
ステッパモータ弁(以下、STM弁という)12が介装
されている。なお、この第1バイパス通路11Aには、
エンジン冷却水温に応じて開度が調整されるワックスタ
イプのファーストアイドルエアバルブ13もSTM弁1
2に併設されている。
【0025】ここで、STM弁12は、第1バイパス通
路11A中に形成された弁座部に当接しうる弁体12a
と、この弁体位置を調整するためのステッパモータ(I
SC用アクチュエータ)12bと、弁体を弁座部に押圧
する方向(第1バイパス通路11Aを塞ぐ方向)へ付勢
するバネ12cとから構成されている。そして、ステッ
パモータ12bにより、弁座部に対する弁体12aの位
置の段階的な調整(ステップ数による調整)を行なうこ
とで、弁座部と弁体12aとの開度つまりSTM弁12
の開度が調整されるようになっている。
【0026】従って、このSTM弁12の開度を後述す
る制御ユニット(コンピュータ)25にて制御すること
により、運転者によるアクセルペダルの操作とは関係な
く、第1バイパス通路11Aを通して吸気をエンジン1
に供給することができ、その開度を変えることでスロッ
トルバイパス吸気量を調整することができるようになっ
ている。
【0027】なお、ISC用アクチュエータとしては、
ステッパモータ12bの代わりに、DCモータを用いて
もよい。さらに、吸気通路3には、スロットル弁8をバ
イパスする第2バイパス通路11Bが設けられ、この第
2バイパス通路11Bには、エアバイパス弁14が介装
されている。
【0028】ここで、このエアバイパス弁14は、第2
バイパス通路11B中に形成された弁座部に当接しうる
弁体14aと、この弁体位置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ14bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ14bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路141が設けられており、このパイロット通路1
41に、エアバイパス弁制御用電磁弁142が介装され
ている。
【0029】従って、このエアバイパス弁制御用電磁弁
142の開度を後述する制御ユニット25にて制御する
ことにより、この場合も、運転者によるアクセルペダル
の操作とは関係なく、第2バイパス通路11Bを通して
吸気をエンジン1に供給することができ、その開度を変
えることでスロットルバイパス吸気量を調整することが
できるようになっている。なお、このエアバイパス弁制
御用電磁弁142は、リーンバーン運転時には開状態に
され、それ以外で閉状態にされるのが基本動作である。
【0030】また、排気通路4と吸気通路3との間に
は、排気を吸気系へ戻す排気再循環通路(EGR通路)
80が介装されていて、このEGR通路80には、EG
R弁81が介装されている。ここで、このEGR弁81
は、EGR通路80中に形成された弁座部に当接しうる
弁体81aと、この弁体位置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ81bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ81bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路82が設けられており、このパイロット通路82
に、ERG弁制御用電磁弁83が介装されている。
【0031】従って、このEGR弁制御用電磁弁83の
開度を後述する制御ユニット25にて制御することによ
り、EGR通路80を通して、排気を吸気系へ戻すこと
ができるようになっている。なお、図2において、15
は燃料圧調節器で、この燃料圧調節器15は、吸気通路
3中の負圧を受けて動作し、図示しないフュエルポンプ
からフュエルタンクへ戻る燃料量を調節することによ
り、インジェクタ9から噴射される燃料圧を調節するよ
うになっている。
【0032】ところで、本装置を装備したエンジン1に
は、図3に示すように、トルクコンバータ220を介し
て自動変速機の歯車変速装置230が設けられている。
すなわち、このエンジン1のクランク軸1Aにフライホ
イール1Bが取り付けられており、更に駆動力伝達装置
としてのトルクコンバータ220における駆動軸221
の一端が、フライホイール1Bを介しクランク軸1Aに
連結されている。
【0033】ここで、トルクコンバータ220は、ケー
シング、ポンプ、ステータおよびタービンをそなえてお
り、ポンプは、トルクコンバータ220のケーシングを
介して駆動軸221の他端に連結され、ステータはワン
ウェイクラッチを介して、ケーシングに連結されてい
る。また、タービンは、歯車変速装置230の入力軸2
30Aに接続されている。
【0034】さらに、トルクコンバータ220は、スリ
ップ式の直結クラッチ228(このクラッチ228をダ
ンパクラッチと呼ぶ)をそなえており、このダンパクラ
ッチ228は、トルクコンバータ220の入力側と出力
側とを剛連結しうるように付設されている。すなわち、
ダンパクラッチ228は、ダンパクラッチ入力用ケーシ
ングとタービンとの間に介装され、係合時(直結時)に
おいても所要のスリップを許容して、トルクコンバータ
220のポンプとタービンとを機械的に直結させるよう
に構成されている。
【0035】そして、トルクコンバータ220およびダ
ンパクラッチ228を制御する制御装置が設けられてお
り、ダンパクラッチ228のスリップ量およびダンパク
ラッチ228を介して伝達されるトルクは、ダンパクラ
ッチ油圧制御回路250により、外部から制御されるよ
うになっている。ダンパクラッチ油圧制御回路250
は、ダンパクラッチコントロールバルブ252およびダ
ンパクラッチコントロールソレノイドバルブ254をそ
なえており、ダンパクラッチコントロールソレノイドバ
ルブ254は常閉型のオンオフ弁として構成され、その
ソレノイド254aが後述の制御ユニット25に電気的
に接続されている。
【0036】ダンパクラッチコントロールバルブ252
は、ダンパクラッチ228に供給される作動油の油路を
切り換えるとともに、ダンパクラッチ228に作用する
油圧を制御できるように構成されている。従って、油圧
が油路257を介して入力用ケーシングとダンパクラッ
チ228との間に形成される油圧室に供給されると、ダ
ンパクラッチ228の係合が解除される一方、油圧が油
路259を介してダンパクラッチ228とタービンとの
間に形成される油圧室に供給されると、ダンパクラッチ
228をケーシングに摩擦係合させるようになってい
る。
【0037】また、このエンジンシステムを制御するた
めに、種々のセンサが設けられている。まず、図2に示
すように、エアクリーナ7を通過した吸気が吸気通路3
内に流入する部分には、吸入空気量をカルマン渦情報か
ら検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)17や吸
気温センサ18,大気圧センサ19がそなえられてい
る。
【0038】また、吸気通路3におけるスロットル弁8
の配設部分には、スロットル弁8の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルポジションセンサ20のほ
かに、アイドルスイッチ21がそなえられている。さら
に、排気通路4側におけるNOx浄化部材100の上流
側部分に、排気ガス中の酸素濃度(O2 濃度)を空燃比
リーン側において線形に検出するリニア酸素濃度センサ
(以下、単に「リニアO2 センサ」という)22がそな
えられるほか、その他のセンサとして、エンジン1用の
冷却水の温度を検出する水温センサ23や、図4に示す
クランク角度を検出するクランク角センサ24(このク
ランク角センサ24はエンジン回転数Neを検出する回
転数センサとしての機能も兼ねている)や車速センサ3
0などがそなえられている。
【0039】そして、これらのセンサやスイッチからの
検出信号は、図4に示すような制御ユニット25へ入力
されるようになっている。ここで、この制御ユニット2
5のハードウェア構成は、図4に示すようになるが、こ
の制御ユニット25は、その主要部としてCPU(演算
装置)26をそなえたコンピュータとして構成されてお
り、CPU26には、吸気温センサ18,大気圧センサ
19,スロットルポジションセンサ20,リニアO2
ンサ22,水温センサ23等からの検出信号が、入力イ
ンタフェース28およびアナログ/ディジタルコンバー
タ29を介して入力されるようになっている。
【0040】また、CPU26には、エアフローセンサ
17,アイドルスイッチ21,クランク角センサ24,
車速センサ30等からの検出信号が、入力インタフェー
ス35を介して直接入力されるようになっている。さら
に、CPU26は、バスラインを介して、プログラムデ
ータや固定値データのほか各種データを記憶するROM
(記憶手段)36や更新して順次書き替えられるRAM
37との間でデータの授受を行なうようになっている。
【0041】また、CPU26による演算の結果、制御
ユニット25からは、エンジン1の運転状態を制御する
ための信号、例えば、燃料噴射制御信号,点火時期制御
信号,ISC制御信号,バイパスエア制御信号,EGR
制御信号等の各種制御信号が出力されるようになってい
る。なお、制御ユニット25からは、ダンパクラッチ制
御信号も出力されるようになっている。
【0042】ここで、燃料噴射制御(空燃比制御)信号
は、CPU26から噴射ドライバ39を介して、インジ
ェクタ9を駆動させるためのインジェクタソレノイド9
a(正確にはインジェクタソレノイド9a用のトランジ
スタ)へ出力されるようになっており、点火時期制御信
号は、CPU26から点火ドライバ40を介して、パワ
ートランジスタ41へ出力され、このパワートランジス
タ41から点火コイル42を介しディストリビュータ4
3により各点火プラグ16に順次火花を発生させるよう
になっている。
【0043】また、ISC制御信号は、CPU26から
ISCドライバ44を介して、ステッパモータ12bへ
出力され、バイパスエア制御信号は、CPU26からバ
イパスエア用ドライバ45を介して、エアバイパス弁制
御用電磁弁142のソレノイド142aへ出力されるよ
うになっている。さらに、EGR制御信号は、CPU2
6からEGRドライバ46を介して、ERG弁制御用電
磁弁83のソレノイド83aへ出力されるようになって
いる。
【0044】なお、ダンパクラッチ制御信号は、CPU
26からダンパクラッチ用ドライバ47を介して、ダン
パクラッチコントロールソレノイドバルブ254のソレ
ノイド254aへ出力されるようになっている。ところ
で、上記の制御ユニット25は、図1に示すように、燃
料噴射制御手段(空燃比制御手段)51,点火時期制御
手段53,ISC制御手段55,バイパスエア制御手段
57,EGR制御手段59,ダンパクラッチ制御手段6
1の各機能を有している。
【0045】ここで、燃料噴射制御手段51は、エンジ
ン運転状態を各種のセンサから検出して、最適な燃料噴
射量(空燃比)に相当するインジェクタ駆動時間を演算
するもので、ストイキオまたはリッチ運転状態に応じた
空燃比KAFSを設定するストイキオ/リッチ運転時空
燃比設定手段51A,リーン運転状態に応じた空燃比K
AFLを設定するリーン運転時空燃比設定手段51B,
リーン運転時に一時的にリッチ化する際の空燃比KAF
Rを設定するリッチ化制御用空燃比設定手段51C,過
渡時の空燃比を設定する過渡時空燃比設定手段51Dの
機能をそなえるとともに、エンジン運転状態に応じて上
記のいずれかの手段を選択する選択手段51Eの機能を
そなえている。
【0046】また、点火時期制御手段53は、エンジン
運転状態を各種のセンサから検出して、最適な点火時期
を演算するもので、ストイキオまたはリッチ運転状態に
応じた点火時期SAFSを設定するストイキオ/リッチ
運転時点火時期設定手段53A,リーン運転状態に応じ
た点火時期SAFLを設定するリーン運転時点火時期設
定手段53B,リーン運転時に一時的にリッチ化する際
の点火時期SAFRを設定するリッチ化制御用点火時期
設定手段53C,過渡時の点火時期を設定する過渡時点
火時期設定手段53Dの機能をそなえるとともに、エン
ジン運転状態に応じて上記のいずれかの手段を選択する
選択手段53Eの機能をそなえている。
【0047】さらに、ISC制御手段55は、エンジン
運転状態を各種のセンサから検出して、最適なISC目
標ポジションを演算するもので、ストイキオまたはリッ
チ運転状態に応じたISC目標ポジションPAFSを設
定するストイキオ/リッチ運転時ISC目標ポジション
設定手段55A,リーン運転状態に応じたISC目標ポ
ジションPAFLを設定するリーン運転時ISC目標ポ
ジション設定手段55B,リーン運転時に一時的にリッ
チ化する際のISC目標ポジションPAFRを設定する
リッチ化制御用ISC目標ポジション設定手段55C,
過渡時のISC目標ポジションを設定する過渡時ISC
目標ポジション設定手段55Dの機能をそなえるととも
に、エンジン運転状態に応じて上記のいずれかの手段を
選択する選択手段55Eの機能をそなえている。
【0048】また、バイパスエア制御手段57は、エン
ジン運転状態を各種のセンサから検出して、エンジン運
転状態に応じてエアバイパス弁14を開閉するもので、
エアバイパス弁開制御手段57A,エアバイパス弁閉制
御手段57Bの機能をそなえるとともに、エンジン運転
状態に応じて上記のいずれかの手段を選択する選択手段
57Cの機能をそなえている。
【0049】さらに、EGR制御手段59は、エンジン
運転状態を各種のセンサから検出して、最適なEGR駆
動デューティを演算するもので、ストイキオまたはリッ
チ運転状態に応じたEGR駆動デューティDAFSを設
定するストイキオ/リッチ運転時EGR駆動デューティ
設定手段59A,リーン運転状態に応じたEGR駆動デ
ューティDAFLを設定するリーン運転時EGR駆動デ
ューティ設定手段59B,リーン運転時に一時的にリッ
チ化する際のEGR駆動デューティDAFRを設定する
リッチ化制御用EGR駆動デューティ設定手段59C,
過渡時のEGR駆動デューティを設定する過渡時EGR
駆動デューティ設定手段59Dの機能をそなえるととも
に、エンジン運転状態に応じて上記のいずれかの手段を
選択する選択手段59Eの機能をそなえている。
【0050】また、ダンパクラッチ制御手段61は、エ
ンジン運転状態を各種のセンサから検出して、エンジン
運転状態に応じてダンパクラッチ228を直結(オン)
状態(すべり状態を含む)又は非直結状態(オフ状態)
にするもので、特に本発明との関係で言えば、混合割合
をリーン空燃比状態からストイキオ状態またはリッチ状
態へ切り替える際に、ダンパクラッチ228を非直結状
態(オフ状態)に制御するように構成されており、この
ために、このダンパクラッチ制御手段61は、ダンパク
ラッチオン制御手段61A,ダンパクラッチオフ制御手
段61Bの機能をそなえるとともに、エンジン運転状態
に応じて上記のいずれかの手段を選択する選択手段61
Cの機能をそなえている。なお、このダンパクラッチ制
御手段61は、上記の切替後は、直結禁止状態を解除す
る。
【0051】これにより、この制御ユニット25は、エ
ンジン1に供給される燃料空気の混合割合をリーン側空
燃比状態とストイキオ状態またはリッチ側空燃比状態と
の間で切り替えるとともに、少なくともリーン側空燃比
状態から上記のストイキオ状態またはリッチ側空燃比状
態への切替を短時間で行なう制御手段の機能を有してい
ることになる。
【0052】この制御手段は、リーン状態からストイキ
オまたはリッチ状態への切替時に、エンジン1の出力に
変化を与えないように、混合割合を変化させる手段も有
していることになる。また、この制御手段は、混合割合
をリーン状態から上記のストイキオ状態またはリッチ状
態に切り替えるときに、エンジン1への吸入空気量を減
少させる手段も有していることにもなるが、この吸入空
気量を減少させる手段は、混合割合をリーン状態から上
記のストイキオ状態またはリッチ状態に切り替えるとき
に、スロットル弁8をバイパスするバイパス通路11
A,11Bへの開度を減少させる手段(ISC制御手段
55,バイパスエア制御手段57)として構成されるほ
か、混合割合をリーン状態から上記のストイキオ状態ま
たはリッチ状態に切り替えるときに、EGR通路80の
開度を増大させる手段(EGR制御手段59)としても
構成されている。
【0053】また、この制御手段は、リーン状態での運
転継続中にエンジン1の出力に変化を与えないようにし
て一時的に上記の混合割合をストイキオ状態またはリッ
チ状態へ切り替える手段も有していることになる。さら
にまた、リーン状態での運転継続中にエンジン1の出力
に変化を与えないようにするべく、一時的に燃料増量を
行なう燃料増量手段(燃料噴射制御手段(空燃比制御手
段)51)と、この燃料増量手段による燃料増量時に該
燃料増量手段と協働して他の手段によりエンジン1の出
力を低減させるエンジン出力低減手段とを有しているこ
とにもなる。
【0054】ここで、エンジン出力低減手段は、点火時
期を制御する点火時期制御手段53,エンジン1への吸
気量を制御する吸気量制御弁開度を制御する吸気量制御
弁開度制御手段55,57,EGR量を制御するEGR
量制御手段59で構成されている。さらに、混合割合を
上記のストイキオ状態またはリッチ状態からリーン状態
へ切り替える際に、この切替を徐々に行なう手段(51
D,53D,55D,59D)も有していることにな
る。
【0055】また、上記の混合割合を上記のストイキオ
状態またはリッチ状態へ切り替える際に、エンジン1に
連結されたダンパクラッチ228を非直結状態(オフ状
態)に制御するクラッチ制御手段61も設けられている
ことになる。次に、上記のようにNOx浄化部材100
や三元触媒10を排気系に有するリーンバーンエンジン
1の制御要領を、図5に示すフローチャートを用いて説
明する。
【0056】まず、ステップA1で、A/N(エンジン
1回転当たりの吸気量)やエンジン回転数Neや冷却水
温Tw等を読み込んで、ステップA2で、リーン運転条
件が成立したかどうかを判定する。最初は、リーン運転
条件が成立していないので、ステップA3で、ストイキ
オまたはリッチ運転状態に応じた空燃比係数KAFS,
点火時期SAFS,ISC目標ポジションPAFS,E
GR駆動デューティDAFSをそれぞれ設定する。
【0057】その後は、ステップA4で、タイマ値TB
を0にし、ステップA5で、リッチ化フラグをリセット
し、ステップA6で、リーン運転条件非成立直後かどう
かを判定し、もしそうであれば、ステップA7で、過渡
補正実行用の空燃比係数,点火時期,ISC目標ポジシ
ョン,EGR駆動デューティを設定して、空燃比,点火
時期,ISC弁開度,EGR弁開度を設定するとともに
(ステップA7,A33)、ステップA8で、エアバイ
パス弁14を開く。
【0058】また、リーン運転条件非成立直後でない場
合は、ステップA3で設定した空燃比係数KAFS,点
火時期SAFS,ISC目標ポジションPAFS,EG
R駆動デューティDAFSをそれぞれKAF,SAF,
PAF,DAFとおき、この設定した値に応じて、空燃
比,点火時期,ISC弁開度,EGR弁開度を設定する
とともに(ステップA9,A33)、ステップA10
で、エアバイパス弁14を閉じる。
【0059】なお、これらの制御は、燃料噴射制御手段
51のストイキオ/リッチ運転時空燃比設定手段51
A,点火時期制御手段53のストイキオ/リッチ運転時
点火時期設定手段53A,ISC制御手段55のストイ
キオ/リッチ運転時ISC目標ポジション設定手段55
A,バイパスエア制御手段57のエアバイパス弁閉制御
手段57B,EGR制御手段59のストイキオ/リッチ
運転時EGR駆動デューティ設定手段59A等によって
行なわれる。
【0060】これにより、リーン運転条件の非成立直後
は過渡補正が実行され、その後は、エンジン運転状態に
応じて、ストイキオまたはリッチにするための燃料噴射
制御のほか、点火時期制御,ISC制御,EGR制御が
実行される。次に、ステップA2で、リーン運転条件が
成立したとすると、ステップA2でYESルートをとっ
て、ステップA11で、リーン運転状態に応じた空燃比
係数KAFL,点火時期SAFL,ISC目標ポジショ
ンPAFL,EGR駆動デューティDAFLをそれぞれ
設定するとともに、ステップA12で、リッチ化制御用
の空燃比係数KAFR,点火時期SAFR,ISC目標
ポジションPAFR,EGR駆動デューティDAFRを
それぞれ設定する。なお、空燃比係数KAFR,点火時
期SAFR,ISC目標ポジションPAFR,EGR駆
動デューティDAFRは体積効率Ev,エンジン回転数
Neに応じて決められる。
【0061】そして、次のステップA13で、リッチ化
フラグセットかどうかを判定する。リーン運転条件成立
前に、ステップA5でリッチ化フラグリセットにされる
から、最初はNOルートをとって、ステップA14で、
A/Nやエンジン回転数Neに応じたNOx浄化部材性
能低下時間tbを設定し、ステップA15で、タイマ値
TBが設定時間tbを越えたかどうかを判定する。
【0062】もし、越えていない場合は、ステップA1
5で、NOルートをとって、ステップA11で設定した
リーン運転状態に応じた空燃比係数KAFL,点火時期
SAFL,ISC目標ポジションPAFL,EGR駆動
デューティDAFLをそれぞれKAF,SAF,PA
F,DAFとおき、この設定した値に応じて、空燃比,
点火時期,ISC弁開度,EGR弁開度を設定するとと
もに(ステップA16,A33)、ステップA17で、
エアバイパス弁14を開く。
【0063】なお、これらの制御は、燃料噴射制御手段
51のリーン運転時空燃比設定手段51B,点火時期制
御手段53のリーン運転時点火時期設定手段53B,I
SC制御手段55のリーン運転時ISC目標ポジション
設定手段55B,バイパスエア制御手段57のエアバイ
パス弁開制御手段57A,EGR制御手段59のリーン
運転時EGR駆動デューティ設定手段59B等によって
行なわれる。
【0064】これにより、リーン運転状態に応じて、燃
料噴射制御のほか、点火時期制御,ISC制御,EGR
制御が実行される。なお、このリーン運転時は、エアバ
イパス弁14が開いているので、吸気が第2バイパス通
路11Bを通じても吸入されている。そして、このと
き、排気通路4に設けられたNOx浄化部材100は、
時間経過とともにNOx浄化効率が低下してきている。
【0065】その後、ステップA15で、タイマ値TB
が設定時間tbを越えると、ステップA18で、直結禁
止フラグセット状態かどうかを判定する。最初は、直結
禁止フラグはリセットであるので、ステップA18では
NOルートをとって、ステップA19で、直結禁止フラ
グをセットして、依然としてステップA16,A17,
A33でリーン運転時の処理を施す。これにより、タイ
マ値TBが設定時間tbを越えると、切替に入る直前
に、ダンパクラッチ228を直結状態にすることが禁止
される。即ち、もしダンパクラッチ228が直結状態に
あれば、ダンパクラッチ228を非直結状態に移行さ
せ、もしダンパクラッチ228が非直結状態にあれば、
ダンパクラッチ228の非直結状態を維持するのであ
る。
【0066】その後、再度ステップA18にくると、今
度はNOルートをとって、ステップA21で、タイマ値
TBを0にし、ステップA22で、リッチ化フラグをセ
ットし、ステップA23で、過渡補正係数βを0とお
き、ステップA12で設定したリッチ化制御用の空燃比
係数KAFR,点火時期SAFR,ISC目標ポジショ
ンPAFR,EGR駆動デューティDAFRをそれぞれ
KAF,SAF,PAF,DAFとおき、この設定した
値に応じて、空燃比,点火時期,ISC弁開度,EGR
弁開度を設定するとともに(ステップA24,A3
3)、ステップA25で、エアバイパス弁14を閉じ
る。
【0067】これにより、リーン空燃比状態から上記の
ストイキオ状態またはリッチ側空燃比状態への切替が瞬
時に(極めて短時間で)行なわれる。このように切替が
瞬時に行なわれると、空燃比がストイキオよりややリー
ンのNOxが多量に排出される領域を使用しないことに
なり、その結果、NOxの増大を抑制することができ
る。即ち、この状態では、NOx浄化部材100はNO
x浄化効率が低下しているので、ストイキオよりややリ
ーンのNOxが多量に排出される領域にいる時間を多く
すると、NOxが浄化されずにそのまま排出されるが、
この領域にいる時間を極めて短くすると、その分、NO
xの排出が少なくなるのである。
【0068】更にその後も、リーン運転条件が成立して
いるとすると、ステップA13でYESルートをとり、
ステップA26で、リッチ化フラグセットからの経過設
定時間tn(一定時間:例えば数秒:tn<tb)が過
ぎたかどうかを判定する。最初はまだ経過していないの
で、ステップA27で、リッチ化フラグセットからの経
過設定時間tm(一定時間:但し、tn>tm)が経過
したかどうかを判定する。最初は経過していないので、
直結禁止フラグをリセットするステップA28をジャン
プして、リッチ化処理を続行する(ステップA24,A
25,A33)。そして、tmが経過すると、ステップ
A28で、直結禁止フラグをリセットしてから、更にリ
ッチ化処理を続行する(ステップA24,A25,A3
3)。これにより、リッチ化フラグセットからのtm時
間が経過すると、ダンパクラッチ228の直結禁止状態
が解除される。これにより、ダンパクラッチ228が直
結状態になることが許容される。
【0069】そして、上記のような処理は設定時間tn
が経過するまで行なわれる。なお、これらの制御は、燃
料噴射制御手段51のリッチ化制御用空燃比設定手段5
1C,点火時期制御手段53のリッチ化制御用点火時期
設定手段53C,ISC制御手段55のリッチ化制御用
ISC目標ポジション設定手段55C,バイパスエア制
御手段57のエアバイパス弁閉制御手段57B,EGR
制御手段59のリッチ化制御用EGR駆動デューティ設
定手段59C等によって行なわれる。
【0070】これにより、リ−ンバーン状態での運転中
に、NOx浄化部材性能低下時間tbが経過すると、設
定時間tnの間、エンジン1は、ストイキオまたはリッ
チの状態で運転される。これにより、排気通路4に設け
られたNOx浄化部材100のNOx浄化効率が回復す
る。また、リ−ンバーン状態での運転中に、ストイキオ
またはリッチ運転状態に切り替える際に、燃料噴射制御
のほか、ISC弁開度,EGR弁開度,エアバイパス弁
開度の各制御および点火時期やダンパクラッチの各制御
を同時に並行して行なうので、空燃比をリーン状態から
ストイキオまたはリッチ状態へ切り替える際のトルク変
動を抑制することができ、これにより、良好なドライバ
ビリティが得られる。なお、上記のごとく、リ−ンバー
ン状態での運転中に、ストイキオまたはリッチ運転状態
への切替後は、ダンパクラッチ228の直結禁止状態を
解除する。これにより、ダンパクラッチ228が直結状
態になることが許容される。
【0071】そして、設定時間tnが経過すると、ステ
ップA26でYESルートをとり、ステップA29で、
βのインクリメントを開始して、ステップA30で、こ
のβが1になったかどうかを判定する。なお、βのイン
クリメントも0から1まで行なわれるものとする。設定
時間tn経過直後はβが1になっていないので、KAF
L・β+(1−β)・KAFR,SAFL・β+(1−
β)・SAFR,PAFL・β+(1−β)・PAF
R,DAFL・β+(1−β)・DAFRをそれぞれK
AF,SAF,PAF,DAFとおき、この設定した値
に応じて、空燃比,点火時期,ISC弁開度,EGR弁
開度を設定するとともに(ステップA31,A33)、
ステップA17で、エアバイパス弁14を開く。なお、
この場合も、ダンパクラッチ直結禁止フラグをセットす
るようにしてもよい。もし、このとき、ダンパクラッチ
直結禁止フラグをセットすると、ダンパクラッチ228
を直結状態にすることが禁止される。即ち、もしダンパ
クラッチ228が直結状態にあれば、ダンパクラッチ2
28を非直結状態に移行させ、もしダンパクラッチ22
8が非直結状態にあれば、ダンパクラッチ228の非直
結状態を維持するのである。
【0072】そして、β=1となるまで、上記のステッ
プA31,A17,A33の処理を行なう。なお、これ
らの制御は、燃料噴射制御手段51の過渡時空燃比設定
手段51D,点火時期制御手段53の過渡時点火時期設
定手段53D,ISC制御手段55の過渡時ISC目標
ポジション設定手段55D,バイパスエア制御手段57
のエアバイパス弁開制御手段57A,EGR制御手段5
9の過渡時EGR駆動デューティ設定手段59D等によ
って行なわれる。
【0073】これにより、リッチ化時間tnが経過し
て、再度リーン運転への切替過渡時には、βが0から1
にインクリメントされていくことにより、切替が除々に
行なわれるような燃料噴射制御,点火時期制御,ISC
制御,EGR制御等が実行される。このように再度のリ
ーン運転への切替過渡時に、切替を徐々に行なっても、
NOx浄化部材100のNOx浄化効率は回復している
ので、エンジン排気中のNOxは増加しない。
【0074】そして、βが1になると、ステップA30
でYESルートをとって、ステップA32で、リッチ化
フラグをリセットしてから、ステップA11で設定した
リーン運転状態に応じた空燃比係数KAFL,点火時期
SAFL,ISC目標ポジションPAFL,EGR駆動
デューティDAFLをそれぞれKAF,SAF,PA
F,DAFとおき、この設定した値に応じて、空燃比,
点火時期,ISC弁開度,EGR弁開度を設定するとと
もに(ステップA16,A33)、ステップA17で、
エアバイパス弁14を開く。
【0075】これにより、再度、エンジン1はリーンバ
ーン状態での運転を再開する。このときはNOx浄化部
材100のNOx浄化効率は回復しているので、再度リ
ーンバーン運転を行なっても、NOx浄化を期待でき
る。そして、もしリーンバーン状態への復帰過渡時に、
ダンパクラッチ228の直結を禁止していた場合は、リ
ーンバーン状態での運転再開後に、ダンパクラッチ22
8の直結禁止状態を解除する。これにより、ダンパクラ
ッチ228が直結状態になることが許容される。
【0076】以降は、リ−ンバーン状態での運転が継続
している場合に、同様の処理を繰り返すため、リ−ンバ
ーン運転中においては、設定時間tbが経過する毎に、
一時的に所要時間だけ、エンジン1はストイキオまたは
リッチの状態での運転に切り替えられる。これにより、
排気通路4に設けられたNOx浄化部材100は、リー
ンバーン運転中において、時間経過とともにNOx浄化
効率が低下するが、設定時間tbが経過する毎に、NO
x浄化効率を回復せしめられる。その結果、NOx浄化
部材100による浄化性能を十分に保持することができ
る。
【0077】そして、リーン空燃比状態から上記のスト
イキオ状態またはリッチ側空燃比状態への切替を瞬時に
行なうので、空燃比がストイキオよりややリーンのNO
xが多量に排出される領域を使用しないことになり、そ
の結果、NOxの増大を抑制することができる。また、
リーンバーン状態とストイキオまたはリッチ状態との間
の切替時に、燃料噴射制御のほか、ISC弁開度,EG
R弁開度,エアバイパス弁開度の各制御および点火時期
やダンパクラッチの各制御を同時に並行して行なうの
で、空燃比をリーン状態からストイキオまたはリッチ状
態へ切り替える際のトルク変動を十分に抑制することが
でき、これにより、良好なドライバビリティが得られる
のである。
【0078】ここで、上記のフローチャートによって実
行される燃料噴射制御,点火時期制御,ISC制御,E
GR制御、エアバイパス弁制御等に関するタイムチャー
トを示すと、図6のようになる。なお、リーン運転条件
が成立していない図7に示すような10モード,15モ
ード走行時の運転又は一般走行時においては、自然に加
減速を繰り返すため、設定空燃比はリッチ/ストイキオ
とリーンと変化し、NOx浄化部材100による浄化性
能は自然に回復する。
【0079】また、リーン運転中に一時的にストイキオ
またはリッチ状態へ移行させる際においても、切替過渡
時間(他の係数αが0から1にインクリメントされる時
間)を設定することもできるが、この場合、この時間
は、上記リーン運転へ戻す際の切替過渡時間(βが0か
ら1にインクリメントされる時間)に比べて、著しく速
く設定することが必要である。
【0080】ところで、前述の実施例のように、EGR
通路80にEGR弁81のみを配設する代わりに、図9
に示すように、EGR通路80に、排ガス導入側に排ガ
スの導入のみを許容する一方向弁85を有する排ガス畜
圧器84を設け、更にこの排ガス畜圧器84の出口から
吸気通路3に通じる通路80Aに、アクチュエータ87
で開閉駆動される開閉弁86(この開閉弁86はEGR
弁に相当する)を設け、制御ユニット25のEGR制御
手段59(このEGR制御手段59は内燃機関用制御手
段におけるEGR通路80の開度を増大させる手段を構
成する)からの制御信号をアクチュエータ87へ供給す
ることにより、開閉弁86の開度を制御することも可能
である。この場合は、リーン運転中は開閉弁86を閉じ
ておき、排圧によって排ガス畜圧器84に排ガスを畜圧
しておく。そして、リーン運転中にリッチ化制御を行な
う際には、図10に示すように、瞬時に開閉弁86を開
いて、畜圧しておいた排気を放出する。これにより、N
Ox排出量を抑制し、且つ、トルク変動を抑制しなが
ら、NOx浄化部材100のNOx浄化効率を速やかに
回復させることができるようなリッチ化への切替動作を
可能にすることができる。
【0081】なお、リーン運転を再開する場合は、βの
インクリメント速度に応じた速さで、開閉弁86を閉じ
ていく。また、前述の実施例のように、スロットル弁8
とアクセルペダルとをワイヤで連結する代わりに、図1
1に示すように、スロットル弁8をアクチュエータ90
によって駆動するようにしたドライブバイワイヤ方式の
エンジンに、本発明を適用することもできる。この場合
は、運転者の意思とは無関係に制御ユニット25からの
制御信号により、アクチュエータ90を駆動させて、ス
ロットル弁8の開度を変更することができるので、混合
割合をリ−ン状態からリッチ化状態に切り替えるとき
に、制御ユニット25からの制御信号(例えばこの制御
信号としては前述の実施例におけるISC制御手段から
の制御信号を使用する)により、アクチュエータ90を
駆動させて、スロットル弁8の開度を減少させることが
行なわれる。
【0082】なお、上記の実施例では、エアバイパス弁
14やダンパクラッチ228についてはオンオフ制御を
施していたが、これらのエアバイパス弁14やダンパク
ラッチ228についてデューティ制御を施すことも可能
である。このようにエアバイパス弁14やダンパクラッ
チ228についてデューティ制御を施すと、切替過渡時
にエアバイパス弁14やダンパクラッチ228について
も、徐々に切り替えることができる。
【0083】また、上記実施例では、NOx浄化部材1
00の下流側に、三元触媒10を配置しているが、この
三元触媒10の代わりに、酸化触媒を配置してもよく、
更には、NOx浄化部材100の上流側に、三元触媒1
0又は酸化触媒を配置することもできる。さらに、リー
ンバーン運転中において、NOx浄化部材100のNO
x浄化効率が低下する時間(設定時間)tbが経過する
毎に、一時的にストイキオまたはリッチでの運転状態に
切り替えるようにする代わりに、リーンバーン運転中に
おいて、実際にNOx浄化部材100のNOx浄化効率
が低下したことが検出されると、一時的にストイキオま
たはリッチでの運転状態に切り替えるようにすることも
勿論できる。この場合、リーンバーン運転中におけるN
Ox浄化部材100のNOx浄化効率低下度は、リニア
2 センサ22等の入力を基にコンピュータのベースマ
ップにより又はNOxセンサのようなもので検出する。
勿論、この場合も、少なくともリーン側空燃比状態から
上記のストイキオ状態またはリッチ側空燃比状態への切
替を短時間で行なうことはいうまでもない。
【0084】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の希薄燃焼
式内燃機関の排ガス浄化装置によれば、希薄燃焼式内燃
機関の排気系に、希薄燃焼状態で運転すると時間経過と
ともにNOx浄化効率が低下するが該理論空燃比または
該理論空燃比よりも過濃側空燃比での運転状態に切り替
えるとNOx浄化効率が回復するような特性を有するN
Ox浄化部材と、該内燃機関に供給される燃料空気の混
合割合を希薄側空燃比状態と理論空燃比状態または過濃
側空燃比状態との間で切り替える内燃機関用制御手段と
をそなえるとともに、NOx浄化効率が回復するように
該理論空燃比状態または該過濃側空燃比状態であるリッ
チ化制御用空燃比を設定する手段を設け、更に該内燃機
関用制御手段が、設定されたリッチ化制御用空燃比状態
で所定期間経過した後に該リッチ化制御用空燃比状態か
ら該希薄側空燃比状態へ切り替える際に、この切替えを
徐々に行なうので、希薄燃焼運転中において、所定時間
リッチ化制御用空燃比状態での運転状態に切り替えるこ
とにより、NOx浄化効率を回復せしめられ、その結
果、NOx浄化部材による浄化性能を十分に保持できる
利点があるほか、該リッチ化制御用空燃比状態から該希
薄側空燃比状態への切替を徐々に行なうことにより、切
替時のトルク変動抑制という点で高い効果が得られる
また、希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃
比状態への切替を短時間で行なうので、空燃比が理論空
燃比よりやや希薄側のNOxが多量に排出される領域を
使用しないことになり、その結果、NOxの増大を抑制
できる利点がある。
【0085】また、上記の切替時に、内燃機関の出力に
変化を与えないように混合割合を変化させるので、切替
時のトルク変動を抑制でき、良好なドライバビリティを
実現できる利点もある。さらに、内燃機関用制御手段
が、混合割合を希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制
御用空燃比状態に切り替えるときに、内燃機関への吸入
空気量を減少させる手段を有しているので、内燃機関の
出力に変化を与えないような上記の理論空燃比状態また
は過濃側空燃比状態への切替制御を更に容易確実に実行
できるのである。
【0086】また、内燃機関用制御手段が、希薄側空燃
比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態に切り替え
るときに燃料増量を行なう燃料増量手段と、この燃料増
量手段による燃料増量時に燃料増量手段と協働して他の
手段により内燃機関の出力を低減させる内燃機関出力低
減手段とを有しているので、内燃機関の出力に変化を与
えないような上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替
制御を効果的に実行できる。
【0087】さらに、内燃機関用制御手段によって、希
薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態
切り替えるときに、内燃機関の出力軸に連結されたクラ
ッチを非直結状態に制御するクラッチ制御手段が設けら
れているので、切替時のトルク変動を動力伝達系に伝え
ずに済み、やはり良好なドライバビリティの実現に寄与
するものである。
【0088】また、内燃機関用制御手段が、希薄側空燃
比状態と上記のリッチ化制御用空燃比状態との間の切替
時において、燃料噴射制御と点火時期制御とを同時に並
行して行なうので、切替時のトルク変動を抑制して、良
好なドライバビリティを実現することができる。さら
に、内燃機関用制御手段が、希薄側空燃比状態と上記の
リッチ化制御用空燃比状態との間の切替時において、燃
料噴射制御とEGR制御とを同時に並行して行なうの
で、切替時のトルク変動抑制という点で更に高い効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての希薄燃焼式内燃機関
の排ガス浄化装置の制御ブロック図である。
【図2】本装置を有するエンジンシステムの全体構成図
である。
【図3】本装置を有するエンジンシステムのダンパクラ
ッチ制御系に着目した構成図である。
【図4】本装置を有するエンジンシステムの制御系を示
すハードブロック図である。
【図5】本装置の動作を説明するためのフローチャート
である。
【図6】本装置の動作を説明するためのタイムチャート
である。
【図7】NOx浄化部材の特性図である。
【図8】10モード,15モード走行時の特性図であ
る。
【図9】本装置の他の例を有するエンジンシステムを模
式的に示す全体構成図である。
【図10】図9に示すものの動作を説明する図である。
【図11】ドライブバイワイヤ方式のエンジンのスロッ
トル弁配設部近傍の構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 1A クランク軸 1B フライホイール 2 燃焼室 3 吸気通路 3a サージタンク 4 排気通路 5 吸気弁 6 排気弁 7 エアクリーナ 8 スロットル弁 9 電磁式燃料噴射弁(インジェクタ) 9a インジェクタソレノイド 10 三元触媒 11A 第1バイパス通路 11B 第2バイパス通路 12 ステッパモータ弁(STM弁) 12a 弁体 12b ステッパモータ(ISC用アクチュエータ) 12c バネ 13 ワックスタイプのファーストアイドルエアバルブ 14 エアバイパス弁 14a 弁体 14b ダイアフラム式アクチュエータ 15 燃料圧調節器 16 点火プラグ 17 エアフローセンサ(吸気量センサ) 18 吸気温センサ 19 大気圧センサ 20 スロットルポジションセンサ 21 アイドルスイッチ 22 リニアO2 センサ 23 水温センサ 24 クランク角センサ(エンジン回転数センサ) 25 制御ユニット 26 CPU(演算装置) 28 入力インタフェース 29 アナログ/ディジタルコンバータ 30 車速センサ 35 入力インタフェース 36 ROM(記憶手段) 37 RAM 39 噴射ドライバ 40 点火ドライバ 41 パワートランジスタ 42 点火コイル 43 ディストリビュータ 44 ISCドライバ 45 バイパスエア用ドライバ 46 EGRドライバ 47 ダンパクラッチ用ドライバ 51 燃料噴射制御手段 51A ストイキオ/リッチ運転時空燃比設定手段 51B リーン運転時空燃比設定手段 51C リッチ化制御用空燃比設定手段 51D 過渡時空燃比設定手段 51E 選択手段 53 点火時期制御手段 53A ストイキオ/リッチ運転時点火時期設定手段 53B リーン運転時点火時期設定手段 53C リッチ化制御用点火時期設定手段 53D 過渡時点火時期設定手段 53E 選択手段 55 ISC制御手段 55A ストイキオ/リッチ運転時ISC目標ポジショ
ン設定手段 55B リーン運転時ISC目標ポジション設定手段 55C リッチ化制御用ISC目標ポジション設定手段 55D 過渡時ISC目標ポジション設定手段 55E 選択手段 57 バイパスエア制御手段 57A エアバイパス弁開制御手段 57B エアバイパス弁閉制御手段 57C 選択手段 59 EGR制御手段 59A ストイキオ/リッチ運転時EGR駆動デューテ
ィ設定手段 59B リーン運転時EGR駆動デューティ設定手段 59C リッチ化制御用EGR駆動デューティ設定手段 59D 過渡時EGR駆動デューティ設定手段 59E 選択手段 61 ダンパクラッチ制御手段 61A ダンパクラッチオン制御手段 61B ダンパクラッチオフ制御手段 61C 選択手段 80 排気再循環通路(EGR通路) 81 EGR弁81 81a 弁体 81b ダイアフラム式アクチュエータ 82 パイロット通路 83 ERG弁制御用電磁弁 83a ソレノイド 84 排ガス畜圧器 85 一方向弁 86 開閉弁 87,90 アクチュエータ 141 パイロット通路 142 エアバイパス弁制御用電磁弁 220 トルクコンバータ 221 駆動軸 228 スリップ式の直結クラッチ(ダンパクラッチ) 230 歯車変速装置 230A 入力軸 250 ダンパクラッチ油圧制御回路 252 ダンパクラッチコントロールバルブ 254 ダンパクラッチコントロールソレノイドバルブ 254a ソレノイド 257,259 油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児玉 嘉明 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 三林 大介 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−133260(JP,A) 特開 昭62−218632(JP,A) 特開 平4−17755(JP,A) 特開 昭62−199949(JP,A) 特開 平3−229930(JP,A) 特開 平3−253744(JP,A) 特開 平6−200741(JP,A) 特開 平7−97917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/04 305 F02D 41/02 305

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の運転条件下では理論空燃比よりも
    希薄側空燃比での希薄燃焼運転を行なう希薄燃焼式内燃
    機関において、 その排気系に、希薄燃焼状態で運転すると時間経過とと
    もにNOx浄化効率が低下するが該理論空燃比または該
    理論空燃比よりも過濃側空燃比での運転状態に切り替え
    るとNOx浄化効率が回復するような特性を有するNO
    x浄化部材と、該内燃機関に供給される燃料空気の混合
    割合を希薄側空燃比状態と理論空燃比状態または過濃側
    空燃比状態との間で切り替える内燃機関用制御手段とを
    そなえるとともに、NOx浄化効率が回復するように該
    理論空燃比状態または該過濃側空燃比状態であるリッチ
    化制御用空燃比を設定する手段を設け、更に該内燃機関
    用制御手段が、設定されたリッチ化制御用空燃比状態で
    所定期間経過した後に該リッチ化制御用空燃比状態から
    該希薄側空燃比状態へ切り替える際に、この切替えを徐
    々に行なうことを特徴とする、希薄燃焼式内燃機関の排
    ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃
    比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替を
    短時間で行なうように構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃
    比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替を
    段階的に切り替える切替過渡時間を設定する手段を有
    し、該希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃
    比状態への切替を短時間で且つ該切替過渡時間に亘って
    段階的に行なうように構成されていることを特徴とする
    請求項2記載の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃
    比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態への切替時
    において、該内燃機関の出力に変化を与えないように、
    上記の混合割合を変化させる手段を有していることを特
    徴とする請求項1記載の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄
    化装置。
  5. 【請求項5】 該内燃機関用制御手段が、該混合割合を
    該希薄側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状
    に切り替えるときに、該内燃機関への吸入空気量を減
    少させる手段を有していることを特徴とする請求項4
    載の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃
    比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態に切り替え
    るときに燃料増量を行なう燃料増量手段と、該燃料増量
    手段による燃料増量時に該燃料増量手段と協働して他の
    手段により該内燃機関の出力を低減させる内燃機関出力
    低減手段とを有していることを特徴とする請求項4記載
    の希薄燃焼式内燃機関の排ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 該内燃機関用制御手段によって、該希薄
    側空燃比状態から上記のリッチ化制御用空燃比状態に切
    り替えるときに、該内燃機関の出力軸に連結されたクラ
    ッチを非直結状態に制御するクラッチ制御手段が設けら
    れたことを特徴とする請求項1記載の希薄燃焼式内燃機
    関の排ガス浄化装置。
  8. 【請求項8】 該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃
    比状態と上記のリッチ化制御用空燃比状態との間の切替
    時において、燃料噴射制御と点火時期制御とを同時に並
    行して行なうことを特徴とする請求項1記載の希薄燃焼
    式内燃機関の排ガス浄化装置。
  9. 【請求項9】 該内燃機関用制御手段が、該希薄側空燃
    比状態と上記のリッチ化制御用空燃比状態との間の切替
    時において、燃料噴射制御とEGR制御とを同時に並行
    して行なうことを特徴とする請求項1記載の希薄燃焼式
    内燃機関の排ガス浄化装置。
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