JP2973759B2 - 結晶粒度の測定装置 - Google Patents

結晶粒度の測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属材料の結晶粒度測定
装置に係わり、特に、比較的大きな結晶粒径をもつ薄板
の測定に好適な超音波式の結晶粒度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波式で金属材料の結晶粒度を測定す
るには、超音波顕微鏡による方法と、超音波の減衰測定
方法があり、いづれも超音波パルス反射法によるもので
ある。これは,送信器が一定周期(パルス繰返し周波
数)で電気的な高周波パルスを探触子に送り、探触子が
超音波パルスをだし、その後各部位から反射し、探触子
が受信したパルス信号(エコー)を受信器で増幅して各
種信号処理を行う方法である。また、探触子と被検体と
の間には通常、超音波の伝ぱ媒体の水があるので、この
距離を以下「水距離」という。
【0003】超音波顕微鏡による結晶粒度測定装置の一
例を図6に示す。送受信器3 は通常100MHz以上の高周波
パルスを探触子1 に送り、探触子から出る波は探触子内
部の音響レンズの働きによって、被検体5 の面上で結晶
粒より細く収束する超音波パルスとなる。被検体に入っ
た超音波は音響レンズの強い収束効果により表面波が主
体となって被検体の表面を伝ぱする。高周波パルスが継
続する時間的長さ(パルス幅)を十分長くしてやると、
結晶粒界で反射して探触子に返ってきた表面波と探触子
内部で反射した波が同時に観測されるようになる。反射
表面波の位相は伝ぱ距離で変化するので、入射点から特
定位置に粒界があった時、粒界反射波と探触子内部反射
波が負の干渉となってエコー高さが低下する現象が起き
る部位がある。走査機構2 で探触子を直線状に送りなが
ら、エコー高さの演算器4 でこの干渉がおきる部位のエ
コー高さをとりだし、走査機構の位置信号とともに任意
の2次元の出力装置6 に表示すると、エコー高さの低下
点として結晶粒界の位置が分かり、その走査線が切断し
た結晶粒子の数が求められる。
【0004】結晶粒度nは測定面における1mm2 あたり
の結晶粒子数と定義される。光学顕微鏡による粒度測定
の JIS規格は、直交2方向に走査した時の各長さL1
2と、それぞれの長さが切断した粒子数n1 ,n2
ら、( n1 ・n2 ) /(L1・L2 ) に係数を掛けてn
を求める方法を規定している。また結晶粒径に換算する
には、粒子の形状が等方性の場合、n1/2 に逆比例した
値となる。これらの係数は材料の性質によって決まるも
のである。
【0005】超音波顕微鏡の探触子内部で反射する波の
位相は探触子の位置によらず一定だが、粒界から反射す
る波の位相は入射点から粒界までの距離と水距離が波長
の単位で影響する。したがって、干渉効果を正しく測定
するには走査中の水距離の変化を水中の超音波の波長よ
り十分小さくおさえる必要がある。この値は水の縦波音
速( 約1,500m/s) とパルスの周波数( 100MHz以上) によ
って15μm 程度であるから、静止状態の被検体の測定は
可能だが、被検体に通常2-3mm の振動があるオンライン
での測定に適用できないという問題がある。
【0006】つぎに、超音波の減衰測定による装置の一
例を図7に示す。探触子1 は超音波パルスを収束させな
い標準型のものであって、被検体5 に垂直に超音波パル
スを入射させる。被検体に入った超音波は大部分がとじ
こめられて、被検体の表面と底面との間で繰り返し反射
するいわゆる多重反射状態となる。超音波が結晶体を伝
ぱするとき、結晶粒界による散乱で超音波が減衰するこ
とが知られている。この多重反射状態を式で現わすと、
時間あたりの超音波音圧の減衰率をαとおき、第1回目
の底面反射エコーの高さをP1とすると、P1から t時間後
にあらわれた n回目の底面反射エコー高さPnは Pn =
P1・exp (-αt) となる。エコー高さの演算器4 で探触
子側にごく一部もれてきた超音波パルスのエコー高さの
包絡線をもとめ、単位時間あたりの減衰率αに換算し、
あらかじめ光学顕微鏡で求めておいた結晶粒径の大きさ
と減衰率の相関を利用して粒度を求める。
【0007】この方法は干渉を用いていないので、水距
離の変化が測定に直接影響せず、オンライン適用が可能
である。しかし、減衰の大きさはパルスの周波数によっ
て大きく変化するので、減衰を正確に測定するには1つ
のパルスに含まれる超音波の波数を5〜6波以上に取る
必要がある。通常使用されるパルスの周波数は5MHzで金
属材料の縦波音速が約6,000m/sだから、被検体中の超音
波の波長は約1.2mm である。板厚を一往復する距離がそ
のパルスの継続する長さ(6-7.2mm) 以下になると、前後
のパルスが干渉するのでエコー高さを正確にとらえるこ
とができず、この方法は板厚 3mm以下の薄板に対して適
用できないという問題点がある。もしパルスの周波数を
より上げると、より薄い板厚まで適用できる。しかし、
減衰の大きさが結晶粒径とよい相関をもつのは、被検体
中の超音波の波長に比べて結晶粒径が十分小さいとき
(レイリー散乱域)であって、結晶粒径が波長に近づく
と正確に測定できない。たとえば、パルスの周波数を50
MHz まで上げれば、板厚0.3mm 以上の薄板に適用可能と
なるが、このとき測定できる結晶粒径は0.1mm 以下の場
合にかぎられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】電気的な特性を改善し
た板厚0.3mm 程度の薄板は、結晶粒径が板厚より大きく
なるものがある。粒径が品質の指標になるので、被検体
から切り出した試験片で粒度を測定するのみならず、被
検体に振動のある生産ライン上で全長測定して品質を管
理する必要がある。本発明は、このような薄板につい
て、オンラインで測定できる超音波式の結晶粒度測定装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、平行な表
裏面をもつ被検体の結晶粒径よりも細く収束する超音波
パルスを出力する探触子と、この探触子を上記の被検体
の表面に垂直に向けて被検体と一定距離を保ったまま相
対移動させるとともに、この探触子から出力される超音
波パルスの1パルスあたりの移動距離が上記の結晶粒径
より小さくなる速度で移動させかつ少なくとも上記の結
晶粒径よりも長い距離だけ移動させる走査機構と、上記
の被検体から反射され探触子に返ってきた複数の超音波
パルスの時間差と板厚によって被検体の各点の音速値を
演算する演算器とを具備し、この演算器は上記の走査機
構が一定距離を走査する間に上記の音速値が変化した個
所を結晶粒境と規定して結晶粒の数を求めるようにした
結晶粒度の測定装置を用いることにより解決される。こ
の装置はさらに、空間周波数演算器、同期走査機構など
と組み合わせて粒度分布を自動的に評価することができ
る。
【0010】
【作用】結晶の方位は結晶ごとに異なり、超音波の音速
は伝播する方位によって異なることが知られている。結
晶粒径よりも十分に細く収束する超音波パルスを出力す
る探触子を被検体に垂直に向けて被検体上を移動すると
ともに、この超音波パルスの1パルスあたりの移動距離
が上記の結晶粒径より十分に小さく、また少なくとも移
動距離が結晶粒径より大きな走査機構により上記の探触
子を移動させ、探触子に返ってきたエコーの時間差を測
定する。この時間差は、被検体の各点の音速と板厚の積
に比例し、板厚が既知なので音速の変化を求めることが
できる。この探触子からの超音波パルスは結晶粒径より
も細く収束し、またこの探触子は走査機構により1パル
スあたりの移動距離が結晶粒径より小さくなるような速
度で移動される。よつて、単一の結晶粒内で複数の超音
波パルスの音速値を測定できる。また、この走査機構
は、探触子を結晶粒径より長い距離にわたって移動す
る。上記のように、結晶の方位は結晶粒ごとに相違し、
超音波パルスが隣接する結晶粒に移動すると、その音速
値が変化し、結晶粒の境界が判別できる。これにより結
晶粒の拡がりを読み取ることができる。探触子の直線走
査を平行して繰り返し、音速の値を適切な範囲に区分す
れば、目視観測に適する粒の形状表示とすることもでき
る。通常の品質管理は、被検体に対する線分の方向と長
さを決めて、前述した粒度で寸法の分布を評価する方が
管理しやすい。
【0011】
【実施例】本発明による結晶粒度測定装置の構成の一例
を図1に示す。これはオフラインで装置の基本特性を見
るのに適した構成であって、被検体5 に垂直にむけた収
束型の探触子1 、直線状の走査機構2 、送受信器3 、音
速の演算器4 で構成している。この演算結果は板厚値な
どの適切な倍率をかけて、走査機構の位置信号とともに
記録計などの出力装置6 に表示する。以下は、板厚0.3m
m で光学顕微鏡の観察による結晶粒径が0.42mmの被検体
aと、板厚0.5mm で同じく結晶粒径が0.71mmの被検体b
に適する構成を例にして説明する。
【0012】探触子1 はパルスの周波数 50MHz, 口径 6
mm, 水中における焦点距離 25mm のもので、被検体の板
厚の中央に焦点が位置するように水距離を23mmとする。
このように設定すれば焦点付近において水距離が 2-3mm
変動しても、常に結晶粒径より小さく収束した超音波パ
ルスが得られる。水中における超音波パルスの収束径φ
は、水中における超音波の波長をλ、焦点距離をf,探
触子の口径をDとするとき、近似的にφ=λ・f/Dで
現わせるので、この場合d〜0.12mmとなる。被検体の結
晶粒径の変動範囲があらかじめ分かっているときは最小
粒径の1/5 程度の収束径となる探触子を選定するとよ
い。後述するように、粒径の評価のやり方によっては、
収束径が粒径と同等であっても測定できるので、必ずし
も収束径が小さいほどよいというものではない。
【0013】音速の演算器4 は基本的に被検体の表面・
底面間で多重反射する任意の連続する2パルスの時間差
を計測し、板厚の2倍の値を時間差で割って音速をもと
める。被検体と探触子の垂直度が取れていないときは多
重反射が現れない。逆に多重反射が長く何度も現れるよ
うに設定すれば正しく垂直に設定できたことになる。パ
ルスが長く続くときは連続する5〜6パルス以上の時間
差を用いて平均化すればさらに正確な音速になるときが
ある。板厚が場所によって変化する時は別に測定した板
厚の実測値を使う。均一な板厚なら定数としてよい。ま
た本発明は、音速の絶対値ではなく、結晶粒による音速
の違いを現わす相対値が有意なので、時間差から基準値
を引いたものを音速値としてもよい。送受信器3 と音速
の演算器4 は広帯域の超音波探傷器とゲート装置、また
は超音波厚さ計を使うことができる。 走査機構2 は一
定速度で被検体と相対移動するものであればよい。パル
ス繰返し周波数 200Hz (5ms 周期) で被検体の約10mmの
長さを4mm/s の速さで走査すると、0.02mmごと 512点の
音速値を得る。これらの値は結晶粒の寸法(0.42mm)に
比べて十分小さい寸法単位(0.02mm)と十分大きい走査線
の長さ(10mm)であればよい。走査距離と音速値を観察
しやすい適当な倍率で記録すると、音速値が有意に変化
した部分として結晶粒界の位置が分かり、その走査線が
切断した結晶粒子の数が求められる。音速演算器のなか
に音速値の移動平均を計算する機能をもたせておいて、
走査中にそれまでの平均から一定値だけ上下にずれたと
きをもって結晶粒界とする結晶粒子数の積算方法もあ
る。結晶粒度の計算は、切断した結晶粒子数と走査長さ
によって例えば JISに規定された方法で行うことができ
る。また比較法・計算法など他の光学顕微鏡による結晶
粒度測定値との換算が必要な場合には材料の性質ごとに
両者の多数の測定によって相関をもとめ係数をきめる。
この方式は干渉を用いていないので、多少の水距離の
変化があっても、音速の違いを正確に測定できる。水距
離の変化速度は、水中の音速の大きさにくらべて通常無
視できるほど小さいので問題にならない。1パルス中の
超音波の波数はエコー高さを用いるのでないから1〜2
波あればよい。したがって、被検体中の縦波波長の2〜
4倍の板厚 (パルスの周波数が 50MHzのとき 0.24-0.48
mm) まで干渉が起きず、また多少の干渉がおきても既知
の厚さ計の波形処理方法を用いれば正確な時間差が測定
できるので、十分薄い板厚まで測定できる。この直線走
査によって得られた音速分布を図2に示す。図2のaは
結晶粒径が0.42mmに対応するもので,bは同じく0.71mm
のもので、いずれもよい対応を示している。
【0014】粒界の位置がわかれば、結晶粒の分布状態
を評価するためにいくつかの方法が考えられる。例え
ば、粒径の最大値・最小値・標準偏差・移動平均などの
統計処理を各種の演算器で実施することができる。この
うち自動評価に適する周波数分析器を用いた構成の一例
を図3に示す。被検体5 に垂直にむけた収束型の探触子
1 、送受信器3 、音速の演算器4 は図1と同一構成であ
る。この例では、探触子1 は固定で、走査機構2 が被検
体5 を直線状に動かすようにしている。具体的には、コ
ンベアやローラなどで一定速度・方向に被検体を搬送し
ているラインに探触子を取り付ければよい。走査機構は
被検体の移動量の0.02mmごとに位置信号を出し、粒度分
布を自動評価する周波数分析器7 の一つの入力とする。
一方、音速の演算器4 は前述したように被検体の表面・
底面で反射した超音波パルスの時間差を計算し、適当な
係数補正をおこなって被検体の縦波音速値をもとめ、周
波数分析器のもう一つの入力とする。
【0015】周波数分析器7 は各走査位置と音速値とを
対応させて記憶し、連続した512 点ごと( 被検体の長さ
約10mmごと) に音速値を距離の逆数、すなわち空間周波
数の領域にフーリエ変換することによって、結晶粒径の
空間周波数分布を求める。この結果は変換のつど空間周
波数を他の軸とする出力装置6 に表示してスペクトルの
ピーク位置や広がりを求めることができる。もし結晶粒
径が一定ならば音速値が2回変化する被検体の移動距離
の逆数にスペクトルのピークが現れるので、周波数分析
のスペクトルのピークが求められたら、その空間周波数
の逆数の 1/2を代表粒径とするのが妥当である。この係
数(1/2) は別な測定方法による値と関連をとるため任意
の値にとることもできる。フーリエ変換している間に次
の10mm分を別に記憶して変換を繰り返せば、被検体の全
長の代表粒径を10mmごとに連続して自動的に測定でき
る。
【0016】図4にこの方法による空間周波数分析出力
の一例をしめす。図4のaは図2のaに、図4のbは図
2のbに対応するもので、顕微鏡観察のデータとも良い
一致を示している。この方法によれば測定データの全部
をつかった精度のよい評価が可能である。探触子の収束
径は結晶粒度より小さければ、極小さくても同等でも同
じピーク周波数が現れるので、広い範囲から探触子を選
定することができる。また、この装置によれば、粒のピ
ッチが同じで粒界の幅が変わった時でも代表粒径が変動
なしに評価できる利点がある。
【0017】パルス繰返し周波数は水距離の大きさや被
検体中の残響エコーなどで制約され、無制限に高くする
ことができない。パルス繰返し周波数が最大 10kHz(0.1
ms周期) まで上げられ、0.02mmごとの音速値を基準にと
る場合、0.2m/s(0.02mm/0.1ms ) のライン速度までは探
触子固定で全長測定できる。これよりさらに高速のライ
ンに同一の条件を適用するために、同期走査機構を組み
合わせた装置構成の一例を図5に示す。被検体5 に垂直
にむけた収束型の探触子1 、送受信器3 、音速の演算器
4 は図1と同一構成である。被検体5 は図示していない
別の駆動機構によって一定速度で直線状に動く。被検体
5 の速度を検出するための速度検出器8と被検体の基準
点(例えば先端) からの位置を検出する位置検出器9 を
配置する。被検体の結晶粒度を評価する周波数分析器7
の変換速度は 1,024点で3ms の高速フーリエ変換器を使
って構成した例である。
【0018】同期走査機構10は速度検出器8 の出力を基
準として、探触子が被検体に対して0.2m/sのすべり速度
となるように探触子を走査するものである。ライン速度
が例えば1m/s とすると、ラインの正逆方向に0.8m/sの
一定速度で往復走査する方法がある。測定中の探触子か
らみれば被検体が0.2m/sの速度で移動していることにな
る。0.02mmごと 1,024点のデータを取るには約 100msの
時間がかかり、この間に探触子の動く距離は約80mmであ
るから、往復走査はパルスモータなどを使って実現でき
る。探触子を元の位置に戻す間は非測定時間となるが、
被検体の全長にわたって約0.2m(200ms) ごとに測定され
た値は通常、被検体全長に対して十分な分解能といえ
る。これによって高速のラインにおいても空間周波数分
析した代表粒径を用いて、被検体全長の結晶粒径を測定
することができる。
【0019】
【発明の効果】
1.結晶粒径より細く収束する超音波パルスをだす探触
子と、走査機構、音速の演算器を組み合わせたので、板
厚より大きい結晶粒径の被検体について、水距離変化が
あっても正確な結晶粒度測定ができる。このため、被検
体の静止状態に限らず、被検体に振動のあるオンライン
測定が可能である。 2.さらに、周波数分析器と組み合わせたので、精度の
良い粒度分布の統計処理が自動的にできる。 3.さらに、同期走査機構により、高速の生産ラインで
粒度分布の全長測定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による結晶粒度定装置の一例を示す
図。
【図2】 本発明による結晶粒度の測定結果を示す図。
【図3】 本発明による結晶粒度測定装置の一例を示す
図。
【図4】 本発明による結晶粒度の測定結果を示す図。
【図5】 本発明による結晶粒度測定装置の一例を示す
図。
【図6】 従来の超音波顕微鏡による結晶粒度測定装置
の一例を示す図。
【図7】 従来の減衰測定による結晶粒度測定装置の一
例を示す図。
【符号の説明】
1・・探触子 2・・走査機構 3・・送受信器
4・演算器 5・・被検体 6・・出力装置 7・・周波数分析
器 8・速度検出器 9・・位置検出器 10・同期走査機構

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行な表裏面をもつ被検体の結晶粒径よ
    りも十分に細く収束する超音波パルスを出力する探触子
    と、この探触子を上記の被検体の表面に垂直に向けて被
    検体と一定距離を保ったまま相対移動させるとともに、
    この探触子から出力される超音波パルスの1パルスあた
    りの移動距離が上記の結晶粒径より十分に小さくなる速
    度で移動させかつ少なくとも上記の結晶粒径よりも長い
    距離だけ移動させる走査機構と、上記の被検体から反射
    され探触子に返ってきた複数の超音波パルスの時間差と
    板厚によって被検体の各点の音速値を演算する演算器と
    を具備し、この演算器は上記の走査機構が一定距離を走
    査する間に上記の音速値が変化した個所を結晶粒境と規
    定して結晶粒の数を求めるようにした結晶粒度の測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記の走査機構の位置信号と、これに対
    応する前記の演算器の音速値とを入力とし、その位置・
    音速値分布を空間周波数領域に変換してスペクトルのピ
    ーク値を求め、そのピーク周波数の逆数を代表粒径とし
    て出力する空間周波数演算器を付加した請求項1記載の
    結晶粒度の測定装置。
  3. 【請求項3】 前記の走査機構は、前記の被検体の移動
    速度に対して一定のすべり速度で前記の探触子を相対的
    に移動させる手段を備えた請求項1または請求項2に記
    載の結晶粒度の測定装置。
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