JP2973349B2 - コードレス電話システム - Google Patents

コードレス電話システム

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JP2973349B2
JP2973349B2 JP5330446A JP33044693A JP2973349B2 JP 2973349 B2 JP2973349 B2 JP 2973349B2 JP 5330446 A JP5330446 A JP 5330446A JP 33044693 A JP33044693 A JP 33044693A JP 2973349 B2 JP2973349 B2 JP 2973349B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は小事業所向けのコードレ
ス電話システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は例えば特開平4−185093号
公報に示された従来の構内コードレス電話システムの構
成図であり、図において、40は公衆網に接続された公
衆回線、41は回線インターフェース(以下、「回線I
/F」という)で、公衆回線40を介して着信されたア
ナログ音声信号をデジタル信号に変換し、また、後述す
るデジタルハイウェイ42からのデジタル信号をアナロ
グ音声信号に変換して公衆回線40に送出する。42は
前記デジタルハイウェイで、上り及び下りハイウェイを
備え、回線I/F41と後述する子機インターフェース
43との間でデジタル信号を伝送する。
【0003】43は前述した子機インターフェース(以
下、「子機I/F」という)で、複数のコードレス移動
端末(以下、「子機」という)46〜48のうち任意の
子機との間でアンテナ45を介して無線通信を行う無線
ユニット(図示せず)、及びその無線ユニットが受信し
たアナログ音声信号をデジタル信号に変換し、また逆
に、無線ユニットから送信するためにデジタル信号をア
ナログ音声信号に変換するコーデック(図示せず)を備
えている。44はメイン制御部で、デジタルハイウェイ
42を介して回線I/F41と子機I/F43とを制御
する。
【0004】前記のように構成された従来の構内コード
レスシステムにおいて、公衆回線40より子機46に対
して通話の要求があった場合は、回線I/F41はデジ
タルハイウェイ42中の下りハイウェイの制御データ部
(図示せず)を使ってメイン制御部44にタイムスロッ
トの使用を要求する。メイン制御部44は、タイムスロ
ットが空いていれば回線I/F41と子機I/F43と
にそれぞれ同一のタイムスロットを割り当てて、回線I
/F41と子機I/F43とに双方向の通話路を形成す
る。その後、メイン制御部44は子機I/F43に対し
て子機46のID番号を通知し、子機I/F43はその
ID番号に従って子機46を呼び出す。この呼び出しに
対して子機46が応答すると、公衆回線40と子機46
との通話路が確立され通話可能となる。
【0005】子機どうしで内線通話を行う場合は、例え
ば子機46より子機48に対して内線発呼すると、子機
I/F43はそれを検出し、子機48に対する内線発呼
であることをデジタルハイウェイ42の下りハイウェイ
を使ってメイン制御部44に通知する。メイン制御部4
4は、それを受けて子機46,48に同一のタイムスロ
ットを割り付ける。その際、通信相手の子機48に対し
ては外線通話のときと逆方向(上り、下りハイウェイ)
にデータを送出するようにタイムスロットを割り付け
る。これにより、内線用の通話路が子機I/F43及び
デジタルハイウェイ42を介して図に示す矢印線のよう
に確立される。内線通話はデジタルハイウェイ42内に
通じているので、他の子機47は空いているタイムスロ
ットを使って外線通話が可能である。
【0006】次に図7に就いて説明する。この図は例え
ば特開平4−103228号公報に示された2台の子機
を有するコードレス電話装置及びそれと接続される屋外
無線中継装置の説明図であり、図において、50は親
機、70は屋外無線中継装置で、同軸線80あるいは支
柱を兼ねた金属パイプ(図示せず)を介してその親機5
0と接続されている。90,91は子機である。
【0007】親機50及び屋外無線中継装置70には、
データ信号を無線信号に変調する送信機51,71、受
信した無線信号を復調する受信機52,72、アンテナ
60,78を介して送受信される無線信号を分波するア
ンテナ共用器53,73、送信機51,71と受信機5
2,72の無線チャネルの周波数を設定するシンセサイ
ザ54,74及び制御回路55,75がそれぞれ備えら
れている。また、親機50には、通話相手に応じて音声
信号の通話路を切り換える回線切換回路56、子機9
0,91の認識用ID番号などが格納されているメモリ
57、表示器58、テンキー入力部59及び回線切換回
路56に接続されたハンドセット61が備えられてい
る。屋外無線中継装置70の外部は、同軸線80の外部
導体で外郭76が形成され、また、それを覆うようにス
カート部77が形成されている。
【0008】前記のように構成されたシステムにおいて
動作を説明する。例えば屋外無線中継装置70のアンテ
ナ78が子機90から発せられた発呼信号の無線搬送波
を受信すると、アンテナ共用器73がそれを分波して受
信機72に送出し、受信機72は受信した発呼信号を増
幅、検波して制御回路75に送出する。このとき、制御
回路75は、発呼信号からID番号及び相手先番号を解
読し、親機50の回線切換回路56を介して制御回路5
5へ伝送する。この制御回路55は、子機90から発信
されたID番号とメモリ57に格納されているID番号
とを照合する。照合の結果、外部発呼用の登録番号であ
ることを確認したときには回線切換回路56から公衆回
線40への発呼を許可し、外部への発信を行なわせる。
【0009】また、親機50のアンテナ60が子機91
から発せられた発呼信号の無線搬送波を受信すると、ア
ンテナ共用器53がそれを分波して受信機52に送出
し、受信機52は受信した発呼信号を増幅、検波して制
御回路55に送出する。このとき、制御回路55は、発
呼信号からID番号及び相手番号を解読して、そのID
番号とメモリ57に格納されているID番号とを照合す
る。そして、照合の結果、外部発呼用の登録番号と判定
したときには回線切換回路56から公衆回線40への発
呼を許可し、外部への発信を行なわせる。また、子機9
0との交信と判定したときには回線切換回路56と屋外
無線中継装置70の制御回路75とを接続し、屋外無線
中継装置70を介して子機90と交信可能にする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述
べた特開平4−185093号公報においては、無線区
間がアナログ方式であるため、外来ノイズに弱く通話品
質が劣化し易かった。また、同一無線エリア内で複数の
子機を同時に使用するには、無線ユニットを複数台用意
することで可能になるが、コストアップになり、設置面
積が増大し、しかも配線が複雑になる等の問題があっ
た。さらに、無線ユニットを複数台近接して設置した場
合には、電波の干渉による通話の品質劣化や、2つしか
ない制御チャネルの取合いによる発着信不能ということ
があった。この場合、同時発呼は2台まで、同時通話も
10台前後が限界であり、1フロアでトラヒックの多い
事務所等では需要に応じられないというシステム上の問
題もあった。
【0011】特開平4−103228号公報において
は、親機50の回線切換回路56内に時分割多重・分離
回路を持っていないため、一つの回線切換回路56しか
持たない親機50は、一台あたり公衆回線を一回線しか
収容できず、多回線にする場合には親機50を複数台用
意しなければならず、コストアップや設置面積の増大と
いった問題があった。また、時分割多重方式を用いたと
しても、それによるトラヒック容量の増大を十分に活用
できないという問題もある。
【0012】さらに、親機50と屋外無線中継装置70
間の接続に同軸線80もしくは支柱を兼ねた金属パイプ
を用いているため、通常のコネクターやモジュラーコネ
クタを使えず線路の取付けや加工が面倒であり、特に金
属パイプで接続する場合には、金属パイプの引き回しや
設置スペースにも制限があってシステムの拡張性が乏し
く、工事が面倒であるという問題があった。
【0013】本発明は、かかる課題を解消するためにな
されたもので、デジタルコードレス電話の特長を生かし
て、より小規模なシステム構成で多くのトラヒックに対
応できるコードレス電話システムを得ることを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコードレス
電話システムは、複数の公衆回線にそれぞれ接続された
回線終端回路と、該回線終端回路にそれぞれ接続された
2線−4線変換回路と、該2線−4線変換回路にそれぞ
れ接続され、前記回線終端回路及びその2線−4線変換
回路を介して入力されたアナログ信号をデジタル信号に
変換し、また、公衆回線に出力するために処理されたデ
ジタル信号をアナログ信号に変換するコーデックと、コ
ードレス移動端末との間で時分割多重デジタル方式で送
受信する無線通信部と、他の親機とのデジタル通信を行
う際に使用されるインターフェースと、該インターフェ
ースに接続され、デジタル信号が伝送される伝送路を接
続するための伝送路接続部と、前記コーデック、無線通
信部及びインターフェースがそれぞれ接続され、少なく
とも公衆回線との通話のときはコーデックと無線通信部
とを接続し、両者のいずれか一方から入力されるデジタ
ル信号を速度変換すると共に、時分割多重あるいは時分
割分離して前記両者の他方へ送出するデジタル信号処理
回路とを有する親機を備えたものである。
【0015】前述した無線通信部、デジタル信号処理
部、インターフェース及び伝送路を接続するための伝送
路接続部を有し、その伝送路を介して前記親機と接続さ
れる増設無線通信装置を備えたものである。
【0016】前記インターフェースに光電変換回路を、
前記伝送路接続部に光ファイバケーブルコネクタを、及
び前記伝送路に光ファイバケーブルを用いたものであ
り、また、前記共通インターフェースにシリアル/パラ
レル・パラレル/シリアル変換回路を、前記伝送路接続
部に多芯コネクタを、及び前記伝送路に多芯バスケーブ
ルを用いたものである。
【0017】
【作用】本発明においては、親機と子機との無線区間が
時分割多重デジタル方式であるため、複数の子機との無
線通信が同時に可能で、この場合、親機のデジタル信号
処理回路は、受信されたデジタル信号を時分割分離し、
選択された公衆回線にコーデック、2線−4線変換回路
及び回線終端回路を介してそれぞれ送出する。また、各
回線終端回路に着信したアナログ信号はそれぞれのコー
デックがデジタル信号に変換し、デジタル信号処理回路
が、入力されるそれぞれのデジタル信号を時分割多重す
ると共に、無線通信に適した速度に変換し無線通信部か
ら送信させる。
【0018】親機をそれぞれのエリアに配置し、その間
を伝送路で接続したときには、各エリアの子機間の内線
通話、また、繋がっている外線と他の親機の子機との間
においても通話が可能である。内線通話の場合、一方の
親機のデジタル信号処理回路は、子機からのデジタル信
号を時分割分離してインターフェースに送出し、インタ
ーフェースは、そのデジタル信号をフォーマット変換及
び速度変換し伝送路を介して他方の親機のインターフェ
ースに伝送する。そのインターフェースは、入力された
デジタル信号を元の状態に変換しデジタル信号処理回路
に送出し、デジタル信号処理回路はその信号を時分割多
重して無線通信部から子機へ送信させる。繋がっている
外線と他の親機の子機との通話の場合は、外線と繋がっ
ている親機のデジタル信号処理回路が、デジタル信号を
時分割分離し、インターフェース及び伝送路を介して他
の親機のインターフェースに送出する。他の親機は、逆
に子機からのデジタル信号を時分割分離して、インター
フェース及び伝送路を介して外線と繋がっている親機に
伝送する。
【0019】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の一実施例を示すコードレス親
機の構成図、図2は実施例の動作を説明するためのコー
ドレス電話システム図である。
【0020】図1において、1は親機で、各公衆回線4
0にそれぞれ接続されたNCU(回線終端回路)2、S
/N(2線−4線変換回路)3、CODEC4、本発明
のデジタル信号処理回路に相当するTDMAプロトコル
処理部5、無線通信部7(以下、「RF部」という)、
アンテナ8、他の親機と接続するための共通インターフ
ェース9,10、及びNCU2、TDMAプロトコル処
理部5、共通インターフェース9,10などを制御する
メイン制御部6を備えている。また、親機1の筐体(破
線部分)にはデジタル通信専用線30(図2参照)を接
続するための伝送路接続部を設けている。なお、他の親
機とはこの図に示す親機1と同じものである。
【0021】TDMAプロトコル処理部5はTDMA制
御・無線通信プロトコル制御部51、TDMA処理フォ
ーマッタ部52及びスロット割付スイッチ部53,54
を備えている。そのうちTDMA制御・無線通信プロト
コル制御部51は、メイン制御部6の制御に基づいて、
子機との無線通信を行うための接続手順信号の送受信、
及びTDMA処理フォーマッタ部52の制御を行う。ま
た、スロット割付スイッチ部53,54の切換制御を行
い、外線との通話の際にはメイン制御部6が特定した空
き回線とTDMA処理フォーマッタ部52とが繋がるよ
うにスロット割付スイッチ部53を操作し、他の親機と
内線通話する際にはTDMA処理フォーマッタ部52と
共通インターフェース9又は10とが繋がるようにスロ
ット割付スイッチ部54を操作する。このとき、TDM
A制御・無線通信プロトコル制御部51は、TDMA処
理フォーマッタ部52に対して、時分割多重されたデジ
タル信号を送出させる指示を与える。3本の公衆回線4
0が同時に使用されているとき、また複数の内線通話が
行われているときは、スロット割付スイッチ部53,5
4をそれぞれ時分割で切り換える。
【0022】TDMA処理フォーマッタ部52は、CO
DEC4又は共通インターフェース9,10からのデジ
タル信号を子機に送信するときは、図4に示すタイムス
ロットの送受それぞれ1スロットを使い(時分割多
重)、予め設定された形のバースト信号に変換し、そし
て、その信号をRF部7を介してアンテナ8から通信相
手の子機へ送信する。外線へ伝送する場合、すなわち、
RF部7からのデジタル信号をCODEC4に送るとき
は、バースト化されたデジタル信号をフォーマット変換
及び速度変換し、また、RF部7から共通インターフェ
ース9又は10へ送るときは、バースト化されたデジタ
ル信号をフォーマット変換及び速度変換する。なお、送
受信の開始及び終了時のタイミング制御は、TDMA制
御・無線通信プロトコル制御部51によって制御される
が、通話中は自動的にタイムスロットの割付、フォーマ
ット変換及び速度変換を行うようになっている。
【0023】共通インターフェース(以下、「共通I/
F」という)9は、専用線通信プロトコル制御部91及
びデータ速度変換フォーマッタ部92からなり、他の親
機とデジタル信号の送受を行うためのものである。専用
線通信プロトコル制御部91は、メイン制御部6の制御
に基づいて、データ速度変換フォーマッタ部92に、デ
ジタル通信専用線30の接続開放の処理及びデジタル信
号の時分割多重化(タイムスロットへの割付等)の制御
を行う。データ速度変換フォーマッタ部92は、TDM
A処理フォーマッタ部52からのデジタル信号をフォー
マット変換すると共に速度変換し、デジタル通信専用線
30からのデジタル信号を逆の手順で元の状態にする。
共通I/F10は、前記共通I/F9と同一構成からな
り、目的も同じである。
【0024】なお、デジタルコードレス電話では、時分
割多重のタイムスロット構成が、図4に示すように送信
・受信それぞれ4スロットずつとなっているため、一台
のRF部7で同時に4台の子機と通信できるが、電波干
渉回避のために、通常は3スロット同時使用が限度であ
る。従って、親機1内のNCU2も3系統用意し3回線
40を収容する構成としてある。故に1台の親機1で3
台の子機と同時に外線通話することが可能である。
【0025】次に、図2に示すシテム図に基づいて動作
を説明する。なお、この図に示す親機1a,1b,1c
は前述したように親機1と同じものである。例えば、子
機21から発呼信号が発せられると、親機1aのアンテ
ナ8aが発呼信号を受信し、RF部7aがその発呼信号
を復調して、それをスロット割付スイッチ部54aを介
してTDMA処理・フォーマッタ部52aに送出する。
このとき、TDMA処理フォーマッタ部52aは、通話
のデジタル信号が入力されているときは発呼信号も含め
時分割分離するので、メイン制御部6aは、分離された
発呼信号からその子機21のID番号をTDMA制御・
無線通信プロトコル制御部51aを通して抽出し、内部
メモリに格納されているID番号と照合する。そして、
その照合により自分のシステムの子機21と判断したと
きには、応答信号を逆のルートで子機21へ送信すると
共に、空いているNCU2aを特定して外線との通話路
を確立する。その後、子機21からの無線通信(デジタ
ル信号)を受信すると、TDMA処理フォーマッタ部5
2aは、その信号をフォーマット変換すると共に、速度
変換してCODEC4aに送出する。CODEC4a
は、アナログ音声信号に変換しS/N3a及びNCU2
aを介して公衆回線40へ伝送する。
【0026】一方、外線からのアナログ音声信号はNC
U2aが受信しS/N3aを介してCODEC4aに送
出する。CODEC4aは、アナログ音声信号をデジタ
ル信号に変換し、スロット割付スイッチ部53aを介し
てTDMA処理フォーマッタ部52aに送出する。TD
MA処理フォーマッタ部52aは、そのデジタル信号を
時分割多重してバースト化し、それをスロット割付スイ
ッチ54a部を介してRF部7aから子機21へ送信す
る。
【0027】次に、子機21と通話中の外線を例えば他
の親機1cの無線通信エリアにある子機25に切り換え
るときの動作を説明する。まず、子機21で子機25へ
の切り換え操作及びその内線番号を設定すると、親機1
aのTDMA処理フォーマッタ部52aが、子機21か
らの子機25へ発呼信号を、バースト信号の中から音声
データとは別に分離してTDMA制御・無線通信プロト
コル制御部51aへ送り、それをメイン制御部6aが検
知し、内部メモリに格納されているID番号と照合し、
その番号が同一の場合には内線番号を含めた発呼信号
を、TDMA制御・無線通信プロトコル制御部51a、
TDMA処理フォーマッタ部52a及びスロット割付ス
イッチ部54aを介して共通I/F9aからデジタル通
信専用線30へ伝送する。また、さらに子機21と外線
との間のデジタル信号の流通を停止させる制御をTDM
A制御・無線通信プロトコル制御部51aに対して行う
と共に、該当するNCU2aを一時的に保留状態にす
る。このとき、TDMA制御・無線通信プロトコル制御
部51aは、その発呼信号が入力された際、スロット割
付スイッチ部54aを切り換えてTDMA処理フォーマ
ッタ部52aと共通I/F9aとを接続し、その共通I
/F9aはその発呼信号をフォーマット変換及び速度変
換する。
【0028】この発呼信号は、まず親機1bに到達する
ので、その親機1bのメイン制御部6bは、共通I/F
10bを介してTDMAプロトコル処理部5bに入力さ
れたことを確認すると、その発呼信号から内線番号を取
り込み内部メモリに格納されている内線番号と照合す
る。同一の内線番号を確認したときは親機1aに対して
応答信号を送出するが、確認できないときにはその発呼
信号を共通I/F9bを介してデジタル通信専用線30
に伝送する。親機1cに発呼信号が入力されると、その
メイン制御部6cは、前記と同様に内線番号が監視下の
子機25のものかどうかを判断する。その内線番号から
子機25を特定した場合には、逆のルートで親機1aに
応答信号を返すと共に、RF部7cを駆動して発呼信号
を子機25に送信する。そして、子機25から応答信号
を確認すると、親機1bを介して親機1aとの間でデジ
タル信号を送受させるように、TDMAプロトコル処理
部5c及び共通I/F10cを制御する。子機21から
のデジタル信号は、TDMAプロトコル処理部5aから
共通I/F部9aへ送られ、共通I/F9aのデータ速
度変換フォーマッタ部92aによって、デジタル通信専
用線30の伝送に必要なバースト形式に変換され、受信
側の親機1cの共通I/F10cのデータ速度変換フォ
ーマッタ部で逆の手順で変換され、TDMAプロトコル
処理部5cへ送られる。
【0029】デジタル通信専用線30上の信号形式は特
に定めないが、例えばISDNベーシック方式を用いた
場合、2B(64Kbps)+D(16kbps)のピ
ンポン伝送であるから、一本の専用線で2系統の内線通
話が同時に行なえる。この状態で子機21と子機25と
の間の内線通話が行なえる。
【0030】そして、次に子機21が転送もしくは外線
断の操作をすると、その信号を受けた親機1aのメイン
制御部6aは、子機21との無線通信を切断する制御を
RF部7aとTDMAプロトコル処理部5aとに対して
行う。続いて、保留状態にしてあるNCU2aとTDM
Aプロトコル処理部5aとを導通させ、時分割多重した
バースト信号を共通I/F9aへ送出する。この以降
は、内線通話の場合と同様に親機1cとの間でデジタル
通信専用線30を介してデジタル通信を行うことで、公
衆回線40と子機25との間で外線通話ができる。
【0031】実施例2.次に図3について説明する。こ
の図は本発明の他の実施例を説明するためのコードレス
電話システム図である。図に示す増設無線通信機12
は、親機1の無線通信エリアを拡大するためのもので、
デジタル通信専用線30を介して親機1と接続されてい
る。増設無線通信機12を構成しているTDMAプロト
コル処理部5d、メイン制御部6d、RF部7d、アン
テナ8d及び伝送路接続部11dは、親機1に備えられ
た同一名称のものと同じ機能を持ち、また、デジタルイ
ンターフェース9dは親機1に設けられている共通I/
F9と同じ機能を持っている。従って、実施例1で説明
したのと同様に、この増設無線通信機12の無線通信エ
リアに位置する子機26から外線通話も、この外線を親
機1の無線通信エリアの子機21への転送も、また子機
26と子機21の内線通話もデジタル通信専用線30を
通して可能である。例えば子機26から子機21への内
線通話の場合、その音声データの経路は、子機26−増
設無線通信機12のアンテナ8d−RF部7d−TDM
Aプロトコル処理部5d−共通I/F9d−デジタル通
信専用線30−親機1の共通I/F9−TDMAプロト
コル処理部5−RF部7−アンテナ8−子機21とな
る。
【0032】なお、実施例1,2で例示したデジタル通
信専用線30は、デジタル信号伝送であるため、100
m程度ならばボタン電話等に用いられている多芯ケーブ
ルで十分伝送可能で、その伝送路接続部11も加工が容
易であり、例えば6芯ないし8芯のモジュラーコネクタ
を使用した場合には着脱も容易で低コストで済み、シス
テムの拡張性や配線の自由度に優れているという効果を
奏する。また、従来のボタン電話等の既設の配線を流用
することも可能で、置換えも容易にできる。
【0033】また、デジタル通信専用線30に光ファイ
バーケーブルを用いてもよい。この場合、共通I/F
9,10内部に光電変換回路を備え、伝送路接続部11
に光ファイバケーブルコネクタを用いる。これにより、
伝送距離がより長く高品質で伝送を行うことが可能で、
また、1本のケーブルに信号の多重化ができるので、長
距離間の親機どうしをつなぐ場合にはメタルケーブルよ
り軽量かつ安価で済み、外来ノイズに強いという効果を
奏する。
【0034】さらに、前記デジタル通信専用線30をバ
ス形式であってもよい。この場合、図5に示すように共
通I/F9,10を構成している専用線通信プロトコル
制御部91、データ速度変換フォーマッタ部92の外
に、シリアル/パラレル・パラレル/シリアル変換回路
93及び伝送路接続部11として多芯コネクタ94を使
用する。多ビットのデータを一度に送れ、よりデータの
多重化、高速化が可能になる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、親機は、
複数の公衆回線と接続され、さらに子機との無線通信を
時分割多重デジタル方式で送受信する無線通信部及び入
力されるデジタル信号を速度変換すると共に時分割多重
分離化するデジタル信号処理回路を備えているので、ノ
イズを受けることなく1台の親機で複数子機が同時に外
線通話することができ、また、伝送路を接続するための
伝送路接続部を有するインターフェースを設けているの
で、伝送路を介して親機を増設でき、しかも、設置や工
事が簡単であるため安価であり、また、子機との無線区
間や親機間の通信をデジタル化しているため、信号の速
度変換や多重化が容易で、音質に優れているという効果
が得られている。さらに、増設無線通信機を伝送路を介
して親機に接続した場合にはその親機の無線通信エリア
が拡大されるという効果も得られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すコードレス親機の構成
図である。
【図2】実施例の動作を説明するためのコードレス電話
システム図である。
【図3】本発明の他の実施例を説明するためのコードレ
ス電話システム図である。
【図4】デジタル信号の時分割多重のタイムスロットの
構成図である。
【図5】他の実施例に於ける共通インターフェースのブ
ロック図である。
【図6】従来の構内コードレス電話システムの構成図で
ある。
【図7】他の従来のコードレス電話装置及びそれと接続
される屋外無線中継装置の説明図である。
【符号の説明】
1 親機 2 NCU(回線終端回路) 3 S/N(2線−4線変換回路) 4 CODEC 5 TDMAプロトコル処理部 6 メイン制御部 7 RF部(無線通信部) 8 アンテナ 9 共通インターフェース 10 共通インターフェース 11 伝送路接続部 30 デジタル通信専用線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04Q 7/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の公衆回線にそれぞれ接続された回
    線終端回路と、 該回線終端回路にそれぞれ接続された2線−4線変換回
    路と、 該2線−4線変換回路にそれぞれ接続され、前記回線終
    端回路及びその2線−4線変換回路を介して入力された
    アナログ信号をデジタル信号に変換し、また、公衆回線
    に出力するために処理されたデジタル信号をアナログ信
    号に変換するコーデックと、 コードレス移動端末との間で時分割多重デジタル方式で
    送受信する無線通信部と、 他の親機とのデジタル通信を行う際に使用されるインタ
    ーフェースと、 該インターフェースに接続され、デジタル信号が伝送さ
    れる伝送路を接続するための伝送路接続部と、 前記コーデック、無線通信部及びインターフェースがそ
    れぞれ接続され、少なくとも公衆回線との通話のときは
    コーデックと無線通信部とを接続し、両者のいずれか一
    方から入力されるデジタル信号を速度変換すると共に、
    時分割多重あるいは時分割分離して前記両者の他方へ送
    出するデジタル信号処理回路とを有する親機を備えたこ
    とを特徴とするコードレス電話システム。
  2. 【請求項2】 前述した無線通信部、デジタル信号処理
    部、インターフェース及び伝送路を接続するための伝送
    路接続部を有し、その伝送路を介して前記親機と接続さ
    れる増設無線通信装置を備えたことを特徴とする請求項
    1記載のコードレス電話システム。
  3. 【請求項3】 前記インターフェースに光電変換回路
    を、前記伝送路接続部に光ファイバケーブルコネクタ
    を、また、前記伝送路に光ファイバケーブルを用いたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のコードレス電話シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記インターフェースにシリアル/パラ
    レル・パラレル/シリアル変換回路を、前記伝送路接続
    部に多芯コネクタを、また、前記伝送路に多芯バスケー
    ブルを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載のコ
    ードレス電話システム。
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