JP2972905B2 - 連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置 - Google Patents

連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置

Info

Publication number
JP2972905B2
JP2972905B2 JP7028780A JP2878095A JP2972905B2 JP 2972905 B2 JP2972905 B2 JP 2972905B2 JP 7028780 A JP7028780 A JP 7028780A JP 2878095 A JP2878095 A JP 2878095A JP 2972905 B2 JP2972905 B2 JP 2972905B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tundish
tilting
cylinder
car
continuous casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7028780A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08197210A (ja
Inventor
伸之 副島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP7028780A priority Critical patent/JP2972905B2/ja
Publication of JPH08197210A publication Critical patent/JPH08197210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2972905B2 publication Critical patent/JP2972905B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造床上で鋳込みの終
ったタンディッシュ内の残鋼やスラグを排滓する方法お
よびその装置、特にタンディッシュを搬送軌道の途中で
長手方向に傾転させて、残鋼等を排滓する連続鋳造設備
のタンディッシュ内残鋼排滓方法およびタンディッシュ
傾転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳込み後のタンディッシュ内には通常、
溶鋼やスラグが残留しており、このタンディッシュを補
修工場まで運んで残鋼やスラグを排出する場合、残鋼等
が搬送途中で凝固しタンディッシュ内に固着してしまう
ことがある。そこで通常は、補修工場に至る前の鋳込ヤ
ード近くに排滓場所を設け、ここでタンディッシュを傾
転させて排滓処理を行っている。従来、このタンディッ
シュの傾転装置として、タンディッシュカーとは別にタ
ンディッシュ傾転用台車を準備し、タンディッシュカー
から傾転用台車にタンディッシュを移し替えて排滓場所
まで搬送し、傾転用台車上に設けたシリンダ装置でタン
ディッシュを片側へ傾転させるものが知られている。
【0003】また例えば実開昭58−38356号公報
に示すように、タンディッシュカー自体に傾転装置を設
置したものも知られている。その構造はタンディッシュ
カーの走行方向一端側にシリンダ式昇降装置を設け、走
行方向の他端側にタンディッシュカーの底部を支承する
横軸を軸支したものであり、タンディッシュの長手方向
片端の底部近くにスライディングゲートで開閉可能な残
鋼の排出口を形成し、排滓位置で前記シリンダ式昇降装
置を動作させることによりタンディッシュを前記横軸を
支点に長手方向片側に傾転させ、前記排出口から残鋼や
スラグを下方の受ポットへ流出させるようにしている。
【0004】そのほか鋳造床上でタンディッシュカー走
行用レールの間に傾転シリンダおよび排鋼樋を設けると
ともにタンディッシュカーの横側部に傾転樋を枢着し、
前記傾転シリンダの作動によりタンディッシュを横方向
片側へ傾転させ、タンディッシュ側部の排鋼口から前記
傾転樋および前記排鋼樋を経て下方の排鋼台車上へ残鋼
を流出させるものも開示されている(実開平3−120
948号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したタンディッシ
ュ傾転用台車をタンディッシュカーとは別に設けたタン
ディッシュ排滓装置では、排滓の都度タンディッシュを
タンディッシュカーから傾転用台車に受け渡しする必要
がある。その際、タンディッシュカーの昇降装置により
タンディッシュを上昇させておき、その状態で傾転用台
車をその下方へ移動させて再び前記昇降装置を降下さ
せ、タンディッシュを傾転用台車に移し替える。その
後、このタンディッシュ傾転用台車を排滓場所まで移動
させてタンディッシュを傾転させるという煩雑な手順が
必要である。またタンディッシュを通常の移動経路から
側方の排滓経路へと運搬するなどタンディッシュを傾転
させるまで多くの準備工程を経なければならないので能
率が悪いだけでなく、この間に内部の残鋼の凝固が起る
おそれがある。また特別の傾転用台車および専用レール
の敷設が必要でコスト高となる等の欠点があった。
【0006】タンディッシュカー上でタンディッシュを
長手方向に傾転させる前述の実開昭58−38356号
公報に示すものは、タンディッシュとタンディッシュカ
ーが切り離しできる構造でなく、夫々のタンディッシュ
とタンディッシュカーとをシリンダ式傾転装置で連結す
る必要があり、しかも個々のタンディッシュカーに傾転
装置が必要であり不経済である。またタンディッシュの
傾転方向が一方向のみであるためタンディッシュの片側
底部近くの残鋼やスラグの排出およびタンディッシュ長
手方向中央底部に堰が設けられている場合の残鋼排出が
困難であり、しかもタンディッシュの側部の低い位置に
特別の開閉可能な排出口を設けなければならず、この点
でもコスト高となる。上述した実開平3−120948
号公報に示すものは、鋳込み床上で排滓できる利点はあ
るものの、同様に一方向のみしか傾転できず、しかもこ
の場合は横方向の傾転であるため片側の長手方向側縁部
(傾斜側)まで有効に排鋼するには略90゜近くまで大
きく傾転させなければならず、大ストロークの傾転シリ
ンダや可動樋の設置等、装置全体が大がかりになる問題
があった。
【0007】そこで本発明は、タンディッシュの両端部
の残鋼やスラグを有効に排出でき、かつタンディッシュ
を別の排滓経路へ移動させずに通常の搬送軌道上で迅速
に排滓できる連続鋳造設備のタンディッシュ排滓方法を
提供することを目的とするものである。
【0008】また本発明は、上述した従来装置の種々の
不具合を解決し、タンディッシュの搬送軌道上で長手方
向(搬送方向)の前後いずれの側へも簡単に傾転可能と
し、装置全体の構造および操作も簡単なタンディッシュ
傾転装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連続鋳造設
備のタンディッシュ内残鋼排滓方法は、タンディッシュ
を搭載したタンディッシュカーを該タンディッシュの長
手方向に搬送し、その搬送軌道上の残鋼排滓位置でタン
ディッシュカーを停止させ、その停止位置でタンディッ
シュ全体を軌道側から押し上げてタンディッシュカーか
ら浮上させる工程と、この浮上したタンディッシュを長
手方向前後部で高さの差が生じるように該タンディッシ
ュの前後部の上昇ストロークを変える工程と、タンディ
ッシュの低位置側から残鋼を排出処理または、目的によ
ってはタンディッシュ底部の注湯ノズルから残鋼をより
効率的に排出処理する工程とを有している。
【0010】また本発明による連続鋳造設備のタンディ
ッシュ傾転装置は、タンディッシュの搬送軌道に沿って
昇降ユニットおよび傾動ユニットを軌道設置側に設け、
これら各ユニットの伸縮作動部の上端に前記タンディッ
シュの長手方向前後部に設けた係合部と係合する係合支
持部を形成するとともに、該伸縮作動部を前記タンディ
ッシュの前記搬送軌道の通過に支障のない位置へ退避可
能としたものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明によるタンディッシュ傾転装
置と、通常走行時におけるタンディッシュおよびタンデ
ィッシュカーの側面図である。タンディッシュ1はその
長手方向を搬送方向に向けて、軌道3上を走行するタン
ディッシュカー2上に載置される。軌道途中の排滓位置
で一対の軌道3の間に2個の残鋼受ポット4a,4bが
搬送方向に離隔して設置されている。ただし、片側のみ
の傾転で排出可能な構造のタンディッシュではポットは
1個のみでもよい。タンディッシュ1は長手方向前後に
タンディッシュ上面に続く残鋼溢出口1a,1bが形成
され、また底部にはモールド(図示省略)に注湯するた
めの一対のノズル5a,5bが設けられている。タンデ
ィッシュ1の底部から両側部にかけて大略コ字状の支持
枠6が長手方向に並んでかつ中央位置から前後に対称に
設けられ、この支持枠6の底部に後述する係合ピンが設
けられている。
【0012】図2は本発明の1実施例によるタンディッ
シュ傾転装置をタンディッシュ傾転動作時の状態で示し
た側面断面図である。また図3は図2のA−A線に沿っ
た断面図、図4は図2のB−B線平面断面図である。な
お図2は図4のほぼCーC線で断面してある。これらの
図を参照すれば、一対の残鋼受ポット4a,4bの間で
軌道3の下側の支持架構7に、該軌道に沿って前後一対
づつ計4体の昇降シリンダ(前側の一対を符号8で、後
側の一対を符号9で示す)が垂直に設けられている。こ
の昇降シリンダ8,9はその昇降作動部8a,9aが図
2,図4に示すように架構7の側部と残鋼受ポット4
a,4bの遮蔽レンガ23との間に固定されたガイド部
材11a,11bに挿入されて上下方向にのみ昇降する
ようになっている。また前記昇降作動部8a,9aの上
端は上側へ開口した略半円形あるいはV形の係合溝12
a,12bが形成され、傾転動作時にこの係合溝12
a,12bの前後部いずれか一方がタンディッシュ1の
底部の対応する係合ピン10aまたは10bと係合して
枢支するようになっている。なお、図示の例では昇降シ
リンダ8,9の昇降作動部8a,9aはシリンダ本体部
で構成され、シリンダロッド8b,9bが該本体部から
下方へのびて支持架構7に枢着されているが、これを逆
にしてシリンダ本体部の下端を支持架構7に装着し、シ
リンダロッド側を上方へのばし、そのロッド先端にタン
ディッシュ側の係合ピン10a,10bと係合する係合
溝を形成するようにしてもよい。この場合は前記ガイド
部材11a,11bは前記シリンダロッドをガイドす
る。
【0013】各々前後部の昇降シリンダ8,9の間に挟
まれて(図3,図4参照)、一対の傾動シリンダ13,
14が支持架構7に設けられている。各傾動シリンダ1
3,14はタンディッシュ1の幅方向中央部に位置する
ように配置され、かつそれぞれそのシリンダ本体13
a,14aの中途部が支持架構7上の受台15,16に
枢支され、該シリンダ本体13a,14aに出入する傾
動作動ロッド13b,14bの伸長ストロークは昇降シ
リンダ8,9のそれよりも長く、その先端は前記昇降シ
リンダ8,9と同様に上側へ開口した略半円形あるいは
V形の係合溝17a,17bが形成され、傾動動作時に
この係合溝の一方がタンディッシュ1の対応する係合ピ
ン18aまたは18bと係合するようになっている。
【0014】上述のように傾動シリンダ13,14のい
ずれか一方(タンディッシュ1の傾転方向に依る)は、
これと長手方向反対側の昇降シリンダ9,8の一方と協
働して該傾動シリンダ13または14の傾動作動ロッド
13bまたは14bの伸長によりシリンダ本体13aま
たは14aの枢支点19を中心に傾動するが、タンディ
ッシュカー2からタンディッシュ1を受け取る際は垂直
状態になっている必要があり、この目的でシリンダ本体
13a,14aの下部と受台15,16側部との間に引
張りばね20および該シリンダ本体13a,14aの垂
直状態で該本体と接当するストッパ21が設けられてい
る。なお、このシリンダ本体13a,14aの下部をス
トッパ21に接当させる手段は上述の引張りばね20の
代りに例えばエアシリンダ装置を用いてもよい。
【0015】昇降シリンダ8,9および傾動シリンダ1
3,14はそれぞれ、最下降位置へ収縮した状態でその
昇降作動部8a,9aおよび傾動作動ロッド13b,1
4bの先端が搬送軌道3よりも下方に位置するように設
定されている。したがって、タンディッシュ1の排滓を
行わずにタンディッシュカー2が搬送軌道3上を走行す
る際、タンディッシュ1およびタンディッシュカー2は
これらの昇降シリンダ8,9および傾動シリンダ13,
14と何ら干渉を起さずに搬送軌道3上を走行すること
ができる。タンディッシュ1の排滓が終って該タンディ
ッシュ1がタンディッシュカー2上に載置されて軌道3
上を通る場合も同様に支障なく軌道3上を通過できる。
【0016】上述と一部重複するが、図2に示す如く、
タンディッシュ1の左側を上昇させることによって排滓
作業をする動作をさらに具体的に説明すれば、モールド
への注湯終了またはタンディッシュ交換等で内部に溶鋼
やスラグを残したタンディッシュ1はタンディッシュカ
ー2上に搭載された状態で軌道3上を搬送され、排滓位
置まできて停止する。ここで傾動シリンダ13と昇降シ
リンダ9を作動させて傾動作動ロッド13bと昇降作動
部9aを上昇させ、作動ロッド13bの係合溝17aと
タンディッシュ側の係合ピン18aおよび昇降作動部9
aの先端の係合溝12bとタンディッシュ側の係合ピン
10bを係合させてタンディッシュ1を一旦水平状態に
シリンダ上限位置まで上昇させ、これによって傾動時に
タンディッシュカー2と干渉しないようにタンディッシ
ュ1とタンディッシュカー2を切り離す。図2で破線S
の位置はタンディッシュ1がタンディッシュカー2上に
載置されているときの位置、破線Hの位置は昇降シリン
ダ8,9で水平に上昇したときのタンディッシュ1の位
置である。
【0017】次に、傾動作動ロッド13b先端の係合溝
17aとタンディッシュ底部の対応する係合ピン18a
とを係合させた状態で該作動ロッド13bの伸長により
タンディッシュ1を押し上げる。タンディッシュ1は図
2の破線Hで示す水平状態から後側の昇降シリンダ9の
昇降作動部9a先端を支点にして同図の如く後側へ大き
く傾転し、これによってタンディッシュ1内の残鋼は後
側の溢出口1bおよびノズル5bまたは別々の場所から
残鋼受ポット4bへ排出される。この場合、搬送方向前
側一対の昇降シリンダ8の昇降作動部および後側の傾動
シリンダ14の傾動作動ロッド14bの先端はタンディ
ッシュカー2の搬送軌道3上より下方に位置している。
【0018】上記の例はタンディッシュカー2の走行方
向後側へタンディッシュ1を傾ける場合であるが、走行
方向前側へ傾転させる場合は上述と逆に前側の傾動シリ
ンダ13は作動させずに下降状態のままとし、後側の傾
動シリンダ14を伸長させることにより、タンディッシ
ュ1は前側の昇降シリンダ8の先端を支点にして前側へ
傾転される。この場合も前側の昇降シリンダ8の2点と
後側の傾動シリンダ14の1点の3点支持でタンディッ
シュ1の傾転が保持される。
【0019】傾転角度は前記昇降シリンダに対する傾動
シリンダ13,14の傾動作動ロッド13b,14bの
上昇ストロークにより決まり、実施例では20゜前後で
ある。タンディッシュ底部の各係合ピン10a,10b
および18a,18bは半円形あるいはV形の係合溝1
2a,12bおよび17a,17bに嵌まるので、傾転
によりタンディッシュ1が傾き側へ滑り落ちることはな
い。
【0020】溶鋼やスラグの排出はタンディッシュ1の
長手方向一方のみの傾転で行ってもよいが、片側への傾
転後さらに反対側へ傾転させることで一層確実な排滓が
可能となる。溶鋼排出後はタンディッシュ1を傾転支持
している傾動シリンダ13または14を下降動作させて
元の水平上昇状態とし、この姿勢から昇降シリンダ8ま
たは9および傾動シリンダ13または14を同時に下降
させてタンディッシュ1をタンディッシュカー2上に載
せる。傾動および昇降の両シリンダは前述の如く最大下
降状態ではタンディッシュカー2と干渉せず、タンディ
ッシュ1およびタンディッシュカー2は支障なく軌道3
上を走行できる。
【0021】上述の例は傾動シリンダ13,14を昇降
シリンダ8,9よりも大きく上昇させて昇降シリンダ8
または9の上端を支点に傾動させる例であるが、逆に昇
降シリンダ8,9の上昇ストロークを傾動シリンダ1
3,14のそれより大とし、タンディッシュ1を傾動シ
リンダ13または14の上端を支点にして傾転させるよ
うにしてもよい。図5はこの場合の前方傾転状態を示し
たものであり、後部の昇降シリンダ9および前部の傾動
シリンダ13で或る程度水平に上昇させておき、次いで
この前部傾動シリンダ13の位置をそのままにして後部
の昇降シリンダ9を所定の傾転角が得られるまで上昇さ
せてタンディッシュ1を前方へ傾転させる。この場合、
後部の昇降シリンダ9の上昇により前部の傾動シリンダ
13はシリンダ本体13aの中途部の枢支点19のまわ
りに回動する。なお、この場合は引張りばね20のばね
力を超えて傾動シリンダ13の過大な傾動を防止するた
めにシリンダ本体13aの上側近くにも別のストッパ2
2を追加設置するのがよい。後方へ傾転させる場合も同
様に前部昇降シリンダの上昇、後部傾動シリンダの傾動
で行い得る。
【0022】上述の実施例はいずれも前後部に昇降シリ
ンダおよび傾動シリンダを設けた例であるが、本発明は
このような形態に限定されるものでなく、例えば前部に
横方向一対の昇降シリンダ8のみを設け、後部の幅方向
中央に1本の傾動シリンダ14のみを設けて、これら昇
降および傾動シリンダの双方で一定位置までタンディッ
シュ1を上昇させた後、前部または後部いずれかのシリ
ンダの更なる上昇でタンディッシュ1を傾転させるよう
にしてもよい。また後部に横方向一対の昇降シリンダ9
のみを設け、前部に1本の傾動シリンダ13のみを設け
る構成でもよい。さらに前部または後部のいずれかに横
方向一対の傾動シリンダを設け、これに対応して後部ま
たは前部に1本の昇降シリンダのみを設けた構造として
もよい。この場合は傾動シリンダの上端2点と昇降シリ
ンダの上端1点との3点で支持される。
【0023】また、各シリンダ8,9,13,14の先
端部に形成された係合溝を係合ピンとし、タンディッシ
ュ1の底部に設けられた係合ピン10a,10b,18
a,18bを係合溝としてもよい。要するに本発明で
は、タンディッシュ1の底部と各シリンダ8,9,1
3,14,の先端部とが凹凸状態で係合でき、しかも、
その係合部が或る角度の範囲で相対的に回動できるもの
であればどの様な形状でもよい。したがって、各シリン
ダ8,9,13,14側の係合部を係合支持部と称する
こととし、タンディッシュ1の底部側を係合部と称する
こととする。
【0024】上述の実施例はタンディッシュカーに搭載
されたタンディッシュについての例であるが、タンディ
ッシュターレット式のものについても適用可能であり、
この場合は、タンディッシュターレットの旋回経路上
に、該ターレットの旋回動に支障がないように昇降およ
び傾動ユニットが設けられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、注
湯後のタンディッシュを通常の搬送軌道上から外れた他
場所へ運んで残鋼処理を行う必要がなく、運搬軌道上で
直接排滓でき、タンディッシュカー自体は従来のもので
よく、また既存の軌道に大きな改造を加えることなく設
置できるので、設備の簡素化および排滓処理の能率化が
図られる。簡単なシリンダ操作だけでタンディッシュの
長手方向両側へ傾転できるので残鋼やスラグ、不純物の
排出が確実になし得、また排滓に際して注湯ノズルを外
す必要がなく、注湯ノズルを2本備えた2ストランド用
の連鋳機にも適用できる。不使用時には昇降、傾動シリ
ンダは軌道の下方に退避するため排滓処理以外のタンデ
ィッシュカーの通過にも何ら支障を受けない。昇降およ
び傾動シリンダとタンディッシュカーとの間でタンディ
ッシュを受け渡しするのも容易かつ安全に行い得る等、
多くの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタンディッシュ傾転装置を設置し
た搬送軌道上における通常走行時のタンディッシュカー
およびタンディッシュの側面図である。
【図2】本発明の1実施例によるタンディッシュ傾転装
置をタンディッシュ傾転動作時の状態で示した側面断面
図である。
【図3】図2のA−A線に沿った断面図である。
【図4】図2のB−B線に沿った平面断面図である。
【図5】本発明によるタンディッシュ傾転装置の他の傾
転動作例を示す図である。
【符号の説明】
1 タンディッシュ 1a,1b 溢出口 2 タンディッシュカー 3 搬送軌道 4a,4b 残鋼受ポット 5a,5b 注湯ノズル 7 支持架構 8,9 昇降シリンダ 8a,9a 昇降作動部 10a,10b 係合ピン 12a,12b 係合溝 13,14 傾動シリンダ 13b,14b 傾動作動ロッド 17a,17b 係合溝 18a,18b 係合ピン 20 引張りばね 21 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/10 310 B22D 11/10 B22D 41/06 B22D 43/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュを搭載したタンディッシュ
    カーを該タンディッシュの長手方向に搬送し、その搬送
    軌道上の残鋼排滓位置でタンディッシュカーを停止さ
    せ、その停止位置でタンディッシュ全体を軌道側から押
    し上げてタンディッシュカーから浮上させる工程と、こ
    の浮上したタンディッシュを長手方向前後部で高さの差
    が生じるように該タンディッシュの前後部の上昇ストロ
    ークを変える工程と、タンディッシュの低位置側から残
    鋼を排出処理する工程とを有することを特徴とする連続
    鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法。
  2. 【請求項2】タンディッシュの搬送軌道に沿って昇降ユ
    ニットおよび傾動ユニットを軌道設置側に設け、これら
    各ユニットの伸縮作動部の上端に前記タンディッシュの
    長手方向前後部に設けた係合部と係合する係合支持部を
    形成するとともに、該伸縮作動部を前記タンディッシュ
    の前記搬送軌道の通過に支障のない位置へ退避可能とし
    たことを特徴とする連続鋳造設備のタンディッシュ傾転
    装置。
  3. 【請求項3】前記昇降ユニットは、排滓位置で前記タン
    ディッシュの長手方向前後部にそれぞれ2体づつ対応す
    るように4体軌道設置側に設けられた昇降シリンダで構
    成され、前記傾動ユニットは、前記前後部の昇降シリン
    ダの間に1体づつ配置された2体の傾動シリンダで構成
    されることを特徴とする請求項第2項に記載の連続鋳造
    設備のタンディッシュ傾転装置。
JP7028780A 1995-01-25 1995-01-25 連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置 Expired - Lifetime JP2972905B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7028780A JP2972905B2 (ja) 1995-01-25 1995-01-25 連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7028780A JP2972905B2 (ja) 1995-01-25 1995-01-25 連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08197210A JPH08197210A (ja) 1996-08-06
JP2972905B2 true JP2972905B2 (ja) 1999-11-08

Family

ID=12257930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7028780A Expired - Lifetime JP2972905B2 (ja) 1995-01-25 1995-01-25 連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2972905B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5139880B2 (ja) * 2008-05-02 2013-02-06 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 タンディッシュカー
KR101482423B1 (ko) * 2013-07-24 2015-01-13 주식회사 포스코 침지노즐 정렬장치
JP6281710B2 (ja) * 2015-03-30 2018-02-21 Jfeスチール株式会社 取鍋の復転防止用ストッパー

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08197210A (ja) 1996-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN209174897U (zh) 一种便于调整浇注位置的浇注机
JP2972905B2 (ja) 連続鋳造設備のタンディッシュ内の残鋼排滓方法およびタンディッシュ傾転装置
JP2011068924A (ja) 溶銑傾注樋構造
JPH04251641A (ja) 連続鋳造装置の浸漬出湯口を鋳型へ導入する方法及び装置
JPH04261901A (ja) 鉄道軌道の橋渡しに役立つ渡し橋
JPS6129719Y2 (ja)
CN1965094B (zh) 用于更换流槽的操作装置
JP3658676B2 (ja) セグメントの移し替え装置及びセグメントの移送方法
JP3186981B2 (ja) 連続鋳造設備におけるタンディッシュの残鋼滓排出装置
CN211101588U (zh) 一种移动调整式浇铸车
JPS629749A (ja) 連続鋳造設備の鋳型交換装置
JP4664627B2 (ja) 連続鋳造設備
CN114054735B (zh) 一种铁水转运用通过式提升倾转转运车
CN216938413U (zh) 一种冶金行业用金属熔料辅助浇铸的转运车及转运装置
DE3529409C2 (ja)
CN214573437U (zh) 一种涵洞整体浇筑用自动支模和拆模装置
CN210919076U (zh) 一种具有调节装置的注浆台车
JPH0342046Y2 (ja)
US2082571A (en) Method and apparatus for stripping ingots
JP2502908Y2 (ja) 水平連続鋳造装置
US3877612A (en) Ladle handling apparatus for continuous casting
PL81088B1 (ja)
JP2002030665A (ja) 移動式シールコン型枠
JP4127828B2 (ja) 連続鋳造設備
JPH01107960A (ja) レードル支持台車