JP2972601B2 - 無線通信アダプタ装置 - Google Patents

無線通信アダプタ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャネルア
クセス(Multi Channel Access、以下「MCA」と記
す)無線移動通信システムに用いる無線通信アダプタ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】MCA無線移動通信システムは、少なく
とも1つの制御チャネルと複数の通信チャネルとを用い
る。データ転送を行う場合は、制御チャネルに接続要求
を送出し、この接続要求を受信したMCA制御局が通信
チャネルの空きを調べて空きチャネルがあればそのチャ
ネルを割り当てる。全てのチャネルが使用中の場合は、
緊急を要する通信の要求でも通信チャネルを割り当てる
ことができない。
【0003】そこで、特開昭63−155834号公報
に記載の通信方式では、通信チャネルに優先度を付ける
とともに、接続信号に付加された優先度を読み取り、そ
の優先度以下のチャネルを検索することで、緊急を要す
る通信の呼損を低減させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来例では、優先度の高いデータ転送に対し呼損は低減で
きるが、通信チャネルを割り当てられ、実際にデータ転
送を行う時、自局と相手局の通信パラメータが異なる
と、データ転送エラーが発生して正常にデータ転送を行
うことができないため、呼損を低減した効果が失われて
しまう。一方、通信パラメータ設定を確認するために
は、一度音声接続して相互の操作者が通知して手動で設
定する手順を必要とする。
【0005】本発明の目的は、通信パラメータの不一致
によるデータ転送エラーを無くし、緊急を要するデータ
転送を優先的に且つ正確に行える無線通信アダプタ装置
を提供することにある。
【0006】本発明は、呼接続時に通信パラメータの設
定コマンドを自動的に接続相手局に通知する機能と、通
知された通信パラメータ設定コマンドを検出し、このコ
マンドに基づいて接続要求元と同じ通信パラメータに自
動的に設定する機能とを、データ端末と接続される無線
通信アダプタ装置に備えることにより上記目的を達成す
るものである。
【0007】すなわち、本発明による無線通信アダプタ
装置は、データ端末と接続されるデータ端末I/F入出
力部を備え、少なくとも1つの制御チャネルと複数の通
信チャネルとで、データ端末間の通信を行う無線通信ア
ダプタ装置において、自局の通信パラメータを記憶する
自局通信パラメータ記憶手段と、他局の通信パラメータ
を記憶する他局通信パラメータ記憶手段と、自局通信パ
ラメータ記憶手段に記憶されている通信パラメータを読
み出し、自局と同じ通信パラメータを設定するための通
信パラメータ設定コマンドを生成して、呼接続時に制御
チャネルの接続要求信号に付加する通信パラメータ付加
手段と、接続相手局からの制御チャネルの接続要求信号
に付加されている通信パラメータ設定コマンドを検出す
る通信パラメータ検出手段と、これにて検出した通信パ
ラメータ設定コマンドを解析し、自局側が対応している
か否かを判断する通信パラメータ解析手段と、通信パラ
メータ解析手段で解析された通信パラメータ設定コマン
ドについて、コマンド及びパラメータ共に正常であるこ
とを確認した上、他局通信パラメータ記憶手段に接続相
手局の通信パラメータを記憶して、自局をその通信パラ
メータに設定する通信パラメータ設定手段と、通信パラ
メータ解析手段の判断の結果が対応していない場合、そ
の旨を通信チャネルにより応答する応答手段と、自局通
信パラメータ記憶手段及び他局通信パラメータ記憶手段
を参照し、自局の通信パラメータによる転送か他局の通
信パラメータによる転送かを認識して、通信チャネル制
御手段で指定された通信チャネルによるデータ転送を行
うデータ転送制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は、MCA無線移動通信システムに使
用される本発明の一実施例の無線通信アダプタ装置の構
成図である。この無線通信アダプタ装置1は、通常の制
御チャネル制御部2、通信チャネル制御部(音声の場合
は通話チャネル制御部)3、データ端末11と接続され
るデータ端末I/F入出力部4の他に、自局の通信パラ
メータを記憶する自局通信パラメータ記憶部5、接続相
手局の通信パラメータを記憶する他局パラメータ記憶部
6、通信パラメータ付加部7、通信パタメータ設定コマ
ンド検出部8、コマンド解析・実行部9及びデータ転送
制御部10を備え、これらを制御するプログラムとCP
Uによって構成される。
【0010】通信パラメータ付加部7は、自局通信パラ
メータ記憶部5に記憶されている通信パラメータを呼接
続時に読み出し、自局と同じ通信パラメータを設定する
ための通信パラメータ設定コマンドを生成して接続要求
信号(RCR STD−23、−24、−25規格)に
自動的に付加する。これを付加した接続要求信号は、制
御チャネル制御部2により制御チャネルから送出され
る。
【0011】通信パラメータ設定コマンド検出部8は、
制御チャネル制御部2によりチャネル指定信号(RCR
STD−23、−24、−25規格)を受信した時
に、上記のように付加されている通信パラメータ設定コ
マンドを検出する。
【0012】コマンド解析・実行部9は、通信パラメー
タ設定コマンド検出部8にて検出された通信パラメータ
設定コマンドを解析し、そのコマンドに基づいて、他局
通信パラメータ記憶部6に接続相手局の通信パラメータ
を記憶し、自局をその通信パラメータに設定する。ま
た、コマンド解析・実行部9は、通信パラメータ設定コ
マンド検出部8にて検出された通信パラメータ設定コマ
ンドを解析した結果、コマンドが未定義であるとか、パ
ラメータが未定義であるとか、自局側(無線通信アダプ
タ装置1自体及びデータ端末11)が有していない機能
のコマンドであるとかの理由で、接続要求元からの通信
パラメータに設定できない時は、切断要求を行う信号に
切断理由を付加して通信チャネルへ送出し、切断処理を
実行する。この場合、切断理由に、自局の通信パラメー
タを相手局(接続要求元)へ通知する情報を含めること
ができる。
【0013】データ転送制御部10は、自局通信パラメ
ータ記憶部5及び他局通信パラメータ記憶部6を参照
し、自局の通信パラメータによる転送か他局の通信パラ
メータによる転送かを認識して、通信チャネル制御部3
で指定された通信チャネルによるデータ転送を行う。
【0014】図2及び図3に、第1の無線通信アダプタ
装置1側から第2の無線通信アダプタ装置1側へ接続要
求した場合の動作シーケンスを示す。図2は、第2の無
線通信アダプタ装置1が、第1の無線通信アダプタ装置
1側からの通信パラメータ設定コマンドに応じた通信パ
ラメータに設定可能な場合、図3は設定不可の場合であ
る。
【0015】図2において、先ず第1のデータ端末11
からの通信パラメータ設定コマンドを第1の無線通信ア
ダプタ装置1が実行し記憶して、接続コマンドにより、
通信パラメータ付加部7で通信パラメータ設定コマンド
を生成し、接続要求信号に付加して制御チャネルから送
出する。これを受けたMCA制御局12は、接続要求信
号に付加されている通信パラメータ設定コマンドをチャ
ネル指定信号に付加して送出する。
【0016】通信パラメータ設定コマンドを付加したチ
ャネル指定信号を第2の無線通信アダプタ装置1が受信
すると、この第2の無線通信アダプタ装置1は、通信パ
ラメータ設定コマンド検出部8で通信パラメータ設定コ
マンドを検出し、その検出した通信パラメータ設定コマ
ンドがコマンド及びパラメータ共に正常であることをコ
マンド解析・実行部9で確認した上、当該通信パラメー
タに自局を設定する。これにより、第1のデータ端末1
1と第2のデータ端末11との間で、指定された通信チ
ャネルでのデータ転送が可能になる。
【0017】次に、図3において、図2の場合と同様に
第1の無線通信アダプタ装置1からの通信パラメータ設
定コマンドを、第2の無線通信アダプタ装置1がコマン
ド解析・実行部9において解析した結果、前述したよう
な理由で、第1の無線通信アダプタ装置1からの通信パ
ラメータに設定できない時は、切断要求を行う信号に切
断理由を付加して通信チャネルへ送出する。これを受け
た第1の無線通信アダプタ装置1は、切断理由を第1の
データ端末11へ通知する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果がある。第一の効果は、通信時間の短縮で
ある。それは、従来ではデータ接続前に音声接続して、
操作者によって通信パラメータを確認していた手順が、
データ接続のみで設定できるからである。
【0019】第二の効果は、転送するデータ毎に適した
通信パラメータに自由に設定できることである。それ
は、従来では通信パラメータを変更した場合、音声接続
して転送元と転送先の操作者が確認しながら手動で設定
していた手順が、転送先において転送元と同一の通信パ
ラメータに自動的に設定できるからである。
【0020】第三の効果は、接続要求元において接続先
で設定不可能な通信パラメータ設定になっていても、無
駄なデータ転送をせずに通信パラメータの設定を変更す
ることができる。それは、データ転送開始前に設定不可
能な通信パラメータを接続先から通知することができる
からである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による無線通信アダプタ装置の構成例を
示すブロック図である。
【図2】第1の無線通信アダプタ装置側から第2の無線
通信アダプタ装置側へ接続要求した場合の動作シーケン
スを示し、第2の無線通信アダプタ装置が、第1の無線
通信アダプタ装置側からの通信パラメータ設定コマンド
に応じた通信パラメータに設定可能な場合である。
【図3】同上における設定不可能な場合である。
【符号の説明】
1 無線通信アダプタ装置 2 制御チャネル制御部 3 通信チャネル制御部 4 データ端末I/F入出力部 5 自局通信パラメータ記憶部 6 他局通信パラメータ記憶部 7 通信パラメータ付加部 8 通信パラメータ設定コマンド検出部 9 コマンド解析・実行部 10 データ転送制御部 11 データ端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ端末と接続されるデータ端末I/
    F入出力部を備え、少なくとも1つの制御チャネルと複
    数の通信チャネルとで、データ端末間の通信を行う無線
    通信アダプタ装置において、自局の通信パラメータを記
    憶する自局通信パラメータ記憶手段と、他局の通信パラ
    メータを記憶する他局通信パラメータ記憶手段と、自局
    通信パラメータ記憶手段に記憶されている通信パラメー
    タを読み出し、自局と同じ通信パラメータを設定するた
    めの通信パラメータ設定コマンドを生成して、呼接続時
    に制御チャネルの接続要求信号に付加する通信パラメー
    タ付加手段と、接続相手局からの制御チャネルの接続要
    求信号に付加されている通信パラメータ設定コマンドを
    検出する通信パラメータ検出手段と、これにて検出した
    通信パラメータ設定コマンドを解析し、自局側が対応し
    ているか否かを判断する通信パラメータ解析手段と、前
    記通信パラメータ解析手段で解析された通信パラメータ
    設定コマンドについて、コマンド及びパラメータ共に正
    常であることを確認した上、前記他局通信パラメータ記
    憶手段に接続相手局の通信パラメータを記憶して、自局
    をその通信パラメータに設定する通信パラメータ設定手
    段と、前記通信パラメータ解析手段の判断の結果が対応
    していない場合、その旨を通信チャネルにより応答する
    応答手段と、前記自局通信パラメータ記憶手段及び他局
    通信パラメータ記憶手段を参照し、自局の通信パラメー
    タによる転送か他局の通信パラメータによる転送かを認
    識して、通信チャネル制御手段で指定された通信チャネ
    ルによるデータ転送を行うデータ転送制御手段とを備え
    たことを特徴とする無線通信アダプタ装置。
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社団法人電波産業学会、「デジタルMCAシステム標準規格第1分冊」、平成7年11月、p.98−p.216

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