JP2971026B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JP2971026B2
JP2971026B2 JP8074109A JP7410996A JP2971026B2 JP 2971026 B2 JP2971026 B2 JP 2971026B2 JP 8074109 A JP8074109 A JP 8074109A JP 7410996 A JP7410996 A JP 7410996A JP 2971026 B2 JP2971026 B2 JP 2971026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微分処理によって
異常部分の検出を行う画像処理装置及び画像処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、シート材4におけるピンホー
ル等の異常部分(以下、欠点P)を検出するための装置
を示し、1はライン状の走査領域を有するイメージセン
サであり、2は光源である。また、イメージセンサ1に
は制御装置3が接続されており、イメージセンサ1から
出力される画像データに基づいてここで欠点検査方法が
行われるようになっている。即ち、搬送されるシート材
4にピンホール等の欠点Pがある場合にはその位置では
光がイメージセンサ1に入光するから、それに応じた画
像データの変化からその欠点Pを検出せんとするもので
ある。しかしながら、欠点Pは微小であるため、イメー
ジセンサ1に対する入光は少なく、画像データは僅かに
しか変化しない。そのため、正常部分との区別がつきに
くく、従来では画像データを一旦図示しない記憶部に取
り込み、この画像データに対して微分処理を施して画像
を強調した後、欠点検出を行うようにしている。また、
この微分処理は、記憶部に記憶された各画像データに対
し、隣合う画像データとの差を求めることによって行わ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、取り込まれ
た画像データにおける欠点部分の画像データの変化は、
常に一定ではなくシート材の材質やピンホールの孔径等
によって様々な態様の変化を示すため、上記構成のよう
に単に隣合う画素値との差を求めるという決まった位置
にある画素値との差を求める微分処理では、画像データ
の変化に応じて微分値を最適なものとすることができな
い場合があった。そのため、あるシート材の欠点に対し
て有効な微分処理であっても、他のシート材の欠点では
必ずしもその微分処理が有効なものとはならず、取り込
んだ画像を効果的に強調することができずに欠点検出に
誤りを生じてしまう事態が起こり得た。本発明は、上記
事情に鑑みてなされたもので、その目的は、画像データ
の変化に応じて確実に異常部分の検出が可能な画像処理
装置及び画像処理方法を提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像処理装置は、イメージセンサによって
撮像された画像を記憶する記憶部と、記憶部に記憶され
た画像に対して一つの注目画素の画素値と他の参照画素
の画素値とを減算処理することにより画像強調を行う微
分手段とを備え、イメージセンサによって撮像された被
測定物上の異常部分の検出を行う画像処理装置におい
て、上記微分手段には、参照画素の画素値に対する記憶
部のアドレス番地を任意に選択し得る参照画素選択手段
を備えていることに特徴を有する(請求項1の発明)。
【0005】また、本発明の画像処理方法は、イメージ
センサによって撮像された画像を記憶部に記憶し、その
記憶された画像に対して一つの注目画素の画素値と他の
参照画素の画素値とを減算処理することによって画像強
調を行い、それに基づき、イメージセンサによって撮像
された被測定物上の異常部分の検出を行う画像処理方法
において、減算処理する際における参照画素を選択可能
にすることに特徴を有する(請求項2の発明)。
【0006】
【発明の作用・効果】本発明によれば、イメージセンサ
によって撮像された画像は記憶部に記憶される。そし
て、記憶部に記憶された画像に対して微分処理を行い、
画像強調を行う。ここで、微分処理は注目画素の画素値
と参照画素の画素値との差を求めることによって行われ
るが、この際、差を求める相手側である参照画素を任意
に選択することができる。従って、取り込んだ画像にお
ける異常部分の画素値の変化が一定でない場合でも、そ
の変化の様子に応じて微分値が最適となるように参照画
素を選択することができるから、これによって異常部分
の画像が効果的に強調され、もって確実に異常部分の検
出を行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理装置及び
画像処理方法を具体化した一実施形態について図1〜図
10を参照して説明する。 <画像処理装置の構成>図1は、シート材11の異常部
分(以下、ピンホールP)を後述する欠点検査方法に基
づいて検出するための画像処理装置を示し、シート材1
1が搬送される上方にはライン状の走査領域(以下、走
査ラインL)を有するイメージセンサ12が受光口12
aをシート材11に向けた姿勢で設置されている。ま
た、搬送されるシート材11の下側にはシート材11の
幅より広い光源13が上記イメージセンサ12の走査ラ
インLに対応して設置されている。さらに、イメージセ
ンサ12には、制御装置14が接続されており、ここに
は、イメージセンサ12から画像信号、走査信号、クロ
ック信号が出力される。
【0008】走査信号は、イメージセンサ12が走査中
である場合に出力(ハイレベル)され、その立ち上がり
部分は走査の開始を示す。また、この走査信号は、走査
ラインLに対する走査毎に出力される。クロック信号
は、走査ラインL上の走査位置に対する走査タイミング
を示す信号であり、このクロック数を計数することによ
って走査ラインL上の走査位置を知ることができる。画
像信号は、クロック信号に同期して出力される信号であ
り、走査位置に対する受光量に応じて変化するアナログ
信号である。
【0009】制御装置14は、図2に示すように、中央
演算処理装置15(以下、CPU15)、A/D変換回
路16、カウンタ回路17、記憶部18、出力部19、
ROM(読み出し専用メモリ)20を備えて構成され
る。A/D変換回路16は、イメージセンサ12から出
力される画像信号gをアナログ信号からデジタル信号に
変換するための回路であり、ここでデジタル信号に変換
された画像信号(以下、画像データ)はCPU15によ
って読み取られる。カウンタ回路17は、イメージセン
サ12から走査信号sが出力(ハイレベル)されている
間に、クロック信号cが入力される毎にカウント動作を
行うように構成されている。従って、この計数値は走査
ラインL上の走査位置を示す。また、この計数値は、C
PU15によって読み取られる。
【0010】出力部19は、後述する欠点検査方法に基
づいてCPU15から出力される欠点信号kを後述する
ディスプレイ21に出力するものであり、これにより欠
点検査結果がディスプレイ21に表示される。また、欠
点信号kはこの出力部19を介して図示しない外部装置
にも出力されるようになっている。記憶部18は、D−
RAM、或いはS−RAMによって構成され、A/D変
換回路16によってデジタル信号に変換された画像デー
タを記憶するための画像データ記憶部18aと、後述す
る微分手段30によって微分された微分値を記憶するた
めの微分データ記憶部18bと、やはり後述する欠点抽
出処理によって欠点抽出された結果を記憶する欠点抽出
記憶部18cとから構成される。ROM20は、不揮発
性メモリであり、ここにはCPU15を起動して、欠点
検査方法を行うためのプログラムが書き込まれている。
【0011】さらに、制御装置14には、ケース上面に
操作パネル22が設けられており、そこには複数の設定
キー23とモード設定キー24とが配されている。モー
ド設定キー24は、制御装置14の状態を設定モードと
実行モードとの間で切り換えるためのキースイッチであ
り、設定キー23は制御装置14の設定モード時に各種
のデータを入力を行うためのキースイッチである。ここ
で、設定キー23によって入力されるデータには、参照
変数X、基準値B、ビットマスク値Mがあり、実行モー
ドではこの入力されたデータに基づいて欠点検査方法が
実行される。また、制御装置14にはディスプレイ21
が設けられており、欠点信号kに基づいて判定結果が表
示されるとともに、画像データ記憶部18aに記憶され
た画像データや微分処理された微分値等に基づいて画像
信号波形や微分波形を表示することができるようになっ
ている。
【0012】<欠点検査方法>欠点検査方法は、画像入
力処理、微分処理、欠点抽出処理、ビットマスク処理、
欠点判定処理を順に実行し、後述する初期設定作業によ
って予め設定された参照変数X、基準値B、ビットマス
ク値Mに基づいてシート材11に対する欠点検査を行う
ものである。以下、欠点検査方法を図3に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0013】まず、CPUによって画像入力処理が行わ
れる(ステップ1)。画像入力処理は、イメージセンサ
12から出力される画像信号gに対する画像データを画
像データ記憶部18aに書き込むための処理である。即
ち、、カウンタ回路17がクロック信号cによってカウ
ント動作される毎に、CPU15によってA/D変換回
路16から画像データが読み取られる。そして、この画
像データは画像データ記憶部18aに、カウンタ回路1
7の計数値に対応するように下位アドレスから上位アド
レス方向に順番に書き込まれて行く。これにより、1ラ
イン分の画像データが走査位置に対応して画像データ記
憶部18aに書き込まれる。
【0014】1ライン分の画像データが画像データ記憶
部18aに書き込まれたら、次述する微分手段30によ
って各画像データに対して微分処理が行われる(ステッ
プ2)。即ち、画像データ記憶部18aに書き込まれた
画像データが下位アドレスから順番に読み出されるとと
もに、その読み出された画像データと、参照変数Xによ
って指定される画像データとの差を求めることによって
読み出された画像データに対する微分値が求められる。
そして、その微分値は微分データ記憶部18bに下位ア
ドレスから順番に書き込まれて行く。
【0015】ここで、微分手段30は図4に示すよう
に、注目画素選択手段31、参照画素選択手段32、及
び減算手段33を備えている。この注目画素選択手段3
1は、画像データ記憶部18aに対してアドレス番地を
下位アドレスから上位アドレス方向に順番に指定を行う
ためのアドレスデコーダである。そして、指定されたア
ドレス番地(N)(例えば、N=1、2、3、・・・)
の画像データが注目画素値GN として減算手段33に読
み込まれる。参照画素選択手段32は、注目画素に対す
るアドレス番地(N)から参照変数Xを減算した値をア
ドレス番地(N−X)として指定するものであり、この
アドレス番地(N−X)の画像データは参照画素値GN-
X として減算手段33に読み込まれる。たとえば、注目
画素選択手段31によってアドレス番地(100)が指
定されたとすると、100番地の画像データが注目画素
値G100として減算手段33に読み込まれる。また、参
照変数Xが「3」であるとすると、参照画素選択手段3
2によってアドレス番地(97)が指定され、参照画素
値G97が減算手段33に読み込まれる。減算手段33
は、読み込んだ注目画素値GN から参照画素値GN-X を
減算することにより注目画素に対する微分値ΔGN を求
めるものである。そして、求められた微分値ΔGN は微
分データ記憶部18bに注目画素のアドレス番地(N)
に対応するように下位アドレスから順番に書き込まれて
行く。
【0016】さらに、微分手段30による微分処理を図
5に示すフローチャートに基づいて詳述する。注目画素
選択手段31によって指定されたアドレス番地(N)に
基づいて画像データ記憶部18aから注目画素値GN が
読み込まれる(ステップ21)。次に、参照画素選択手
段32によって指定されるアドレス番地(N−X)に基
づいて注目画素に対する参照画素値GN-X が読み込まれ
るのであるが、その前に、注目画素のアドレス番地
(N)と参照変数Xとを比較し(ステップ22)、注目
画素のアドレス番地(N)が参照変数Xより小さい場
合、即ち、参照画素に対するアドレス番地(N−X)が
1以上でない場合には、参照画素のアドレス番地(N−
X)は一律に「1番地」とされて、その参照画素値G1
が読み込まれる(ステップ23)。また、注目画素のア
ドレス番地Nが参照変数Xより大きい場合にはアドレス
番地Nから参照変数Xを減算した値の画像データが参照
画素値GN-X として読み込まれる(ステップ24)。続
いて、注目画素値GN から参照画素値GN-X を減算する
ことによって微分値ΔGN が求められる(ステップ2
5)。さらに、その微分値ΔGN が微分データ記憶部1
8bにおける注目画素のアドレス番地(N)に対応する
アドレス番地に書き込まれる(ステップ26)。そし
て、注目画素のアドレス番地Nがカウントアップされて
行くことによって、画像データ記憶部18aに記憶され
た画像データに対して順次微分値ΔGN が求められ、全
ての画像データに対して微分値ΔGN が求められたら微
分処理は終了する(ステップ27)。
【0017】全ての画像データに対する微分値ΔGN が
微分データ記憶部18bに書き込まれて微分処理が終了
すると、欠点抽出処理が行われる(ステップ3)。即
ち、図6に示すように、まず、微分データ記憶部18b
から微分値ΔGN が下位アドレスから順番に読み込まれ
る(ステップ31)。そして、読み込んまれた微分値Δ
GN と基準値Bとを比較し(ステップ32)、微分値Δ
GN が基準値B以上でない場合には、欠点ではないと判
定されて、欠点抽出記憶部18cに対して例えばロウ
(0)値が書き込まれる(ステップ33)。また、微分
値ΔGN が基準値B以上である場合には、欠点と判定さ
れて、欠点抽出記憶部18cに対して例えばハイ(1)
値が書き込まれる(ステップ34)。そして、全ての微
分値ΔGN に対して欠点抽出が行われたか否かが判断さ
れて、行われていない時には微分データ記憶部18bに
対するアドレス番地をカウントアップし、全ての微分値
ΔGNに対して欠点抽出が行われる(ステップ35)。
【0018】続いて、欠点抽出処理が終了すると、欠点
抽出記憶部18cに記憶された値に対してビットマスク
処理が行われる(ステップ4)。このビットマスク処理
は、欠点抽出記憶部18cに記憶されている値のうち、
欠点と判定された場合の値、例えばハイ(1)値の連続
領域が、ビットマスク値M以下の場合にその連続領域を
例えばロウ(0)に置き換える処理である。即ち、欠点
と判定された領域がビットマスク値M以下の場合にはそ
の領域は欠点ではないとするものであり、例えば、ビッ
トマスク値Mが「5」である場合には、欠点抽出記憶部
18c内でハイ(1)値が4個連続する領域がある場合
にはこの領域はロウ(0)値に置き換えられる(図10
参照)。
【0019】さらに、ビットマスク処理がなされた欠点
抽出記憶部18cの値に対して欠点判定処理が行われる
(ステップ5)。即ち、欠点抽出記憶部18cに記憶さ
れ値の中に、欠点とされた場合の値、例えばハイ(1)
値が存在するか否かの判定が行われる。そして、ハイ
(1)値が存在すれば、欠点ありと判定され、ハイ
(1)値がなければ欠点なしと判定される。さらに、欠
点ありと判定された場合にはCPU15から欠点信号k
が出力され、そのことがディスプレイ21に表示されて
シート材11に対する走査はその時点で終了する。ま
た、欠点なしと判定された場合には、イメージセンサ1
2がシート材11に対して次の走査を開始し、上記欠点
検査方法が繰り返される。
【0020】<作用>次に、本実施形態の作用について
述べる。まず、シート材11に対する欠点検査を行う前
に、作業者は初期設定作業を行う。即ち、参照変数X、
基準値B、ビットマスク値Mの設定を行う。それには、
欠点と認識すべきピンホールPを有するシートをサンプ
ルとして用意しておき、そのピンホールPに対してイメ
ージセンサ12で走査を行う。すると、上記画像入力処
理によって、その走査に対する画像データは画像データ
記憶部18aに記憶される。かつ、画像データ記憶部1
8aに記憶された画像データに基づいて画像信号波形が
ディスプレイ21に再現される(図7参照)。ここで、
図7中、Eによって示される部分がピンホールPに対す
る波形(以下、ピンホール波形)であり、その他の部分
FはピンホールPのない正常な部分の波形(以下、正常
波形)である。
【0021】参照変数Xの設定を行うには、モード設定
キー24を一旦設定モードに切り換えて設定キー23で
参照変数Xにまず「1」を入力し、入力したら再びモー
ド設定キー24を実行モードに切り換えて微分処理を実
行する。さらに、モード設定キー24を設定モードと実
行モードとの間で切り換えながら、参照変数Xを「1」
づつ順番に大きくして行き、ディスプレイ21に表示さ
れる微分波形を観測する。そして、参照変数Xは、ディ
スプレイ21に表示された微分波形が最大となる値とす
る。例えば、図8に示す波形(図7に示す画像信号波形
のうちピンホール波形を拡大した波形)では、注目画素
値GN (図中、ドットで示す値)は矢印方向に順番に微
分処理されて行くが、ピンホールPに対応する点A(例
えば、100番地)を見るとその微分値ΔG100 は1つ
前の画素値G99 と減算するよりも2つ前の画素値G98
と減算したほうが大きくなり、その値が最大となるのは
3つ前のB点における画素値G97 と比較した場合であ
る。一方、B点から離れて行くと逆にその微分値ΔG10
0 は小さくなって行く。従って、参照変数Xを1から順
番に大きくして行った場合に、点Aにおける微分波形が
最大となるのは参照変数Xに「3」を入力した場合であ
り、これに基づいて参照変数Xには「3」が設定され
る。なお、参照変数Xはピンホール波形Eにおいて必ず
しも微分波形が最大となる値でなくてもよく、ピンホー
ル波形Eが正常波形Fと比較して欠点と認識できる値で
あればよい。
【0022】続いて、基準値Bの設定を行う。上記によ
って設定された参照変数Xで微分処理を行うと、ピンホ
ール波形Eは正常波形Fに対して強調される(図9参
照)。ここで、作業者は、その微分波形から、最も多い
レベルを示すHと正常部分において最も高いレベルを示
すLとの中間レベルを求める。この中間レベルが基準値
Bであり、作業者は、その値を設定キー23を使って入
力する。
【0023】さらに、ビットマスク値Mの設定を行う。
上記によって求めた基準値Bが入力されると、微分デー
タ記憶部18bに記憶された微分値ΔGN に対して欠点
抽出処理が行われる。そして、その結果の波形がディス
プレイ21に表示される(図10中、上側参照)。そし
て、設定キー23を使ってビットマスク値Mを入力する
のであるが、この際、ピンホールPを欠点として認識で
きる最小の値をビットマスク値Mとして入力する。例え
ば、図10の上側に示すように、ピンホールPに対応す
る部分が連続する6個のハイ(1)領域Cであるとする
と、ビットマスク値Mを5に設定する。これにより、連
続するハイ(1)領域が5個以下である領域Dは、マス
ク処理されてロウ(0)領域に置き換えられる(図10
中、下側参照)。つまり、欠点抽出処理によって、欠点
とされた領域でも、ビットマスク値M以下の領域は欠点
と認識しないように置き直すことができ、これにより、
例えば作業者が欠点と認識できない程度の微小領域や、
ノイズによってハイ(1)領域とされてしまった部分を
欠点と認識しないようにすることができる。
【0024】初期設定作業が終了したら、シート材11
に対して欠点検査を行う。シート材11は図1に示すよ
うに搬送され、シート材11にピンホールPがない場合
には光源13からの光はシート材11によって遮られ
る。そのため、イメージセンサ12にはシート材11に
対する測定領域内で光の入光はなく、画像データは変化
しない。従って、欠点検査方法において基準値B以上の
微分値ΔGN は見つからず、欠点判定処理において欠点
と判定されることはない。一方、シート材11にピンホ
ールPがあると、そのピンホールPが走査ラインL上に
さしかかるとイメージセンサ12にはそのピンホールP
に対する走査位置で光の入光がある。そのため、取り込
まれた画像データのうち、ピンホールPに対応する画像
データはシート材11の部分とは異なった値とされる。
そして、画像データが参照変数Xに基づいて微分処理さ
れると、ピンホールPに対応する部分の画像データは正
常な部分に対して強調されるから、その後、その微分値
ΔGN は基準値Bより大きくなり、欠点判定処理で欠点
と判定される。さらに、その結果がディスプレイ21に
表示されると、シート材11の搬送はその時点で停止さ
れる。
【0025】ところで、検査対象を変更する場合、例え
ば材質が異なるシート材11に対して欠点検査を行う場
合には、そのシート材11に対応したサンプルを用意し
ておく。そして、上記同様にしてそのサンプルを用いて
参照変数X、基準値B、ビットマスク値Mの初期設定を
行う。さらに、その設定値等に基づいてそのシート材1
1に対する欠点検査を行う。従って、検査対象が変更さ
れた場合でも、検査するシート材11に対して最適な参
照変数Xに基づいて微分処理が行われるから、ピンホー
ルP等の欠点画像が効果的に強調され、その強調された
画像に対して欠点判定がなされることになる。
【0026】<効果>このように本実施形態では、微分
処理する際に、注目画素に対する参照画素を参照画素選
択手段32によって任意に選択することができるから、
注目画素値GN を最も適した値の参照画素値GN-X と比
較することができる。従って、注目画素に対する微分値
ΔGN を常に最大となるように微分処理することができ
るから、微小領域にあっても効果的に画像を強調するこ
とができ、もってシート材11におけるピンホールPに
対する検査精度を向上させることができる。さらに、検
査対象を変更した場合でもそのシート材11に応じて参
照変数X等の設定値を設定し直すことができるから、常
に画像データの変化に応じた最適な参照画素値GN-X を
用いて微分処理することができ、もって欠点画像が効果
的に強調されて確実にピンホールP等が検出される。ま
た、ビットマスク処理を行うことにより、作業者が欠点
と認識することができない程度のものや、ノイズ等の影
響によるものを排除することができ、ピンホールPに対
する正確な判定結果を得ることができる。
【0027】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、例えば次のように変形して実施すること
ができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属す
る。 (1) 上記実施形態では、参照変数Xは、予め作業者
が設定キー23を使って初期設定をするものであった
が、これをプログラム化しておき、自動的に参照変数を
設定するようにしてもよい。たとえば、サンプルに対し
て画像データを取り込み、ピンホールに対応する注目画
素のアドレス番地を順次カウントダウンさせながら、そ
の注目画素値とカウントダウンされたアドレス番地の画
素値との差を求め、その差が最大になった時点のカウン
ト数を参照変数とするのである。
【0028】(2) 上記実施形態では、基準値Bは作
業者がディスプレイ21の波形を観測しながら設定する
ようになっていたが、これをプログラム化しておき、自
動的に設定されるようにしてもよい。例えば、ピンホー
ル波形の最高レベル値と正常波形の最高レベル値を求
め、その中間値を基準値としてもよい。
【0029】(3) 上記実施形態では、注目画素値G
N は参照変数Xによってそのアドレス番地よりも下位の
ものと比較されたが、注目画素値GN のアドレス番地よ
り上位のものと比較するようにしてもよい。
【0030】(4) 上記実施形態では、初期設定は微
分波形等をディスプレイ21に表示させながら、各値の
設定を行うものであったが、単に数字が表示されるだけ
のものや、レベルが表示されるだけのものを用いて各値
を設定するようにしてもよい。
【0031】(5) 上記実施形態では、欠点検査方法
はソフトウエアによって構成されるものであったが、そ
の一部或いは全てをハードウエアによって構成するもの
であってもよい。例えば、微分手段における減算手段を
減算器を用いて構成してもよい。
【0032】(6) 上記実施形態では、微分値ΔGN
は注目画素値GN から参照画素値GN-X を減算した値で
あるため「負」となる場合もあったが、絶対値を取って
「正」のみによって表してもよい。
【0033】(7) 上記実施形態では、欠点と認識す
ると、欠点信号kを出力してシート材11に対する走査
を終了してしまうが、終了してしまうことなく続いて次
の走査を行うようにしてもよい。
【0034】(8) 上記実施形態では、欠点抽出処理
は欠点であると判定した場合にハイ(1)値を書き込
み、欠点でないと判定した場合にはロウ(0)値を書き
込むようになっていたが、逆に欠点であると判定した場
合にロウ(0)値を書き込み、欠点でないと判定した場
合にはハイ(1)値を書き込むようにしてもよい。要す
るに欠点である・ないを区別できるように書き込めばよ
い。その他、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で種々変
更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の全体を示す斜視図である。
【図2】制御装置のブロック図である。
【図3】欠点検査方法を示すフローチャートである。
【図4】微分手段を示すブロック図である。
【図5】微分処理を示すフローチャートである。
【図6】欠点抽出処理を示すフローチャートである。
【図7】画像信号を示す波形図である。
【図8】ピンホール波形を示す波形図である。
【図9】微分波形を示す波形図である。
【図10】ビットマスク処理を示す波形図である。
【図11】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11…シート材 12…イメージセンサ 18…記憶部 30…微分手段 32…参照画素選択手段 GN …注目画素値(注目画素の画素値) GN-X …参照画素値(参照画素の画素値)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−80744(JP,A) 特開 平1−163067(JP,A) 特開 平4−166751(JP,A) 特開 昭62−66144(JP,A) 特開 平4−174359(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/88 G01B 11/24 G06T 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージセンサによって撮像された画像
    を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された画像に対
    して一つの注目画素の画素値と他の参照画素の画素値と
    を減算処理することにより画像強調を行う微分手段とを
    備え、前記イメージセンサによって撮像された被測定物
    上の異常部分の検出を行う画像処理装置において、 前記微分手段には、参照画素の画素値に対する前記記憶
    部のアドレス番地を任意に選択し得る参照画素選択手段
    を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 イメージセンサによって撮像された画像
    を記憶部に記憶し、その記憶された画像に対して一つの
    注目画素の画素値と他の参照画素の画素値とを減算処理
    することによって画像強調を行い、それに基づき、前記
    イメージセンサによって撮像された被測定物上の異常部
    分の検出を行う画像処理方法において、 減算処理する際における前記参照画素を選択可能にする
    ことを特徴とする画像処理方法。
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