JP2968669B2 - 超音波モータのステータ及び超音波モータ - Google Patents

超音波モータのステータ及び超音波モータ

Info

Publication number
JP2968669B2
JP2968669B2 JP5208050A JP20805093A JP2968669B2 JP 2968669 B2 JP2968669 B2 JP 2968669B2 JP 5208050 A JP5208050 A JP 5208050A JP 20805093 A JP20805093 A JP 20805093A JP 2968669 B2 JP2968669 B2 JP 2968669B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
stator
ultrasonic motor
rotor
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5208050A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0767363A (ja
Inventor
泰明 河合
鉅和 浅井
昇 半田
孝 福井
祥広 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASUMO KK
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
ASUMO KK
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASUMO KK, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical ASUMO KK
Priority to JP5208050A priority Critical patent/JP2968669B2/ja
Publication of JPH0767363A publication Critical patent/JPH0767363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2968669B2 publication Critical patent/JP2968669B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波モータのステータ
及び超音波モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、弾性体を圧電素子で挟持された振
動体を有する超音波モータとして、例えば特公平4−7
7553号に示す振動波モータがある。。
【0003】この振動波モータの振動子の上下両面には
電歪素子が設けられている。そして、電歪素子とは離れ
た部分の振動子には移動体が押圧されている。又、前記
電歪素子に所定の高周波電圧を印加すると、その電気エ
ネルギーが振動エネルギーに変換される。そして、振動
エネルギーによって振動子には一方向の進行波が発生
し、この進行波とは逆の方向に移動体が移動する。
【0004】一般に、モータのトルクを大きくするため
には、振動子に発生する進行波の振動振幅を大きくした
り、振動子に押圧される移動体の押圧力を大きくする必
要がある。
【0005】ここで、振動子に発生する進行波の振動振
幅を拡大してモータのトルクを大きくする目的とした超
音波モータのステータが図14及び図15に示すように
提案されている。このステータ51は支持部52、肉薄
部53、振動発生部54、突起55及び一対の圧電素子
56a,56bとから構成されている。即ち、支持部5
2の外周面には肉薄部53が形成され、肉薄部53の外
周には振動発生部54が形成されている。更に、振動発
生部54の外周には上下方向に突出する突起55が形成
されている。又、前記一対の圧電素子56a,56bは
振動発生部54の上下両面に付着されている。
【0006】従って、圧電素子56a,56bに電圧を
印加して振動発生部54を振動させると、その振動は肉
薄部53により支持部52には伝達されないため、突起
55に効率よく伝達される。又、その振動の上下の振幅
は突起55によって拡大されるため、図示しないロータ
が回転するトルクを向上させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステー
タ51の突起55はカッティングによって精密に形成さ
れるため、その作業時間が大変長く加工コストが増大す
るという問題がある。しかも、肉薄部53を形成する場
合もカッティングによって精密に形成されるため、加工
コストが増大するという問題がある。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は加工作業が容易でステー
タの振動振幅を拡大しロータを効率よく回転させ、しか
もステータの加工作業を短くしコストを低減させること
ができる新規な超音波モータのステータを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1に記載の発明では、ロータと加圧接触して
圧電振動子の屈曲振動により前記ロータを回転させる超
音波モータのステータであって、ハウジングに対して固
定される円板状の固定部を設け、その固定部の外周部に
同固定部に対しロータ側へ折り曲げ形成された連結部を
設け、その連結部の外側に前記ロータが接触する円環状
の振動発生部を設け、その振動発生部を、前記固定部よ
りも厚く形成された振動拡大部と、その振動拡大部のロ
ータが接触する部分と反対側に設けられた圧電素子とか
ら構成し、前記振動拡大部には同振動拡大部を軽量化さ
せる質量軽減部を形成した。
【0010】請求項2に記載の発明では、ロータと加圧
接触させて圧電振動子の屈曲振動により前記ロータを回
転させる超音波モータのステータであって、ハウジング
に対して固定される円板状の固定部を設け、その固定部
の外周部に同固定部に対しロータ側へ折り曲げ形成され
た連結部を設け、その連結部の外側に前記ロータが接触
する円環状の振動発生部を設け、その振動発生部を、同
振動発生部の周囲からみて略波形に形成された振動拡大
部と、同振動拡大部のロータが接触する部分と反対側に
設けられた圧電素子とから構成した。
【0011】請求項3に記載の発明では、円板状に形成
された一対の固定部が貼り合わされ、両固定部の外周部
には、互いに離間するように折り曲げ形成された連結部
を設け、その連結部の外側にはそれぞれ円環状の振動発
生部を設け、その振動発生部を、前記固定部よりも厚く
形成された振動拡大部と、その振動拡大部のロータが接
触する部分と反対側に設けられた圧電素子とから構成し
て超音波モータのステータとした。 請求項4に記載の発
明では、請求項3に記載の超音波モータのステータにお
いて、前記振動拡大部には同振動拡大部を軽量化させる
質量軽減部を形成した。 請求項5に記載の発明では、円
板状に形成された一対の固定部が貼り合わされ、両固定
部の外周部には、互いに離間するように折り曲げ形成さ
れた連結部を設け、その連結部の外側にはそれぞれ円環
状の振動発生部を設け、その振動発生部を、同振動発生
部の周囲から見て略波形に形成された振動拡大部と、そ
の振動拡大部のロータが接触する部分と反対側に設けら
れた圧電素子とから構成して超音波モータのステータと
した。 請求項6に記載の発明では、請求項1又は4に記
載の超音波モータのステータにおいて、前記質量軽減部
を孔又は切欠きとした。 請求項7に記載の発明によれ
ば、請求項1乃至6の何れか1項に記載の超音波モータ
のステータにおいて、前記連結部には同連結部の振動減
衰機能を強化する機能強化部を設けた。 請求項8に記載
の発明では、請求項7に記載の超音波モータのステータ
において、前記機能強化部をダンパー材又は孔とした。
請求項9に記載の発明では、請求項1乃至8の何れか1
項に記載の超音波モータのステータにおいて、前記連結
部をクランク状に形成した。 請求項10に記載の発明で
は、請求項1乃至9の何れか1項に記載の超音波モータ
のステータにおいて、前記圧電素子への給電を行うフレ
キシブル基板を前記固定部に設けた。 請求項11に記載
の発明では、請求項1乃至10の何れか1項に記載の超
音波モータのステータを備えた超音波モータを構成し
た。
【0012】
【作用】請求項1乃至10に記載された発明によれば、
圧電素子が屈曲振動すると振動拡大部によりその振動振
幅が拡大され、その拡大された振動振幅を有する進行波
によってロータは効率よく回転されることになる。この
とき、振動発生部における振動振幅は、折り曲げ形成さ
れた連結部により固定部への伝播が低減されている。従
って、進行波の振動振幅を効率よく発生させることがで
き、ロータを一層効率よく回転させることができると共
に、超音波モータのトルクを向上させることができる。
特に、請求項1及び4に記載された発明によれば、前記
振動拡大部に質量軽減部を形成して振動拡大部が軽量化
されているため、振動の付加質量が低減される。それに
より、上記の作用がより一層向上する又、請求項2に
記載された発明によれば、振動拡大部が振動発生体の周
囲からみて略波形に形成されているだけであるため、固
定部、連結部及び振動拡大部を金属等の材質で一体形成
した場合には、これらをプレス加工等によって簡単に製
造することができる。このため、従来のように精密な加
工を施す必要はなく、製造コストを大幅に削減すること
ができる。この作用は、請求項6に記載された発明のよ
うに質量軽減部を孔や切欠きとした場合でも同様に得ら
れる。
【0013】又、請求項3及び5に記載の発明によれ
ば、固定部、連結部及び振動発生部をそれぞれ一対設け
たため、発生する進行波をより一層拡大してロータをさ
らに効率よく回転させることができると共に、超音波モ
ータのトルクを向上させることができる。
【0014】更に、請求項7及び8に記載された発明で
は連結部に機能強化部(例えばダンパー材や孔)を設
け、請求項9に記載された発明では連結部をクランク状
に形成しているため、振動発生部で発生した振動が固定
部に伝播することをより一層低減させることができる。
このため、ロータをさらに効率よく回転させることがで
きると共に、超音波モータのトルクを向上させることが
できる。 請求項10に記載の発明によれば、圧電素子へ
給電するための配線の取り回しが一定になり、超音波モ
ータ内における配線の混在を防止することができる。
求項11に記載の発明によれば、上記請求項1乃至10
に記載の作用を備えた超音波モータとすることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図3に従って説明する。図1に示すように、超音波モー
タを構成する本体ケース1は基台2と上部カバー3とか
ら構成され、前記基台2と上部カバー3により収納空間
部4が形成されている。前記基台2の中央上面には載置
部5が突出形成されるとともに、該基台2の中央には挿
通孔6が形成され、該挿通孔6を介して回転軸7の基端
が前記収納空間部4に挿入されている。また、前記回転
軸7は前記挿通孔6に配設される軸受8によって回転可
能に支持されている。さらに、上部カバー3にはカバー
凹部3aが形成されている。このカバー凹部3aには軸
受9が配設されており、この軸受9には前記回転軸7の
基端が回転可能に支持されている。また、この回転軸7
には表面に平面部が形成されたシャフト嵌合部7a及び
フランジ7bが形成されている。
【0016】前記載置部5上面には円環状のステータ1
0が載置され、このステータ10はネジ11によって載
置部5に対して螺着されている。また、前記ステータ1
0の貫通孔12には前記回転軸7が挿通された状態とな
っている。
【0017】図2(a),(b)に示すように、ステー
タ10には一対の円形状に形成された金属製の弾性的作
用を有する固定体13a,13bが設けられている。固
定体13a,13bは、絶縁体14を介して互いに近接
するように形成された固定部15a,15bと、該固定
体13a,13bの外周縁が互いに離間するようにクラ
ンク状に形成された連結部16a,16bと、該固定部
15a,15bの厚さより若干厚みを有した振動拡大部
17a,17bとから構成されている。そして、振動拡
大部17a,17bの間には円環状の空間部としての収
納部18が形成され、同振動拡大部17a,17bには
上下方向に複数の孔19a,19bが形成されている。
又、固定体13a,13bの連結部16a,16b及び
振動拡大部17a,17bの孔19a,19bはプレス
等によって形成される。
【0018】前記振動拡大部17a,17bにより形成
された収納部18には円環状の振動発生体20が配設さ
れている。この振動発生体20は金属からなるリング状
の弾性体21と、該弾性体21の上下両面に付着された
リング状のPZT等からなる圧電素子22a,22bと
から構成されている。そして、振動発生体20及び振動
拡大部17a,17bによって構成されている。尚、本
実施例において、固定体13a,13bの固定部15
a,15bに配設される絶縁体14及び振動拡大部17
a,17b間に配設される振動発生体20は接着剤等に
よって固定されている。
【0019】図3に示すように、圧電素子22aは1/
2波長間隔で分割された素子片23によってリング状に
形成されており、各素子片23の上面には上部上面電極
24が形成され、下面には上部下面電極25が形成され
ている。同様に、圧電素子22bは1/2波長間隔で分
割された素子片26によってリング状に形成されてお
り、各素子片26の上面には下部上面電極27が形成さ
れ、下面には下部下面電極28が形成されている。そし
て、圧電素子22aの素子片23と圧電素子22bの素
子片26とは互いに1/4波長ずらして弾性体21に取
付けられている。
【0020】前記振動発生体20の弾性体21は接地さ
れ、圧電素子22a,22bの上部上面電極24及び下
部下面電極28にはそれぞれ90°位相が異なった高周
波電圧が印加される。そのため、圧電素子22a,22
bが伸縮動作を行って電気エネルギーを振動エネルギー
に変換する。この振動エネルギーによって一方向の進行
波が発生する進行波の振動振幅は振動発生体20の弾性
体21の厚さ及び振動拡大部17a,17bの厚さによ
って拡大されるようになっている。尚、絶縁体14は固
定部15a,15bを電気的に絶縁し、前記圧電素子2
2a,22bに印加される高周波電圧を分離している。
【0021】連結部16a,16bには周方向に沿って
所定の間隔で透孔29a,29bがプレス加工により形
成されている。連結部16a,16bは振動拡大部17
a,17bと固定部15a,15bとを連結している。
また、連結部16a,16bをクランク状に形成するこ
とにより、振動拡大部17a,17bに発生する進行波
の振動が固定部15a,15bに伝達されないようにし
ている。そして、透孔29a,29bにより一層振動拡
大部17a,17bから固定部15a,15bに進行波
の振動が伝達されないようにしている。
【0022】また、図1に示すように、前記ステータ1
0の上面にはアルミニウム等により構成された金属製の
ロータ30が載置されている。即ち、ロータ30の下面
外周にはステータ10における固定体13aの振動拡大
部17aと摺接されるリング状の圧接面31が突出形成
されている。又、圧接面31にはライニング材(耐磨耗
性のテフロン系樹脂)32が設けられている。また、前
記ロータ30の中央には挿入孔33が透設されている。
そして、この挿入孔33には前記回転軸7のシャフト嵌
合部7aが挿入されている。さらに、前記ロータ30と
回転軸7とは回転方向において係合された状態にあり、
ロータ30を回転させると、回転軸7が一体回転するよ
うになっている。また、前記ロータ30は回転軸7の軸
線方向に対して移動することができるようになってい
る。
【0023】前記回転軸7のシャフト嵌合部7aにはフ
ランジ7bに当接する加圧用プレート34が挿通され、
回転軸7と加圧用プレート34とは回転方向において固
定されている。そして、回転軸7の軸線方向に対して加
圧用プレート34が移動可能となっている。加圧用プレ
ート34の下面には弾性部材35が配設され、この弾性
部材35は防振ゴム36を介して前記ロータ30に当接
されている。さらに、回転軸7にはフランジ7bに当接
するワッシャ37が配設され、このワッシャ37は前記
軸受9に対して当接されている。
【0024】従って、加圧用プレート34は弾性部材3
5及び防振ゴム36を介してロータ30を下方へ押圧し
ている。そのため、ロータ30はライニング材32を介
してステータ10の上面に対して圧接された状態で載置
されている。そして、前記圧電素子22a,22bの振
動により、ステータ10に発生した一方向の進行波とは
逆の方向にロータ30及び回転軸7が回転するようにな
っている。尚、この押圧力は前記ワッシャ37の厚さを
変更することにより調節することができるようになって
いる。
【0025】次に、上記のように構成された超音波モー
タの作用について説明する。図示しない駆動回路から圧
電素子22a,22bの各素子片23,26に90°の
位相差を持った高周波電圧を印加すると、該圧電素子2
2a,22bの各素子片23,26は収縮を行う。その
ため、圧電素子22a,22bは電気エネルギーを振動
エネルギーに変換する。圧電素子22a,22bの振動
の振幅は弾性体21及び振動拡大部17a,17bによ
って拡大される。この振動により一方向の進行波が発生
する。この進行波はロータ30の圧接面31に伝搬され
る。そのため、ロータ30は一方向の進行波とは逆方向
に回転する。一方、ステータ10にはロータ30が弾性
部材35によって押圧されているので、ロータ30の圧
接面31に進行波を効率良く伝搬させることができる。
この結果、超音波モータの出力軸7から大きなトルクを
得ることができる。
【0026】又、振動拡大部17a,17bに形成され
た孔19a,19bは振動拡大部17a,17bの付加
質量を低減しているので、ステータ10に発生する進行
波の振動振幅を効率よく発生できるため、振動振幅を減
少することはない。従って、超音波モータのトルクを向
上させることができる。
【0027】また、振動拡大部17a,17bは連結部
16a,16bを介して固定部15a,15bに支持さ
れているので、ロータ30の圧接面31がステータ10
の振動拡大部17aに押圧しても確実に支持固定するこ
とができる。
【0028】一方、連結部16a,16bには透孔29
a,29bが形成されているので、振動拡大部17a,
17bに発生した振動は固定部15a,15bに伝播さ
れることはない。その結果、振動発生体20から発生し
た振動が振動拡大部17a,17bに直接伝達するの
で、ロータ30の圧接面31のみに伝搬されることにな
り、超音波モータのトルクを向上させることができる。
【0029】また、振動発生体20を支持する振動拡大
部17a,17bを厚く形成したので、振動発生体20
からの振動の中立軸上の距離を増加できることになり、
振動の振幅を拡大することができ、ロータ30を効率よ
く回転させることができる。
【0030】また、ステータ10に従来のように弾性体
を機械加工により突起55を形成することなく、固定体
13a,13bの連結部16a,16bをプレス加工等
によって折曲形成するとともに、振動拡大部17a,1
7bの孔19a,19bをプレス加工等によって打ちぬ
きをしたので、加工作業が簡単となり、しかも短時間で
製造することができ、加工コストを大幅に低減すること
ができる。
【0031】また、クランク状に形成された連結部16
a,16bにより、振動拡大部17a,17bに発生し
た振動を固定部15a,15bに伝達されないようにし
たが、更に透孔29a,29bを形成しているため、一
層振動拡大部17a,17bの振動を固定部15a,1
5bに伝播するのを防止することができる。
【0032】本実施例の超音波モータのステータにおい
ては、振動発生体20と、該振動発生体20を支持する
ステータ10の振動拡大部17a,17bとにより厚み
を持たせたので、振動発生体20に発生する振動の振幅
を拡大することができ、ロータ30を効率よく回転させ
ることができる。
【0033】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で以下のよ
うにしてもよい。例えば、上記実施例ではロータ30を
ステータ10の上面に弾性部材35によって押圧した
が、ロータ30をステータ10の下面に押圧するように
してもよい。また、ロータ30をステータ10の上下両
面にそれぞれ設けて、この2つのロータ30をステータ
10の上下両面に押圧するようにしてもよい。
【0034】また、上記実施例では固定体13a,13
bの固定部15a,15b間に絶縁体14を配設した
が、絶縁体14は必ずしも必要ではなく、固定体13
a,13bをセラミック等の絶縁体で形成して固定部1
5a,15bを直接接着するようにしてもよい。
【0035】また、本実施例では固定体13a,13b
の連結部16a,16bをクランク状に折曲形成した
が、図4に示すように連結部16a,16bを斜状に折
曲形成するようにしてもよい。また、連結部16a,1
6bの厚さを固定部15a,15bの厚さと振動拡大部
17a,17bの厚さに対応させてテーパ状に形成する
ようにしてもよい。
【0036】また、振動発生体20を弾性体21及び圧
電素子22a,22bで構成したが、図5(a)に示す
ように弾性体21は必ずしも必要ではなく、振動発生体
20を4枚の圧電素子22a,22b,22c,22d
で構成するようにしてもよい。このとき、図5(b)に
示すように、圧電素子22a,22b,20c,20d
はそれぞれ1/2波長間隔に分割された素子片23,2
6,40,41によって形成され、上面2枚の圧電素子
22a,22bと下面2枚の圧電素子20c,20dは
それぞれ1/4波長ずらして貼られている。そして、上
面2枚の圧電素子22a,22bと下面2枚の圧電素子
20c,20dにそれぞれ90°の位相差を持った高周
波電圧を印加する。尚、各圧電素子22a〜20dの上
下両面には図示しない電極が実際には形成されている。
又、圧電素子の枚数は6枚以上偶数の複数枚にしてもよ
い。
【0037】更に、図6に示すように、振動拡大部17
a,17bの互いに対向する面に圧電素子22a,22
bを付着させるようにしてもよい。このとき、固定体1
3a,13bの振動拡大部17a,17bが弾性体21
の役割を果たし、弾性体21及び絶縁体14は不用とな
る。そして、固定体13a,13bを接地し、圧電素子
22a,22bにそれぞれ90°の位相差を持った高周
波電圧を印加すればよい。
【0038】また、上記実施例では振動拡大部17a,
17bを厚く形成するとともに孔19a,19bを形成
したが、図7(a),(b)に示すように振動拡大部1
7a,17bをプレス等により周方向に沿って波型に加
工し、従来の突起55と等価にするとともに付加質量を
低減するようにしてもよい。このとき、波の間隔は1/
2,1/4,1/8波長間隔に形成するのが望ましい。
また、振動拡大部17a,17bと圧電素子22a,2
2bとの間の空間42はそのままとしてもよいし、エポ
キシ系等の接着剤を充填するようにしてもよい。
【0039】また、上記実施例では振動拡大部17a,
17bに孔19a,19bを上下方向に形成したが、孔
の形状は三角形等の様々な形状にしてもよい。そして、
上記実施例では振動拡大部17a,17bの厚さを固定
部15a,15bの厚さより若干厚く形成したが、この
他に図8(a),(b)に示すように振動拡大部17
a,17bの厚さを固定部15a,15bと同一にし、
振動拡大部17aの上面及び振動拡大部17bの下面に
リング状のプレート43a,43bを付着して振動拡大
と同様の機能を起こさせてもよい。又、このプレート4
3a,43bには周方向に沿って等間隔となるように切
欠き44a,44bがそれぞれ形成され、付加質量の低
減がられている。尚、この場合、振動拡大部17a,
17bとプレート43a,43bとによって本発明の振
動拡大部が構成されている。
【0040】更に、前記プレート43a,43bを振動
拡大部17aの上面及び振動拡大部17bの下面に設け
たが、プレート43aを圧電素子22aと振動拡大部1
7aとの間に、プレート43bを圧電素子22bと振動
拡大部17bとの間に配置させるような構成とすること
も可能である。又、切欠き44a,44bは外周に開放
するような構成としたが、内周に開放する構成としても
よい。
【0041】また、上記実施例では連結部16a,16
bに透孔29a,29bを形成して振動拡大部17a,
17bからの不用振動を減衰させて固定部15a,15
bに伝達されないようにしたが、図9に示すように透孔
29a,29bを設けずに連結部16a,16bの間に
ゴム等からなるダンパー材45を介在させ、そのダンパ
ー材45によって不用振動を減衰させるようにしてもよ
い。また、図10に示すように連結部16a,16bの
上下面にダンパー材46a,46bを付着させて不用振
動を減衰させるようにしてもよい。
【0042】また、上記実施例では固定体13a,13
bの振動拡大部17a,17b、連結部16a,16b
及び固定部15a,15bを一体に形成したが、図11
に示すように振動拡大部17a,17bと固定体13
a,13bとを樹脂や制振複合部材等の材質の連結部1
6a,16bによって連結するようにしてもよい。
【0043】さらに、本発明のステータ10の給電例と
しては、図12に示すように固定体13a,13bと絶
縁体14との間に一対のフレキシブルプリント板47
a,47bを挟み込み、そのフレキシブルプリント基板
47a,47bを介して圧電素子22a,22bに高周
波電圧を供給する構成にしてもよい。
【0044】そして、図13に示すように振動発生体2
0の上面を固定体13aの振動拡大部17aに取付け、
振動発生体20における圧電素子22bの下面にはバラ
ンス部材48を付着させて実施するようにしてもよい。
このとき、バランス部材48は振動発生体20のバラン
スをとるために付加質量となる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1乃至10に
記載された発明によれば、進行波の振動振幅を効率よく
発生させることができ、ロータを一層効率よく回転させ
ることができると共に、超音波モータのトルクを向上さ
せることができる。 特に、請求項1及び4に記載された
発明によれば、振動の付加質量が低減されるため、上記
の効果がより一層向上する又、請求項2に記載された
発明によれば、固定部、連結部及び振動拡大部を金属等
の材質で一体形成した場合には、これらをプレス加工等
によって簡単に製造することができ、製造コストを大幅
に削減することができる。この効果は、請求項6に記載
された発明のように質量軽減部を孔や切欠きとした場合
でも同様に得ることができる。
【0046】又、請求項3及び5に記載の発明によれ
ば、固定部、連結部及び振動発生部をそれぞれ一対設け
たため、発生する進行波をより一層拡大してロータをさ
らに効率よく回転させることができると共に、超音波モ
ータのトルクを向上させることができる。
【0047】更に、請求項7乃至9に記載された発明に
よれば、連結部は振動発生部で発生した振動が固定部に
伝播することをより一層低減させることができるため、
ロータをさらに効率よく回転させることができると共
に、超音波モータのトルクを向上させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、圧電素子へ給電する
ための配線の取り回しが一定になり、超音波モータ内に
おける配線の混在を防止することができる。 請求項11
に記載の発明によれば、上記請求項1乃至10に記載の
効果を備えた超音波モータとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波モータを示す断面図である。
【図2】(a)はステータの一部平面図であり、(b)
はステータの縦断面図である。
【図3】振動発生体の一部拡大側面図である。
【図4】固定体の連結部を斜状に形成したステータの一
部断面図である。
【図5】(a)は振動発生体の圧電素子を4枚重ねた場
合の縦断面図であり、(b)は各圧電素子の付着状態を
示す一部側面図である。
【図6】固定体の振動拡大部に圧電素子を付着させたス
テータの縦断面図である。
【図7】(a)は振動拡大部の別例を示すステータの一
部側面図であり、(b)は一部縦断面図である。
【図8】(a)は振動拡大部の別例を示すステータの一
部側面図であり、(b)は一部縦断面図である。
【図9】連結部の別例を示すステータの一部縦断面図で
ある。
【図10】連結部の別例を示すステータの一部縦断面図
である。
【図11】連結部の別例を示すステータの一部縦断面図
である。
【図12】本発明のステータの給電例の一部縦断面図で
ある。
【図13】固定体を1枚にしたステータの別例を示す一
部縦断面図である。
【図14】従来のステータを示す斜視図である。
【図15】従来のステータを示す縦断面図である。
【符号の説明】
10…ステータ、13a,13b…固定体、14…絶縁
体、15a,15b…固定部、16a,16b…連結
部、17a,17b…振動拡大部、20…振動発生体、
21…弾性体、22a,22b…圧電素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 半田 昇 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株 式会社 内 (72)発明者 福井 孝 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株 式会社 内 (72)発明者 足立 祥広 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株 式会社 内 (56)参考文献 特開 昭64−5377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02N 2/00 - 2/18

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータと加圧接触して圧電振動子の屈曲
    振動により前記ロータを回転させる超音波モータのステ
    ータであって、 ハウジングに対して固定される円板状の固定部を設け、
    その固定部の外周部に同固定部に対しロータ側へ折り曲
    げ形成された連結部を設け、その連結部の外側に前記ロ
    ータが接触する円環状の振動発生部を設け、その振動発
    生部を、前記固定部よりも厚く形成された振動拡大部
    と、その振動拡大部のロータが接触する部分と反対側に
    設けられた圧電素子とから構成し、前記振動拡大部には
    同振動拡大部を軽量化させる質量軽減部を形成した超音
    波モータのステータ。
  2. 【請求項2】 ロータと加圧接触させて圧電振動子の屈
    曲振動により前記ロータを回転させる超音波モータのス
    テータであって、 ハウジングに対して固定される円板状の固定部を設け、
    その固定部の外周部に同固定部に対しロータ側へ折り曲
    げ形成された連結部を設け、その連結部の外側に前記ロ
    ータが接触する円環状の振動発生部を設け、その振動発
    生部を、同振動発生部の周囲からみて略波形に形成され
    た振動拡大部と、同振動拡大部のロータが接触する部分
    と反対側に設けられた圧電素子とから構成した超音波モ
    ータのステータ。
  3. 【請求項3】 円板状に形成された一対の固定部が貼り
    合わされ、両固定部の外周部には、互いに離間するよう
    に折り曲げ形成された連結部を設け、その連結部の外側
    にはそれぞれ円環状の振動発生部を設け、その振動発生
    部を、前記固定部よりも厚く形成された振動拡大部と、
    その振動拡大部のロータが接触する部分と反対側に設け
    られた圧電素子とから構成した超音波モータのステー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記振動拡大部には同振動拡大部を軽量
    化させる質量軽減部を形成した請求項3に記載の超音波
    モータのステータ。
  5. 【請求項5】 円板状に形成された一対の固定部が貼り
    合わされ、両固定部の外周部には、互いに離間するよう
    に折り曲げ形成された連結部を設け、その連結部の外側
    にはそれぞれ円環状の振動発生部を設け、その振動発生
    部を、同振動発生部の周囲から見て略波形に形成された
    振動拡大部と、その振動拡大部のロータが接触する部分
    と反対側に設けられた圧電素子とから構成した超音波モ
    ータの ステータ。
  6. 【請求項6】 前記質量軽減部は孔又は切欠きである請
    求項1又は4に記載の超音波モータのステータ。
  7. 【請求項7】 前記連結部には同連結部の振動減衰機能
    を強化する機能強化部を設けた請求項1乃至6の何れか
    1項に記載の超音波モータのステータ。
  8. 【請求項8】 前記機能強化部は、ダンパー材又は孔で
    ある請求項7に記載の超音波モータのステータ。
  9. 【請求項9】 前記連結部をクランク状に形成した請求
    項1乃至8の何れか1項に記載の超音波モータのステー
    タ。
  10. 【請求項10】 前記圧電素子への給電を行うフレキシ
    ブル基板を前記固定部に設けた請求項1乃至9の何れか
    1項に記載の超音波モータのステータ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れか1項に記載
    の超音波モータのステータを備えた超音波モータ。
JP5208050A 1993-08-23 1993-08-23 超音波モータのステータ及び超音波モータ Expired - Fee Related JP2968669B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5208050A JP2968669B2 (ja) 1993-08-23 1993-08-23 超音波モータのステータ及び超音波モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5208050A JP2968669B2 (ja) 1993-08-23 1993-08-23 超音波モータのステータ及び超音波モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0767363A JPH0767363A (ja) 1995-03-10
JP2968669B2 true JP2968669B2 (ja) 1999-10-25

Family

ID=16549820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5208050A Expired - Fee Related JP2968669B2 (ja) 1993-08-23 1993-08-23 超音波モータのステータ及び超音波モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2968669B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11191970A (ja) 1997-12-25 1999-07-13 Asmo Co Ltd 超音波モータ
JP6602041B2 (ja) * 2015-04-24 2019-11-06 キヤノン株式会社 振動体、振動型駆動装置、画像形成装置、ロボット、及び雲台装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0767363A (ja) 1995-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4705980A (en) Drive control method of ultrasonic vibrator
US5172023A (en) Ultrasonic motor
US5723935A (en) Vibration driven motor
JPS61224878A (ja) 振動波モ−タ−
JP2968669B2 (ja) 超音波モータのステータ及び超音波モータ
JP4261894B2 (ja) 振動型駆動装置
KR0138074B1 (ko) 초음파모터
JPH0588073B2 (ja)
JPH11346487A (ja) 振動波装置および振動波駆動装置
JP3441585B2 (ja) 超音波モータ及び超音波モータの駆動方法
JPS63262069A (ja) 圧電振動モ−タ
JP3297211B2 (ja) 超音波モータ
JP4095282B2 (ja) 振動波駆動装置
JP2513241B2 (ja) 超音波モ−タ
JP2972433B2 (ja) 超音波モータ
JPH08242593A (ja) 振動アクチュエータ
JP3550579B2 (ja) 振動アクチュエータ
JPS61116978A (ja) 超音波駆動モ−タ
JPH05344759A (ja) 超音波モータ
JP3345560B2 (ja) 超音波モータのステータ
JP2792793B2 (ja) 超音波振動子
JP2605121B2 (ja) 超音波振動子及びそれを用いた超音波モータ
JPH0646582A (ja) 超音波モータのステータの支持装置
JPH10163541A (ja) 電気機械変換素子,その製造方法,振動アクチュエータ及びその製造方法
JP3283832B2 (ja) 超音波モータ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees