JP2968379B2 - 高電圧用ブッシング - Google Patents

高電圧用ブッシング

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JP2968379B2 JP25817991A JP25817991A JP2968379B2 JP 2968379 B2 JP2968379 B2 JP 2968379B2 JP 25817991 A JP25817991 A JP 25817991A JP 25817991 A JP25817991 A JP 25817991A JP 2968379 B2 JP2968379 B2 JP 2968379B2
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vibration damper
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送電系統に使用される
高電圧用ブッシングに係り、特に、耐震性能を向上した
高電圧用ブッシングに関する。
【0002】
【従来の技術】電力需要の増大化に伴い、送電電圧も高
電圧化の一途をたどっている。これは、送電電圧の上昇
に従って、電力輸送ロスを減少させ、効率良く電力を輸
送することができるためである。現在、日本で運用され
ている最高送電電圧は550kVであるが、近い将来に
おいて、さらに高電圧の1100kV送電が計画されて
いる。
【0003】このような超高電圧の送電線の両端には、
変電所や開閉所が設置されることになり、これらの変電
所や開閉所の受口部または出口部には、高電圧・大容量
の電力を受け取り、あるいは送り出すための超高電圧用
ブッシングが必要となる。この超高電圧用(UHV)ブ
ッシングは、汚損時の気中沿面距離を考慮すると、気中
碍管部分の長さで約12mもの長尺な装置となる。この
ような長尺なブッシングは、耐震強度的に不利であるた
め、何等かの耐震強度向上策が要求される。
【0004】これに対し、従来、変電機器を地震などの
振動を原因とする災害から保護するために、機器全体を
免震する方法[参照文献:藤田他2名「積層ゴムによる
重量機器の免震支持」機械学会論文誌、50-454、C(昭
和59-6)]が用いられることがある。このような免震方
法の一例を図8に示す。
【0005】図8においては、変圧器1の上に、ブッシ
ングポケット2を介し、ブッシング本体3及び膨脹室4
からなるブッシングを支持してなる機器構造を示してお
り、変圧器1と基礎6との間に積層ゴムなどの免震装置
5を配置することにより、地震などの振動から機器全体
を保護している。また、図中7は、ブッシングの端子で
ある。この従来の装置にあっては、免震対象の機器の応
答加速度を低減するために、系全体の固有振動数を0.
5Hz程度に押さえている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示したような機器の免震方法においては、前記のように
系全体の固有振動数を0.5Hz程度に押さえているこ
とから、地震時の応答加速度は低減されるものの、免震
対象の機器と基礎との相対変位が大きくなるため、免震
対象機器と周辺機器との相対変位が大きくなってしま
う。このように免震対象機器と周辺機器との相対変位が
大きくなると、免震対象機器と周辺機器との接続部にお
いて衝突や引っ張り合いなどの不都合を生じることにな
る。従って、このような従来の免震方法を、前記のよう
な長尺な高電圧用ブッシングに適用した場合、周辺機器
との相対変位は極めて大きくなり、ブッシングと周辺機
器との接続部で衝突や引っ張り合いなどの不都合を生じ
てしまうことになる。
【0007】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、ブ
ッシング本体の振動を低減可能であると共に、ブッシン
グと周辺機器との接続部における相対変位を低減可能
な、高い耐震性能を有する高電圧用ブッシングを提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、ブッ
シング本体と管台との間に、バネとダンパーを有する制
振体を配置する。そして、ブッシング本体の固有振動数
をf、ブッシング本体の質量をm、制振体のバネ定
数をk、制振体の減衰定数をCとした場合に、
【0009】
【数3】
【0010】で表されるブッシングの振動数fが、f
<1.8・fであり、
【0011】
【数4】
【0012】で表されるブッシングの減衰率hが、h
>0.5であるように構成することを特徴としてい
る。
【0013】具体的には、制振体を、円周状に配置され
た複数の輪バネと、この複数の輪バネの内側に配置され
たベローズ、及び複数の輪バネとベローズをその上下か
ら挟む中空の円環状のフランジを主要な構成要素として
構成することが可能である。また、制振体を、上下のフ
ランジ間に、バネ及びダンパーを水平または斜めに配置
すると共に、ベアリングを配置して構成することも可能
である。この場合には、さらに、制振体のバネ定数k
を、k<519(kg/mm )とし、且つ、制振体の減衰
定数Cを、C>23.0(kg・sec/mm)とする構成
が可能である。
【0014】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は次の
通りである。すなわち、ブッシング本体と管台の間に制
振体を配置したことにより、ブッシング本体の振動を低
減できると共に、ブッシングと周辺機器との接続部にお
ける相対変位を低減することができる。従って、高電圧
用ブッシングの耐震性能の向上に大きく貢献できる。
【0015】
【実施例】以下には、本発明の実施例について、図面を
参照して具体的に説明する。まず、図1は、本発明によ
る高電圧用ブッシングの一実施例を示す側面図、図2の
(A)は、図1の制振体の拡大側面図、図2の(B)
は、(A)のB矢視図である。図1に示すように、ブッ
シング本体10と管台11との間には、制振体Aが配置
されている。この制振体Aは、まず、図2の(B)に示
すように、管台11の周囲に円周状に配置されたバネ1
2とダンパー13、及びベアリング14からなる輪バネ
を有している。また、図2の(A)に示すように、輪バ
ネの内側に配置されたベローズ15を有しており、この
ベローズ15を、上下のフランジ16,17間に挟持し
ている。
【0016】本実施例においては、制振体Aの減衰効果
を利用して振動を低減させるように構成している。この
ような系は、図3に示すような2自由度系でモデル化す
ることができる。但し、図3において、mは質量、kは
バネ定数、Cは減衰定数、xは変位、yは基礎変位をそ
れぞれ示しており、各符号に対する添字1は制振体、添
字2はブッシング本体をそれぞれ示している。
【0017】このような系の周波数特性は、図4乃至図
7の曲線aまたは曲線bで示すことができる。図4乃至
図7において、曲線aは制振体がない場合(ブッシング
単体の場合)の応答特性を示し、曲線bは本実施例にお
ける制振体を有するブッシングの応答特性を示してい
る。この場合、周波数fは、ブッシング単体での固有振
動数fによって無次元化し、応答加速度は、制振体が
ない場合の最大加速度によって無次元化し、応答変位
は、制振体がない場合の最大変位によって無次元化して
いる。また、各図の平方根Rはブッシング本体対制振体
質量比、fはブッシングの振動数、hはブッシング
の減衰率であり、これらの値は、それぞれ次の式(1)
乃至式(3)で表される。
【0018】
【数5】
【0019】すなわち、図4及び図5は、
【0020】
【数6】
【0021】の値を一定値8として、制振体の減衰定数
を変化させた場合の周波数応答特性を示している。より
詳細には、図4は、無次元化応答加速度対周波数特性の
関係を示しており、また、図5は、無次元化応答変位対
周波数特性の関係を示している。そして、これらの図か
ら、制振体を有する本実施例の構成において、ブッシン
グ単体での応答よりも加速度及び変位を小さくするため
には、次の式(4)を満たす必要があることがわかる。
【0022】
【数7】
【0023】一方、図6及び図7は、
【0024】
【数8】
【0025】のように一定値として、制振体のバネ定数
を変化させた場合の周波数応答特性を示している。より
詳細には、図6は、無次元化応答加速度対周波数特性の
関係を示しており、また、図7は、無次元化応答変位対
周波数特性の関係を示している。そして、これらの図か
ら、制振体を有する本実施例の構成において、ブッシン
グ単体での応答よりも加速度及び変位を小さくするため
には、次の式(5)を満たす必要があることがわかる。
【0026】
【数9】
【0027】現実のブッシングでは、Rは6.7〜20
程度であるため、前記の式(4)及び式(5)はそれぞ
れ、次の式(6)及び式(7)となる。 f<1.8・f … 式(6) h>0.5 … 式(7) さらに、図4乃至図7から、本実施例における制振体を
有するブッシングにおいては、ブッシング単体での応答
に比べて、ブッシングの応答変位を増加させることな
く、応答加速度を80%以下に低減できることがわか
る。
【0028】なお、より具体的に、ブッシング単体での
固有振動数fを、f=5Hz、ブッシングの重量W
を、W=10000kgとし、従って、ブッシングの
質量mを、m=(10000/9800) kg・ s
ec2 /mmとした場合、前記の式(2)、式(3)、式
(6)、及び式(7)から制振体のバネ定数k及び制
振体の減衰定数Cを、以下のようにして求めることが
できる。
【0029】まず、前記式(2)及び式(6)から次の
式(8)が得られる。
【0030】
【数10】
【0031】そして、この式(8)から、次の式(9)
に示すようにして、制振体のバネ定数kが、k<5
19(kg/mm )として得られる。 k<(1.8・f2 ・2π・m =(1.8×5)2 ×2×3.14×(10000/9800) =519(kg/mm ) … 式(9) 次に、前記式(3)及び式(7)から次の式(10)が
得られる。
【0032】
【数11】
【0033】そして、この式(10)から、次の式(1
1)に示すようにして、制振体の減衰定数Cが、C
>23.0(kg・sec/mm)として得られる。
【0034】
【数12】
【0035】以上説明したように、本実施例における制
振体を有するブッシングによれば、ブッシング本体と管
台の間に制振体を配置したことにより、従来の機器全体
を免震する方法を採用した場合に比べて、ブッシング本
体の振動を低減できると共に、ブッシングと周辺機器と
の接続部における相対変位を低減できる。
【0036】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、制振体を構成するバネとダンパーの具体的
な構成は適宜選択可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、ブッシング本体と管台との間に、バネとダンパーを
有する制振体を配置することにより、機器全体を免震す
る従来技術に比べて、ブッシング本体の振動を低減可能
であると共に、ブッシングと周辺機器との接続部におけ
る相対変位を低減可能な、高い耐震性能を有する高電圧
用ブッシングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高電圧用ブッシングの一実施例を
示す側面図。
【図2】図1の制振体の拡大側面図(A)及びそのB矢
視図(B)。
【図3】図1のブッシングの系を2自由度系で示すモデ
ル図。
【図4】図1のブッシングの系において、制振体の減衰
定数を変化させた場合の無次元化応答加速度対周波数特
性の関係を、ブッシング単体の特性と比較して示す特性
図。
【図5】図1のブッシングの系において、制振体の減衰
定数を変化させた場合の無次元化応答変位対周波数特性
の関係を、ブッシング単体の特性と比較して示す特性
図。
【図6】図1のブッシングの系において、制振体のバネ
定数を変化させた場合の無次元化応答加速度対周波数特
性の関係を、ブッシング単体の特性と比較して示す特性
図。
【図7】図1のブッシングの系において、制振体のバネ
定数を変化させた場合の無次元化応答変位対周波数特性
の関係を、ブッシング単体の特性と比較して示す特性
図。
【図8】従来の変電機器の免震方法の一例を示す構成
図。
【符号の説明】
10…ブッシング本体 11…管台 12…バネ 13…ダンパー 14…ベアリング 15…ベローズ 16,17…フランジ A…制振体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺碍管を使用したブッシング本体と、
    このブッシング本体を支える装置との電気的機械的接続
    部に相当する管台とを有する高電圧用ブッシングにおい
    て、 前記ブッシング本体と前記管台との間に、バネとダンパ
    ーを有する制振体が配置され、 且つ、前記ブッシング本体の固有振動数をf、前記ブ
    ッシング本体の質量をm、前記制振体のバネ定数をk
    、前記制振体の減衰定数をCとした場合に、 【数1】 で表されるブッシングの振動数fが、 f<1.8・f であり、 【数2】 で表されるブッシングの減衰率hが、 h>0.5 であるように構成されたことを特徴とする高電圧用ブッ
    シング。
  2. 【請求項2】 前記制振体の前記バネが、円周状に配置
    された複数の輪バネであり、且つ、前記制振体の前記ダ
    ンパーが、前記複数の輪バネの内側に配置されたベロー
    ズであり、さらに、前記制振体が、前記複数の輪バネと
    前記ベローズをその上下から挟む中空の円環状のフラン
    ジを有することを特徴とする請求項1に記載の高電圧用
    ブッシング。
  3. 【請求項3】 前記制振体が、上下のフランジを有し、
    この上下のフランジ間に、前記バネ及び前記ダンパーが
    水平または斜めに配置されると共に、ベアリングが配置
    されたことを特徴とする請求項1に記載の高電圧用ブッ
    シング。
  4. 【請求項4】 前記制振体の前記バネ定数kが、k
    <519(kg/mm )であり、且つ、前記制振体の前記減
    衰定数Cが、C>23.0(kg・sec/mm)であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の高電圧用ブッシング。
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