JP2967541B2 - 銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法 - Google Patents
銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法Info
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- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造
方法に係り、特に、容易かつ安価に入手可能な原料を用
いて、比較的低温での加熱により製造することができる
銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法に関す
る。
方法に係り、特に、容易かつ安価に入手可能な原料を用
いて、比較的低温での加熱により製造することができる
銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法に関す
る。
[従来の技術] 導電性セラミックスは、セラミックス特有の耐食性、
耐熱性等の優れた特性を利用して、従来より、電極、発
熱体等として広い分野で使用されている。例えば、塩素
工業において、RuO2は電力消費量が小さく、しかも耐腐
食性等に優れるなどの特性から、電極材料として特に好
適である。このRuO2はまた、最近では熱転写プリンター
のサーマルヘッドにも利用されている。
耐熱性等の優れた特性を利用して、従来より、電極、発
熱体等として広い分野で使用されている。例えば、塩素
工業において、RuO2は電力消費量が小さく、しかも耐腐
食性等に優れるなどの特性から、電極材料として特に好
適である。このRuO2はまた、最近では熱転写プリンター
のサーマルヘッドにも利用されている。
更に、導電性セラミックスの他の用途例としては、IT
O(In−Sn−O系)セラミックスの透明電極への適用、P
LZT(pb−La−Zn−Ti系)セラミックスの光スイッチ、
光シャッターヘの適用など、その応用分野は拡大しつつ
ある。その他、導電性セラミックスは、外部環境の変化
を電気的な信号に変換するための各種センサーの電極と
しても利用されている。また、セラミックスの耐熱性を
考慮すれば、La−Cr−O系又はLa−Co−O系セラミック
スは、炉用発熱体、燃料電池電極としても有用である。
O(In−Sn−O系)セラミックスの透明電極への適用、P
LZT(pb−La−Zn−Ti系)セラミックスの光スイッチ、
光シャッターヘの適用など、その応用分野は拡大しつつ
ある。その他、導電性セラミックスは、外部環境の変化
を電気的な信号に変換するための各種センサーの電極と
しても利用されている。また、セラミックスの耐熱性を
考慮すれば、La−Cr−O系又はLa−Co−O系セラミック
スは、炉用発熱体、燃料電池電極としても有用である。
[発明が解決しようとする課題] このような導電性セラミックスの適用分野は多岐にわ
たり、その有用性が重視されていることから、導電性セ
ラミックスをより安価にかつより容易に製造する技術の
出現が常に望まれている。
たり、その有用性が重視されていることから、導電性セ
ラミックスをより安価にかつより容易に製造する技術の
出現が常に望まれている。
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであ
り、容易かつ安価に入手可能な原料を用いて、比較的低
温で加熱することにより、工業的に有利に製造すること
ができる銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方
法を提供することを目的とする。
り、容易かつ安価に入手可能な原料を用いて、比較的低
温で加熱することにより、工業的に有利に製造すること
ができる銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方
法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)の銅酸化物系導電性セラミックスは、下
記一般式[I]で示されることを特徴とする。
記一般式[I]で示されることを特徴とする。
(MxCuy)7OzAw …[I] 請求項(2)の銅酸化物系導電性セラミックスは下記
一般式[II]で示されることを特徴とする。
一般式[II]で示されることを特徴とする。
Cu7OzAw …[II] 請求項(3)の銅酸化物系導電性セラミックスの製造
方法は、請求項(1)の銅酸化物系導電性セラミックス
を製造する方法であって、 In、Sc、Y、T及びGaよりなる群から選ばれる1種
又は2種以上の金属の硝酸塩及び/又は塩化物と、銅の
硝酸塩及び/又は塩化物とからなる混合物(但し、該金
属の硝酸塩と硝酸銅、該金属の塩化物と塩化銅との組み
合わせを除く。)を200〜600℃で加熱することにより特
許請求の範囲第1項に記載の銅酸化物系導電性セラミッ
クスを製造する方法を特徴とする。
方法は、請求項(1)の銅酸化物系導電性セラミックス
を製造する方法であって、 In、Sc、Y、T及びGaよりなる群から選ばれる1種
又は2種以上の金属の硝酸塩及び/又は塩化物と、銅の
硝酸塩及び/又は塩化物とからなる混合物(但し、該金
属の硝酸塩と硝酸銅、該金属の塩化物と塩化銅との組み
合わせを除く。)を200〜600℃で加熱することにより特
許請求の範囲第1項に記載の銅酸化物系導電性セラミッ
クスを製造する方法を特徴とする。
請求項(4)の銅酸化物系導電性セラミックスの製造
方法は、請求項(2)の銅酸化物系導電性セラミックス
を製造する方法であって、硝酸銅と塩化銅との混合物を
200〜600℃で加熱することを特徴とする。
方法は、請求項(2)の銅酸化物系導電性セラミックス
を製造する方法であって、硝酸銅と塩化銅との混合物を
200〜600℃で加熱することを特徴とする。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の銅酸化物系導電性セラミックスは下記一般式
[I]で示され、 (MxCuy)7OzAw …[I] 式中、 M:In、Sc、Y、T及びGaよりなる群から選ばれる1
種又は2種以上の元素 A:C、或は、C及びNO3 x+y=1 0≦x/y≦10、好ましくは0≦x/y≦1 0<z≦8,1≦w≦9 である。
[I]で示され、 (MxCuy)7OzAw …[I] 式中、 M:In、Sc、Y、T及びGaよりなる群から選ばれる1
種又は2種以上の元素 A:C、或は、C及びNO3 x+y=1 0≦x/y≦10、好ましくは0≦x/y≦1 0<z≦8,1≦w≦9 である。
このような本発明の銅酸化物系導電性セラミックスの
X線回析スペクトルのピークとしては、2θで 16.0〜16.8゜,29.5〜34.0゜,37.8〜39.5゜,54.6〜57.
0゜のピークが特徴的である。これらのピークは立方晶
系の結晶の面指数 111,222,400,440 に帰属される。軸長aは約9.2〜9.8Åである。
X線回析スペクトルのピークとしては、2θで 16.0〜16.8゜,29.5〜34.0゜,37.8〜39.5゜,54.6〜57.
0゜のピークが特徴的である。これらのピークは立方晶
系の結晶の面指数 111,222,400,440 に帰属される。軸長aは約9.2〜9.8Åである。
このような本発明の銅酸化物系導電性セラミックスの
うち、請求項(1)の銅酸化物系導電性セラミックス
は、例えば、請求項(3)の方法に従って、次のように
して製造することができる。
うち、請求項(1)の銅酸化物系導電性セラミックス
は、例えば、請求項(3)の方法に従って、次のように
して製造することができる。
即ち、まずMの硝酸塩及び/又は塩化物と、硝酸銅及
び/又は塩化銅との所定量(但し、Mの硝酸塩と硝酸
銅、Mの塩化物と塩化銅の組み合わせを除く。)を混合
し、次いで、得られた混合物を200〜600℃で加熱するこ
とにより、本発明の銅酸化物系導電性セラミックスを得
る。ここで、加熱温度が600℃を超えると絶縁性セラミ
ックスであるCuO又はM2O3が分解生成し、導電性セラミ
ックスの生成割合が減少し、更に高温の場合には全て絶
縁性セラミックスとなるため好ましくない。一方、加熱
温度が200℃未満では硝酸塩の分解反応が効率的に進行
しない。この加熱時間は1分〜50時間程度の間で適宜選
定され、加熱は電気炉等の通常の加熱装置を用いて、酸
素又は空気中にて行なうことができる。
び/又は塩化銅との所定量(但し、Mの硝酸塩と硝酸
銅、Mの塩化物と塩化銅の組み合わせを除く。)を混合
し、次いで、得られた混合物を200〜600℃で加熱するこ
とにより、本発明の銅酸化物系導電性セラミックスを得
る。ここで、加熱温度が600℃を超えると絶縁性セラミ
ックスであるCuO又はM2O3が分解生成し、導電性セラミ
ックスの生成割合が減少し、更に高温の場合には全て絶
縁性セラミックスとなるため好ましくない。一方、加熱
温度が200℃未満では硝酸塩の分解反応が効率的に進行
しない。この加熱時間は1分〜50時間程度の間で適宜選
定され、加熱は電気炉等の通常の加熱装置を用いて、酸
素又は空気中にて行なうことができる。
なお、使用される硝酸塩及び塩化物にはその水和物も
当然含まれ、また、硝酸銅としては、塩基性硝酸銅Cu2
(OH)3(NO3)も使用可能である。M及び銅の硝酸塩
及び/又は塩化物の原料化合物の混合法としては、各々
の原料化合物をボールミル等で粉砕混合する方法、又
は、各々の原料化合物水溶液を混合した後、蒸発乾固し
て水を除去する方法等を採用することができる。
当然含まれ、また、硝酸銅としては、塩基性硝酸銅Cu2
(OH)3(NO3)も使用可能である。M及び銅の硝酸塩
及び/又は塩化物の原料化合物の混合法としては、各々
の原料化合物をボールミル等で粉砕混合する方法、又
は、各々の原料化合物水溶液を混合した後、蒸発乾固し
て水を除去する方法等を採用することができる。
請求項(2)の銅酸化物系導電性セラミックスは、上
記請求項(3)の方法において、Mの硝酸塩、塩化物を
用いずに硝酸銅及び塩化銅のみを原料として同様に200
〜600℃で加熱することにより製造することができる。
記請求項(3)の方法において、Mの硝酸塩、塩化物を
用いずに硝酸銅及び塩化銅のみを原料として同様に200
〜600℃で加熱することにより製造することができる。
[作用] 本発明の銅酸化物系導電性セラミックスのX線回折ス
ペクトルのパターンから、本発明の銅酸化物系導電性セ
ラミックスは、Ag7O8(NO3)類似組成を有する立方晶系
の結晶であると認められる。この結晶においては、立方
晶の酸素が一部欠損したものも含まれ、M及び銅の酸化
数は+1〜+3の混合価数であると考えられ、これが導
電性に寄与するものと推定される。
ペクトルのパターンから、本発明の銅酸化物系導電性セ
ラミックスは、Ag7O8(NO3)類似組成を有する立方晶系
の結晶であると認められる。この結晶においては、立方
晶の酸素が一部欠損したものも含まれ、M及び銅の酸化
数は+1〜+3の混合価数であると考えられ、これが導
電性に寄与するものと推定される。
しかして、このような本発明の銅酸化物系導電性セラ
ミックスは、本発明の方法に従って、硝酸塩や塩化物と
いった安価で容易に入手可能な原料を用いて、200〜600
℃といった比較的低い加熱温度にて容易かつ効率的に製
造することができる。
ミックスは、本発明の方法に従って、硝酸塩や塩化物と
いった安価で容易に入手可能な原料を用いて、200〜600
℃といった比較的低い加熱温度にて容易かつ効率的に製
造することができる。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明す
る。
る。
実施例1 硝酸インジウム三水和物1.797gと塩化第二銅二水和物
0.863gと硝酸銅三水和物7.34g(モル比1:1:6)を良く混
合し、混合物を空気中、420℃で10分間加熱した。これ
をペレットに成型し、金ホイルに包み520℃で30分間加
熱した。
0.863gと硝酸銅三水和物7.34g(モル比1:1:6)を良く混
合し、混合物を空気中、420℃で10分間加熱した。これ
をペレットに成型し、金ホイルに包み520℃で30分間加
熱した。
その結果、第1図に示すような立方晶系のX線回折パ
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物系導電性セ
ラミックスが得られた。このX線回折スペクトルから、
本実施例により(In1/8Cu7/8)7OzCwが生成したこと
が確認された。この銅酸化物系導電性セラミックスの温
度−比抵抗曲線を第2図に示す。第2図より得られた銅
酸化物系導電性セラミックスは良好な導電性を示すこと
が明らかである。
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物系導電性セ
ラミックスが得られた。このX線回折スペクトルから、
本実施例により(In1/8Cu7/8)7OzCwが生成したこと
が確認された。この銅酸化物系導電性セラミックスの温
度−比抵抗曲線を第2図に示す。第2図より得られた銅
酸化物系導電性セラミックスは良好な導電性を示すこと
が明らかである。
実施例2 硝酸インジウム三水和物1.797gと塩化第二銅二水和物
0.432gと硝酸銅三水和物7.34g(モル比1:0.5:6)に水10
mlを加えて溶解し、これを空気中、480℃で10分間加熱
した。
0.432gと硝酸銅三水和物7.34g(モル比1:0.5:6)に水10
mlを加えて溶解し、これを空気中、480℃で10分間加熱
した。
その結果、第3図に示すような立方晶系のX線回折パ
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物系導電性セ
ラミックスが得られた。このX線回折スペクトルから、
本実施例により(In2/15Cu13/15)7OzCwが生成した
ことが確認された。なお、陰イオンクロマトグラフィー
分析の結果、Nの存在は認められず、Cのみの存在が
認められた。この銅酸化物系導電性セラミックスの比抵
抗(室温)は9×10-3Ω・cmであった。
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物系導電性セ
ラミックスが得られた。このX線回折スペクトルから、
本実施例により(In2/15Cu13/15)7OzCwが生成した
ことが確認された。なお、陰イオンクロマトグラフィー
分析の結果、Nの存在は認められず、Cのみの存在が
認められた。この銅酸化物系導電性セラミックスの比抵
抗(室温)は9×10-3Ω・cmであった。
実施例3 硝酸スカンジウム四水和物1.575gと塩化第二銅二水和
物0.886gと硝酸銅三水和物7.538g(モル比1:1:6)を良
く混合し、混合物を空気中、480℃で30分間加熱した。
物0.886gと硝酸銅三水和物7.538g(モル比1:1:6)を良
く混合し、混合物を空気中、480℃で30分間加熱した。
その結果、第4図に示すような立方晶系のX線回折パ
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物導電性セラ
ミックスが得られた。このX線回析ススペクトルから、
本実施例により(Sc1/8 Cu7/8)7OzCwが生成したこ
とが確認された。なお、陰イオンクロマトグラフィー分
析の結果、Nの存在は認められず、Cのみの存在が認
められた。この銅酸化物系導電性セラミックスの比抵抗
(室温)は8×10-3Ω・cmであった。
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物導電性セラ
ミックスが得られた。このX線回析ススペクトルから、
本実施例により(Sc1/8 Cu7/8)7OzCwが生成したこ
とが確認された。なお、陰イオンクロマトグラフィー分
析の結果、Nの存在は認められず、Cのみの存在が認
められた。この銅酸化物系導電性セラミックスの比抵抗
(室温)は8×10-3Ω・cmであった。
実施例4 塩化第二銅二水和物1.052gと硝酸銅三水和物8.948g
(モル比1:6)を良く混合し、酸素気流中、230℃で6時
間加熱した。
(モル比1:6)を良く混合し、酸素気流中、230℃で6時
間加熱した。
その結果、第5図に示すような立方晶系のX線回折パ
ターン(Cu Kα線使用)を有する生成物が得られた。
このX線回折スペクトルから、本実施例によりCu7O
z(C,NO3)wの銅酸化物系導電性セラミックスが得
られたことが確認された。この化合物の赤外線吸収スペ
クトルは約1360〜1380cm-1に吸収ピークを有しており、
NO3基の存在を示した。得られた銅酸化物系導電性セラ
ミックスの比抵抗(室温)は1×10-1Ω・cmであった。
ターン(Cu Kα線使用)を有する生成物が得られた。
このX線回折スペクトルから、本実施例によりCu7O
z(C,NO3)wの銅酸化物系導電性セラミックスが得
られたことが確認された。この化合物の赤外線吸収スペ
クトルは約1360〜1380cm-1に吸収ピークを有しており、
NO3基の存在を示した。得られた銅酸化物系導電性セラ
ミックスの比抵抗(室温)は1×10-1Ω・cmであった。
実施例5 塩化第二銅二水和物0.345gと硝酸銅三水和物2.936g
(モル比1:13)に水10mlを加えて溶解し、酸素気流中、
230℃で6時間加熱した。
(モル比1:13)に水10mlを加えて溶解し、酸素気流中、
230℃で6時間加熱した。
その結果、第6図に示すような立方晶系のX線回折パ
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物系導電性セ
ラミックスが得られた。このX線回折スペクトルから、
本実施例によりCu7Oz(C,NO3)wが生成したことが
確認された。この化合物の赤外線吸収スペクトルは約13
60〜1380cm-1に吸収ピークを有しており、NO3基の存在
を示した。この銅酸化物系導電性セラミックスの比抵抗
(室温)は1×10-1Ω・cmであった。
ターン(Cu Kα線使用)を有する銅酸化物系導電性セ
ラミックスが得られた。このX線回折スペクトルから、
本実施例によりCu7Oz(C,NO3)wが生成したことが
確認された。この化合物の赤外線吸収スペクトルは約13
60〜1380cm-1に吸収ピークを有しており、NO3基の存在
を示した。この銅酸化物系導電性セラミックスの比抵抗
(室温)は1×10-1Ω・cmであった。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の銅酸化物系導電性セラミ
ックスによれば、セラミックスの耐熱性、耐食性、機械
的特性と、導電性とを兼備する高特性導電性セラミック
スであって、安価で入手し易い原料を用いて、比較的低
温の加熱により容易かつ効率的に製造することができる
銅酸化物系導電性セラミックスが提供される。
ックスによれば、セラミックスの耐熱性、耐食性、機械
的特性と、導電性とを兼備する高特性導電性セラミック
スであって、安価で入手し易い原料を用いて、比較的低
温の加熱により容易かつ効率的に製造することができる
銅酸化物系導電性セラミックスが提供される。
このような本発明の銅酸化物系導電性セラミックス
は、各種の電極、発熱体材料として好適に適用可能であ
り、また、近年技術進歩の著しい超伝導体を製造するた
め原料としても工業的に極めて有用である。
は、各種の電極、発熱体材料として好適に適用可能であ
り、また、近年技術進歩の著しい超伝導体を製造するた
め原料としても工業的に極めて有用である。
しかして、このような本発明の銅酸化物系導電性セラ
ミックスは、請求項(3),(4)の本発明の銅酸化物
系導電性セラミックスの製造方法により、容易かつ効率
的に低コストにて製造される。
ミックスは、請求項(3),(4)の本発明の銅酸化物
系導電性セラミックスの製造方法により、容易かつ効率
的に低コストにて製造される。
第1図は実施例1で得られた銅酸化物系導電性セラミッ
クスのX線回折スペクトルを示す図、第2図は同温度−
比抵抗曲線を示す図である。第3図、第4図、第5図及
び第6図は各々、実施例2、3、4及び5で得られた銅
酸化物系導電性セラミックスのX線回折スペクトルを示
す図である。
クスのX線回折スペクトルを示す図、第2図は同温度−
比抵抗曲線を示す図である。第3図、第4図、第5図及
び第6図は各々、実施例2、3、4及び5で得られた銅
酸化物系導電性セラミックスのX線回折スペクトルを示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城 昌利 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 平林 正之 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 杉瀬 良二 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 大門 宏 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 藤井 一宏 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社宇部研究所内 審査官 五十棲 毅 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 3/00 C04B 35/00 CA(STN) WPI/L(DIALOG)
Claims (4)
- 【請求項1】下記一般式[I]で示される銅酸化物系導
電性セラミックス。 (MxCuy)7OzAw …[I] - 【請求項2】下記一般式[II]で示される銅酸化物系導
電性セラミックス。 Cu7OzAw …[II] - 【請求項3】In、Sc、Y、T及びGaよりなる群から選
ばれる1種又は2種以上の金属の硝酸塩及び/又は塩化
物と、銅の硝酸塩及び/又は塩化物とからなる混合物
(但し、該金属の硝酸塩と硝酸銅、該金属の塩化物と塩
化銅との組み合わせを除く。)を200〜600℃で加熱する
ことにより特許請求の範囲第1項に記載の銅酸化物系導
電性セラミックスを製造する方法。 - 【請求項4】硝酸銅と塩化物との混合物を200〜600℃で
加熱することにより特許請求の範囲第2項に記載の銅酸
化物系導電性セラミックスを製造する方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2078380A JP2967541B2 (ja) | 1990-03-27 | 1990-03-27 | 銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法 |
US07/639,931 US5112783A (en) | 1990-01-22 | 1991-01-14 | Conductive copper oxide ceramics and process for producing same |
DE4101761A DE4101761C2 (de) | 1990-01-22 | 1991-01-22 | Elektrisch leitende Kupferoxidkeramik und Verfahren zu ihrer Herstellung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2078380A JP2967541B2 (ja) | 1990-03-27 | 1990-03-27 | 銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03279254A JPH03279254A (ja) | 1991-12-10 |
JP2967541B2 true JP2967541B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=13660411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2078380A Expired - Lifetime JP2967541B2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-03-27 | 銅酸化物系導電性セラミックス及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967541B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-27 JP JP2078380A patent/JP2967541B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03279254A (ja) | 1991-12-10 |
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