JP2964028B2 - 便器付きマンホール蓋 - Google Patents

便器付きマンホール蓋

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JP2964028B2
JP2964028B2 JP8257686A JP25768696A JP2964028B2 JP 2964028 B2 JP2964028 B2 JP 2964028B2 JP 8257686 A JP8257686 A JP 8257686A JP 25768696 A JP25768696 A JP 25768696A JP 2964028 B2 JP2964028 B2 JP 2964028B2
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manhole cover
toilet
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earthquake
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皎泰 木村
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Kurimoto Trading Co Ltd
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  • Non-Flushing Toilets (AREA)
  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般の公道、歩道や
学校の校庭、公園、公共の広場などに設けた下水道用な
どの排水管路のマンホール蓋に係る。
【0002】
【従来の技術】都市部を中心とする下水道設備は都市計
画の主要な項目として年々継続して敷設工事が進み、2
1世紀までにほぼ都市部の全域をカバーする管路網の構
築を目指して地方自治体の大きな実施目標となってい
る。一方、農漁村部においても小規模な集落の簡易下水
処理設備が各地域で進められるようになり、快適な生活
環境の構築のために国を挙げて管路の敷設が急ピッチで
進行中である。
【0003】下水道などの排水管路の点検や補修、保全
のために地中に埋設した管路と地上とを連通する開口部
を適宜設け、定期的なメンテナンスを怠らずに実施する
ことも必要であり、各自治体が設定した基準に基づいて
点検員が管路内へ潜入できる程度の人孔を定間隔毎に設
けている。しかし、この人孔がそのまま公道や遊園地な
どに開口しておればすこぶる危険であるから、通常はマ
ンホール蓋を嵌合して外界と管路との連通を遮断してい
ることは周知の通りである。マンホール蓋についてはJ
ISや各自治体独自の制定によって規格化されており、
現在のところ、一般道用としては鼠鋳鉄製の外径約60
0mmの円盤を開口部に嵌合しているし、市町村単位の
下水処理場、集落の簡易汚水処理場では、鋳鉄の他に強
化プラスチック製のマンホール蓋で代換している場合も
ある。強化プラスチック材は強度的に鼠鋳鉄と遜色がな
い上、軽量であり腐食性雰囲気内でも遥かに耐性が高い
から、作業性、耐久性の何れの点でも鋳鉄材を凌駕して
おり、やがては適用される範囲が汎用化してマンホール
蓋の主流を占めるのではないかと期待も大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように全国的に下
水道などの排水管路の整備、ネットワーク化の推進が促
進されている一方、我が国の宿命的な地勢に基づく深刻
な課題が先年の阪神・淡路大震災を契機として如実に顕
在化するに至った。一旦、マグニチュード6クラスの大
地震の直撃を受けると、家屋などの倒壊、火災の発生に
よる直接の被害も甚大なものとなるが、同時に多数の市
民が指定された避難所へ一度に殺到し、大混乱が巻き起
こる。被災地は停電、断水、道路上には倒壊家屋が散乱
して緊急車両の通行さえも意のままに進まず、人々の不
安と恐怖は極限に達するが、この場合、特に指摘される
問題としてトイレの使用不能という普段は殆ど意識しな
い要因がきわめて深刻な心理的重圧となって被災者を苦
しめる。
【0005】下水道管路の普及は清潔で快適な社会生活
の基盤を形成するが、一旦、停電・断水に遭遇すると、
これが逆転して水洗トイレの機能が直ちに失われ、被災
者は自分の排泄に地獄の苦しみを体験する。一般に地震
などに備えて事前に指定された避難所は学校の校庭、公
園、市民会館、などの公共の建物が多いが、ほんんどは
水洗トイレとなっているから、一旦、地震などによって
断水すると、従来の汲み取り式の便所よりも却って始末
に負えなくなる。
【0006】現在の水道管路はほとんどダクタイル鋳鉄
管を継合して地中に形成され、独特の挿口・受口の継手
構造によって非溶着方式で連結され、さらに先の大震災
の被害調査でも明確に判明した通り、免震継手を使用し
た管路では地中で激しい横揺れ、縦揺れに遭遇しても揺
動に追従できる可撓性を具えているから、ほとんど管同
士の離脱による管路の破壊は見られなかったと報告され
ている。しかし、上水道設備では取水、殺菌処理、送水
の各段階でポンプアップして圧送することが必須の前提
であるから、仮に管路が100%健在であったとして
も、停電のために端末までの送水が不可能となり、結
局、断水せざるを得ないことは承知しておかなければな
らない。
【0007】従来から緊急の非常時に対応するために、
(A)(B)(C)で例示したような搬送可能なト
イレも提供されている。このタイプの緊急トイレは作業
場などに一時的に置かれる搬送可能型であり、既に各作
業現場などに仮置きして広く使用されている。しかし、
一旦、大地震が発生すれば道路は確実に渋滞して搬送も
意のごとく進まず、到底、多数の避難所へ配給する手間
と時間が与えられないと予想すべきである。また、各自
治体に食糧や薬品、その他の生活の必需物資の他に、こ
のように嵩ばる大量の緊急トイレを備蓄するほどの場所
や経費の余裕があるとも考え難い。
【0008】また、最も原始的には図(A)(B)の
ように、地面から深い孔を掘削して二重蓋だけを被せた
野壷方式を採って急場を凌いだ避難所もあったようであ
るが、これも単に当初の一時凌ぎに過ぎず、多数の被災
者が殺到すれば立ち所に満配となって溢れ出し、その臭
気と不衛生は到底耐えられるものではない。かくして公
園や校庭は至るところで排泄物が散乱し、突然の不幸に
打ち拉がれた被災者をさらに狂乱の精神的、肉体的の苦
渋に追い詰めるのである。
【0009】最近の報道によれば、厚生省の主導によっ
て震災発生時の避難所などにおけるトイレ対策を本格的
に研究するプロジェクトチームの発足が伝えられている
が、まことに排泄物処理の問題は人間の尊厳を基本的に
揺るがす重大なテーマである。本発明はこの課題を解決
するために最近、全国的に急速に展開しつつあるトイレ
の水洗化に対応し、阪神・淡路大震災クラスの大地震の
直撃があったとしても、これに対抗して被災者の心理的
重圧を取り除き、少なくともトイレに関する一切の苦悩
から開放する優れた器材の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマンホール
蓋は下水道用など排水管路と地上とを連通する開口部上
面へ着脱自在に嵌合するために使用し、マンホール蓋1
の中央部に管路へ通ずる下部開口面21を具えた便器2
を凹設し、該マンホール蓋1と前記便器2が蓋面内で形
成する上部開口面22とを全面的に被覆する二重蓋3を
着脱自在に嵌合して車両などの通過に耐え得る耐久力を
具えた便器付きとすることを構成上の特徴とする。
【0011】この構成よりなるから、通常はマンホール
蓋1とその中央の便器2の上部開口面22には二重蓋
全面的に被冠して従来通りのマンホール蓋の形態と変
るところはないが、一旦、地震などの緊急事態が発生し
たとき、この二重蓋を取り外せば直ちに緊急トイレに変
換できる。しかもこの二重蓋3は道路面に一致するよう
に埋設され、その二重蓋の上を車両などが通過しても十
分に耐えられるから、一般道などの設置に対して特に適
性を具えている。既に述べた通り、近年敷設が進められ
ている下水道用などの排水管路は、ダクタイル鋳鉄管の
免震継手を指定する場合が多かったが、今後計画される
敷設工事では、すべて震災の教訓から免震継手方式を踏
襲することは間違いない趨勢にある。したがって大地震
の直撃を受けても管同士が離脱して管路を破壊するケー
スは稀となる期待は確実に実現される。排水管路は上水
道とは異なって下水処理場までの間、自然に流下できる
ように予め管路に傾斜角度を持たせて敷設してあるか
ら、震災に付き物の停電となっても管路内の流水が停止
する虞れは皆無である。すなわち水洗トイレのように洗
滌水で洗い流さなくても、直接管路内へ排泄すれば、そ
のまま処理場まで流下し、途中で停滞することがなく簡
単に緊急トイレとしての機能を果たして課題を解決す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態を示
す平面図(A)と、同図のM−M断面図(B)、および
N−N断面図(C)である。マンホール蓋1は図示しな
い排水管路の開口部の口縁に添って地盤に載置された受
け枠の内周に嵌合して着脱自在に取り付けられ、その
受け枠の上面41が路面Gと一致するようにコンクリ
ートで埋設されているから、通常の状態では通行の障害
とはならない。マンホール蓋1の中央から下方へ突出す
る便器2はマンホール蓋1と本形態のように一体的に成
形してもよいし、別個に成形して両器材を図示しないボ
ルト・ナットで一体的に締結してもよい。
【0013】マンホール蓋1の外周縁は下方の受け枠4
の段差42との間に挟持されて全周に亘って支えられる
形態となっているから、車両などが通過して一時的な偏
荷重が加わっても十分に耐えられる強度を具えている。
したがってこの形態は特に一般道の路面に設けられたマ
ンホール蓋に好適な例と言える。
【0014】図1(A)では中央部に位置する二重蓋
の被冠した定常状態を左半分で示し、右半分は該二重蓋
3を取り外した緊急時の態様を示す。定常状態では、図
示を省略しているが第三者が自由に取り外さないように
施錠して安全を期し、一旦、緊急事態に突入すれば各自
治体の担当者、たとえば衛生管理者などが手分けして各
避難所や路面のマンホール蓋から保管錠を使って二重蓋
の施錠を解くという緊急時のマニュアルを確立してお
き、常日頃の防災訓練でも実地に繰り返し行動するよう
に計画しておくことがシステムの機能を十分に発揮する
うえでの重要な要件となる。
【0015】図の形態は単なる例示に過ぎず、実施上は
適宜形状、寸法などを変動して最適の態様に調整するこ
とも必要である。たとえば、この例ではマンホール蓋の
全形は円盤を基調とするが、角形であってもよく、ま
た、楕円形であってもよい。中央に凹設する便器の形状
も異形の截頭角錐形が最も馴染みが深いが、特にこの形
状に限定するものではなく、截頭円錐形や、円筒形、角
筒形、その他任意の形状から選択すればよく、下方で管
路に通じる下部開口面を具え、上部開口面が被災者の排
便、排尿に対向できる基本形態さえ満たされるならば、
具体的な形状は任意に成形すれば足りる。
【0016】マンホール蓋の材質としては、従来技術と
同様に鼠鋳鉄の鋳造品でもよいが、緊急時の混乱状態に
対応するには、むしろ軽量で取り扱いの容易な材質の方
が好ましく、その点を考慮した上、さらに使用目的から
見ても最も耐食性が高く表面が平滑で排泄物が付着し難
く、水洗いによる清掃が簡単であるなど、衛生面で鋳鉄
より遥かに優越する強化プラスチック材の成形器材が推
奨に価する。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上に述べた通り、震災の可能
性から避け難い国土の特性を忘れることなく受け止め、
トイレの水洗化が全国的に加速する現在において、特に
大震災の直撃を受けた場合に遭遇する被災者の塗炭の苦
しみを解消し、心理的な忍辱を軽減する上で換え難い効
果が望み得る。一方で排水管路の免震化が進められ、緊
急時のマニュアルも逐次整備されつつあるから、この機
会を見逃すことなく一挙に本発明の提示した緊急対策を
実施すれば、神戸の悲劇を少なくとも繰り返さない可能
性が高まり、緊急時の混乱を鎮静し市民の不安と焦燥を
緩和するところ大という効果が予想できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面図(A)、同図のM−M断面図
(B)および同N−N断面図(C)である。
【図2】従来技術の正面図(A)、側面図(B)および
開扉した正面図(C)である
【図3】別の従来技術の平面図(A)と断面図(B)で
ある
【符号の説明】
1 マンホール蓋 2 便器3 二重蓋 4 受け枠 21 下部開口面 22 上部開口面41 上面42 段差G 路面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水道用など排水管路と地上とを連通す
    る開口部上面へ着脱自在に嵌合するマンホール蓋におい
    て、マンホール蓋1の中央部に管路へ通ずる下部開口面
    21を具えた便器2を凹設し、該マンホール蓋1と前記
    便器2が蓋面内で形成する上部開口面22とを全面的に
    被覆する二重蓋3を着脱自在に嵌合して車両などの通過
    に耐え得る耐圧力を具えたことを特徴とする便器付きマ
    ンホール蓋。
JP8257686A 1996-09-05 1996-09-05 便器付きマンホール蓋 Expired - Lifetime JP2964028B2 (ja)

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