JP2963458B1 - 割肌面を有するタイルの製造方法 - Google Patents

割肌面を有するタイルの製造方法

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JP2963458B1
JP2963458B1 JP5092699A JP5092699A JP2963458B1 JP 2963458 B1 JP2963458 B1 JP 2963458B1 JP 5092699 A JP5092699 A JP 5092699A JP 5092699 A JP5092699 A JP 5092699A JP 2963458 B1 JP2963458 B1 JP 2963458B1
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Abstract

【要約】 【課題】 割刃による割工程では実現できない薄い厚み
幅のタイル材を得ることができるともに、割刃などの特
別な刃物あるいは機械装置を用いることなく簡単かつ容
易にしかも確実に割肌面を形成する方法を提案する。 【解決手段】 粉状のタイル原料Mを上型部材11と下
型部材10によって加圧圧縮した後、前記上型部材と下
型部材とを分離することによって、それらの型部材内に
それらの割面13に沿って割肌面を有する成型品P1,
P2を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイルの製造方
法に関し、特には自然な割肌面を有するタイル材を得る
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビルや住宅などの外装材等に自然
な割肌面を有するタイルが多用されるようになった。こ
の種の割肌面を有するタイルは、土練機による湿式成型
タイルあるいはプレス成型機による乾式成型タイルのい
ずれの場合にも、いったん羊羹状のタイル母材を成型
し、それを機械か又は手作業によって厚み方向に割刃を
入れて2枚に割って形成しているのが通常である。
【0003】しかるに、このような割刃によって割肌面
を形成する場合には、割刃が入れられるタイル母材にあ
る程度の厚み幅が必要である。また仮に、2つ割する一
方を薄くしようとすると、割刃による応力が薄い方に集
中して(逃げて)、薄い方のタイル材に亀裂が入ったり
折れたりすることがある。そのため、現在生産されてい
るこの種割肌面を有するタイルの厚み幅は、湿式成型タ
イルでは20mm(227×60の2丁掛サイズにおけ
る割った後のタイルの厚み)、乾式成型タイルは15m
m(同)が必要とされ、これ以下の厚み幅とすることは
ほとんど不可能であった。
【0004】一方、この種の割肌面を有するタイルは、
従来では主にビル等のしっかりとしたコンクリート躯体
の建造物の外装材に用いられていたのであるが、近時店
舗や個人住宅等の壁面への適用の要請が高くなってい
る。しかし、前記のような最低限の厚み幅を必要とする
タイルをALC版やサイディングボード等の軽量壁面へ
貼り付けるには重くかつ厚くなり、施工上の問題があ
る。そこで、より薄いかつより軽い割肌面を有するタイ
ルへの要請がある。
【0005】さらにまた、従来では前記したように、割
肌面を形成するために割刃による割工程を必要とし、人
手による場合は言うに及ばず、機械装置による場合であ
っても、タイル母材を1つ1つ割るということは、生産
面及びコスト面において大きな不利がある。加えて、割
刃による割工程にはタイル材の亀裂や折れの発生が不可
欠で、歩留りが悪くなるという効率上の問題、さらには
品質管理上の問題を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な点に鑑みなされたもので、その目的とするところは二
つあり、第一は割刃による割工程では実現できない薄い
厚み幅のタイル材を得る方法を提案することであり、第
二は割刃などの特別な刃物あるいは機械装置を用いるこ
となく簡単かつ容易にしかも確実に割肌面を形成する方
法を提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明は、粉状のタイル原料を下型部材と上型部材によって
加圧圧縮した後、前記下型部材と上型部材とを分離する
ことによって、それらの型部材内にそれらの割面に沿っ
て自然な割肌面を有する成型品を得ることを特徴とする
割肌面を有するタイルの製造方法に係る。
【0008】また、請求項2の発明は、下型型面を有す
る下型駒と前記下型型面の外周に配置された可動下型枠
からなる下型部材と、上型型面を有する可動上型駒と前
記上型型面の外周に配置された上型枠からなる上型部材
とを有し、前記可動下型枠を上昇して該可動下型枠と前
記下型駒によって形成された材料充填空間内に所定量の
粉状のタイル原料を充填する工程と、前記上型部材を下
降しかつ前記可動下型枠を下降して下型部材及び上型部
材を所定割面位置を有する所定成型位置とするとともに
前記空間内に充填した粉状タイル原料を加圧圧縮する工
程と、次いで、前記所定成型位置にある前記上型部材を
所定割面位置から上昇して該上型部材及び前記下型部材
内にそれらの割面に沿って自然な割肌面を有する成型品
に分離する工程と、前記可動上型駒を下降して前記上型
枠から上型成型品を脱型して前記下型部材に保持された
下型成型品に重合する工程と、前記可動下型枠を下降し
て該可動下型枠から下型成型品を脱型する工程を有する
ことを特徴とする割肌面を有するタイルの製造方法に係
る。
【0009】請求項3の発明は、下型型面を有する下型
駒と前記下型型面の外周に配置された可動下型枠からな
る下型部材と、上型型面を有する可動上型駒と前記上型
型面の外周に配置された上型枠と該上型枠と合着分離自
在に配置された可動中型枠とからなる上型部材とを有
し、前記可動下型枠を上昇するとともに該可動下型枠上
に前記可動中型枠を配置して該可動下型枠と可動中型枠
及び前記下型駒によって形成された材料充填空間内に粉
状のタイル原料を充填する工程と、前記上型枠及び可動
上型駒を下降しかつ前記可動下型枠及び可動中型枠を下
降させて下型部材ならびに上型部材を所定割面位置を有
する所定成型位置とするとともに前記空間内に充填した
粉状タイル原料を加圧圧縮する工程と、次いで、前記所
定成型位置にある前記上型部材を前記割面位置から上昇
させて該上型部材と前記下型部材内にそれらの割面に沿
って割肌面を有する成型品に分離する工程と、前記可動
上型駒を下降して前記中型枠から上型成型品を脱型して
前記下型部材に保持された下型成型品に重合する工程
と、前記可動下型枠を下降して該可動下型枠から下型成
型品を脱型する工程を有することを特徴とする割肌面を
有するタイルの製造方法に係る。
【0010】請求項4の発明は、請求項3において、前
記可動中型枠と前記可動下型枠が互いに合着する非平面
状割面として形成されている割肌面を有するタイルの製
法に係る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1は請求項1の発明の一実施例に
おけるタイル原料の加圧圧縮状態を示す断面図、図2は
その上型部材と下型部材とを分離した状態を示す断面図
である。図3ないし図12は請求項2の発明に関し、図
3は請求項2の発明の一実施例を示す装置の断面図、図
4は図3の装置におけるタイル原料充填状態を示す断面
図、図5はその加圧圧縮状態を示す断面図、図6は同じ
くその上型部材の分離状態を示す断面図、図7は同じく
上型成型品の脱型状態を示す断面図、図8は同じく下型
成型品の脱型状態を示す断面図である。図9は請求項2
の発明の他の実施例における加圧圧縮状態を示す断面
図、図10はその上型部材の分離状態を示す断面図、図
11は同じく下型成型品の脱型状態を示す断面図、図1
2は図9の装置によって得られたタイルを示す斜視図で
ある。
【0012】また、図13ないし図19は請求項3の発
明に関し、図13は請求項3の発明の一実施例を示す装
置の断面図、図14は図13の装置における可動中型枠
を下型部材に配置した状態を示す断面図、図15はその
タイル原料充填状態を示す断面図、図16はその加圧圧
縮状態を示す断面図、図17はその上型部材の分離状態
を示す断面図、図18はその上型成型品の脱型状態を示
す断面図、図19はその下型成型品の脱型状態を示す断
面図である。図20は請求項4の発明における中型枠と
下型枠を示す斜視図、図21は図20の型枠を用いて成
型したタイルを示す斜視図である。
【0013】図1及び図2は請求項1の発明に関し、図
に示すように、この発明は、粉状のタイル原料Mを下型
部材10と上型部材11によって加圧圧縮した後、該下
型部材10と上型部材11とを分離することによって、
それらの型部材10,11内にそれらの割面13に沿っ
て自然な割肌面C1,C2を有する成型品P1,P2を
得ることを特徴とする。
【0014】請求項1の発明において、下型部材10と
上型部材11の内部に充填された粉状のタイル原料Mは
加圧圧縮されることによって、図1のように当該型部材
10,11内において所定形状の単一成型物Pに圧縮成
型される。そして、この状態で下型部材10と上型部材
11とをその割面13から分離すると、図2のように、
前記単一成型物Pは、下型部材10に保持された下型成
型品P1部分と上型部材11に保持された上型成型品P
2部分とに分割分離される。下型成型品P1部分と上型
成型品P2部分の分離面は、前述した従来技術の割刃で
割ったと全く同じ自然な割肌面C1,C2を有する。
【0015】請求項1の発明は、このように、粉状のタ
イル原料Mが加圧圧縮されて型内保形力(脱型膨張しよ
うとする力)を有することを利用して、型部材10,1
1を分離することによって、両型部材10,11の割面
13から単一の圧縮成型物Pを自然に分離させて割肌面
C1,C2を有する下型成型品P1と上型成型品P2を
得るものである。下型成型品P1と上型成型品P2の分
離は型部材10,11の割面13に沿ってなされるもの
であるから、各型部材10,11の型内面から割面13
までの深さ位置を浅くすれば、厚み幅の薄い成型品を得
ることができる。実験によれば、5mm以下の成型品と
することも可能であるが、割肌面C1,C2の凹凸を考
慮してその凹部が異常に透けない程度としかつ成型品が
タイルとして適度な強度を有するためには、5ないし1
0mm幅程度が実用上使いやすい薄さということになる
と考えられる。
【0016】なお、後記するように、各型部材10,1
1の型内面から割面13までの深さ位置を異なるものと
すれば、各成型品P1とP2の厚み幅を変えることがで
きる。また、割面13は必ずしも直線状である必要はな
く、段差や凹凸部を有していてもあるいは斜めに形成さ
れていてもよい。このような場合には、当該割面に沿っ
て割肌面が形成されるため、より複雑な割肌面を有する
成型品が得られる。なお、成形品P1とP2は必ずしも
両者がタイル製品とされる必要はなく、一方のみを製品
とし他は廃棄又は再生材としてもよいものである。
【0017】次に、請求項2の発明の一実施例を、図3
ないし図8に従って説明する。請求項2の発明は、下型
部材20を下型駒21と可動下型枠22によって構成
し、上型部材30を可動上型駒31と上型枠32によっ
て構成し、タイル原料Mの充填から下型成型品P4およ
び上型成型品P5の脱型までを一連の工程で行う製法で
ある。
【0018】図3に図示したように、下型部材20は、
下型型面21aを有する下型駒21と、前記下型型面2
1aの外周に配置された可動下型枠22とからなる。下
型部材20は図示しない固定下盤(ベース)に載置さ
れ、可動下型枠22は公知の手法で上下動自在に構成さ
れる。この可動下型枠22は、後述するようにタイル原
料の充填、その圧縮及び下型成型品P1の脱型の際に上
下動する。また、上型部材30は、上型型面31aを有
する可動上型駒31と、前記上型型面31aの外周に配
置された上型枠32とからなる。図の符号33は可動上
盤である。可動上型駒31は公知の手法で前記可動上盤
33と独立して作動され、後述するように上型成型品P
2の脱型時に上下動する。
【0019】この発明にあっては、以下述べるように、
タイル原料の充填工程と、その加圧圧縮行程と、上型部
材及び下型部材の分離工程と、上型成型品の脱型工程
と、下型成型品の脱型工程を有する。まず、図3の状態
のように、可動下型枠22を上昇して該可動下型枠22
と下型駒21によって材料充填空間Sを形成する。この
材料充填空間S内に、図4のように、図示しないマスに
よって所定量の粉状のタイル原料Mが充填される。粉状
のタイル原料Mの材料充填空間Sはその圧縮率を考慮し
て設定されることはいうまでもない。
【0020】次いで、図5のように、上型部材30を下
降し、かつ可動下型枠22を下降して下型部材20及び
上型部材30を所定割面位置Kを有する所定成型位置F
とする。とともに、前記空間S内に充填した粉状タイル
原料Mを加圧圧縮して単一の圧縮成型物P3を成型す
る。
【0021】次に、図6のように、図5の所定成型位置
Fにある上型部材30をその所定割面位置Kから上昇す
る。これによって、前記単一の圧縮成型物P3は下型部
材20及び上型部材30内にそれらの割面29,39に
沿って自然な割肌面を有する成型品P4,P5に分割分
離される。
【0022】その後、図7のように、可動上型駒31を
下降して上型枠32から上型成型品P5を脱型して、下
型部材20に保持された下型成型品P4の上部に重合す
る。次いで、図8のように、可動下型枠22を下降して
該可動下型枠22から下型成型品P4を脱型する。
【0023】このようにして、下型成型品P4に上型成
型品P5が重合された後、図示しないプッシャ等によっ
て機外に送り出されて、次の焼成工程でタイル製品に焼
成される。なお、下型成型品P4と上型成型品P5とは
重合されたまま焼成され、焼成後に分離されるのが一般
である。
【0024】次に、請求項2の他の実施例を図9ないし
図12に従って説明する。上記した第一の例では、下型
成型品P4及び上型成型品P5をともにタイル製品とし
て利用する例であるが、以下述べる例では、いずれか一
方の型部材による型成型品のみを製品として利用するも
のである。この例では、他方の型部材は成型品の成型と
いうよりも割肌面を形成するための部材ということにな
る。図12に示した成型品P7は以下に述べる方法によ
って成型されたものである。この例においても、図9に
示すように、下型型面41aを有する下型駒41と前記
下型型面41aの外周に配置された可動下型枠42から
なる下型部材40と、上型型面51aを有する可動上型
駒51と前記上型型面51aの外周に配置された上型枠
52からなる上型部材50が用いられる。図の符号52
aは上型枠の型面(ここではテーパ面)で、53は可動
上盤である。
【0025】先に述べた例と同様に、下型駒41と可動
下型枠42によって形成された材料充填空間内(図示せ
ず)に粉状タイル原料Mを充填した後、図9のように、
上型部材50を下降しかつ可動下型枠42を下降して、
下型部材40及び上型部材50を所定割面位置K1を有
する所定成型位置F1とするともに粉状タイル原料Mを
加圧圧縮して単一の圧縮成型物P6とする。次いで、図
10に示すように、所定成型位置F1にある上型部材5
0をその所定割面位置K1から上昇することによって、
前記の単一圧縮成型物P6を下型部材40及び上型部材
50内に分割分離されたP7,P8とする。このとき、
上型部材50側の上型成型品P8は下型成型品P7の上
面に割肌面を形成するだけの極めて薄い成型品とされ
る。
【0026】その後、前記したと同様に、可動上型駒5
1を下降して上型枠52から上型成型品P8を脱型して
下型部材40に保持された下型成型品P7に重合し、そ
の後図11のように、可動下型枠42を下降して該可動
下型枠42から下型成型品P7を脱型する。脱型後、必
要により上型成型品P8を除去する。この上型成型品P
8は破砕してタイル原料Mとして再利用することができ
る。
【0027】次に、請求項3の発明の実施例を、図13
ないし図19に従って説明する。請求項3の発明も、前
記請求項2の発明と同様、タイル原料Mの充填から下型
成型品P10及び上型成型品P11の脱型までを一連の
工程で行う製法に関し、特には、上型部材70に可動中
型枠75を配することによってタイル原料Mの充填の容
易性と割面K2の多様化を可能とする製法である。
【0028】図13に図示したように、この発明は、下
型型面61aを有する下型駒61と前記下型型面61a
の外周に配置された可動下型枠62からなる下型部材6
0と、上型型面71aを有する可動上型駒71と前記上
型駒71の外周に配置された上型枠72と該上型枠72
と合着分離自在に配置された可動中型枠75とからなる
上型部材70とを有する。下型部材60は図示しない固
定下盤(ベース)上に載置され、上型部材70は可動上
盤73に取り付けられている。これらは請求項2の発明
について説明したのと同様のものであるから説明を省略
する。なお、可動中型枠75は可動上盤73または図示
しない機台フレームに取り付けられて、公知の手法によ
って後述するように独立して作動される。
【0029】請求項3の発明にあっても、前記した請求
項2の発明と同様に、タイル原料の充填工程と、その加
圧圧縮行程と、上型部材及び下型部材の分離工程と、上
型成型品の脱型工程と、下型成型品の脱型工程を有す
る。まず、図14の状態のように、可動下型枠62を上
昇するとともに、該可動下型枠62上に可動中型枠75
を下降し配置して、可動下型枠62と可動中型枠75及
び下型駒61によってタイル原料Mのための材料充填空
間S2を形成する。この材料充填空間S2内に、図15
のように、図示しないマスによって所定量の粉状のタイ
ル原料Mが充填される。粉状のタイル原料Mの材料充填
空間S2はその圧縮率を考慮して設定される。
【0030】次いで、図16のように、上型枠72及び
可動上型駒71を下降し、かつ前記可動下型枠62及び
可動中型枠75を下降させて、下型部材60ならびに上
型部材70を所定割面位置K2を有する所定成型位置F
2とする。とともに前記空間S2内に充填した粉状タイ
ル原料Mを加圧圧縮して単一の圧縮成型物P9とする。
【0031】次に、図17のように、図16の所定成型
位置F2にある上型部材70を前記所定割面位置K2か
ら上昇する。このとき、所定割面位置K2は可動下型枠
62と可動中型枠75の間であるから、可動中型枠75
は上型部材70として上昇することはいうまでもない。
これによって、前記単一の圧縮成型物P9は下型部材6
0及び上型部材70内にそれらの割面69,79に沿っ
て自然な割肌面を有する各タイル成型品P10,P11
に分割分離される。
【0032】その後、図18のように、可動上型駒71
を下降して上型枠72及び中型枠75から上型成型品P
11を脱型して、下型部材60に保持された下型成型品
P10に重合する。次いで、図19のように、可動下型
枠62を下降して該可動下型枠62から下型成型品P1
0を脱型する。
【0033】このようにして、下型成型品P10に上型
成型品P11が重合された後、その状態で図示しないプ
ッシャ等によって機外に送り出されて、次の焼成工程で
タイル製品に焼成される。
【0034】この請求項3の発明は、可動中型枠75を
用いることによって、材料充填空間S2の(上側)位置
と割面位置K2とを別個独立とすることができる。これ
によって、下型部材40と上型部材50の割面を非平面
状とすることができる。すなわち、請求項1の発明につ
いて既に述べたように、ここで開示された発明において
は割面に沿って割肌面が形成されるものであるから、該
割面を段差や凹凸部あるいは斜線、曲線等の非平面状と
すれば、より複雑な割肌面を有する成型品が得られる。
しかしながら、割面を非平面状とした場合には、材料充
填の際に該割面から材料が散逸したりして効率よく効果
的に充填ができない場合がある。このような場合に、材
料を充填する材料充填空間S2の上側位置と割面位置K
2とを別個独立にするメリットがある。
【0035】請求項4の発明はこの点に関するもので、
可動中型枠75を用いる請求項3の発明において、図2
0に図示したように、前記可動中型枠75と前記可動下
型枠62が互いに合着する非平面状割面75a,62a
として形成したものである。なお、可動中型枠75の上
型枠72との合着面75bは同図のように平面状とする
ことが原料の充填上便宜であり、望ましい。図21は図
20の可動中型枠75を用いて成型した成型品P7,P
8の斜視図で、特異な外周縁Eを有する割肌面C3,C
4を形成することができる。
【0036】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
おける割肌面を有するタイルの製造方法によれば、割刃
による割工程では実現できない薄い厚み幅のタイル材を
得ることができるようになった。この発明によって、A
LC版やサイディングボード等の軽量壁面にも適用でき
る10mm以下の厚み幅の薄くかつ軽量な割肌面を有す
るタイルの製造が可能となった。
【0037】とともに、この発明によれば、割刃などの
特別な刃物あるいは機械装置を用いることなく簡単かつ
容易にしかも確実に割肌面を形成することができるの
で、生産面及びコスト面において、さらに効率上及び品
質管理上極めて大きな利点を兼ね備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例におけるタイル原料
の加圧圧縮状態を示す断面図である。
【図2】図1の上型部材と下型部材とを分離した状態を
示す断面図である。
【図3】請求項2の発明の一実施例を示す装置の断面図
である。
【図4】図3の装置におけるタイル原料充填状態を示す
断面図である。
【図5】その加圧圧縮状態を示す断面図である。
【図6】同じくその上型部材の分離状態を示す断面図で
ある。
【図7】同じく上型成型品の脱型状態を示す断面図であ
る。
【図8】同じく下型成型品の脱型状態を示す断面図であ
る。
【図9】請求項2の発明の他の実施例における加圧圧縮
状態を示す断面図である。
【図10】その上型部材の分離状態を示す断面図であ
る。
【図11】同じく下型成型品の脱型状態を示す断面図で
ある。
【図12】図9の装置によって得られたタイルを示す斜
視図である。
【図13】請求項3の発明の一実施例を示す装置の断面
図である。
【図14】図13の装置における可動中型枠を下型部材
に配置した状態を示す断面図である。
【図15】そのタイル原料充填状態を示す断面図であ
る。
【図16】その加圧圧縮状態を示す断面図である。
【図17】その上型部材の分離状態を示す断面図であ
る。
【図18】その上型成型品の脱型状態を示す断面図であ
る。
【図19】その下型成型品の脱型状態を示す断面図であ
る。
【図20】請求項4の発明における中型枠と下型枠を示
す斜視図である。
【図21】図20の型枠を用いて成型したタイルを示す
斜視図である。
【符号の説明】
10,20,40,60 下型部材 11,30,50,70 上型部材 21,41,61 下型駒 22,42,62 可動下型枠 31,51,71 可動上型駒 32,52,72 上型枠 75 可動中型枠 S 材料充填空間 M タイル原料 F 所定成型位置 K 所定割面位置 P,P3,P6,P9 圧縮成型物 P1,P4,P7,P10 下型成型品 P2,P5,P8,P11 上型成型品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−136012(JP,A) 特開 平5−329824(JP,A) 特開 平5−147020(JP,A) 特開 平6−339912(JP,A) 特開 平11−10625(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B28B 3/02 E04F 13/14 103

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉状のタイル原料を下型部材と上型部材
    によって加圧圧縮した後、前記下型部材と上型部材とを
    分離することによって、それらの型部材内にそれらの割
    面に沿って自然な割肌面を有する成型品を得ることを特
    徴とする割肌面を有するタイルの製造方法。
  2. 【請求項2】 下型型面を有する下型駒と前記下型型面
    の外周に配置された可動下型枠からなる下型部材と、上
    型型面を有する可動上型駒と前記上型型面の外周に配置
    された上型枠からなる上型部材とを有し、 前記可動下型枠を上昇して該可動下型枠と前記下型駒に
    よって形成された材料充填空間内に所定量の粉状のタイ
    ル原料を充填する工程と、 前記上型部材を下降しかつ前記可動下型枠を下降して下
    型部材及び上型部材を所定割面位置を有する所定成型位
    置とするとともに前記空間内に充填した粉状タイル原料
    を加圧圧縮する工程と、 次いで、前記所定成型位置にある前記上型部材を所定割
    面位置から上昇して該上型部材及び前記下型部材内にそ
    れらの割面に沿って自然な割肌面を有する成型品に分離
    する工程と、 前記可動上型駒を下降して前記上型枠から上型成型品を
    脱型して前記下型部材に保持された下型成型品に重合す
    る工程と、 前記可動下型枠を下降して該可動下型枠から下型成型品
    を脱型する工程を有することを特徴とする割肌面を有す
    るタイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 下型型面を有する下型駒と前記下型型面
    の外周に配置された可動下型枠からなる下型部材と、上
    型型面を有する可動上型駒と前記上型型面の外周に配置
    された上型枠と該上型枠と合着分離自在に配置された可
    動中型枠とからなる上型部材とを有し、 前記可動下型枠を上昇するとともに該可動下型枠上に前
    記可動中型枠を配置して該可動下型枠と可動中型枠及び
    前記下型駒によって形成された材料充填空間内に粉状の
    タイル原料を充填する工程と、 前記上型枠及び可動上型駒を下降しかつ前記可動下型枠
    及び可動中型枠を下降させて下型部材ならびに上型部材
    を所定割面位置を有する所定成型位置とするとともに前
    記空間内に充填した粉状タイル原料を加圧圧縮する工程
    と、 次いで、前記所定成型位置にある前記上型部材を前記割
    面位置から上昇させて該上型部材と前記下型部材内にそ
    れらの割面に沿って割肌面を有する成型品に分離する工
    程と、 前記可動上型駒を下降して前記中型枠から上型成型品を
    脱型して前記下型部材に保持された下型成型品に重合す
    る工程と、 前記可動下型枠を下降して該可動下型枠から下型成型品
    を脱型する工程を有することを特徴とする割肌面を有す
    るタイルの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記可動中型枠と前
    記可動下型枠が互いに合着する非平面状割面として形成
    されている割肌面を有するタイルの製造方法。
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