JP2962735B2 - 映像データ再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は映像データ再生装置に関し、特には、記録媒
体からの映像データの高速再生に関する。

［従来の技術］ 近年、映像信号をディジタル化する事により形成され
る映像データを例えば磁気テープ等の記録媒体に記録
し、該記録媒体より映像データを再生し、再生された映
像データより元の映像信号を復元する記録再生システム
が考えられている。

上述の記録再生システムの一例として、例えば、映像
信号をサンプリングする事によりサンプリングデータを
形成し、複数個のサンプル点を１ブロックとして、サン
プリングデータをブロック符号化する事により映像デー
タを形成し、形成された１フィールド分の映像データを
磁気テープ上の２本のヘリカルトラックに回転マルチヘ
ッドに記録するシステムが考えられている。

尚、上述のシステムでは更に、高速再生等の特殊再生
時にもある程度の画像が再現できる様に、該高速再生時
にヘッドがトレースするトラック上の領域に、画像の基
本構成に相当するブロックの映像データを記録する様に
している。

第２図に磁気テープ上に形成された記録トラックと高
速再生（２倍速再生）時の磁気ヘッドのトレース軌跡と
の関係を示す。

第２図において、磁気テープ上に形成されたトラック
は実線で示し、高速再生時における磁気ヘッドのトレー
ス軌跡を点線（図中のａ〜ｄ）で示す。

尚、回転マルチヘッドは互いにアジマスが異なる２個
の磁気ヘッドを有しており、高速再生時には第２図の斜
線で示す領域に記録されている映像データが再生され
る。

また、上述の高速再生により得られる画像を第３図に
示す。第３図において、第２図のトレース軌跡a,bによ
り第１フレームが形成され、第２図のトレース軌跡c,d
により第２フレームが形成される。

尚、第３図において画面上の斜線で示した部分が磁気
テープから再生される映像データにより再現される画像
で他の部分は斜線で示した部分の画像を用いて補間処理
を施こす事により高速再生画像を得ている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、上述のシステムにおいては高速再生時
に磁気テープから得られる映像データは第３図に示す様
に画面上の位置が同じものしか得られない為、補間処理
等を施こしてもあまり良い画質の再生画像が得られず、 特に、動きの激しい映像が記録されている場合にはか
なり不自然な画像となってしまっている。

そこで、本発明の目的は上述の問題点を解決し、高速
再生時に画質の劣化が目立たない再生映像を得る事がで
きる映像データ再生装置を提供する処にある。

［問題を解決する為の手段］ 本発明の映像データ再生装置は、記録媒体から映像デ
ータを再生する再生手段と、前記記録媒体を高速搬送し
て前記映像データを再生する高速再生時において、前記
高速搬送される記録媒体から前記再生手段により再生さ
れた映像データ中の複数の画面の映像データを用いて補
間映像データを生成する補間処理手段と、前記補間映像
データが示す画像の解像度を低下させる解像度変換手段
と、前記解像度変換手段により前記解像度低下処理が施
された映像データが示す映像画面の大きさを縮小する縮
小手段とを備える。

［作用］ 本発明によれば、高速再生時に補間映像データの解像
度を低下させ、更に画像の大きさを縮小することによ
り、高速再生時の再生画像の画質劣化を目立たなくする
ことができる。

［実施例］ 以下、本発明を本発明の実施例を用いて説明する。

第１図は本発明の一実施例としての映像データ再生装
置の概略構成を示す図である。

第１図において、通常の再生時には切換スイッチ５は
図中のＡ端子側に接続されると共に不図示の磁気テープ
走行系により磁気テープ１は記録時と同じ搬送速度にて
搬送され、磁気ヘッド2a,2bは磁気テープ１上に形成さ
れている記録トラックをトレースする事により再生し、
再生信号は再生信号処理回路３に供給される。

再生信号処理回路３では供給された再生信号を復調す
る事により映像データを復元し、復元された映像データ
は誤り訂正回路４において再生時に発生したデータの誤
りが訂正された後、図中のＡ端子側に接続されている切
換スイッチ５を介して復号回路６に供給される。

そして、復号回路６ではブロック符号化されている映
像データを復号する事により画面上の各サンプル点のサ
ンプルデータを復元し、復元されたサンプルデータをD/
A変換器７においてアナログ信号に変換する事により、
映像信号が復元され出力される。

また、高速（２倍速）再生時には切換スイッチ５は図
中の端子側に接続されると共に、不図示の磁気テープ走
行系により磁気テープ１は記録時の２倍の搬送速度にて
搬送され、磁気ヘッド2a,2bは磁気テープ１上に形成さ
れている記録トラックを前記第２図に示す様にトレース
する事により再生し、再生信号は再生信号処理回路３に
供給される。

そして、再生信号処理回路３、誤り訂正回路４では前
述通常再生時と同様の処理が行なわれ、誤り訂正回路４
より出力される映像データは図中のＢ端子側に接続され
ている切換スイッチ５を介して補間処理回路８に供給さ
れる。

ところで、第１図の磁気テープ１には高速再生時に再
生される映像データの画面上の位置が第４図に示す様に
第１フレームから第４フレームまで順次変化し、更にこ
の変化順序にて繰り返される様に映像データが記録され
ており、補間処理回路８では第１から第４フレームまで
の４フレーム分の再生映像データを用いて第５図に示す
様な補間画像を形成し、この補間画像に対応した映像デ
ータを補間映像データとして次段の空間フィルタ９に出
力する。

空間フィルタ９では入力された補間映像データの高域
周波数成分を除去し、画像の解像度を低下させた後、サ
ブサンプル回路10に供給される。

サブサンプル回路10では空間フィルタ９において、解
像度を低下させた補間映像データをサブサンプリングす
る事によりサンプル数を減少させ、復号回路６に供給す
る。

復号回路６では解像度が落とされ、更にサブサンプリ
ングされた補間映像データを復号し、D/A変換器７にお
いてアナログ変換し、出力する事により高速再生時には
通常再生時よりも画像のサイズが小さく縮小された映像
信号が出力される事になり、補間による画質劣化が目立
たない再生画像を得る事ができる様になる。

［発明の効果］ 以上、説明して来た様に、本発明によれば、高速再生
時に画質の劣化が目立たない再生映像を得る事ができる
映像データ再生装置を提供する事ができる様になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例としての映像データ再生装置
の概略構成を示す図である。 第２図は高速再生時の磁気ヘッドのトレース軌跡を示す
図である。 第３図は従来の映像データ再生装置における高速再生時
の再生映像データの画面上の位置を示した図である。 第４図は本発明を適用した映像データ再生装置における
高速再生時の再生映像データの画面上の位置を示した図
である。 第５図は第１図の補間処理回路において形成される補間
映像データが表わす画像を示した図である。 １……磁気テープ、2a,2b……磁気ヘッド ３……再生信号処理回路、４……誤り訂正回路 ５……切換スイッチ、６……復号回路 ７……D/A変換器、８……補間処理回路 ９……空間フィルタ 10……サブサンプリング回路

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録媒体から映像データを再生する再生手
   段と、 前記記録媒体を高速搬送して前記映像データを再生する
   高速再生時において、前記高速搬送される記録媒体から
   前記再生手段により再生された映像データ中の複数の画
   面の映像データを用いて補間映像データを生成する補間
   処理手段と、 前記補間映像データが示す画像の解像度を低下させる解
   像度変換手段と、 前記解像度変換手段により前記解像度低下処理が施され
   た映像データが示す映像画面の大きさを縮小する縮小手
   段とを備える映像データ再生装置。