JP2962119B2 - 気液混相流れ場の液体場可視化方法 - Google Patents

気液混相流れ場の液体場可視化方法

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JP2962119B2 JP23427193A JP23427193A JP2962119B2 JP 2962119 B2 JP2962119 B2 JP 2962119B2 JP 23427193 A JP23427193 A JP 23427193A JP 23427193 A JP23427193 A JP 23427193A JP 2962119 B2 JP2962119 B2 JP 2962119B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気液混相流れ場の液速
度計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、流れの可視化方法による流
れを把握する試みは古くからなされており、壁面トレー
ス法、タフト法、直接注入法がよく知られている。
【0003】これらの方法のうち、壁面トレース法は壁
面に油等を塗布し、流れによって現れる筋模様から流れ
の状態、方向、速度を求めるものである。また、タフト
法は多数の糸を物体表面、または流れの中に設置された
ワイヤーに張り、そのなびき具合から流れを測定するも
のである。さらに、直接注入法は流れに染料を注入し、
その染料の流跡を可視化するものである。
【0004】ところで、近年、流れ領域全体を同時に可
視化し、流速や流れ関数等の物理量を算出することに対
する関心が高まっている。このような可視化を実現する
試みとして、液体中にトレーサ粒子を懸濁させ、可視化
空間にシート状に拡げたレーザ光を照射し、トレーサ粒
子の散乱光を画像化する方法(特開平4−2938号)
が提案されている。
【0005】また、液速度を計測する方法として、ホッ
トワイヤ法やレーザドップラ流速計が良く知られてい
る。上記ホットワイヤ法は、流れの中に加熱細線を置く
と、流体の流速の大小によって熱線の温度が変わり、熱
線の電気抵抗が変化する性質を利用して流速を計測する
ものである。
【0006】一方、上記レーザドップラ流速計は、流体
中を流体とともに運動するトレーサ粒子にレーザ光を照
射すると、粒子からの散乱光がドップラ効果により、も
との入射光に比べ粒子速度分だけ周波数に差を生じる性
質を利用して流速を計測するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来から知られている
可視化方法は、以下に述べるような問題があった。すな
わち、壁面トレース法では、壁面から離れた空間での流
れの測定が困難であった。
【0008】また、タフト法では、流れの中に異物を設
置することから、流れそのものが変化してしまうため、
精緻な測定が困難であった。
【0009】さらに、直接注入法では、染料の流跡上で
の速度は把握できるが、流れ場全体を同時に可視化する
ことができないという問題があった。さらに、トレーサ
粒子の散乱光を画像化する方法(例えば、特開平4−2
938号)を気液混相流れに適用する場合には、可視化
空間に存在する気泡からの散乱光とトレーサ粒子の散乱
光とを画像上で分離するのが困難なため、気液混相流れ
において、液体場のみを可視化することができなかっ
た。
【0010】また、ホットワイヤ法やレーザドップラ流
速計は点測定であり、多点同時計測は原理的に不可能で
あった。本発明は上述の問題点にかんがみ、気液混相流
れ場において液速度の計測を行うことができるようにす
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の気液混相流れ場
の液体場可視化方法は、気液混相流れ場に硫化亜鉛粒
子、または硫化亜鉛を表面にコーティングした粒子をト
レーサ粒子として混入する第1の処理と、波長が250
〜400nm、エネルギー密度が50kW/mm2 /パ
ルス以上で発振周波数が30Hz以下のパルスショット
型レーザを外部制御装置により照射タイミングを制御し
ながら可視化空間に照射する第2の処理と、上記可視化
空間とTVカメラとの間に電子シャッタを設置するとと
もに、上記電子シャッタの開閉タイミングを外部制御装
置により制御し、画像上において、上記トレーサ粒子の
移動速度の遅い流れに対しては、TVカメラの水平・垂
直同期に対する電子シャッタ開閉タイミングを第2フィ
ールドに1度開閉するとともに、画像上において、上記
トレーサ粒子の移動速度の速い流れに対しては、TVカ
メラの水平・垂直同期に対する電子シャッタ開閉タイミ
ングを第1フィールドと第2フィールドで1度づつ開閉
する第3の処理と、画像上において、上記トレーサ粒子
の移動速度の遅い流れに対しては、TVカメラの光の蓄
積方法をフレーム積分法とするとともに、画像上におい
て、上記トレーサ粒子の移動速度の速い流れに対して
は、TVカメラの光の蓄積方法をフィールド積分法とし
て、レーザ照射後に上記トレーサ粒子が発する蛍光のみ
をTVカメラで撮像することにより、気液混相流れ場に
おいて、液体場のみを可視化する第4の処理とからなる
ことを特徴とする。
【0012】また、本発明の他の特徴とするところは、
上記請求項1に記載の第1〜第4の処理に加えて、上記
TVカメラの出力を、画像上において、上記トレーサ粒
子の移動速度の遅い流れに対しては、連続する3フレー
ムの画像のうち、2フレームの画像を処理画像とすると
ともに、画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度
の速い流れに対しては、同一フレームの画像から、第1
フィールド、第2フィールドの2時刻の画像情報を分離
して、各フィールド毎に新しく1枚づつのフレーム画像
を作成し、新しく作成したフレーム画像のうち、連続す
る2フレームの画像を処理画像とする第5の処理と、上
記第5の処理によって得られた処理画像のうち、前時刻
の画像をF1画像、後時刻の画像をF2画像とし、上記
F1画像と上記F2画像の間の上記トレーサ粒子の画像
上の移動距離に応じて、上記F1画像の任意の位置に1
1×11画素〜81×81画素のテンプレート領域を設
定し、さらに、上記F1画像と上記F2画像の間の上記
トレーサ粒子の画像上の移動距離に応じて、上記F1画
像で設定したテンプレート領域±5画素〜±40画素の
サーチ領域を設定し、下記に示す(式1)に示す相互相
関計算を行う第6の処理と、
【0013】
【数3】
【0014】(ここで、XはF1画像、YはF2画像に
おける画像上での256階調の輝度値である。)上述の
処理で得られたF2画像上の相互相関分布のピークの位
置を統計的に算出し、上記F1画像上で設定したテンプ
レート領域の中心位置をベクトルの起点とし、上記F2
画像上の相互相関分布のピークの位置をベクトルの終点
として、ベクトルを描く第7の処理と、上述の処理で得
られたベクトルの画像上の距離を可視化空間上の距離で
較正し、この較正された距離を上記F1画像と上記F2
画像の間の経過時間で除することにより、気液混相流れ
場において、液体場のみの速度ベクトルを求める第8の
処理とからなることを特徴としている。
【0015】また、本発明のその他の特徴とするところ
は、上記請求項1に記載の第1〜第4の処理に加えて、
上記TVカメラの出力を、画像上において、上記トレー
サ粒子の移動速度の遅い流れに対しては、連続する3フ
レームの画像のうち、2フレームの画像を処理画像とす
るとともに、画像上において、上記トレーサ粒子の移動
速度の速い流れに対しては、同一フレームの画像から、
第1フィールド、第2フィールドの2時刻の画像情報を
分離して、各フィールド毎に新しく1枚づつのフレーム
画像を作成し、新しく作成したフレーム画像のうち、連
続する2フレームの画像を処理画像とする第5の処理
と、上記第5の処理によって得られた処理画像のうち、
前時刻の画像をF1画像、後時刻の画像をF2画像と
し、上記F1画像と上記F2画像の間の上記トレーサ粒
子の画像上の移動距離に応じて、上記F1画像の任意の
位置に11×11画素〜81×81画素のテンプレート
領域を設定し、さらに、上記F1画像と上記F2画像の
間の上記トレーサ粒子の画像上の移動距離に応じて、上
記F1画像で設定したテンプレート領域±5画素〜±4
0画素のサーチ領域を設定し、下記の(式2)に示す計
算を行う第6の処理と、
【0016】
【数4】
【0017】(ここで、XはF1画像、YはF2画像に
おける画像上での256階調の輝度値である。)上述の
処理で得られた上記F2画像上のCR’が最小となる位
置を統計的に算出し、上記F1画像上で設定したテンプ
レート領域の中心位置をベクトルの起点とし、上記F2
画像上のCR’が最小となる位置をベクトルの終点とし
て、ベクトルを描く第7の処理と、上述の処理で得られ
たベクトルの画像上の距離を可視化空間上の距離で較正
し、この較正された距離を上記F1画像と上記F2画像
の間の経過時間で除することにより、気液混相流れ場に
おいて、液体場のみの速度ベクトルを求める第8の処理
とからなることを特徴としている。
【0018】
【作用】硫化亜鉛粒子、または硫化亜鉛を表面にコーテ
ィングした粒子に、波長が250〜400nmのレーザ
光を照射すると、ルミネセンスにより緑色の蛍光を発す
る。
【0019】但し、波長が400nm以下のレーザ光
は、水中での減衰が大きいので、可視化に必要な上記ト
レーサ粒子の発する蛍光の輝点を確保するためには、レ
ーザ光のエネルギー密度は50kW/mm2 /パルス以
上が必要である。この時、レーザ光のエネルギー密度を
確保するために、、または可視化空間分解能を向上させ
るために、射出されたレーザ光をレンズ等で絞ることも
有効である。
【0020】硫化亜鉛粒子の残光寿命は約1秒であり、
レーザを照射していないタイミングでトレーサ粒子の発
する蛍光のみを撮像することにより、画像上で上記トレ
ーサ粒子と気泡とを分離することが可能となる。
【0021】一旦励起されたトレーサ粒子の発する蛍光
の輝度は指数関数的に減衰するものの、約1秒間は残光
がある。したがって、レーザの発振周波数が高すぎる
と、前の照射タイミングで励起されたトレーサ粒子の残
光のため、可視化に適当な蛍光輝度分布を確保すること
が困難となる。このため、レーザの発振周波数は、30
Hz以下とする必要がある。
【0022】次に、上記トレーサ粒子の発する蛍光を撮
像する方法について説明する。画像上のトレーサ粒子の
移動速度の遅い流れでは、TVカメラの水平・垂直同期
に対する電子シャッタは第2フィールドで1度開閉し、
TVカメラの光の蓄積方法をフレーム積分法とする。
【0023】このようにすると、同一フレーム画像上に
は、第2フィールドでのシャッタ時間におけるトレーサ
粒子の発する蛍光のみが記録されるので、気泡とトレー
サ粒子との分離が画像上で可能となり、気液混相流れ場
において液体場のみが可視化できる。なお、この方法
は、フレーム・フィールド分離を行う方法に対し、2倍
の空間分解能が得られることと、フレーム・フィールド
分離操作が不要な点で有利である。
【0024】一方、画像上のトレーサ粒子の移動速度の
速い流れにおいて、上述の方法による可視化を行うと、
連続するフレーム間でのトレーサ粒子の移動が大きくな
るので、可視化に適当な蛍光輝度分布を確保することが
困難となる。
【0025】そこで、画像上のトレーサ粒子の移動速度
の速い流れにおいては、TVカメラの水平・垂直同期に
対する電子シャッタは、第1フィールドと第2フィール
ドで1度づつ開閉し、TVカメラの光の蓄積方法をフィ
ールド積分法とする。このようにすると、同一フレーム
画像上には、第1フィールドと第2フィールドの2時刻
のトレーサ粒子の発する蛍光が蓄積されるが、各フィー
ルド画像には、可視化に適当な蛍光輝度分布を確保する
ことが可能となる。
【0026】すなわち、この方法においても、各々の時
刻におけるトレーサ粒子の発する蛍光のみが記録される
ので、気泡とトレーサ粒子との分離が画像上で可能とな
り、気液混相流れ場において液体場のみが可視化できる
ようになる。
【0027】なお、これらの方法において、可視化に適
当な蛍光輝度分布を確保するためには、画像上のトレー
サ粒子の移動速度に応じて、TVカメラの水平・垂直同
期に対する、レーザ照射タイミング、および第1フィー
ルドと第2フィールドの電子シャッタ開閉タイミングを
外部制御装置で制御する必要がある。
【0028】以上述べた方法により、気液混相流れ場に
おいて液体場のみを可視化することが可能となった。次
に、得られた可視化画像から、気液混相流れ場において
液体場の速度を計測する方法について説明する。
【0029】上記TVカメラの出力から精度良く気液混
相流れ場の液速度を計測するには、処理画像において適
切な輝度分布、すなわち、計測対象とする二時刻の画像
間の適切なトレーサ粒子の移動距離と、二時刻の画像間
のトレーサの蛍光輝度の変化を確保する必要がある。
【0030】このため、画像上のトレーサ粒子の移動速
度の遅い流れに対しては、TVカメラの水平・垂直同期
に対する電子シャッタは第2フィールドで1度開閉し、
TVカメラの光の蓄積方法をフレーム積分法とする撮像
方法により得られた連続する2フレームの画像を処理画
像とする。
【0031】また、画像上のトレーサ粒子の移動速度の
きわめて遅い流れ、すなわち、連続する2フレームの画
像間のトレーサ粒子の移動距離が小さ過ぎて、速度計測
精度を確保するのが困難な流れに対しては、TVカメラ
の水平・垂直同期に対する電子シャッタは第2フィール
ドで1度開閉し、TVカメラの光の蓄積方法をフレーム
積分法とする撮像方法により得られた3フレームの画像
をそれぞれ時刻順にf1、f2、f3画像とすると、f
1画像とf3画像を処理画像とする。
【0032】これに対し、画像上のトレーサ粒子の移動
速度の速い流れでは、TVカメラの水平・垂直同期に対
する電子シャッタは第1フィールドと第2フィールドで
1度づつ開閉し、TVカメラの光の蓄積方法をフィール
ド積分法とする撮像方法により得られたフレームの画像
上には、第1フィールドと第2フィールドの二時刻のト
レーサ粒子の発する蛍光が蓄積されているので、このフ
レーム画像から、第1フィールドと第2フィールドの二
時刻の画像情報を分離して、各フィールド毎に新しく1
枚づつのフレーム画像を作成し、新しく作成したフレー
ム画像のうち、連続する2フレームの画像を処理画像と
する。
【0033】この時、速度計測する画像間でのトレーサ
粒子の画像上での移動距離が大き過ぎると計測精度が悪
化するが、本発明は、画像間での経過時間、すなわち、
第1フィールドと第2フィールドのシャッタ時間間隔を
適正な時間差とすることで、計測精度の確保が可能とな
る。
【0034】上述の方法により得られた二時刻の処理画
像のうち、前時刻の画像をF1画像、後時刻の画像をF
2画像とし、上記F1画像と上記F2画像の間の上記ト
レーサ粒子の画像上の移動距離に応じて、上記F1画像
の任意の位置に11×11画素〜81×81画素のテン
プレート領域を設定する。
【0035】さらに、上記F1画像と上記F2画像の間
の上記トレーサ粒子の画像上の移動距離に応じて、上記
F1画像で設定したテンプレート領域±5画素〜±40
画素のサーチ領域を設定し、下記の(式1)に示す相互
相関計算を行う。
【0036】
【数5】
【0037】ここで、XはF1画像、YはF2画像にお
ける画像上ので256階調の輝度値である。
【0038】上述の処理で得られた上記F2画像上の相
互相関分布のピークの位置を統計的に算出し、上記F1
画像上で設定したテンプレート領域の中心位置をベクト
ルの起点とし、上記F2画像上の相互相関分布のピーク
の位置をベクトルの終点として、ベクトルを描く。
【0039】上述の処理で得られたベクトルの画像上の
距離を可視化空間上の距離で較正し、この較正された距
離を上記F1画像と上記F2画像の間の経過時間で除す
ることにより、気液混相流れ場において、液体場のみの
速度ベクトルを求める。これにより、気液混相流れ場に
おいて、液体場の速度ベクトル計測が可能となる。
【0040】また、以上述べた方法以外の気液混相流れ
場における液体場の速度計測方法を説明する。上述の処
理で得られた処理画像のうち、前時刻の画像をF1画
像、後時刻の画像をF2とし、上記F1画像と上記F2
画像の間の上記トレーサ粒子の画像上の移動距離に応じ
て、上記F1画像の任意の位置に11×11画素〜81
×81画素のテンプレート領域を設定し、さらに、上記
F1画像と上記F2画像の間の上記トレーサ粒子の画像
上の移動距離に応じて、上記F1画像で設定したテンプ
レート領域±5画素〜±40画素のサーチ領域を設定
し、下記の(式2)に示す計算を行う。
【0041】
【数6】
【0042】ここで、XはF1画像、YはF2画像にお
ける画像上での256階調の輝度値である。上述の処理
で得られた上記F2画像上のCR’が最小となる位置を
統計的に算出し、上記F1画像上で設定したテンプレー
ト領域の中心位置をベクトルの起点とし、上記F2画像
上のCR’が最小となる位置をベクトルの終点としてベ
クトルを描く。
【0043】上述の処理で得られたベクトルの画像上の
距離を可視化空間上の距離で較正し、この較正された距
離を上記F1画像と上記F2画像の間の経過時間で除す
ることにより、気液混相流れ場において、液体場のみの
速度ベクトル計測が可能となる。
【0044】また、上述の処理のうち、1組の処理画像
で複数のテンプレート領域設定、および画像上のベクト
ル算出を複数回、繰り返すと1組の処理画像から多点の
速度ベクトルを計測するのが可能となり、これにより、
測定の効率を向上させることができる。
【0045】また、計測したい流れ場によっては、画像
上のトレーサ粒子の移動速度の速い流れと遅い流れが混
在することもある。このような場合、可視化空間内の計
測対象領域を画像上のトレーサ粒子の移動速度の速い流
れと遅いとで、2回に分けて画像化する。
【0046】すなわち、遅い流れに対しては、電子シャ
ッタを第2フィールドで1度開閉し、TVカメラでの光
の蓄積方法をフレーム積分法とし、速い流れに対して
は、第1フィールドと第2フィールドで電子シャッタを
1度づつ開閉し、TVカメラでの光の蓄積方法をフィー
ルド積分法としてフレーム・フィールド分離する。
【0047】それぞれの処理で得られた画像は、処理画
像間の経過時間、すなわち、基準時間が異なるため、あ
る基準時間、この場合、遅い流れの基準時間としても良
いし、速い流れの基準時間としても良い。通常は、この
2つの基準時間の間のある時間を選定するほうが好まし
く、それぞれの画像の基準時間を補正した後、2つの画
像を合成することにより、速い流れと遅い流れの速度を
同一画像上で表示することが可能となる。
【0048】上述の処理によって得られた速度は、通常
は、データ密度の高い領域と低い領域が混在するため、
流れ場全体の状況を把握しにくい。そこで、得られた速
度データを幾何学的に格子補間することにより、流れ場
全体を把握することがより容易となる。
【0049】光源から射出されたレーザビームをビーム
スプリッタにより複数本に分割し、可視化空間に照射す
ることにより、より広い空間の可視化が可能となる。但
し、この場合でもレーザ光のエネルギー密度は、50k
W/mm2 /パルス以上とすることが好ましい。また、
ビームスプリッタの代わりに複数のレーザ光源を使う方
法も有効である。
【0050】なお、光源から射出されたレーザビームを
シリンドリカルレンズによりシート状に拡げ、可視化空
間に照射することにより、二次元断面の同時可視化が可
能となる。但し、この場合でもレーザ光のエネルギー密
度は、50kW/mm2 /パルス以上とすることが好ま
しい。ビームスプリッタやシリンドリカルレンズの素材
には、波長が250〜400nm領域での透過率が高い
溶融石英ガラス、または合成石英ガラスが好ましい。
【0051】
【実施例】以下、本発明の気液混相流れ場の液体場可視
化方法の一実施例を図面を参照して説明する。図1は、
本発明方法を実施するための可視化光学計の一例を示す
ブロック図である。図1から明らかなように、この可視
化光学計は、YAGパルスレーザ1、ハーモニックジェ
ネレータ2、ハーモニックセパレータ3、ビームプリッ
タ4、全反射ミラー5、イメージインテンシファイア
6、NTSC規格に準ずるCCDカメラ7、録画再生装
置8、モニター9、外部制御装置10、肉厚2mmで内
径が140mmφのアクリル製円筒容器11、上記容器
11底部に設置されたポーラスプラグ12、溶融石英ガ
ラス製角型水槽13により構成されている。
【0052】このように構成された本実施例の可視化装
置において、YAGパルスレーザ1から射出されたレー
ザ光は、ハーモニックジェネレータ2に入り、基本波
(波長:1064nm)と第2高調波(波長:532n
m)、および第3高調波(波長:355nm)の波長成
分を持つ光に変換される。
【0053】この光がハーモニックセパレータ3に入
り、第3高調波の波長:355nmのみが抽出される。
ハーモニックセパレータ3から射出された波長355n
mのレーザ光は、ビームスプリッタ4で透過光と反射光
の2本に分割され、透過光は、そのままアクリル製円筒
容器11内の流体に照射し、反射光は、全反射ミラー5
で任意の光路に調整されてから、アクリル製円筒容器1
1内の流体に照射した。
【0054】なお、本実施例では流体として、液体には
水、気体には空気を用いた。すなわち、アクリル製円筒
容器11に2リットルの水を入れ、ポーラスプラグ12
を介して空気を吹き込んだ。そして、このアクリル製円
筒容器11内の気液混相流れ場の液体場を可視化するた
めに、本実施例では、平均粒径15μmの硫化亜鉛粒子
を可視化時の平均濃度が0.1〜0.2wt%となるよ
うに混入し、均一に分散するように十分に攪拌した後、
流れが安定化してからアクリル製円筒容器11の可視化
したい空間に上述の2本に分割したレーザビームを照射
した。
【0055】なお、本実施例においては、トレーサ粒子
の発する蛍光は微弱だったため、TVカメラのみで構成
した撮像系で画像化することは困難であった。そこで、
輝度増幅機能を有するイメージインテンシファイアによ
り、トレーサ粒子の発する蛍光そのものを増幅して画像
化した。
【0056】すなわち、レーザビームを照射した可視化
断面と直交する方向にイメージインテンシファイア6を
先端に装着したCCDカメラ7を設置し、レーザ照射に
より励起されたトレーサ粒子の発する蛍光をイメージイ
ンテンシファイア6で輝度増幅しながら可視化断面と直
交する方向からCCDカメラ7で撮像した。
【0057】この時、CCDカメラ7の出力を直接処理
系に転送することも可能だが、本実施例では、選択的に
録画するため、録画再生装置8に接続されたモニター9
で録画状態を確認しながら、CCDカメラ7の出力を一
旦、NTSC規格に準ずる録画再生装置8に選択的に録
画した。
【0058】また、本実施例では測定対象の流れ場とし
て円筒容器を用いたため、そのまま撮像するとレンズ交
換により、半径方向の画像に歪みを生じる。これを防止
するため、アクリル製円筒容器11を水を満たした溶融
石英ガラス製角型水槽13の中に設置した状態で撮像し
た。
【0059】ところで、通常のCCDカメラの電子シャ
ッタは、CCDカメラ同期信号におけるフィールド終了
直前のタイミングでのみ開閉するので、任意の時間での
シャッタ開閉は困難である。そこで、本実施例において
は、イメージインテンシファイアの光電変換面の電子シ
ャッタを用いて、CCDカメラ7の水平・垂直同期に対
するYAGパルスレーザ1の照射タイミングとイメージ
インテンシファイア6の電子シャッタの開閉タイミン
グ、およびCCDカメラ7の水平・垂直同期タイミング
を外部制御装置9で制御することにより、レーザ照射後
の適切なタイミングでの電子シャッタ開閉を行った。
【0060】なお、本実施例では、イメージインテンシ
ファイア6とCCDカメラ7は、独立したものを用いて
いるが、イメージインテンシファイア6とCCDカメラ
7が同一筺体内に収納されているものを用いても本発明
の効果が得られる。
【0061】次に、CCDカメラ7の水平・垂直同期に
対するYAGパルスレーザ1の照射タイミングとイメー
ジインテンシファイア6の電子シャッタ開閉タイミング
について説明する。
【0062】図2は、可視化空間上のトレーサ粒子移動
速度が600水平走査本/sec以下の低流速の流れに
対応するCCDカメラ7の水平・垂直同期に対するYA
Gパルスレーザ1の照射タイミングとイメージインテン
シファイア6の電子シャッタ開閉タイミングの一例を示
したタイミングチャートである。
【0063】レーザ光は、第1フィールド開始後2.4
msに照射し、電子シャッタを第2フィールドに1度開
閉し、TVカメラでの光の蓄積方法をフレーム積分法と
した。この方法では、同一フレーム画像上には、第2フ
ィールドでのシャッタ時間におけるトレーサ粒子の蛍光
画像のみが記録されている。
【0064】図3は、可視化空間上のトレーサ粒子移動
速度1500水平走査本/sec以下の高流速の流れに
対応するCCDカメラの水平・垂直同期に対するYAG
パルスレーザ1の照射タイミングとイメージインテンシ
ファイア6の電子シャッタ開閉タイミングの一例を示し
たタイミングチャートである。
【0065】レーザ光は、第1フィールド開始後2.4
msに照射し、電子シャッタを第1フィールド、および
第2フィールドに1度づつ開閉し、TVカメラでの光の
蓄積方法をフィールド積分法とした。この方法では、同
一フレーム画像上には、第1フィールドと第2フィール
ドの二時刻でのシャッタ時間におけるトレーサ粒子の蛍
光画像が記録されている。
【0066】次に、上述の処理により録画された画像か
ら、速度を計測する方法について説明する。図4は、本
発明方法を実施するための処理系の一例を示すブロック
図である。図4から明らかなように、この処理系は、録
画再生装置8、計算機14、フレームメモリ15、外部
メモリ16、モニター17により構成されている。
【0067】録画した情報は、録画再生装置8で再生
し、1/30秒単位のフレーム画像情報が、計算機14
に接続したフレームメモリ15を通し、外部メモリ16
に記録した。外部メモリ16に記録された各時刻の情報
は、一旦、フレームメモリ15にコピーされ、必要に応
じ、フレーム・フィールド分離処理を行った後、各フレ
ーム情報毎に画像処理を行い、速度を算出する。算出さ
れた速度情報は、一時的に外部メモリ16に記録した。
なお、本実施例においては、画像上のトレーサ粒子の移
動速度の速い流れと遅い流れが混在したため、2回に分
けて撮像と速度計測を行った。
【0068】図5に、本実施例により計測した画像上の
トレーサ粒子の移動速度の遅い流れの速度ベクトル分布
を示す。
【0069】図6に、本実施例により計測した画像上の
トレーサ粒子の移動速度の速い流れの速度ベクトル分布
を示す。
【0070】図7に、図5と図6の速度ベクトルの基準
時間を補正して合成した速度ベクトル分布を示す。
【0071】図8に、図7で得られた速度ベクトル分布
を幾何学的に格子点補間した結果を示す。
【0072】
【発明の効果】本発明は上述したように、気液混相流れ
場に硫化亜鉛粒子、または硫化亜鉛を表面にコーティン
グした粒子をトレーサ粒子として混入し、波長が250
〜400nmで且つ、エネルギー密度が50kW/mm
2 /パルス以上で発振周波数が30Hz以下のパルスシ
ョット型レーザを外部制御装置により照射タイミングを
制御しながら可視化空間に照射するとともに、TVカメ
ラと可視化空間の間に設置した電子シャッタを設置し、
外部制御装置により電子シャッタの開閉タイミングを制
御し、任意の時間の上記トレーサ粒子の発する蛍光をT
Vカメラで撮像するようにしたので、画像上で気泡とト
レーサ粒子とを分離することが可能となり、気液混相流
れ場において、液体場のみを可視化することができる。
さらに、得られた画像を処理することにより、気液混相
流れ場において、液速度のみの計測を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための可視化光学系の一
例を示すブロック図である。
【図2】低流速の流れに対応するタイミングチャートの
一例を示す図である。
【図3】高流速の流れに対応するタイミングチャートの
一例を示す図である。
【図4】本発明方法を実施するための処理系の一例を示
すブロック図である。
【図5】本発明方法により計測した低流速の流れの速度
ベクトル分布の一例を示す図である。
【図6】本発明方法により計測した高流速の流れの速度
ベクトル分布の一例を示す図である。
【図7】本発明方法により計測した低流速と高流速の流
れの速度ベクトル分布を合成した一例を示す図である。
【図8】本発明方法により計測した速度ベクトル分布を
格子点補間して表示した一例を示す図である。
【符号の説明】
1 YAGパルスレーザ 2 ハーモニックジェネレータ 3 ハーモニックセパレータ 4 ビームスプリッタ 5 全反射ミラー 6 イメージインテンシファイア 7 CCDカメラ 8 録画再生装置 9 モニター 10 外部制御装置 11 アクリル製円筒容器 12 ポーラスプラグ 13 溶融石英ガラス製角型水槽 14 計算機 15 フレームメモリ 16 外部メモリ 17 モニター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−132929(JP,A) 特開 平4−131731(JP,A) 特開 平4−50745(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01M 10/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気液混相流れ場に硫化亜鉛粒子、または
    硫化亜鉛を表面にコーティングした粒子をトレーサ粒子
    として混入する第1の処理と、 波長が250〜400nm、エネルギー密度が50kW
    /mm2 /パルス以上で発振周波数が30Hz以下のパ
    ルスショット型レーザを外部制御装置により照射タイミ
    ングを制御しながら可視化空間に照射する第2の処理
    と、 上記可視化空間とTVカメラとの間に電子シャッタを設
    置するとともに、上記電子シャッタの開閉タイミングを
    外部制御装置により制御し、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の遅い
    流れに対しては、TVカメラの水平・垂直同期に対する
    電子シャッタ開閉タイミングを第2フィールドに1度開
    閉するとともに、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の速い
    流れに対しては、TVカメラの水平・垂直同期に対する
    電子シャッタ開閉タイミングを第1フィールドと第2フ
    ィールドで1度づつ開閉する第3の処理と、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の遅い
    流れに対しては、 TVカメラの光の蓄積方法をフレーム積分法とするとと
    もに、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の速い
    流れに対しては、 TVカメラの光の蓄積方法をフィールド積分法として、
    レーザ照射後に上記トレーサ粒子が発する蛍光のみをT
    Vカメラで撮像することにより、気液混相流れ場におい
    て、液体場のみを可視化する第4の処理とからなること
    を特徴とする気液混相流れ場の液体場可視化方法。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の第1〜第4の処理
    に加えて、上記TVカメラの出力を、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の遅い
    流れに対しては、連続する3フレームの画像のうち、2
    フレームの画像を処理画像とするとともに、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の速い
    流れに対しては、同一フレームの画像から、第1フィー
    ルド、第2フィールドの2時刻の画像情報を分離して、
    各フィールド毎に新しく1枚づつのフレーム画像を作成
    し、新しく作成したフレーム画像のうち、連続する2フ
    レームの画像を処理画像とする第5の処理と、 上記第5の処理によって得られた処理画像のうち、前時
    刻の画像をF1画像、後時刻の画像をF2画像とし、 上記F1画像と上記F2画像の間の上記トレーサ粒子の
    画像上の移動距離に応じて、上記F1画像の任意の位置
    に11×11画素〜81×81画素のテンプレート領域
    を設定し、 さらに、上記F1画像と上記F2画像の間の上記トレー
    サ粒子の画像上の移動距離に応じて、上記F1画像で設
    定したテンプレート領域±5画素〜±40画素のサーチ
    領域を設定し、下記に示す(式1)に示す相互相関計算
    を行う第6の処理と、 【数1】 (ここで、XはF1画像、YはF2画像における画像上
    での256階調の輝度値である。)上述の処理で得られ
    たF2画像上の相互相関分布のピークの位置を統計的に
    算出し、上記F1画像上で設定したテンプレート領域の
    中心位置をベクトルの起点とし、上記F2画像上の相互
    相関分布のピークの位置をベクトルの終点として、ベク
    トルを描く第7の処理と、 上述の処理で得られたベクトルの画像上の距離を可視化
    空間上の距離で較正し、この較正された距離を上記F1
    画像と上記F2画像の間の経過時間で除することによ
    り、気液混相流れ場において、液体場のみの速度ベクト
    ルを求める第8の処理とからなることを特徴とする気液
    混相流れ場の液体場可視化方法。
  3. 【請求項3】 上記第6の処理および第7の処理を複数
    回繰り返した後、上記第8の処理を施すことにより、1
    組の処理画像から多点の速度ベクトルを計測することを
    特徴とする請求項2に記載の気液混相流れ場の液体場可
    視化方法。
  4. 【請求項4】 画像上のトレーサ粒子の移動速度の速い
    流れと遅い流れが混在する流れ場に対しては、上記第1
    〜4の処理を異なる時刻で実施した後、上記第6〜8の
    処理を行い、その後に基準時間を合わせることにより、
    速い流れと遅い流れの画像を合成することを特徴とする
    請求項2に記載の気液混相流れ場の液体場可視化方法。
  5. 【請求項5】 上記請求項1に記載の第1〜第4の処理
    に加えて、上記TVカメラの出力を、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の遅い
    流れに対しては、連続する3フレームの画像のうち、2
    フレームの画像を処理画像とするとともに、 画像上において、上記トレーサ粒子の移動速度の速い
    流れに対しては、同一フレームの画像から、第1フィー
    ルド、第2フィールドの2時刻の画像情報を分離して、
    各フィールド毎に新しく1枚づつのフレーム画像を作成
    し、新しく作成したフレーム画像のうち、連続する2フ
    レームの画像を処理画像とする第5の処理と、 上記第5の処理によって得られた処理画像のうち、前時
    刻の画像をF1画像、後時刻の画像をF2画像とし、 上記F1画像と上記F2画像の間の上記トレーサ粒子の
    画像上の移動距離に応じて、上記F1画像の任意の位置
    に11×11画素〜81×81画素のテンプレート領域
    を設定し、 さらに、上記F1画像と上記F2画像の間の上記トレー
    サ粒子の画像上の移動距離に応じて、上記F1画像で設
    定したテンプレート領域±5画素〜±40画素のサーチ
    領域を設定し、下記の(式2)に示す計算を行う第6の
    処理と、 【数2】 (ここで、XはF1画像、YはF2画像における画像上
    での256階調の輝度値である。)上述の処理で得られ
    た上記F2画像上のCR’が最小となる位置を統計的に
    算出し、上記F1画像上で設定したテンプレート領域の
    中心位置をベクトルの起点とし、上記F2画像上のC
    R’が最小となる位置をベクトルの終点として、ベクト
    ルを描く第7の処理と、 上述の処理で得られたベクトルの画像上の距離を可視化
    空間上の距離で較正し、この較正された距離を上記F1
    画像と上記F2画像の間の経過時間で除することによ
    り、気液混相流れ場において、液体場のみの速度ベクト
    ルを求める第8の処理とからなることを特徴とする気液
    混相流れ場の液体場可視化方法。
  6. 【請求項6】 上記第6の処理および第7の処理を複数
    回繰り返した後、上記第8の処理を施すことにより、1
    組の処理画像から多点の速度ベクトルを計測することを
    特徴とする請求項5に記載の気液混相流れ場の液体場可
    視化方法。
  7. 【請求項7】 画像上のトレーサ粒子の移動速度の速い
    流れと遅い流れが混在する流れ場に対しては、上記第1
    〜4の処理を異なる時刻で実施した後、上記第6〜8の
    処理を行い、その後に基準時間を合わせることにより、
    速い流れと遅い流れの画像を合成することを特徴とする
    請求項5に記載の気液混相流れ場の液体場可視化方法。
  8. 【請求項8】 上記速度ベクトルを幾何学的に格子補間
    することを特徴とする請求項3または6記載の気液混相
    流れ場の液体場可視化方法。
  9. 【請求項9】 光源から射出されたレーザビームをビー
    ムスプリッタにより複数本に分割し、可視化空間に照射
    することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記
    載の気液混相流れ場の液体場可視化方法。
  10. 【請求項10】 光源から射出されたレーザビームをシ
    リンドリカルレンズによりシート状に拡げ、可視化空間
    に照射することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1
    項に記載の気液混相流れ場の液体場可視化方法。
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