JP2960996B2 - シールド掘削機及びその方向制御方法 - Google Patents

シールド掘削機及びその方向制御方法

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JP2960996B2
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茂 西岳
淳一 田中
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシールド掘削機及びそ
方向制御方法に関し、シールド掘削機が旋回しつつ掘進
する際に、周辺地盤に過大荷重をかけることなく、しか
も、旋回に伴う旋回抵抗モーメントを小さくできるよう
にしたものである。
【0002】
【従来の技術】地下鉄道、上下水道、電力、通信、ガス
用共同溝、地下道などのトンネルは、シールド工法によ
り構築されることが多い。シールド工法を採用すれば、
周辺の地盤の崩壊を防ぎながら、シールドの内部で安全
に掘削、覆工作業を行いつつトンネルを構築することが
できる。
【0003】ここで加泥式シールド掘削機の機械的構成
及び動作の概要を、図1を参照して説明する。図1に示
すように、掘削機本体1は筒状をなしており、その前部
に隔壁となるバルクヘッド2が取り付けられ、バルクヘ
ッド2の前面には回転カッタ3が取り付けられている。
バルクヘッド2と回転カッタ3との間がチャンバ室4と
なり、チャンバ室4内には、加圧・注入された加泥材と
削土とが混練されて生成された混練土が取り込まれ、こ
の混練土はスクリューコンベア5によって排出される。
このとき切羽前面の土圧は、土圧計6により検出され
る。
【0004】掘削機本体1の尾部は、テールパッキン7
を介して、既設のリング8に嵌合している。そして掘削
機本体1には、周方向に沿い複数本の油圧式シールドジ
ャッキ9が配置されている。掘削機本体1を推進させる
ときには、シールドジャッキ9に圧油を供給してシール
ドジャッキ9を伸ばしリング8を押す。こうするとリン
グ8からの反力により掘削機本体1が推進し、推進時に
回転カッタ3による掘削をする。1リング分掘り進んだ
ところで掘削を停止してシールドジャッキ9を収縮さ
せ、収縮により形成された間隙に、エレクタにより、新
設セグメントを搬入してリング8を組立てる。
【0005】上述したシールド掘削機は、あらかじめ決
めた計画線に沿い掘進するよう進路調整がされる。つま
り、シールド掘削機の位置をレーザ計測器やレベル計等
を用いて実測し、この実測データと計画線との偏差をコ
ンピュータで求め、この偏差が零となるように、進路調
整をする。進路調整は、掘進の際に、複数のシールドジ
ャッキに供給する圧油を調整することにより、掘削機本
体1に作用する旋回モーメントを変化させることにより
実現している。
【0006】即ち、シールド掘削機が直進掘削するとき
には各シールドジャッキの推力を等しくしているが、曲
がった計画線に沿い旋回させるときには、シールドジャ
ッキによる推力を片寄らせて片押して旋回力を与えてい
る。具体的に説明すると、図2(a),(b)に示すよ
うに12本のシールドジャッキ9a〜9lを備えている
場合、例えばシールドジャッキ9a〜9fの推力を零と
するとともにシールドジャッキ9g〜9lにより推力を
発生して旋回力を生じさせている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来では、シ
ールド掘削機を旋回させる制御は、オペレータによる経
験的判断によりマニュアル操作によってなされている。
つまり、シールド掘削機の掘進状態を平面的に示す図3
を参照して説明すると、シールド掘削機がI−1の位置
からIの位置にまで旋回したとすると、このことは、シ
ールド掘削機が旋回中心Ci-1 を中心とした旋回半径R
i-1 の円の円弧に沿い進んだことと同じことを意味す
る。従来では上記円弧のとり方はオペレータの経験によ
り任意に選ばれていた。
【0008】このように従来ではオペレータの経験に基
づき旋回制御がされている。しかも周辺地盤の土質状態
は考慮されていない。また、シールド掘削機が旋回する
際に地盤からどのような旋回抵抗を受けるかは明らかに
されていない。したがって、オペレータが経験的に選ん
だ旋回半径の円弧に沿い旋回掘進した場合、土質によっ
ては、地盤に過大荷重をかけてしまい、シールド機体が
損傷したり、応力解放時に圧密沈下を引起こすおそれが
あった。
【0009】本発明は、上記従来技術に鑑み、地盤の変
化・挙動を考慮して地盤に過大な荷重や変位を与えるこ
となくシールド掘削機を旋回させることのできるシール
ド掘削機及びその方向制御方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、シールド掘削機の曲線施工において、ある
任意の掘削位置での旋回進路を規定する旋回半径が設定
されると、この旋回半径を基にシールド掘削機のある設
定角度旋回した各位置での旋回平面内の推進方向に対し
て直角横方向の変位量及び旋回平面内の推進方向と直角
横方向のすべり量を演算し、変位量と地盤反力との関
係、すべり量と摩擦力との関係を、あらかじめ調べてお
き、これら関係を用いて、演算により求めた変位量に応
じた地盤反力を求めるとともに、演算により求めたすべ
り量に応じた摩擦力を求め、求めた摩擦力をパラメータ
として含む、シールド掘削機の軸方向に沿う力の釣り合
い式から、集中総推力を求め、求めた集中総推力をパラ
メータとして含む、シールド掘削機に作用するモーメン
トの釣り合い式から、集中総推力が作用する点と軸心と
の距離である偏心量を求め、集中総推力と偏心量との積
が許容範囲内であり、且つ、変位量の最大値が許容内に
あるという2条件が満足されるときには、設定した旋回
半径が良好であると判定し、この旋回半径により規定さ
れる旋回進路に沿い掘進するよう制御し、前記2条件が
満足されないときには、設定した旋回半径が不適である
と判定することを特徴とする。
【0011】また本発明の構成は、シールド掘削機の実
測位置データと計画線との偏差が零 となるように、複数
のシールドジャッキに供給する圧油を調整して進路調整
を行うシールド掘削機において、 旋回進路を規定する旋
回半径及び旋回中心を示すデータを、オペレータによる
操作により入力する入力装置と、 前記入力装置により入
力された前記データにて規定される旋回進路の円弧に沿
って掘進した場合に、地盤に生ずる変位や要求されるシ
ールド推力を、地盤の土質を考慮して計算して予測する
ことにより予測地盤変位量及び掘削機の発生旋回モーメ
ントを求め、この予測地盤変位量及び掘削機の発生旋回
モーメントが許容範囲内にあるかどうかを判定する制御
装置と、 前記予測地盤変位量及び掘削機の発生旋回モー
メントが許容範囲内にある場合には、旋回進路の円弧に
沿い掘進するようにシールドジャッキを駆動制御するシ
ールドシーケンサと、 前記制御装置による判定結果を表
示するディスプレイと、を具えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明では概ね次の手順により演算が進められ
旋回時の方向制御がなされる。 旋回時の進路を、旋
回中心Cを中心とした旋回半径Rの円の円弧と、この円
弧上の長さとで規定して設定する。 設定した旋回進
路に沿い掘進したときの、地盤の反力・変形、摩擦特性
等を、地盤の土質を考慮して、テラメカニックス(地盤
と機械との相互作用)的な見地から予測する。 (イ)予測した反力、変形、摩擦等と、 (ロ)掘削機の集中総推力Fと、この集中総推力Fが作
用する推力作用点が掘削機本体の中心から偏心した偏心
量mと、 (ハ)設定した旋回半径Rと、 (ニ)掘削機本体の各寸法等、をパラメータとして、 (ホ)掘削機本体の軸方向に沿う力の釣合式と、旋回中
心Cまわりの旋回モーメントの釣合式をたてる。 力の釣合式から集中総推力Fを求め、旋回モーメン
トの釣合式から偏心量mを求める。 Fとmの積であ
るモーメントF・mの大きさが許容範囲内にあるかどう
か、また、掘削機の側方変位量すなわち地盤に与える変
形量が許容範囲内にあるかどうかを判定する。上記2つ
の条件をクリアしたときには設定した半径Rの円弧に沿
い掘進をさせ、上記2条件をクリアできないときには、
設定半径を新たに設定しなおす。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
本発明は図1に示すシールド掘削機に用いるものであ
る。
【0014】第1の実施例では、図4に示すように、掘
削機本体1の周面に土圧計11及び摩擦力計12が多数
備えられている。そして図5に示すように、機体周面の
土圧を検出する土圧計11、機体周面と地盤との摩擦力
を検出する摩擦力計12、切羽前面の土圧を検出する土
圧計6の各検出データは、制御装置14へ送られる。更
にこの制御装置14には、シールド掘削機の位置や変位
を検出する検出装置(レーザ計測器やレベル計等)15
から検出データが送られる。一方、入力装置16は、シ
ールド掘削機の進路データを制御装置14に入力し、進
路データや設定進路の適否などはディスプレイ17に表
示される。シールドシーケンサ18は、制御装置14に
より良好と判定された進路に沿い掘進するようにシール
ドジャッキ9の駆動制御をする。なお、制御装置14,
入力装置16,ディスプレイ17及びシールドシーケン
サ18は、掘削機本体1内に配置されている。
【0015】シールド掘削機を旋回させつつ掘進させる
とき、例えば図3においてI−1の位置からIの位置に
まで旋回させるときには、オペレータはまず、円弧とな
った旋回進路を規定する旋回半径Ri-1 及び旋回中心C
i-1 を、図5に示す入力装置16により制御装置14に
入力する。制御装置14は、設定された旋回半径Ri- 1
により規定される円弧に沿い掘進した場合に、地盤に生
ずる変位や要求されるシールド推力などを、地盤の土質
を考慮して計算して予測する(この予測計算の手法は後
述する)。そして予測した地盤変位量が許容範囲内にあ
り地盤の塑性変形が生じず、しかも、掘削機が発生する
旋回モーメントが許容範囲内にあると判定したときに
は、オペレータが設定した旋回半径Ri-1 が良好である
と判定する。このように旋回半径Ri-1 が良好であると
判定したときには、この旋回半径Ri-1 により規定され
る円弧に沿い掘進するように、シールドシーケンサ18
によりシールドジャッキ9の駆動制御が行なわれる。
【0016】一方、設定された旋回半径Ri-1 により規
定される円弧に沿い掘進すると、地盤の塑性変形が生じ
たり、旋回モーメントが大きすぎると、制御装置14が
判定したときには、設定した旋回半径Ri-1 が不適であ
ることがディスプレイ17に表示される。このときシー
ルドジャッキ9による掘進はスタートしない。この場合
には、オペレータは前回の旋回半径をキャンセルし、新
たな旋回半径を設定する。そして新たな旋回半径が良好
であると判定されたときには、この新たな旋回半径で規
定される円弧に沿い掘進するようにシールドジャッキ9
の駆動制御が行なわれる。もちろん、新たな旋回半径が
不適であると判定されたときには、更に別の新たな旋回
半径を設定し、良好な旋回半径を求めていく。
【0017】ここで、制御装置14による判定手法を説
明するのに先だち、座標系や寸法のとり方や、シールド
掘削機に作用する外力の種類や、変位−土圧特性、すべ
り変位摩擦力特性について説明しておく。
【0018】まず図1,図6を基に寸法や座標系を説明
する。図示の如く、Lは掘削機本体1の全長、Qは作用
面すなわちシールドジャッキ9により推力が作用する
面、l1 は本体1の尾端から作用面Qまでの距離、l2
は本体1の先端から作用面Qまでの距離、Dは掘削機本
体1の直径、βは周面上にとった点の角度である。また
掘削機本体1から見た三次元座標系(x,y,z)をと
っており、機体中心軸をx軸、これに直角な側方向をy
軸、鉛直方向をz軸と定義する。原点Oはx軸と作用面
Qとの交点にとっている。また図3に示すように絶対座
標系X,Y,Z(Zは紙面に垂直方向)をとっている。
【0019】更に図6に示すように集中総推力F、偏心
量m、推力作用点Mという概念を導入している。つまり
旋回するときに、仮にシールドジャッキ9の総推力Fが
M点に集中して作用したと考えて旋回挙動を考察するよ
うにしたものであり、点M,O間の距離を偏心量mとし
ている。逆にいうと、概念として導入した集中総推力F
と偏心量mとの値が求まれば、実際の多数本のシールド
ジャッキ9の出力パターンが求まるのである。後述する
判定手法では、集中総推力Fはx−y平面上のみで作用
する、別言すると推力作用点Mはy軸上でのみ移動でき
る点であるとして、説明を進める。よってシールド掘削
機はx−y平面上でのみ運動(ヨーイング)するとして
説明をする。
【0020】次に図7を参照して、地盤中を掘推するシ
ールド掘削機に作用する種々の外力を示す。つまり、
は掘削機の推進力、は切羽前面の土圧、は土被りに
よる土圧、は側方変位による地盤反力、は掘削機本
体の外周面の摩擦力である。
【0021】次に図8を参照して側方変位量Sy と地盤
反力Py との関係を説明する。側方変位量Sy とは、掘
削機本体1がx−y面上で旋回したときのy方向に沿う
変位量(mm)であり、地盤反力Py とは、掘削機本体1
がy方向に変位したときにy方向に沿い地盤から受ける
反力(kgf /cm2)である。なお、側方変位量S y は、
特許請求の範囲に記載した「旋回平面内の推進方向に対
して直角横方向の変位量」に相当する(図3参照)。つ
まり、側方変位量S y は、、旋回平面内でのシールド掘
削機各点のy方向(推進方向に対して直角横方向)の移
動量を示す。
【0022】図8に示すように、機体の位置が静止状態
から地山側(Sy >0)に変位すれば地盤反力は増大
し、やがて受働状態に至り極限地盤反力Pymaxが作用す
る。また、地山から離れる方向(Sy <0)に変位する
と地盤反力は減少し主働土圧Qy2が作用する。
【0023】図8に示すSy −Py 特性曲線は土質によ
って異なってくる。図4に示すように土圧計11を備え
ている場合には、実掘削中に、変位したときの地盤反力
yを土圧計11により計測して計測データを取り込
み、多数の計測データから図8に示すような特性曲線を
作っていく。このようにして作った特性曲線は、掘削が
進むにつれて新たな計測データが取り込まれて修正され
ていき、いわゆる学習制御により、実掘削している土質
に応じた、より正確なものになっていく。本発明の第1
の実施例では、学習制御によりSy −Py 特性を作って
いく手法を採用する。
【0024】図8に示す特性、つまりSy とPy との関
係は指数関数などの数式により表現することができる。
そこで、土圧計11を備えた掘削機により、種々の土質
のPy −Sy 特性を蓄積してデータベースを構築してい
けば、反力を実測しなくても、ボーリングデータや簡単
な孔内載荷試験をするだけで、掘削している土質のPy
−Sy 特性を数式により示すことができる。本発明の第
2実施例では、土質を検査するだけで、あらかじめ蓄積
したデータベースから、Py −Sy 特性を示す数式(例
えば指数関数)を取り出してきて、側方変位量Sy に応
じた地盤反力Py を求めるようにしている。
【0025】次に図9を参照してすべり変位δ(x,
y)と摩擦力fx (fy )との関係を示す。機体が旋回
しx方向及びy方向にすべると、すべり量が数mm〜数cm
までの間は摩擦力fx ,fy は変化するが、すべり量が
ある値より大きくなると摩擦力は、ほぼ一定になる場合
が多い。なお、すべり変位δ(x,y)は、特許請求の
範囲に記載した「旋回平面内の推進方向と直角横方向の
すべり量」に相当する。すべり変位δ(x,y)は、図
3では、旋回平面内でのシールド掘削機各点のx方向,
y方向(推進方向,直角横方向)の移動量S x, y に相
当する。
【0026】図9に示すδ−f特性曲線は土質や鉛直土
圧によって異なってくる。図4に示すように土圧計11
及び摩擦力計12を備えている場合には、実掘削中に、
摩擦力fx ,fy を摩擦力計12により計測して計測デ
ータを取り込み、多数の計測データから図9に示すよう
な特性曲線を作っていく。このようにして作った特性曲
線は、掘削が進むにつれて新たな計測データが取り込ま
れて修正されていき、いわゆる学習制御により、実掘削
している土質に応じた、より正確なものになっていく。
本発明の第1実施例では、学習制御によりδ−f特性を
作っていく手法を採用する。
【0027】図9に示す特性は、すべり始めの区間を無
視すれば簡単な数式で表現することができる。そこで、
摩擦力計12を備えた掘削機により、種々の土質のδ−
f特性を蓄積してデータベースを構築していけば、摩擦
力を実測しなくても、ボーリングデータや簡単な孔内載
荷試験をするだけで、掘削している土質のδ−f特性を
数式により示すことができる。本発明の第2実施例で
は、土質を検査するだけで、あらかじめ蓄積したデータ
ベースから、δ−f特性を示す数式を取り出してきて、
すべり変位δに応じた摩擦力fx y を求めるようにし
ている。
【0028】次に図10を中心にして、本発明の第1実
施例における制御装置14の判定手法を説明する。
【0029】図10のステップ1にて旋回中心Ci-1
旋回半径Ri-1 を入力すると、掘削機本体1の各位置に
おける側方変位量Sy 及びすべり量δが、演算により幾
何学的に求まる(ステップ2)。
【0030】実測データ(図8)を用い側方変位量Sy
から地盤反力Py を求める(ステップ3)とともに、実
測データ(図9)を用いすべり量δから摩擦力fを求め
る(ステップ4)。
【0031】X方向の力の釣り合い式から集中総推力F
を求める。つまり次式(1)を解いてFを求める(ステ
ップ5)。
【0032】
【数1】
【0033】モーメントの釣り合い式から偏心量mを求
める。つまり次式(2)を解いてmを求める(ステップ
6)。なお次式(2)において第1項目が旋回モーメン
トであり、第2,3,4,5項目の総和が旋回抵抗モー
メントである。
【0034】
【数2】
【0035】ステップ7では、式(1)(2)から求め
たFとmの積であるモーメントF・mが許容範囲内にあ
るかを判断する。許容範囲は掘削機本体の強度や推進力
等により決まる。更に側方の変位の最大値が許容範囲
内、例えば図8の範囲α内にあるかどうかを判定する。
範囲α内であれば、地盤に塑性変形は生じず、地盤に悪
影響を与えることはない。範囲αは土質により異なる。
【0036】ステップ7で2条件を満足したときには初
期設定が良好であると判定し(ステップ8)、2条件を
満足しないときには設定をやりなおす(ステップ9)。
【0037】次に図11を中心に本発明の第2実施例を
説明する。第2実施例では、図4に示すような土圧計1
1や摩擦力計12は用いず、あらかじめ蓄積したデータ
ベースの中から、土質に応じて、Sy −Py 関係を示す
関係式ならびにδ−f関係を示す関係式を取り出して、
側方変位量Sy に応じた地盤反力Py を算出する(ステ
ップ3)とともに、すべり量δに応じた摩擦力fy ,f
x を求める(ステップ3)。他のステップは図10に示
す第1実施例と同じである。
【0038】ここで側方変位量Sy と地盤反力Py との
関係を示す関係式(3)の一例を次に示す。
【0039】
【数3】
【0040】次に摩擦力を示す関係式(4)を次に示
す。
【0041】
【数4】
【0042】
【数5】
【0043】
【数6】
【0044】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明したよ
うに本発明によれば、シールド掘削機が旋回するとき
に、旋回半径が適当であるか否かを、土質を考慮して判
定するため、周辺地盤をゆるめたり、シールド掘削機の
機体に過大負荷をかけることなく最適な旋回半径をとる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールド掘削機を示す断面図
【図2】シールドジャッキの配置及び出力パターンを示
す説明図
【図3】旋回状況を示す説明図
【図4】土圧計及び摩擦力計の配置を示す斜視図
【図5】各種の計測器及び制御装置の接続状態を示すブ
ロック図
【図6】寸法及び座標を示す斜視図
【図7】掘削機に作用する外力を示す説明図
【図8】側方変位量と地盤反力との関係を示す特性図
【図9】すべり変位と摩擦力との関係を示す特性図
【図10】第1実施例の動作を示すフロー図
【図11】第2実施例の動作を示すフロー図
【符号の説明】
1 掘削機本体 6 土圧計 9 シールドジャッキ 11 土圧計 12 摩擦力計 14 制御装置 15 位置・変位検出装置 16 入力装置 17 ディスプレイ 18 シールドシーケンサ R 旋回半径 C 旋回中心 F 集中総推力 m 偏心量 M 推力作用点 Q 推力作用面 O 原点 Sy 側方変位量 Py 地盤反力 δ すべり変位 fx ,fy 摩擦力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/06 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘削機の曲線施工において、あ
    る任意の掘削位置での旋回進路を規定する旋回半径が設
    定されると、この旋回半径を基にシールド掘削機のある
    設定角度旋回した各位置での旋回平面内の推進方向に対
    して直角横方向の変位量及び旋回平面内の推進方向と直
    角横方向のすべり量を演算し、 変位量と地盤反力との関係、すべり量と摩擦力との関係
    を、あらかじめ調べておき、これら関係を用いて、演算
    により求めた変位量に応じた地盤反力を求めるととも
    に、演算により求めたすべり量に応じた摩擦力を求め、 求めた摩擦力をパラメータとして含む、シールド掘削機
    の軸方向に沿う力の釣り合い式から、集中総推力を求
    め、 求めた集中総推力をパラメータとして含む、シールド掘
    削機に作用するモーメントの釣り合い式から、集中総推
    力が作用する点と軸心との距離である偏心量を求め、 集中総推力と偏心量との積が許容範囲内であり、且つ、
    変位量の最大値が許容内にあるという2条件が満足され
    るときには、設定した旋回半径が良好であると判定し、
    この旋回半径により規定される旋回進路に沿い掘進する
    よう制御し、前記2条件が満足されないときには、設定
    した旋回半径が不適であると判定することを特徴とする
    シールド掘削機の方向制御方法。
  2. 【請求項2】 シールド掘削機の実測位置データと計画
    線との偏差が零となるように、複数のシールドジャッキ
    に供給する圧油を調整して進路調整を行うシールド掘削
    機において、 旋回進路を規定する旋回半径及び旋回中心を示すデータ
    を、オペレータによる操作により入力する入力装置と、 前記入力装置により入力された前記データにて規定され
    る旋回進路の円弧に沿って掘進した場合に、地盤に生ず
    る変位や要求されるシールド推力を、地盤の土質を考慮
    して計算して予測することにより予測地盤変位量及び掘
    削機の発生旋回モーメントを求め、この予測地盤変位量
    及び掘削機の発生旋回モーメントが許容範囲内にあるか
    どうかを判定する制御装置と、 前記予測地盤変位量及び掘削機の発生旋回モーメントが
    許容範囲内にある場合 には、旋回進路の円弧に沿い掘進
    するようにシールドジャッキを駆動制御するシールドシ
    ーケンサと、 前記制御装置による判定結果を表示するディスプレイ
    と、 を具えたことを特徴とするシールド掘削機。
JP21902691A 1991-08-29 1991-08-29 シールド掘削機及びその方向制御方法 Expired - Fee Related JP2960996B2 (ja)

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