JP2960846B2 - 熱線遮蔽材 - Google Patents
熱線遮蔽材Info
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Description
可視光線透過性が良好で且つ熱線反射性に優れ且つ耐衝
撃性および耐候性に優れた積層構造の熱線遮蔽材に関す
るものであり、この熱線遮蔽材はテニスコートやプール
の屋根材や壁材、アーケード、天井ドーム等として板
状、シート状、フィルム状等様々の形態で広く活用する
ことができる。
では、可視光線を十分に取り入れながら熱線を遮蔽し、
明るさを維持しつつ室内の温度上昇を抑制する熱線遮蔽
材の需要が急増してきており、現に何種類かの熱線遮蔽
材が市販されている。
ルムに金属粒子を蒸着してなる熱線反射フィルムを透明
基材に接着したものであるが、このものは非常に高価で
あるばかりでなく、概して透明基材と反射フィルムの接
着性が良くないので、加工時に反射フィルムが剥離する
ことがあり、また熱加工が困難であるため曲面を有する
窓材等への適用がむずかしいといった欠点を有してい
る。
0号公報等にみられる様に、透明樹脂に熱線反射能を有
する粒子を練り込んだ熱線遮蔽板も提案されているが、
このものでは、熱線遮蔽能を高めるために熱線反射粒子
の配合量を増大すると可視光線透過能が低下し、また熱
線反射粒子を少なくすると可視光線透過能は高まるもの
の熱線遮蔽能が低下し、熱線遮蔽能と可視光線透過能を
同時に満足させることは意外にむずかしい。しかも熱線
反射粒子を配合すると、基材である透明樹脂の物性、殊
に耐衝撃強度や靭性が低下するという強度面からの問題
も指摘される。また、極最近提示されたものとして特開
平5−138833号公報には、透明樹脂に熱線反射粒
子として酸化チタン被覆マイカを配合した樹脂層の両面
に、比較的厚肉の透明樹脂層を積層した三層構造の熱線
反射板が開示されており、これによれば、熱線反射粒子
を比較的薄肉の中間層に集中させることによって、積層
板全体としての物性低下も抑えられる。
っても、耐候性と耐衝撃性については要求特性を充分に
満たすことはできない。即ち、熱線反射板として実用化
する場合、該反射板には熱線反射特性を発揮する以前の
本質的特性として優れた耐候性と耐衝撃性が要求される
が、前記特開平5−138833号公報の実施例でベー
ス樹脂として使用されているメタクリル系樹脂は、耐候
性が良好である反面耐衝撃性が乏しく、衝撃を受けたと
きに比較的簡単に割れるという問題がある。
情に着目してなされたものであって、その目的は、優れ
た可視光線透過能を維持しつつ高い熱線遮蔽能を発揮す
ると共に、耐衝撃性および耐候性に優れた熱線遮蔽材を
提供しようとするものである。
のできた本発明に係る熱線遮蔽材の構成は、熱線反射粒
子を含有しない厚さ0.5mm以上の透明ポリカーボネ
ート樹脂層の片面もしくは両面に、平均粒子径が3〜1
5μmの熱線反射粒子を0.5〜20重量%含有する厚
さ20〜300μmのアクリル系樹脂薄肉層が形成され
ると共に、該アクリル系樹脂薄肉層の少なくとも1方は
最表面側に形成されたものであるところに特徴を有する
ものであり、特に熱ラミネート、共押出成形、プレス成
形あるいは射出成形によって積層一体化したものは、物
理的諸特性の非常に高い優れたものとなる。
子を含まない光透過性のポリカーボネート樹脂よりなる
比較的厚肉の透明樹脂層の片面もしくは両面に、特定粒
子径の熱線反射粒子が特定量配合された特定厚さのアク
リル系樹脂よりなる熱線遮蔽層を積層接合してなるもの
であり、熱線遮蔽層は適度の可視光線透過性を維持しつ
つ、その中に配合分散された熱線反射粒子によって熱線
を反射する機能を果たすと共に、該熱線遮蔽層を構成す
るアクリル系樹脂に紫外線吸収剤を配合したものを使用
すれば優れた耐候性を示すもとのなり、耐候性の乏しい
ポリカーボネート樹脂層の保護層としての機能を果た
す。
ート系樹脂は耐衝撃性に優れたものであり、可視光線透
過性を阻害することなく、耐衝撃性の乏しいアクリル系
樹脂の耐衝撃性強化支持層としての機能を果たし、これ
らの組合せにより、適度の可視光線透過性を保ちながら
熱線遮蔽効果、耐候性および耐衝撃特性の全てを満足す
る熱線遮蔽材を得ることができる。
射粒子としては、雲母チタン(酸化チタン被覆マイ
カ)、酸化鉄被覆マイカ、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビ
スマス、酸化セレン、酸化亜鉛等、熱線反射作用を備え
たすべての粒子を使用できるが、適度の可視光線透過性
を確保しつつ十分な熱線遮蔽効果を得るには、平均粒子
径が3〜15μmのものを使用し且つこの粒子を光透過
性のアクリル系樹脂中に0.5〜20重量%含有させる
ことが必要となる。
m未満の極繊細なものである場合は、その配合量をかな
り多くしたとしても熱線遮蔽効果を十分に高めることが
できず、一方、平均粒径が15μmを超える粗粒物にな
ると、積層物としての表面粗度が低下し、クレーター状
のへこみや突起ができて外観不良になる他、表面の乱反
射も著しくなる。又、熱ラミネート成形、プレス成形、
射出成形等によってフィルム状に形成するときに、フィ
ルムに穴が開いたり著しい場合にはフィルムがちぎれる
等の不都合が生じてくる。
重量%未満である場合は、満足のいく熱線遮蔽効果が得
られず、一方20重量%を超えて過度に配合すると可視
光線透過性が著しく低下し満足な明るさが得られなくな
る。更に熱線反射粒子の過度の配合は、表面粗度の悪化
やクレーター状のへこみが生じたり、フィルム成形時に
破断する等、粒子径の大きい熱線反射粒子を用いたとき
と同様の欠点が現われてくる。熱線反射粒子の好ましい
配合量は、要求される熱線遮蔽作用、可視光線透過性お
よび外観の程度に応じて上記範囲から適宜選定すればよ
いが、より一般的な配合量は1〜10重量%の範囲であ
る。
脂よりなる熱線遮蔽層は、厚さ20〜300μm、より
好ましくは50〜200μmの薄肉層としなければなら
ない。これは、熱線反射粒子を薄肉の透明樹脂層内へ集
中的に含有させることによって、より少ない配合量で熱
線遮蔽効果を有効に発揮させると共に、優れた可視光線
透過率を確保するためであり、更には該熱線遮蔽層と積
層される透明ポリカーボネート系樹脂層(以下、単に透
明樹脂層ということがある)による強化効果を有効に発
揮させるうえでも重要な要件となる。
体に均一に分散させて熱線遮蔽作用をもたせる技術は公
知であるが、この方法では希望する熱線遮蔽効果を確保
するために多量の熱線反射粒子を配合しなければなら
ず、その増量に伴なうコスト上昇に加えて該粒子の混入
された樹脂層の物性(殊に耐衝撃性や可撓性)が悪化
し、更には可視光線透過性も著しく低下してくる。しか
しながら、上記の様に熱線反射粒子を薄肉のアクリル系
樹脂層内へ集中的に含有させれば、より少ない熱線反射
粒子の配合量で可視光線透過率の低下を最小限に抑えつ
つ優れた熱線遮蔽能を発揮させることができ、しかも熱
反射粒子の集中配合による物性低下については、これと
積層される透明なポリカーボネート系樹脂層によって十
分に補強することができるので、物性不足の問題も解消
されることになる。
脂層は、物性低下の原因となる熱線反射粒子等は全く配
合されておらず、且つアクリル系樹脂に指摘される耐衝
撃性不足を補なうことのできる可視光線透過性樹脂とし
て、ポリカーボネート系樹脂が選択される。そして、こ
うした支持強化作用を有効に発揮させるには、該ポリカ
ーボネート系樹脂層の厚みを少なくとも0.5mm以上
の厚肉にしなければならず、これ未満の肉厚では支持強
化層としての機能を十分に果たすことができず、満足の
いく耐衝撃特性が得られなくなる。該透明ポリカーボネ
ート系樹脂層の好ましい肉厚は、上記下限値を満足する
条件の下で、得られる熱線遮蔽材の要求強度等に応じて
その都度任意に調整すればよい。ちなみに透明ポリカー
ボネート系樹脂の厚さが0.5mm未満である場合は、積
層材全体としての耐衝撃特性が不十分となり、実用性を
欠くものとなる。
ル系樹脂の中でも好ましいものとしては、メタクリル酸
メチル単独またはメタクリル酸メチルを50%以上含む
重合性不飽和単量体の共重合物が挙げられる。メタクリ
ル酸メチルと共重合可能な重合性不飽和単量体として
は、例えばアクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸(ア
クリル酸またはメタクリル酸の意味、以下同じ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シ
クロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アク
リル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)ア
クリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸テト
ラヒドロキシフルフリール、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート
等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上を併用す
ることができる。更にこれらのアクリル系樹脂は、耐衝
撃性向上のためゴム変性等を施したものが好ましい。
カーボネート系樹脂としては、2価フェノール類とカー
ボネート系前駆体とを溶液法または溶融法で反応させる
ことによって得られるものであり、2価フェノールの代
表例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン[ビスフェノールA]、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン等が例示される。また好ましい2価のフェノール類
はビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系であり、
特にビスフェノールを主成分とするものが好ましい。
ネート系樹脂層中には、本発明の前記目的の障害となら
ない範囲で、例えばガラス短繊維、着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、離形
剤等を配合することも勿論可能である。
への熱線反射粒子の配合法やこれを層状に形成する方
法、あるいはこれを支持強化用の透明ポリカーボネート
系樹脂層と積層する方法等にも格別の制限はないが、両
層が強固に接合した一体性の高い積層体を得るうえで特
に好ましいのは両層構成素材を熱ラミネート法、共押出
法、プレス成形法、射出成形法等により成形と同時に接
合一体化する方法であり、これらの方法によって得られ
る積層体の場合は、積層後に後加工(2次成形や孔あけ
加工等)を行った場合でも層間剥離等を起こすことがな
い、といった利点も享受できる。
ート系樹脂層の片面もしくは両面に、熱線遮蔽粒子の配
合されたアクリル系樹脂層を積層したものとすることが
必須となる。これは、ポリカーボネート系樹脂とアクリ
ル系樹脂の相互の利点を有効に発揮させつつ、それらの
欠点を相互に補完するために必須の要件となる。
特性に優れたものである反面耐候性に劣り、一方、アク
リル系樹脂は耐候性に優れたものである反面耐衝撃特性
の乏しいものであり、従って、ポリカーボネート系樹脂
層の片面もしくは両面にアクリル系樹脂をベース樹脂と
する熱線遮蔽層を積層すると、積層体全体としての耐衝
撃性はポリカーボネート系樹脂によって確保されると共
に、該ポリカーボネート系樹脂層に不足する耐候性は、
その片面もしくは両面に積層されるアクリル系樹脂の表
面保護効果によりポリカーボネート系樹脂層の耐候性劣
化が抑えられ、耐候性と耐衝撃特性のいずれにも優れた
熱線遮蔽材を得ることができるのである。
としては、ポリカーボネート系樹脂の片面に熱線反射粒
子含有アクリル系樹脂層を積層した二層構造、或はポリ
カーボネート系樹脂の両面に熱線反射粒子含有アクリル
系樹脂層を積層した三層構造、更にはポリカーボネート
系樹脂の表面に熱線反射粒子含有アクリル系樹脂層を積
層すると共に裏面側には熱線反射粒子未配合のアクリル
系樹脂を積層した三層構造のものが含まれ、また熱線反
射層に配合される熱線反射粒子は該層の全体に均一分散
状態で存在させるのが最も一般的であるが、場合によっ
ては熱線反射粒子を熱線反射層の上面側もしくは下面側
に片寄って混入させたり、あるいは厚み方向で濃度勾配
を設けることも可能である。
なく、最も一般的な平板状やフィルム状のほか波板状、
球面状、ドーム状等様々な形状のものが包含される。上
記の様に本発明は、薄肉の熱線遮蔽層と厚肉の透明ポリ
カーボネート系樹脂層を積層して一体接合したものであ
るが、この熱線遮蔽層はそれ単独で熱線遮蔽フィルムと
して利用することも可能である。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲
で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、
それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
は日本電色社製の「NDH−300A」を使用し、色差
は日本電色社製の「Z−300A」を用いてJIS K
7105に準拠して測定し、日射反射率は島津製作所
社製の「UV−3100PC」を使用しJIS R 3
106に準拠して測定した。また衝撃強度は、ASTM
D 256(アイゾットノッチ付き)に従って測定し
た。表面粗度については、東京精密社製「サーフコム4
75A」を使用し、トレーシングスピード3mm/swc、カ
ットオフ値25μmで、Ra:中心線平均粗さ、Rmax:
最大粗さ、Rz:十点平均粗さを測定した。
し、平均粒径15μmの雲母チタン(メルク社製「イリ
オジン211」)5重量部、および紫外線吸収剤(チバ
ガイギー社製「チヌビン234」)5重量部を添加し、
タンブラーを用いて充分均一に混和した後、造粒装置に
よりペレットを作成し、該ペレットを用いて押し出しフ
ィルム成膜装置により厚さ100μmの熱線遮蔽フィル
ムを得た。
名「パンライトK1285Z」)を透明樹脂材として使
用し、これをTダイで厚さ約3mmのシート状に押出成
形しつつ、前記で得た熱線遮蔽フィルムをロールで加熱
圧着し、図1(一部拡大断面図、図中1は透明樹脂層、
2は熱線遮蔽層を示す)に示す様な構造の熱ラミネート
積層材を製造した。
樹脂材の構成を表1に示す様に変更した以外は実施例1
と同様にして熱ラミネート積層材を製造した。
し、平均粒径15μmの雲母チタン(メルク社製「イリ
オジン211」)5重量部、および紫外線吸収剤(チバ
ガイギー社製「チヌビン234」)5重量部を添加し、
タンブラーを用いて充分均一に混和した後、造粒装置に
よりペレットを作成し、該ペレットを用いて押し出しフ
ィルム成膜装置により厚さ100μmの熱線遮蔽フィル
ムを得た。
名「パンライトK1285Z」)を透明樹脂材として使
用し、これをTダイで厚さ約3mmのシート状に押出成
形しつつ、前記で得た熱線遮蔽フィルムをロールで加熱
圧着し、同時にその裏面側には厚さ50μmのアクリル
フィルム(鐘淵化学社製商品名「サンデュレン007N
BT」)をロールで加熱圧着し、図2(一部拡大断面
図、図中1,2は図1と同じ、3はアクリル樹脂層を示
す)に示す様な構造の熱ラミネート積層材を製造した。
リカーボネート樹脂層の厚さを2.80mmに変更した
以外は全く同様にして熱ラミネート積層材を製造した。
側に積層するものとして、平均粒径が15μmの雲母チ
タン(メルク社製「イリオジン211」)5重量%を含
有する厚さ50μmまたは100μmのPMMAフィル
ムを使用し、一方、裏面側に積層するものとしては、平
均粒径が15μmの雲母チタン(メルク社製「イリオジ
ン211」)5重量%を含有するいずれも厚さが50μ
mのPMMAフィルムを使用し、以下実施例5と同様に
して図3,4(一部拡大断面図)に示す如く、透明樹脂
層1の両面に熱線遮蔽層2が形成された三層構造の熱ラ
ミネート積層材を製造した。
(平均粒径15μm)、「イリオジン221」(平均粒
径15μm)、「イリオジン231」(平均粒径15μ
m)、「イリオジン111」(平均粒径6μm)または
テイカ社製の「テイカパールTP−350」(平均粒径
10μm)を使用した以外は、前記実施例1と全く同様
にして熱ラミネート積層材を製造した。尚、これらの雲
母チタンは、雲母に対する酸化チタン被覆率が異なるも
のである。
セレン(平均粒径3μm)、塩基性炭酸鉛(平均粒径1
5μm)または雲母チタン(平均粒径15μm)を使用
した以外は前記実施例1と全く同様にして熱ラミネート
積層材を製造した。
0.2重量部の平均粒径30μmの雲母チタン(メルク
社製「イリオジン219」)を添加しブレンダーで均一
に溶融混合した後、Tダイを用いて厚さ3mmに押出成
形し、図5(一部拡大断面図、図中4は熱線反射粒子が
全体に分散された樹脂層を示す)に略示する様に、雲母
チタンが全体に均一に分散した熱線遮蔽シートを得た。
示す様に代えた以外は比較例1と同様にして熱線遮蔽シ
ートを得た。
0.5重量部の平均粒径30μmの雲母チタン(メルク
社製「イリオジン219」)を添加し、ブレンダーで均
一に溶融混合した後、ペレタイザーで造粒して雲母チタ
ン含有ポリカーボネート樹脂ペレットを製造した。この
ペレットと、雲母チタンを配合していないポリカーボネ
ート樹脂ペレットを使用し、これらを共押出し用のTダ
イを用いて、雲母チタン含有ポリカーボネート樹脂層が
2.0mm、雲母チタンを配合していないポリカーボネー
ト樹脂層が1.0mmのシートを共押出成形し、図6に示
す構造の熱線遮蔽性積層材を製造した。
脂層の構成を表2に示す様に変更した以外は実施例1と
全く同様にして熱ラミネート積層材を製造した。
μmの「イリオジン219」(メルク社製)を使用し、
熱線遮蔽層および透明樹脂層の構成を表2に示す様に変
更した以外は実施例1と全く同様にして熱ラミネート積
層材を製造した。
B」)99.7重量部に対し、0.3重量部の雲母チタ
ン(メルク社製「イリオジン211」)を添加し、タン
ブラーを用いて十分均一に混練した後、Tダイを用いて
厚さ3mmに押し出し成形し、図5に略示する様に雲母
チタンが全体に均一に分散した熱線遮蔽シートを得た。
量部の雲母チタン(「イリジオン211」)を添加し、
ブレンダーで均一に溶融混合した後、ペレタイザーで造
粒して雲母チタン含有ポリカーボネート樹脂ペレットを
製造した。このペレットと、雲母チタンを配合していな
いポリカーボネート樹脂ペレットを使用し、これらを3
層共押出し用のTダイを用いて、中央の雲母チタン含有
ポリカーボネート樹脂層が100μm、両側の雲母チタ
ンを配合していないポリカーボネート樹脂層が夫々1.
45mmのシートを共押出成形し、図7に示す構造の熱線
遮蔽性積層材を製造した。
の積層構成を表1,2に示すと共に、それらの熱線遮蔽
特性や光線透過特性等を表3,4に、また上記実施例お
よび比較例のうち代表的なものについて耐候性、アイゾ
ット衝撃強度および表面粗度を調べ、結果を表5,6に
示す。
る。本発明の規定要件を全て満足する実施例は、いずれ
も全光線透過率と日射反射率においてバランスの取れた
性能を発揮しており、且つ表面性状が良好で耐候性や耐
衝撃特性においても非常に優れたものであることが分か
る。
の要件を欠く比較例では、全光線透過率の高いものは日
射反射率が低かったり、また逆に全光線透過率の低いも
のでは日射反射率が高かったり、両者にバランスの取れ
たものとは言えず、或は表面平滑性が不良で製品外観が
悪かったり、耐候性や耐衝撃特性が不十分であるなど、
本発明実施例の様に全ての特性を満足するものは得られ
ていない。
樹脂としてメタクリル樹脂を使用した場合、耐候性につ
いては実施例とほぼ同等であるが、衝撃強度については
著しく劣ることが分かる。これは、メタクリル樹脂とポ
リカーボネート樹脂の根本的な耐衝撃特性の違いによる
ものである。又、比較例17と実施例を比べると、衝撃
強度についてはほぼ同等であるが、耐候性に著しい差が
認められることが分かる。
める熱線反射粒子の含有量と日射反射率および全光線透
過率の関係を示したグラフであり、これらのグラフから
も、本発明により熱線反射粒子の効果をより有効に発揮
せしめ得ることが理解される。また、図10は、実施例
1〜4で得たシートの波長と反射率の関係、図11は、
比較例1〜3で得たシートの波長と反射率の関係を夫々
示している。更に図12は、熱線反射層の厚みを変えた
時の熱線反射粒子の含有率とラミネート材の表面粗度の
関係を調べた結果を示したものであり、熱線反射粒子の
含有率と表面粗度の間にはほぼ一次直線的関係が認めら
れる。また図13は、熱線反射粒子の平均粒径と表面粗
度の関係を示したグラフであり、平均粒径が小さいもの
では表面粗度が小さく且つ安定した値を示しているが、
平均粒径が大きくなると表面粗度が大きくなるばかりで
なくその値には大きなバラツキが認められ、安定した表
面粗度のフィルムが得られなくなることが分かる。
較的少ない熱線反射粒子の使用量で、可視光線透過率の
低下を抑制しつつ熱線遮蔽効果を高め、更には耐候性お
よび耐衝撃特性に優れた熱線遮蔽材を提供し得ることに
なった。
拡大断面図である。
拡大断面図である。
拡大断面図である。
拡大断面図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
射反射率の関係を示すグラフである。
光線透過率の関係を示すグラフである。
係を示すチャートである。
係を示すチャートである。
すグラフである。
示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱線反射粒子を含有しない厚さ0.5m
m以上の透明ポリカーボネート樹脂層の片面もしくは両
面に、平均粒子径が3〜15μmの熱線反射粒子を0.
5〜20重量%含有する厚さ20〜300μmのアクリ
ル系樹脂薄肉層が形成されると共に、該アクリル系樹脂
薄肉層の少なくとも1方は最表面側に形成されたもので
あることを特徴とする熱線遮蔽材。 - 【請求項2】 熱ラミネート成形、共押出成形、プレス
成形または射出成形によって成形されたものである請求
項1記載の熱線遮蔽材。
Priority Applications (1)
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JP32228093A JP2960846B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-12-21 | 熱線遮蔽材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-140796 | 1993-06-11 | ||
JP14079693 | 1993-06-11 | ||
JP32228093A JP2960846B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-12-21 | 熱線遮蔽材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0752335A JPH0752335A (ja) | 1995-02-28 |
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---|---|---|---|
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JP2007076186A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 日射遮蔽用合わせ構造体 |
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-
1993
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