JP2960305B2 - ベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造 - Google Patents
ベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造Info
- Publication number
- JP2960305B2 JP2960305B2 JP20185994A JP20185994A JP2960305B2 JP 2960305 B2 JP2960305 B2 JP 2960305B2 JP 20185994 A JP20185994 A JP 20185994A JP 20185994 A JP20185994 A JP 20185994A JP 2960305 B2 JP2960305 B2 JP 2960305B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- beckenbach
- brick
- bricks
- vertical cylindrical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉内周壁の補修を容易
としたベッケンバッハ式石灰炉等堅型円筒炉の炉壁構造
に関する。
としたベッケンバッハ式石灰炉等堅型円筒炉の炉壁構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】ベッケンバッハ式石灰炉は、図5にその
一例の略示断面を示すように、搭状に構築され、その炉
筒1の中央部には内筒2が立設され、石灰石を上方から
投入して炉筒1と内筒2との間を継ぐビーム3、3によ
り振分け、バーナ4、4からの火炎により石灰石が所定
のルートを流れる間に焼成されるようになされている。
一例の略示断面を示すように、搭状に構築され、その炉
筒1の中央部には内筒2が立設され、石灰石を上方から
投入して炉筒1と内筒2との間を継ぐビーム3、3によ
り振分け、バーナ4、4からの火炎により石灰石が所定
のルートを流れる間に焼成されるようになされている。
【0003】このベッケンバッハ式石灰炉の炉筒1およ
び内筒2の周壁は、図6にその一つを示すように上下左
右の四側面のうちの2面に凹部5a、5aを、他の2面
に凸部5b、5bを有する構造のセクタ状の煉瓦5をそ
の凹部5aと凸部5bとを互いに嵌合させて積み上げる
ことにより施工されている。
び内筒2の周壁は、図6にその一つを示すように上下左
右の四側面のうちの2面に凹部5a、5aを、他の2面
に凸部5b、5bを有する構造のセクタ状の煉瓦5をそ
の凹部5aと凸部5bとを互いに嵌合させて積み上げる
ことにより施工されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって上記石灰炉
の周壁を構成している煉瓦5が損傷しこれを補修する際
には、煉瓦5が凹凸嵌合しているので局部的に煉瓦5を
差し替えることができず、そのため広範囲にわたり解体
しないと積み替えることができないばかりでなく、周壁
の損傷しやすい箇所は上部および下部の燃焼室6、6附
近に集中するため、この周辺には開口部が多く存在して
いる関係上、解体されずに残存する煉瓦5を支えておく
ことが難しい。
の周壁を構成している煉瓦5が損傷しこれを補修する際
には、煉瓦5が凹凸嵌合しているので局部的に煉瓦5を
差し替えることができず、そのため広範囲にわたり解体
しないと積み替えることができないばかりでなく、周壁
の損傷しやすい箇所は上部および下部の燃焼室6、6附
近に集中するため、この周辺には開口部が多く存在して
いる関係上、解体されずに残存する煉瓦5を支えておく
ことが難しい。
【0005】そのため残存煉瓦の支持は、モルタルによ
る接着力と、煉瓦同士の凹凸嵌合に頼っているのが実情
であるが、いつ崩落するか分らない状態で煉瓦の積み替
え作業を行なうことになって、きわめて危険な状況下で
の作業が強いられているという問題があった。
る接着力と、煉瓦同士の凹凸嵌合に頼っているのが実情
であるが、いつ崩落するか分らない状態で煉瓦の積み替
え作業を行なうことになって、きわめて危険な状況下で
の作業が強いられているという問題があった。
【0006】本発明はこれに鑑み、損傷煉瓦を除去した
あとに残る煉瓦の崩落がなく、かつ補修範囲を最小限に
抑えて工費の低減を図ることを可能とするベッケンバッ
ハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造を提供することを目
的とする。
あとに残る煉瓦の崩落がなく、かつ補修範囲を最小限に
抑えて工費の低減を図ることを可能とするベッケンバッ
ハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来の技術が有する
問題点を解決する手段として本発明は、炉の周壁が四側
面に凹部およびこれに対応する凸部を有する煉瓦を積み
重ねて構成されるベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉
において、炉の鉄皮の周面周方向に煉瓦受け金具を上下
方向に所定の間隔をおいて固着し、その上に前記煉瓦を
積層し、この煉瓦受け金具の下部とその下位の煉瓦上面
との間の空隙部に不定形耐火物を充填したことを特徴と
する。
問題点を解決する手段として本発明は、炉の周壁が四側
面に凹部およびこれに対応する凸部を有する煉瓦を積み
重ねて構成されるベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉
において、炉の鉄皮の周面周方向に煉瓦受け金具を上下
方向に所定の間隔をおいて固着し、その上に前記煉瓦を
積層し、この煉瓦受け金具の下部とその下位の煉瓦上面
との間の空隙部に不定形耐火物を充填したことを特徴と
する。
【0008】
【作用】周壁の煉瓦が損傷をきたし、これを補修するに
際しては、補修すべき煉瓦の存在する煉瓦受け金具間の
煉瓦を解体することにより、それより上位の煉瓦は煉瓦
受け金具により支持されているので崩落の危険がなく、
それより下位の煉瓦受け金具上に新たな煉瓦を積み込む
ことにより損傷箇所の積み替えができる。積み込み後、
その最上位の煉瓦と煉瓦受け金具の下面との間に不定形
耐火物を充填して補修が完了する。
際しては、補修すべき煉瓦の存在する煉瓦受け金具間の
煉瓦を解体することにより、それより上位の煉瓦は煉瓦
受け金具により支持されているので崩落の危険がなく、
それより下位の煉瓦受け金具上に新たな煉瓦を積み込む
ことにより損傷箇所の積み替えができる。積み込み後、
その最上位の煉瓦と煉瓦受け金具の下面との間に不定形
耐火物を充填して補修が完了する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。
説明する。
【0010】図1は本発明の適用対象の一つであるベッ
ケンバッハ式石灰炉の内筒2の周壁の一部の断面を示す
もので、炉殻を構成するため内部に空間を有して2重筒
状とされた鉄皮7の周面周方向に平面形状がリング状を
なす金属製棚板8とこれを支えるため棚板8の下面放射
方向に溶接等で固着された複数のリブ9とからなる煉瓦
受け金具10が上下方向に所定の間隔(例えば500〜
1500mm間隔)で溶接等により固着されている。
ケンバッハ式石灰炉の内筒2の周壁の一部の断面を示す
もので、炉殻を構成するため内部に空間を有して2重筒
状とされた鉄皮7の周面周方向に平面形状がリング状を
なす金属製棚板8とこれを支えるため棚板8の下面放射
方向に溶接等で固着された複数のリブ9とからなる煉瓦
受け金具10が上下方向に所定の間隔(例えば500〜
1500mm間隔)で溶接等により固着されている。
【0011】上記煉瓦受け金具10の直下位置の鉄皮7
の周面には煉瓦受け金具10の棚板8より若干長いアン
カスタッド11が周方向に所定のピッチで固着されてい
る。このアンカスタッド11はL形状に屈曲された金属
棒からなり、その先端11aは図4に平面を示すように
Y字状(またはL字状、T字状)とされており、その基
部11bが直接鉄皮7に溶接されるか、あるいは図3に
示しているようにパイプ材12を鉄皮7に垂直方向に溶
接しておき、このパイプ材12にアンカスタッド11の
基部11bを落し込んで取付けるようにしてもよい。
の周面には煉瓦受け金具10の棚板8より若干長いアン
カスタッド11が周方向に所定のピッチで固着されてい
る。このアンカスタッド11はL形状に屈曲された金属
棒からなり、その先端11aは図4に平面を示すように
Y字状(またはL字状、T字状)とされており、その基
部11bが直接鉄皮7に溶接されるか、あるいは図3に
示しているようにパイプ材12を鉄皮7に垂直方向に溶
接しておき、このパイプ材12にアンカスタッド11の
基部11bを落し込んで取付けるようにしてもよい。
【0012】内筒2の周壁は、前記図6に示した凹、凸
部5a、5bを有する煉瓦5を積み込んで構成される
が、これら煉瓦5は各煉瓦受け金具10、10…の上面
からスタートし、上位の煉瓦受け金具10の下部に近い
高さ位置まで積み上げる。そしてその最上段の煉瓦5の
上面と煉瓦受け金具10の下面との間の空隙部(空隙高
さ100〜200mm程度)には、キャスタブル13
(不定形耐火物)を、流し込み、吹付け、こて塗り等に
よりアンカスタッド11を内蔵するようにして充填す
る。図1において14は鉄皮7の内周面にそって貼られ
るボード、15、15…はその内周に積まれる煉瓦を示
す。
部5a、5bを有する煉瓦5を積み込んで構成される
が、これら煉瓦5は各煉瓦受け金具10、10…の上面
からスタートし、上位の煉瓦受け金具10の下部に近い
高さ位置まで積み上げる。そしてその最上段の煉瓦5の
上面と煉瓦受け金具10の下面との間の空隙部(空隙高
さ100〜200mm程度)には、キャスタブル13
(不定形耐火物)を、流し込み、吹付け、こて塗り等に
よりアンカスタッド11を内蔵するようにして充填す
る。図1において14は鉄皮7の内周面にそって貼られ
るボード、15、15…はその内周に積まれる煉瓦を示
す。
【0013】したがって、上記炉筒1または内筒2の周
壁の煉瓦5に損傷をきたし、その損傷した箇所を補修す
るに際しては、その補修を要する煉瓦が存在している箇
所の煉瓦受け金具10、10間の煉瓦5を所定の幅にわ
たり解体する。このときそれより上位の煉瓦5は上位の
煉瓦受け金具10により支持されているので崩落する危
険はない。
壁の煉瓦5に損傷をきたし、その損傷した箇所を補修す
るに際しては、その補修を要する煉瓦が存在している箇
所の煉瓦受け金具10、10間の煉瓦5を所定の幅にわ
たり解体する。このときそれより上位の煉瓦5は上位の
煉瓦受け金具10により支持されているので崩落する危
険はない。
【0014】補修箇所のある煉瓦受け金具10、10間
の煉瓦5を解体したのち下位の煉瓦受け金具10上に新
たな煉瓦5を積み上げ、上位の煉瓦受け金具10の下部
に近い位置まで積層する。積層後、上位の煉瓦受け金具
10と最上位の煉瓦5の上面との間の空隙部にキャスタ
ブル13を流し込み、吹付け、こて塗り等により充填
し、補修作業を完了する。
の煉瓦5を解体したのち下位の煉瓦受け金具10上に新
たな煉瓦5を積み上げ、上位の煉瓦受け金具10の下部
に近い位置まで積層する。積層後、上位の煉瓦受け金具
10と最上位の煉瓦5の上面との間の空隙部にキャスタ
ブル13を流し込み、吹付け、こて塗り等により充填
し、補修作業を完了する。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、補
修すべき箇所以外の残存する煉瓦は煉瓦受け金具により
支えられているので崩落や倒壊するおそれがなく、これ
ら崩壊を気にせずに安心して補修作業に専念することが
でき、入念な作業ができて高精度な周壁を構築施工する
ことができる。また、補修範囲を限定することができる
ので、資材管理が容易かつ正確にできるとともに工事費
に無駄が生じず、補修費を安価に抑えることができる。
修すべき箇所以外の残存する煉瓦は煉瓦受け金具により
支えられているので崩落や倒壊するおそれがなく、これ
ら崩壊を気にせずに安心して補修作業に専念することが
でき、入念な作業ができて高精度な周壁を構築施工する
ことができる。また、補修範囲を限定することができる
ので、資材管理が容易かつ正確にできるとともに工事費
に無駄が生じず、補修費を安価に抑えることができる。
【図1】本発明を適用したベッケンバッハ式石灰炉の周
壁の一部を示す断面図。
壁の一部を示す断面図。
【図2】同、正面図。
【図3】本発明の要部の拡大断面図。
【図4】アンカスタッドの平面図。
【図5】ベッケンバッハ式石灰炉の概要を示す断面図。
【図6】上記炉の周壁に用いられる煉瓦の一つを示す斜
視図。
視図。
【符号の説明】 5 煉瓦 5a 凹部 5b 凸部 7 鉄皮 10 煉瓦受け金具 11 アンカスタッド 13 不定形耐火物(キャスタブル)
Claims (2)
- 【請求項1】炉の周壁が四側面に凹部およびこれに対応
する凸部を有する煉瓦を積み重ねて構成されるベッケン
バッハ式石灰炉等竪型円筒炉において、炉の鉄皮の周面
周方向に煉瓦受け金具を上下方向に所定の間隔をおいて
固着し、その上に前記煉瓦を積層し、この煉瓦受け金具
の下部とその下位の煉瓦上面との間の空隙部に不定形耐
火物を充填したことを特徴とするベッケンバッハ式石灰
炉等竪型円筒炉の炉壁構造。 - 【請求項2】前記煉瓦受け金具の設置位置の下位の鉄皮
の周面にアンカスタッドを周方向に所定のピッチをもっ
て固着し、このアンカスタッドを内蔵して不定形耐火物
を充填するようにした請求項1記載のベッケンバッハ式
石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20185994A JP2960305B2 (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | ベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20185994A JP2960305B2 (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | ベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0861862A JPH0861862A (ja) | 1996-03-08 |
JP2960305B2 true JP2960305B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=16448077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20185994A Expired - Fee Related JP2960305B2 (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | ベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2960305B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5478867B2 (ja) * | 2008-10-10 | 2014-04-23 | 日立造船株式会社 | 耐火壁装置および熱交換器 |
CN102183146A (zh) * | 2011-03-03 | 2011-09-14 | 洛阳市科创耐火材料有限公司 | 一种立式石灰窑工作衬的整体浇注技术 |
-
1994
- 1994-08-26 JP JP20185994A patent/JP2960305B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0861862A (ja) | 1996-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3274742A (en) | Refractory wall construction | |
US5632937A (en) | Method of installing a refractory lining | |
JP2007237206A (ja) | タンク鏡板の現地製作方法、並びに、該方法に用いるタンク鏡板組立体及び鏡板組立用仮設架台 | |
JP2960305B2 (ja) | ベッケンバッハ式石灰炉等竪型円筒炉の炉壁構造 | |
JP5277106B2 (ja) | 覆工構造及び覆工方法 | |
US2384859A (en) | Heat-resisting wall construction | |
JP4860427B2 (ja) | 高炉炉壁の築造方法 | |
US3828509A (en) | Refractory block for lining firing and melting chambers | |
US6017487A (en) | Lid of preformed refractory material for metallurgical melting furnace | |
CN212897656U (zh) | 一种装配式预制柱钢筋定位工装 | |
EP3450576A1 (en) | Supplementary post for checker brick bracket, checker brick bracket and post-increasing method | |
JPH03267422A (ja) | 鉄筋の配設方法及びこれに使用される機械継手用治具 | |
JP6208523B2 (ja) | 垂直円筒貯水槽の建設工法 | |
JP5344702B2 (ja) | 柱とスラブの接合構造 | |
JPH06299606A (ja) | 鋼管柱と梁の接合構造 | |
JPS594042Y2 (ja) | 羽口上部の煉瓦積み構造 | |
JPH11217608A (ja) | 高炉の内張り方法 | |
JP6620370B2 (ja) | 建造物の補修補強構造および補修補強工法 | |
JP3845492B2 (ja) | ボイラ火炉ホッパー内の炉壁点検足場及び作業床の架設工法 | |
JP6588721B2 (ja) | ばら物貯槽 | |
JP7269807B2 (ja) | 屋上設備基礎構造及びその施工方法 | |
US6058669A (en) | Joint of concrete building elements | |
JP2000017641A (ja) | 斜組杭の杭頭部施工方法 | |
JP3044822U (ja) | ボイラ火炉ホッパー用軽量補助足場 | |
JPH025353Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |