JP2960116B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム箔

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は電解コンデンサ電極用アルミニウム箔、と
くに中高圧用の陽極材料として用いられるアルミニウム
箔に関する。
従来の技術 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔は、その実効表
面積を拡大して単位面積当りの静電容量を増大するた
め、一般に電気的あるいは電気化学的なエッチング処理
が施される。そしてこの拡面率を上げるために、エッチ
ング処理により箔表面に形成されるエッチングピットの
密度を増大することについて、従来から多くの研究がな
されてきた。なかでも、エッチングピットの密度は、ア
ルミニウム箔の表面部の組成、組織に大きく影響される
ことの知見から、特公昭62−42370号公報に見られるよ
うに、表層部に、Pb、Bi、Inの群から選ばれた1種以上
の元素を高濃度に含有せしめるものとする技術の有用性
が提案されている。そしてかゝるアルミニウム箔の製造
は、その一例として、アルミニウム箔の表面にPb、In及
びBiの少なくとも1種を化合物の状態で付与し、これら
金属の融点以上の温度で熱拡散処理し、必要ならば常法
に従って焼鈍を行うものとすることが提案されている。
発明が解決しようとする課題 この発明は、上記のような従来技術の背景の中で、ア
ルミニウム箔の表面に高濃度に含有せしめて拡面率の増
大に有効に寄与せしめうる上記以外の元素を探索し、そ
の分布状態と分布量との関係から、最も拡面率の拡大に
有効な範囲を見出すことにより、静電容量の増大をはか
りうる電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を提供する
ことを目的とする。
課題を解決するための手段 この発明は、上記拡面率の増大に有効に作用する元素
として、Bを選択するものである。
而して、この発明は、アルミニウム純度が99.9%以上
でかつBを箔の全体中に1〜30ppm含有するアルミニウ
ム箔からなり、表面から厚さ0.1μmまでの表層部のB
含有量が該表層部を除く箔内部のB含有量の2〜100倍
の範囲に設定されてなることを特徴とする電解コンデン
サ電極用アルミニウム箔を要旨とする。
この発明において、アルミニウム箔の全体としてのア
ルミニウム純度に99.9%以上を必要としかつBの箔全体
中の含有量が1〜30ppmの範囲に限定されるのは、周知
のごとく、上記未満の純度でかつBを30ppmを超えて含
有するときは、電解エッチング時にエッチングピットの
成長が多くの不純物の存在によって阻害され、均一な深
いトンネル状ピットを形成できず、従って静電容量の高
いアルミニウム箔を得ることができないためである。ま
た、Bの含有量が1ppm未満では、エッチングピットが少
ないものとなって静電容量の向上効果を十分に得ること
ができないためである。好ましくはアルミニウム純度9
9.98%以上でBを10〜20ppm程度に含有せしめたものを
用いるのが良い。
アルミニウム箔の表面から0.1μmの厚さの表層部の
範囲内にBを高濃度に含有せしめることは、静電容量の
増大効果を得るための主要素をなすものであり、上記高
濃度の含有によって箔表面の酸化皮膜が微細な欠陥部を
無数に有するものとなり、エッチングの初期の段階で上
記欠陥部がエッチングの開始点となり、多数のエッチン
グピットが形成され、以降箔内面にトンネル状に深く進
行するため、より大きな拡面率が得られることによるも
のと考えられる。従って、表層部の厚さ0.1μmは、必
ずしもその数値自体に作用効果上の臨界意義を有するも
のではなく、その厚み範囲内の表層部においてBの含有
量が該表層部を除く箔の内部のB含有量に対しその2〜
100倍であるべきものとする点にその限定意義を有する
ものである。従ってまた、Bは上記表層部に均一に分布
していることを要するものではなく、むしろ更にその表
面部に高濃度に偏在することが好ましいものである。
表層部におけるBの含有量が該表層部を除く箔内部の
B含有量の2倍未満では、エッチングピットの密度が不
十分なものとなり、十分な静電容量の増大効果を得るこ
とができない。一方、Bの表層部含有量が箔内部のそれ
の100倍を超えると、アルミニウム箔表面の耐食性が著
しく低下し、箔表面の全面溶解につながり、かえって表
面積が小さいものとなる。上記表層部におけるBの含有
量の最も好ましい範囲は、箔内部の含有量に対し概ね3
〜50倍である。
上記の如く表層部にBを高濃度に含有するアルミニウ
ム箔の製造は、アルミニウム地金を溶解する段階で所要
量のBを添加し、鋳造後、常法に従って熱間圧延、冷間
圧延、箔圧延、要すればその間に更に中間焼鈍を行って
製箔し、この箔を例えば460〜580℃で1〜24時間、好ま
しくは485〜540℃で2〜5時間の加熱処理を施すことに
よって製造することができる。地金中に添加したBは、
上記加熱処理によって表層部に濃化し、上記添加量との
関係においてこの発明の規定範囲に表層部に集中的に含
有せしめたものとすることができる。
もっとも、この発明に係るアルミニウム箔の製造は、
上記に限定されるものではなく、実質的にBを添加しな
いアルミニウム箔の表面に別途Bをイオンスパッタリン
グ、蒸着、もしくはBを含む液中に浸漬する等の方法で
適宜厚みの皮膜として付与し、然るのち熱処理を行うこ
とによって該表面のBを表層部に拡散せしめるものとし
ても良い。更には、上記両手段を併用するものとしても
良い。
発明の効果 この発明に係る電解コンデンサの電極用アルミニウム
箔は、エッチング性に優れ、エッチング処理により極め
て大きな拡面率を得ることができると共に、該エッチン
グ時において箔表面の全面溶解を抑制しうる。
従って、大きな静電容量を有し、電気的特性に優れる
と共に、強度にも優れたものとなしうる。
実施例 純度99.99%の純アルミニウム地金(Si:0.002%、Fe:
0.002%)にBを第1表に示す各種の含有量(アルミ箔
中のB含有量)となるように添加し、溶解鋳造、熱間圧
延、冷間圧延、箔圧延、中間焼鈍、箔圧延を順次実施し
て厚さ0.1mmのアルミニウム箔に製造した。そして、こ
のアルミニウム箔の表面に、Bをイオンスパッタリング
により所定量付与したものと、付与しないそのまゝのも
のとを各種作製した。次いで、これらのアルミニウム箔
に、真空下で530℃×3時間の最終焼鈍処理を施し、電
解コンデンサ電極材としての各種供試料を得た。
これらの各種供試料は、表面から0.1μmの表層部に
おけるBの含有量が、該表層部を除いた箔内部における
Bの含有量との比較において第1表に併記する倍率を有
するものとした。
次いで、上記の各種アルミニウム箔を、液温85℃の5w
t%塩酸及び20wt%硫酸を含むエッチング液で、電流密
度20A/dm2の直流電流を通じて1分30秒間の第1段エッ
チングを施したのち、液温85℃の5wt%塩酸及び0.2wt蓚
酸を含むエッチング液で、電流密度5A/dm2の直流電流に
より9分間の第2段エッチングを施した。
そして、上記エッチド箔を380Vに化成し、それぞれの
静電容量を測定し、実質的にBを含有しない比較例No.8
の試料の静電容量を100%とした場合の他の各試料の静
電容量を対比し、その結果を第1表に併記した。
上記第1表の結果から分かるように、表層部にBを本
発明の規定量の範囲で含有する電極箔は、実質的にそれ
を含まない箔及び表層部に過多にBを含有する箔に較
べ、静電容量の増大効果を有し、併せて強度に優れるも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅津 正蔵 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/04 H01G 9/045

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム純度が99.9%以上でかつBを
    箔の全体中に1〜30ppm含有するアルミニウム箔からな
    り、表面から厚さ0.1μmまでの表層部のB含有量が該
    表層部を除く箔内部のB含有量の2〜100倍の範囲に設
    定されてなることを特徴とする電解コンデンサ電極用ア
    ルミニウム箔。
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