JP2958766B1 - ウエブ紙の胴巻き防止装置 - Google Patents

ウエブ紙の胴巻き防止装置

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JP2958766B1 JP10138368A JP13836898A JP2958766B1 JP 2958766 B1 JP2958766 B1 JP 2958766B1 JP 10138368 A JP10138368 A JP 10138368A JP 13836898 A JP13836898 A JP 13836898A JP 2958766 B1 JP2958766 B1 JP 2958766B1
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Abstract

【要約】 【課題】 印刷稼働中にウエブ紙の断紙があっても、印
刷胴へのウエブ紙の巻き付きを最小限できる。 【解決手段】 印刷稼働中に断紙した場合に、ウエブ紙
1を印刷胴の上流側で切断して後続のウエブ紙の供給を
断つと共に、印刷胴の回転を停止する輪転印刷機におい
て、印刷胴より下流側に、ウエブ紙の走行に関係して回
転する第1ローラー4とこれに接離可能にした第2ロー
ラー5とを有するローラー機構Bを設け、印刷胴とロー
ラー機構との間に、ウエブ紙の走行経路側に向けて切断
作用部を配すると共に、この切断作用部を、印刷胴の印
刷位置通過後の周面と第1ローラー4のウエブ紙案内側
周面の共通接触平面よりもウエブ紙の走行経路側に接近
させて設けた切断部材を有する付加切断機構Dを設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷稼働中に印
刷胴部より下流側でウエブ紙が断紙したときに、これと
連動して作動する切断装置にて印刷胴部の上流側でウエ
ブ紙を切断して後続のウエブ紙の供給を断つようにした
輪転印刷機において、前記印刷胴部より下流側の断紙位
置と印刷胴部間のウエブ紙が印刷胴に巻き付くのを最小
限にくい止めるためのウエブ紙の胴巻き防止装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】前記輪転印刷機にあっては、印刷胴部の
下流側で断紙したときに、この断紙部より上流側のウエ
ブ紙は、印刷胴部より下流側へ向かう張力がほとんどな
い状態になる。このためこの部分のウエブ紙はインキの
付着力により印刷胴に付着し、印刷胴の回転に従って引
き戻されてこの印刷胴に巻きついてしまう。
【0003】輪転印刷機におけるこのような問題を解決
するためのウエブ紙の胴巻き防止装置としては、例え
ば、実開昭3−23439号全文明細書(第1の公知技
術)、実開平4−2635号全文明細書(第2の公知技
術)及び特許第2523984号公報(第3の公知技
術)に示されるものが公知である。
【0004】第1の公知技術(実開平3−23439号
全文明細書)に示されたものは、印刷前のウエブ紙の切
断装置と、印刷後のウエブ紙を巻き取るべく周面に粘着
性を付与すると共に、位置変位によってウエブ紙のガイ
ドローラーと接離可能である粘着ローラーとを設け、更
に、印刷後のウエブ紙の断紙をウエブ紙のたるみ、また
はガイドローラーの回転停止、若しくは逆転によって検
出する検出手段を設け、検出手段のウエブ紙の断紙検出
信号に対応して、印刷機を停止し、かつ、前記切断装置
を作動させて印刷部の上流側のウエブ紙を切断して後続
のウエブ紙の供給を断つと共に、前記粘着ローラーを変
位させて印刷後のウエブ紙をガイドローラーとの間に挟
み、ガイドローラーの慣性回転によって粘着ローラーを
回転させ印刷後のウエブ紙をこの粘着ローラーに巻き取
るようになっている。
【0005】また、第2及び第3の公知技術(実開平4
−2635号全文明細書及び特許第2523984号公
報)に示されたものは、印刷胴の印刷位置通過直後の周
面及び印刷直後のウエブ紙の双方に近接させてカッター
を設け、ウエブ紙が断紙したときに、インキの粘着力に
よって印刷胴に付着して印刷胴の回転に従って印刷胴に
巻き付く際のウエブ紙の走行方向の変化によって生じる
印刷胴に隣接する位置のウエブ紙の湾曲部を前記カッタ
ーによって切断するものである。
【0006】なお、前記第2の公知技術には、カッター
による切断が確実に行われるように、カッターに近接さ
せて複数の針よりなる複数の針列を設ける形態も示され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の公知技術のう
ち、第1の公知技術に示されるものでは、粘着ローラー
周面にあらかじめ粘着性を付与しておいた場合には、ウ
エブ紙から発生する紙粉等のダストの付着及び空気や光
に曝されることによる粘着性の劣化が生じ、ウエブ紙が
断紙したときに粘着ローラーが所期の作用をなし得ない
ことがあった。
【0008】また、ウエブ紙の断紙を検出した信号に対
応させてその都度粘着ローラーの周面に粘着剤を付与す
る場合には、粘着剤が周辺に飛散し、これが輪転印刷機
のあちこちに付着してこれを汚すと共に、作業場内の大
気や作業フロアを汚してしまい、作業環境を悪化させて
いた。
【0009】更に、粘着ローラーに巻き付いたウエブ紙
を取り除いて当初の粘着ローラーに復元するには、多く
の時間を要していた。
【0010】第2及び第3の公知技術に示されたもので
は、印刷胴であるブランケット胴に極めて近接した位置
にカッターが設置されているため、このブランケット胴
のブランケットの取り付け、取り外し作業及び印圧調整
作業の際に邪魔になってその作業を困難にしており、保
守点検作業をも同様に困難にしていた。
【0011】また、第2の公知技術に記載される前記針
列を設ける形態を除けば、印刷胴に巻き込まれようとす
るウエブ紙に積極的に張力を生じさせるようになってお
らず、巻き込まれようとするウエブ紙がカッターに接触
しても切断されずにそのまま巻き込まれる事態を生じる
ことがあった。
【0012】更にまた、印刷胴とウエブ紙とに囲まれた
狭隘な箇所に、カッターとして認識し難い状態でカッタ
ーが設けられているため、前記ブランケットの取付け、
取り外し作業及び印圧調整作業、あるいは保守点検作業
の際にカッターや針列によって手や指を負傷しやすく、
労働安全面でも問題があった。
【0013】この発明は前述のことに鑑みなされたもの
で、印刷稼働中のウエブ紙が印刷胴部より下流側で断紙
したときに、この断紙位置と印刷胴部間のウエブ紙が印
刷胴に巻き付く、所謂胴巻きを確実に最小限にくい止め
ることができ、しかも簡単な構造に構成できるようにし
たウエブ紙の胴巻き防止装置を提供することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明に係るウエブ紙の胴巻き防止装置は、印刷
胴の回転により印刷されながら走行するウエブ紙を印刷
胴より上流位置で切断する切断装置と、前記ウエブ紙の
印刷胴より下流位置における断紙を検出する断紙検出手
段とを有し、断紙検出手段の断紙検出信号に基づいて切
断装置により前記ウエブ紙を切断して後続のウエブ紙の
供給を断つと共に、印刷胴の回転を停止するようにした
輪転印刷機において、印刷胴より下流側に、ウエブ紙の
走行に関係して回転しつつこのウエブ紙を走行方向に案
内する第1ローラーとこの第1ローラーに対して接離可
能に設けた第2ローラーとを有するローラー機構を設
け、印刷胴とローラー機構との間に、印刷胴の印刷位置
とローラー機構の第1ローラーとの間を走行するウエブ
紙の走行経路側に向けられると共に、印刷胴の印刷位置
通過後の周面と第1ローラーのウエブ紙案内側周面との
共通接触平面よりも前記ウエブ紙の走行経路側に接近さ
せて配された切断作用部を備えた切断部材を有する付加
切断機構を設け、前記断紙検出信号に基づいて第2ロー
ラーが第1ローラーに接触するようローラー機構を作動
するようにした構成になっている。
【0015】
【作 用】輪転印刷機による印刷稼働時において、印刷
胴よりウエブ紙の走行方向下流側でウエブ紙の断紙が発
生すると、これが断紙検出手段にて検出され、このとき
の検出信号にて印刷胴より上流側に配置されている切断
装置が作動されてウエブ紙が印刷胴の上流側で切断され
て後続のウエブ紙の供給が断たれると共に、ローラー機
構の第2ローラーが第1ローラーに接触され、更に輪転
印刷機の稼働が停止される。このとき、印刷胴及びロー
ラー機構の第1ローラーは少しの間慣性回転される。
【0016】ローラー機構の第2ローラーが慣性回転を
続ける第1ローラーに接触することにより、断紙により
張力がなくなったウエブ紙を両ローラー間に挟んで下流
側へ送り出そうとする。一方印刷胴部でも印刷胴の慣性
回転により切断装置にて切断されたウエブ紙が送り出さ
れるが、前記したように断紙によって下流側のウエブ紙
には張力がないので、印刷胴にて送り出されたウエブ紙
はインキの付着力で付着して印刷胴に巻き込まれてい
く。このとき、印刷胴とローラー機構間のウエブ紙に
は、第1ローラーの慣性回転に基づくローラー機構によ
る下流側へ向かう力と、印刷胴に巻き込まれることによ
る上流側へ向かう力とが作用し、その結果、このウエブ
紙が印刷胴の印刷位置通過後の周面と第1ローラーのウ
エブ紙案内側周面との間で強く引かれ、これら2つの周
面の共通接触平面よりウエブ紙の走行経路に接近させて
設けられた付加切断機構の切断部材の切断作用部に強く
押し付けられて切断される。
【0017】従って、付加切断機構から断紙部までのウ
エブ紙は慣性回転する印刷胴に巻き込まれることがな
い。なお、付加切断機構のこの切断部材にて切断された
切断部材より上流側のウエブ紙は印刷胴の慣性回転によ
り、この印刷胴に巻き込まれるが、その長さが極めて短
いため印刷胴から容易に除去される。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の1つの実施の形態を図
面を参照して説明する。図1,図2はウエブ紙1を介し
て互いに接触して回転する一対のブランケット胴2,
2′を有する、所謂B−B型のオフセット輪転印刷機の
印刷胴部Aを示している。この印刷胴部Aの各ブランケ
ット胴2,2′にはそれぞれ別個に版胴3,3′が接触
して回転するようになっている。そしてこれらの各胴が
一斉回転することによってウエブ紙1が図1における下
方から上方へ走行され、図示しないインキ供給装置によ
ってインキ供給された版胴3,3′の各周面の刷版の画
像が、ブランケット胴2,2′の各周面のブランケット
面を介してウエブ紙1の両面に印刷されるようになって
いる。
【0019】このB−B型のオフセット輪転印刷機にお
いて、これの印刷胴部Aのウエブ紙1の走行方向の下流
側に、第1ローラー4と第2ローラー5からなるローラ
ー機構Bが、また上流側に、刃板6と刃板受6aとの共
同作用によりこの間を通るウエブ紙1を切断する切断装
置Cがそれぞれ設けてある。
【0020】ローラー機構Bの第1ローラー4はウエブ
紙1の走行方向において、ブランケット胴2,2′の下
流側に適宜の距離だけ離隔され、ブランケット胴2,
2′の軸線と平行にかつ回転可能に設けられている。そ
してブランケット胴2,2′によって印刷を施されて走
行するウエブ紙1と接触してウエブ紙1の走行方向を変
更して案内すると共に、これに接触して走行するウエブ
紙1によって回転させられる。なお、ローラー機構Bの
第1ローラー4は、ウエブ紙1の走行速度と同じか、僅
かに速い周面速度となるように駆動回転させられてもよ
い。
【0021】また第2ローラー5は、外周面が例えば合
成ゴムで形成され、第1ローラー4の近傍に第1ローラ
ー4の軸線と平行に設けられた支持軸7a回りに角変位
可能に設けられた変位アーム7の開放端に回転可能に設
けられ、変位アーム7の角変位によってウエブ紙1を介
して第1ローラー4と接触可能であり、この接触により
第1ローラー4によって連れ回りさせられる。
【0022】変位アーム7は、角変位のための駆動手段
である流体圧シリンダー8の作動ロッドの先端が角変位
可能に連結されて設けられ、作動ロッドの伸縮作動によ
り支持軸7aを支点にして角変位される。流体圧シリン
ダー8は後に説明する断紙検出信号に基づいて作動する
ようになっている。
【0023】印刷胴部Aとローラー機構Bの間に付加切
断機構Dが設けてある。この付加切断機構Dはブランケ
ット胴2,2′のブランケットの取り付け、取り外しの
作業及び印刷調整作業のための十分なスペースを有する
ように、ブランケット胴2,2′から離隔された位置に
配置されている。
【0024】そしてこの付加切断機構Dは図2,図3に
示すようになっていて、印刷胴部Aからローラー機構B
に至るウエブ紙1の経路を隔てて刃先9a,9a′が対
向する一対の刃板9,9′を有している。この刃板9,
9′の刃先9a,9a′は、各ブランケット胴2,2′
の対向接触部と反対側の周面、すなわちブランケット胴
2,2′の印刷位置通過後の周面とローラー機構Bの第
1ローラー4のウエブ紙案内側周面との共通接触平面
L,L′よりも、ウエブ紙1の経路に接近した位置で、
フレーム10,11の間に設けられる。
【0025】具体的には、各刃板9,9′は、その刃先
9a,9a′が印刷胴部Aからローラー機構Bに至るウ
エブ紙1の経路に向けられ、ステー12,12′に取り
付けボルト13,13…により取り付けられている。ス
テー12,12′は取り付けブラケット14,15を介
してフレーム10,11に取り付けられている。
【0026】各刃板9,9′は、これの刃先9a,9
a′の上記ウエブ紙1の経路との間の隙間寸法δ,δ′
を調整できるようにステー12,12′のブラケット1
4,15に対するボルト16による取り付け部が長孔に
なっている。またブラケット14,15のフレーム1
0,11に対するボルト18による取り付け部が長孔に
なっていて、両ブラケット14,15がウエブ紙1の経
路と直角方向に位置調整ができるようになっている。ま
た、刃板9,9′の刃先9a,9a′は、この輪転印刷
機で使用する最大幅のウエブ紙1を切断できるよう、前
記最大幅より若干長くなっている。なおこの刃板9,
9′の刃先9a,9a′の形状としては鋸状が適切であ
るが、その形状は直刃状等これに押し付けられることに
ウエブ紙1が切断できるものであればよい。また、刃先
9a,9a′は全長にわたり凸または凹を形成する弓形
にし、ウエブ紙1の幅方向中央部、または両側縁部に刃
先9a,9a′との接触力が集中するようにしてもよ
い。
【0027】ローラー機構Bのウエブ紙1の経路の下流
側にウエブ紙1のたるみを検出してこのウエブ紙1が印
刷胴部Aの下流側で断紙したことを検出する断紙検出器
17が設けてある。そして、断紙検出器17の断紙検出
信号に基づいて前記した切断装置Cが切断作動すると共
に、輪転印刷機の稼働を停止し、更に、ローラー機構B
の流体圧シリンダー8が作動されて第2ローラー5が第
1ローラー4側に移動されるようになっている。
【0028】前記した構成において、印刷稼働中に印刷
胴部Aより下流側で走行中のウエブ紙1が断紙すると、
この印刷胴部Aより下流側のウエブ紙1がたるみ、これ
により断紙検出器17が断紙検出信号を出力する。
【0029】すると、この断紙検出信号に基づいて、オ
フセット輪転印刷機の稼働が停止されると共に、切断装
置Cとローラー機構Bの流体圧シリンダー8とが作動さ
せられる。
【0030】オフセット輪転印刷機の稼働が停止された
後のしばらくの間は、印刷胴部Aのブランケット胴2,
2′及びローラー機構Bの第1ローラー4は慣性力によ
って回転を続行する。また、ウエブ紙1は断紙によって
ブランケット胴2,2′よりも下流側へ向かって作用す
る張力を失い、ブランケット面のインキの粘着力でブラ
ンケット面に付着し、ブランケット胴2,2′の回転に
より、ブランケット胴2,2′より下流側で、かつ断紙
位置より上流側のウエブ紙1は引き戻され、いずれかの
ブランケット胴2また2′の周面に巻き込まれようとす
る。
【0031】断紙検出信号に基づいて作動する切断装置
Cは、刃板6がウエブ紙1の走行経路を横断し、かつ刃
板受5に設けられたスリット内に進入して、印刷胴部A
の上流位置で後続のウエブ紙1を切断し、後続のウエブ
紙1の供給を断つ。
【0032】断紙検出信号に基づいて作動するローラー
機構Bの流体圧シリンダー8は、作動ロッドを伸長さ
せ、変位アーム7を角変位させて第2ローラー5を第1
ローラー4側へ移動させ、両ローラー4,5の間にウエ
ブ紙1を挟み込む。この作動により、慣性力で回転して
いる第1ローラー4に連れて第2ローラー5が回転し、
この間に挟み込まれたウエブ紙1を下流側へ送り出そう
とする。
【0033】このローラー機構Bによるウエブ紙1を下
流側へ送り出そうとする下流側へ向かう力の作用によ
り、印刷胴部Aのいずれかのブランケット胴2または
2′に巻き込まれようとして上流側へ向かう力が作用し
ていた、ブランケット胴2,2′より下流側のウエブ紙
1は、ブランケット胴2,2′の印刷位置通過後の周面
と第1ローラー4のウエブ紙案内側周面との間で強く引
かれる。これにより、これら2つの周面とローラー機構
Bの第1ローラー4のウエブ紙案内側周面との共通接触
平面LまたはL′よりもウエブ紙1の走行経路に接近し
た位置に設けられた刃板9または9′の刃先9aまたは
9a′に強く押し付けられて折り曲げ角度αの折り曲が
り平面LまたはL′となり、この刃先9aまたは9
a′に強く押し付けられた部分でウエブ紙1が切断され
る。
【0034】すなわち、ウエブ紙1は断紙検出器17の
断紙検出信号に基づいて、印刷胴部Aのブランケット胴
2,2′の上流位置と下流位置の双方で、直ちにかつ確
実に切断されるので、この間のウエブ紙1がいずれかの
ブランケット胴2または2′に巻き付いても、その長さ
は極めて短い。そして、印刷胴部Aより下流側に位置す
る付加切断機構Dから断紙部までのウエブ紙は慣性回転
する印刷胴に巻き込まれることがない。
【0035】また、上記作用において、ウエブ紙1の切
断には、ウエブ紙1が付加切断機構Dの刃板9または
9′の刃先9aまたは9a′に強く押し付けられるとき
のウエブ紙1の折り曲がり平面LまたはL′におけ
る折り曲げ角度αが小さい方が、ウエブ紙1の刃先9a
または9a′への押し付け力が大きくなり有利である。
【0036】そこで、ウエブ紙1が走行中に振動して
も、ウエブ紙1が刃先9aまたは9a′に触ることがな
い最小の隙間寸法δ,δ′を得るべく、ステー12,1
2′及びブラケット14,15に設けた長孔により前記
隙間寸法δ,δ′を適宜に調整する。
【0037】
【発明の効果】この発明の実施により、印刷稼働中に印
刷胴部より下流側でウエブ紙の断紙があっても、印刷胴
部から断紙部に至る長いウエブ紙が印刷胴に巻き込まれ
ることがなくなり、印刷胴部のブランケット胴等の印刷
胴へのウエブ紙の巻き付きを最小限にすることができ
る。従ってこの印刷胴に巻き付いたウエブ紙の除去が容
易であると共に、印刷胴の周面やその支持部に損傷を与
えることがほとんどなく、極めて容易、かつすみやかに
印刷可能な状態に復帰できる。
【0038】また、付加切断機構と印刷胴部との間のス
ペースを大きく確保できるので、印刷胴がブランケット
胴である場合のブランケットの取り付け、取り外し作業
のような、印刷胴の周面に係わる作業及び印圧調整作
業、あるいは、保守点検作業を何ら支障なく行うことが
できる。
【0039】また、この印刷胴の周面に係わる作業等
を、付加切断機構の刃板の刃先を目視で確認しながら作
業できるので、これらの作業にあたって十分注意するこ
とが可能であると共に、あらかじめ作業の安全性を確保
するための施策の実行を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をオフセット輪転印刷機に実施した実
施の形態の概略を示す正面図である。
【図2】図1に示す実施の形態の要部を図1よりも詳細
に示す正面図である。
【図3】図1に示す実施の形態における付加切断機構を
示す平面図である。
【符号の説明】
A…印刷胴部、B…ローラー機構、C…切断装置、D…
付加切断機構、L,L′…共通接触平面、L,L
…折り曲げ平面、1…ウエブ紙、2,2′…ブランケッ
ト胴、3,3′…版胴、4…第1ローラー、5…第2ロ
ーラー、6…刃板、6a…刃板受、7…変位アーム、7
a…支持軸、8…流体圧シリンダー、9,9′…刃板、
9a,9a′…刃先、10,11…フレーム、12,1
2′…ステー、13,16,18…ボルト、14,15
…ブラケット、17…断紙検出器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷胴の回転により印刷されながら走行
    するウエブ紙を印刷胴より上流位置で切断する切断装置
    と、前記ウエブ紙の印刷胴より下流位置における断紙を
    検出する断紙検出手段とを有し、断紙検出手段の断紙検
    出信号に基づいて切断装置により前記ウエブ紙を切断し
    て後続のウエブ紙の供給を断つと共に、印刷胴の回転を
    停止するようにした輪転印刷機において、 印刷胴より下流側に、ウエブ紙の走行に関係して回転し
    つつこのウエブ紙を走行方向に案内する第1ローラーと
    この第1ローラーに対して接離可能に設けた第2ローラ
    ーとを有するローラー機構を設け、 印刷胴とローラー機構との間に、印刷胴の印刷位置とロ
    ーラー機構の第1ローラーとの間を走行するウエブ紙の
    走行経路側に向けられると共に、印刷胴の印刷位置通過
    後の周面と第1ローラーのウエブ紙案内側周面との共通
    接触平面よりも前記ウエブ紙の走行経路側に接近させて
    配された切断作用部を備えた切断部材を有する付加切断
    機構を設け、 前記断紙検出信号に基づいて第2ローラーが第1ローラ
    ーに接触するようローラー機構を作動するようにしたこ
    とを特徴とするウエブ紙の胴巻き防止装置。
JP10138368A 1998-05-20 1998-05-20 ウエブ紙の胴巻き防止装置 Expired - Fee Related JP2958766B1 (ja)

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