JP2957917B2 - 光加速分光劣化試験装置 - Google Patents

光加速分光劣化試験装置

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JP2957917B2 JP2606595A JP2606595A JP2957917B2 JP 2957917 B2 JP2957917 B2 JP 2957917B2 JP 2606595 A JP2606595 A JP 2606595A JP 2606595 A JP2606595 A JP 2606595A JP 2957917 B2 JP2957917 B2 JP 2957917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工業材料、製品の光劣化
を加速試験すると共にそれら材料製品の劣化波長あるい
は劣化波長帯を容易に識別するための装置に関わり、特
に、光源の分光分布を変えずに低い光エネルギーから高
い光エネルギーまで光源の光を照射できかつ劣化波長あ
るいは劣化波長帯を容易に識別するための単色光または
連続スペクトルを切換えて照射できる装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】地表に到達する太陽の光エネルギーは最
大約1.0Kw/m2 であり、季節、地域、時間等によ
って異なっている。さて近年、材料製品の光劣化促進試
験は太陽光の分光分布に比較的近似したキセノンランプ
を光源とする、JIS(日本工業規格)B7754「キ
セノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機」に規定
の装置が多く使用されている。
【0003】図5は水冷ロングアークキセノンランプを
光源50とした耐候光試験機51の一例である。図にお
いて、試験槽52の中央に光源50として定格7kWの
水冷ロングアークキセノンランプが配置してあり、この
光源50の中心から約46cm離れた位置でこの光源5
0を中心に回転する回転枠53に試料25が取付けられ
ており、所定の温湿度条件下で、0.8kW/m2 程度
の光エネルギーの白色光を連続的あるいは間欠的に照射
するように構成されている。また、図示しないが、光源
50と試料25との位置を近づけ(例えば光源50の中
心から約24cm)、より高い光エネルギー(0.8〜
3.0kW/m2 程度)の白色光を照射し、光劣化をさ
らに促進しようとする装置も開発され、使用されてい
る。また、より高い光エネルギーを得るには、光源50
と試料25の距離を近づける方法の他に、定格の大きい
光源を用いる方法が考えられる。
【0004】また、こうした耐候光試験機51には、試
料25の受ける光エネルギーを一定に制御するために、
光源50の光エネルギーを常時モニターし、光源50の
点灯電流電圧を調節するエネルギー調節装置が付帯して
ある。さらに、屋外における昼と夜を再現するために光
源50の点灯と消灯を任意の時間間隔で繰返すランプ点
灯制御装置(図示せず)、試験槽52内の温湿度の制御
装置等(図示せず)も付帯されている。図において、5
4はヒーター、55は冷却器、38は送風機であり、試
験槽52内の温度の制御を空気循環で行うようになって
いる。また、56は冷却器55に連絡する冷凍機、57
は回転枠53の回転装置である。
【0005】図6は、材料製品の劣化波長または劣化波
長域を促進調査するための分光老化試験機60の一例で
ある。図において、光源室1には楕円鏡4の第1焦点に
定格5kWの空冷ショートアークキセノンランプが光源
5として配置してあり、楕円鏡4の第2焦点に入射スリ
ット26が設けてある。このスリット26を通過した光
は光学系室2で凹面鏡27を経て平行光束として平面回
折格子28に至り、所定の波長範囲を一定間隔で単一波
長に分光し、凹面鏡27aの焦点位置に照射するように
構成されている。従って、凹面鏡27の焦点位置に配し
た試料25には所定波長範囲の連続スペクトルが照射さ
れることになる。尚、光源室1配した平面鏡22は装置
を小形にするために光路を折曲げるためのものである。
また、試料25の直前に配したハーフミラー61によっ
て試料25の照射光の一部を受光器群62に導き、試料
25に照射される連続スペクトルのエネルギーを測定で
きるようになっている。また、63は熱線吸収フィルタ
ーである。
【0006】また、図示しないがこの凹面鏡27の焦点
位置に試料25を配する代わりに、特定の分光波長に対
応する位置に出射スリット(この分光波長の幅より狭い
スリット)を設ければ、これを通過した光は単色光とな
り、適当な位置に試料を配置することによって試料のよ
り広い範囲に単色光を照射できることになる。また、平
面回折格子28の角度を変えること、即ち凹面鏡27か
らの光の受光角度を変えることによって、凹面鏡27の
焦点位置に分光される光の波長域を変えることも可能で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記のような耐
候光試験機において、光源と試料の距離を著しく近づけ
ること、キセノンランプの定格を著しく大きくすること
は試料が受ける熱量も多くなり、その影響を排除するこ
とは装置の大型化、機構の複雑化を招き現実的でない。
従って、こうした装置において、例えば地表に到達する
太陽光の最大光エネルギーの5倍、10倍の光エネルギ
ーを試料に照射することは実質的に不可能であった。
【0008】また、キセノンランプは使用時間に伴って
その光エネルギーが低下するため、耐候光試験機に使用
する際は、一般に光エネルギーを常時モニターし、その
低下に伴って、ランプの点灯電流電圧を自動的に調節す
ることによって光エネルギーを一定にする、いわゆるエ
ネルギー自動調節装置が付帯されている。ところがキセ
ノンランプは点灯電流電圧によって分光分布に差異が生
じる。このため、極端に異なる電流電圧で制御する、即
ち、ランプの定格に対して極端に低いエネルギーから定
格までの広い範囲で制御しようとすると、分光分布に大
きな差異が生じるため正確な再現性を有する試験はでき
ない。また、より光エネルギーの大きな試験を行おうと
して大定格のキセノンランプを使用する場合、低い光エ
ネルギーの試験を行うには当然定格より著しく低い電流
電圧でキセノンランプを点灯する必要があり、これは分
光分布に差異を生じさせると共に不安定な点灯あるいは
点灯不能となり、正確な耐候光試験が行えない。さら
に、屋外の日射状態の再現、例えば昼と夜を繰返しを再
現するために、キセノンランプの点灯と消灯を繰返すこ
とはランプ寿命を短くする要因になっていた。
【0009】また、光源を中心として試料を回転させて
も各試料に照射される光エネルギーは、試料の置かれて
いる位置で若干異なり、長時間の試験においては光エネ
ルギーの均整度が問題になっていた。そこで光エネルギ
ーの均一な場所を選び、極端に試料数を少なくして試験
をするか、試料位置を入れ換えるローテーションを行っ
ていた。
【0010】また、上記のような分光老化試験機は、上
述したように特定波長域の光を分光して連続スペクトル
として試料に照射し、試料の劣化波長を促進して調査す
る目的や、特定の単色光を試料のより広い範囲に照射し
て特定の波長での劣化を促進試験する目的に用いられて
いる。
【0011】さて、試料に連続スペクトルを照射する場
合、常に同じ光エネルギーを照射するために光源の点灯
電流電圧を調節したのでは点灯電流電圧によって分光分
布が異なるため、連続スペクトル中の各波長の光エネル
ギー比率が異なることになる。従って、同一時間繰返し
試験しても各波長の積算光エネルギーは同一にはならな
い。このため、特に劣化波長あるいは劣化波長帯が複数
ある試料においては常に同一条件の試験を繰返し行うこ
とができない。
【0012】また、試料に単色光を照射する場合、照射
される単色光の光エネルギーが極端に強すぎると異常な
劣化形態を示すものがある。こうした試料の劣化形態を
調査するには、予め異常を起こさない最大の光エネルギ
ー(単色光の照射強度)を求めておき、その光エネルギ
ーで試験を行えば、異常な劣化形態を示さず促進性のあ
る試験ができることになる。
【0013】従来の分光老化試験機ではこのような試験
を行う技術思想はなく、また、単色光を照射する場合を
除き(単色光照射の場合は、試料の位置とスリットの距
離の関係から光エネルギーの調節ができる)構成的に不
可能であった。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、光源と該光源の光を集光するための集光鏡とからな
る光源部と、複数の同一形状の平板が前記集光鏡による
集光光束の光軸に直交する位置から少なくとも該光軸と
平行な位置まで回動しかつ各平板が該光軸と直交する位
置になったとき一平面状をなすように一体に構成され、
一平面状になったとき該光源の光束を完全に遮る位置に
配置した、光量を調節するための光量調節フィルター
と、角柱状で同一焦点距離または焦点距離の異なる複数
種のレンズを隙間なく並べて一体としかつ前記集光鏡の
焦点位置に配した、前記集光光束を均整化するための複
式焦点レンズと、複式焦点レンズを通過した光の向きを
変えるために、前記集光光束の光軸上に中心を一致しか
つ該光軸に対して傾けて配した平面鏡と、該平面鏡の反
射光を平行光束にするために、平面鏡の中心と中心が一
致するように配したコリメータレンズとからなる照射光
学系と、前記照射光学系及び入射スリット(後述)が固
定してあり、照射光学系及び入射スリットが前記集光光
束の外及びその光軸上を交互に位置するように移動させ
る光学系切換え機構と、前記集光光束の光軸上に位置す
るように移動したとき前記集光鏡の焦点位置になるよう
に光学系切換え機構に固定した入射スリットと、入射ス
リットからの光を回折格子(後述)に導き、出射スリッ
ト(後述)上に集光するために、前記集光光束の光軸上
に中心を一致しかつ平面鏡が該光軸上に位置するときそ
の後方に位置するように配した凹面鏡と、凹面鏡からの
光束を一定間隔の連続スペクトルに分光するために、前
記集光光束の光軸上に平面鏡が位置するとき、平面鏡及
びコリメータレンズの中心軸の延長線上に中心を一致し
て配した回折格子と、該回折格子で分光する波長範囲を
変更するために、該回折格子の角度を可変する角度可変
機構と、試験室(後述)内にあって、光学系切換え機構
に同期し、入射スリットが前記集光光束の光軸上に位置
するとき、コリメータレンズの光束に外れる位置から前
記平面鏡及びコリメータレンズを挟んだ回折格子の反対
側でかつ前記平面鏡及びコリメータレンズの中心軸の延
長線上に一致する位置に移動できるスリット移動機構を
備えた、単色光を照射するための出射スリットとからな
る分光光学系と、前記平面鏡からの光束が十分通過する
開口を有し、該開口を透明ガラスで覆った密閉形状で、
試験する温度及び湿度が調節可能な試験室と、試験室内
にあって、前記集光光束の光軸と平行でかつ少なくとも
前記凹面鏡の焦点位置まで移動可能な試料を載置するた
めの試料台と、さらに前記光量調節フィルターの各平板
の回動を別個にまたは同時に制御しかつ試験室内を設定
温湿度に制御する制御機構とからなる光加速分光劣化試
験装置をその手段とした。
【0015】
【作用】上記の手段を採用したことにより、光源の光を
集光することによって定格以上の光エネルギーが得られ
る。従来の耐候光試験機で採用されているエネルギー自
動調節装置は、例えばキセノンランプの点灯電流電圧を
調節することによって光エネルギーを一定にする方式の
ため、点灯電流電圧の差異により分光分布が異なる場合
があったが、光量調節フィルターはこれを構成する各平
板を回動することによって集光された光束の通過量を調
節する機構のため、光源の点灯電流電圧を可変する必要
はなく、従って分光分布に差異は生じない。また、キセ
ノンランプは定格に対して極端に低い点灯電圧電流で点
灯すること、即ち、定格に対して著しく低いエネルギー
からの試験ができず、昼と夜との条件を再現するには点
灯と消灯を繰返す必要がありランプの寿命を短くする要
因になっていたが、該フィルターは各平板を回動し、集
光光束の光量を調節することになるので、ランプの定格
に対して著しく低いエネルギーでの試験や昼夜の繰返し
が容易かつ安定的にできることになる。
【0016】複式焦点レンズ、即ち同一焦点距離または
異なる焦点距離のレンズを一体に組合せたもので、集光
光束を小口径のレンズで分割した形で試料面上に照射す
ることになり、各レンズからの照射光、即ち強度の異な
る照射光が試料面上で重なり合うことになり、集光光束
の照射ムラが均整化できるものである。
【0017】また、光学系切換え機構によって照射光学
系と分光光学系を集光光束の光軸上に位置するように交
互に移動し、試料に集光光束を照射することと試料に連
続スペクトルあるいは単色光を照射することの切換えが
できる。ここで、単色光の照射は連続スペクトル中の特
定波長を通過させればよいから、当該波長が出射スリッ
トの位置になるように回折格子の角度を可変するように
すればよい。
【0018】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図1は試料に光源の集光光束を照射する場合の構成
を示す概要図、図2は試料に単色光を照射する場合の構
成を示す概要図、図3は試料に連続スペクトルを照射す
る場合の構成を示す概要図である。
【0019】図1から図3において、本実施例の装置は
光源室1、光学系室2、試験室3に区分けされている。
光源室1は暗箱形状で、その内部に楕円鏡4が設けてあ
り、その第1焦点位置に光源として定格5.0kWの空
冷ショートアークキセノンランプ5が配してある。また
このランプ5の冷却は、楕円鏡4の中心部の開口からブ
ロワー6からの空気を冷却風としてランプ5に吹き付け
て行うようになっており、ブロワー6の冷却風は排気口
7から排出される。
【0020】また光源室1には図4に図示するような、
楕円鏡4によって集光された光束の通過量を調節するた
めの光量調節フィルター8が配してある。即ち、複数枚
の同一大きさの平板9がその平面の中心線を中心に回動
できるようにそれぞれ回転軸10に固定され、各回転軸
10は枠体11の内側で同一直線上となるように平板9
の幅と同一間隔で取付けてある。従って、各平板9の端
部が同時に各回転軸10が位置する直線上に位置すると
き枠体11内には各平板9からなる一平面が構成される
ことになる。また、この光量調節フィルター8は、前記
各平板9からなる一平面の中心が楕円鏡4によって集光
された光束の光軸(中心軸)と一致しかつ該一平面がこ
の光軸(中心軸)と直交する位置に配置してあり、該一
平面の大きさはこのとき該光束を十分遮る大きさになっ
ている。また各平板9の回転は、各回転軸10を一体に
回動可能に連結する連結棒12によって連結され、サー
ボモータ13に接続したギヤ14を介してこの連結棒1
2を動かすようになっている。また、平板9の回転角度
の調節を行うためにサーボモータ13に接続した前記ギ
ヤ14に歯合するギヤ14aに接続したポテンショメー
タ15が設けてある。
【0021】ここで、平板9の回転角度の調節は、エネ
ルギー設定調節器16に設定したエネルギー値と試料台
17に取付けた照射光の光エネルギーを受光する受光器
18からの出力とが一致するまでサーボモータ13と一
緒にポテンショメータ15を回転させ、両者が一致した
ときポテンショメータ15からサーボモータ13の停止
出力が発せられ、平板9の回転が停止するようになって
いる。尚、平板9の回転角度の範囲は集光光束の光軸に
直交する位置、即ち平板9が一平面状になる位置から該
光軸と平行な位置までの90度の範囲としてある。ま
た、本実施例では上記のようにサーボモータ13とポテ
ンショメータ15との組合せで平板9の回転角度を調節
する機構としたが、サーボモータ13の代わりに例えば
パルスモータを用いてもよい。
【0022】光学系室2は光源室1と連接した暗箱状
で、光源5の集光光束を十分通過する大きさの透明石英
ガラス19をはめ込んだ窓がこの連接部分に設けてあ
る。箱内には集光光束と直角に移動する移動台20が設
けてあり、移動台20上に、複式焦点レンズ21、平面
鏡22、コリメータレンズ23が固定してあり、照射光
学系を構成している。
【0023】複式焦点レンズ21は角柱状で同一焦点距
離のレンズを隙間なく並べて一体としたもので、その中
心が光源5の集光光束の光軸上でかつ光源室1の楕円鏡
4の第2焦点の位置に、平面鏡22はその中心が前記集
光光束の光軸上で平面鏡22の中心を通る光軸の法線に
対して移動台20側に45度傾けて固定してある。また
コリメータレンズ23の中心は上記法線上に位置し、移
動台20に設けた開口にはめ込んである。またこの移動
台20はモーター24によって、複式焦点レンズ21、
平面鏡22及びコリメータレンズ23の中心が前記集光
光束の光軸上になる位置とこれら全体がこの集光光束か
ら外れる位置とを交互に移動できるようになっている。
従って、これらの中心が前記光軸上にあるとき、複式焦
点レンズ21を通過した光は、平面鏡22で直角に向き
を変え、コリメータレンズ23に照射され、ここで平行
光束となる。
【0024】さて、複式焦点レンズ21は、前記集光光
束を小口径のレンズで分割した形で試料25面上に照射
することになり、各小口径レンズからの照射光、即ち強
度の異なる照射光が試料25面上で重なり合うことにな
り、集光光束の照射ムラが均整化できるものであるか
ら、後述する試験室3内の試料台17を複式焦点レンズ
21を経た全ての光が重なる位置に移動し、ここで試料
25の照射を行えば試料25面は照射ムラがなくなるこ
とになる。また、試料25面に特定の波長域の光を照射
する場合は、例えば、コリメータレンズ23の平行光束
を十分覆いかつコリメータレンズ23に近接した位置に
波長選択フィルター(図示せず)を配置すればよい。
【0025】また、分光光学系は光学系室2の移動台2
0上に固定した入射スリット26、移動台17外に配し
た凹面鏡27、平面回折格子28及び試験室3内に配し
た出射スリット29から構成されている。光源5の集光
光束を細線状として通過させるための入射スリット26
は、上記複式焦点レンズ21、平面鏡22及びコリメー
タレンズ23全体が前記集光光束から外れる位置にある
とき、この集光光束の光軸上に位置するように移動台2
0上に固定してある。平面回折格子28は、前記平面鏡
22の中心を通る集光光束の法線上で、平面鏡22を挟
んでコリメータレンズ23の反対側に図示しない固定具
を介して固定してあり、凹面鏡27は、移動台20の外
側でこの集光光束の光軸上に中心を一致しかつその反射
光が平面回折格子28に反射できる角度に傾けて固定し
てある。また、移動台20には入射スリット26が前記
集光光束の光軸上に位置するとき、該光軸と中心が一致
する位置に開口が設けてあり、凹面鏡27、平面回折格
子28を経た光が通過するようになっている。また凹面
鏡27の集光光束を細線状として通過する出射スリット
29は、後述する試験室3内にあり、コリメータレンズ
23の光束から外れた位置と前記集光光束と平行でかつ
前記平面鏡22の中心を通る集光光束の法線上で凹面鏡
27の焦点位置とに移動するためのスリット移動機構
(詳細図示せず)により移動可能に配してあり、その形
状は蓋の底にスリットを設けた形状で、試験室3の開口
を覆う大きさになっている。
【0026】また平面回折格子28はその角度が変えら
れるようになっている。即ち、この平面回折格子28は
回転軸30に固定され、この回転軸30に平面回折格子
28の反射面と直角にサインバー31が固定してあり、
該反射面及びサインバー31と直交して取付けたモータ
ーを備えた送り螺子機構32によって平面回折格子28
が連続的に回動するものである。
【0027】従って、入射スリット26が前記集光光束
の光軸上に位置するとき、このスリット26を通過した
光は凹面鏡27に照射され、平面回折格子28に至り、
ここで所定の波長範囲を連続スペクトルに分光し、凹面
鏡27の焦点位置に照射することになり、試料25をこ
の位置に配置すると試料25面に連続スペクトルが照射
されることになる。ここで平面回折格子28の角度を変
えることによってこの焦点位置に照射される波長範囲が
変わることになり、試料25に照射される連続スペクト
ルの範囲を変えることができる。また、この焦点位置に
出射スリット29(スリット幅は特定波長の照射幅より
狭い)を位置させると、出射スリット29から単色光が
照射されることになり、即ち、平面回折格子28の回転
により照射する単色光が選択できることになり、同様に
平面回折格子28の角度を変えると出射スリット29か
ら異なる単色光が照射されることになる。
【0028】試験室3は内槽33と外槽34の二重構造
で、光学系室2と連接している。内槽33の連接部分に
は前記コリメータレンズ23の平行光束が十分通過する
開口が設けてあり、該開口は透明石英ガラス19で塞が
れている。内槽33と外槽34とでなす空間には、ヒー
ター、冷却器などよりなる調温装置35及び加湿装置3
6があり、内槽33の対面する側壁にそれぞれ設けた空
気循環口37があり、一方の空気循環口37に対面する
内槽33と外槽34とでなす空間に送風機38が設けて
ある。従って、内槽33内の温度及び湿度は、調温装置
35及び加湿装置36、送風機38を作動させ、空気循
環によって行うことになる。また、温湿度の制御は試験
室3外に配した温湿度設定調節器39、内槽33内に配
した温度及び湿度センサー(図示せず)によって行われ
る。
【0029】また、試験室3内には、集光光束の光軸上
で平面鏡22の中心を通る前記法線上に中心を位置する
試料台17が設けてある。この試料台17にはパンダグ
ラフ方式の試料台上下機構40が備えてあり、試料台1
7面を前記出射スリット29の移動に支障のない位置か
ら前記凹面鏡27の焦点位置まで移動できるようになっ
ている。
【0030】ここで、本実施例の装置を用いて行った照
射実験の一例を説明する。定格5kWのショートアーク
キセノンランプ(電極間5mm)を直径700mmの楕
円鏡の第1焦点(f1=75)上に配し、第2焦点(f
2=900mm)上に複式焦点レンズを配した。平面鏡
は300mm×300mmの大きさで、複式焦点レンズ
から200mmの位置に45度傾けて、コリメータレン
ズは平面鏡の中心から200mmの位置に配し、平面鏡
の中心から600mm離れた位置に試料台の上面が位置
するようにした。光源は4.2kW点灯し、1000W
/m2 をエネルギー設定調節器に設定した。このときの
試料台上15箇所の光エネルギーを測定した結果は、最
大1038.3W/m2 、最低976.2W/m2 であ
った。これを一般に照度ムラを求める式「(最大照度−
最小照度)/(最大照度+最小照度)×100」に当て
はめると、照度ムラは3.1%であり、非常に均整度が
高かった。また、10000W/m2 に設定した場合も
ほぼ同一均整度が得られた。尚、図示しないが上記10
00W/m2 及び10000W/m2 の照射時におい
て、その分光分布は同一であった。
【0031】
【効果】本発明によれば、光源の光を集光することによ
って定格以上の光エネルギーが得られる。また光量調節
フィルターにより、分光分布が同一で低い光エネルギー
から高い光エネルギーまで、かつ光源を点滅せずに昼と
夜との条件を試験できることになり、再現性よい試験が
できると共に光源の寿命を延ばすことができるようにな
った。また、複式焦点レンズの採用によりより均整度の
高い照射試験が可能になった。
【0032】さらに、照射光学系と分光光学系とを内包
することにより、集光光束の照射に加え、連続スペクト
ルあるいは単色光を照射することができ、汎用性の広い
装置となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の装置で、試料に光源の集光光
束を照射する場合の構成を示す概要図。
【図2】本発明の実施例の装置で、試料に単色光を照射
する場合の構成を示す概要図。
【図3】本発明の実施例の装置で、試料に連続スペクト
ルを照射する場合の構成を示す部分概要図。
【図4】光量調節フィルターの構成を示す斜視図。
【図5】キセノンランプを光源とした耐候光試験機の一
例の概要図。
【図6】分光老化試験機の一例の概要図。
【符号の説明】
1 光源室 2 光学系室 3 試験室 4 楕円鏡 5 光源 6 光量調節フィルター 16 エネルギー設定調節器 17 試料台 20 移動台 21 複式焦点レンズ 22 平面鏡 23 コリメータレンズ 25 試料 26 入射スリット 27 凹面鏡 28 平面回折格子 29 出射スリット 39 温湿度設定調節器 40 試料上下機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の光劣化を促進試験する際に、照射
    エネルギーを変化してもその分光分布は変化せず、かつ
    試料に所要の分光した光を照射するための光学系を有す
    るもので、光源と該光源の光を集光するための集光鏡と
    からなる光源部と、複数の同一形状の平板が前記集光鏡
    による集光光束の光軸に直交する位置から少なくとも該
    光軸と平行な位置まで回動しかつ各平板が該光軸と直交
    する位置になったとき一平面状をなすように一体に構成
    され、一平面状になったとき該光源の光束を完全に遮る
    位置に配置した、光量を調節するための光量調節フィル
    ターと、角柱状で同一焦点距離または焦点距離の異なる
    複数種のレンズを隙間なく並べて一体としかつ前記集光
    鏡の焦点位置に配した、前記集光光束を均整化するため
    の複式焦点レンズと、複式焦点レンズを通過した光の向
    きを変えるために、前記集光光束の光軸上に中心を一致
    しかつ該光軸に対して傾けて配した平面鏡と、該平面鏡
    の反射光を平行光束にするために、平面鏡の中心と中心
    が一致するように配したコリメータレンズとからなる照
    射光学系と、前記照射光学系及び入射スリット(後述)
    が固定してあり、照射光学系及び入射スリットが前記集
    光光束の外及びその光軸上を交互に位置するように移動
    させる光学系切換え機構と、前記集光光束の光軸上に位
    置するように移動したとき前記集光鏡の焦点位置になる
    ように光学系切換え機構に固定した入射スリットと、入
    射スリットからの光を回折格子(後述)に導き、出射ス
    リット(後述)上に集光するために、前記集光光束の光
    軸上に中心を一致しかつ平面鏡が該光軸上に位置すると
    きその後方に位置するように配した凹面鏡と、凹面鏡か
    らの光束を一定間隔の連続スペクトルに分光するため
    に、前記集光光束の光軸上に平面鏡が位置するとき、平
    面鏡及びコリメータレンズの中心軸の延長線上に中心を
    一致して配した回折格子と、該回折格子で分光する波長
    範囲を変更するために、該回折格子の角度を可変する角
    度可変機構と、試験室(後述)内にあって、光学系切換
    え機構に同期し、入射スリットが前記集光光束の光軸上
    に位置するとき、コリメータレンズの光束に外れる位置
    から前記平面鏡及びコリメータレンズを挟んだ回折格子
    の反対側でかつ前記平面鏡及びコリメータレンズの中心
    軸の延長線上に一致する位置に移動できるスリット移動
    機構を備えた、単色光を照射するための出射スリットと
    からなる分光光学系と、前記平面鏡からの光束が十分通
    過する開口を有し、該開口を透明ガラスで覆った密閉形
    状で、試験する温度及び湿度が調節可能な試験室と、試
    験室内にあって、前記集光光束の光軸と平行でかつ少な
    くとも前記凹面鏡の焦点位置まで移動可能な試料を載置
    するための試料台と、さらに前記光量調節フィルターの
    各平板の回動を別個にまたは同時に制御しかつ試験室内
    を設定温湿度に制御する制御機構とからなることを特徴
    とする光加速分光劣化試験装置。
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