JP2957478B2 - 土壌中の微生物からのdnaの直接抽出方法 - Google Patents

土壌中の微生物からのdnaの直接抽出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境浄化の状態を
有用微生物のモニタリングにより診断する際の土壌環境
からのDNA抽出法に関する。より詳細には、活性汚泥
法やバイオメレディエーション法等の微生物を利用する
環境浄化技術において、有用微生物のモニタリングに使
用するための土壌環境中の微生物からのDNAの直接抽
出法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、微生物による様々な環境浄化手法
が提案され、その浄化の状態を診断するためには、対象
とする物質を効率的に分解する微生物をモニタリングす
ることが重要であるとの指摘がなされている。従来、環
境中に棲息する特定の微生物を検出する方法としては、
短期間で結果が得られ、かつ遺伝子レベルでの検出が可
能なPCR法が用いられてきた。微生物をモニタリング
するために使用するサンプルは様々な環境から採取され
るが、こうした微生物をPCR法で検出するためには、
DNAの抽出が必須である。
【0003】こうしたDNAの抽出、特に、土壌内微生
物をモニタリングするために行われるDNAの抽出に
は、サンプル中に棲息する土壌微生物を培養せず、直接
土壌中の微生物からDNAを抽出する直接抽出法と、一
度土壌微生物を培養してその後にDNAを抽出する間接
抽出法とがある。直接抽出法は、間接抽出法に比べて一
度微生物を培養する必要がないため、操作が簡便である
という利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
直接土壌中の微生物からDNAを抽出する方法において
は、サンプルである土壌中に様々な有機物や無機物が含
まれているため、通常微生物を培養した後に行われるの
と同様なDNA抽出操作を行っても、DNAがうまく抽
出されない、あるいは抽出はされても十分に回収がされ
ないため、DNAの回収率に再現性がないといった問題
点があった。
【0005】一方、一度土壌微生物を培養してその後に
DNAを抽出する方法においては、液体培養された微生
物をリゾチームやラウリル硫酸ナトリウム(SDS)で溶
菌し、フェノール処理を行った後にエタノール沈殿処理
してDNAが分離される。このような方法では、液体培
地中で増殖した微生物から回収されるDNAの純度や回
収率は良いが、培養に使用する培地によって増殖する微
生物が限定され、かつ培養可能な微生物のみが検出され
るにすぎないため、PCRから得られた結果に対する信
頼性の点で問題があった。
【0006】したがって、PCRによる検出結果の信頼
性を考慮に入れると、土壌中に棲息する土壌微生物から
直接にDNAを抽出する直接抽出法が望ましいが、この
ような方法で純度の高いDNAを回収率良く抽出する方
法は、これまでのところ報告されていない。本発明は、
従来知られているよりも優れた土壌中の微生物からのD
NAの直接抽出方法、具体的には、高い回収率で、簡便
に、かつ再現性のあるDNAの抽出方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、土
壌中の微生物から直接DNAを抽出する優れた方法を開
発すべく鋭意検討を行った結果、土壌中に多量に存在す
るフミン物質がDNAの抽出効率を低下させること、そ
して土壌粒子に吸着している菌を遊離させることによっ
てDNAの回収率が著しく向上することを見出し、本発
明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、無機塩、有機塩また
は尿素からなる群から選ばれる化合物を含む弱酸性の水
溶液で土壌を洗浄する第一の洗浄工程と、粉乳の水溶液
で前記土壌を洗浄する第二の洗浄工程とを含むことを特
徴とする土壌中の微生物からのDNAの直接抽出方法で
ある。
【0009】本発明の第一の洗浄工程において用いられ
る無機塩、有機塩からなる群から選ばれる化合物を含む
弱酸性の水溶液は、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、
酢酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、および塩化アンモニ
ウムからなる群から選ばれる化合物の水溶液である。
【0010】また、上記無機塩、有機塩または尿素から
なる群から選ばれる化合物を含む弱酸性の水溶液中の化
合物の濃度は、0.05M〜5Mであることが好ましい。さ
らに、上記第二の洗浄工程における粉乳の水溶液は、ス
キムミルクまたは育児用粉ミルクの水溶液である。
【0011】また、本発明は、上記第一および第二の洗
浄工程に加えて、土壌微生物を溶菌させる溶菌工程と、
タンパク質を変性し除去する変性除去工程と、DNAを
沈殿させる沈殿工程とをさらに含む土壌中の微生物から
のDNAの直接抽出方法である。さらにまた、本発明に
おいては、前記土壌微生物を溶菌させる溶菌工程がラウ
リル硫酸ナトリウム(SDS)を用いて行われ、前記タン
パク質を変性し除去する変性除去工程がフェノールを用
いて行われ、そして前記DNAを沈殿させる沈殿工程が
エタノールを用いて行われる。
【0012】加えて、本発明は、上述した方法により土
壌中の微生物からDNAを直接抽出して鋳型とし、一方
がCys-Ser-Tyr-His-Gly-TrpまたはCys-Ser-Phe-His-Gly
-Trp、他方がGlu-Ala-Ala-Phe-Lys-Trp-Asnで表される
アミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAをプ
ライマーとしてPCRを行い、ここで増幅されたDNA
量を指標として土壌微生物を検出することを特徴とする
土壌微生物の検出方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明においては、通常の土壌の他、河川・湖沼・海
水等に含まれる土壌粒子等、種々の環境から採取したサ
ンプルを土壌サンプルとして使用することができる。河
川・湖沼・海水等に含まれる土壌粒子を採取する場合、
これらのサンプルは液状であるため、メンブランフィル
ター等で水分を濾別し土壌粒子をフィルター上に濃縮し
た後、これらのサンプル中に含まれる微生物のDNAを
直接抽出するために使用する。液状サンプルの濃縮は、
0.2μm程度のメンブランフィルターを用いると好適に行
うことができる。
【0014】また、本発明の抽出方法においては、非汚
染土壌ばかりでなく、石油等の化学物質で汚染された土
壌をサンプルとして使用することもできる。化学物質で
汚染された土壌中には、種々の突然変異菌が存在するた
め、こうした汚染土壌をサンプルとして用いることは、
環境浄化の状態をモニタリングする上で有用である。さ
らに、本発明においては上記の土壌サンプルばかりでな
く、陸水、海水などの液体もまたサンプルとして使用す
ることができる。
【0015】一般的に、土壌中にはフミン物質が多量に
存在している。フミン物質とは、土壌または石灰質中の
褐色〜黒色の無定形有機物であり、フミン酸とともに土
壌中の有機質および石灰質の大部分を形成している物質
をいう。この物質は土壌中の微生物から直接にDNAの
抽出を行う際にDNAの抽出効率を低下させるため、除
去することが必要である。
【0016】本発明においては、無機塩、有機塩または
尿素からなる群から選ばれる化合物を含む弱酸性の水溶
液を土壌サンプルに添加して洗浄する第一の洗浄工程に
おいてこのフミン物質を除去する。土壌サンプルの洗浄
に使用する上記弱酸性の水溶液としては、酢酸アンモニ
ウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、硝酸ナトリウ
ム、塩化アンモニウム、および尿素からなる群から選ば
れる化合物の水溶液を使用することが好ましい。酢酸ア
ンモニウム溶液を使用することが、土壌中の微生物から
DNAの検出感度の面から最も好ましい。
【0017】上記無機塩、有機塩または尿素からなる群
から選ばれる化合物を含む弱酸性の水溶液中の化合物の
濃度は、0.05〜5Mであることが好ましく、0.05〜1M
であることがさらに好ましい。0.5Mの酢酸アンモニウ
ム溶液を用いると、土壌中の微生物のDNAの検出感度
が最も高くなる。尿素の濃度は1%前後であることが好
ましい。
【0018】上記弱酸性の水溶液の添加量は、土壌サン
プル100mgに対して、200〜500μlであることが好まし
い。添加量が200μl未満では土壌サンプルの洗浄が不十
分になる。また、500μlを越えると1回に処理する容量
が大きくなるため操作上不便になり、さらに土壌中の微
生物からのDNAの回収率も低下する。300μlの酢酸ア
ンモニウム溶液を添加して洗浄すると、土壌中の微生物
のDNAの検出感度が最も高くなる。
【0019】土壌サンプルは、上記第一の洗浄工程にお
いて、上記の量の弱酸性の水溶液を添加した後、室温で
ボルテクスミキサーにより激しく混合して洗浄する。ボ
ルテクスミキサーによる混合は、通常3〜10分程度、好
ましくは10分程度行う。混合時間が3分以下のようにあ
まりに短いとフミン物質を十分に除去することができ
ず、逆に10分以上にわたって混合してもフミン物質をそ
れ以上除去することができないためである。
【0020】第一の洗浄工程において上記弱酸性の水溶
液で洗浄したサンプル土壌を、第二の洗浄工程において
粉乳の水溶液を添加してさらに洗浄する。上記粉乳の水
溶液で洗浄することにより、土壌粒子に吸着している土
壌微生物、すなわち菌を遊離状態にすることができるた
め、土壌中の微生物からDNAを直接抽出する場合にD
NAの回収率を著しく向上させることができる。
【0021】第二の洗浄工程において使用する粉乳の水
溶液の濃度は、従来法を参考に0.4%とした。上記粉乳
としては、粉乳または育児用粉ミルクを使用することが
できる。粉乳の溶液の添加量は、サンプル土壌100mgに
対して、200〜500μlである。添加量が200μl未満では
土壌サンプルの洗浄が不十分になる。また、500μlを越
えると1回に処理する容量が大きくなるため操作上不便
になり、さらに土壌中の微生物からのDNAの回収率も
低下する。より好ましくは、200μlである。
【0022】第二の洗浄工程においては、粉乳の水溶液
を上述のように添加し室温でボルテクスミキサーにより
激しく混合して洗浄する。ボルテクスミキサーによる混
合は、通常3〜10分程度、好ましくは10分程度行う。混
合時間が3分以下のようにあまりに短いと不純物に吸着
した微生物を十分に遊離させることができず、逆に10分
以上にわたって混合しても遊離される微生物の量がそれ
以上増加しないためである。ボルテクスミキサーによる
混合の終了後、サンプル土壌を冷却遠心し上清を得る。
上記第一の洗浄工程および第二の洗浄工程を行う順序は
特に限定されない。しかし、土壌中の微生物からDNA
を検出する検出感度の面から、第一の洗浄工程で洗浄処
理した土壌サンプルを第二の洗浄工程で洗浄処理するこ
とが好ましい。
【0023】得られた上清に所定の濃度のSDSを添加
し、室温でボルテクスミキサーを用いて一定時間激しく
混合して、微生物を溶菌させる(溶菌工程)。添加する
SDSの終濃度は、0.2〜0.5%が適当である。0.2%未満で
は溶菌が不十分でDNAを十分回収することができず、
逆に0.5%を越える終濃度では溶菌しすぎるため最終的
なDNAの回収率が低下することによる。
【0024】SDSを上述のように添加し、室温でボルテ
クスミキサーにより激しく混合して洗浄する。ボルテク
スミキサーによる混合は、通常3〜10分程度、好ましく
は、10分程度行う。混合時間が3分以下のようにあまり
に短いと微生物を十分に溶菌させることができず、逆に
10分程度混合すれば十分に微生物が溶菌されるためであ
る。
【0025】上述のように処理した土壌サンプルを、通
常用いられるフェノール処理法によって処理し、サンプ
ル中に含まれるタンパク質を変性させ除去する(変性除
去工程)。通常用いられる方法に従い、フェノールは、
水相として用いた溶液中の塩等の成分が抽出操作中に失
われ過ぎないように、これらの成分を含む溶液で予め飽
和させておく。転倒混和した後、冷却遠心して上清を集
め、ここに2〜2.5倍容の100%冷エタノールを加えてD
NAを沈殿させる(沈殿工程)。この溶液を冷却遠心し
て、抽出されたDNAを沈殿として得る。
【0026】以上のようにして得られた土壌中の微生物
のDNAを後述するPCRにおいて鋳型として使用し、一
方がCys-Ser-Tyr-His-Gly-TrpまたはCys-Ser-Phe-His-G
ly-Trp、他方がGlu-Ala-Ala-Phe-Lys-Trp-Asnで表され
るアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAを
プライマーとして使用し、通常の条件でPCRを行う。
【0027】上記アミノ酸配列は、芳香族分解菌が有す
る芳香環水酸化酵素ジオキシゲナーゼをコードする遺伝
子中に存在している保存性を有する部分である。芳香環
水酸化酵素ジオキシゲナーゼは、芳香環に酸素原子を付
加させることによりジオール化合物の生成に関与する酵
素であり、二原子酸素添加酵素ともいわれている。芳香
環水酸化酵素ジオキシゲナーゼは、ほとんどの場合1つ
の基質が2原子の酸素を受け取る分子内ジオキシゲナー
ゼであり、鉄、ヘム、銅等を補因子として要求する。
【0028】芳香環水酸化酵素ジオキシゲナーゼは、芳
香族化合物を分解する芳香族分解菌に広く分布するが、
染色体上に存在する場合とプラスミド上に存在する場合
とがある。また、この酵素は1個のラージサブユニット
(分子量約51,000)、1個のスモールサブユニット(分
子量約22,000)、フェレドキシン(分子量約12,000)お
よびフェレドキシンレダクターゼ(分子量約43,000)の
4ユニットで構成される分子量約128,000のマルチコン
ポーネント酵素である。
【0029】複数の菌の芳香環水酸化酵素ジオキシゲナ
ーゼ遺伝子のアミノ酸配列から、この酵素のラージサブ
ユニット上には、Cys-Ser-Tyr-His-Gly-Trp(以下、ア
ミノ酸配列1という)またはCys-Ser-Phe-His-Gly-Trp
(以下、アミノ酸配列2という)、およびGlu-Ala-Ala-
Phe-Lys-Trp-Asn(以下、アミノ酸配列3という)とい
うアミノ酸配列で表される普遍的に存在する保存性を有
するアミノ酸配列があることが明らかになった。上記配
列のうち、保存性の高い部分に下線を付した。
【0030】これらのアミノ酸配列をコードする塩基配
列は、PCRにおいてプライマーとして使用することが
できる。アミノ酸配列1およびアミノ酸配列2は、アミ
ノ酸配列3よりも芳香環水酸化酵素ジオキシゲナーゼの
ラージサブユニットのアミノ酸配列上で上流側に位置す
るため、上記アミノ酸配列1および2コードする塩基配
列をセンスプライマーとして、また、上記アミノ酸配列
3をコードする塩基配列をアンチセンスプライマーとし
て用いる。
【0031】上記アミノ酸配列1〜3をコードする塩基
配列は、PCRの際にそのままプライマーとして用いて
もよく、あるいはこれらをもとにプライマーを設計して
使用してもよい。これらのプライマーを用いて、その間
に挟まれるアミノ酸配列をコードする塩基配列をDNA
断片として増幅させる。その後、電気泳動やDNAハイ
ブリダイゼーション等により増幅されたDNA断片、も
しくはハイブリダイズされたDNA断片を検出する。上
記PCRによる増幅の結果より、増幅されたDNA量を指
標として、検出しようとしている微生物がどの程度サン
プル土壌中に存在しているのかを知ることができる。
【0032】本発明の微生物の検出方法によって測定で
きる菌は、ジオキシゲナーゼを有する菌であれば特に制
限されない。しかしながら、芳香族化合物を分解する芳
香族分解菌であることが好ましい。芳香族分解菌とは、
ビフェニル、トルエン、あるいはナフタレン等の芳香族
化合物を基質として要求し、これらを分解する菌をい
う。本発明の検出方法においてプライマーとして用いた
DNA配列に代えて、他の微生物が保有する所定の遺伝
子のアミノ酸配列を使用することにより、所望の微生物
を検出測定することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) (1)模擬土壌の作成 サンプル土壌1gあたりの微生物の数(菌数)を算出す
るために、以下のようにして模擬土壌を作成した。
【0034】天然の土壌を2mmのふるいにかけた後、12
1℃で連続4時間オートクレーブを用いて滅菌し、102
109cells/g-soilでビフェニル分解菌であるPseudomonas
sp. strain ATCC 53643株を植菌し、室温で約30分間放
置して模擬土壌とした。この土壌をコントロールサンプ
ルとして採取した。各サンプルは、使用するまで4℃で
保存した。
【0035】後述する本発明の方法および従来法で処理
してDNAを抽出し、それぞれPCRを行った。コントロ
ールサンプルからPCRにより得られたDNA量と、土壌
サンプルから得られたDNA量とを比較して、土壌サン
プル1gあたりの微生物の数(菌数)を求めた。
【0036】(2)PCRで使用したプライマーおよびPCR
条件 土壌中の微生物から得られたDNAを鋳型とし、以下に
示すプライマーを用いてPCRを行った。抽出効率をPCR法
による増幅結果より判定した。
【0037】(a)PCR法で使用したプライマー 18merのセンスプライマーおよび20merのアンチセンスプ
ライマーを調製した。これらのプライマーは、以下のよ
うにして設計し調製した。まず、芳香族分解菌11種のジ
オキシゲナーゼ遺伝子のアミノ酸配列をSWISS PROTで検
索後、Gene Worksのソフトウェアを用いてアライメント
をとった。ここで明らかになったジオキシゲナーゼのラ
ージサブユニット上に存在する保存性を有するアミノ酸
配列をコードするDNA配列を決定した。決定されたD
NA配列を図1に示す。図1に示す塩基配列からなるセ
ンスプライマーおよびアンチセンスプライマーを、いず
れも128種類の混合物として常法に従って調製した。
【0038】(b)使用した試薬 2.5μlの10xPCRバッファー(100mM Tris-HCl(pH8.
3)、500mM KCl、15mM MgCl2、0.01%ゲラチン(w/v)
を含む)。 0.5μlのセンスプライマー(100pmol) 0.5μlのアンチセンスプライマー(100pmol) 2.5μl.のdTNPs(2mM) 1ユニットのTaqポリメラーゼ 250ngの鋳型DNA 上記の試薬に滅菌水を加え、溶液の全体量を25μlにし
て、以下の反応条件により、PCRを行った。
【0039】(c)反応条件 94℃1分でプレインキュベーション後、94℃30秒、55℃
1分、72℃1分を1サイクルとして45サイクルを行い、
引き続き72℃2分を2サイクル行った。
【0040】(実施例2) (1)無機塩、有機塩または尿素からなる群から選ばれる
化合物を含む弱酸性の水溶液による土壌サンプルの処理 第一の洗浄工程で用いる無機塩、有機塩または尿素から
なる群から選ばれる化合物を含む弱酸性の水溶液とし
て、0.5Mの酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、硝酸ナト
リウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムの各水溶
液、0.12Mのリン酸水素二ナトリウム水溶液、および1
%の尿素水溶液を調整した。尿素の水溶液を除き、いず
れの水溶液もpH6.8とした。次に、第二の洗浄工程で用
いる粉乳の水溶液として、0.4%(w/v)のスキムミルク
溶液を調整した。上記の弱酸性の各水溶液を、模擬土壌
100mgに対してそれぞれ300μlずつ添加して室温で10分
間、ボルテクスミキサーで激しく攪拌した。その後、こ
れらの混合物各にさらにスキムミルク溶液200μlを添
加して、再度、ボルテクスミキサーで10分間、室温で激
しく攪拌し、土壌粒子等に吸着している菌を遊離させ
た。
【0041】洗浄が終了したサンプルを、4℃、12,000
×gの条件で、10分間遠心して上清を集めた。ここで得
られた上清にSDSを終濃度0.5%となるように加え、室温
で10分間、ボルテクスミキサーで激しく混合して微生物
を溶菌させた。ついで、通常使用されるフェノール処理
法に従い、上記処理を行った上清中に含まれるタンパク
質を変性させた。ここに、2〜2.5倍容の100%の冷エタ
ノールを加えて沈殿させ、4℃、12,000×gの条件で遠
心してDNAを得た。
【0042】以上のようにして得たDNAを鋳型とし
て、上述した条件でPCRを行い、得られたDNAをゲル
電気泳動にかけて、検出されたバンドの濃さから土壌サ
ンプル1gあたりの微生物数を求めた。結果を表1およ
び図2に示す。
【0043】(比較例1)上述のように調整した模擬土
壌サンプル100mgに、ガラスビーズ50mgと、液体窒素
(1.4M NaCl、20mM EDTA、0.1M Tris-HCl、1% PVP
-40、2% CATBを含む)とを加えて5分間攪拌した。
攪拌後、これに200μlの0.4%スキムミルク溶液を加
え、ボルテクスミキサーにより再度攪拌した。4℃、1
2,000×gで10分間遠心し、上清にSDS抽出バッファを加
えて攪拌した後、常法にしたがってフェノール処理し、
エタノール沈殿処理を行った。以上のようにして得たD
NAを鋳型として上記の条件でPCRを行った。得られた
DNAを実施例2と同様にして電気泳動にかけを、土壌
サンプル1gあたりの微生物数を求めた。結果を表1、
および図3〜10に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1中、バンドが検出されなかったものを
−、非常に薄いバンドが検出されたものを±、また、濃
いバンドが検出された場合を+と表示した。弱酸性の水
溶液処理を行わない従来法による処理(比較例1)で
は、109cells/g-soilを植菌した場合でも検出すること
ができなかった。
【0046】一方、本発明の方法においては、0.5Mの硝
酸アンモニウム水溶液および0.12Mのリン酸水素二ナト
リウム水溶液で処理した場合を除いて108cells/g-soil
まで菌の検出が可能であった。特に、0.5Mの酢酸アンモ
ニウム水溶で処理した場合は106cells/g-soilまで菌の
検出が可能であった。
【0047】(実施例3)実施例2で最も高い検出感度
が得られた酢酸アンモニウムの濃度を0.05M、0.5M、
1Mおよび5Mとした以外は実施例2と同様にして、第
一の洗浄工程で使用する弱酸性の水溶液の最適濃度の検
討を行った。結果を表2および図11〜13に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2中、バンドが検出されなかったものを
−、非常に薄いバンドが検出されたものを±、また、濃
いバンドが検出された場合を+と表示した。以上より、
0.5Mの酢酸アンモニウム溶液を使用したときに最も高
い検出感度が得られた。
【0050】(実施例4)第二の洗浄工程で使用する粉
乳について、0.4%(w/v)のスキムミルク溶液と同じ%の
育児用粉ミルクを用いた場合の比較を行った。第一の洗
浄工程で使用する弱酸性の水溶液を0.5Mの酢酸アンモ
ニウム溶液とし、他は実施例2と同様に実施した。結果
を表3および図14に示す。
【0051】
【表3】
【0052】表3中の−、±、および+は表2と同様で
ある。育児用粉ミルクを使用した場合、107cells/g-soi
lでのバンドは薄かったが検出された。
【0053】(実施例5)本発明の洗浄工程の検討を、
第一および第二の洗浄工程で用いる溶液を、それぞれ0.
5Mの酢酸アンモニウム溶液および0.4%(w/v)のスキム
ミルク溶液として、以下のようにして行った。
【0054】(1)第二の洗浄工程を第一の洗浄工程の前
に行った場合 最初に0.4%スキムミルク溶液で土壌サンプルを洗浄
し、ついで0.5Mの酢酸アンモニウム溶液で洗浄を行っ
た他は実施例2と同様にして、菌の検出感度を検討し
た。
【0055】(2)第一および第二の洗浄工程を同時に行
った場合 土壌サンプルに、0.5Mの酢酸アンモニウム溶液と0.4%
スキムミルク溶液を同時に加えて洗浄した他は実施例2
と同様にして、菌の検出感度を検討した。(1)および(2)
の結果を表4および図15および16に示す。
【0056】
【表4】
【0057】表4中の−、±、および+は表2と同様で
ある。土壌サンプルを、0.5Mの酢酸アンモニウム溶液
で洗浄し、ついで0.4%スキムミルク溶液で洗浄した場
合(第一→第二)の検出感度が106cells/g-soilと最も
高かった。しかし、0.4%スキムミルク溶液で洗浄し、
ついで0.5Mの酢酸アンモニウム溶液で洗浄した場合
(第二→第一)および同時洗浄の場合においても、それ
ぞれ108cells/g-soil、107cells/g-soilまで菌の検出が
可能であり、洗浄を行わない従来法が109cells/ g-soil
でも検出されなかったのとは対照的であった。
【0058】以上より、土壌サンプルを洗浄する第一お
よび第二の洗浄工程の順番は特には限定されないが、第
一の洗浄工程を行った後に第二の洗浄工程を行うと、最
も高い検出感度が得られることが示された。
【0059】(実施例6) (1)非汚染土壌サンプルおよび汚染土壌サンプルを以下
のようにして調製した。図17に示すレーン1〜6はいず
れもサンプリング時期の異なる同一の非汚染土壌サンプ
ルである。サンプリング時期は、レーン1および2が
春、レーン3および4が11月、レーン5および6が2月
である。上述のように、各サンプルは使用まで4℃で保
存した。レーン7および8は、石油で汚染された別の汚
染土壌サンプルである。
【0060】(2)以上のようにして調製した石油汚染土
壌および非汚染土壌から得た土壌サンプ100mgに、0.5 M
の酢酸アンモニウム溶液(pH6.8)300μlを添加し、室
温で10分間、ボルテクスミキサーで激しく攪拌して洗浄
した。ついで、この混合物に、さらに0.4%(w/v)のスキ
ムミルク溶液200μlを加えて、室温で10分間、ボルテク
スミキサーで激しく攪拌し微生物を遊離させた。
【0061】その後、上記のように処理したサンプル
を、4℃、12,000×gの条件で、10分間遠心して上清を
集めた。ここで得られた上清に、10%のSDSを25μl添加
し、室温で10分間、ボルテクスミキサーで激しく混合し
て微生物を溶菌させた。ついで、通常使用されるフェノ
ール処理法に従い、上記処理を行った上清中に含まれる
タンパク質を変性させた。ここに、2〜2.5倍容の100%
の冷エタノールを加えてDNAを沈殿させ、4℃、12,00
0×gの条件で遠心してDNAを得た。
【0062】以上のようにして得られたDNAを実施例
1に示したPCR条件に従ってPCRを行い、天然の土壌中の
菌を検出できるかどうかを検討した。結果を表5および
図17に示す。図17に示すように、1回目のPCRでは、増
幅したDNA断片の量が不十分で、ゲル電気泳動では検
出できなかった。このため、1unit/mlのTaqポリメラー
ゼのみを上記の25μL添加して、第2回目のPCRを行っ
た。天然の土壌中に存在する菌が検出できることが確認
された。
【0063】
【表5】
【0064】表2と同様に、PCRによってDNAが検出
されたサンプル土壌を+、検出されなかったサンプル土
壌を−で表示した。一方、本発明の方法によれば、土壌
中の芳香環水酸化酵素ジオキシゲナーゼ遺伝子を有する
菌の生存数が106cells/g-soilまで検出できることが示
された。
【0065】(実施例7)実施例1で使用したプライマ
ーに代えて、16SのrRNAのユニバーサルプライマー
を用いたときの天然の土壌中の微生物の検出感度を検討
した。ここで使用した16SのrRNAのユニバーサルプ
ライマーは、微生物に普遍的に存在する16SのrRNA
の塩基配列を検出できるプライマーである。酢酸アンモ
ニウム濃度は0.5Mとした。結果を表6および図18に示
す。
【0066】
【表6】
【0067】表5と同様に、PCRによってDNAが検
出されたサンプルを+、検出されなかったサンプルを−
と表示した。従来法では、土壌中の芳香環水酸化酵素ジ
オキシゲナーゼ遺伝子を有する菌の生存数が106cells/g
-soilでも検出されなかった。一方、本発明の方法で処
理した場合には、1回目のPCRでは増幅されたDNA断片
の量が少なすぎてゲル電気泳動では検出されなかった
が、2回目のPCRによりDNA断片は検出された。
【0068】(実施例8)模擬土壌に0〜109cells/g-s
oilの各菌数で植菌し、実施例1と同様に処理した。こ
れらについて、実施例6で使用した芳香族ジオキシゲナ
ーゼのプライマーを用いて実施例2と同様にPCRを行
い、得られたDNAを同様に電気泳動した。結果を表
7、図19および20に示す。
【0069】
【表7】
【0070】表5と同様に、PCRによってDNAが検
出されたサンプルを+、検出されなかったサンプルを−
と表示した。1回目のPCRの結果、106〜109cells/g-
soilでバンドが検出された(図19)。また、2回目のP
CRの結果、芳香族ジオキシゲナーゼのプライマーを使
用した場合であっても、1cells/g-soilまで検出できる
ことが示された(図20)。
【0071】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来の土壌中の
微生物からのDNAの抽出方法では、土壌中の様々な要
因が影響してうまく回収することができなかったDNA
を、土壌中の微生物から直接、効率よく、しかも簡便に
抽出することができる。また、本発明の土壌微生物の検
出方法によれば、このような微生物を、短期間に、高感
度でDNAを検出することができる。
【0072】したがって、環境汚染の原因となっている
対象物質を効率的に分解する微生物がどの程度土壌中に
存在するかを高感度で、しかも簡便に測定することが可
能となることから、環境浄化の状態を有用微生物のモニ
タリングにより診断する上で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】PCRで使用したセンスプライマーとアンチセ
ンスプライマーとを示す図である。
【図2】0.5MのCH3COONH4で土壌サンプルを洗浄した後
のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図3】従来法により、土壌サンプルを洗浄した後のP
CRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図4】0.5MのCH3COOKにより、土壌サンプルを洗浄し
た後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図5】0.5MのCH3COONaにより、土壌サンプルを洗浄し
た後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図6】0.5MのNaNO3により、土壌サンプルを洗浄した
後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図7】0.5MのNH4Clにより、土壌サンプルを洗浄した
後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図8】0.5MのNH4NO3により、土壌サンプルを洗浄した
後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図9】0.12MのNa2HPO4により、土壌サンプルを洗浄し
た後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図10】1%尿素により、土壌サンプルを洗浄した後
のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図11】0.05MのCH3COONH4で土壌サンプルを洗浄した
後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図12】1MのCH3COONH4で土壌サンプルを洗浄した後
のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図13】5MのCH3COONH4で土壌サンプルを洗浄した後
のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図14】スキムミルクに代えて育児用粉ミルクで土壌
サンプルを洗浄した後のPCRのゲル電気泳動の結果を
示す写真である。
【図15】0.05MのCH3COONH4溶液とスキムミルクによる
洗浄の順番を逆にして土壌サンプルを洗浄した後のPC
Rのゲル電気泳動の結果を示す写真である。
【図16】0.05MのCH3COONH4溶液とスキムミルクで同時
に土壌サンプルを洗浄した後のPCRのゲル電気泳動の
結果を示す写真である。
【図17】汚染土壌および非汚染土壌を本発明の抽出方
法で処理した後のPCRのゲル電気泳動の結果を示す写
真である。
【図18】汚染土壌および非汚染土壌を本発明の抽出方
法で処理し、16SのRNAから調製したプライマーを用
いてPCRゲル電気泳動を行った結果を示す写真であ
る。
【図19】汚染土壌を土壌サンプルとして本発明の抽出
方法で処理した後に、第1回目のPCRのゲル電気泳動
を行った結果を示す写真である。
【図20】汚染土壌を土壌サンプルとして本発明の抽出
方法で処理した後に、第2回目のPCRのゲル電気泳動
を行った結果を示す写真である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/09 ZNA C07H 1/08 C07H 21/04 C12Q 1/04 C12Q 1/68 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機塩、有機塩または尿素からなる群か
    ら選ばれる化合物を含む弱酸性の水溶液で土壌を洗浄す
    る第一の洗浄工程と、粉乳の水溶液で前記土壌を洗浄す
    る第二の洗浄工程とを含むことを特徴とする土壌中の微
    生物からのDNAの直接抽出方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の洗浄工程における無機塩、有
    機塩からなる群から選ばれる化合物を含む弱酸性の水溶
    液が、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウ
    ム、硝酸ナトリウム、および塩化アンモニウムからなる
    群から選ばれる化合物の水溶液であることを特徴とする
    請求項1に記載の土壌中の微生物からのDNAの直接抽
    出方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の洗浄工程における弱酸性の水
    溶液中の化合物の濃度が、0.05M〜5Mであることを特
    徴とする請求項1または2に記載の土壌中の微生物から
    のDNAの直接抽出方法。
  4. 【請求項4】 前記第二の洗浄工程における粉乳の水溶
    液が、スキムミルクまたは育児用粉ミルクの水溶液であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の土
    壌中の微生物からのDNAの直接抽出方法。
  5. 【請求項5】 前記DNAの抽出方法が、さらに、土壌
    微生物を溶菌させる溶菌工程と、タンパク質を変性し除
    去する変性除去工程と、DNAを沈殿させる沈殿工程と
    を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の土壌中の微生物からのDNAの直接抽出方法。
  6. 【請求項6】 前記土壌微生物を溶菌させる工程がラウ
    リル硫酸ナトリウムを用いて行われ、前記タンパク質を
    変性し除去する工程がフェノールを用いて行われ、そし
    て前記DNAを沈殿させる工程がエタノールを用いて行
    われる請求項1〜5のいずれかに記載の土壌中の微生物
    からのDNAの直接抽出方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法に
    より土壌中の微生物からDNAを直接抽出して鋳型と
    し、一方がCys-Ser-Tyr-His-Gly-TrpまたはCys-Ser-Phe
    -His-Gly-Trp、他方がGlu-Ala-Ala-Phe-Lys-Trp-Asnで
    表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するD
    NAをプライマーとしてPCRを行い、ここで増幅され
    たDNA量を指標として土壌微生物を検出することを特
    徴とする土壌微生物の検出方法。
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