JP2957016B2 - ディレー故障シミュレーション方式 - Google Patents

ディレー故障シミュレーション方式

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JP2957016B2
JP2957016B2 JP3057311A JP5731191A JP2957016B2 JP 2957016 B2 JP2957016 B2 JP 2957016B2 JP 3057311 A JP3057311 A JP 3057311A JP 5731191 A JP5731191 A JP 5731191A JP 2957016 B2 JP2957016 B2 JP 2957016B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,論理回路のディレー故
障を検出するテストパターンを生成するためのディレー
故障シミュレーション方式に関する。LSI半導体装置
等の物理的な欠陥は,論理回路素子の縮退故障等の論理
的故障よりも,ディレー故障の方が発生頻度が高いこと
が知られている。ディレー故障は論理的には正しく動作
するが回路素子の動作時間が,備えているべき特性より
遅いため,目標のクロックでは正しく動作しない故障で
ある。コンピュータ等の装置における動作速度の高速化
に伴い,正確な動作のタイミングが要求されるようにな
り,わずかな動作の遅れが装置全体の誤動作を誘発する
ようになっている。
【0002】そのため,そのようなディレー故障の検出
精度の高いテストパターンが必要とされるが,テストパ
ターンを生成するためのディレー故障のシミュレーショ
ンは,非常に多くの回数(多くのテストパターンについ
て)行うことを必要とし高速なディレー故障シミュレー
ション方式の開発が望まれている。
【0003】本発明は,論理回路におけるディレー故障
シミュレーションを高速に行うことのできるディレー故
障シミュレーション装置を提供することを目的とする。
【0004】
【従来の技術】従来は,ディレー故障シミュレーション
のアルゴリズムをソフトウァアで記述し,汎用計算機上
で実行していた。図12は,従来のディレー故障シミュ
レーションシステムを示す。
【0005】図において,200は汎用大型計算機であ
って,シミュレーションを実行するもの,201はディ
レー故障シミュレーションアルゴリズムであって,ソフ
トウェアとして記述されたもの,202はディレー故障
シミュレーションデータであって,シミュレーション回
路データ,テストパターンデータ,故障データ等よりな
るもの,203はディレー故障シミュレーションのシミ
ュレーション実行の処理,204はディレー故障のシミ
ュレーション結果である。
【0006】従来のディレー故障シミュレーションは,
先ず,ディレー故障シミュレーションアルゴリズム20
1をソフトウェアとして記述し,ディレー故障シミュレ
ーションデータ202と伴に汎用大型計算機200に入
力する。汎用大型計算機200は,シミュレーションを
実行する。そして,実行結果をシミュレーション結果2
04として出力するというものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ディレー故障の検出率
は縮退故障のそれより,故障検出率が低く,縮退故障の
シミュレーションの場合と比較して,ディレー故障の検
出において高い検出率を持つテストパターンを生成する
ためには,非常に多くの回数の故障シミュレーションを
行う必要がある。そのため,シミュレーショレーション
アルゴリズムをソフトウェアにより記述し,汎用計算機
上で実行していた従来の故障シミュレーションシステム
は,シミュレーションに長時間を要するものであった。
【0008】そこで,ハードウェア化された論理シミュ
レーション専用装置において,シミュレーションを高速
に行うことが考えられる。従来,縮退故障のシミュレー
ションについては論理シミュレーション専用装置におい
て行われていたが,ディレー故障のテストシミュレーシ
ョンについては行われていなかった。そして,ディレー
故障のテスト系列は,縮退故障のテスト系列とは異なる
ため,ディレー故障シミュレーションを論理シミュレー
ション専用装置において行うためには,そのためのシミ
ュレーションシステムを開発する必要がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は,従来ソフトウ
ェアとして記述されて実行されていたディレー故障シミ
ュレーションのアルゴリズムを論理シミュレーション専
用装置において動作するように改良して,処理を高速化
した。
【0010】ディレー故障シミュレーションにおける故
障モデルは,ゲートディレー故障モデルとパスディレー
故障モデルの二つに分けられ。図13により,ゲートデ
ィレー故障モデルとパスディレー故障モデルについて説
明する。
【0011】図 (a)は,ゲートディレー故障モデルあ
る。図において,210は故障判定対象のゲート,dは
判定対象のゲートのディレー時間,tはクロック周期で
ある。ゲートディレー故障モデルにおいては,d>tの
とき,ゲート210に故障があるとする。
【0012】ゲートディレー故障のシミュレーションに
おいては,シミュレーション対象の回路(以後,シミュ
レーション回路と称する)において故障は一箇所と仮定
し,シミュレーション回路に一箇所の故障を挿入するこ
とにより行われる。図 (b)は,パスディレー故障モデル
である。
【0013】図において,220,221,222はそ
れぞれゲートであって,それぞれ,遅延時間d1,d
2,d3であるものである。パスディレー故障は実線で
接続されたゲートにおけるパスのディレー時間(d1+
d2+d3)に対して,d1+d2+d3>tのとき,
パスディレー故障があるとされるものである。
【0014】(なお,図における点線は実施例におい
て,再収斂の説明において参照されるものである。)図
14により,実際のICテスタにおけるディレー故障の
検査方法を説明する。
【0015】図において,230は入力パターンを格納
する入力レジスタ,231は被検査対象回路の出力を格
納する出力レジスタてある。234,235,236,
237,238はそれぞれシミュレーション回路におけ
るアンド回路,オア回路,ナンド回路,インバータ,ア
ンド回路である。
【0016】ディレー故障の検査においては,時刻T0
における初期設定用パターンV1と回路中の全てのゲー
トがV1の影響による動作を終了して安定状態に入った
後,時刻T2のクロックC2により入力される伝播用入
力パターンV2を必要とする。
【0017】時刻T0で入力パターンV1が入力された
後,時刻T1で入力パターンV2が入力された結果,ゲ
ート234の一方のピンの入力は,1から0に変化(以
後,0から1等のパルスの値の変化は0→1のように表
す)する。そしてその変化はゲート235に1→0の変
化として伝播し,さらにゲート236に1→0の変化と
して伝播する。最後に,ゲート235からは0→1の変
化として出力され,レジスタに出力値が格納される。
【0018】そこで,時刻T1の後,回路設計上定めら
れた動作クロック時間Tc経過した時刻T2のクロック
で出力レジスタ231の値を読み出す。そして,読み出
した値が期待値と一致すれば(図の例においては1)で
あればディレ−故障はないとし,異なった場合には(図
の例においては0),回路は不良と判定する。
【0019】ディレー故障シミュレーションにおいて
も,同様に初期設定パターンと伝播用のパターンを与
え,伝播用パターンに基づく入力の変化が,出力に現れ
たかどうかを判定することによりディレー故障シミュレ
ーションを行う。図1により本発明の基本構成を説明す
る。
【0020】図において,1は論理シミュレーション専
用装置,2はディレー故障シミュレーション部,3は入
力パターン生成部であって,時刻tにおける初期設定入
力パターンP(t)と時刻t+1における伝播用入力パ
ターンP(t+1)の入力パターンに基づいて,パルス
の変化を表すテストパターンI(t+1)を生成するも
のである。4は出力検査部であって,ディレー故障シミ
ュレーション部2の出力にディレー故障が現れたかどう
かを判定し,生成されたテストパターンがディレー故障
検出に有効であるかを判定するものである。5は故障制
御部であって,シミュレーション回路に故障を挿入する
こと,および入力パターン生成部3に入力パターンの指
示を与えることを行うものである。10,11,12は
シミュレーション回路の例におけるゲートであって,そ
れぞれアンド回路,オア回路,アンド回路である。13
はゲート10の入力ピン1にスローライズ故障(SR)
(0から1への立ち上がりが遅れる故障)があったとし
た場合の真理値表である。
【0021】ディレー故障シミュレーションにおける真
理値表は,ゲートのピンに入力されるパルスの変化に対
する出力の変化をマトリックスで表したもので,例えば
図示のアンドゲートの例の場合,入力ピン1が(0→
0)で入力ピン2が(0→0)のとき,ゲート10の出
力は(0→0)とする。
【0022】そして,(0→1)が正しいのであるが,
ディレーのため(0→0)となる場合にSR故障とし
て,SR故障を表す記号によりゲートの出力論理を定め
る。図示の例において,入力ピン1が(0→1)で入力
ピン2が(1→1)のとき,故障がない場合には(0→
1)であるが,記号「SR」によってSR故障を入力ピ
ン1に挿入して,AND演算をとった結果ゲート10の
出力も「SR」なる。同様に入力ピン1が(0→1)
で,入力ピン2が(0→1)のとき,出力は(0→1)
が正しいのであるが,SR故障が入力ピン1にある場合
には出力は(0→0)になる。これは,出力が「SR」
であることを意味する(正しい動作が0→1であるの
に,故障が存在するため,動作時間が0→0となる場合
をSRで表わす)。
【0023】
【作用】図1の構成の動作を説明する。入力パターン生
成部3は異なる初期設定バターンP(t)と伝播用入力
パーンP(t+1)に基づいて,バルスの変化を表すテ
ストパターンI(t+1)を生成する。
【0024】故障制御部5はディレー故障シミュレーシ
ョン部2のシミュレーション回路に故障を一箇所挿入す
る。例えば,図示のように,ゲート10の入力ピン1に
SR故障があったとするとゲート10の真理値表を図示
の真理値表13に入れ替える。入力パターン生成部3の
生成したテストパターンはディレー故障シミュレーショ
ン部2に入力される。
【0025】テストパターンI(t+1)が入力される
と,例えば,図示回路において,ゲート10の入力ピン
1が0→1,入力ピン2が1→1,ゲート11の入力ピ
ン1が0→0,ゲート12の入力ピン2が1→1であれ
ば,SR故障を示す記号SRは,出力検査部4に伝播す
る。従って,異なるテストパターンを,順次入力し,出
力検査部4における出力にSR故障が出力されれば,そ
のときのテストパターンにより,実際のICテスタにい
ても,ゲート10の入力ピンのSR故障の検出に有効で
あるとする。
【0026】例えば,故障を固定して,ゲートディレー
故障を検出する場合の図の構成の動作は次の通りであ
る。先ず,入力パターン生成部3はテストパターンを生
成し,ディレー故障シミュレーション部2に入力する。
ディレー故障シミュレーション部2はシミュレーション
を行い,結果を出力検査部4に送る。出力検査部4は,
シミュレーションの結果にディレー故障が現れているか
いないかを判定する。現れていなければ,ディレー故障
を検出しなかったことを表す信号を故障制御部5に送
る。故障制御部5は,出力検査部4からの信号を受け取
ると,入力パターン生成部3に次のテストパターンを生
成するように指示する。入力パターン生成部3は,テス
トパターンを生成し,ディレー故障シミュレーション部
2に入力する。ディレー故障シミュレーション部2はシ
ミュレーションを行い,結果を出力検査部4に送る。出
力検査部4はそこで,ディレー故障が出力されるている
ことを判定すると,ディレー故障検出の信号を故障制御
部5に送る。故障制御部5は,次の故障をディレー故障
シミュレーション部2のシミュレーション回路に挿入す
る。そして,入力パターン生成部3に,テストパターン
をディレー故障シミュレーション部2に入力するように
指示する。入力パターン生成部3は,テストパターンを
ディレー故障シミュレーション部2に入力する。ディレ
ー故障シミュレーション部2は,シミュレーションを行
う。
【0027】以上の処理を繰り返し,全故障について,
シミュレーションを行い,目標の検出率以上のテストパ
ターンが求められたらシミュレーションを終了する。以
上は,ゲート故障シミュレーションにおいて,故障を固
定して,異なるテストパターンを順次入力して行う場合
について説明したが,テストパターンを固定し,故障を
順次入れ替えるようにしてもよい。
【0028】ゲートの各部に挿入する故障としては,S
R故障,SF故障(スローフォールト,立ち下がりが遅
れるもので1→0が正しく,1→1を故障とするも
の),iR故障(イレギュラーライズ,0→0が正し
く,0→1を故障とするもの),iF故障(イレギュラ
ーフォールト,1→1が正しく,1→0を故障とするも
の)がある。
【0029】パスディレイ故障シミュレーションの場合
には,ゲートに故障を与えることはしない。すべてのは
正しいものとして,各ゲートに入力の変化に基づく真理
値表を与えておき,テストパターンを入力し,出力を判
定する。そして,順次異なるテストパターンを入力し,
入力側の変化が出力側に伝播するパターンが見つかるま
で(入力側と出力側が活性化されたパスで繋がる)シミ
ュレーションを行う。
【0030】なお,本発明においては,入力パターン生
成部3において生成される入力パターンP(t)とP
(t+1)のパルスの変化は表すテストパターンI(t
+1)は変化を表す記号とする(例えば,0→0は0,
0→1はTで表す等)ので,出力検査部4は出力される
記号を見るだけでディレー故障の検出の有無を判定でき
るので,シミュレーションを容易に行うことができる。
【0031】以上のように,ディレー故障シミュレーシ
ョンを行うようにすることにより,ディレー故障シミュ
レーションシステムを論理シミュレーション専用装置に
おけるハードウェアとして構成することが可能となり,
ディレー故障シミュレーションを著しく高速することが
可能となる。
【0032】
【実施例】図2は,本発明のディレー故障シミュレーシ
ョンにおける実施例構成の概念を示す。ディレー故障の
シミュレーションにおいてはフリップフロップ等の順序
回路は,組合せ回路と順序回路の出力の状態値を保持す
るレジスタにより構成する。
【0033】シミュレーションは,正常回路と故障回路
について,同じ回路上で行われるが,図はシミュレーシ
ョンにおける時間的順次に従って,正常シミュレーショ
ンと故障シミュレーションに分けてある。図において,
20は正常シミュレーションにおける組み合せ回路,2
1は故障シミュレーションにおける組み合せ回路,26
は入力パターン生成部,27は出力検査部,28は故障
制御部である。23は組み合せ回路にスキャンイン信号
を入力する入力レジスタ,24は組み合せ回路のスキャ
ンアウト信号を入力するレジスタ,25はディレー故障
シミュレーションにおける組み合せ回路のスキャンイン
信号を入力するレジスタである(レジスタ23,24,
25の動作は実際のシミュレーションにおいては同一の
レジスタ上で行われる)。30はパルス記号発生器であ
って,二つの初期設定入力パターン(PI(t),PI
(t+1))および二つのスキャンイン信号(I
(t),I(t+1))によりパルス入力の変化を表わ
す記号を作成するものである。31は故障制御部28に
おける故障データのテーブルであって,故障ゲート,故
障の種類,故障が検出された場合に立てるフラグ等の情
報を持つものである。
【0034】図の正常シミュレーションにおいて,PI
(t)は時刻tにおける初期設定入力パターン,SI
(t)はスキャンイン信号である。I(t)はスキャン
イン入力である(スキャンイン信号SI(t)に同
じ)。PI(t)およびSI(t)は外部から与えられ
る。P〇(t)はPI(t)とI(t)に基づく組み合
せ回路20からの出力である。〇(t)はPI(t)と
I(t)に基づくスキャンアウト信号である。
【0035】図のディレー故障シミュレーションにおい
て,PI(t)は時刻tにおける初期設定入力パターン
である(正常シミュレーションにおけるPI(t)に同
じもの)。PI(t+1)は時刻t+1における初期設
定入力パターン,I(t)は時刻tにおけるスキャンイ
ン信号(正常シミュレーションにおけるスキャンイン信
号I(t)に同じ),PI’(t+1)はPI(t)と
PI(t+1)に基づいて生成される時刻(t+1)に
おけるパルス記号である。I(t+1)は組み合せ回路
20のスキャンアウト信号O(t)に同じものである。
I’(t+1)はI(t+1)とI(t)に基づいて生
成される時刻(t+1)におけるスキャンイン信号の変
化を表わす入力である。P〇’(t+1)は,PI’
(t+1)とI’(t+1)と基づく組み合せ回路21
の出力である。O’(t+1),SO’(t+1)は,
PI’(t+1)とI’(t+1)により組み合せ回路
21から出力されるスキャンアウト信号である。
【0036】図の構成の動作を説明する。まず,初期設
定入力パターンPI(t)とスキャンイン信号SI
(t)が外部より入力される。そして,組み合せ回路2
0よりPO(t)とスキャンアウト信号O(t)が出力
される,O(t)はレジスタ24に格納される。
【0037】次に,パルス記号発生器30に初期入力パ
ターンPI(t)(正常シミュレーションにおけるI
(t)と同じ)と時刻(t+1)のパターンPI(t+
1)が外部より入力される。同時に,I(t)(正常シ
ミュレーションにおけるI(t)と同じ)と,正常シミ
ュレーションにおいて生成されたO(t)を時刻(t+
1)のスキャンイン入力としてI(t+1)として入力
される。そして,パルス制御用入力に制御されて,PI
(t)とPI(t+1)に基づいてその変化を表すパタ
ーンPI’(t+1)と,I(t)とI(t+1)に基
づいて,その変化を表すパターンI’(t+1)が生成
される。PI’(t+1)とI’(t+1)がテストパ
ターンとして,故障を挿入された組み合せ回路21(デ
ィレー故障シミュレーション)に入力される。
【0038】その結果,組み合せ回路21からPO’
(t+1)とスキャンアウト信号O’(t+1)が出力
される。O’(t+1)はレジスタ25に格納される。
そして,レジスタから25からスキャンアウト信号とし
てSO’(t+1)が出力される。
【0039】ディレー故障を表す信号(記号)が伝播さ
れて,出力されているかは,組み合せ回路21からの出
力PO’(t+1)とスキャンアウト信号SO’(t+
1)により判定することができる。ゲートディレー故障
シミュレーションの場合は,正常回路に故障を挿入し,
上記のように求めたテストパターンPI’(t+1)と
I’(t+1)とにより,故障シミュレーションを行
う。そして,故障制御部28では,出力検査部27から
故障を検出信号を受け取ると,テーブル31の対応する
故障ゲート,故障種類にフラグを立てる。故障検出でき
なかったという信号がきたときは,入力パターン生成部
26に次のテストパターンを入力させるか,もしくは次
の故障を被シミュレーション回路に挿入する。いずれの
方法により行うかはモードとして区別される。
【0040】パスディレー故障シミュレーションの場合
は,テストパターンPI’(t+1)とI’(t+1)
を用いて,全てのゲート毎に置かれたパスディレー真理
値表に従って,ゲート毎に評価値を求めながら,入力ゲ
ートから出力ゲートまでシミュレーションを進めてゆ
く。そして,出力検査部27は出力によりパルスが入力
から出力まで伝わったか(活性化されたパスが見つかっ
たか)を判定し,その情報を故障制御部28に送る。そ
して,故障制御部28は,テーブル31の故障データに
基づいて,活性化したパス上のゲートの故障は検出でき
たとして故障フラグを立てる(活性化したパスを求める
方法は別途ある)。検出できなかったときは次のテスト
パターンを生成するように入力パターン生成部26に指
示する。図3〜5は本発明におけるゲートディレー故障
のシミュレーションのフローである。 図3は,ゲー
トディレー故障のシミュレーションフロー(1)であっ
て,入力を固定して故障を回す場合のフローである。
【0041】図示の番号に従ってフローを説明する。
入力パターンを生成する。 正常回路のシミュレー
ションを行う。 故障を挿入する。
【0042】 ディレー故障シミュレーションを行
う。 出力検査部は,ディレーが検出できたか判定す
る。検出できればに進む。検出できなければに進
む。 検出した故障にフラグを立てる。
【0043】 まだ挿入されていない故障があるか判
定する。あれば,以降の処理を繰り返す。挿入してい
ない故障がなければ,に進む。 ディレー故障検査
が目標検査率に達しているか判定し,達成していなけれ
は以降の処理を繰り返す。達成していればシミュレー
ションを終了する。
【0044】図4はゲートディレー故障のシミュレーシ
ョンのフロー(2)である。図は故障を固定してテスト
パターンを回す場合である。 故障を挿入する。
入力パターンを生成する。
【0045】 正常回路のシミュレーションを行う。
ディレー故障シミュレーションを行う。 出力検
査部はディレー故障が検出できたか判定する。検出でき
なければ,以降の処理を繰り返す。検出すれば,に
進む。
【0046】 検出した故障にフラグを立てる。
まだ挿入していない故障があるか判断する。あれば,
以降の処理を繰り返す。なければ,処理を終了する。図
5はパスディレー故障のシミュレーションのフローであ
る。
【0047】 入力パターンを生成する。 正常回
路のシミュレーションを行う。 ディレー故障のシミ
ュレーションを行う。 出力検査部は活性化したパス
があるか判定する。なければ,以降の処理う繰り返
す。あれば,に進む。
【0048】 パス上にあるゲートの故障にフラグを
立てる。 まだ検出していない故障があるか判定す
る。あれば,以降の処理を繰り返す。なければ,シミ
ュレーションを終了する。図6はシミュレーション回路
の例である。
【0049】図において,100〜106は外部入力端
子であって,そのうち104(Inpt6),105
(Inpt6),106(Inpt7)はスキャン信号
を入力する端子である。112〜117および10A〜
10Fはそれぞれインバータ,アンド回路,オア回路,
ナンド回路,ノア回路等のゲートおよびレジスタであっ
て,そのうち,10C,10E,110がレジスタであ
る。107〜109,10Aは出力端子であって,10
8(Otpt5),109 (Otpt6),10A
(Otpt7)は,それぞれレジスタ10C,10E,
110の出力である。
【0050】図において,レジスタ10C,10E,1
10はそれぞれの順序回路の出力値を保持するもので,
出力端子108(Otpt5)と104(Inpt
5),109(Otpt6)と105(Inpt6),
10A(Otpt7)と106(Inpt7)は実際の
回路上では接続されているものである。シミュレーショ
ン回路上では,端子104,105,106よりスキャ
ン信号として入力する。
【0051】なお,各ゲートは故障挿入用入力端子を備
えているが,図においては省略されている(図8参
照)。図7と図8は,それぞれ,図6のシミュレーショ
ン回路に故障がないとした正常回路と故障を挿入した故
障シミュレーション回路を示す。
【0052】図7における括弧付きの番号は,図8にお
ける括弧付きの番号に対応している。図2において,図
上部の各端子および各回路要素は,図6のシミュレーシ
ョン回路におけるものと同一てある。
【0053】図2を参照して,図6と図2の対応を説明
する。図6におけるレジスタ10C,10E,110は
図2におけるレジスタ(23,24,25)である。図
2における初期設定入力パターンPI(t)が入力端子
100,103,102,101に入力される。スキャ
ン信号SI(t)が入力端子104,105,106に
入力される。
【0054】そして,出力端子108,109,10A
からスキャンアウト信号O(t)が出力される。端子1
07からは組み合せ回路出力P〇(t)が出力される。
各スキャン信号O(t)は,図8のパルス発生器に入力
される。一方,図7下部の入力端子118,11B,1
1A,119(下部端子118〜11Eはそれぞれ図上
部の端子100〜106にそれぞれ対応するものであ
る)から図2におけるPI(t+1)が入力される。そ
して,各入力は,図8のパルス発生器に入力される。
【0055】図8は,図6のシミュレーション回路に故
障を挿入した回路である。図において,各回路要素12
3〜129および12A〜12Fは図6の各回路要素に
対応する。各回路要素は故障入力するための入力端子を
備えている(図においてはゲート12Aの故障挿入用ゲ
ートは故障挿入用入力端子15Aに接続されている
等)。出力端子120,11F,121,122はそれ
ぞれ図6における出力端子108,107,109,1
0Aに対応する。80はパルス発生器,バルス発生器に
おける端子160〜166はそれぞれ,図6における入
力端子100〜106に対応する。81はパルス制御用
入力端子である。153〜159,15A〜15Fはそ
れぞれ対応するゲート,レジスタにディレー故障を挿入
する端子を表す。
【0056】図2を参照して,図8と図2の対応を説明
する。図8におけるパルス発生器80は図2におけるパ
ルス発生器30に対応する。そして,図2における初期
入力パターンPI(t)およびPI(t+1)は入力端
子160,161,162,161に与えられる。図2
おけるI(t)およびI(t+1)は,入力端子16
4,165,166に入力される。
【0057】パルス発生器制御用入力端子81より,パ
ルス発生器80の制御パルスが入力され,パルス発生器
80の各端子に入力されたPI(t),PI(t+
1),I(t),I(t+1)に基づいて,テストパタ
ーンPI’(t+1),I’(t+1)が生成される。
そして,入力されたテストパターンに基づいて,各回路
要素において論理演算がなされ,端子11Fより組合せ
出力PO’(t+1),端子120,121,122よ
りスキャンアウト出力SO’(t+1)が出力される。
【0058】パルス制御用入力端子81の入力を異なら
しめることにより,パルス発生器80から出力されるパ
ルス出力を,パルス変化を与えるか,あるいは変化を与
えないスルーとするかを,入力端子160〜166毎に
設定することができる。このようにすることにより,発
生するパルス数を調整することができ,シミュレーショ
ンを柔軟に行い,故障検出率を高めることができるよう
になる。
【0059】また,本発明では,各ゲートは故障挿入用
の故障挿入入力端子を備えているので,故障挿入が容易
になる。図9〜図11にディレー故障シミュレーション
における真理値表の例を示す。図9はゲートディレー故
障シミュレーションの真理値表例1(正常)であって,
正常なアンド回路に対するものである。図示のように,
アンド回路の入力ピン1,入力ピン2,出力ピン3を定
める。
【0060】表において,横第1行は入力ピン1に対す
る変化であり,縦第1列は入力ピン2に対する入力であ
る。表は入力ピン1の入力の変化と入力ピン2の入力の
変化に対する出力ピン3の変化をマトリックスに表した
ものである。SR,SF,iR,iFは前述した定義と
同じである。Xは0→0,1→1,0→1,1→0のい
ずれかであることを表す。Yは0→0,1→1,0→
1,1→0,SR,SF,iR,iFのいずれかである
場合を表す。eはエラーとする。
【0061】図10はゲートディレー故障シミュレーシ
ョンの真理値表例2(故障アンド回路)であって,アン
ド回路の入力ピン1にSR故障がある場合である。図示
のように定められた,アンド回路の入力ピン1,入力ピ
ン2,出力ピン3に対して,入力ピン1の変化と入力ピ
ン2の変化がアンド回路に入力されたとき,出力ピン3
の変化をマトリックスで表したものである。
【0062】各記号の意味は図9の場合と同じである。
ゲートディレー故障のシミュレーションにおいては,S
R,SF,iR,iFのいずれかが出力で検出されたら
故障が検出されたとする。図11はパスディレー故障シ
ミュレーションの真理値表の例(アンド回路)である。
【0063】図示のように定められた,アンド回路の入
力ピンおよび出力ピンに対して,横第1行は入力ピン1
に対する変化であり,縦第1列は入力ピン2に対する入
力である。表は入力ピン1の変化と入力ピン2の変化に
対する出力ピン3の変化をマトリッスで表したものであ
る。
【0064】図において,0は0→0,1は1→1,x
は0→0,1→1,0→1,1→0のいずれかであるこ
とを表す。Tおよびtは0→1もしくは1→0の変化を
表す。mはパスの再収斂(図13参照)である。再収斂
は,例えば,図13における(b)に点線で示すように,
ゲート220の出力がゲート221に伝播される場合と
ゲート222の出力側に伝播される場合のように,出力
に対して一通りのパスに確定できない場合を表す。を表
す。
【0065】tmxはT,m,xのうちのいずれである
ことを表す。パスディレー故障シミュレーションにおい
てはTが出力に現れた場合に活性化されたパスが求まっ
たとする。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば,ディレー故障シミュレ
ーションを論理専用装置において行うことができ,ディ
レー故障シミュレーションが高速化する。また,ディレ
ー故障シミュレーションにおけるパルスの変化を記号化
して行うようにしたので,出力される記号により判断す
るだけでディレー故障が検出でき,シミュレーションが
容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例構成の概念を示す図である。
【図3】本発明のゲートディレー故障のシミュレーショ
ンのフロー(1)を示す図である。
【図4】本発明のゲートディレー故障のシミュレーショ
ンのフロー(2)を示す図である。
【図5】本発明のパスディレー故障のシミュレーション
のフローを示す図である。
【図6】本発明のシミュレーション回路の例を示す図で
ある。
【図7】正常シミュレーション回路を示す図である。
【図8】故障シミュレーション回路を示す図である。
【図9】ゲートディレー故障シミュレーションの真理値
表例1(正常アンド回路)を示す図である。
【図10】ゲートディレー故障シミュレーションの真理
値表例2(故障アンド回路)を示す図である。
【図11】パスディレー故障シミュレーションの真理値
表の例(アンド回路)を示す図である。
【図12】従来のディレー故障シミュレーションシステ
ムの図である。
【図13】ディレー故障モデルを示す図である。
【図14】ICテスタにおけるディレー故障の検査方法
を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 :論理シミュレーション専用装置 2 :ディレー故障シミュレーション部 3 :入力パターン生成部 4 :出力検査部 5 :故障制御部 10:ゲート 11:ゲート 12:ゲート 13:真理値表
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−63580(JP,A) 特開 昭63−75576(JP,A) 特開 昭62−207979(JP,A) 特開 平1−240939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 G06F 11/25 G01R 31/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディレー故障を検出するテストパターン
    生成のためのディレー故障シミュレーション方式におい
    て,連続する異なる時刻での入力パルス値の変化に基づ
    いてテストパターンを生成する入力パターン生成部3
    と,入力パターン生成部3の生成したテストパターンに
    よりシミュレーション対象回路のディレー故障シミュレ
    ーションを行うディレー故障シミュレーション部2と,
    ディレー故障シミュレーション部2の出力によりディレ
    ー故障が検出されているかを判定する出力検査部4と,
    シミュレーション対象回路に故障を挿入する故障制御部
    5とを備え,故障制御部5は,シミュレーション対象回
    路の回路要素における正常な場合の真理値表と,故障の
    場合の真理値表を入れ替えることにより故障を挿入し,
    ディレー故障シミュレーション部2は入力パターン生成
    部3の生成したテストパターンによりディレー故障シミ
    ュレーションを行い,出力検査部4はディレー故障シミ
    ュレーション部2の出力にディレー故障が現れているか
    いないかを判定することを特徴とするディレー故障シミ
    ュレーション方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において,連続する異なる時刻
    における入力パルス値の変化およびディレー故障の種類
    を記号により表すことを特徴とするディレー故障シミュ
    レーション方式。
  3. 【請求項3】 請求項1および2において,ディレー故
    障シミュレーションは,シミュレーション対象回路の回
    路要素の一箇所にディレー故障を挿入し挿入された故障
    を検出するゲートディレー故障シミュレーションと,複
    数の回路要素の接続されたパスにおける複数回路要素間
    のディレーに基づく故障であるパスディレー故障をシミ
    ュレーションすることを特徴とするディレー故障シミュ
    レーション方式。
  4. 【請求項4】 請求項1,2及び3のディレー故障シミ
    ュレーション方式において,シミュレーションを論理シ
    ミュレーション専用装置1において行うことを特徴とす
    るディレー故障シミュレーション方式。
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