JP2956568B2 - 単結晶引上げ装置 - Google Patents

単結晶引上げ装置

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JP2956568B2 JP3283196A JP3283196A JP2956568B2 JP 2956568 B2 JP2956568 B2 JP 2956568B2 JP 3283196 A JP3283196 A JP 3283196A JP 3283196 A JP3283196 A JP 3283196A JP 2956568 B2 JP2956568 B2 JP 2956568B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CZ法による単結
晶の製造に使用される単結晶引上げ装置に関し、更に詳
しくはその単結晶の落下を防止することができる単結晶
引上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、単結晶シリコンの製造には、
CZ法による引上げが多用されている。その引上げ装置
は、ワイヤの下端に装着した種結晶を坩堝内の原料融液
に漬け、ワイヤを回転させながら上昇させることによ
り、原料融液から単結晶を引上げる構成となっている。
【0003】CZ法により製造される単結晶は、これま
では直径が8インチで重量が100kg前後のものが主
流であった。しかし、最近になって更なる大径化が求め
られ、重量が200kg以上に達する単結晶の製造も企
画され、これに伴って単結晶の落下事故が大きな問題に
なってきた。
【0004】すなわち、単結晶の引上げ中、その荷重は
直径が細かくしかも単結晶の最上部と接する種結晶に集
中し、単結晶が重くなるにつれてその種結晶が破断しや
すくなるのである。そして種結晶が破断した場合は、単
結晶が坩堝内の原料融液中に落下し、大事故に至るおそ
れもある。
【0005】このような単結晶の落下事故を防止するた
めに、引上げ初期に単結晶のトップ部にクビレ部を意図
的に形成し、そのクビレ部を複数の爪により周囲からク
ランプして、単結晶を引上げる技術が開発されている
(特開平3−285893号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】単結晶のトップ部に形
成したクビレ部を複数の爪により周囲からクランプして
引上げを行えば、複数の爪が不用意に開かない限り、単
結晶の落下事故は防止される。
【0007】しかし、従来の引上げ技術では、結晶引上
げ軸に対して対称なクビレ部を形成することが困難であ
る。そのため、クビレ部をクランプして単結晶の育成を
行った場合、単結晶が芯円性を損ない、有転位化や直径
制御精度の低下を生じるという問題がある。また、クビ
レ部をクランプする際に、単結晶に外力を与えることに
なり、単結晶の振れを誘発する。
【0008】本発明の目的は、単結晶の落下を確実に防
止し、且つその防止に伴う引上げへの悪影響を回避する
ことができる単結晶引上げ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の単結晶引上げ装
置は、上記目的を達成するために、ワイヤの下端に装着
した種結晶により単結晶を保持して原料融液から引上
げ、且つ引上げ速度等の制御により単結晶のトップ部に
クビレ部を形成する引上げ装置本体と、ワイヤの延長線
の周囲に設けた複数の爪の内側を単結晶のクビレ部より
上の部分が下から上へ通過するときに複数の爪が開き、
クビレ部より上の部分が複数の爪の内側を下から上へ通
過した後は、複数の爪がワイヤと共に上昇すると共に、
結晶外周面に非接触の状態でクビレ内に嵌合して、単結
晶が落下したときにクビレ部より上の部分を係止する単
結晶落下防止手段とを具備する点に特徴がある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の態様を図示
例に基づいて説明する。図1は本発明を実施した単結晶
引上げ装置の1例についてその主要部の概要を示す立面
図、図2は同引上げ装置に装備された単結晶落下防止手
段の縦断面図および底面図、図3は同引上げ装置の使用
状態を示す模式立面図である。
【0011】本引上げ装置は、図1に示すように、シリ
コンの融液からシリコンの単結晶10を引き上げる引上
げ装置本体30と、引上げ中の単結晶10の落下を防止
するために引上げ装置本体30に付設された単結晶落下
防止手段40とを具備する。
【0012】引上げ装置本体30は、従来の引上げ装置
と基本的に同じであって、種結晶20を保持するシード
チャック31をワイヤ32の下端に連結し、種結晶20
を融液に浸漬した状態からワイヤ32を回転させながら
巻き上げることにより、融液から単結晶10を引上げる
と共に、単結晶10のトップ部を引上げる段階で引上げ
速度等を制御することによりトップ部にクビレ部11を
形成する構成となっている。
【0013】引上げ装置本体30に付設された単結晶落
下防止手段40は、内側中心部をワイヤ32が貫通する
スリーブ41を有する。スリーブ41は、図2および図
3に示すように、下面が開放し上面に天板42を設けた
円筒体であって、内側にシードチャック31を収容する
ことができる。天板42の中心部にはワイヤ挿通孔が設
けられ、天板42の下面にはコイルスプリングからなる
緩衝材43が同心状に取付けられている。
【0014】スリーブ41の下端部内面には、周方向に
90°の間隔をあけて4つの縦溝49が設けられてい
る。4つの縦溝49内には爪44が設けられている。各
爪44は、スリーブ41の中心線に直角な支持軸45に
より中間部が回動自在に支持され、外力を受けない状態
では自重により後部が係止軸46に下方から当接して爪
先が内側へ閉じた状態に固定される。これにより、各爪
44は爪先に下向きの外力を受けても爪先が下方に開く
ことはないが、爪先に上向きの外力を受けた場合は爪先
が上方に開放する。
【0015】爪先が内側へ閉じた状態で4つの爪44の
内側に形成される空間の大きさは、単結晶10のトップ
部に形成されるクビレ部11の最小外径より大きく、且
つクビレ部11よりの上方の部分の最大外径より小さく
設定される。また、爪先が上方へ完全開放したときに4
つの爪44の内側に形成される空間の大きさは、単結晶
10のクビレ部11より上方の部分の最大外径、及びシ
ードチャック31の最大外径のいずれもより大きく設定
される。
【0016】これらの設定により、4つの爪44の内側
を、単結晶10のクビレ部11より上方の部分およびシ
ードチャック31は下から上へ通過することができる。
しかし、単結晶10のクビレ部11より上方の部分が4
つの爪44の内側を上方から下へ通過することは不可能
である。
【0017】次に、本引上げ装置を用いた単結晶の製造
方法について説明する。
【0018】引上げ前および引上げ初期段階において
は、図1に示すように、単結晶に落下防止手段40のス
リーブ41を複数本のワイヤ48により定位置に吊り下
げ、そのスリーブ41内に引上げ用のワイヤ32を挿通
させることにより、スリーブ41の下方にシードチャッ
ク31を位置させる。そして、シードチャック31に保
持された種結晶20を融液に浸け、ワイヤ32を回転さ
せながら上昇させることにより、融液から単結晶10を
引き上げる。また、単結晶10の引上げ速度等を制御す
ることにより、単結晶10のトップ部にクビレ部11を
形成する。
【0019】単結晶10の引上げを更に継続すると、ス
リーブ41の下端部内側に設けられた4つの爪44の内
側をシードチャック31が下から上に通過する。これに
続いて、単結晶10のクビレ部11より上方の部分が4
つの爪44の内側を下から上へ通過する。その結果、図
3(A)に示すように、単結晶10のいわゆるショルダ
ーにスリーブ41が載る。この状態では、4つの爪44
は単結晶10のクビレ内に結晶表面に対して非接触の状
態で嵌合し、内側へ完全に閉じた状態となる。
【0020】単結晶10のショルダーにスリーブ41が
載った後は、そのスリーブ41はワイヤ32により単結
晶10と共に上方へ引き上げられる。単結晶10は全期
間を通して種結晶20に保持され、ワイヤ32により引
き上げられるので、クビレ部11をクランプした場合に
問題となる芯円性の低下や振れは生じない。スリーブ4
1を単結晶10のショルダーに載せず、ワイヤ32等に
より支持した場合は、スリーブ41が単結晶10に対し
て完全に非接触状態となり、接触部を通した放熱がなく
なるので、これによる単結晶10の温度分布変化も防止
される。
【0021】単結晶10の引上げ中に種結晶20が破断
した場合は、図3(B)に示すように、単結晶10のク
ビレ部11より上方の部分が4つの爪44の爪先に当た
るが、爪44は下方へは開放しないので、クビレ部11
より上方の部分が4つの爪44の爪先に係止される。そ
のため、単結晶10はスリーブ41を介してワイヤ32
により保持され、その落下が防止される。このとき、天
板42がシードチャック31の上面により支持される
が、両者に衝突による衝撃は緩衝材43の収縮により吸
収される。
【0022】かくして、単結晶10の落下が確実に防止
され、且つその防止に伴う引上げへの悪影響が回避され
る。
【0023】8インチのシリコン単結晶を引上げる場合
に本引上げ装置を用いた。比較のために落下防止対策の
ない一般の引上げ装置と、単結晶のトップ部に形成した
クビレ部をクランプする従来装置とを用いた。それぞれ
の場合の有転位化率および結晶直径の最大誤差を表1に
示す。有転位化率とは全引上げ回数に対する有転位化発
生引上げ回数の比である。
【0024】
【表1】
【0025】表1から分かるように、本引上げ装置を使
用しても有転位化率および最大誤差は対策なしの場合と
実質的に同じである。これに対しクビレ部をクランプす
る従来装置の場合は、これらが大幅に増大する。本引上
げ装置が単結晶落下防止に伴う悪影響を実質的に生じな
いことが明らかである。
【0026】爪44は上記例では4個としたが、複数で
あれば単結晶10の落下を防止することができる。
【0027】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の単結晶引
上げ装置は、引上げ中は単結晶のトップ部に形成された
クビレ部をクランプせず、種結晶が破断したときのみク
ビレ部を利用して単結晶を保持するので、単結晶の落下
を確実に防止することができ、しかもその防止に伴う引
上げへの悪影響を可及的に回避することができる。従っ
て、大径単結晶の引上げ技術の確立に多大の貢献を果た
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した単結晶引上げ装置の1例につ
いてその主要部の概要を示す立面図である。
【図2】同引上げ装置に装備された単結晶落下防止手段
の縦断面図および底面図である。
【図3】同引上げ装置の使用状態を示す模式立面図であ
る。
【符号の説明】
10 単結晶 11 クビレ部 20 種結晶 30 引上げ装置本体 31 シードチャック 32 ワイヤ 40 単結晶落下防止手段 41 スリーブ 44 爪

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤの下端に装着した種結晶により単
    結晶を保持して原料融液から引上げ、且つ引上げ速度等
    の制御により単結晶のトップ部にクビレ部を形成する引
    上げ装置本体と、ワイヤの延長線の周囲に設けた複数の
    爪の内側を単結晶のクビレ部より上の部分が下から上へ
    通過するときに複数の爪が開き、クビレ部より上の部分
    が複数の爪の内側を下から上へ通過した後は、複数の爪
    がワイヤと共に上昇すると共に、結晶外周面に非接触の
    状態でクビレ内に嵌合して、単結晶が落下したときにク
    ビレ部より上の部分を係止する単結晶落下防止手段とを
    具備することを特徴とする単結晶引上げ装置。
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DE19737605A1 (de) * 1997-08-28 1999-03-04 Wacker Siltronic Halbleitermat Verfahren und Vorrichtung zur Entlastung eines Impfkristalls
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