JP2956490B2 - 可変気筒機構付き内燃機関 - Google Patents

可変気筒機構付き内燃機関

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JP2956490B2
JP2956490B2 JP6241711A JP24171194A JP2956490B2 JP 2956490 B2 JP2956490 B2 JP 2956490B2 JP 6241711 A JP6241711 A JP 6241711A JP 24171194 A JP24171194 A JP 24171194A JP 2956490 B2 JP2956490 B2 JP 2956490B2
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雅彦 久保
克則 上田
瑛夫 霜田
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の気筒を全て作動
させる全筒モードと複数の気筒のうちの一部の気筒への
吸気導入を遮断することでこれらの気筒の作動を停止さ
せる休筒モードとを切り換えうる、可変気筒機構付き内
燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多気筒内燃機関において、機
関の低負荷時に一部の気筒への吸気導入を遮断するとと
もに燃料の供給を停止して、一部の気筒を休筒させるこ
とで、作動中の気筒の燃焼効率を上げて有害排気ガスの
発生を抑制したり機関の負荷率を向上させることによる
ポンピングロスの低減による燃費の向上を行なったりし
ようとする技術が開発され実用化している。
【0003】この場合、全ての気筒を作動させるモード
(全筒モード)と一部の気筒を休筒させるモード(休筒
モード)との切換を如何に円滑に行なうかがポイントに
なる。例えば特公昭63−21811号公報には、休筒
モード運転時の機関出力トルクと該全筒モード運転時の
機関出力トルクとがほぼ等しくなる吸気マニホルド圧力
を切換点とし、機関の吸気マニホルド圧力がこの切換点
よりも小さいときには休筒モードを選択し、機関の吸気
マニホルド圧力がこの切換点以上になったら全筒モード
を選択する技術が開示されている。
【0004】機関の吸気マニホルド圧力は、スロットル
弁開度に代表される機関の負荷が相当するが、同一のス
ロットル弁を介して吸気導入を行なう一般的な内燃機関
では、機関の出力トルクの機関負荷(スロットル弁開
度)に対する特性は、図10に示すようになる。即ち、
一定範囲では、機関の負荷が増大していくと機関の出力
トルクも増大するが、低負荷時には全筒運転の方が休筒
運転に比べてポンピングロスの影響が大きいため同一負
荷では休筒運転の方が出力トルクが大きいが、高負荷時
には絶対的な燃焼エネルギの違いからに当然ながら休筒
運転よりも全筒運転の方が出力トルクが大きくなる。
【0005】このように、出力トルクが等しくなる交差
点(クロスポイント)が存在し、このクロスポイントを
切換点にして、休筒モードを全筒モードとを切り換える
ことで、モード切換時のショックが回避されて円滑に切
り換えることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、機関の燃費
の向上や有害排気ガスの発生の抑制をさらに推進すよう
とすると、上記のクロスポイントよりも高負荷領域ま
で、休筒モードで運転することが考えられる。特に、自
動車に普及しているように、流体継手を介して機関に接
続された自動変速機をそなえた車両では、流体継手によ
るトルクロスがあるため燃費の向上に対する要求は一層
著しい。
【0007】しかしながら、クロスポイントよりも高負
荷領域では、図10に示すように、休筒モードにすると
全筒モードに比べて機関の出力トルクが小さくなるた
め、このようにクロスポイントよりも高負荷領域で、休
筒モードから全筒モードに切り換えると、出力トルクが
急増して、切換ショックを招いてしまう。特に、この休
筒モードから全筒モードへの切換ショックは機関の回転
速度が大きい場合に著しい。
【0008】また、本出願人による特願平5−1719
65号には、全筒モードから休筒モードへの切換後にオ
ルタネータの発電量を下げてこの際のトルクショックを
軽減する技術が開示されているが、休筒モードから全筒
モードへの切換時のショックについては考慮されていな
い。本発明は、このような課題に鑑み創案されたもの
で、休筒モードから全筒モードへの切換時に大きな切換
ショックを生じないようにした、可変気筒機構付き内燃
機関を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の可変気筒機構付き内燃機関は、複数の気筒を
有する内燃機関であって、該複数の気筒を全て作動させ
る全筒モードと該複数の気筒のうちの一部の気筒への吸
気導入を遮断することで該一部の気筒の作動を停止させ
る休筒モードとを切り換えうる可変気筒機構と、該内燃
機関の負荷状態に基づいて該機関負荷が小さい場合には
該休筒モードで運転し該機関負荷が大きい場合には該全
筒モードで運転するように該可変気筒機構の作動を制御
する可変気筒制御手段と、該内燃機関で駆動される発電
機の作動を制御する発電制御手段とをそなえた可変気筒
機構付き内燃機関において、該発電制御手段が、該休筒
モード運転時に該発電機による発電を停止又は抑制する
制御を行なうように設定されているとともに、該可変気
筒制御手段が、該休筒モード運転時の機関出力トルクと
該全筒モード運転時の機関出力トルクとがほぼ等しくな
る基準機関負荷よりも大きい機関負荷で、該休筒モード
運転と該全筒モード運転との切換を行なうように設定さ
れていることを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の本発明の可変気筒機
構付き内燃機関は、請求項1記載の構成において、該発
電制御手段が、該内燃機関の高速回転領域における該休
筒モード運転時に、該発電機による発電を停止又は抑制
する制御を行なうように設定されていることを特徴とし
ている
【0011】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の可変気筒機構付
き内燃機関では、可変気筒制御手段が、内燃機関の負荷
状態に基づいて機関負荷が小さい場合には休筒モードで
運転し機関負荷が大きい場合には全筒モードで運転する
ように可変気筒機構の作動を制御する。発電制御手段で
は、休筒モード運転時に発電機による発電を停止又は抑
制する制御を行なう。これにより、休筒モード運転時に
おける発電機による負荷が解消されて、休筒モード運転
時の機関出力が増大する。そして、休筒モード運転から
全筒モード運転への切換とともに発電の停止又は抑制の
制御を解除すると、全筒モード運転に切り換わった際に
発電機による負荷が加わって機関の出力増が抑制され
て、切換時のショックが低減される。さらに、該可変気
筒制御手段が、該休筒モード運転時の機関出力トルクと
該全筒モード運転時の機関出力トルクとがほぼ等しくな
る基準機関負荷よりも大きい機関負荷で、該休筒モード
運転と該全筒モード運転との切換を行なう。基準機関負
荷よりも大きい機関負荷では、本来の機関の特性では休
筒モード運転は全筒モード運転に比べて機関の出力トル
クが小さくなるが、該発電制御手段が、該休筒モード運
転時に、該発電機による発電を停止又は抑制する制御を
行なうので、この分だけ休筒モード運転時の機関の出力
トルクが増加して、全筒モード運転時の機関の出力トル
クに接近する。したがって、該内燃機関の高速回転領域
において該休筒モードから該全筒モードへ切り換えた場
合のショックが低減される。
【0012】上述の請求項2記載の本発明の可変気筒機
構付き内燃機関では、該発電制御手段が、該内燃機関の
高速回転領域における該休筒モード運転時に、該発電機
による発電を停止又は抑制する制御を行なうので、該内
燃機関の高速回転領域において該休筒モードから該全筒
モードへ切り換えた場合のショックが低減され、この一
方で、モード切換ショックが問題とならない該内燃機関
の高速回転領域以外では該発電機による発電を実行でき
るようになり、発電の機会を十分に確保しながらモード
切換ショックを低減できる。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明する。まず、図1〜図6を参照して本発明の第1実
施例としての可変気筒機構付き内燃機関について説明す
る。さて、本実施例の可変気筒機構付き内燃機関は、図
2に示すように、DOHC直列4気筒のガソリン燃料を
用いる燃料噴射式エンジン(以下、内燃機関をエンジン
という)1である。
【0015】このエンジン1のシリンダヘッド2には、
各気筒に連通可能なインテークマニホルドIMの一端が
取り付けられ、インテークマニホルドIMの他端にはサ
ージタンク37が取り付けられて、吸気路IRを構成し
ており、吸気路IRはさらに、サージタンク37に連通
する吸気管やエアクリーナ38等をそなえている。シリ
ンダヘッド2の他側には、各気筒に連通可能なエキゾー
ストマニホルドEMが取り付けられ、エキゾーストマニ
ホルドEMには排気管等からなる排気路ERが連結され
ている。
【0016】吸気路IRにおけるエアクリーナ38の下
流側には、スロットルバルブ40が配設されており、ス
ロットルバルブ40の回転軸41は、ステッパモータを
そなえた弁駆動アクチュエータ42により回動されるよ
うに構成されている。弁駆動アクチュエータ42は、後
述のエンジンコントロールユニット(ECU)32に接
続され、所定の制御信号により所望の回転を行なわせる
ように構成されている。
【0017】また、スロットルバルブ40には、そのス
ロットル開度に相当するスロットル開度信号θsをEC
U32に出力するスロットル開度センサ36が取り付け
られている。さらに、吸気路IRのサージタンク37に
は、吸気管負圧に応じた負圧信号Pbを出力する負圧セ
ンサ35が装着されている。
【0018】ところで、各気筒の図示しない吸気ポート
は図示しない吸気弁により、図示しない排気ポートは図
示しない排気ポートにより開閉されるようになってお
り、各吸排気弁は周知のDOHC式の動弁系4により駆
動されるようになっている。動弁系4は、シリンダヘッ
ド2に取り付けられた吸排カム軸5,6と、吸排ロッカ
軸7,8をそなえている。
【0019】吸排カム軸5,6それぞれの一端にはタイ
ミングギヤ9,10が固着され、タイミングギヤ9,1
0がタイミングベルト11を介し、図示しないクランク
シャフト側に連結されて、エンジン回転の1/2の回転
数で駆動されるように構成されている。なお、吸排ロッ
カ軸7,8は、各気筒ごとに分断して装備されている。
【0020】そして、各気筒の吸排気弁は全て周知の動
弁系で開閉されるように構成されており、その一例が、
本出願人による特願平4−232322号の明細書およ
び図面に開示されている。この動弁系には、可変気筒機
構48の要部を成す休筒・全筒切換機構50(図3参
照)を有する低高切換手段(モード切換機構)ML,M
Hが装着されている。モード切換機構ML,MHは、切
換油路23を油圧ポンプ25に対し断続可能に連結する
1,4気筒用の低電磁弁26および2,3気筒用の低電
磁弁30をそなえている。また、モード切換機構ML,
MHは、切換油路24を油圧ポンプ25に対し断続可能
に連結する1,4気筒用の高電磁弁27および2,3気
筒用の高電磁弁31とをそなえている。なお、油圧ポン
プ25は、図示のようにオイルタンクに連通接続されて
いる。
【0021】低高電磁弁26,30,27,31は、そ
れぞれ3方弁で構成されており、いずれもオン時に後述
する油圧ピストンの駆動用圧油を供給し、オフ時に油圧
アクチュエータをドレーンに接続するようになってい
る。このように、電磁弁26,30,27,31は油圧
ピストン駆動用油圧を制御する弁(=Oil Controle Val
ve)であるため、以下、OCVともいう。
【0022】これらの低高電磁弁26,30,27,3
1は、ECU32に接続されており、このECU32か
らの制御信号により所望の切換動作が行なわれるように
構成されている。さらに、モード切換機構ML,MH
は、低電磁弁26,30と高電磁弁27,31とが共に
オフのとき、低速モードで図示しない吸排気弁を駆動す
るようになっている。他方、低高電磁弁26,30,2
7,31が共にオンのとき、図示しない吸排気弁を高速
モードで駆動するようになっている。
【0023】さらに、低電磁弁26のみオンの場合に
は、休筒気筒としての第1気筒(#1)と第4気筒(#
4)における図示しない吸排気弁を空作動させる休筒モ
ードが達成されるようになっている。この休筒状態とな
りうる第1気筒(#1)及び第4気筒(#4)おけるモ
ード切換機構ML,MH(これが、休筒・全筒切換機構
50に相当する)について、図3を参照しながら説明す
ると、これらの第1及び第4気筒には、吸気弁及び排気
弁を開閉駆動するために2つののロッカアーム51,5
2がそなえられており、ロッカアーム51は図示しない
高速用カムによって駆動され、ロッカアーム52は図示
しない低速用カムによって駆動される。
【0024】これらのロッカアーム51,52は、それ
ぞれ油圧ピストン53,54を介して、吸気弁又は排気
弁に当接してこれを駆動しうるTレバー55と連動しう
るようになっている。油圧ピストン53,54は、各ロ
ッカアーム51,52に形成された嵌入穴51A,52
Aへ頭部を嵌入させるとロッカアーム51,52とTレ
バー55とを一体作動させるよう連結し、嵌入穴51
A,52Aから頭部を離脱させるとロッカアーム51,
52とTレバー55との連結を解除する。
【0025】油圧ピストン53はリターンスプリング5
6により嵌入穴51Aから頭部を離脱させるように付勢
されており、油室53Aに油圧供給を受けると嵌入穴5
1Aへ頭部を嵌入させる。油圧ピストン54はリターン
スプリング57により嵌入穴52Aに頭部を嵌入させる
ように付勢されており、油室54Aに油圧供給を受ける
と嵌入穴52Aから頭部を離脱させる。
【0026】これにより、油圧ピストン53へ油圧供給
するとロッカアーム51とTレバー55とが連結され、
油圧ピストン53の油圧を除去するとロッカアーム51
とTレバー55との連結が解除される。また、油圧ピス
トン54へ油圧供給するとロッカアーム52とTレバー
55との連結が解除され、油圧ピストン54の油圧を除
去するとロッカアーム52とTレバー55とが連結され
る。
【0027】ロッカアーム51は低速用カムを包含する
ようなカムプロフィルを有する高速用カムによって駆動
されるので、ロッカアーム51の動きはロッカアーム5
2の動きを包含する。このため、ロッカアーム51がT
レバー55に連結されると、ロッカアーム52の連結・
非連結に係わらず、Tレバー55は高速用カムによって
駆動される。
【0028】ロッカアーム51は低速用カムを包含する
ようなカムプロフィルを有する高速用カムによって駆動
されるので、ロッカアーム51の動きはロッカアーム5
2の動きを包含する。このため、ロッカアーム51がT
レバー55に連結されると、ロッカアーム52の連結・
非連結に係わらず、Tレバー55は高速用カムによって
駆動され、吸気弁及び排気弁が全筒高速モードで駆動さ
れる。
【0029】ロッカアーム51のTレバー55との連結
が解除されると、ロッカアーム52がTレバー55に連
結されると、Tレバー55は低速用カムによって駆動さ
れ、吸気弁及び排気弁が全筒低速モードで駆動される。
また、ロッカアーム51のTレバー55との連結が解除
されて、ロッカアーム52のTレバー55との連結も解
除されると、Tレバー55は駆動されないため、吸気弁
及び排気弁が開動されない休筒モードが実現する。
【0030】油室53A内の油圧は、高電磁弁(高速用
OCV)27により制御され、油室54A内の油圧は低
電磁弁(低速・休筒用OCV)26により制御される。
つまり、高電磁弁27をオン(油圧供給)とすると全筒
高速モードとなり、高電磁弁27及び低電磁弁26を共
にオフ(油圧除去)とすると全筒低速モードとなり、高
電磁弁27をオフ(油圧除去)として低電磁弁26をオ
フ(油圧供給)とするとこの気筒が休筒する休筒モード
となる。
【0031】これらの低電磁弁26及び高電磁弁27
は、前述のように、低電磁弁30及び高電磁弁31とと
もに、ECU32により制御される。なお、油室53A
にはエンジン側の図示しないエンジンポンプからの油路
の上流側から高圧の油圧を供給されるようになってお
り、高電磁弁27を通じて高いレスポンスの要求される
油圧ピストン53を駆動しうるようになっておる。油室
54Aにはエンジン側の図示しないエンジンポンプから
の油路の下流側の圧力低下した油圧をポンプ60で加圧
しアキュムレータ61で蓄圧しながら供給されるように
なっており、低電磁弁26を通じて安定した油圧で油圧
ピストン54を駆動しうるようになっておる。
【0032】再び図2を参照するが、エンジン1のシリ
ンダヘッド2には、燃料供給手段FSが装着されてお
り、燃料供給手段FSは、各気筒の図示しない吸気ポー
トに燃料を噴射する4個のインジェクタ28と、燃圧調
整手段29とをそなえている。燃圧調整手段29は、各
インジェクタ28に対し、燃料供給源44からの燃料を
定圧調整した上で供給するように構成されており、これ
らのインジェクタ28が、噴射駆動制御を行なう燃料制
御手段としてのECU32に接続されている。ここで、
ECU32によるエンジン制御に関して説明すると、E
CU32は、マイクロコンピュータでその要部を構成さ
れ、運転情報に応じて設定された作動モードに応じて低
電磁弁26,30及び高電磁弁27,31とともにイン
ジェクタ駆動制御や点火制御等を行なうように構成され
ている。
【0033】可変気筒制御を含むエンジン運転モード制
御に着目すると、ECU32には、エンジン運転モード
を制御する機能(以下、モード制御手段という)70が
そなえられ、このモード制御手段70は、可変気筒制御
も行なうので可変気筒制御手段としても機能する。つま
り、本エンジンの運転モードは、上述のように、各電磁
弁26,30,27,31のオン・オフにより、第1気
筒及び第4気筒を休筒する休筒モードと、全筒の吸気弁
・排気弁を低速モードで運転する全筒低速モードと、全
筒の吸気弁・排気弁を高速モードで運転する全筒高速モ
ードとを選択でき、モード制御手段70では、これらの
モードの中から1つを選択して、吸気弁・排気弁の作動
や燃料供給状態やアイドルスピードコントローラ(IS
C)64を通じてアイドルスピード制御等を行なう。
【0034】これらのモードの選択は、エンジン負荷及
びエンジンの回転速度(以下、エンジン回転数という)
Neに応じて行なうようになっている。ここで、エンジ
ン負荷に相当する量として、スロットル開度TPSが用
いられている。このため、スロットル開度センサ36と
エンジン回転数センサ33とがECU32に接続されて
いる。
【0035】そして、エンジン負荷が小さい領域では休
筒モードを選択して、エンジン負荷が大きくなると全筒
低速モードを選択して、エンジン負荷がさらに大きくな
ると全筒高速モードを選択するようになっている。この
ような休筒モードと全筒モード(全筒低速モード)との
切換や全筒モードにおける全筒低速モードと全筒低速モ
ードとの切換は、切換基準となる負荷(切換負荷)をそ
れぞれ設定しておき、検出したエンジン負荷をこの切換
負荷と比較して行なうことができる。
【0036】ところで、本エンジンの可変気筒機構で
は、休筒・全筒切換の負荷(第1のエンジン負荷)に相
当する切換スロットル開度TPS1は以下のように与え
られる。つまり、エンジンの出力トルク(ここでは、出
力トルクに対応する平均有効圧Peで示す)は、従来技
術の欄でも説明したように、一定領域内ではエンジンの
負荷(スロットル弁開度TPS)の増大に応じて増加し
て、図4,図5に示すような特性になる。図5は図4を
より詳細に示しており、吸気圧自体は図5の(A)に示
すように休筒時と全筒時とで異なるが、エンジンの出力
トルクに対応する平均有効圧Peは、低負荷では全筒運
転よりも休筒運転の方が出力トルクが大きいが、休筒運
転よりも全筒運転の方が出力トルクが大きくなり、出力
トルクが等しくなる交差点(クロスポイント)が存在
し、従来はこのクロスポイントを切換ポイントとしてこ
れ未満では休筒モードにこれ以上では全筒モードにと切
換を行なっていた。
【0037】これに対して、本エンジンでは、切換ポイ
ントをこのクロスポイントよりもエンジン負荷(スロッ
トル弁開度TPS)の大きい領域に変移させて、エンジ
ン負荷(スロットル弁開度TPS)の大きい領域まで休
筒モードを維持して、より広い運転領域で休筒モードを
行なうようにしており、休筒モード運転の範囲を広げる
ことにより燃費をさらに向上させようとするものであ
る。
【0038】具体的には、クロスポイントに対応する負
荷(基準負荷)よりも大きい負荷領域に切換スロットル
開度(第1のエンジン負荷)TPS1を設定し、エンジ
ンの負荷つまりスロットル開度TPSがこの切換スロッ
トル開度TPS1未満の領域では休筒モードを、スロッ
トル開度TPSがこの切換スロットル開度TPS1以上
の領域では全筒モードを選択するのである。
【0039】また、切換負荷は、エンジン回転数によっ
て最適値が変化するので、切換負荷(切換スロットル開
度TPS1)はエンジン回転数に応じて設定される。こ
のため、切換スロットル開度TPS1を基準に、例えば
エンジン回転数Neとエンジン負荷(スロットル開度)
TPSに関して休筒モードと全筒モードとを選択する2
次元マップを設け、検出したエンジン回転数Neとエン
ジン負荷(スロットル開度)TPSとからこのマップに
基づいて、最適モードを選択することができる。
【0040】なお、最適な切換負荷(切換スロットル開
度TPS1)は、エンジン回転数が高まるほど小さな値
に設定される傾向がある。モード制御手段70では、モ
ード判定部70Aで休筒モードと全筒モード(全筒モー
ドの場合更に全筒低速モードと全筒高速モード)との判
定を行ない、このモード判定部70Aによる判定結果か
ら、モード設定部70Bで選択モードを設定し、この設
定モードに応じて、吸気弁・排気弁の作動や燃料供給制
御やアイドルスピード制御等を行なう。
【0041】吸気弁・排気弁の作動制御は、前述の低電
磁弁26,30及び高電磁弁27,31を通じてモード
切換機構ML,MHを切り換えながら行なわれる。図1
中では、モード切換機構ML,MH中の休筒・全筒切換
機構50の機能に着目して示しており、休筒・全筒切換
制御は低電磁弁(低速・休筒用OCV)26及び高電磁
弁(高速用OCV)27を通じて休筒・全筒切換機構5
0を切り換えながら行なわれる。
【0042】ところで、本エンジンには、図1に示すよ
うに、エンジンのクランクシャフト(図示略)を通じて
駆動されるエンジン駆動式の発電機(オルタネータ)7
8がそなえられており、ECUには、この発電機80の
作動を制御する発電制御手段76がそなえられている。
この発電制御手段76は、発電カット判定手段76Aと
発電・発電カット制御手段76Bとがそなえられてい
る。
【0043】発電カット判定手段76Aでは、休筒モー
ド運転時にエンジン回転数Neが設定値Ne1 よりも高
い場合にだけ発電カット制御を行なう状態であると判定
し、これ以外の場合には、発電カット制御は解除して発
電カットを実行するように判定する。発電・発電カット
制御手段76Bでは、この判定結果に基づいて発電機8
0の作動を制御するようになっている。
【0044】本発明の第1実施例としての可変気筒機構
付き内燃機関は、上述のように構成されているので、そ
の休筒モードと全筒モードとの切換制御は、図4,5に
示すように、クロスポイントに対応する負荷(基準負
荷)よりも大きい負荷領域の切換ポイントで行なう。し
たがって、クロスポイントよりも大きい負荷領域で休筒
モードとなり、この領域では休筒モードによるとエンジ
ンの出力トルクの増加が鈍り出力不足を生じやすく、特
に、エンジンが高速回転している時には、休筒モードか
ら全筒モードに切り換えた場合に切換ショックを生じや
すいが、本エンジンでは、このようなエンジンが高速回
転している休筒モード運転時には、発電カットが実行さ
れて発電負荷がなくなるので、この分だけ休筒モード運
転でのエンジン出力が増加して、休筒モードから全筒モ
ードに切り換えた場合に切換ショックを生じにくくな
る。
【0045】すなわち、本エンジンでは、例えば図6に
示すように発電機80の作動の制御が行なわれる。つま
り、まず、ECU32では、スロットル開度センサ3
6,エンジン回転数センサ33からの各検出値TPS,
Neを読み込んで(ステップA10)、検出したスロッ
トル開度TPSを検出したエンジン回転数Neにおける
エンジン運転モードの切換スロットル開度TPS1と比
較して休筒モードか否かを判定する(ステップA1
2)。
【0046】検出したスロットル開度TPSが切換スロ
ットル開度TPS1未満なら休筒モードであり、電磁弁
27,26が休筒モードに設定され、アイドルスピート
制御等も休筒モードに設定される。この休筒モード時に
は、ステップA14に進んで、検出したエンジン回転数
Neを基準回転数Ne1 と比較してエンジン回転数が高
回転領域にあるか否かを判定する。Ne≧Ne1 ならエ
ンジン回転数が高回転領域にあり、ステップA16に進
み、発電カット制御が実行される。また、Ne≧Ne1
でないなら、ステップA18に進み、エンジン回転数は
高回転領域になく、発電カット制御が解除されて発電が
実行される。
【0047】また、検出したスロットル開度TPSが切
換スロットル開度TPS1以上なら全筒モードであり、
ステップA12から、ステップA18に進み、エンジン
回転数は高回転領域になく、発電カット制御が解除され
て発電が実行される。発電カット制御を行なうと、この
分だけエンジン出力のロスが軽減され使用できるエンジ
ン出力が増大するので、エンジンの高速回転状態で休筒
モードから全筒モードに切り換えると、休筒モード運転
時には発電カット制御により発電負荷が解消され、全筒
モード運転時には発電カット制御の解除による発電負荷
が復活する。したがって、エンジンの高速回転状態で休
筒モードから全筒モードに切り換えると、通常は急激に
エンジン出力が増加してモード切換ショックが生じると
ころを、この発電負荷の増加分だけ、エンジン出力の増
加が抑制され、急激なエンジン出力の増加が回避され
て、モード切換ショックが抑制される。
【0048】また、切換ショックが問題とならないエン
ジンの高速回転領域以外では発電機78による発電を実
行して、発電の機会を十分に確保しながら、問題となる
切換ショックを回避することができる。例えば、図7
は、全筒モードと休筒モードとのモード切換に応じた発
電制御のための目標デューティD FR (%),発電機(オ
ルタネータ)78の発電電流(A:アンペア),エンジ
ンの出力トルクの変化を示すタイムチャートであり、
7に示すように、スロットル開度TPSが一旦低くなっ
て、全筒モードから一時的に休筒モードとなって再び全
筒モードに復帰する場合には、エンジン回転数が高い状
態で休筒モードとなるので、休筒モードとなったとき
に、発電制御のための目標デューティDFRが調整されて
発電カット制御が行なわれる。これにより、発電機(オ
ルタネータ)78の発電電流が減少するとともに、エン
ジン負荷の軽減により、エンジンの出力トルクが、破線
で示すように休筒モードから全筒モードへの復帰時に急
増するところが、実線で示すように急増を抑制されて切
換ショックが低減されるのである。
【0049】また、発電カット制御により休筒モード時
のエンジン出力自体が増加して、休筒モード時の出力不
足を抑制でき、休筒モード運転領域を拡大しながらもド
ライバに出力不足を感じさせないようにできる。なお、
この実施例では、休筒モード運転時でエンジンの高速回
転状態のときに発電カット制御を行なっているが、発電
カット制御に変えて発電量を少なくして発電負荷を軽減
する発電抑制制御を行なってもよい。また、エンジンの
回転状態に関係なく、休筒モード運転時には常に発電カ
ット制御又は発電抑制制御を行なうようにすることも考
えられる。
【0050】ところで、このような本発明にかかる制御
は、エンジンの他の種々の制御と組み合わせて行なうこ
とも考えられる。ここで、第2実施例として、本発明に
かかる制御を、エンジンの他の制御と組み合わせた例を
説明する。図8は第2実施例にかかる制御系の構成を示
す模式図であるが、図8に示すように、ECU32に
は、スロットル開度センサ(スロットルポジションセン
サ)36,エンジン回転数センサ33,酸素濃度センサ
46及び自動変速機制御手段74から、スロットル開度
TPS,エンジン回転数Ne,酸素濃度O2 及び自動変
速機が変速中か否かの情報等が取り込まれるようになっ
ている。
【0051】また、ECU32には、エンジンの作動モ
ードを休筒モードと全筒モードとのいずれかに設定する
モード設定手段80と、このモード設定手段80による
設定に応じて電磁弁(OCV)91の作動を制御する電
磁弁制御手段81と、バイパス式アイドルスピートコン
トローラ(ISC)92の作動を制御するISC制御手
段82と、燃料噴射手段93を制御する燃料噴射制御手
段83と、点火手段(点火プラグ)94の点火時期を制
御する点火時期制御手段84と、エンジン1で駆動され
る発電機95の作動を制御する発電制御手段85とをそ
なえている。
【0052】モード設定手段80では、スロットル開度
TPS,エンジン回転数Neに基づいて、第1実施例と
同様にクロスポイントよりも高負荷域のスロットル開度
TPS1を切換ポイントとして休筒モード又は全筒モー
ドを設定する。ただし、この設定により全筒モードから
休筒モードへの切換が必要なときには、自動変速機の変
速動作中であれば、変速動作が完了するまでは休筒モー
ドへの切換を行なわず待機して、変速動作の完了後に休
筒モードへの切換を実施する。
【0053】電磁弁制御手段81では、モード設定手段
80により設定されたモードに応じた状態に各電磁弁
(OCV)91の作動を制御して、休筒・全筒切換機構
を対応するモード状態にする。ISC制御手段82で
は、休筒モード時には低めのアイドル回転になるように
ISC92のバイパスに介装されたバルブの開度位置を
休筒位置に制御し、全筒モード時には高めのアイドル回
転になるようにバイパスに介装されたバルブの開度位置
を全筒位置に制御する。なお、全筒モードでは、全筒低
速モードと全筒高速モードとでバルブの開度位置を変え
てもよい。
【0054】燃料噴射制御手段83では、燃料噴射を行
なうか行なわないかの制御の他に空燃比制御を行なう。
勿論、全筒モード時には原則として全ての気筒に燃料噴
射を行なうが、休筒モード時には休筒中の気筒には燃料
噴射を行なわない。そして、休筒モードから全筒モード
への切換時には、モード切換後所定期間T1が過ぎてか
ら新たに吸気を開始した気筒への燃料噴射を開始する。
この場合も、新たに吸気を開始した気筒のすべてに同時
に燃料噴射を開始するのでなく、一つずつ時間差を設け
ながら燃料噴射を開始していく。
【0055】例えば4気筒エンジンを例に説明すると、
休筒する気筒は例えば第1気筒と第4気筒との2つの気
筒であり、休筒モードから全筒モードへの切換時には、
これらの第1気筒及び第4気筒への吸気導入が開始され
る。燃料噴射制御手段83では、この第1気筒及び第4
気筒への吸気導入が開始されても同時に燃料噴射を開始
せず、例えばモード切換後所定期間T1が過ぎてからま
ず第1気筒への燃料噴射を開始して3気筒燃料噴射の状
態とし、更に、所定期間T3が過ぎて第1気筒への燃料
噴射を開始して全気筒燃料噴射の状態とする。また、こ
の場合の期間T1,T3は通常エンジンのクランク角に
基づいて設定される。このような段階的な燃料噴射によ
りエンジンの出力トルクを段階的に増加させようとして
いる。なお、段階的に燃料噴射を行なう他の手順として
は、モード切換後すぐに3気筒燃料噴射状態として、こ
の後期間をあけて全気筒燃料噴射の状態としてもよい。
【0056】また、燃料噴射制御手段83による空燃比
制御は、休筒モード時にも全筒モード時にも低負荷時に
はO2 センサ46の検出情報に基づいてO2 フィードバ
ックにより空燃比をストイキオ状態又は所望のリーン状
態になるように制御し、高負荷時にはO2 フィードバッ
クを解除して、オープンループにより空燃比をO2 フィ
ードバック制御時よりもリッチな状態に制御するように
なっている。
【0057】この空燃比の制御モードの切換負荷(切換
スロットル開度TPS)は、エンジン回転数によって変
化するが、休筒モードにおける切換スロットル開度TP
S2は、クロスポイントよりも大きく期間の作動モード
の切換スロットル開度TPS1よりも小さい。また、全
筒モードにおける切換スロットル開度TPS3は、当
然、切換スロットル開度TPS1よりも大きい。
【0058】点火時期制御手段84は、休筒モードから
全筒モードへの切換時に、新たに気筒への燃料噴射を開
始するのに応じて生じるエンジンの出力トルクの増加を
抑制するための点火時期リタード制御を行なうようにな
っている。この点火時期の抑制は、休筒モードから全筒
モードへの切換時に、エンジンの出力トルクの増加がよ
り緩やかに行なわれるようにするものである。休筒状態
から作動状態になった気筒に燃料噴射を開始するとこれ
に応じてステップ状に出力トルクが急増してしまうが、
この時、点火時期を一時的にリタードさせると出力トル
クの増加が抑制され緩やか増加となってモード切換ショ
ックが低減される。なお、この点火時期のリタードは作
動を開始した気筒への燃料噴射の開始よりもやや遅れて
(期間T2,T4だけ待機して)、燃料噴射開始後に実
際に出力トルクが増加するタイミングを見計らって実行
される。
【0059】発電制御手段85は、休筒モードで且つエ
ンジンが高速回転している際に、発電機95による発電
を停止する制御(発電カット制御)を行なう。勿論、是
以外の条件下では、発電カット制御は解除して発電機9
5による発電を実行する。これにより、エンジンが高速
回転している際に休筒モードから全筒モードへ切り換え
る場合に課題となる切換ショックを抑制しようとしてい
る。
【0060】本発明の第2実施例の可変気筒機構付き内
燃機関は、その制御系を上述のように構成されるので、
例えば図9に示すように、各制御が行なわれる。つま
り、図9に示すように、ステップS10で、スロットル
開度TPS,エンジン回転数Ne,酸素濃度O2 及び自
動変速機が変速中か否かの各情報を読み込んで、ステッ
プS12へ進んで、まず、ECU32内のフラグ情報か
ら、現在全筒モードか否かを判定する。つまり、休筒・
全筒フラグFが1であれば現在全筒モードであり、フラ
グFが0であれば現在休筒モードである。
【0061】現在全筒モードなら、ステップS14へ進
んで、スロットル開度TPSを切換ポイント値TPS1
と比較して休筒モードへ切り換えるべきか否かを判断す
る。TPSがTPS1未満なら休筒モードへの切換が必
要だが、このときには、ステップS16へ進んで、自動
変速機(AT)が切換動作中か否かを判断する。自動変
速機が切換動作中なら切換動作が完了するまで待機して
(ステップS18)、休筒モードへの切換を実行する。
これにより、変速機の切換動作中には休筒モードへの切
換は行なわない。したがって、変速機の切換動作中に全
筒モードから休筒モードへ切り換えると大きな切換ショ
ックが生じてしまうが、これが回避される。
【0062】次いで、ステップS20に進み、休筒モー
ドによる運転状態を設定する。休筒モードが設定された
ら、O2 フィードバックゾーン判定マップとして休筒用
のマップを選択して(ステップS22)、ステップS3
0〜S36による休筒用空燃比制御を実行する。また、
電磁弁(OCV)81を休筒モードとし(ステップS2
4)、ISC92を休筒位置に制御するなど、休筒に連
動すべき種々の制御対象を休筒側へ制御する(ステップ
S26)。さらに、この休筒モード時に、エンジン回転
数Neが所定回転数Ne1 以上の高回転領域では、ステ
ップS28の判断から、ステップS40へ進んで発電カ
ット制御を行なう。エンジン回転数Neが所定回転数N
1 以上の高回転領域でなければ、ステップS28か
ら、ステップS42へ進んで発電カット制御を解除して
発電を実行する。
【0063】ステップS30〜S38による休筒用空燃
比制御は、まず、ステップS30で、休筒用O2 フィー
ドバックゾーン判定マップを用いて、検出したエンジン
回転数Neとスロットル開度TPSとから、O2 フィー
ドバックゾーンか否かを判定する。スロットル開度TP
Sがこの時のエンジン回転数Neに応じた切換スロット
ル開度TPS2未満ならO2 フィードバックゾーンであ
り、ステップS32に進んで、O2 フィードバック制御
を実施する。検出したスロットル開度TPSが切換スロ
ットル開度TPS2以上ならリッチ化ゾーンであり、ス
テップS34に進んで、O2 フィードバック制御を解除
して、ステップS36でリッチ化制御を行なう。この
後、ステップS38に進んで、休筒・全筒フラグFを0
(休筒モード)とする。
【0064】一方、フラグFが0なら現在休筒モードで
あり、ステップS12からステップS44へ進んで、ス
ロットル開度TPSを切換ポイント値TPS1と比較し
て全筒モードへ切り換えるべきか否かを判断する。TP
SがTPS1以上なら全筒モードへの切換が必要だが、
このときには、ステップS46へ進んで、全筒モードに
よる運転状態を設定する。
【0065】全筒モードが設定されたら、電磁弁(OC
V)81を全筒モードとし(ステップS48)、ISC
92を全筒位置に制御するなど、全筒に連動すべき種々
の制御対象を全筒側へ制御する(ステップS50)。さ
らに、ステップS52へ進んで発電カット制御を解除し
て発電を実行する。また、全筒モードに切り換わった直
後は、フラグFが0であり、ステップS54の判断でス
テップS56へ進んで、所定期間T1だけ待機した後、
ステップS58へ進んで、O2 フィードバックゾーン判
定マップとして全筒用のマップを選択し、休筒から作動
に切り換わった気筒のうちの一つだけに燃料噴射を開始
して3気筒燃料噴射状態とする(ステップS60)。さ
らに、ステップS62で所定期間T2だけ待機した後
に、点火時期をリタードさせる(ステップS64)。そ
して、ステップS66で3気筒燃料噴射状態としてから
所定期間T3だけ待機して、残りの気筒への燃料噴射を
開始して全気筒燃料噴射状態とする(ステップS6
8)。さらに、ステップS70で所定期間T4だけ待機
した後に、また点火時期をリタードさせる(ステップS
72)。
【0066】こうして、全気筒燃料噴射状態となった
ら、ステップS74〜S80による全筒用空燃比制御を
実行する。つまり、まず、ステップS74で、全筒用O
2 フィードバックゾーン判定マップを用いて、検出した
エンジン回転数Neとスロットル開度TPSとから、O
2 フィードバックゾーンか否かを判定する。スロットル
開度TPSがこの時のエンジン回転数Neに応じた切換
スロットル開度TPS2未満ならO2 フィードバックゾ
ーンであり、ステップS76に進んで、O2 フィードバ
ック制御を実施する。検出したスロットル開度TPSが
切換スロットル開度TPS2以上ならリッチ化ゾーンで
あり、ステップS78に進んで、O2 フィードバック制
御を解除して、ステップS80でリッチ化制御を行な
う。この後、ステップS82に進んで、休筒全筒フラグ
Fを1(全筒モード)とする。
【0067】なお、上述各実施例では、4気筒エンジン
について説明したが、本発明の適用しうるエンジン(内
燃機関)は、気筒数や直列型とかV型といった形状等に
限定されるものではない。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の可変気筒機構付き内燃機関によれば、複数の気筒
を有する内燃機関であって、該複数の気筒を全て作動さ
せる全筒モードと該複数の気筒のうちの一部の気筒への
吸気導入を遮断することで該一部の気筒の作動を停止さ
せる休筒モードとを切り換えうる可変気筒機構と、該内
燃機関の負荷状態に基づいて該機関負荷が小さい場合に
は該休筒モードで運転し該機関負荷が大きい場合には該
全筒モードで運転するように該可変気筒機構の作動を制
御する可変気筒制御手段と、該内燃機関で駆動される発
電機の作動を制御する発電制御手段とをそなえた可変気
筒機構付き内燃機関において、該発電制御手段が、該休
筒モード運転時に該発電機による発電を停止又は抑制す
る制御を行なうように設定されるとともに、該可変気筒
制御手段が、該休筒モード運転時の機関出力トルクと該
全筒モード運転時の機関出力トルクとがほぼ等しくなる
基準機関負荷よりも大きい機関負荷で、該休筒モード運
転と該全筒モード運転との切換を行なうように設定され
るという構成により、休筒モード運転から全筒モード運
転への切換に伴う切換ショックが低減される。特に、本
来の機関の特性では大きなモード切換ショックが生じや
すいモード切換設定を行ないながらも、そのモード切換
ショックを低減させることができる。したがって、かか
る切換ショックを生じさせることなくより広い運転領域
で休筒運転を行なって休筒運転による機関の燃費向上や
有害排出ガス発生の抑制といった効果を得ることができ
る。これにより、例えば本機関を車両に装備した場合に
はドライブフィーリングを向上させながら休筒による燃
費向上や有害排出ガス発生の抑制といった効果を得るこ
とができる利点がある。
【0069】また、請求項2記載の本発明の可変気筒機
構付き内燃機関によれば、請求項1記載の構成におい
て、該発電制御手段が、該内燃機関の高速回転領域にお
ける該休筒モード運転時に、該発電機による発電を停止
又は抑制する制御を行なうように設定されるという構成
により、発電の機会を十分に確保しながら休筒モード運
転から全筒モード運転へのモード切換ショックを低減で
き、発電性能を確保しつつ、ドライブフィーリングを向
上させることができる利点がある。
【0070】また、請求項3記載の本発明の可変気筒機
構付き内燃機関によれば、請求項1又は2記載の構成に
おいて、該可変気筒制御手段が、該休筒モード運転時の
機関出力トルクと該全筒モード運転時の機関出力トルク
とがほぼ等しくなる基準機関負荷に対してこの基準機関
負荷よりも大きい機関負荷で、該休筒モード運転と該全
筒モード運転との切換を行なうように設定されるという
構成により、本来の機関の特性では大きなモード切換シ
ョックが生じやすいモード切換設定を行ないながら、そ
のモード切換ショックを低減させることができ、ドライ
ブフィーリングを向上させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の制御系を示す模式的なブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の可変気筒機構の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の制御及び効果を説明する機関の出力トルクの
特性図である。
【図5】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の制御及び効果を説明する機関の出力トルクの
特性図である。
【図6】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の制御手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の効果を説明するタイムチャートである。
【図8】本発明の第2実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の制御系を示す模式的なブロック図である。
【図9】本発明の第2実施例としての可変気筒機構付き
内燃機関の制御手順を示すフローチャートてある。
【図10】従来例及び本発明の課題を説明する機関の出
力トルクの特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン(可変気筒機構付き内燃機関) 2 シリンダヘッド 4 DOHC式動弁系 5,6 吸排カム軸 7,8 吸排ロッカ軸 9,10 タイミングギヤ 11 タイミングベルト 23 切換油路 23 油圧ポンプ 26 低電磁弁(低速・休筒用OCV) 27 高電磁弁(高速用OCV) 28 インジェクタ 29 燃圧調整手段 30 低電磁弁(低速用OCV) 31 高電磁弁(高速用OCV) 32 電子制御ユニット 35 負圧センサ 36 スロットル開度センサ 37 サージタンク 38 エアクリーナ 40 スロットルバルブ 41 スロットルバルブ40の回転軸 42 弁駆動アクチュエータ 44 燃料供給源 46 O2 センサ 48 可変気筒機構 50 休筒・全筒切換機構 51,52 ロッカアーム 51A,52A 嵌入穴 53,54 油圧ピストン 53A,54A 油室 55 Tレバー 56,57 リターンスプリング 60 油圧ポンプ 61 アキュムレータ 66 アイドルスピードコントローラ(ISC) 70 モード制御手段(可変気筒制御手段) 70A モード判定部 70B モード設定部 76 発電制御手段 76A 発電カット判定手段 76B 発電・発電カット制御手段 78 エンジン駆動式発電機(オルタネータ) 80 モード設定手段 81 電磁弁制御手段 82 ISC制御手段 83 燃料噴射制御手段 84 点火時期制御手段 85 発電制御手段 91 電磁弁(OCV) 92 バイパス式アイドルスピートコントローラ(IS
C) 93 燃料噴射手段 94 点火手段(点火プラグ) 95 発電機 EM エキゾーストマニホルド ER 排気路 FS 燃料供給手段 IM インテークマニホルド IR 吸気路 ML,MH 低高切換手段(モード切換機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 英雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−119038(JP,A) 特開 昭59−39945(JP,A) 特開 昭60−156940(JP,A) 特開 昭62−171500(JP,A) 特開 平8−105339(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 17/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気筒を有する内燃機関であって、 該複数の気筒を全て作動させる全筒モードと該複数の気
    筒のうちの一部の気筒への吸気導入を遮断することで該
    一部の気筒の作動を停止させる休筒モードとを切り換え
    うる可変気筒機構と、 該内燃機関の負荷状態に基づいて該機関負荷が小さい場
    合には該休筒モードで運転し該機関負荷が大きい場合に
    は該全筒モードで運転するように該可変気筒機構の作動
    を制御する可変気筒制御手段と、 該内燃機関で駆動される発電機の作動を制御する発電制
    御手段とをそなえた可変気筒機構付き内燃機関におい
    て、 該発電制御手段が、該休筒モード運転時に該発電機によ
    る発電を停止又は抑制する制御を行なうように設定され
    ているとともに、 該可変気筒制御手段が、該休筒モード運転時の機関出力
    トルクと該全筒モード運転時の機関出力トルクとがほぼ
    等しくなる基準機関負荷よりも大きい機関負荷で、該休
    筒モード運転と該全筒モード運転との切換を行なうよう
    に設定されている ことを特徴とする、可変気筒機構付き
    内燃機関。
  2. 【請求項2】 該発電制御手段が、該内燃機関の高速回
    転領域における該休筒モード運転時に、該発電機による
    発電を停止又は抑制する制御を行なうように設定されて
    いることを特徴とする、請求項1記載の可変気筒機構付
    き内燃機関
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