JP2954113B2 - 細胞および粒子の流れ特性測定方法ならびに測定装置 - Google Patents

細胞および粒子の流れ特性測定方法ならびに測定装置

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JP2954113B2 JP27874297A JP27874297A JP2954113B2 JP 2954113 B2 JP2954113 B2 JP 2954113B2 JP 27874297 A JP27874297 A JP 27874297A JP 27874297 A JP27874297 A JP 27874297A JP 2954113 B2 JP2954113 B2 JP 2954113B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞および粒子の
流れ特性の測定方法および測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭63−4146号公報には、フィ
ルタを収納したホルダおよびホルダに接続された血液注
入器から成る測定部、測定部を洗浄するための生理食塩
液供給部、吸引圧付加機構、前記の測定部、生理食塩液
供給部および吸引圧付加機構のそれぞれの間に挿入され
た弁、および生理食塩液により測定部を洗浄する洗浄工
程、注入器からフィルタを通して血液を通過させる測定
工程そして残留血液を生理食塩液で流出させる洗浄排出
工程をバルブの操作による吸引圧付加機構との接続によ
り順次切替えるための制御部とから成る赤血球変形能測
定装置が記載されている。
【0003】また、この公報には、フィルタを通過する
ことにより起る血液量の変化を光電的に測定するための
光電検知装置を測定部に設けることが記載されている。
【0004】特開平2−130471号公報には、表面
に微細な溝を有して成る第1の基板と、上記溝を有する
第1の基板の表面に接合される平面を有する第2の基板
とから成り、上記第1の基板と上記第2の基板との接合
部に上記溝によって形成される空間を血液の流路とする
血液フィルタが記載されている。
【0005】更に、前記血液フィルタにおいて、上記第
1の基板がシリコン単結晶から成る血液フィルタが記載
され、上記第2の基板が透明である血液フィルタが記載
されている。
【0006】特開平3−257366号公報には、一端
部に流入口を有し、他端部に流出口を有する窪みを複数
個並列配置し、かつこの窪み相互を区画する壁部に、前
記流入口と流出口とを結ぶ直線に対しほぼ直交する方向
において、窪み相互を連通する微小な溝を有してなる第
1の基板と上記第1の基板の表面に接合ないし圧着され
る平面を有する第2の基板とからなり、上記第1の基板
と第2の基板の接合部ないし圧着部に上記窪みおよび溝
によって形成される空間を流路として有する血液回路が
記載されている。前記溝の幅、深さあるいは形状のいず
れかあるいは全てを赤血球、白血球あるいは決血小板の
いずれかの大きさと形状に合わせることにより、この溝
により形成される流路の各血球に対する通過抵抗を異な
らしめる、もしくはこの溝により形成される流路を通過
できる血球を限定する血液回路が配置されている。赤血
球、白血球および血小板のいずれかの大きさと形状に合
わせた溝が複数種配置されているものであり、赤血球、
白血球および血小板にそれぞれ適合した3種類の溝が配
置されており、並列配置された複数個の窪みおよびこの
窪み相互を区画する壁部に形成された微小な溝よりなる
組合せが複数形成されており、各組合せにおける溝はそ
れぞれ異なる血液有形成分に適合したものとされ、ある
血液回路が配置されている。
【0007】更に、溝内には狭隘部が多段に設けられて
いる血液回路が配置されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の測定方法および
装置は、基本的な測定を可能にする機能を有している
が、多機能化および測定精度向上が要求されるに至って
いる。
【0009】血液およびバイオなどの細胞あるいは粒子
の流れ特性測定もしくは挙動状態を精度よく測定し、か
つ再現性の向上を図ることが本発明の重要な課題であ
る。
【0010】本発明は、試料浮遊液の注入方法を改善し
た細胞および粒子の流れ特性測定方法および測定装置を
提供することを目的とする。
【0011】本発明は、さらに流路レイアウトを改善
し、試料(流路)を数倍に増やして測定時間を知縮さ
せ、かつ料浮遊液を連続的に測定し、酸素(空気)に接
触されぬ工夫を図り測定方法、装置の機能向上を図るこ
とを目的とする。
【0012】更に本発明は、試料浮遊液の注入方法を改
善し、圧力差一定で試料浮遊液を連続的に測定すること
のできる測定方法および測定装置を提供することを目的
とする。
【0013】更に本発明は、フィルタなどの流路を通過
する細胞または粒子の挙動状態をリアルに観察できるよ
うにした測定方法または測定装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ため、本発明は次に示す手段を提案する。
【0015】1 吸引圧力下あるいは加圧下で、微細加
工流路例えばフィルタないし回路を通過する細胞および
粒子浮遊液の通過速度によって、細胞および粒子の流れ
特性を測定するにあたり、測定すべき試料浮遊液の通過
前に該微細加工流路に試料浮遊液の媒体または粒子を浮
遊させるのに用いた液体を通過させ、その後連続して試
料浮遊液を通過させることで媒体と試料浮遊液の通過速
度をそれぞれ連続して測定する細胞および粒子の流れ特
性測定方法。
【0016】2 記載の媒体と試料浮遊液の通過速度を
測定するに際して、該微細加工流路に吸引圧あるいは加
圧を用いて媒体を下流側から充満させ、さらに該微細加
工流路を満たした媒体の上流に空気層を置くことなく媒
体と試料浮遊液を注入することで、媒体および試料浮遊
液の通過前に該微細加工流路が空気に暴露されることを
防ぐ測定方法。
【0017】3 媒体を下流側から充満させ、更に試料
を注入させるに際して、三方活栓等を用い注入した媒体
および試料を水平に測定管内に満たすことにより、媒体
と試料浮遊液の通過速度を圧力差一定で測定する方法。
【0018】4 媒体の充満において、充満量を媒体の
測定量分だけ増やして媒体の注入を省くことを可能にす
る測定方法。
【0019】5 該微細加工流路を通過する媒体および
試料浮遊液の通過速度を、試料浮遊液の上流側側面ない
しその上流にさらに重ねて注入した媒体の上流側端面の
移動速度の光電的あるいはテレビ画像的測定から測定す
る測定方法。
【0020】6 微細加工流路例えばフィルタないし回
路にシリコン基板の他透明な材料基板例えば、水晶また
はガラスなど使用し、透過状態で細胞および粒子浮遊液
の通過状態を測定する測定方法。
【0021】7 フィルタを通過する細胞および粒子の
挙動状態を同時に観測し、必要に応じその画像をファイ
リングする測定方法。
【0022】8 フィルタを通過する細胞および浮遊液
の挙動を顕微鏡を介してリアルに観察するにあたり、画
像のブレ等防止するため、顕微鏡機構を逆さまに取り付
け顕微鏡の支点と観察点を一致させる機構とした測定装
置。
【0023】具体的には、次に掲げる特性測定装置およ
び測定方法を提供する。
【0024】フィルタあるいは微細回路のような微細加
工流路を形成し、少なくとも下側基板には透明材料が使
用された微細加工流路形成体、これを収納したホルダお
よびホルダに接続されたシリンジなどからなる試料浮遊
液注入装置とから測定部を形成し、前記微細加工流路に
対する吸引または加圧機構ならびに洗浄するための液体
を流すための洗浄液供給部を設け、前記下側基板の下側
にこれに対峙して顕微鏡をその支点と観察点とを一致さ
せて設けたことを特徴とする細胞および粒子の流れ特性
測定装置および測定方法。
【0025】前記微細加工流路を流れる浮遊液の挙動状
態を示す画像を形成する手段と、この画像をファイリン
グするファイリングシステムとを備えたことを特徴とす
る細胞および粒子の流れ特性測定装置および測定方法。
【0026】フィルタあるいは微細回路のような微細加
工流路を形成した基板と、これを保持するホルダと、水
平配置され、該ホルダに接続された試料浮遊液注入装置
から測定部を形成し、前記微細加工流路に対する吸引ま
たは加圧機構ならびに洗浄するための液体を流す洗浄液
体供給部を設け、前記測定部に近接して顕微鏡を設け、
前記シリンジ、測定部および洗浄液体供給部の切替えを
行う三方活栓ならびにその制御装置とを設けたことを特
徴とする細胞および粒子の流れ特性測定装置および測定
方法。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施例を図
面に基づいて説明する。
【0028】図1は、本発明実施例の装置構成を示す。
【0029】装置は、大別し測定部100、媒体または
試料浮遊液供給部101、フィルタチップ洗浄液供給部
102、吸引および加圧付加機構および各部間を流れる
液の方向を各工程に応じて切り替えるための電磁弁部2
9ならびに顕微鏡観察部103、画像処理を含めた検
索、ファイリングシステム部104から構成されてい
る。
【0030】測定部100は、目盛が刻まれたシリンジ
1およびフィルタ2を収納したホルダ3よりなり、媒体
または試料浮遊液供給部101は注入器4からなり、シ
リンジ1の上部より媒体または試料浮遊液を注入器4よ
り容易に供給できる。かつ、吸引ノズル管5との連結お
よび取外しが自由にできる構造となっている。
【0031】フィルタチップ洗浄液供給部102は、媒
体供給部タンク6とフィルタチップ洗浄液供給部タンク
7とを備え、吸引圧力がコントロール可能な吸引ポンプ
12および加圧がコントロール可能な加圧ポンプ13
が、電磁弁29a,b,c,d,eを介して接続され
る。加えて、排水タンク9と配水管10および引圧バッ
ファタンク11と可変吸引マノメータ8と三方弁30と
を備えている。
【0032】フィルタチップの流路部に付着した残渣を
除去のため、洗浄液タンク7の洗浄液をフィルタ2を収
納するホルダ3に充満させ、数分間滞留させた後、測定
時の吸引圧より高い圧力を加圧ポンプ13で加え、排出
タンク9をパスさせ、排出管10より排出させる。
【0033】フィルタ2を通過する細胞または試料浮遊
液の通過速度を光電的に測定するため、シリンジ1から
フィルタ2を通過する細胞および試料浮遊液の液面の変
化を検出カメラ23で捉え、モニタテレビ27に予めシ
リンジの目盛25と等間隔に表示された目盛をおよび検
出位置マーク28に画像処理ユニット24で処理された
液面変化画像を出力し、液面の通過する時間を検知す
る。
【0034】顕微鏡観察部103は顕微鏡17から構成
される。顕微鏡は周知のようにXYステージ15、Z軸
可変機構16および対物レンズ18を備える。
【0035】顕微鏡17をホルダ3をセットするベース
14に逆さまに取り付け、顕微鏡の支点21と観察点1
9を一致させ画像のブレを防止する。更に、フィルタ2
の下方には透明板(ガラス板)が配してあり、フィルタ
流路を通過する細胞または、試料浮遊液の挙動状態を高
精細カメラ22で捉える。その測定結果をモニタテレビ
27に写し出し、パソコン26で図表化、検索、ファイ
リングするようにしている。このようにして画像処理を
含めた検索、ファイリングシステム部104が構成され
る。
【0036】図2は、他の実施例にかかる装置構成を示
す。図2は測定部の応用例で図1との違いは、シリンジ
1aとシリンジ1bが三方活栓31を介して直結され、
かつシリンジ1bが水平になっていることである。これ
によって媒体等あるいは試料浮遊液を注入し、通過速度
を測定するに際して測定時液面変化することがないの
で、圧力差が生ぜず、スタート時と終了時を同一条件で
測定を行うことができる。更に媒体と試料の境界部の双
方混合を最少限に押えることが可能である。他の構成は
同じであるので繰り返して説明しない。
【0037】図3は、測定結果のソフト処理フローおよ
び観察画像のファイルフローを示したものである。ハー
ド部の検出カメラ23および顕微鏡17の観察結果を高
精細カメラ22で捉えた測定結果および画像等を画像処
理回路73およびデジタル処理回路75により測定結果
を出力すると共に測定結果および観察画像をファイリン
グ78させると共に必要に応じ再出力も可能な機能を有
するものである。
【0038】すなわち、ハード部71とソフト部72と
からなり、ハード部71で得られた結果が必要な処理が
なされ、ファイルされる。図において、検出カメラ23
で得られた信号は、ソフト部72の画像処理73に入力
され、得られた通過速度信号74はデジタル処理回路7
5で処理される。その結果は、結果の出力76として表
示され、また通過時間表示合成77で表示合成されてフ
ァイル78に入れられる。
【0039】高精細カメラ22で得られる信号である観
密画像、データ編集、データ処理、大きさ、流れ性など
の挙動状態79は、キーボード文字入力80による入力
データと共にファイル78に入れられる。またファイル
78に記載されているデータと比較される。ファイル7
8に入力されたデータは結果の出力76として出力・表
示される。
【0040】図4は、フィルターチップ41全体を示
し、シリコンおよび水晶等基板を使用したフィルタの微
細加工の基本構造および流路部(以下V溝と呼称)のレ
イアウトを示したものである。
【0041】図5は、上部からの図、図6はV溝の拡大
図を示したものである。図4において、フィルタチップ
は井戸部32、V溝33、貫通孔34、コンタクト部3
5から構成されている。
【0042】図5および図6に示すV構33は、巾3
6、深さ37、長さ38で形状が決められる。
【0043】図7および図8は、フィルターチップを使
用した微細加工流路のモデルを示すものである。図7
(a)は、フィルターチップ41にガラス板20を矢印
方向に重ね密着させ、V溝の流路を形成させ、流路部を
流れる細胞および粒子の通過速度を測定すると共に、顕
微鏡17で観察する構造を示したものである。図7
(b)はV溝部拡大図を示してあり、V溝33を拡大し
て示してある。
【0044】図8は、フィルタチップ41にガラス板2
0を重ね合わせた断面を示す。すなわち、この図は細胞
および粒子の流れ状態を示すものであり、細胞および粒
子は矢印42で示すように流れる。貫通孔34より矢印
方向に細胞および粒子が吸引または加圧により通過する
V溝部の形状、寸法、本数を変更することにより、資料
の細胞あるいは粒子の大きさ等の変更に対し、最適な流
路を提供することが可能である。
【0045】例えば、血液の赤血球の流れ特性を測定す
るのに、V溝本数が2400本前後であると、全血状態
では濃度が高く流れが悪いため、希釈して測定せざるを
得ない。血液等細胞の流れ特性を測定するには、より生
体に近い状態で測定するのが望ましい。このため、V溝
の流路本数を数倍に増やすと、全血状態でも測定可能に
なる。
【0046】フィルターチップは微細加工のためコスト
的に高くなるため、チップサイズをより小さく、かつV
溝本数が多いことが望ましい。
【0047】図9および図10は、V溝33のレイアウ
トを変更し、かつV溝本数を増加した応用例を示したも
のである。V溝33、貫通孔34、コンタクト部35の
変形例をそれぞれ33a,34a,34b,35a,3
5bとして示す。
【0048】図11、図12および図13は、媒体また
は試料浮遊液のフィルタ流路の通過速度を圧力差一定で
連続的に測定する機構を示す一例であり、図11は図2
に対応し説明のため略して示してある。
【0049】図11において、三方活栓31を使用した
媒体および試料浮遊液の注入および通過速度測定機構は
三方活栓31の下部に接続されたシリンジ1aと上部に
接続された注入管1cおよび側面に水平に接続された目
盛付きシリンジ1bさらに媒体または試料浮遊液の流れ
を検出する光電検知器25および検出カメラ23とフィ
ルタ2とフィルタを収納するホルダ3フィルタの流路部
を観察する顕微鏡17とから構成される。この図を元に
図12および図13を説明する。
【0050】図12は、三方活栓1個を使用した場合の
媒体または試料浮遊液の注入および通過速度を測定する
時の状態の例を示す。図12(a)は、媒体48を三方
活栓31を介して矢印47方向より、媒体吸引しシリン
ジ19に充満させる。次に図12(b)で三方活栓31
を介して水平に接続されたシリンジ1bに矢印49から
試料浮遊液50を注入し、図12(a)で注入された三
方活栓上部の媒体と矢印49より注入した試料浮遊液5
0の余剰分を容器51に押し流し、シリンジ1b内に試
料浮遊液のみ充満させる。次に12図(c)の矢印57
より第1図の吸引ポンプ12で吸引すると、図12
(c)のシリンジ1bの試料浮遊液の液面が圧力差一定
の状態で吸引される。この時シリンジ1bの液端面移動
は、図12(c)の矢印53の範囲がシリンジ1aに満
たされている媒体の通過速度を表し、矢印54の範囲は
試料浮遊液の通過速度を表す。以上のようにして、三方
活栓を活用して媒体と試料浮遊液を連続的に測定できる
とともに、媒体と試料浮遊液の境界部55の相互混合も
最小限に押えられ、測定精度の向上が図れる。
【0051】図13は三方活栓を2個使用した事例を表
すものである。
【0052】この例の特徴は、図13(a)のシリンジ
1bに注入する試料浮遊液50を定量にするための機構
を有することである。図13(a)の矢印56より吸引
し、シリンジ1aに媒体48を満たし、次に図13
(b)で三方活栓31aと三方活栓31bを切替え矢印
57,58より試料浮遊液50を注入、吸引し、シリン
ジ1bに試料浮遊液を満たす、次に図13(c)で三方
活栓31bを切替え矢印59より媒体48を注入し、シ
リンジ1cに媒体を満たす。これによりシリンジ1b内
には定量の試料浮遊液が確保される。以下図12と同様
方法で図13(d)の矢印61より吸引し媒体と試料浮
遊液の通過速度を連続的、かつ定量を測定する。
【0053】
【発明の効果】このような測定方法および測定装置によ
れば、1)血液細胞および微粒子の通過速度観察によっ
て赤血球変形態、白血球活性度、血小板凝集能、リポゾ
ームの流動性および微小粒体の流動性を測定することが
できる。
【0054】2)媒体等を通過させ、その後連続して試
料浮遊液を通過させるようにしたので、媒体等と浮遊液
とを同一条件で測定することができ、測定精度を向上さ
せることができる。
【0055】3)媒体等と試料浮遊液との間に空気層が
置かれることがないため、個々に両者を注入する方法に
比べて酸化の影響を極めて少ないものあるいはなくすこ
とができる。
【0056】4)媒体等および試料浮遊液を注入し、通
過速度を測定するに際して、注入するシリンジを水平状
態で実施できるため、測定時液面変化がなく、従って圧
力差が生じないためスタート時と終了時とを同一条件で
測定することができる。
【0057】5)微細加工流路を通過する細胞または粒
子浮遊液の流れ状態をテレビモニタ画像などで観察する
にあたり、顕微鏡の取り付け支点と観察点を同一にして
共振状態としたために数百〜数千倍に拡大画像としても
画像ブレがなく、鮮明度を向上させることができる。す
なわち、試料浮遊物の挙動状態を顕微鏡を介して観察す
るにあたって、観察部のブレを極力少なくするために観
察部ベースと一体で、顕微鏡を逆さまの状態で取り付け
て共振状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の装置構成図。
【図2】本発明の他の実施例の装置構成図。
【図3】計測および処理を示すブロック図。
【図4】一部品である基板を示す図。
【図5】図4の平面図。
【図6】図4の側面図。
【図7】微細加工流路モデル図。
【図8】図7の一部詳細図。
【図9】基板の応用例図。
【図10】基板の応用例図。
【図11】通過速度測定機構の一例で図2に対応する
図。
【図12】使用液体の注入・吸引測定時の状態説明の一
例を示す図。
【図13】使用液体の注入・吸引測定時の状態説明の他
の例を示す図。
【符号の説明】
1…シリンダ、2…フィルタ、3…ホルダ、4…注入
器、5…吸引ノズル、6…媒体供給部タンク、7…フィ
ルタチップ洗浄液供給部タンク、8…可変吸収マノメー
タ、9…排水タンク、12…吸引ポンプ、13…加圧ポ
ンプ、14…ベース、15…X−Yステージ、16…Z
軸可変機構、17…顕微鏡、18…対物レンズ、19…
観察点、20…透明板、21…顕微鏡支点、22…高精
細カメラ、23…検出用カメラ、24…画像処理ユニッ
ト、27…モニタテレビ、28…目盛および検出位置マ
ーク、29…電磁弁、30…三方弁、31…三方活栓、
100…測定部、101…媒体または試料浮遊液供給
部、102…フィルタチップ洗浄液供給部、103…顕
微鏡観察部、104…画像処理を含めた検索、ファイリ
ングシステム部。
フロントページの続き (72)発明者 田村 正孝 茨城県日立市弁天町三丁目10番2号 日 立原町電子工業株式会社内 (72)発明者 牧野 鉄也 茨城県日立市弁天町三丁目10番2号 日 立原町電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−130471(JP,A) 特開 昭54−141087(JP,A) 特開 平2−49160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01P 5/20 G01N 1/00 101 G01N 15/00 G01N 33/483 G01N 33/49

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸引圧力あるいは加圧下で、フィルタある
    いは微細回路のような微細加工流路を通過する細胞およ
    び粒子浮遊液の通過速度によって、細胞および粒子の流
    れ特性を測定するにあたり、測定すべき前記浮遊液の通
    過前に該微細加工流路に前記浮遊液の媒体または細胞お
    よび粒子を浮遊させるのに用いる液体を通過させ、その
    後連続して前記浮遊液を通過させて、前記媒体または液
    体と前記浮遊液の通過速度をそれぞれ連続して測定する
    ことを特徴とする細胞および粒子の流れ特性測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記通過速度を測定するに際して、前記微細加工流路に
    吸引圧あるいは加圧を用いて、前記媒体または液体を下
    流側から充満させ、前記微細加工流路を満たした媒体ま
    たは流体の上流に空気層を置くことなく、前記媒体また
    は液体と前記浮遊液を注入するようにしたことを特徴と
    する細胞および粒子の流れ特性測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記通過速度を測定するに際して、前記微細加工流路に
    吸引圧あるいは加圧を用いて前記媒体または流体を下流
    側から充満させ、前記微細加工流路を満たした媒体また
    は流体の上流に空気層を置くことなく前記浮遊液を注入
    するようにしたことを特徴とする細胞および粒子の流れ
    特性測定方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかにおいて、 三方活栓を用いて注入した媒体または液体および前記浮
    遊液を測定管内に水平に満たすことにより、前記媒体ま
    たは液体と前記浮遊液の通過速度を圧力差一定で測定す
    ることを特徴とする細胞もしくは粒子の流れ特性測定方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかにおいて、 前記微細加工流路を通過する媒体または液体および浮遊
    液の通過速度を、該浮遊液の上流側端面ないしその上流
    さらに重ねて注入した媒体または液体の上流端面の移動
    速度の光電的あるいはテレビ画像的測定から測定するこ
    とを特徴とする細胞および粒子の流れ特性測定方法。
  6. 【請求項6】吸引圧力あるいは加圧下で、フィルタある
    いは微細回路のような微細加工流路を通過する細胞およ
    び粒子浮遊液の通過速度によって細胞および粒子の流れ
    特性を測定するにあたり、測定すべき前記浮遊液の通過
    前に該微細加工流路に前記浮遊液の媒体または細胞およ
    び粒子を浮遊させるのに用いる液体を通過させ、その後
    連続して前記浮遊液を通過させて、前記媒体または液体
    と前記浮遊液の通過速度をそれぞれ連続して測定し、前
    記微細加工流路をシリコン基板と水晶もしくはガラスな
    どの透明な材料基板で形成して、前記浮遊液の細胞およ
    び粒子の通過状態を顕微鏡で同時に観察することを特徴
    とする細胞および粒子の流れ特性測定方法。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれかにおいて、 前記微細加工流路を通過する前記浮遊液の挙動状態を画
    像に取り、該画像をファイリングすることを特徴とする
    細胞および粒子の流れ特性測定方法。
  8. 【請求項8】フィルタあるいは微細回路のような微細加
    工流路が形成された水晶等からなる透明な基板と、これ
    を収納したホルダおよびホルダに接続された試料浮遊液
    注入装置とから測定部を形成し、前記微細加工流路に対
    する吸引または加圧機構ならびに測定すべき試料浮遊液
    の通過前に該試料浮遊液の媒体または細胞および粒子を
    浮遊させるに用いる、洗浄するための液体を流すための
    洗浄液供給部を設け、前記下側基板の下側にこれに対峙
    して顕微鏡をその支点と観察点とを一致させて設けたこ
    とを特徴とする細胞および粒子の流れ特性測定装置。
  9. 【請求項9】フィルタあるいは微細回路のような微細加
    工流路が形成された水晶等からなる透明な基板と、これ
    を収納したホルダおよびホルダに接続された試料浮遊液
    注入装置とから測定部を形成し、前記微細加工流路に対
    する吸引または加圧機構ならびに洗浄するための液体を
    流すための洗浄液供給部を設け、前記下側基板の下側に
    これに対峙して顕微鏡をその支点と観察点とを一致させ
    て設け、 前記微細加工流路を流れる浮遊液の挙動状態を示す画像
    を形成する手段と、この画像をファイリングするファイ
    リングシステムを備えたことを特徴とする細胞および粒
    子の流れ特性測定装置。
  10. 【請求項10】フィルタあるいは微細回路のような微細
    加工流路を形成した基板と、これを保持するホルダと、
    水平配置され、該ホルダに接続された試料浮遊液注入装
    置とより測定部を形成し、前記微細加工流路に対する吸
    引または加圧機構ならびに洗浄するための液体を流す洗
    浄液体供給部を設け、前記測定部に近接して顕微鏡を設
    け、前記シリンジ、測定部および洗浄液体供給部の切替
    えを行う三方活栓ならびにその制御装置とを設け、前記
    微細加工流路を流れる浮遊液の挙動状態を示す画像を形
    成する手段と、この画像をファイリングするファイリン
    グシステムを備えたことを特徴とする細胞および粒子の
    流れ特性測定装置。
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