JP2953649B2 - 皮膚潰瘍用外用散剤 - Google Patents
皮膚潰瘍用外用散剤Info
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Description
剤に関し、さらに詳しくは糖およびヨードホールを有効
成分とする皮膚潰瘍用外用散剤に関する。
かも刺激性や組織障害が低いことから、手指の消毒や手
術部位の消毒などに使用されており、また蜂蜜、糖蜜、
蔗糖などの糖は火傷や創傷の治療に古くから使用されて
いる。
を期待して、ヨードホールと糖を主成分とする軟膏が大
学病院内で調剤され使用されている。このような製剤の
改良されたものとして、糖、ポビドンヨード、水および
pHを調整する緩衝剤からなる軟膏剤が知られている
(特公平1−32210)。この製剤においては、ポビ
ドンヨードの含量が一定でない、ポビドンヨードと糖と
の練合が困難である、製剤が二層に分離する、有効成分
が分解して薬効が低下する等の従来の軟膏剤の欠点が克
服されており、広く市販されている。しかしながら、こ
の軟膏剤は、固く延びが悪く、創面に塗布しにくいこと
が指摘されており、また創面からの滲出液の吸収が十分
でないという難点を有している。
ルを溶かした溶液を微細な糖にスプレーしたヨードホー
ル含有の自由流動性の創傷用散剤(特開昭61−215
324)が提案されている。また、溶液形態のヨードホ
ール製剤が取り扱いに難点のあることから、水溶性ヨー
ドホールと尿素または糖アルコール(特にマンニトー
ル)からなる顆粒または粉末形態のヨードホール組成物
(特開昭63−77805)が提案されている。これら
のヨードホール製剤は均質性と流動性に優れ、創面に自
由に散布することができ、取り扱いも容易であるという
利点を有している。しかしながら、いずれの製剤も水溶
性であるため、創面に適用した際に滲出液の吸収が、必
ずしも十分でない。
れ、創面に自由に散布することができ、取り扱いも容易
であるという従来の散剤の利点を保持しつつ、更にpH
調整を行うことなく刺激性を少なくし、又創面の滲出液
を吸収し、かつ除去し易い形態を有する皮膚潰瘍用外用
散剤を提供せんとするものである。
重量%、水膨潤性セルロース化合物20〜40重量%、
結合剤0.5〜3.0重量%およびヨードホール0.5〜
10重量%からなる皮膚潰瘍用外用散剤よりなる。
化合物とを混合し、該混合物に低級アルカノールに結合
剤を溶解した溶液を加えて練合し、練合物を乾燥後、整
粒した物にヨードホールを加えて混合することからなる
上記皮膚潰瘍用外用散剤の製造方法からなる。
作用および静菌作用を有する糖が使用され、その例とし
ては、蔗糖、グルコース、デキストロース、果糖、乳糖
などがあげられる。蔗糖、特に日本薬局方の白糖、精製
白糖が好ましい。配合量は肉芽形成促進作用および静菌
作用を発揮できる量であり、全組成物の60〜80重量
%である。
合物とは、水に不溶性であって、水を加えたときに水を
吸収して膨潤するセルロース化合物をいい、その例とし
て、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロー
スカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、結晶セ
ルロース、酢酸セルロースなどがあげられる。これらの
セルロース化合物は吸水性に優れているので、本発明の
散剤を創面に適用したときに滲出液を吸収することがで
きる。特に好適なセルロース化合物は低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロースである。このものはセルロースの
低置換度ヒドロキシプロピルエーテルであって、乾燥し
たものを定量するとき、ヒドロキシプロポキシル基5.
0〜16.0%を含む。低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースなどの水膨潤性セルロース化合物は、通常固形
製剤の結合剤、崩壊剤として全組成物の2.0〜5.0重
量%用いられるが、本発明においては散剤としての流動
性、創面からの吸水能および膨潤による剥離性を高める
ため、全組成物の20〜40重量%用いられる。
性のヒドロキシプロピルセルロースなど通常外用散剤に
使用されているものが用いられる。使用量は全組成物の
0.5〜3.0重量%である。
素と有機ポリマー例えばポリデキストロースまたはポリ
ビニルピロリドン(ポビドン)の生理学的に許容され得
る複合体である。特にヨウ素とポビドンとの複合体であ
るポビドンヨードが好適に使用される。使用量は全組成
物の0.5〜10重量%、好ましくは1.0〜5.0重量
%である。
ロース化合物とを混合し、該混合物に適量の低級アルカ
ノールに結合剤を溶解した溶液を加えて練合し、練合物
を乾燥後、整粒した物にヨードホールを加えて混合する
ことによって好適に製造される。上記の混合、練合およ
び造粒の各工程は外用散剤を製造する場合の常法にした
がって実施され得る。低級アルカノールとしては、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノールなどが用いられ
るが、エタノールが最も好ましい。上記の各成分は日本
薬局方あるいは日本薬局方外医薬品成分規格に記載のも
のを使用するのが望ましい。
らに具体的に説明する。 実施例1 ポビドンヨード 3.0重量% 精製白糖 70.0重量% 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 26.0重量% ヒドロキシプロピルセルロース 1.0重量% 撹拌混合機によりとを混合、回転流動しながら日本
薬局方エタノール適量にを溶かした溶液を加えて練合
・造粒する。これを乾燥し、40メッシュで整粒する。
整粒したものにを加えて混合し外用散剤とする。実施
例1で得た外用散剤は流動性を示し、水分を吸収すると
弾力のある塊となり、皮膚面を刺激することなく剥離容
易となり、水で容易に洗い流すことができる。上記散剤
を40℃で4カ月間密封アルミ袋に保存した場合の外観
を観察した。また糖の含量を高速液体クロマトグラフ法
で、有効ヨウ素の含量を滴定法によりそれぞれ測定し、
残存率を算出した。その結果を表1に示す。表1の結果
から明らかなように、本願発明の散剤は経時的に安定で
ある。
代わりに、公知処方例(特開昭63−77805号)の
糖アルコールであるマンニトールを使用し、実施例1の
製法で外用散剤を調製した。実施例1〜4の散剤と比較
例1の散剤及び本発明で使用する水膨潤性セルロースに
ついて下記の吸水試験を行った。 〔吸水試験法〕Water Absorption Apparatus〔伊東明彦
ら:「病院薬学」Vol.20,No.1,p.43(1994)〕を用い、
試料2gの吸液により電子天秤上のビーカーの液量が減
少し、電子天秤の示す重量が変化するのを経時的に測定
し、その値を読み取り飽和時の量を吸水量とした。その
結果を表2に示す。表2から実施例1〜4の散剤が比較
例1の散剤に比較して優れた吸収能を有することが明ら
かである。特に実施例1の散剤は比較例1の散剤に比べ
7倍(実施例4の散剤は約10倍)の吸水能を有する。
また本発明で使用する水膨潤性セルロースが優れた吸水
能を有することが明らかである。
た。
た。
た。
優れたポビドンヨード含有の皮膚潰瘍用外用散剤が得ら
れる。本発明の製剤は流動性のある散剤であるため、取
り扱いが容易であり、創面に隈無く密着するよう塗布す
ることができる。また、吸水性に優れているので、創面
からの滲出液を吸収することができ、創面の乾燥化、細
菌感染の抑制、肉芽形成の促進をもたらすことができ
る。さらに、本発明によれば、使用後の創面からの除去
が容易な皮膚潰瘍用外用散剤が得られる。本発明の散剤
は滲出液を吸収して弾力のある塊となり、創面から剥離
し易くなるので除去が容易となり、水で簡単に洗い流す
ことができる。本発明の外用散剤は、pHを調整しなく
ても経時的に安定であり、また皮膚への刺激性が少な
い。このような利点を有することから、本発明のポビド
ンヨード皮膚潰瘍用外用散剤は、褥蒼、熱傷のような皮
膚潰瘍治療に好適に使用することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 糖60〜80重量%、水膨潤性セルロー
ス化合物20〜40重量%、結合剤0.5〜3.0重量%
およびヨードホール0.5〜10重量%からなる皮膚潰
瘍用外用散剤。 - 【請求項2】 糖が蔗糖である請求項1記載の皮膚潰瘍
用外用散剤。 - 【請求項3】 水膨潤性セルロース化合物が低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースである請求項1または2記
載の皮膚潰瘍用外用散剤。 - 【請求項4】 結合剤がヒドロキシプロピルセルロース
である請求項1乃至3のいずれかの項に記載の皮膚潰瘍
用外用散剤。 - 【請求項5】 ヨードホールがポビドンヨードである請
求項1乃至4記載の皮膚潰瘍用外用散剤。 - 【請求項6】 糖と水膨潤性セルロース化合物とを混合
し、該混合物に低級アルカノールに結合剤を溶解した溶
液を加えて練合し、練合物を乾燥後、整粒した物にヨー
ドホールを加えて混合することからなる請求項1に記載
の皮膚潰瘍用外用散剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33314595A JP2953649B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 皮膚潰瘍用外用散剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33314595A JP2953649B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 皮膚潰瘍用外用散剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09169655A JPH09169655A (ja) | 1997-06-30 |
JP2953649B2 true JP2953649B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=18262804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33314595A Expired - Lifetime JP2953649B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 皮膚潰瘍用外用散剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2953649B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001037822A1 (de) * | 1999-11-25 | 2001-05-31 | Ulrich Doht | Triiodmethan-verdickerkonjugate, verfahren zu ihrer herstellung sowie verwendung als desinfektionsreiniger zur reinigung und pflege |
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JP2001122790A (ja) * | 1999-10-22 | 2001-05-08 | Mikasa Seiyaku Co Ltd | 安定な褥瘡・皮膚潰瘍および創傷治療用製剤 |
DE60327752D1 (de) | 2002-03-14 | 2009-07-09 | Medrx Co Ltd | Topisches medikament für wunden |
WO2004011032A1 (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-05 | Mikasa Seiyaku Co., Ltd. | 外用剤 |
ITBA20130047A1 (it) * | 2013-06-07 | 2014-12-08 | Simone Tenerelli | Composizione per la protezione e la guarigione di ulcere da decubito, vascolari e diabetiche. |
CN104069070A (zh) * | 2014-06-27 | 2014-10-01 | 深圳市格易通消毒药械科技有限公司 | 一种具有高效杀菌消毒作用的聚维酮碘粉剂及其制备方法 |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP33314595A patent/JP2953649B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
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US6958157B1 (en) | 1999-11-25 | 2005-10-25 | Ulrich Doht | Triiodomethane thickener conjugates, a method for their production and their use as disinfectant cleaners and hygiene products |
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JPH09169655A (ja) | 1997-06-30 |
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