JP2952710B2 - ポリエチレンポリアミンの製造法 - Google Patents

ポリエチレンポリアミンの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエチレンポリアミンの製造法、特に固定
床流通式反応装置におけるポリエチレンポリアミンの製
造法に関する。
[従来の技術] ポリエチレンポリアミンを製造する従来法として二塩
化エチレンをアンモニアと反応させる方法がある。この
方法は、広く実施されているが、副生成物として、多量
の食塩が生じ、この分離及び処理に費用がかかるという
欠点を有する。
副生成物問題がない製造法として、モノエタノールア
ミンを原料として、水素及び水素添加触媒の存在下、モ
ノエタノールアミン及びアンモニアからポリエチレンポ
リアミンを製造する方法があるが、この方法は、ピペラ
ジン環含有の工業的に好ましくないポリエチレンポリア
ミンが多量に生成するという欠点を有する。
モノエタノールアミンを原料とし、高品質のポリエチ
レンポリアミンを製造する方法として、酸触媒を使用す
る方法が提案されている。特開昭51−147600号公報に
は、リン酸、その塩を触媒として使用する方法が、特開
昭63−225341号公報には五酸化ニオブを触媒として使用
する方法がそれぞれ記載されている。ところが、これら
の方法では、反応温度が約300℃と高く、かつ反応系
が、エチレンアミン,エタノールアミン,水及び触媒と
しての酸性物質が同時に存在する複雑な系であるため、
反応器の材質腐食が生じ、溶出した反応器の成分が触媒
に多大な悪影響を及ぼす。
[発明が解決しようとする課題] 上述の様に、ポリエチレンポリアミンの製造法に関し
ては、多くの方法が開示されているが、これらの方法
は、工業的見地からは未だ不十分なものである。本発明
者らは、ポリエチレンポリアミンの製造法、特に固定床
流通式反応装置において、モノエタノールアミンを原料
とし、酸触媒を用いるポリエチレンポリアミンの製造法
に関し詳細に検討したところ、反応中に反応器が材質腐
食を起こし、溶出した鉄などの反応器材質成分が触媒に
吸着するため、活性の低下、選択性の低下を生ずること
が明らかとなった。
従って、材質腐食の触媒への影響を低減したポリエチ
レンポリアミンの製造法の開発が望まれている。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、この現状に鑑み、固定床流通式反応装
置において、酸触媒を使用し、エチレンアミン及びエタ
ノールアミンからポリエチレンポリアミンを製造する方
法を鋭意検討した結果、反応器の材質腐食は主に触媒層
の上流側で生じており、触媒層の上流側にアルミナを充
填することにより、触媒への反応器材質成分の吸着が大
幅に抑制されるという新規な事実を見出し、本発明を完
成させるに至った。すなわち本発明は、固定床流通式反
応装置にて、エチレンアミン及びエタノールアミンから
ポリエチレンポリアミンを製造する方法において、触媒
層の上流側にアルミナを充填することを特徴とするポリ
エチレンポリアミンの製造法を提供するものである。
以下に本発明を更に詳しく説明する。
本発明の方法における反応方法は、固定床流通式反応
である。
本発明の方法において使用される反応器の形状は、管
型、塔型などがあるが、特に制限はない。また、単管型
反応装置、多管型反応装置のいずれを使用しても特に問
題はない。
本発明の方法においては、触媒層の上流側にアルミナ
を充填して使用するが、触媒層の上流側とは、触媒層に
対して、原料を供給する方向を意味する。すなわち、反
応器の上部から原料を供給し下部から生成物を取り出す
場合は、触媒層の上部にアルミナを充填し、反応器の下
部から原料を供給し上部から生成物を取り出す場合は、
触媒層の下部にアルミナを充填する。
本発明の方法において使用されるアルミナには特に制
限はない。アルミナには、活性アルミナ,γ−アルミ
ナ,α−アルミナ等種々の形態があるが、目的によって
自由に選択できる。例えば、少量のアルミナで多量の反
応器材質成分を吸着する場合には、表面積の大きい活性
アルミナ,γ−アルミナが使用に適しており、反応に及
ぼす影響を小さくする場合には、表面積の小さいα−ア
ルミナが適している。これらのアルミナは単独で用いて
もよいし、混合物として用いてもよい。アルミナは通
常、成型体として使用されるが、アルミナの流出を抑制
する手段を講じた場合には粉末状で使用しても差支えな
い。アルミナ成型体の形状は、球状,円柱状、ペレット
状、円筒状、不定形等いかなる形態を使用しても一向に
差支えない。
本発明の方法において使用されるアルミナの量は、使
用するアルミナの表面積,反応器の材質腐食により溶出
する材質成分の量等により大きく異なるため制限するこ
とは困難である。目的及び条件により、反応器の触媒上
流側全体にアルミナを充填しても良いし、一部分のみに
充填しても良い。アルミナを充填する場所は、反応器の
材質腐食の生じる部分から触媒層までの間に充填するこ
とが好ましい。反応器の材質腐食が生じる部分とは、反
応器が100℃以上の高温になっている部分をいう。反応
器の温度が100℃未満の部分にアルミナを充填しても良
いが、アルミナを充填した効果は小さい。
本発明の方法において使用される触媒は、酸触媒であ
る。酸触媒としては、リン酸、亜リン酸、それらの塩,
シリカ,アルミナ,シリカ−アルミナ,ゼオライト,酸
化ニオブ等があげられるが、どの触媒を使用しても一向
に差支えない。
本発明の方法において使用される触媒は、通常成型し
て用いられる。成型の方法は、押し出し成型,打錠成
型,噴霧乾燥,転動造粒等種々の方法があるが、どの方
法を使用しても一向に差支えない。
本発明の方法において使用される原料は、エチレンア
ミン及びエタノールアミンである。エチレンアミンと
は、エチレン鎖の両端にアミノ基を有する化合物の総称
であり、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミン、ピペラジン、N−(2−アミ
ノエチル)ピペラジン等を言う。エタノールアミンと
は、エチレン鎖の両端にアミノ基及び水酸基を有する化
合物を言い、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、N−(2−アミノエチル)
エタノールアミン等が例示される。
本発明の方法によって製造されるポリエチレンポリア
ミンとは、エチレンアミンのうち、エチレン鎖を2個以
上有するものをいう。原料として、モノエタノールアミ
ン及びエチレンジアミンを使用した場合は、生成するポ
リエチレンポリアミンはジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン,ピペラ
ジン等であり、原料としてジエチレントリアミン及びモ
ノエタノールアミンを使用した場合には、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン,ペンタエチレ
ンヘキサミン等が生成する。以上の様に、原料として使
用したエチレンアミンより高分子量のポリエチレンポリ
アミンが生成する。
本発明の方法においては、反応は気相でも液相でも良
いが、高品質のポリエチレンポリアミンを製造するため
には液相で行った方が良い。
本発明の方法における反応温度は、200℃以上350℃以
下である。200℃に満たない温度では、反応速度が極端
に低下し、350℃を越える温度では、アミンの分解が生
じ、品質が低下する。
本発明の方法における反応圧力は、気相反応か液相反
応かによって大きく変動するため、範囲を限定すること
は困難であるが、例えば液相反応の場合、およそ1〜10
0kg/cm2Gである。
[発明の効果] 本発明は、固定床流通式反応装置を使用し、ポリエチ
レンポリアミンを製造する方法において、反応器材質の
腐食が触媒へ及ぼす影響を低減する方法を提案するもの
であり、工業的に極めて有意義である。
[実施例] 以下、本発明を具体的に実施例にて説明するが、本発
明はこれらの実施例にのみ特に限定されるものではな
い。
表現の簡略化のため、エチレンアミン及びエタノール
アミンは以下のような記号にて略記する。
EDA :エチレンジアミン MEA :モノエタノールアミン DETA:ジエチレントリアミン TETA:トリエチレンテトラミン 実施例1 200mlのSUS316製管状反応器に触媒(アルミナに酸化
ニオブを20重量%担持したもの)を30ml充填し、触媒層
の下部に住友化学(株)製のアルミナ(KHA−24)を8.4
ml充填した。この時、アルミナの下端は、加熱部分(電
気炉)の下端から27cm上の位置にし、触媒の下端は加熱
部分の下端から30cm上の位置にした。
窒素で50kg/cm2に加圧した後、EDA/MEA比が2(重量
比)の原料を108ml/hで反応器の下部からフィードし、
反応器を加熱した。触媒層の平均温度は300.6℃であ
り、アルミナ部分の平均温度は、295.0℃であった。
8時間反応後、触媒及びアルミナを取り出し、ICP発
光分光分析にて元素分析を行った。
その結果、触媒にはFeが0.88mg、アルミナには2.56mg
含有されていた。
この時の4時間目のMEA転化率は42%であり、反応液
の組成は、水;3.7重量%,EDA57.0重量%,DETA;10.9重量
%,TETA;4.4重量%であった。
比較例1 アルミナを充填しなかった以外は実施例1と全く同じ
条件で反応を行った。触媒層の平均温度は300.7℃であ
った。
8時間反応後、触媒を取り出し、ICP発光分光分析に
よって元素分析を行った。その結果、触媒にはFeが4.16
mg含有されていた。
この時の4時間目のMEA転化率は39%であり、反応液
の組成は、水;3.8重量%,EDA;57.8重量%,DETA;9.0重量
%,TETA;3.2重量%であった。
実施例2 実施例1と同じ反応器に触媒(アルミナに酸化ニオブ
を20重量%担持したもの)を30ml充填し、触媒層の下部
に住友化学(株)製のアルミナ(KHA−24)を7.8ml充填
し(Aとする)、同一のアルミナを反応器の最上流部に
15.5ml充填した(Bとする)。この時、B部分のアルミ
ナの下端は、加熱部分(電気炉)の下端より5cm下,の
位置にし、A部分のアルミナの下端は、加熱部分の下端
より27.3cm上の位置にした。触媒の下端は、加熱部分の
下端より30.3cm上の位置にした。
窒素で50kg/cm2に加圧した後、EDA/MEA比が2(重量
比)の原料を108ml/hで反応器の下部からフィールド
し、反応器を加熱した。触媒層の平均温度は300.7℃で
あり、Aのアルミナの部分の平均温度は、294.2℃であ
り、Bのアルミナの部分の平均温度は160.0℃であっ
た。
8時間反応後、触媒及びアルミナを取り出し、ICP発
光分光分析にて元素分析を行った。
その結果、触媒にはFeが1.15mg、Aのアルミナには1.
80mg,Bのアルミナには、0.19mg含有されていた。
この時の4時間目のMEA転化率は40%であり、反応液
の組成は、水;4.2重量%,EDA;56.6重量%,DETA;9.8重量
%,TETA;3.2重量%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 211/14 C07C 209/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定床流通式反応装置にて、エチレンアミ
    ン及びエタノールアミンからポリエチレンポリアミンを
    製造する方法において、触媒層の上流側にアルミナを充
    填することを特徴とするポリエチレンポリアミンの製造
    法。
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