JP2952357B1 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2952357B1
JP2952357B1 JP10226984A JP22698498A JP2952357B1 JP 2952357 B1 JP2952357 B1 JP 2952357B1 JP 10226984 A JP10226984 A JP 10226984A JP 22698498 A JP22698498 A JP 22698498A JP 2952357 B1 JP2952357 B1 JP 2952357B1
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Abstract

【要約】 【課題】 エンジン廃熱を回収可能なヒートポンプ式冷
媒循環サイクルを備えた空気調和装置において、暖房能
力を損なうことなく室外用熱交換器の着霜を防止する。 【解決手段】 冷媒循環サイクル3に、高圧ラインと低
圧ラインとを接続するバイパス通路21、22と、この
バイパス通路を介して高圧ラインから低圧ラインへバイ
パスする冷媒流量を制御するバイパス弁23,34とを
設ける。暖房運転時にエンジン廃熱を回収しても冷媒循
環サイクル内の冷媒圧力が所定圧力以下となった場合
に、バイパス弁を開として高圧ラインの冷媒の一部を低
圧ラインへバイパスさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、住居や工場など
に用いられるヒートポンプ式の冷媒循環サイクル、特
に、エンジンでコンプレッサを駆動し、エンジン廃熱か
ら吸熱できる機構を備えている空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンにて駆動する圧縮機、室外用熱
交換器、室内用熱交換器、及び膨張装置を構成要素に含
むヒートポンプ式冷媒循環サイクルにおいて、暖房運転
時に室外用熱交換器の着霜を防止又は解除する手法とし
て大別してリバースサイクル方式とホットガスデフロス
ト方式とが知られている。
【0003】前者は、最も広く採用されている方式であ
り、冷媒の流れを逆転させて室外用熱交換器に高温高圧
冷媒を供給するようにしたもので、例えば、特開昭60
−33459号公報などがその例である。
【0004】この例では、四方弁や切換弁の切り替えに
よって、暖房運転時に、コンプレッサから吐出した冷媒
を、室内用熱交換器、暖房用減圧素子、室外用熱交換器
へとこの順で通過させて圧縮機へ戻し、暖房運転中に室
外用熱交換器に着霜が生じた場合には、四方弁や切換弁
を切り替えて、コンプレッサから吐出した冷媒を、室外
用熱交換器、除霜用の補助減圧素子、エンジン廃熱回収
用の熱交換器へとこの順で通過させて圧縮機へ戻すよう
にしたものである。
【0005】また、後者の方式は、図3に示されるよう
に、ヒートポンプ式冷媒循環サイクルにおいて、サイク
ル経路上の室外用熱交換器Aの前後にそれぞれ膨張弁
B,Cと開閉弁D,Eとを並列に設けたものである。通
常の暖房運転時には、室外用熱交換器Aの上流側の開閉
弁Dを閉、膨張弁Bを開、下流側の開閉弁Eを開、膨張
弁Cを閉とし、コンプレッサFから吐出した冷媒を室内
用熱交換器Gで放熱した後に膨張弁Bで減圧して室外用
熱交換器Aで吸熱し、しかる後に開閉弁Eを通ってコン
プレッサFに戻すようにしている。これに対して、室外
用熱交換器Aを除霜する場合には、室外用熱交換器Aの
上流側の開閉弁Dを開、膨張弁Bを閉、下流側の開閉弁
Eを閉、膨張弁Cを開とし、コンプレッサFから吐出し
た冷媒を室内用熱交換器Gで放熱した後に開閉弁Dを通
過させて減圧させることなく室外用熱交換器Aに流入
し、ここでさらに放熱した後に膨張弁Cで減圧し、コン
プレッサFに戻すようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
サイクル方式による除霜では、除霜運転を行っている間
は室内を暖房することができず、暖房フィーリングを悪
化させる大きな原因となっている。
【0007】また、エンジン廃熱を用いても十分な吸熱
が行えない場合には、低圧ラインの圧力(低圧圧力)を
高めて室外用熱交換器の除霜ができなくなる。即ち、R
22を冷媒とする冷媒循環サイクルにおいて、図4で示
す標準的なモリエール線図を用いて説明すると、吸熱量
を多くする必要からエンジン廃熱を回収するような場合
でも、例えば、外気温が低くなると、冷媒の状態変化が
実線で示される状態から破線で示される状態へ変移し、
低圧圧力はP1からP2へ低下してしまう。このため、
ある低外気温でエンジン廃熱を回収して低圧飽和温度を
氷点温度以上に保持することができたとしても、外気温
が一層低くなった場合には、低圧飽和温度が氷点温度以
下となって室外用熱交換器の着霜が進行してしまう。
【0008】この点を解決するためには、室外用熱交換
器を流れる冷媒圧力を何らかの方法で高く保持すればよ
いわけであるが、後者のサイクル方式を利用してこれを
実現する場合を考えると、後者の冷媒循環サイクルで
は、室外用熱交換器Aの除霜中も室内の暖房が継続され
るものの、着霜の防止や除霜のために室外用熱交換器A
で熱量が消費されてしまい、暖房能力は通常の暖房運転
時よりも低下してしまう。つまり、暖房能力を犠牲にし
て着霜の防止又は除霜を行う構成となってしまう。ま
た、後者の方式では、バイパス経路とこのバイパス経路
を開閉する開閉弁とを室外用熱交換器の前後にそれぞれ
設ける必要があることから、サイクル構成が複雑にな
り、コスト高になる不都合もある。
【0009】そこで、この発明においては、エンジン廃
熱の回収にもかかわらず十分な吸熱量が得られない場合
でも室外用熱交換器の着霜を確実に防止することができ
る空気調和装置を提供することを課題としている。ま
た、暖房運転を行いながら着霜防止を行うことができ、
しかもその際に暖房能力が損なわれることのない空気調
和装置を簡易なサイクル構成によって実現することを課
題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明にかかる空気調和装置は、エンジンにて駆
動する圧縮機、室外用熱交換器、室内用熱交換器、膨張
装置、及び前記エンジンの廃熱を回収する廃熱回収器を
構成要素に含むヒートポンプ式冷媒循環サイクルを備
え、暖房運転時に前記圧縮機から吐出した冷媒を前記室
内用熱交換器、膨張装置、室外用熱交換器の順で冷媒を
通過させ、さらに前記廃熱回収器でエンジン廃熱を回収
可能とするものにおいて、前記冷媒循環サイクル内の冷
媒圧力を検出する圧力検出手段と、前記室内用熱交換器
と前記膨張装置とをバイパスして前記冷媒循環サイクル
の高圧ラインを低圧ラインへ接続するバイパス通路と、
このバイパス通路を介して前記高圧ラインから低圧ライ
ンへバイパスする冷媒流量を調節するバイパス弁とを設
け、前記暖房運転時に前記冷媒循環サイクル内の冷媒圧
力が所定圧力以下となった場合に、前記バイパス弁を開
として前記高圧ラインの冷媒の一部を前記低圧ラインへ
バイパスさせるようにしたことを特徴としている(請求
項1)。
【0011】上記構成においては、外気からの吸熱が十
分でない場合においては、エンジン廃熱を回収すること
により暖房運転を行うことが可能である。しかし、エン
ジン廃熱からの吸熱量が不充分な場合には、いくらエン
ジン廃熱を利用してもサイクル内の冷媒圧力は高くなら
ず、暖房能力が低下すると共に蒸発温度の低下により着
霜の恐れがでてくる。このことから、冷媒圧力が所定圧
力以下となったことを検出することによって吸熱量の不
足を知ることができ、この場合に、バイパス弁を開とす
ることで圧縮機から吐出した高圧冷媒の一部を膨張装置
を通さずに低圧ラインへ直接導き、もって、低圧ライン
の圧力を高めて暖房能力を向上させると共に着霜の防止
を図ることができる。
【0012】バイパス弁を開けると、高圧冷媒の一部が
低圧ラインに直接流れ込むことから、室内用熱交換器に
全冷媒を循環させることができなくなるが、低圧ライン
の圧力は上昇し、コンプレッサに吸入される冷媒の比容
積は小さくなり、同じコンプレッサの吐出量でも冷媒全
体の循環量は増加することとなる。また、低圧ラインの
圧力を高めることでコンプレッサに負荷がかかるため、
エンジン負荷の増大によりエンジン廃熱量を増加させる
ことができ、廃熱回収量を多くすることができる。この
ため、バイパス弁を開放したことによって暖房能力が低
下することはなく、暖房能力を維持又は増加させること
ができる。
【0013】エンジン廃熱を有効利用するためには、バ
イパス弁の制御に優先してエンジン廃熱の回収を行うこ
とが望ましく、そのような具体的な構成としては、エン
ジン廃熱の回収を低圧ラインの圧力が第1の所定圧以下
である場合に行い、このエンジン廃熱の回収にも拘わら
ず低圧ラインの圧力が前記第1の所定圧よりも低い第2
の所定圧以下である場合にバイパス弁を開にするよい
(請求項2)。
【0014】このような構成では、吸熱量が不足する場
合には、まず、エンジン廃熱が有効に利用され、それに
も拘わらず、低圧圧力が低いために着霜の恐れがあれ
ば、バイパス弁が開放されて高圧ラインの冷媒が低圧ラ
インへバイパスし、低圧圧力を上昇させて室外用熱交換
器の着霜の防止が図られる。
【0015】また、高圧ラインから低圧ラインへ戻され
る冷媒流量の調節は、バイパス弁によってバイパス通路
の絞りを調節するものであっても、バイパス通路を複数
設け、各バイパス通路に全開又は全閉のみの動作を行う
バイパス弁を設け、開放されるバイパス弁の数を調節す
ることでバイパスする冷媒流量を調節するもの(請求項
3)であってもよい。
【0016】このような構成によれば、高圧ラインから
低圧ラインへ戻される冷媒量を調節することで、冷媒圧
力の低下の程度や着霜の恐れの度合いなどに応じて必要
とするバイパス冷媒量を適切に制御することが可能とな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の構成例を図面に
より説明する。図1において、エンジン1によってコン
プレッサ2を駆動するヒートポンプ式の冷媒循環サイク
ル3が示されている。
【0018】この冷媒循環サイクル3は、コンプレッサ
2、四方弁5、室内用熱交換器6、膨張弁7、室外用熱
交換器8、廃熱回収器9などによって構成され、より具
体的には、エンジン1からの動力が電磁クラッチ4を介
してコンプレッサ2に伝達され、コンプレッサ2の吐出
側が四方弁5の高圧接続ポート5aに配管接続され、こ
の高圧接続ポート5aと連通可能な第1切替ポート5b
を室内用熱交換器6に配管接続し、この室内用熱交換器
6を膨張弁7を介して室外用熱交換器8に配管接続して
いる。そして、室外用熱交換器8は、四方弁5の第2切
替ポート5cに接続し、このポートと連通可能な低圧接
続ポート5dを後述する廃熱回収器9の冷媒流入部に接
続し、廃熱回収器9の冷媒流出部をコンプレッサ2の吸
入側に接続している。
【0019】室内用熱交換器6は、複数設けられてこれ
らが並列に接続され、膨張弁7はそれぞれの室内用熱交
換器ごとに設けられており、四方弁5から室内用熱交換
器6へ通じる配管は、途中で分岐され、膨張弁7から室
外用熱交換器8へ通じる配管は、途中で1つにまとめら
れている。
【0020】冷却水循環サイクル10は、エンジン冷却
水を循環させる循環ポンプ11と、エンジン冷却水を放
熱するラジエータ12と、このラジエータ12をバイパ
スして流れるエンジン冷却水を前記冷却サイクル3の冷
媒と熱交換する廃熱回収器9と、エンジン冷却水をラジ
エータ12へ流すか廃熱回収器9へ流すかを切り替える
三方弁13と、廃熱回収器9へ流れるエンジン冷却水の
流量を調節する調節弁14と、ラジエータ12や廃熱回
収器9をバイパスする通路に設けられた開閉弁15と、
エンジン1からの排ガスとエンジン冷却水とを熱交換さ
せる排ガス熱交換器16とから構成されている。
【0021】ここで、廃熱回収器9や排ガス熱交換器1
6は、エンジン冷却水と冷媒又は排ガスとを熱交換させ
る二重管によって構成しても、エンジン冷却水を蓄積す
る温水タンク内に冷媒循環サイクルの配管又は排ガス管
を通す構成としても、並設された熱交換部の一方にエン
ジン冷却水を他方に冷媒又は排ガスを通し、共通のフィ
ンによって一体に結合された一体型熱交換器などによっ
て構成してもよい。
【0022】また、冷媒循環サイクル3の廃熱回収器9
とコンプレッサ2の吸入側との間には、低圧ラインの冷
媒圧力を検出する圧力センサ20が設けられ、コンプレ
ッサ2の吐出側と廃熱回収器9の冷媒流入側との間に
は、2つのバイパス通路21,22が設けられ、各バイ
パス通路21,22には各々の通路を開閉するバイパス
弁23,24が設けられている。
【0023】尚、室内用熱交換器6と膨張弁7は、室内
に設置された室内機25に収納され、それ以外の構成要
素は、室外に設置された室外機26にまとめて収納され
ている。
【0024】制御部30は、図示しない中央演算処理装
置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)等を
備えると共に、四方弁や、バイパス弁、流量調節弁など
を制御する駆動回路等を有して構成され、ROMに与え
られた所定のプログラムにしたがって圧力センサ20な
どからの信号を入力処理し、四方弁5の切り替え制御や
バイパス弁23,24の開閉制御等を行うようになって
いる。
【0025】上記構成において、次に動作を説明する。
先ず、冷房運転時には、冷媒循環サイクル3の四方弁5
を波線で示すように切り替え、バイパス弁23,24を
閉とする。また、冷却水循環サイクル10の開閉弁15
を開としてエンジン冷却水をラジエータ12及び廃熱回
収器9をバイパスさせて循環させるか、三方弁13を切
換えてエンジン冷却水を廃熱回収器9へ流さずにラジエ
ータ12のみへ流すようにする。
【0026】これにより、コンプレッサ2によって圧縮
された冷媒は、四方弁5を介して室外用熱交換器8に入
り、ここで外気と熱交換して放熱した後に膨張弁7を介
して各室内用熱交換器6に入り、室内空気から吸熱した
後に四方弁5を介して廃熱回収器9に入り、ここでエン
ジン冷却水と熱交換することなくコンプレッサ2に戻さ
れる。
【0027】これに対して、暖房運転時には、四方弁5
を実線で示すように切り替え、コンプレッサ2より吐出
した冷媒を四方弁5を介して各室内用熱交換器6へ送
り、ここで室内の空気と熱交換して放熱した後に膨張弁
7を介して室外用熱交換器8に入り、外気から吸熱した
後に廃熱回収器9を介してコンプレッサ2に戻される。
【0028】この際、冷房循環サイクル3のバイパス弁
23,24及び温水循環サイクル10の各弁は、以下の
ように制御され、着霜を防止しつつ暖房性能を確保した
除霜レス制御が行われる。
【0029】以下、この除霜レス制御を図2のフローチ
ャートに基づいて説明すると、先ず、ステップ50にお
いて、圧力センサ20によって検出された低圧ラインの
圧力Ps等が入力される。次に、ステップ52におい
て、低圧飽和温度が0℃以上(氷点温度以上)となって
室外用熱交換器8が着霜することのない条件を、低圧ラ
インの圧力Psが所定圧力α(例えば、4Kg/cm2G )以
上であるか否かによって判定する。
【0030】低圧ラインの圧力Psがαよりも小さい場
合には、室外用熱交換器8の着霜の可能性があることか
ら、ステップ54へ進み、ここで冷媒の吸熱量を多くす
るためにエンジン冷却水を廃熱回収器側9へ流すよう三
方弁13を切換え、調節弁14の開度を調節してエンジ
ン廃熱による冷媒加熱制御が行われる。すなわち、冷媒
循環サイクル内の冷媒を廃熱回収器9によってエンジン
冷却水と熱交換させることによってエンジン廃熱から吸
熱し、もって、冷媒サイクル3の低圧圧力を高めて着霜
防止を試みる。
【0031】ステップ54による低圧ラインの圧力調節
の後に、ステップ56においては、エンジン廃熱を利用
しても低圧圧力が室外用熱交換器8の着霜を防止できる
圧力まで高めることができない状態であるか否かを判定
する。即ち、室外用熱交換器8の着霜の恐れが依然とし
て大きいか否かを、Psが前記αよりも低い設定値β
(例えば、3.5Kg/cm2G )を基準として、これよりも
低いか否かによって判定する。
【0032】Psが設定値αよりも低く、β以上である
場合には、以下述べるステップ58,60をバイパスし
てエンジン廃熱を回収する現状の暖房制御を継続させ、
設定値βよりも低い場合には、ステップ58へ進み、P
s<βの状態が規定時間継続した状態にあるか否かを判
定する。この判定は、着霜条件をより厳格に判定するも
ので、室外用熱交換器の着霜は、その進行状態を観察す
ると、低圧圧力が着霜可能領域に入っても、水蒸気が結
晶化するまでには幾分時間がかかることによる。
【0033】したがって、ステップ58において、規定
時間内であれば、ステップ60をバイパスしてエンジン
廃熱を回収する現状の暖房制御を継続し、Ps<βの状
態が規定時間継続した後であれば、ステップ60へ進
み、バイパス弁23,24を開制御し、着霜防止を強化
した暖房制御を行う。ここで、バイパス弁の開制御と
は、室外用熱交換器の着霜の恐れの程度、即ち、低圧圧
力の低下の程度によって開成する弁の数を調節すること
で低圧圧力を着霜が防止される圧力まで適切に高める制
御のことであり、例えば、低圧圧力が著しく低ければ、
2つのバイパス弁23,24を開とし、高圧ラインから
低圧ラインへ両方のバイパス通路21,22を介して冷
媒を直接バイパスさせ、そうでなければ、一方のバイパ
ス弁23のみを開とし、一方のバイパス通路21を介し
て冷媒をバイパスさせる。
【0034】この際、コンプレッサから吐出した冷媒の
一部は、四方弁を介して室内用熱交換器へ至ることなく
バイパス通路を介して低圧ラインへ直接流れることか
ら、室内用熱交換器6へは全冷媒が循環されないことに
なる。しかしながら、バイパス弁を開くと低圧圧力が上
昇するため、コンプレッサ2の吸入冷媒の比容積は小さ
くなり、したがって、同じコンプレッサ2の吐出量でも
循環冷媒量が増加することになる。例えば、3kg/cm2G
と4.5kg/cm2G の飽和蒸気の比容積を比較すると、後
者の方が35%ほど小さくなり、同じコンプレッサ回転
数では、後者の方が冷媒循環量が多くなる。また、バイ
パス弁を開いて低圧圧力を高く維持させた場合には、コ
ンプレッサ2に負荷がかかるため、エンジン負荷の増大
によりエンジン1の燃料消費量が多くなって冷媒への廃
熱回収量を大きくすることができる。よって、これら冷
媒循環量の増加と廃熱回収量の増加によって、冷媒の一
部が室内用熱交換器6へ流れなくなるにもかかわらず、
暖房能力の低下はなく、バイパス弁を開とする前の暖房
能力が維持される。
【0035】このように、上記構成の特徴は、従来のリ
バースサイクル方式やホットガスバイパス方式のよう
に、暖房能力を犠牲にして除霜を行う方式とは異なり、
暖房能力を維持したまま室外用熱交換器の着霜を防止で
き、もって個別に除霜制御を行う必要がない点にある。
したがって、常に安定した暖房が行われて暖房フィーリ
ングを阻害することがなく、しかも、着霜防止機構をバ
イパス弁で開閉されるバイパス通路を付加するだけで構
築できることから、サイクル構成の複雑化、コストの高
騰を回避することができる。
【0036】以上のような着霜防止暖房制御に対して、
ステップ52において、Psがα以上であれば、ステッ
プ62へ進み、ここで、ステップ60の着霜防止暖房制
御が実行中であるか否かを判定し、このステップ62で
着霜防止暖房制御が実行中であると判定された場合に
は、ステップ64へ進み、着霜防止暖房制御の終了条件
が満たされたか否かを判定する。
【0037】即ち、ステップ62,64では、ステップ
60の着霜防止暖房制御から通常の暖房制御への復帰の
適否を判定するもので、着霜防止暖房制御が既に終了し
ている場合や着霜防止暖房制御の終了条件を満たしてい
ない場合には、ステップ66をバイパスして現状の制御
を継続させ、着霜防止暖房制御の実行中に終了条件が満
たされた場合には、もはやバイパス弁23,24を閉じ
ても着霜の恐れはないものと判定してステップ66へ進
み、開放されている全てのバイパス弁を閉とする閉制御
を行う。
【0038】ここで、着霜防止暖房制御の終了条件とし
ては、低圧圧力Psがα以上であることを前提として、
例えば、外気温度が所定温度以上であるとか、Ps≧α
の状態が所定時間経過した場合などとすることが考えら
れ、バイパス弁を閉としても室外用熱交換器8の着霜の
恐れが全くない条件が用いられる。
【0039】したがって、上述の構成によれば、暖房運
転が開始された後に、着霜の恐れが認められれば、エン
ジン廃熱の回収が優先して行われ、それにも拘わらず、
着霜の恐れを回避できなければ、ステップ60の着霜防
止暖房制御が行われる。そして、この着霜防止暖房制御
中に終了条件を満たせば、再び通常の暖房制御に復帰さ
れる。よって、暖房運転中は、常に所定の暖房性能が保
たれると共に室外用熱交換器8の着霜が防止され、従来
のように室外用熱交換器が一旦着霜した後に、暖房制御
を犠牲にして除霜を行うような制御が不要となる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
暖房運転時にエンジンで駆動する圧縮機から吐出した冷
媒を室内用熱交換器、膨張装置、室外用熱交換器の順で
冷媒を通過させ、さらに廃熱回収器でエンジン廃熱を回
収可能とする冷媒循環サイクルにおいて、冷媒圧力が所
定圧力以下となった場合に高圧ラインと低圧ラインとを
連通させて圧縮機から吐出した高圧冷媒の一部を膨張装
置を通さずに低圧ラインへ直接導くようにしたので、低
圧圧力を上昇させてコンプレッサ吸入冷媒の比容積を小
さくし、冷媒全体の循環量を増加させることができる。
また、低圧ラインの圧力を高めることでコンプレッサの
負荷が高められ、エンジン負荷を増加させてエンジン廃
熱量を高めることができ、エンジン廃熱の回収量を多く
することができる。このため、高圧ラインから低圧ライ
ンへ冷媒の一部をバイパスさせても暖房能力が損なわれ
ることはなく、暖房能力を維持乃至は増加させた状態で
室外用熱交換器の着霜の防止を確実に図ることができ
る。
【0041】しかも、高圧ラインと低圧ラインとの間に
バイパス弁を備えたバイパス通路を設け、このバイパス
弁をサイクル内の圧力が低い場合に開成する構成とした
ので、既存のサイクル構成を大幅に変更する必要がな
く、簡易なサイクル構成をもって快適な暖房フィーリン
グと着霜防止を両立させることができる。
【0042】また、バイパス通路を複数も設け、開放さ
れるバイパス通路の数を調節することで、低圧側へバイ
パスする冷媒量を調節する構成とすれば、冷媒圧力の低
下の程度や着霜の恐れの程度などに応じてバイパス冷媒
量を適切に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる空気調和装置の全体構
成を示す図である。
【図2】図2は、図1の空気調和装置を用いた暖房運転
時の除霜レス制御を示すフローチャートである。
【図3】図3は、従来のホットガスデフロスト方式のサ
イクル構成を示す図である。
【図4】図4は、冷媒循環サイクルの冷媒の状態変化を
説明するモリエール線図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 圧縮機 3 冷媒循環サイクル 6 室内用熱交換器 7 膨張弁 8 室外用熱交換器 9 廃熱回収器 20 圧力センサ 21,22 バイパス通路 23,24 バイパス弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶌 収 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番 地 株式会社ゼクセル 江南工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 27/00 F25B 27/02 F25B 47/02 510

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにて駆動する圧縮機、室外用熱
    交換器、室内用熱交換器、膨張装置、及び前記エンジン
    の廃熱を回収する廃熱回収器を構成要素に含むヒートポ
    ンプ式冷媒循環サイクルを備え、暖房運転時に前記圧縮
    機から吐出した冷媒を前記室内用熱交換器、膨張装置、
    室外用熱交換器の順で冷媒を通過させ、さらに前記廃熱
    回収器でエンジン廃熱を回収可能とする空気調和装置に
    おいて、 前記冷媒循環サイクル内の冷媒圧力を検出する圧力検出
    手段と、前記室内用熱交換器と前記膨張装置とをバイパ
    スして前記冷媒循環サイクルの高圧ラインを低圧ライン
    へ接続するバイパス通路と、このバイパス通路を介して
    前記高圧ラインから低圧ラインへバイパスする冷媒流量
    を調節するバイパス弁とを設け、 前記暖房運転時に前記冷媒循環サイクル内の低圧ライン
    の圧力が所定圧力以下となった場合に、前記バイパス弁
    を開として前記高圧ラインの冷媒の一部を前記低圧ライ
    ンへバイパスさせるようにしたことを特徴とする空気調
    和装置。
  2. 【請求項2】 前記エンジン廃熱の回収は、低圧ライン
    の圧力が第1の所定圧以下である場合に行われ、このエ
    ンジン廃熱の回収にも拘わらず前記低圧ラインの圧力が
    前記第1の所定圧よりも低い第2の所定圧以下である場
    合に、前記バイパス弁を開とする請求項1記載の空気調
    和装置。
  3. 【請求項3】 前記高圧ラインと低圧ラインとを接続す
    るバイパス通路は複数設けられ、それぞれのバイパス通
    路に前記バイパス弁を設け、開放されるバイパス弁の数
    を制御することによって前記高圧ラインから前記低圧ラ
    インへ流れる冷媒量を調節することを特徴とする請求項
    1記載の空気調和装置。
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