JP2951832B2 - 表面処理装置 - Google Patents

表面処理装置

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JP2951832B2
JP2951832B2 JP30473793A JP30473793A JP2951832B2 JP 2951832 B2 JP2951832 B2 JP 2951832B2 JP 30473793 A JP30473793 A JP 30473793A JP 30473793 A JP30473793 A JP 30473793A JP 2951832 B2 JP2951832 B2 JP 2951832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解脱脂処理、メッキ
処理等に使用する表面処理装置に関し、特に太陽熱温水
器に使用される集熱管等、長尺でかつ薄肉の金属管の表
面に均一な薄膜のメッキ層を形成するのに適した表面処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、管状や棒状の長尺の被処理物の表
面処理を行う装置として、長尺の被処理物を縦吊り装置
に多数本並べて縦吊りした状態で、電解脱脂処理、メッ
キ処理等を行う処理液槽に順次移送し、所要の処理を行
う表面処理装置が用いられている。この装置の場合、処
理液槽の処理液中に配設した陽極となる電極部材と所定
間隔を隔てて被処理物を保持し、それぞれの被処理材を
陰極となるように構成することにより所要の表面処理を
行うものである。ところで、上記従来の装置の場合、処
理液槽の深さ及び縦吊り装置を被処理物の長さ以上とし
なければならないことから、被処理物が長尺の場合に
は、表面処理装置自体が大形のものとなるとともに、縦
吊り装置により被処理物を複数の処理液槽に順次移送し
表面処理を行う際の被処理物の昇降作業及び被処理物の
縦吊り装置への着脱作業に時間がかかり生産性が低下す
るという問題点があった。また、被処理物を処理液中に
縦吊りした場合、被処理物の表面に水深が深くなるほど
大きな圧力が加わり、被処理物が有底の薄肉の管体のよ
うな場合には、被処理物が変形するおそれがある。ま
た、電極部材と被処理物との間隔が被処理物の表面の位
置によって異なるとともにメッキ処理時に発生するガス
の影響を受け易く、太陽熱温水器に使用される集熱管
等、長尺でかつ薄肉の金属管の表面に均一な薄膜のメッ
キ層を形成することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の表
面処理装置の問題点に鑑み、太陽熱温水器に使用される
集熱管等、長尺でかつ薄肉の金属管の表面に均一な薄膜
のメッキ層を形成することが可能でかつ生産性が高く、
故障の少ない表面処理装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1発明は、連ねて配設した複数の処理液槽と、
被処理物を保持して前記処理液槽の処理液中に被処理物
を浸漬するとともに前記複数の処理液槽間を順に循環す
るように移動する複数の被処理物保持体と、該被処理物
保持体を上記処理液槽間を順に同期して循環するように
移動させる移動装置とからなる表面処理装置において、
前記被処理物保持体は、長尺の被処理物を横臥した状態
で保持する電極を兼ねたチャック部と、該チャック部を
回転駆動する駆動力伝達部と、該駆動力伝達部及びチャ
ック部と電気的に接続した摺動接点部を収容し、駆動力
伝達部及び摺動接点部を処理液から隔絶するシールボッ
クスとからなることを要旨とする。
【0005】また、本第2発明は、上記第1発明の表面
処理装置において、同種の処理液により表面処理を行う
処理液槽を隣接して配設してなることを要旨とする。
【0006】また、本第3発明は、上記第1又は第2発
明の表面処理装置において、チャック部と該チャック部
を回転駆動する駆動力伝達部とを連結する回転軸の表面
を樹脂材料で覆ってなることを要旨とする。
【0007】また、本第4発明は、上記第1、第2又は
第3発明の表面処理装置において、チャック部に外力に
より容易に変形する内周に放射状の切り込みを設けた環
状の電極を配設したことを要旨とする。
【0008】
【作用】本発明の表面処理装置によれば、被処理物を保
持した状態の複数の被処理物保持体を移動装置により連
ねて配設した複数の処理液槽間を順に同期して循環する
ように移動するとともに、各処理液槽の位置において移
動装置により被処理物保持体を降下させて、保持した被
処理物を処理液槽の処理液中に浸漬して、所要の表面処
理を行い、当該処理液槽での表面処理が完了すれば、移
動装置により被処理物保持体を上昇させて、被処理物保
持体を次工程の処理液槽に移動させる。この際、被処理
物保持体の電極(陰極)を兼ねたチャック部により被処
理物を横臥した状態に保持しながら、チャック部回転駆
動装置により駆動力伝達部を介してチャック部を回転す
ることにより、電極部材と被処理物との間隔が被処理物
の表面の位置によって異なることによって生じる処理の
むらをなくし、表面に均一な薄膜のメッキ層を形成する
ことができる。また、チャック部を回転駆動する駆動力
伝達部及びチャック部と電気的に接続した摺動接点部を
シールボックス内に収容し、駆動力伝達部及び摺動接点
部を処理液から隔絶して表面処理を行うことにより、駆
動力伝達部及び摺動接点部の表面にメッキ金属が析出す
ることを防止する。
【0009】また、被処理物の表面処理に要する時間
は、各々の処理液槽において大きく異なるため、メッキ
処理等、処理時間の長い同種の処理液により表面処理を
行う処理液槽を隣接して配設することにより他の処理液
槽における処理時間に影響を与えることなく処理時間を
長くする。
【0010】また、チャック部と該チャック部を回転駆
動する駆動力伝達部とを連結する回転軸の表面を樹脂材
料で覆うことにより、シール面の摩耗、回転軸の腐食、
回転軸の表面へのメッキの析出を防止し、シールの性能
を維持する。
【0011】また、チャック部に外力により容易に変形
する内周に放射状の切り込みを設けた環状の電極を配設
することにより、被処理物と電極との接触不良による表
面処理の不良及び被処理物の損傷を防止する。
【0012】
【実施例】以下本発明に係る表面処理装置の一例を図示
の実施例に基づいて説明する。表面処理装置は、処理液
槽1と、被処理物10を保持して処理液槽1の処理液中
に被処理物10を浸漬するとともに処理液槽1を順に循
環するように移動する被処理物保持体2と、被処理物保
持体2を処理液槽1を順に循環するように移動させる移
動装置3と、チャック部回転駆動装置4から構成され
る。
【0013】処理槽1は、被処理物10の表面処理を行
うための各種の処理液等を収容した複数の処理液槽を連
接したもので、本実施例においては、電解脱脂槽11、
水洗槽12a,12b、活性酸槽13、クロムメッキ槽
14a,14b、メッキ液回収槽15、水洗槽16a,
16bの順に処理液層を連ねて配設しているが、処理液
槽の配列等は、表面処理の内容に応じて適宜変更可能で
ある。また、水洗槽16a,16bに続けて乾燥炉17
を配設する。
【0014】この場合において、メッキ処理を行うクロ
ムメッキ槽14a,14bのように被処理物の表面処理
に要する時間を他の処理液槽より長くとる必要のある処
理工程については、同種の処理液からなる処理液槽を隣
接して配設することにより、他の処理液槽における処理
時間に影響を与えることなく、処理時間を長くすること
ができる。
【0015】また、処理液槽1には、電極(陽極)5
1,52a,52bを配設し、その一端を電源(図示せ
ず)に、他端を電解脱脂槽11及びクロムメッキ槽14
a,14bの処理液中に配設した電極部材(陽極)(図
示せず)に接続する。
【0016】電極部材(陽極)は、被処理材10とほぼ
同じ長さのメッキ金属を被処理材10を囲むように複数
本、例えば4本の電極部材(陽極)を被処理材10とほ
ぼ平行に配設するが、この場合、電極部材(陽極)と被
処理物との間隔を電極(陰極)を兼ねたチャック部2
1,22から離れるに従ってその間隔が小さくなるよう
に配設することが望ましい。これによって、被処理物の
長手方向の処理のむらをなくし、表面に均一な薄膜のメ
ッキ層を形成することができる。
【0017】被処理物保持体2は、被処理物10を保持
して処理液槽1の処理液中に浸漬するとともに、移動装
置3により複数の処理液槽1間を順に循環するように移
動されるもので、被処理物保持体枠2aと、被処理物保
持体枠2aの上面中央に固定した搬送キャリア用保持部
2b及び上面両端に固定した後述の移動装置2の押圧部
材32cにより押圧される押圧板2cと、被処理物保持
体枠2aの下面両端に固定した後述の移動装置3の架台
31a上を摺動するスライドブッシュ2dと、長尺の被
処理物10を横臥した状態で保持する電極を兼ねたチャ
ック部21と、電極23を備えたチャック部22と、歯
車24e等で構成された駆動力伝達部24と、チャック
部21,22と電気的に接続した摺動接点部25と、駆
動力伝達部24及び摺動接点部25を収容するシールボ
ックス26とから構成し、処理液槽1の処理液中に被処
理物10を浸漬、保持した状態でチャック部回転駆動装
置4により駆動力伝達部24を介してチャック部21,
22を回転可能に構成する。循環させる被処理物保持体
2の数は、特に限定されないが、表面処理を効率的に行
うためには、処理液槽の数に脱着架台62等での待機数
(通常1〜2台)を加えた数とする。
【0018】チャック部21は、駆動力伝達部24の回
転軸24cに固定されたチャック部本体21aと、固定
金具21bとからなり、固定金具21bは、被処理物1
0を短時間で容易に着脱できるものであることが望まし
い。なお、被処理物10が図8に示す太陽熱温水器に使
用される集熱管の場合は、水圧による被処理物の変形と
被処理物の内部への処理液の侵入を防止するため、被処
理物10の開口部10aにゴム又は合成樹脂等で形成し
た栓10cをした状態で、被処理物10をチャック部2
1に固定する。
【0019】チャック部22は、駆動力伝達部24の回
転軸24cに固定された嵌合部22aを有し、この嵌合
部22aに、外力により容易に変形する内周に放射状の
切り込み23aを設けた環状の電極23を配設する。こ
の環状の電極23は消耗品であり、破損した場合に容易
に取り替えることができるようにビス22bによりチャ
ック部22に固定される。この場合において、環状の電
極23は、被処理物10の端部10bの形状に沿うよう
にあらかじめプレス加工しておくことが望ましく、ま
た、被処理物と電極との接触不良を防止するため、環状
の電極23に被処理物10の端部10bを装着した後、
環状の電極23の周囲を樹脂バンド等により固定するよ
うにしてもよい。なお、被処理物10の材質が銅等、導
電性のよい物質の場合には、環状の電極23を省略し、
嵌合部22aにより被処理物10の端部10bを摺接支
持するように構成することもできる。一方、被処理物1
0の材質がステンレス等、導電性の悪い物質の場合に
は、環状の電極23を配設することにより、被処理物と
電極との接触不良による表面処理の不良及び被処理物の
損傷を防止することが望ましい。
【0020】回転軸24cは、シール面の摩耗、回転軸
の腐食、回転軸の表面へのメッキの析出を防止し、シー
ルの性能を維持するため、その表面を樹脂材料24dで
覆い、シールボックス26の表面に密着固定したセラミ
ックス製のリング26aの表面にポリテトラフルオルエ
チレン製のリング26bをばね26dにより付勢したメ
カニカルシールにより摺接させるとともにリング26b
と回転軸24cの表面を覆う樹脂材料24dの摺接部に
Oリング26cを配設する。なお、樹脂材料24dに
は、熱収斂性樹脂、その他の樹脂材料を用いることがで
き、また、樹脂材料24dは、回転軸24cとシールボ
ックス26との摺接部だけでなく、処理液が接触するす
べて面を覆うように配設することが望ましい。この場
合、チャック部21,22と回転軸24cとの嵌合部に
Oリング24fを配設して、チャック部21,22と回
転軸24cとの嵌合部にメッキ金属が析出することを防
止する。
【0021】駆動力伝達部24は、チャック部回転駆動
装置4の駆動チェーン4bから駆動力を受けるスプロケ
ット24a、一方のシールボックス26の駆動力伝達部
24と他方のシールボックス26の駆動力伝達部24を
連動させる駆動力伝達軸24b、チャック部21,22
と連接する回転軸24cを有し、駆動チェーン4bから
の駆動力を回転軸24cに伝達する。なお、回転軸24
cは、シールボックス26内に配設した軸受24gによ
り回転可能に軸支する。
【0022】摺動接点部25は、処理液槽1に配設した
電極(陰極)53と回転軸24cとを電気的に接続す
る。
【0023】なお、本実施例においては、駆動力伝達部
24及び摺動接点部25を収容したシールボックス26
を被処理物保持体2の両側部に設けているが、被処理物
10の材質が銅等、導電性のよい物質の場合には、一方
のチャック部21のみに通電し、他方のチャック部22
は被処理物10の端部10bを摺接支持可能な構成にす
ればよく、この場合は、シールボックス26はチャック
部21側のみに設ければよい。
【0024】移動装置3は、被処理物保持体2を処理液
槽1上で上下動させるための上下動架台31と、被処理
物保持体2をスタート架台61から順に処理液槽1、脱
着架台62に前進移動させるための送り装置32と、脱
着架台62において表面処理の終了した被処理物10を
被処理物保持体2から分離し、新たな被処理物10を装
着した被処理物保持体2を脱着架台62からスタート架
台61に搬送する搬送キャリア33から構成する。
【0025】上下動架台31は、架台31aを縦フレー
ム3aに固定したガイドレール3bを摺動するスライド
メタル31bに固定し、スライドメタル31bに固定し
たリフトチェーン31cをモータ31dによって駆動す
ることにより、架台31aを上下動するように構成す
る。なお、リフトチェーン31cのスライドメタル31
bの他端側にはバランスウェイト31eを配設する。そ
して、上下動架台31が上昇位置にあるとき、被処理物
保持体2の被処理物保持体枠2aの下面両端に固定した
スライドブッシュ2dが架台31aに載置され、この上
を摺動するように構成する。
【0026】送り装置32は、Tバー32aを縦フレー
ム3bに固定したTバーガイド3cに水平方向に摺動自
在に支持し、縦フレーム3bに配設したTバー駆動装置
32bをモータ32dによって駆動することにより、T
バー32aを水平方向に摺動するように構成する。そし
て、上下動架台31が上昇位置にあるとき、Tバー32
aに固定した押圧部材32cにより、被処理物保持体枠
2aの上面両端に固定した押圧板2cを押圧して、被処
理物保持体2をスタート架台61から処理液槽1、脱着
架台62に順に同期して前進移動させる。
【0027】搬送キャリア33は、上部横フレーム3d
に固定したガイドレール3eに懸架されるとともにこの
ガイドレール3eに沿って、駆動装置(図示せず)によ
り移動することにより、被処理物保持体2を脱着架台6
2からスタート架台61に搬送するもので、ガイドレー
ル3eに沿って移動する搬送キャリア本体33aと、搬
送キャリア本体33aに垂設したガイドレールを有する
支柱33bと、ガイドレールに沿って駆動装置(図示せ
ず)により摺動するスライドメタル33cと、スライド
メタル33cに突設した、被処理物保持体枠2aの上面
中央に固定した搬送キャリア用保持部2bを係止するた
めの係合片33dから構成する。
【0028】チャック部回転駆動装置4は、モータ(図
示せず)によって回転駆動される処理液槽1の上部両端
部に配設したスプロケット4aと、両スプロケット4a
間に架け渡した駆動チェーン4bから構成する。なお、
チャック部回転駆動装置4は、例えば電動機等を各シー
ルボックス26に配設することにより各被搬送物保持体
2毎にチャック部21,22を駆動するように構成する
ことも可能である。
【0029】上記のように構成された表面処理装置によ
り、太陽熱温水器に使用される集熱管等、長尺でかつ薄
肉の金属管からなる被処理物10の表面処理を行うに
は、被処理物10を横臥した状態で保持した複数の被処
理物保持体2を移動装置3により連ねて配設した複数の
処理液槽1を順に同期して循環するように移動するとと
もに、各処理液槽1の位置において移動装置3により被
処理物保持体2を降下させて、保持した被処理物10を
処理液槽1の処理液中に浸漬して、所要の表面処理を行
い、当該処理液槽1での表面処理が完了すれば、移動装
置3により被処理物保持体2を上昇させて、被処理物保
持体2を次工程の処理液槽1を順に同期して循環するよ
うに移動する。なお、被処理物10が図8に示す太陽熱
温水器に使用される集熱管等の場合は、水圧による被処
理物の変形と被処理物の内部への処理液の侵入を防止す
るため、被処理物10の開口部10aにゴム又は合成樹
脂等で形成した栓10cをした状態で、被処理物10を
チャック部21に固定する。そして、すべての表面処理
が終了し、脱着架台62に到達した被処理物保持体2
は、脱着架台62において表面処理の終了した被処理物
10を被処理物保持体2から分離する。なお、被処理物
10を分離した被処理物保持体2は、新たな被処理物1
0を装着した後、搬送キャリア33により脱着架台62
からスタート架台61に搬送され、循環して使用され
る。
【0030】この際、被処理物保持体2の電極(陰極)
を兼ねたチャック部21,22により被処理物10を横
臥した状態で保持しながら、チャック部回転駆動装置4
により駆動力伝達部24を介してチャック部21,22
を回転することにより、電極部材(陽極)と被処理物と
の間隔が被処理物の表面の位置によって異なることによ
って生じる処理のむらをなくすとともに、メッキ処理時
に発生するガスの影響を押さえて、表面に均一な薄膜の
メッキ層を形成する。
【0031】また、被処理物10の表面処理に要する時
間は、各々の処理液槽1において大きく異なるため、メ
ッキ処理等、処理時間の長い処理液槽を隣接して配設す
ることにより同種の処理液による処理時間を長くする。
【0032】また、チャック部21,22を回転駆動す
る駆動力伝達部24及びチャック部24と電気的に接続
した摺動接点部25をシールボックス内26に収容し、
シールボックス26を処理液槽1の処理液中に浸漬して
表面処理を行う。
【0033】また、チャック部21,22と該チャック
部を回転駆動する駆動力伝達部24とを連結する回転軸
24cの表面を樹脂材料24dで覆うことにより、シー
ル面の摩耗、回転軸24cの腐食、回転軸24cの表面
へのメッキの析出を防止し、シールの性能を維持する。
【0034】また、チャック部22に外力により容易に
変形する内周に放射状の切り込み23aを設けた環状の
電極23を配設することにより、被処理物10と電極と
の接触を確実にする。
【0035】
【発明の効果】本発明の表面処理装置は、太陽熱温水器
に使用される集熱管等、長尺でかつ薄肉の金属管の表面
に均一な薄膜のメッキ層を形成することが可能で、生産
性が高く、装置自体もコンパクトにできる。特に、被処
理物保持体の電極(陰極)を兼ねたチャック部により被
処理物を横臥した状態で保持しながら、チャック部回転
駆動装置により駆動力伝達部を介してチャック部を回転
することにより、電極部材と被処理物との間隔が被処理
物の表面の位置によって異なることによって生じる処理
のむらをなくすとともに、メッキ処理時に発生するガス
の影響を押さえて、表面に均一な薄膜のメッキ層を形成
することができる。また、駆動力伝達部及び摺動接点部
の表面にメッキ金属が析出することを防止でき、装置の
故障を低減することができる。
【0036】また、本第2発明の表面処理装置によれ
ば、他の処理液槽における処理時間に影響を与えること
なく同種の処理液による処理時間を長くすることがで
き、生産性をさらに向上することができる。
【0037】また、本第3発明の表面処理装置によれ
ば、シール面の摩耗、回転軸の腐食、回転軸の表面への
メッキの析出を防止し、シールの性能を良好に維持する
とともに、装置の故障を低減することができる。
【0038】また、本第4発明の表面処理装置によれ
ば、被処理物と電極との接触不良による表面処理の不良
及び被処理物の損傷を防止することができ、特に被処理
物の材質がステンレス等、導電性の悪い物質の場合であ
っても、被処理物の表面に均一な薄膜のメッキ層を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理装置の正面図である。
【図2】本発明の表面処理装置の側面図である。
【図3】本発明の表面処理装置の処理液槽の平面図であ
る。
【図4】本発明の表面処理装置の被処理物保持体の正面
図である。
【図5】本発明の被処理物保持体のチャック部を示す図
である。
【図6】本発明の被処理物保持体のチャック部を示す図
である。
【図7】本発明の被処理物保持体の回転軸のシール面の
一例を示す図である。
【図8】被処理物の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 処理液槽 2 被処理物保持体 21 チャック部 22 チャック部 23 環状の電極 24 駆動力伝達部 24c 回転軸 24d 樹脂材料 25 摺動接点部 26 シールボックス 3 移動装置 4 チャック部回転駆動装置 10 被処理物 10c 栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 17/08 C25D 7/04 C25D 17/06 C25D 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連ねて配設した複数の処理液槽と、被処
    理物を保持して前記処理液槽の処理液中に被処理物を浸
    漬するとともに前記複数の処理液槽間を順に循環するよ
    うに移動する複数の被処理物保持体と、該被処理物保持
    体を上記処理液槽間を順に同期して循環するように移動
    させる移動装置とからなる表面処理装置において、前記
    被処理物保持体は、長尺の被処理物を横臥した状態で保
    持する電極を兼ねたチャック部と、該チャック部を回転
    駆動する駆動力伝達部と、該駆動力伝達部及びチャック
    部と電気的に接続した摺動接点部を収容し、駆動力伝達
    部及び摺動接点部を処理液から隔絶するシールボックス
    とからなることを特徴とする表面処理装置。
  2. 【請求項2】 同種の処理液により表面処理を行う処理
    液槽を隣接して配設してなることを特徴とする請求項1
    記載の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 前記チャック部と該チャック部を回転駆
    動する駆動力伝達部とを連結する回転軸の表面を樹脂材
    料で覆ってなることを特徴とする請求項1〜2のいずれ
    かに記載の表面処理装置。
  4. 【請求項4】 前記チャック部に外力により容易に変形
    する内周に放射状の切り込みを設けた環状の電極を配設
    したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    表面処理装置。
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