JP2950982B2 - ワイパブレード - Google Patents

ワイパブレード

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Description

【発明の詳細な説明】 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式のワイパ
ブレードから出発する。このような形式のワイパブレー
ドは既に公知である（ドイツ連邦共和国特許出願公開第
2405484号明細書もしくはドイツ連邦共和国特許出願公
開第2332408号明細書）。この公知のワイパブレードで
は支持部材が、ワイパブレードの、払拭したい窓ガラス
に向けられた押圧力を均一に分配する理由から、ワイパ
ブレードの両端部から中央範囲にまで横断面の著しい拡
大を受ける。しかしこれによって、支持部材はかなり高
く形成され、このような高さに基づき、一方では高い走
行速度において窓ガラスからのワイパブレードの望まし
くない持上がりが生じやすくなり、他方では、ワイパブ
レードによって擦過される払拭領域の外側でワイパブレ
ードをボディエプロンの下に格納したい場合に車両ボデ
ィに、スタイリングの観点から見て極めて不都合な、比
較的背の高い格納通路が必要となる。
発明の利点 請求項１の特徴部に記載の構成を有する本発明による
ワイパブレードは、次のような利点を具備している。す
なわち、特に低い構造であるにもかかわらず、種々異な
る窓ガラス曲率における押圧力分配に関するその都度の
要件に応じた、支持部材の設計が得られる。この場合、
成層材料層は相応して組み込まれ、しかも条件に応じた
繊維材料が選択される。さらに、コア部分の寸法決め
や、コア部分のための相応する材料選択によっても一層
の適合を達成することができる。
請求項２以下に記載の手段により、請求項１に記載の
ワイパブレードの有利な改良が可能となる。
図面 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明す
る。第１図は、払拭したい窓ガラスに押圧力なしに載着
されたワイパブレードの側面図を示しており、第２図は
第１図に示したワイパブレードを拡大した斜視図を示し
ており、第３図は第２図のIII−III線に沿ったワイパブ
レードの拡大断面図を示している。
実施例の説明 第１図に示したワイパブレード10は、弾性的な材料か
ら成るワイパ条片12で、払拭したい窓ガラス16の表面14
に載着されている。ワイパブレード10の作動中、つまり
ワイパブレード10がワイパアーム（図示しない）によっ
て矢印18の方向で窓ガラス16に押圧される間、ワイパブ
レード10はその長手方向に対して直交する方向で窓ガラ
ス16を擦過するように運動させられる。このときに、ワ
イパ条片12はその全長にわたって窓ガラス16に接触して
いる。第１図に示したように、ワイパブレード10の曲率
は窓ガラス16の曲率よりも大きく設定されているので、
窓ガラス16の表面14に載着されたワイパブレード10は単
にその両端部20でしか窓ガラス16に接触していない。両
端部20の間には、ワイパブレード10の中央範囲に向かっ
て拡大したギャップ22が残っている。しかしこのギャッ
プ22は、ワイパブレード10が矢印18の方向に負荷される
と消滅する。このためにはワイパ条片12が縦長の支持部
材24によって保持されている。この支持部材24は弾性的
なプラスチックから製造されていて、その長手方向の延
在方向で見て、払拭したい窓ガラス16の曲率よりも大き
な曲率を有している。ワイパブレード10が矢印18の方向
で負荷されると、ワイパブレード10の両端部20は窓ガラ
ス16に向かって予負荷もしくはプレロードがかけられる
ので、ワイパブレード10の両端部20にも押圧力（矢印1
8）が存在している。すなわち、ワイパブレード10は負
荷されていない状態においては、その長手方向の延在方
向で見て窓ガラス16に対して凸状に湾曲させられてい
る。
支持部材24が、種々の要件に応じた弾性を有すると同
時に所要の剛性をも有することを達成するためには、支
持部材24が、有利にはその長手方向延在方向に配向され
た繊維によって補強されている。この場合、これらの繊
維は少なくとも２つの層26〜36の形で、縦長のコア部分
38に被着されて、このコア部分38に結合されている。各
層は複数の不織繊維層から形成されている。この場合、
互いに異なる強度を有する繊維から成る種々の不織繊維
層が形成されるように配慮されると有利である。不織繊
維層26〜36は熱硬化性樹脂によって互いにかつコア部分
38にも結合される。より小さな強度を有することが望ま
しい特定の不織繊維層は、たとえばアスベスト繊維、ガ
ラス繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等から成
っている。この場合、１〜6mmの長さを有する短繊維が
使用されると有利である。高い強度を有する繊維から成
る不織繊維層の場合には、不織繊維を形成するために炭
素繊維、アラミド繊維等が使用されると有利である。結
合剤としては有利には熱硬化性樹脂、たとえば不飽和ポ
リエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、トリ
アジン樹脂等を使用することができる。特に第３図に示
したように、コア部分38はほぼ方形の横断面を有してい
る。このコア部分38には、たとえば４つのアスベスト不
織繊維層と、これらのアスベスト不織繊維層の間に埋め
込まれた３つの炭素不織繊維とから成る２つの成層材料
層を被着させることができる。支持部材24の特に安定的
なボックス形の構造を得るために本発明の構成では、２
つの成層材料層が、横断面方形のコア部分38にＵ字形に
結合されており、また少なくとも１つの別の成層材料層
40がコア部分38の第４の辺に結合されている。図面から
は認められないけれども、コア部分が木材から製造され
ていて、多層構造を有していると有利である。この場
合、木材自体は約ρ＝0.5g/cm3の密度を有している。し
かし特定の使用事例においては、コア部分38をρ＝0.5g
/cm3の密度を有する発泡材料から製造することも有利で
ある。
さらに第３図に示したように、ボックス形の不織繊維
構造のＵ字体の脚部44,46は、横断面方形のコア部分38
の短辺に結合されている。この場合、両脚部44,46は少
しだけ成層材料層40を越えて突出しているので、脚部4
4,46の自由端部の間には溝状の通路48が残る。この溝状
の通路48には、ワイパ条片12のベース部分50が挿入され
て、接着等により支持部材24に固く結合されている。ワ
イパ条片12はさらにワイパリップ52を有しており、この
ワイパリップ52はその自由ワイパエッジ54で、払拭した
い窓ガラス16に載着される。ワイパリップ52は、いわゆ
るロッキングウェブ（揺動ウェブ）56に結合されてい
る。
第２図から判るように、コア部分38の、払拭したい窓
ガラス16とは反対の側には、互いに異なる長さを有する
複数の成層材料層58,60,62が重なり合って積層されてい
る。不織繊維層または成層材料層58,60,62はその長さ15
8,160,162の順序で、しかも最上位の不織繊維層または
成層材料層62として、最も短い長さ162を有する不織繊
維層または成層材料層が位置するような順序で配置され
ている。
こうして、払拭したい窓ガラス16に対するワイパブレ
ードの特に好都合な予負荷もしくはプレロードが得られ
るので、押圧力（矢印18）は整然とした状態でワイパ条
片12へ伝達される。個々の成層材料層のための材料の選
択および／または樹脂の選択および／または成層材料層
の数および長さによって、このような特別な調整に、各
要件に応じた影響を与えることができる。
不飽和ポリエステル樹脂から成る熱硬化性プラスチッ
クマトリックス内で、たとえば鉱物繊維から成る不織繊
維層と、炭素繊維またはアラミド繊維から成る長手方向
に配向された高強度繊維層とを組み合わせて使用するこ
とや、または紡織繊維から成る編み物構造と、炭素また
はアラミドから成る長手方向に配向された高強度繊維と
を組み合わせて使用することが特に有利である。本発明
によれば、これらの成層プレス材料に、横方向力を受け
止める木材コアまたは発泡材料コアが埋め込まれてお
り、この場合、コアの方形横断面は一方ではコア横断面
の長手方向（コア横断面の長辺の方向）における特に高
い横方向力を受け止めることができ、他方では特に軽量
に形成され得る。
たとえば成層材料層内で使用される、含浸されていな
い状態で約0.4mmの厚さ、樹脂で含浸された状態で約0.5
5mmの厚さにおいて約300g/m2の重量を有する鉱物繊維か
ら成る不織繊維は、炭素繊維層およびコアに不飽和ポリ
エステル樹脂によって結合されるので、重量は再び倍加
する。

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】自動車の窓ガラス（16）を擦過するための
    ワイパブレード（10）であって、窓ガラス（16）に載着
    されたワイパ条片（12）のための、窓ガラス（16）に向
    かって負荷された縦長の支持部材（24）が設けられてお
    り、該支持部材（24）が弾性的なプラスチックから成っ
    ていて、その長手方向延在方向に窓ガラス（16）に対し
    て曲率を有しており、該曲率が、ワイパブレード（10）
    の負荷されていない状態で、払拭したい窓ガラス（16）
    の曲率よりも大きく形成されている形式のものにおい
    て、支持部材（24）が、有利にはその長手方向延在方向
    に配向された繊維によって補強されており、該繊維が、
    少なくとも２つの層（26〜36）の形で支持部材（24）の
    縦長のコア部分（38）に被着されて、該コア部分（38）
    に結合されていることを特徴とするワイパブレード。
  2. 【請求項２】前記層（26〜36）が、複数の不織繊維層か
    ら形成されている、請求項１記載のワイパブレード。
  3. 【請求項３】前記層が、編まれた複数の繊維層から形成
    されている、請求項１記載のワイパブレード。
  4. 【請求項４】互いに異なる強度の繊維を有する繊維層ま
    たは不織繊維層が設けられている、請求項２または３記
    載のワイパブレード。
  5. 【請求項５】前記繊維層または不織繊維層が、熱硬化性
    樹脂によって互いにかつコア部分（38）に結合されてい
    る、請求項１から４までのいずれか１項記載のワイパブ
    レード。
  6. 【請求項６】前記繊維層または不織繊維層が、特にアス
    ベストまたはガラス、ポリエステル、ポリアミド、木綿
    等から成る、低い強度の繊維を有しており、しかも有利
    にはクラス３〜４の短繊維が使用されている、請求項３
    から５までのいずれか１項記載のワイパブレード。
  7. 【請求項７】前記繊維層または不織繊維層が、炭素繊
    維、アラミド繊維等の高い強度の繊維を有している、請
    求項３から６までのいずれか１項記載のワイパブレー
    ド。
  8. 【請求項８】結合剤として、不飽和ポリエステル樹脂、
    フェノール樹脂、エポキシ樹脂トリアジン樹脂等のよう
    な熱硬化性樹脂が使用されている、請求項１から７まで
    のいずれか１項記載のワイパブレード。
  9. 【請求項９】ほぼ横断面方形のコア部分（38）に、４つ
    の鉱物繊維層または４つの鉱物不織繊維層と、該鉱物繊
    維層または鉱物不織繊維層の間に埋め込まれた３つの炭
    素不織繊維層とから成る２つの成層材料層（26〜36）が
    被着されている、請求項１から８までのいずれか１項記
    載のワイパブレード。
  10. 【請求項１０】前記２つの成層材料層が、横断面方形の
    コア部分（38）にＵ字形に結合されていて、該コア部分
    （38）の３つの辺を取り囲んでおり、該コア部分（38）
    の第４の辺に、つまり前記成層材料層によってＵ字形に
    取り囲まれていない辺に、少なくとも１つの別の成層材
    料層（40）が結合されている、請求項９記載のワイパブ
    レード。
  11. 【請求項１１】ρ＝0.5g/cm3の密度を有する木材から製
    造されたコア部分（38）が、複数の層から形成されてい
    る、請求項１から10までのいずれか１項記載のワイパブ
    レード。
  12. 【請求項１２】コア部分が、ρ≦0.5g/cm3の密度を有す
    る発泡材料から成っている、請求項１から10までのいず
    れか１項記載のワイパブレード。
  13. 【請求項１３】４つの不織繊維層と、該不織繊維層内に
    埋め込まれた３つの炭素不織繊維層とから成る２つの成
    層材料層（26〜36）が、横断面方形のコア部分（38）に
    Ｕ字形に結合されており、２つのアスベスト不織繊維層
    と、長手方向に配向された１つの炭素不織繊維層とから
    成る別の層材料層が、コアの第４の辺に結合されてお
    り、結合剤として不飽和ポリエステル樹脂が使用されて
    いる、請求項５から12までのいずれか１項記載のワイパ
    ブレード。
  14. 【請求項１４】Ｕ字形の前記成層材料層（26〜36）の両
    脚部（44,46）が、横断面方形のコア部分（38）の短辺
    に結合されており、前記両脚部（44,46）が、さらに存
    在する個別の成層材料層（40）を越えて突出している、
    請求項13記載のワイパブレード。
  15. 【請求項１５】前記両脚部（44,46）の自由端部の間に
    溝状の通路（48）が残っており、該通路（48）内にワイ
    パ条片（12）のベース部分（50）が導入されている、請
    求項14記載のワイパブレード。
  16. 【請求項１６】ワイパ条片（12）のベース部分（50）
    が、前記支持部材（24）に固く結合されている、請求項
    15記載のワイパブレード。
  17. 【請求項１７】コア部分（38）の、払拭したい窓ガラス
    （16）とは反対の側に、互いに異なる長さ（158,160,16
    2）を有する複数の成層材料層（26,36）が重なり合って
    積層されており、しかも最上位の不織繊維層（62）とし
    て最も短い長さ（162）を有する不織繊維層が位置する
    ように前記成層材料層がその長さの順序で積層されてい
    る、請求項２から16までのいずれか１項記載のワイパブ
    レード。
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DE3936597.2 1989-11-03
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JPH05501231A JPH05501231A (ja) 1993-03-11
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