JP2950149B2 - オートチューニングコントローラ - Google Patents

オートチューニングコントローラ

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JP2950149B2
JP2950149B2 JP11668594A JP11668594A JP2950149B2 JP 2950149 B2 JP2950149 B2 JP 2950149B2 JP 11668594 A JP11668594 A JP 11668594A JP 11668594 A JP11668594 A JP 11668594A JP 2950149 B2 JP2950149 B2 JP 2950149B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動的にサーボ制御装
置の制御状態の調整、特に位置及び速度制御パラメータ
の調整を行うオートチューニングコントローラに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のオートチューニングコントローラ
では、速度制御に係わる制御パラメータを決定するオー
トチューニングにおいて、制御対象の特性を推定するた
めにステップ指令等でサーボモータを実際に動作させ
て、その動作特性(速度応答性)から制御対象を推定し
て制御パラメータを決定している(特開平3−2681
02号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のオー
トチューニングでは、その指令に対する動作特性(速度
応答性)が最適であっても、実際に組立機を動かすよう
な一連の動作を行った場合、ユーザが目標とするサイク
ルタイムに動作が完了しない場合があり、再度手動で調
整をし直したり、サイクルタイムを測定しながら、ユー
ザ指令を何度も変更したりという不具合が生じる。
【0004】また、制御対象の制御中負荷変動等が生じ
て、一律の制御パラメータでは、最適な制御を実施でき
ない場合があった。さらには従来のオートチューニング
の場合、オートチューニングを実施する際の制御対象の
駆動制御は、ある特定な動作のみに対して制御パラメー
タが設定されており、自動調整時に種々の駆動制御を選
択することができなかった。
【0005】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、最適な制御特性を設定できるオート
チューニングコントローラを提供することにある。
【0006】
【課題を達成するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、制御装置の制御状態を決定する制御パラ
メータを自動調整するオートチューニングコントローラ
において、実行される複数の動作プログラムによる一連
の動作に必要な時間を1サイクル時間とし、前記制御装
置が前記1サイクル時間を測定し、前記測定された
イクル時間が所望のサイクル時間になるように、前記
制御パラメータのうち、少なくとも加減速に関する制御
パラメータを自動調整する制御パラメータ自動調整手段
を設けるという技術的手段を採用するものである。
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の作用及び効果】制御パラメータ調整手段は測定
された1サイクル時間が所望の1サイクル時間になるよ
うに、制御パラメータのうち、少なくとも加減速に関す
る制御パラメータを自動調整する。そのため、加減速に
関する制御パラメータという指令パターンの形状そのも
のまでをも調整することにより、一連の動作を的確に所
望の1サイクル時間に調整することができるという優れ
た効果がある。
【0010】
【0011】
【0012】
【実施例】次に、本発明のオートチューニングコントロ
ーラの一実施例を図1および図2に基づいて説明する。
図1はオートチューニングコントローラにより制御され
るシステムの全体構成を示す図である。
【0013】100は、対象物を直線方向に往復移動さ
せる1軸ロボット40を制御するオートチューニングコ
ントローラである。オートチューニングコントローラ1
00によって駆動制御されるACサーボモータ20は、
1軸ロボット40の駆動軸を駆動するために1軸ロボッ
ト40内に設置され、ACサーボモータ20の回転駆動
電流等を供給するモータパワーケーブル21と、ACサ
ーボモータ20の位置を検出するエンコーダの信号を入
力するためのエンコーダケーブル22によってオートチ
ューニングコントローラ100に接続されている。さら
にオートチューニングコントローラ100にはプログラ
マブルコントローラ等の外部入出力機器が接続されるよ
うパラレル入出力ポートが設けられている。
【0014】このオートチューニングコントローラ10
0にはパーソナルコンピュータ30がRS232Cタイ
プ等の回線ケーブル32を介して接続されるようになっ
ており、1軸ロボット40を駆動制御するためのユーザ
プログラムや、手動制御する場合の駆動指令(所謂ジョ
グ送り)等をオートチューニングコントローラ100に
供給することができるようになっている。このオートチ
ューニングコントローラ100内の制御パラメータを自
動調整するオートチューニングを実施するためのユーザ
とのインターフェイスを受け持つ自動調整用プログラム
はフロッピイディスク31もしくはパーソナルコンピュ
ータ30内のハードディスク等のメモリ媒体に蓄積する
ことができ、パソコン30によってこのプログラムに起
動をかけたり、調整過程のユーザプログラム設定等を行
うことが可能である。
【0015】次にオートチューニングコントローラ10
0の詳細な構成について説明する。図2は、オートチュ
ーニングコントローラ100の構成を示すブロック図で
ある。本実施例のオートチューニングコントローラ10
0は、インターフェイス部(I/F部)101、入出力
部(I/O部)102、外部機器指令解読部103、I
/O制御部104、位置指令部105、オートチューニ
ング部106、トルク推定部107、位置制御部10
8、速度制御部109、電流制御部110等を内蔵す
る。なお、制御対象200とは、ACサーボモータ20
と、このACサーボモータ20のモータ軸に取り付けら
れた負荷とから成る。
【0016】位置センサ23は、制御対象200の実位
置を検出する位置検出手段であり、具体的には、ACサ
ーボモータ20や駆動軸に取り付けられる回転エンコー
ダを使用することができる。なお、この回転エンコーダ
は、90°位相の異なったパルスを発生させることで回
転方向を判別することができるとともに、1回転1パル
スの出力を得られるようにして原点の判別ができるよう
にしてある。
【0017】入出力部(I/O部)102は、シーケン
サ等の外部機器を接続するためのポートであり、その入
出力信号はI/O制御部で制御され、外部機器指令解析
部103にて解析される。パーソナルコンピュータ30
やロボット用操作盤等は、インターフェイス部101を
介してオートチューニングコントローラ100に接続さ
れ、ジョグ動作指令またはユーザプログラムを、外部機
器指令解読部103へ供給する。外部機器指令解読部1
03は、使用者がパーソナルコンピュータ30やロボッ
ト用操作盤等で作成した高級言語、専門言語によるユー
ザプログラム(制御対象200の動作指令プログラム)
をオートチューニングコントローラ100が解釈できる
言語または信号に変換し、ある一定サンプリング時間毎
に、その時間単位に移動すべき位置の指令(位置指令)
を位置指令部105を介して位置制御部108へ与え
る。位置制御部108は、位置指令部105からある一
定サンプリング時間毎に出力される位置指令と、位置セ
ンサ23よりフィードバックされる制御対象200の実
位置との偏差から、位置制御パラメータである位置ゲイ
ン113を用いてP制御を行い、速度指令を速度制御部
109へ与える。位置制御部108には、さらにオート
チュニング部106によって制御される切り換えスイッ
チSW1が設けられており、位置指令部105からの位
置指令を直接速度制御部109へ送るルートと、通常の
位置ループ制御を行うルートとを切り換えるように構成
される。
【0018】速度制御部109は、位置センサ23より
フィードバックされる制御対象200の実位置を微分演
算子111によって微分することにより得られる実速度
と、位置制御部108より出力される速度指令との偏差
が入力され、速度制御部109内のスイッチSW2,S
W3にそれぞれ供給される。SW2は、速度制御パラメ
ータの内の2つの速度比例ゲイン114、115を切り
換え選択し、SW3は、速度制御パラメータの内の2つ
の速度積分ゲイン116、117を切り換え選択する。
【0019】これにより、偏差量は、いづれかの速度比
例ゲイン、速度積分ゲインを通じてPD制御され、トル
ク指令を電流制御部110へ与える。電流制御部110
は、速度制御部109からのトルク指令を電流指令に変
換し、その電流指令と実際にサーボモータへ流れる電流
を検出する電流センサ112よりフィードバックされる
実電流との偏差から、制御対象200によって予め設定
された電流制御パラメータを用いてPI制御を行い、サ
ーボモータへ電流を与える。
【0020】オートチューニング部106は、位置セン
サ23からフィードバックされる制御対象200の実位
置とトルク推定部107で推定される制御対象200に
おける推定トルクが取り込まれて、制御対象200の現
状が静止状態にあるか振動状態にあるかを判定し、振動
している場合はその振動周期を検出する。但し、制御対
象200が静止状態であるか振動状態であるかを判定す
るに際して、位置センサ23(回転エンコーダ)の量子
誤差を考慮する必要がある。そこで、実速度あるいは推
定トルクの振動振幅αが、予め設定された値より小さい
場合は振動していないと判定する。
【0021】さらにオートチューニング部106は、ユ
ーザプログラムを実行中に位置センサ23からフィード
バックされる実位置とトルク推定部107で推定される
推定トルクを、逐次サンプリング計測し、それらの値か
ら制御状態を判断し、速度制御パラメータである速度比
例ゲイン114、115及び速度積分ゲイン116、1
17、それと位置制御パラメータである位置ゲイン11
3を決定(調整)する。
【0022】トルク推定部107は、電流制御部110
からの実電流から制御対象200の駆動トルク、静止ト
ルクを推定する。次に、速度制御パラメータおよび位置
制御パラメータを決定するための本発明におけるオート
チューニングの実際の作動を、作業者の操作手順も含
め、図3〜図5に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0023】最初にステップS1において、システムの
セットアップを行う。パーソナルコンピュータ30を回
線ケーブル32を介してオートチューニングコントロー
ラ100に接続する。パーソナルコンピュータ30には
予めオートチューニングを実施するためのプログラムが
導入されており、該プログラムを選択実行して、その
後、順にパーソナルコンピュータ30の表示画面上に示
されるメニューに従って作業者が操作することによりオ
ートチューニングが実施される。
【0024】通常1軸ロボット40が、工場等において
繰り返し自動運転で稼働している状態の時は、オートチ
ューニングコントローラ100自身に動作プログラムを
ダウンロードしているため、パーソナルコンピュータ3
0は、オートチューニングコントローラ100には接続
されておらず別の場所に保管される。次にオートチュー
ニングコントローラ100に電源を投入する。このとき
ACサーボモータ20には別途電源供給有無のスイッチ
(図示せず)が設けられており、このスイッチをオフし
た状態にしておく。これにより電源投入と同時に駆動装
置が振動状態となることを防ぐ。
【0025】次にこのACサーボモータ用電源スイッチ
を入れて、一旦一定量低速で駆動軸を移動させるジョグ
送り動作をパーソナルコンピュータ30から指令して駆
動させ、システムの大まかな作動状態を目視で確認す
る。ステップS2において軸パラメータ、サーボパラメ
ータ等の各種パラメータの初期値をオートチューニング
コントローラ100側へダウンロードする。これにより
位置ゲイン113、速度比例ゲイン114、115、速
度積分ゲイン116、117にも所定の初期値が設定さ
れる。
【0026】次にパーソナルコンピュータ30の画面上
に示された幾つかの操作メニューの中からオートチュー
ニングのための”自動調整”メニューを選択する。する
と画面上には「ラフ調整」、「ファイン調整」、「剛性
調整」のメニューが表示される。「ラフ調整」、「ファ
イン調整」は、位置制御パラメータ、速度制御パラメー
タの自動調整を実行する2種類のモードであり、「剛性
調整」は、制御対象の剛性を、低応答、中応答、高応答
の3段階に選択できるものであり、いづれかをステップ
S4にて選択する。予め剛性が高いことが判っている場
合は剛性を「高応答」とすることにより、調整の初期段
階から制御パラメータの調整幅を小さくし、より早い自
動調整が行える。
【0027】「ラフ調整」、「ファイン調整」の各モー
ドにおける詳細な調整方法については後に説明するが、
ラフ調整モードは、各制御パラメータをジョグ送り動作
に対する大まかな範囲でのゲイン調整を行うものであ
り、ファイン調整モードは、ロボットの動作プログラム
を実際に作動させ、その作動全体において最適なゲイン
になるよう調整を行うものである。
【0028】このように2つの調整モードを設けるの
は、調整段階の最初から精度の高いゲイン調整を行おう
とした場合、最適なゲイン値が求まる迄に時間が掛かっ
てしまうのを避けるためと、ある作業中、一定の範囲
内、もしくは特定の動作のときだけの、ゲインを調整し
たい場合があり、このような時は単一動作の調整ができ
るモードが必要な為などがあげられる。
【0029】次に「ラフ調整」モードが選択された場合
の作動について説明する。ステップS5において画面上
のメニューよりラフ調整モードが選択されると、ステッ
プS6において初期動作を行う。これは、ある少量の軸
移動をジョグ送りと同じように移動駆動させるものであ
り、この時に、負荷イナーシャの推定と速度ループゲイ
ンの調整が行われる。即ち、初期動作が選択されると、
オートチューニング部106はスイッチSW1、SW
2、SW3をそれぞれ接点1a,1b,1c側に倒す。
これにより、位置指令部105より位置制御部108に
送られた位置指令は、位置ループゲイン113を通らず
に、そのまま、速度指令として、速度制御部109へ送
られる所謂オープンループ制御状態とする(ステップS
7)。
【0030】この状態で、ステップS2において設定さ
れた速度制御パラメータの初期値を用いて軸移動を行い
(ステップS8)、移動中の加減速トルク、加減速時間
等をトルク推定部107及びオートチューニング部10
6が、電流制御部110、位置センサ23のフィードバ
ック信号により求め、それらの値からオートチューニン
グ部106において負荷トルク及び負荷イナーシャを推
定する(ステップS9)。
【0031】次に推定された負荷トルク及び負荷イナー
シャから位置及び速度制御パラメータを計算により求
め、位置ゲイン113及び各速度制御ゲイン114、1
15、116、117、(この時114と115には同
じ値を、また116と117にも同じ値を設定する。)
に設定する。さらに移動が終了した位置において、制御
対象200が振動せず静止するよう速度比例ゲイン11
4、速度積分ゲイン116を、オートチューニング部1
06により自動調整する(ステップS100)。即ち位
置センサ23からの信号をオートチューニング部106
に取り込み、実速度の振動振幅αと、ピーク値の周期か
ら振動周波数xを算出する(ステップS101)。
【0032】続いて、オートチューニング部106によ
り、制御対象200の現状が静止状態であるのか振動し
ているのかを判定する。この判定は、実速度(あるいは
実位置)の振動振幅αが、予め設定された値より小さい
場合は振動していないと判定し、振動振幅αが、予め設
定された値以上の場合は振動状態であると判定する。
(ステップS102) 続いて、ステップS102の判定結果がYESの場合、
つまり制御対象200が振動状態であると判定された場
合は、あるサンプリング時間の周波数fsに対して振動
周波数xが一定の割合より小さいか否かを判定する(ス
テップS103)。この判定結果がYESの場合、つま
り振動周波数xが周波数fsに対して一定の割合より小
さい場合(x/fs<A)は、実速度の振動振幅αが設
定された値以下になるまで(ステップS102で静止状
態であると判定されるまで)、オートチューニング部1
06で速度制御パラメータ114、116を徐々に大き
くしていく(ステップS105)。
【0033】また、ステップS103の判定結果がNO
の場合、つまり、振動周波数xが周波数fsに対して一
定の割合以上の場合(x/fs≧A)は、実速度の振動
振幅αが設定された値以下になるまで(ステップS10
2の判定手段で静止状態であると判定されるまで)、オ
ートチューニング部106で速度制御パラメータを徐々
に小さくしていく(ステップS104)。
【0034】上記ステップS102の判定結果がNOの
場合、つまり制御対象200が静止状態であると判定さ
れた場合は、そのときのオートチューニング部106で
決定された速度制御パラメータ114、116を、速度
制御部109で用いられる速度制御パラメータとして更
新し、位置制御部108内のスイッチSW1を接点1b
側に倒し、通常の制御ループ状態に戻して初期動作を終
了する(ステップS10)。
【0035】次に、パーソナルコンピュータ30よりジ
ョグ動作を指令する(ステップS11)。このジョグ動
作指令は外部機器指令解読部103を通じて位置指令部
105に送られ、位置指令部105より位置指令が位置
制御部108に送られることにより軸移動を実施する。
この移動の間オートチューニング部106は、サンプリ
ング時間毎に位置センサ23からフィードバックされる
制御対象の実位置及び、トルク推定部107からの推定
トルク値等の各種データを計測し、外部機器指令解読部
103の指令状態から、指令位置に対するオーバーシュ
ート、アンダーシュート量、制御対象200の負荷トル
ク、加減速時の加減速トルク及び加減速時間等を算出す
る(ステップS12)。
【0036】続いて、「ラフ調整」においては、ステッ
プS13に進み、ステップS12において計測、算出さ
れた種々のデータが、いくつかの判定条件に合致してい
るかどうかを判定する。判定する内容としては、 判定1.位置のオーバーシュート(一つの動作パターン
の最終目的地をインポジション以上に行き過ぎること)
があるか。 判定2.制御対象停止時に振動していないか。 判定3.速度のオーバーシュート及びアンダーシュート
が10%以下であるかがあげられる。
【0037】以上の判定結果により、すべての条件が満
足した場合は調整完了を画面上に表示し(ステップS1
6)、少なくともいづれか一つの条件が満足しなかった
場合は、未完了として画面に表示される。未完了の場合
で再度計測調整を行いたい場合は、パーソナルコンピュ
ータ30の画面上のメニューより再度ジョグ動作を指定
して、前述と同様な動作を実施する。この時、ステップ
S14にて動作の繰り返し数が、所定回数N回以下であ
るかどうかを判定し、N回以下であれば、以下のルール
に従って制御パラメータを調整し(ステップ15)たの
ち、再び動作を実行する。
【0038】ルール1.オーバーシュトが10%以上
で、減衰比が0.2以上の場合、速度比例ゲイン、速度
積分ゲインを一定則に従って上げる。 ルール2.オーバーシュトが10%以上で、減衰比が
0.2以下の場合、位置ゲインを下げる。 ルール3.判定2(制御対象停止時に振動していない
か)が満足しない場合、速度比例ゲイン、速度積分ゲイ
ンを一定則に従って下げる。
【0039】もしN回以内に上記判定が満たされなけれ
ば、調整未完了を、その理由(即ち上述のいずれの判定
条件に合致していないのか)とともに画面に表示し(ス
テップS18)、「ラフ調整」を終了する。次に「ファ
イン調整」モードの作動について説明する。「ラフ調
整」が完了し、各データが画面上に表示された(ステッ
プS16)のち,「ファイン調整」を実行するかどうか
を判断し(ステップS17)、「ファイン調整」モード
を選択する場合は、ステップS5へ進み、「ファイン調
整」モードを選択する。「ファイン調整」モードが選択
されると、パーソナルコンピュータ30上で自動調整の
必要な動作プログラムを読み出し、その動作プログラム
の目標サイクル時間と、その余裕度を設定する(ステッ
プS200)。図6(a)は、設定された動作プログラ
ムの指令速度の状態を示す図である。横軸を時間軸と
し、縦軸が速度を表す。図6(a)において区間A,
B,C,D,Eでプログラムの1サイクルを成し、C及
びEにおいては停止区間となる。また、余裕度とは、目
標時間に対しどれだけマイナスしてもよいかを目標時間
に対する%で設定するものである。
【0040】次にステップS200で設定された値をオ
ートチューニングコントローラ100にダウンロードす
る(ステップS201)。この状態でプログラムを動作
させ、(ステップ11)、「ラフ調整」と同様、指令位
置に対するオーバーシュート、アンダーシュート量、制
御対象200の負荷トルク、加減速時の加減速トルク及
び加減速時間、サイクル時間、振幅減衰比等を算出する
(ステップS12)。
【0041】次に、これら算出された値から駆動軸が、
垂直軸であるかどうかを判定する(ステップS20
2)。即ちモータ起動時(サイクル起動時)及び図6
(a)の区間C,Eの制御対象停止時における静止トル
クがモータの定格トルクの所定のトルクTa以上であれ
ば、オートチューニング部106は、垂直軸であると判
断し、速度比例ゲイン114、115にそれぞれ違う値
を、また速度積分ゲイン116、117へもそれぞれ違
う値を設定する(ステップS205)。
【0042】これらゲインの切り換え制御方法について
説明する。例えば図7に示すようにオートチューニング
部106によって重力方向(下方向)の加速時と反重力
方向(上方向)の減速時に速度比例ゲイン114及び速
度積分ゲイン116で制御されるようスイッチSW2,
SW3をそれぞれ接点2a,3a側へ切り換え、重力方
向(下方向)の減速時及び移動中、それと反重力方向
(上方向)の加速時に速度比例ゲイン115及び速度積
分ゲイン117で制御されるようスイッチSW2,SW
3をそれぞれ接点2b,3b側へ切り換える。これによ
り、垂直軸のような移動方向によって負荷変動が激しい
場合においてそれぞれに適切なゲインで制御することが
できる。
【0043】つぎにステップS202で垂直軸でないと
判断した場合、ステップS203にて負荷変動があるか
どうかを判断する。即ち図6(a)における各移動中の
区間A,B,Dにおいて、加速トルクと減速トルクとの
差がACサーボモータ20の定格トルクの所定のトルク
Tb以上であれば、負荷大と判断し、上記トルク差がT
b以上のものと、Tb以下のものと区別し、速度比例ゲ
イン114、115にそれぞれ違う値を、また速度積分
ゲイン116、117へもそれぞれ違う値を設定する
(ステップS205)。これにより、たとえば、重量物
を搭載して移動している区間の場合は、トルクTb以上
の場合に設定した速度比例ゲイン114及び速度積分ゲ
イン116で制御されるようスイッチSW2,SW3を
それぞれ接点2a,3a側へ切り換え、からの状態で移
動している区間の場合は速度比例ゲイン115及び速度
積分ゲイン117で制御されるようスイッチSW2,S
W3をそれぞれ接点2b,3b側へ切り換え、それぞれ
最適な制御パラメータで制御することができる。
【0044】ステップS203において,いずれの区間
においても、所定のトルクTb以上の場合がなかった場
合は、各速度比例ゲイン114、115には同じ値を設
定し、同様に各速度積分ゲイン116、117へも、そ
れぞれ同じ値を設定する。(ステップS204) 次に、ステップS12において計測された値が、各判定
条件に合致しているかを判定する(ステップS13)。
【0045】この時の判定条件としては、「ラフ調整」
時の判定条件に加え、 判定4.ACサーボモータの指令最高回転速度の10%
から90%に達する時間(立ち上がり時間)が計算され
たある所定値taより短いか、またACサーボモータの
指令最高回転速度の90%から10%に達する時間(立
ち下がり時間)が計算されたある所定値tbより短いか 判定5.サイクル時間が指定した目標値以下かを判定す
る。
【0046】これらの判定条件を満足しなければ、ステ
ップS14へ進み、動作プログラムの繰り返し回数がN
回以下かどうかを判定し(ステップS14)、N回以下
であれば、以下のルールに従ってパラメータを調整す
る。(ステップS15) ルール1.判定4(立ち上がり時間がta以下、立ち下
がり時間がtb以下)が満足しない場合、位置ゲインを
あげる。
【0047】ルール2.オーバーシュトが10%以上
で、減衰比が0.2以上の場合、速度比例ゲイン、速度
積分ゲインを一定則に従って上げる。 ルール3.オーバーシュトが10%以上で、減衰比が
0.2以下の場合、位置ゲインを下げる。 ルール4.判定2(制御対象停止時に振動していない
か)が満足しない場合、速度比例ゲイン、速度積分ゲイ
ンを一定則に従って下げる。
【0048】ルール5.インポジションに入る時間が長
い(目標サイクル時間を越える)場合、速度比例ゲイ
ン、速度積分ゲインを一定則に従って上げる。 また、位置ゲイン113は、サイクル調整が繰り返され
る毎に値を徐々に上げていくが、ある値以上上げても実
速度の加速減速の傾きが上がらない場合は、現傾きを保
つための最小の値を位置ゲイン113とする。この調整
は、上記ルールと平行して行われるので、例えばルール
3の調整と重なった場合は、位置ゲインはその調整方向
が相殺されるため、かわらないこととなる。
【0049】そして、すべての判定条件が満足した場合
は調整完了を画面上に表示し(ステップS16)、また
動作プログラムをN回繰り返してもいづれかの判定条件
が満足しなかった場合は、未完了として画面に表示され
(ステップS18)、終了する。図6(a),(b)
に、ユーザプログラムの指令速度とその時の実速度の状
態を示し、図6(c),(d)にファイン調整後の指令
速度とその実速度の状態を示す。図6(b)において
は、自動調整前の段階でサイクル時間目標値をオーバー
している。そして自動調整後、各ゲインが最適値に調整
されることによって各移動区間A,B,Dが短縮され全
体としてサイクル時間が短くなり、目標値以内に指令速
度が設定され(図6(c))、かつ実際の動作も目標値
以内となっている。(図6(d))。なお、移動停止区
間である区間C及びDにおいては、その停止時間は、各
作業に必要な最低の時間であるため、この時間は最初の
動作プログラムの設定値のままとしてある。
【0050】また、「ファイン調整」は、前述のように
「ラフ調整」を実施したあとに行ってもよいし、最初か
ら「ファイン調整」モードを選択して実行してもよい。
その場合、ラフ調整で行われた初期動作(ステップS6
〜ステップS10)は、行われず、ステップS2におい
てダウンロードされた初期値に基づいて一旦作動したの
ち、最初の動作プログラムの動作中における計測からシ
ステムの負荷トルク及び負荷イナーシャを推定し、この
推定値に基づいて計算された値が設定され、以下「ファ
イン調整」を実行する。
【0051】〔その他の実施例〕オートチューニング部
106は、オートチューニングコントローラ10内に設
けられているが、別途設置するようにしてもよい。ま
た、本実施例においては、1軸移動型のロボットを制御
するものに適用したが、ロボットに限らず、工作機械、
組立機械、搬送装置等の駆動制御においても適用でき
る。
【0052】トルク推定部107は、電流センサ112
よりフィードバックされる実電流のみでトルクを推定し
たが、位置センサ23からの実位置を直接取り込み、A
Cサーボモータ20の現在の電気角と電流センサ112
からの実電流とにより、制御対象200を静止するため
に必要なトルクを推定するようにしてもよい。なお、こ
のトルクは、下記の数式に基づいて演算することができ
る。
【0053】
【数1】TRQ=KT ×ia/sinθ 但し、TRQ=推定トルク、KT =トルク定数、ia=
実電流、θ=モータ電気角である。また、本実施例で
は、実速度および実位置の振動より速度制御パラメータ
および位置制御パラメータの最適値を求めたが、各段階
においてトルク推定部107で得られるデータに基づい
て、トルクのリップルγを求め、このリップルγが最小
となるように、速度制御パラメータおよび位置制御パラ
メータを決定することも可能である。
【0054】また、本実施例において、「ラフ調整」モ
ードの場合、垂直軸、負荷変動の有無は判定されなかっ
たが、ジョグ動作を、正負両方向実施して、そのときの
作動状態から、ファイン調整モードと同様に垂直軸、負
荷変動有無の判定をし、それらに対応した速度制御パラ
メータを設定することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートチューニングコントローラにより制御さ
れるシステムの全体構成を示す図である。
【図2】オートチューニングコントローラ100の構成
を示すブロック図である。
【図3】本実施例の作動を示すフローチャートである。
【図4】本実施例の作動を示すフローチャートである。
【図5】本実施例の作動を示すフローチャートである。
【図6】(a),(b)は、ユーザプログラムの指令速
度とその時の実速度の状態を示す図であり、(c),
(d)はファイン調整後の指令速度とその実速度の状態
を示す図である。
【図7】垂直軸において速度制御パラメータを切り換え
制御した場合の速度制御状態を示す図である。
【符号の説明】
20 ACサーボモータ 23 位置センサ 30 パーソナルコンピュータ 40 1軸ロボット 100 オートチューニングコントローラ 103 外部機器指令解読部 105 位置指令部 106 オートチューニング部 107 トルク推定部 108 位置制御部 109 速度制御部 110 電流制御部 113 位置ゲイン 114、115 速度比例ゲイン 116、117 速度積分ゲイン 200 制御対象
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 11/00 - 13/04 B65G 43/00 G05B 19/407 G05D 3/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御装置の制御状態を決定する制御パラ
    メータを自動調整するオートチューニングコントローラ
    において、実行される複数の動作プログラムによる一連の動作に必
    要な時間を1サイクル時間とし、 前記制御装置が前記1
    サイクル時間を測定し、前記測定されたサイクル時間
    が所望のサイクル時間になるように、前記制御パラメ
    ータのうち、少なくとも加減速に関する制御パラメータ
    を自動調整する制御パラメータ自動調整手段を設けたこ
    とを特徴とするオートチューニングコントローラ。
  2. 【請求項2】 前記制御パラメータを複数設定可能に設
    け、前記複数の制御パラメータを切り換える切り換え手
    段を有するとともに、前記制御装置によって制御される
    負荷の状態に基づいて、前記切り換え手段により前記制
    御パラメータを切り換え制御することを特徴とする請求
    項1に記載のオートチューニングコントローラ。
  3. 【請求項3】 前記制御装置によって制御される負荷
    は、負荷を搬送制御する搬送装置を含み、かつ前記搬送
    装置は重力によって負荷状態が変動する垂直駆動軸であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のオートチューニン
    グコントローラ。
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