JP2949753B2 - 四重極質量分析計 - Google Patents

四重極質量分析計

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JP2949753B2 JP2032989A JP3298990A JP2949753B2 JP 2949753 B2 JP2949753 B2 JP 2949753B2 JP 2032989 A JP2032989 A JP 2032989A JP 3298990 A JP3298990 A JP 3298990A JP 2949753 B2 JP2949753 B2 JP 2949753B2
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研吉 長門
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は四重極質量分析計に係り、詳しくは、これを
構成するイオン検出器の構造に関する。
<従来の技術> 従来から、一般的な四重極質量分析計は、イオンを生
成するイオン源と、イオンビームを収束する静電レンズ
系と、導入したイオンを質量分離する四重極電極と、こ
れを通過したイオンを検出するイオン検出器とを備えて
いる。そして、互いに平行配置された4本の電極棒から
なる四重極電極には直流電圧Uと高周波交流電圧Vcosω
tとを重畳した電圧±(U+Vcosωt)が印加されてお
り、その軸心に沿って四重極電極の内部に導入されたイ
オンは四重極電極の軸心と直交する横方向に沿って生じ
る高周波電界の作用に基づき、その質量数に応じて振動
させられたうえで安定軌道を描いたり、指数関数的に発
散した不安定軌道を描いたりする。その結果、不安定軌
道を描いたイオンは四重極電極の外部に飛ばされてしま
い、安定軌道を描いたイオンだけが四重極電極を通り抜
けたうえ、その背後に設けられたイオン検出器に到達す
ることになる。
なお、このような四重極質量分析計のイオン検出器と
しては、複数枚のダイノードを備えた二次電子増倍管
(EM管)や長尺テーパ管状に形成されたチャンネルトロ
ンなどを用いるのが一般的となっている。
<発明が解決しようとする課題> ところで、前記従来構成の四重極質量分析計において
は、その四重極電極を通過したイオンの全てを単一のEM
管やチャンネルトロンなどによって検出することから、
質量数の小さなイオンに比べて質量数の大きなイオンの
検出感度が著しく低下してしまい、質量数の大きなイオ
ンほど検出されにくくなってしまう。また、EM管やチャ
ンネルトロンなどを用いることから、イオン検出器の全
体構成が大型化してしまうという不都合もあった。
本発明は係る不都合に鑑みて創案されたものであっ
て、質量数の大きなイオンであっても感度よく検出する
ことができ、しかも、その全体構成の小型化を図ること
が可能なイオン検出器を備えた四重極質量分析計の提供
を目的としている。
<課題を解決するための手段> 本発明に係る四重極質量分析計は、導入したイオンを
質量分離する四重極電極と、これを通過したイオンを検
出するイオン検出器とを備えており、前記イオン検出器
は、導入したイオンの軌道をその質量数の大小に応じて
偏向する偏向電極と、これを通過した略等しい質量数ご
とのイオンをそれぞれ検出する複数のマイクロチャンネ
ルプレートと、マイクロチャンネルプレートのそれぞれ
に対して検出すべきイオンの質量数に応じた電圧を印加
する電源とを具備したことを特徴とするものである。
<作用> 上記構成によれば、四重極電極を通過して偏向電極に
導入されたイオンの軌道は、その質量数が小さいほど偏
向電極によって大きく偏向されることになり、その質量
数が大きいほど小さく偏向されることになる。そこで、
その質量数に応じた偏向軌道に沿って偏向電極を通過し
たイオンは、その偏向軌道に対応する位置それぞれに配
設され、かつ、その質量数に応じた電圧が電源から印加
された複数のマイクロチャンネルプレートのそれぞれに
よって略等しい質量数ごとに検出される。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る四重極質量分析計の全体構成を
示す概略構成図であり、この四重極質量分析計は、イオ
ンを生成するイオン源1と、イオンビームを収束する静
電レンズ系2と、直流電圧U及び高周波交流電圧Vcosω
tを重畳した電圧±(U+Vcosωt)を印加することに
よって導入したイオンを質量分離する四重極電極3と、
これを通過したイオンを検出するイオン検出器4とを備
えている。なお、四重極電極3の動作については従来例
と同じであるから、ここでの説明は省略する。
そして、本実施例におけるイオン検出器4は、四重極
電極3を通過したイオンの軌道をその質量数の大小に応
じて偏向する偏向電極、いわゆるデフレクタ5と、デフ
レクタ5を通過した略等しい質量数ごとのイオンをそれ
ぞれ検出する複数(図では、3枚)のマイクロチャンネ
ルプレート6〜8とを具備するほか、マイクロチャンネ
ルプレート6〜8のそれぞれに対し、それが検出すべき
イオンの質量数に応じた電圧を個別に印加する電源9を
備えている。なお、図における符号10はマイクロチャン
ネルプレート6〜8の裏面側に設けられたコレクタ電極
であり、11はコレクタ電極10と信号処理系(図示してい
ない)との間に配設された増幅器である。
すなわち、このイオン検出器4を構成するデフレクタ
5は、四重極電極3を通過した光や中性分子などがマイ
クロチャンネルプレート6〜8に入射することを電場の
利用によって阻止するものである。しかし、このデフレ
クタ5においては、これに導入されたイオンに対しても
電場が作用することから、イオンはその質量数に応じて
偏向させられたうえ、その質量数に応じた偏向軌道を描
いて通過することになる。そこで、四重極電極3を通過
してデフレクタ5に導入されたイオンの軌道は、その質
量数が小さいほど電場の作用によって大きく偏向させら
れ、かつ、その質量数が大きいほど小さく偏向させられ
ることになる。
さらに、このデフレクタ5の背後には、偏向軌道を描
いて通過したイオンを検出するマイクロチャンネルプレ
ート6〜8が斜めに傾いた状態で並列配置されている。
なお、ここで、マイクロチャンネルプレート6〜8を傾
けているのは四重極電極3を直進してきた光や中性子が
入射するのを避けるためであり、必ずしも傾いた状態で
配置しておかねばならないものではない。そして、これ
らのマイクロチャンネルプレート6〜8のうち、質量数
の大きなイオンを検出すべきマイクロチャンネルプレー
ト6は、小さく偏向された軌道に対応する下側位置に配
置されている。また、質量数の小さなイオンを検出すべ
きマイクロチャンネルプレート8は大きく偏向された軌
道に対応する上側位置に配置される一方、中質量数のイ
オンを検出すべきマイクロチャンネルプレート7は両マ
イクロチャンネルプレート6,8の中間位置に配置されて
いる。なお、これらのマイクロチャンネルプレート6〜
8は必ずしも並列配置されていなければならないもので
はなく、例えば、デフレクタ5を通過したイオンが放射
状に拡がる場合には、マイクロチャンネルプレート6〜
8を環状配置しておけばよい。また、マイクロチャンネ
ルプレート6〜8そのものの構成および機能については
周知であるから、その説明は省略する。
一方、電源9は、例えば、内部抵抗などを用いること
によってマイクロチャンネルプレート6〜8のそれぞれ
に対する印加電圧を互いに異ならせ得るように構成され
ており、質量数の小さなイオンを検出すべきマイクロチ
ャンネルプレート8よりも質量数の大きなイオンを検出
すべきマイクロチャンネルプレート6の方により高い電
圧を印加するようになっている。そこで、高質量数のイ
オンを検出するためのマイクロチャンネルプレート6に
おける検出感度は、高電圧の印加によって大きく向上す
ることになる。
したがって、本実施例に係る四重極質量分析計の四重
極電極3を通過してイオン検出器4に導入されたイオン
は、その質量数に応じた偏向軌道に沿ってデフレクタ5
を通過することになる。そして、このデフレクタ5を通
過したイオンは、その質量数に応じた電圧が個別に印加
されたマイクロチャンネルプレート6〜8のそれぞれに
よって略等しい質量数ごとに検出され、コレクタ電極10
でまとめられたのち、増幅器11を通じて信号処理系に送
出されることになる。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、四重極電極を
通過したイオンはその質量数に応じて偏向電極によって
偏向され、その質量数に応じた偏向軌道に沿って偏向電
極を通過したイオンは、その偏向軌道に対応する位置そ
れぞれに配設され、かつ、その質量数に応じた電圧が個
別に印加されたマイクロチャンネルプレートのそれぞれ
によって略等しい質量数ごとに検出される。そこで、質
量数の大きなイオンであっても、これに応じた高電圧が
印加されたマイクロチャンネルプレートによって感度よ
く検出されることになる。
その結果、単一のEM管やチャンネルトロンなどを用い
て構成された従来例のように、質量数の大きなイオンの
検出感度が著しく低下し、質量数の大きなイオンほど検
出されにくくなってしまうことはなくなり、全ての質量
数範囲におけるイオンを確実に検出することができると
いう優れた効果が得られる。
また、本発明においては、マイクロチャンネルプレー
トを用いてイオン検出器を構成したので、その全体構成
の小型化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係り、四重極質量分析計の全
体構成を示す概略構造図である。 図における符号3は四重極電極、4はイオン検出器、5
は偏向電極、6〜8はマイクロチャンネルプレート、9
は電源である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導入したイオンを質量分離する四重極電極
    (3)と、これを通過したイオンを検出するイオン検出
    器(4)とを備えた四重極質量分析計であって、 前記イオン検出器(4)は、導入したイオンの軌道をそ
    の質量数の大小に応じて偏向する偏向電極(5)と、こ
    れを通過した略等しい質量数ごとのイオンをそれぞれ検
    出する複数のマイクロチャンネルプレート(6〜8)
    と、マイクロチャンネルプレート(6〜8)のそれぞれ
    に対して検出すべきイオンの質量数に応じた電圧を印加
    する電源(9)とを具備したことを特徴とする四重極質
    量分析計。
JP2032989A 1990-02-14 1990-02-14 四重極質量分析計 Expired - Lifetime JP2949753B2 (ja)

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