JP2948903B2 - ガラス繊維強化樹脂成形品の製造法 - Google Patents

ガラス繊維強化樹脂成形品の製造法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車のバンパービーム、トランスミッショ
ンメンバー、ラジエーターサポートメンバー、ステアリ
ングメンバー等耐衝撃性、強度、耐熱性が要求される部
品に適したガラス繊維強化樹脂成形品の製造法に関す
る。
〔従来技術〕
一般に成形品においては特定の方向の強度や耐衝撃性
が要求される場合がある。例えばバンパービームではそ
の長さ方向である。
これまでバンパービーム、トランスミッションメンバ
ー等は高張力鋼で製造されている。これを本発明は軽量
化と経済性の観点からガラス繊維強化樹脂成形品で代替
しようとするものである。
ガラス繊維強化樹脂成形品にはガラス短繊維と樹脂を
混和し、成形したものがあるが、これは繊維がランダム
方向に配列しているので、ある方向のみを特に強化する
ことはできない。
またガラスマットにポリプロピレン等の熱可塑性樹脂
を含浸し、スタンピング成形することも知られている。
しかし、ガラスマットはすべての繊維が一方向には配列
していないので、やはり上記と同様の問題が生ずる。
〔発明が解決しようとうる課題〕
上記のように従来一方向のみを特に強化した成形品の
製造は困難であった。また一方向に配列したガラス長繊
維と樹脂との組成物のみをスタンピング成形することは
流動性が悪いので、種々の形状の成形品は得られない。
また単純な形状でも反りが大きくなり、商品価値がな
い。
本発明は一方向を強化したガラス繊維強化樹脂成形品
をスタンピング成形により流動性よく成形する方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は一方向に配列されたガラス長繊維と樹脂との
組成物(A)と、特定の長さのガラス短繊維と樹脂との
組成物(B)を併用することを特徴とし、これによって
ガラス長繊維を一方向に保ったまま流動性よくスタンピ
ング成形を可能としたものである。
以下本発明を詳しく説明する。
本発明で用いるガラス長繊維は直径5〜20μmのもの
が適し、好ましくは8〜13μmである。この繊維を例え
ば2000本程度束ねて、これに熱可塑性樹脂を含浸して棒
状のストランド組成物(A)を得る。含浸方法は公知の
プルトルージョン法が用いられる。ストランドの長さは
目的とする成形品により定め、例えばバンパーであれば
その長さ方向の強度が必要なので、ストランドの長さは
バンパーの長さと同じであれば望ましいが、60%以上で
あれば十分に目的が達せられる。含浸後のガラス繊維含
有量は20〜60重量%が適し、30〜50重量%が好ましい。
熱可塑性樹脂としてはポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、
ノリルあるいはノリルとポリアミドとのブレンド物など
が用いられる。
上記のポリオレフィンとしては(1)30℃の温度に於
てキシレン可溶分が多くとも5.0重量%である単独重合
体、(2)30℃の温度に於てキシレン可溶分が多くとも
5重量%であり、かつプロピレンの共重合割合が25〜75
重量%であるエチレン−プロピレンランダム共重合体、
(3)エチレンの共重合割合が1〜10重量%であるプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体の1種又は2種以上
の組成物が使用できるが、合成を高めるためにはエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体単独は避けた方がよ
い。これらの熱可塑性樹脂のメルトフローレイトは230
℃で0.3〜200g/10分の範囲、好ましくは1〜100g/10分
の範囲のものがよい。
ガラス短繊維と樹脂との組成物のガラス短繊維は長さ
が2〜25mmである。太さについては上記長繊維と同じで
よい。また樹脂の種類、含有量も同様である。従ってこ
の組成物(B)のつくり方としては上記長繊維組成物を
2〜25mmに切断すればよい。
成形は公知のスタンピング成形であり、例えばバンパ
ービームでは上記のストランド組成物(A)をバンパー
ビームの金型内に繊維の長さ方向をバンパービームの長
さ方向にして、配列し、その上に組成物(B)を加え
る。この場合組成物(B)は押出成形機で加熱混練さ
れ、上記金型内に供給される。
この間に短繊維は切断されて短かくなり、特に10mmに
越えるようなものは、元の長さの半分程度になる。
製品の種類に応じて(A)と(B)を所定の割合に定
め、スタンピング成形する。この割合は一般的には
(A)/(B)の重量比で1.0〜4.5が適当である。
〔作用〕
本発明において組成物(B)の重要な役割を果し、成
形品の強度等を弱めることなく、流動性よくスタンピン
グ成形を可能とするものである。この組成物(B)はそ
れ自体ガラス繊維の強化作用を保ちながら、押出成形機
等により、スタンピング成形の金型に供給でき、かつス
タンピング成形時の系全体に流動性を付与するものであ
る。
ガラス短繊維は長さが2mm未満では繊維による補強効
果が小さい。通常の押出成形機を用いた場合、組成物中
の2mmのガラス繊維は0.3程度になるが、実用上の補強効
果は保たれる。一方25mmを越えると組成物(B)の押出
成形機による供給が困難であり、またスタンピング成形
時の組成物の流動性が悪くなる。
[成形及び評価方法] 試作したバンピービームは長さ1500mm、幅250mmであ
る。その重量は約4kg(比重1.17)である。これを成形
する手順としてまずスタンピングマシーンの金型上に組
成物(A)3kgを長さ方向に配置し、赤外線加熱炉を通
して215℃に加熱し、ついでその上に組成物(B)をス
タンピングマシーンの押出機をコンピューターで制御し
ながら溶融押出して配置する。金型を降下させ圧縮流動
させる。そのときの圧力は単位面積当り100kg/cm2であ
ってその全荷重は200トンであった。衝突試験は自動車
の車体が1000kgを想定し、1300kgペンジュラム(衝突治
具)を用いた衝突時の速度が5マイル/hrで行った。ま
た同様の成形品を用いてこの衝突試験で衝突の衝撃に耐
えられる材料は静荷重の座屈荷重で10トンを上回ること
が経済的に分かっている。従って静荷重での座屈試験で
衝突試験を予測することができる。
[実施例1〜6] バンパービームを成形する金型で1000mmのガラス長繊
維ストランドの樹脂組成物(A)および13mmの同組成物
(B)を用意して、先に述べたような手順で成形を行っ
た。そのときの両者の重量比は実施例1は(A)/
(B)=3/1であってガラス含量は(A),(B)とも4
0重量%である。この成形品の5マイル/hr衝突試験は正
面、側面衝突とも衝撃による破壊は認められなかった。
また静荷重試験でその座屈強度は11.8トンであり、衝撃
強度と静荷重強度との対応があることが分かった。更に
繊維の一方向配列による強度が成形流動によって低下す
る度合を見るべくバンパービームの中央部と両側部から
引張り試験片を切り出しその強度を測定した。これによ
ると材料の低下度合は16%であり成形流動による一方向
の強度低下が少ないことが認められた。実施例2〜6に
おいては組成物(A)と組成物(B)との重量比を表−
1に示すように変更して成形し、その衝突性能並びに上
記各部位での機械的強度を測定した。その結果引張り強
度の変化は少なく一方向配列が流動にともなう成形で低
下する度合が少ないことが分かった。
なお、ここで用いた樹脂はMFRが80g/10分(230℃)の
ポリプロピレン単独重合体82重量%とエチレン−プロピ
レンランダム共重合体18重量%からなる組成物である。
この共重合体のプロピレンの共重合割合は40重量%であ
る。そして組成物のMFRは40g/10分(230℃)である。
[比較例1] 実施例1に於て材料の構成を(A)/(B)=0.8に
なるように配合し成形を起った。そのときの衝突試験で
は3.8マイル/hrの速度を越えると衝撃破壊が生じる。ま
たそのときの静荷重での座屈試験では8100kgfであり経
験的な規格値の水準に達しない。また製品の各部位を切
り出して引張り試験を行うと各部位での引張り強度のば
らつきは少ないがそのものの強度が低く衝撃に耐えられ
ないことが分かった。
[比較例2] 実施例1に於いて長繊維ロングペレット(a)単独で
成形を行うと成形品はツイストして製品として目的を達
してない。但し成形品を治具に取り付けて衝撃試験を行
うと7.6マイル/hr迄の衝突時の衝撃に耐えられる。また
静的荷重による座屈試験を行うと13トンと高い強度を示
すが製品としての反りの大きい点で商品価値を失って意
味がない。
[比較例3] ガラスマット(芯部が一方向配向)からつくられたス
タンパブルシートのガラス含量が40重量%の材料で、引
張り強度がガラス繊維の配向方向で1300kg/cm2で直角方
向で430kgf/cm2のものを用いて赤外線加熱でシート温度
を215℃になるように加熱した。加熱したシートをプレ
スに装着した金型内に投入し、圧縮成形を行った。成形
圧力は500トンで単位面積当りの成形圧力133kg/cm2であ
った。製品を用いて衝突試験を行ったところ正面からの
衝突では5マイル/hrの速度に充分耐えられるが側面か
らの衝突では2.5マイル/hrの速度しか耐えられないこと
が分かった。また静荷重試験で座屈強度を測定すると1
3.9トンであった。製品から引張り試験片を切り出して
その強度を測定すると中央部に比べ先端部での強度低下
率は66.7%で、成形流動によって一方向の配向が薄れ製
品の強度が大幅に低下していることが分かった。製品の
形状によって流動経路が大きい部品については一方向に
強化された特性が著しく低下し易い。また成形圧力もお
およそ長繊維複合材料に比べて2倍近く必要であり成形
性も悪い。また製品のリブの部位について引張り強度を
測定すると230kg/cm2とウェルドにより強度の低下が著
しい。その断面を観察するとガラスマットのためリブに
ガラス繊維が流入しないため樹脂のみが充填されウェル
ドを形成することが分かった。
〔発明の効果〕 1)衝撃強度が著しく大きい。
2)ガラス繊維が配向している方向の引張り強度がガラ
スマットを使用した場合に比べ2倍以上である。
3)成形品の各部位では特性変動が少ない。これは成形
流動による繊維の配向乱れが少ないことを示す。
4)ガラス短繊維の樹脂組成物が所定量配合されている
ので流動性(成形性)がよく、またその成形品は反りを
生じない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五明 広光 愛知県名古屋市中村区名駅4―7―23 昭和電工株式会社名古屋支店内 (56)参考文献 特開 昭62−240514(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 43/00 - 43/58 B29C 70/00 - 70/88

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形品の強度を必要とする一方向に配列さ
    れたガラス長繊維と熱可塑性樹脂の組成物(A)と、長
    さ2〜25mmのランダムな方向を持つガラス短繊維と熱可
    塑性樹脂組成物(B)とを(A)/(B)を重量比で1.
    0〜4.5にしてスタンピング成形することを特徴とするガ
    ラス繊維強化樹脂成形品の製造法。
  2. 【請求項2】ガラス長繊維の長さが強度を必要とする方
    向の成形品の長さの60%以上であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のガラス繊維強化樹脂成形品の
    製造法。
  3. 【請求項3】(A)中のガラス長繊維の量が20〜60重量
    %である特許請求の範囲第1項又は第2項記載のガラス
    繊維強化樹脂成形品の製造法。
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