JP2948708B2 - フィブロネクチン含有点眼液 - Google Patents

フィブロネクチン含有点眼液

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JP2948708B2
JP2948708B2 JP4309550A JP30955092A JP2948708B2 JP 2948708 B2 JP2948708 B2 JP 2948708B2 JP 4309550 A JP4309550 A JP 4309550A JP 30955092 A JP30955092 A JP 30955092A JP 2948708 B2 JP2948708 B2 JP 2948708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィブロネクチン、ア
ミノ酸、糖類およびパラヒドロキシ安息香酸低級アルキ
ルエステル系防腐剤を含有する、安定でしかも可溶性
の、多数回使用型点眼液ならびにかかる点眼液を用いる
眼創傷の治療剤に関する。本発明はさらに眼科用フィブ
ロネクチン製剤の製造方法に関する。本発明はさらに、
フィブロネクチンの細胞接着性および創傷治癒特性を保
持しつつ、点眼液中のバクテリア増殖を阻止する点眼液
に関する。
【0002】
【従来の技術】フィブロネクチンは、細胞接着、血液凝
固、悪性トランスフォ−メ−ション、細網内皮系機能お
よび胚分化に関与しており、治療処置において有用であ
る。フィブロネクチンが細胞接着や上皮細胞伸長を促進
する役割を果たすため、眼創傷、特に種々の角膜障害の
治療に使用することが望まれている。その他の増殖因子
も、眼創傷の治療のための治癒促進剤として有用である
ことが判っている。例えば、組み換え型ヒト上皮増殖因
子は、擦過傷またはアルカリ熱傷受傷後に角膜上皮の再
形成を促進することが明らかになっている(Stern
et al.、”The Effects of H
uman Recombinant Epiderma
l Growth Factor on Epithe
lialWound Healing”、in Hea
ling Processesin the Corn
ea、69(C. E. Crosson and
H. E. Kaufman、 eds.)、198
9)。同様に、繊維牙細胞増殖因子も、角膜治癒を刺激
促進するものと報告されている(Countois、
Y. et al.、181 C. R. Soc.
Biol.、491(1987))。その他の多くの増
殖促進物質も認められており(例えば、インタ−ロイキ
ン−6、血小板由来増殖因子など)、眼創傷治癒を促進
するうえで有用であるかもしれない。眼創傷は、例えば
穿刺、物理的損傷、酸の飛沫、手術による切開、薬品に
よる熱傷または裂傷など多くの態様で起こり得る。フィ
ブロネクチンは、上皮細胞が創傷面全体にわたって遊走
するのを促進するとともに、上皮細胞が創傷面に結合し
て、創傷を永続的に閉塞するのを促進するものと信じら
れている。このような過程は、線維芽細胞増殖因子など
のような多くの内因性増殖因子の産生を刺激・促進する
可能性がある。
【0003】眼創傷をフィブロネクチンで治療するため
には、フィブロネクチンを点眼液として適用・投与する
べきである。多数回使用型(multi-dose)点眼液を一人で
使用するのが点眼液を適用・投与する典型的な型式であ
る。フィブロネクチンを使用するうえでの問題の一つ
は、米合衆国食品医薬局(”FDA”)による規制で、
多数回使用型点眼液中においてはバクテリア増殖を抑制
・阻止するため防腐剤の添加が要求されていることから
生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】塩化ベンザルコニウム
は、点眼液に最も多く用いられている防腐剤であるが、
フィブロネクチンの創傷治癒作用を阻害するため、フィ
ブロネクチンと一緒に使用することが不可能である。ク
ロロブタノ−ルやフェニルエチルアルコ−ルは、点眼液
に適用できる別の防腐剤であるが、これらもフィブロネ
クチンと共に使用することは出来ない。クロロブタノ−
ルは、中性のpH溶液において加水分解される。フェニ
ルエチルアルコ−ルは、フィブロネクチンの創傷治癒作
用を阻害するため使用することは出来ない。同様に、デ
ヒドロ酢酸ナトリウムまたは二塩化セチルピリジニウム
から調製された防腐剤は、フィブロネクチンの創傷治癒
作用を阻害する。チメロサ−ルは、フィブロネクチンの
創傷治癒作用を阻害しないが、チメロサ−ルが水銀を含
有しておりまた水銀に関連して毒性の問題があるため、
点眼液に防腐剤として使用するには適当ではない。
【0005】点眼製剤にフィブロネクチンを使用するう
えで遭遇するもう一つの困難は、水溶液に対するフィブ
ロネクチンの溶解性と安定性の低さに関連して発生する
問題である。フィブロネクチンは溶液中での保存安定性
が悪いため、フィブロネクチン溶液を安定剤、通常は中
性アミノ酸、単糖類、二糖類または糖アルコ−ルと共に
凍結乾燥するのが常法である。そして、使用直前に、溶
剤を凍結乾燥処理したフィブロネクチンに添加するので
ある。この方法の欠点は、凍結乾燥処理した製剤を溶剤
−典型的には水−に溶解するには長時間を要することお
よび得られた溶液が線維性の不溶物のためしばしば濁り
を生ずることである。
【0006】このような凍結乾燥に係る問題に対処する
一つの方法は、Ohmuraの米合衆国特許第4,56
5,651号において開示されている。このOhmur
aの特許においては、凍結乾燥に先立って、アルブミン
および中性のアミノ酸、単糖類、二糖類と糖アルコ−ル
から選択された少なくとも一種の安定剤とを、フィブロ
ネクチンを含有する水溶液に添加し、次いでこの溶液を
凍結乾燥するのである。Ohmuraに従えば、得られ
た凍結乾燥フィブロネクチンを水に溶解した場合、その
溶解時間は早く、濁りも殆どまたは生じないのである。
しかしながら、点眼薬については、Ohmuraによる
凍結乾燥フィブロネクチンは、もう一つ別のタンパク質
であるアルブミンが存在するために許容出来ない。アル
ブミンは、防腐剤の効果を低くし、またフィブロネクチ
ンの機能を妨害する可能性がある。そのほか、Ohmu
raの特許の方法によって製造された凍結乾燥フィブロ
ネクチンは、かたまって凝集する傾向があり、そのため
容易に溶解しない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィブロネク
チンと抗菌性防腐剤とを含有する安定でかつ容易に溶解
する、多数回使用型点眼液を提供する。
【0008】
【0009】本発明はさらには、創傷治癒促進剤の諸特
性を妨害しない抗菌性防腐剤を提供する。
【0010】本発明はまた、殺ウイルス滅菌したフィブ
ロネクチンを含有する点眼液を眼創傷に投与することに
よる眼創傷を治療剤をも提供する。
【0011】本発明はまた、アルブミンを含まず、唯一
のタンパク質としてフィブロネクチンを含有する水溶液
を凍結乾燥することからなる、点眼液用のフィブロネク
チンを調製する方法を提供する。
【0012】この方法のもう一つの利点は、不必要なタ
ンパク質を一切含まず、また溶解した場合に、安定で溶
解性のよい溶液を生成する、凍結乾燥フィブロネクチン
が製造されることである。
【0013】本発明は、フィブロネクチンをバクテリア
増殖を抑制する防腐剤と共に含有する多数回使用型点眼
液を提供する。
【0014】本発明によれば、眼創傷を治療するためウ
イルス滅菌した、フィブロネクチンの持つ創傷治癒作用
を利用することが可能となる。
【0015】本発明は、フィブロネクチンを含有する点
眼液であって、点眼液中に含まれるウイルスが、実質的
に全てではないにしてもその大半が不活性化または除去
されており、またフィブロネクチンの構造、機能および
活性が維持されているフィブロネクチン含有点眼液を提
供する。
【0016】本発明はまた、フィブロネクチンの水溶液
に糖とアミノ酸とを添加することからなる、凍結乾燥フ
ィブロネクチンから濁りのないフィブロネクチン溶液を
得る方法において、糖の量とアミノ酸の量とが、該溶液
を凍結乾燥し、次いで水性溶媒に溶解した場合に濁りを
防止するに充分な量である方法を適用するのである。
【0017】本発明はまた、フィブロネクチン、アミノ
酸および糖を含有する点眼液にパラヒドロキシ安息香酸
低級アルキルエステル系防腐剤を添加することからな
る、フィブロネクチンの持つ細胞接着性と創傷治癒特性
を保持しつつ、バクテリア増殖を抑制・阻害する点眼液
を提供する。
【0018】本発明の方法において、フィブロネクチ
ン、アミノ酸および糖を含有するアルブミンフリ−の水
溶液は、真空中で凍結乾燥される。凍結乾燥を行う前の
時点で、このようなフィブロネクチンは、0.25ない
し30mg/ml、好ましくは3mg/mlの量含まれ
る。
【0019】このようなアミノ酸は、たとえばセリン、
ヒスチジン、アラニン、リジンやグリシンなど水溶性
の、親水性アミノ酸であればよい。グリシンが好ましい
アミノ酸である。凍結乾燥されるべき水溶液におけるア
ミノ酸の濃度は、0.005から1.5Mまでであり、
好ましくは0.12Mである。
【0020】このような糖は、たとえばグルコ−スなど
の単糖類、たとえばショ糖やガラクト−スなどの二糖
類、たとえばラフィノ−スなどの三糖類、たとえばデキ
ストランなどの多糖類、もしくはソルビト−ルやマンニ
ト−ルなどの糖誘導体、またはこれらの組合せであれば
よい。ショ糖が好ましい糖類である。凍結乾燥されるべ
き水溶液における糖の濃度は、0.005から1.5M
までであり、好ましくは0.30Mである。
【0021】凍結乾燥されるべきフィブロネクチンの水
溶液には、グリシンとショ糖の組合せを添加するのがも
っとも好ましい。このようなグリシンは、凍結乾燥され
るべき水溶液に0.005から1.5Mまで、好ましく
は0.12Mの濃度で含まれ、またショ糖は、該水溶液
に0.005から1.5Mまで、好ましくは0.30M
の濃度で含まれる。
【0022】生物学的出発材料には脂質エンベロ−プの
外殻構造を有するウィルスが存在しており、これを不活
化処理したフィブロネクチン含有水溶液を使用するのが
好ましい。米合衆国特許第4、841、023号ならび
に該特許に記載された参考文献には、脂質包含ウィルス
を死滅させる適当な方法が記載されている。そのほか
に、効率的なウィルス除去は、ゼラチンセファロ−スク
ロマトグラフィを用いて行われる(Horowitzお
よびChang、”Fibronectin”、441
(Deane F. Moscher編集)(198
9))。
【0023】凍結乾燥が完了すると、フラスコを真空中
で密封する。窒素を導入し、次いでフラスコを窒素また
はその他の不活性ガス雰囲気下で密封して凍結乾燥を完
了させるのが好ましい。凍結乾燥フィブロネクチンの溶
解性は、フラスコをこのような態様で密封した場合に改
善される。
【0024】このような方法で得られたフィブロネクチ
ン凍結乾燥品は、本発明の点眼液を調製するのに用いら
れる。他の方法で得られたフィブロネクチンも、本発明
の点眼液に使用してもよいと理解される。
【0025】本発明の一つの実施態様において、点眼液
は、フィブロネクチン、アミノ酸、糖、溶媒及び防腐剤
から構成される。該フィブロネクチンは、0.25 m
g/mlから10 mg/mlまで、好ましくは1 m
g/mlの濃度で含まれる。該アミノ酸は、グリシン、
セリン、ヒスチジン、アラニン、リジンもしくはその他
水溶性、親水性アミノ酸類またはこれらの混合物、好ま
しくはグリシンであって、0.005から0.5Mま
で、好ましくは0.04Mの濃度で含まれる。該糖は、
たとえばグルコ−スなどの単糖類、たとえばショ糖やガ
ラクト−スなどの二糖類、たとえばラフィノ−スなどの
三糖類、たとえばデキストランなどの多糖類、もしくは
ソルビト−ルやマンニト−ルなどの糖誘導体、またはこ
れらの組合せ、好ましくはショ糖であって、0.005
から0.5Mまで、好ましくは0.1Mの濃度で含まれ
る。該アミノ酸がグリシンであり、また該糖がショ糖で
あるのが最も好ましい。該溶媒は、滅菌水、即ちU.
S.P.グレ−ド精製水であるか、またはたとえばリン
酸緩衝食塩水(”PBS”)などの中性の緩衝生理食塩
水であればよい。溶媒としてはU.S.P.水を使用す
るのが好ましい。塩化ナトリウムを、0.01ないし
0.2M、好ましくは0.087Mの濃度においてこの
ような点眼液に随意に添加してもよい。
【0026】防腐剤は、一般的に“パラベン”または
“PB”という名称で称されるパラヒドロキシ安息香酸
の低級アルキルエステルである。好ましいパラヒドロキ
シ安息香酸低級アルキルエステル防腐剤は、パラヒドロ
キシ安息香酸メチルエステル(“メチルパラベン”と称
する)、パラヒドロキシ安息香酸エチルエステル(“エ
チルパラベン”と称する)、パラヒドロキシ安息香酸プ
ロピルエステル(“プロピルパラベン”と称する)、パ
ラヒドロキシ安息香酸ブチルエステル(“ブチルパラベ
ン”と称する)やこれらの混合物である。このような防
腐剤は好ましくは、濃度が0.002ないし0.25%
(W/V)である水溶液の形状である。このような水溶
液に用いられる水は、U.SP.グレ−ド精製水、滅
菌水、または常法により精製された水である。
【0027】点眼液には、このようなパラヒドロキシ安
息香酸低級アルキルエステルの防腐剤を二種添加するの
が好ましい。このような防腐剤の好ましい組み合わせと
しては、以下のものが挙げられる。
【0028】1. 濃度が0.005ないし0.17%
(w/v)、好ましくは0.02%(w/v)であるパ
ラヒドロキシ安息香酸エチルエステルと濃度が0.00
2ないし0。021%(w/v)、好ましくは0.01
%(w/v)であるパラヒドロキシ安息香酸ブチルエス
テル、または 2. 濃度が0.012ないし0.25%(w/v)、
好ましくは0.038%(w/v)であるパラヒドロキ
シ安息香酸メチルエステルと濃度が0.005ないし
0.05%(w/v)、好ましくは0.015%(w/
v)であるパラヒドロキシ安息香酸プロピルエステル。
【0029】またもう一つの実施態様においては、点眼
液におけるこのような単一または複数の防腐剤の効果を
改善するために、効果増強剤を添加する。このような効
果増強剤は好ましくは、エチレンジアミン四酢酸(ED
TA)またはその塩、好ましくはエチレンジアミン四酢
酸二ナトリウムまたはエチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウム二水和物(Na2 10148 2 ・2H2 O).
このような好ましい効果増強剤は、エチレンジアミン四
酢酸二ナトリウム二水和物である。このような効果増強
剤は、かかる点眼液には0.005ないし0.1%(w
/v)の濃度で添加する。EDTA二ナトリウム二水和
物を用いる場合は、その濃度は好ましくは0.01%
(w/v)である。
【0030】眼創傷、および特に角膜障害は、本発明に
係る点眼液を、このような創傷を治療しかつ創傷治癒を
促進するに有効な量だけ投与することによって治療する
ことができる。このような治療に必要とされる点眼液の
量は、眼創傷の性質と範囲・規模に依存して異なる。投
与量としては、起きている時間帯に一日当たり四回、4
週間ないし56日間一滴を点眼するのが望ましい。
【0031】
【実施例】本発明を以下に記載する実施例によってさら
に詳しく説明する。 実施例 1 A. フィブロネクチン点眼液の処方 PBS中においてウイルス不活化、精製フィブロネクチ
ン(HorwitzおよびChang、Fibrone
ctin、441(Deane F. Moshrt編
集)(1989))を用いて、3.0mgのフィブロネ
クチン、0.30Mショ糖、0.12Mグリシン、0.
262M塩化ナトリウムおよび0.03Mりん酸ナトリ
ウム緩衝液pH7.4、を含有する溶液1.0mlを製
造する。3 mgのフィブロネクチンを含む精製フィブ
ロネクチンの分画を、0.339グラムの1.0Mショ
糖溶液、0.09Mりん酸ナトリウム緩衝液、0.71
5M塩化ナトリウム、および0.4Mグリシンを含むp
H7.4の溶液0.300mg、および混合溶液全体が
1.039グラム即ち1.0mlとなるに充分な量の、
PBS(0.01Mりん酸ナトリウム緩衝液、0.12
M塩化ナトリウム、pH7.4)に加える。
【0032】混合溶液を、Pall社製のナイロン0.
2ミクロンフィルタ−(PallCorp.、NY、N
Y)を用いてろ過し、1mlを滅菌した6mlガラスバ
イアルに充填する。滅菌した、20mmのシリコ−ン処
理した890グレ−ブチル凍結乾燥スプリットストッパ
−(West Corp.)を一部このバイアル首部に
挿入し、次いでバイアルをステンレススチ−ル製凍結乾
燥ボックスの中に入れる。バイアルは、凍結乾燥に先立
って−50ないし−70℃に凍結する。凍結乾燥後、フ
ィブロネクチンを、0.02%エチルパラベン、0.0
1%ブチルパラベンおよび0.01%エチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム二水和物を含有する滅菌U.S.
P.グレ−ド精製水3mlを用いて溶解する。
【0033】B.フィブロネクチン点眼液の凍結乾燥 調合製剤し、バイアルに充填したフィブロネクチンを−
50°ないし−70℃に凍結する。凍結乾燥は、棚温度
を−45℃以下としかつチャンバ−を水銀柱100ミク
ロン以下の圧力として開始する。フィブロネクチンをこ
のような条件にほぼ2時間保持し、その後、圧力を10
0ミクロン以下にしたまま棚温度を−20°ないし−1
0℃に上げる。製品温度が上がり始めると、棚温度を製
品温度よりも10℃高い温度に上げる。製品温度が上が
るのに応じて、棚温度は両者の温度差が一定の10℃に
保持されるように上げる。圧力は、100ミクロン以下
に保持しておく。
【0034】製品温度が20°ないし35℃の最終温度
に到達した後、棚温度をそのままに保持して最終温度を
維持する。製品は、100ミクロン以下の圧力で、この
最終温度に20.5ないし45.5時間保持する。
【0035】凍結乾燥は、100ミクロン以下の圧力で
ストッパ−するか、またはほぼ1インチの水柱圧力にま
で窒素ガスを注入した後でストッパ−することによって
終了させる。水分含量は典型的には、0.3と3%(w
/v)との間である。
【0036】実施例 2 フィブロネクチン含有点眼液の調製 点眼液を以下の方法に従って調製した。この点眼液は、
実施例1の方法で凍結乾燥したフィブロネクチンを、
0.01%パラヒドロキシ安息香酸プロピルエステル、
0.02%パラヒドロキシ安息香酸ブチルエステルおよ
び0.01%エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水
和物(Na2 10148 2 ・2H2 O)をU.S.
P.グレ−ド精製水中に含有する滅菌溶液の3mlと調
合することによって調製した。この点眼液を点眼用容器
に充填する。この方法は、以下の通りである。ストッパ
−を凍結乾燥したフィブロネクチンを含むバイアルから
取りはずす。点眼容器のキャップのねじを回してはず
す。バイアルを、点眼容器の先端部にあてがう。転倒さ
せて、溶液をフィブロネクチンのバイアルに移す。この
溶液を必要に応じてうず巻かして、混ぜる。これを再び
倒立させて、点眼容器に移す。フィブロネクチンのバイ
アルを点眼容器の先端部から離す。点眼容器のキャップ
のねじを回して、密栓する。この最終溶液を緩やかにう
ず巻かして混ぜて、均質な溶液を確保する。完全に溶解
した溶液は、典型的には1分以内に得られる。この最終
の点眼液は、以下の成分を、表示した量含有する:
【0037】 成 分 量 フィブロネクチン 1mg/ml りん酸ナトリウム緩衝液(pH 7.4) 0.01M ショ糖 0.1M グリシン 0.04M 塩化ナトリウム 0.087M パラヒドロキシ安息香酸ブチルエステル 0.01% パラヒドロキシ安息香酸エチルエステル 0.02% エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水和物 0.01% このような点眼液は、一人の患者の個別使用を意図する
場合は、滅菌した、多数回使用型容器に充填し、次いで
容器を密栓し、不正に触れられないないようにする。
【0038】実施例 3 パラベン系防腐剤がフィブロネクチンの細胞接合活性に
及ぼす影響 フィブロネクチン濃度が1.197mg/mlである点
眼液を、0.05%パラヒドロキシ安息香酸メチルエス
テルと0.015%パラヒドロキシ安息香酸プロピルエ
ステルと組み合わせたパラベン系防腐剤を用い、りん酸
緩衝生理食塩水(”PBS”)中で調製した(試料
1)。フィブロネクチン濃度が1.197mg/mlで
ある点眼液を、防腐剤を用いることなくPBS中で調製
した(試料2)。試料1および2を室温で7日間放置し
た。
【0039】PBS中フィブロネクチン1.0mg/m
lを含むフィブロネクチン標準液をPBS(二度蒸留水
1リットル中にNaCl 8,000mg、KCl 2
00mg、Na2 HPO4 1,150mgおよびKH
2 PO4 200mgを含む、pH 7.3)で希釈し
て、フィブロネクチンが5.000から0.078μg
/mlまでの希釈系列を調製した。試料1および2はそ
れぞれ、PBSで三倍に希釈して、各試料についてフィ
ブロネクチンが5.000から0.078μg/mlま
での希釈系列を調製した。
【0040】フィブロネクチンの細胞結合活性を、BH
K細胞吸着測定法を用いて以下の方法に従い測定した。
96個のウエルを持つマイクロプレ−トを37℃で2時
間、3%BSA(PBS中BSAが30mg/ml)2
00μlでプレコ−トし、100μlのPBSで二度す
すいだ。標準フィブロネクチンの各希釈液と試験試料
(試料1および2)をそれぞれ50μlずつ、96個の
ウエルを持つマイクロプレ−トの別々のウエルの中に入
れた。このプレ−トを37℃で60分間培養し、希釈液
は吸引して、捨てた。3%BSAを100μl、それぞ
れのウエルに加え、プレ−トを37℃で60分間培養し
た。培養をしている間に、BHK細胞分散液を以下のよ
うに調製した:即ち、10%のウシ胎仔血清を含むPR
MI−1640培地で培養したBHK細胞を、組織培養
プレ−トからセルスクレ−パ−で掻き取り、1000回
転/分で7分間遠心分離した。この細胞プレ−トを血清
を含まないRPMI−1640培地(RMPI−164
0に20mMのHEPESを添加したもの)に分散さ
せ、1000回転/分で7分間遠心分離した。ついで、
この工程を繰り返しして、さらにBHK細胞を洗浄し
た。洗浄したBHK細胞を、血清を含まないRPMI−
1640培地にもう一度分散させ、ピペットで採ること
によって単細胞分散液を得た。血清を含まないRPMI
−1640を用いて、細胞数を2 x 106 個/ml
に調製した。96個のウエルを持つプレ−トを100μ
lのPBSで二度すすいだ。このBHK細胞分散液を5
0μlずつ、96個のウエルを持つプレ−トのそれぞれ
のウエルに加えた。このプレ−トを5%CO2の培養器
の中で37℃で90分間培養した。細胞分散液は、吸引
することによって捨て、プレ−トを100μlの生理食
塩水ですすいだ。E−MEM培地(EagleのMEM
に5%FBSを添加したもの)を50μlずつ、この測
定用プレ−トのそれぞれのウエルに加えた。ニュートラ
ルレッド溶液を50μlずつ、この測定用プレ−トのそ
れぞれのウエルに加えた(このニュートラルレッド溶液
は、使用直前に2mlの1M HEPESと10mlの
1%中性赤とを88mlのE−MEM培地に加えること
によって調製した)。このプレ−トを5%CO2の培養
器の中で37℃で60分間培養した。プレ−トを100
μlの生理食塩水で二度すすぎ、次にニュートラルレッ
ド抽出緩衝液(50%エタノ−ル中一塩基性りん酸塩の
0.05M溶液)を200μlずつプレ−トのそれぞれ
のウエルに加えた。プレ−トを一晩室温で放置し、各ウ
エルの吸光度を分光硬度計を用いて546nmで測定し
た。
【0041】試料1および試料2の希釈系列の各希釈溶
液中のフィブロネクチン含量、mg/ml、はフィブロ
ネクチン標準溶液と比較して決定した。得られたデ−タ
を用い、平行線測定法によってフィブロネクチン試料を
基準とした試料1および試料2の相対効力を算出した。
各試験での細胞結合活性の平均値と標準偏差を下記表1
に示す。
【0042】
【表1】 試験 1 試験 2 試験 3 平均値 S.D. 試料1 1.229 1.198 1.257 1.228 0.030 試料2 1.182 1.133 1.140 1.152 0.027
【0043】表1の結果から明かなように、試料1と試
料2の細胞結合活性に有意差はなかった。この結果か
ら、パラベン系の防腐剤は、点眼液中のフィブロネクチ
ンの細胞結合活性には影響を与えないことが判った。
【0044】実施例 4 フィブロネクチンの細胞結合活性に及ぼす種々のパラベ
ン系防腐剤の影響 パラベン系防腐剤を0.02%のパラヒドロキシ安息香
酸エチルエステルと0.01%のパラヒドロキシ安息香
酸ブチルエステルとの組み合わせとしたことおよびエチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物の濃度(滅菌
水中)を0.05%としたこと以外は、実施例2の方法
に従って点眼液を調製した(試料1)。試料1を四つに
分割した(試料1A、1B、1Cおよび1D)。試料1
Aを4℃で7日間保存し、試料1Bは4℃で14日間保
存した。試料1Cは37℃で7日間また試料1Dは37
℃で14日間保存した。
【0045】パラベン系防腐剤を0.038%のパラヒ
ドロキシ安息香酸メチルエステルと0.015%のパラ
ヒドロキシ安息香酸プロピルエステルとの組み合わせと
したことおよびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二
水和物の濃度(滅菌水中)を0.05%としたこと以外
は、実施例2の方法に従って第二の点眼液を調製した
(試料2)。試料2を四つに分割した(試料2A、2
B、2Cおよび2D)。試料2Aを4℃で7日間保存
し、試料2Bは4℃で14日間保存した。試料2Cは3
7℃で7日間また試料2Dは37℃で14日間保存し
た。
【0046】フィブロネクチンの細胞結合活性を、標準
BHK細胞吸着測定法を用いて実施例3に記載した方法
に従って測定した。−80℃で保存していた、PBS1
ml当たりフィブロネクチン1mgを含むフィブロネク
チン標準溶液をPBSで希釈して、フィブロネクチン標
準溶液5.000から0.078g/mlまでの対照希
釈系列を調製した。7日目に、試料1Aと1Cおよび試
料2Aと2CとをそれぞれPBSで希釈して、試料の
5.000から0.078μg/mlの各試料希釈系列
を調製した。BHK細胞吸着試験を、試料1Aと1Cお
よび試料2Aと2Cのそれぞれの希釈系列とフィブロネ
クチン標準溶液について行い、各希釈溶液のフィブロネ
クチン含量、mg/ml、を決定した。14日目に、希
釈系列調製方法とBHK細胞吸着測定法を、試料1Bと
1Dおよび試料2Bと2Dのそれぞれの希釈系列ならび
にフィブロネクチン標準溶液について行った。次いで、
得られたデ−タを使用して、平行線測定方法によってフ
ィブロネクチン標準溶液を基準とした試料1A−Dおよ
び試料2A−Dの相対効力を算出した。この測定は夫々
の試料について、さらに4回繰り返して行なった。下記
の表2には、これら測定による細胞結合活性を五回の測
定の平均値として、標準偏差(±S.D.)とともに示
してある。
【0047】
【表2】 試料 保存(℃) 保存日数 フィブロネクチン(mg/ml) 活性(%) 対照 −80 (−) 1.090±0.72 100.0±6.6 1A 4 7 1.027±0.025 94.2±2.3 1B 4 14 1.131±0.045 103.8±4.1 1C 37 7 1.083±0.053 99.4±4.9 1D 37 14 1.059±0.024 97.2±2.2 2A 4 7 1.094±0.027 100.4±2.5 2B 4 14 1.094±0.036 100.4±3.3 2C 37 7 1.158±0.048 106.2±4.4 2D 37 14 1.090±0.069 100.0±6.3
【0048】表2の結果から明らかなように試料1と試
料2とには、保存日数が7日であろうと14日であろう
と、また保存温度が室温であろうと冷蔵下であろうと、
細胞結合活性には有意差はなかった。この結果、パラベ
ン系防腐剤は、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムと
ともに用いても、点眼液中のフィブロネクチンの細胞結
合活性または安定性に影響を及ぼさないことが判った。
【0049】実施例5 フィブロネクチンのゼラチン結合活性に及ぼすパラベン
系防腐剤の影響 フィブロネクチン濃度が1.0mg/mlである点眼液
をPBSを用いて調製した。パラベン系防腐剤は、パラ
ヒドロキシ安息香酸メチルエステル0.05%とパラヒ
ドロキシ安息香酸プロピルエステル0.015%の組合
せとした(試料1)。フィブロネクチン濃度が1.0m
g/mlである第二の点眼液を、防腐剤を使用すること
なくPBSを用いて調製した(試料2)。試料1および
2を室温で7日間放置した。
【0050】フィブロネクチンの細胞結合活性は、ゼラ
チン−セファロ−ス アフィニティクロマトグラフィに
よって測定した。先ず、試料1をGPC−HPLC系
(Asahipak GS 710、BioRad 4
02T HPLC系)に供し、パラベン系防腐剤を除去
し、タンパク質分画を集めた。試料2を同様にGPC−
HPLC系に供し、タンパク質分画を集めた。集めた試
料1および試料2のタンパク質分画をそれぞれゼラチン
−セファロ−ス クロマトグラフィ、具体的に言えばゼ
ラチン−セファロ−ス、HR5/5、Biorad 4
02T、アフィニティクロマトグラフィにかけた。フィ
ブロネクチンのゼラチン結合活性を、保持時間を分単位
で測定しまたフィブロネクチンの溶出ピ−ク面積を測定
することによって求めた。なお溶出ピ−ク面積は、分光
光度計を用いて波長280nmにおいて測定したもので
ある。ゼラチン結合活性の測定結果は、以下の表3に示
す。
【0051】
【表3】 保持時間(分) 溶出ピ−ク面積(280nm) 試料1 42.92 345.357 試料2 42.97 342.332 試料1および試料2との間には、表3の結果が示すよう
にゼラチン結合活性には有意差は認められなかった。こ
のことから、パラベン系防腐剤は、点眼液中のフィブロ
ネクチンのゼラチン結合活性に影響を与えなかったこと
が判る。
【0052】実施例 6 パラベン系防腐剤がフィブロネクチンのバクテリア結合
活性に及ぼす影響 フィブロネクチン濃度が1.0mg/mlである点眼液
をPBSを用いて調製した。パラベン系防腐剤は、0.
05%のパラヒドロキシ安息香酸メチルエステルと0.
015%のパラヒドロキシ安息香酸プロピルエステルの
組合せとした(試料1)。フィブロネクチンの濃度が
1.0mg/mlである第二の点眼液をPBSを用いて
調製したが、防腐剤の添加は行わなかった(試料2)。
これら試料1および試料2とを室温で7日間放置した。
【0053】フィブロネクチンのバクテリア結合活性
は、点眼液を熱処理した黄色ブドウ球菌(Staphy
lococcus aureus)溶液と共に培養した
後生成する凝集を観察することによって測定した。なお
黄色ブドウ球菌溶液は、黄色ブドウ球菌をほぼ菌体が1
x 109 /mlの濃度になるようPBS中に希釈
し、次いでこの溶液を100℃に10分間加熱すること
によって調製した。試料1および試料2とはPBSで希
釈して、それぞれの試料について1,000から0.1
μg/mlまで希釈系列を調製した。24個のウエルの
マイクロタイタ−細胞培養測定プレ−トを用いて、試料
1および試料2の各希釈液を500μlずつ、測定プレ
−トのウエルの中にいれた。その後黄色ブドウ球菌溶液
を50μl各ウエルの中に加えた。室温で、5分ごとに
測定プレ−トをゆっくりと振とうすることによって、1
時間これらの溶液を繰り返し混合した。フィブロネクチ
ンと黄色ブドウ球菌との凝集塊の存在の有無を、各試験
試料のそれぞれの希釈液について観察し、記録した。バ
クテリア結合活性の測定結果は、以下の表4に示す。
【0054】
【表4】 試料中のフィブロネ 試料1 試料2 クチンの濃度、μg/ml 1,000 ++ ++ 500 ++ ++ 200 ++ ++ 100 ++ ++ 50 ++ ++ 20 ++ ++ 10 + + 5 + + 2 + + 1 ± ± 0.5 − − 0.2 − − 0.1 − − 0 − − ++:強度の塊状形成 +:塊状形成 ±:若干の塊状形成 −:塊状形成なし
【0055】フィブロネクチンによる塊状形成は、いず
れの試料についてもフィブロネクチンの濃度が1μg/
mlを越えた場合に認められた。バクテリア結合活性の
差異は、表4の結果から判るように、試料1と試料2と
の間には認められなかった。このことは、パラベン系防
腐剤が点眼液中のフィブロネクチンのバクテリア結合活
性には影響を及ぼさなかったことを示すものである。
【0056】実施例 7 パラベン系防腐剤の最小阻止濃度 実施例2の方法に従い、下記変数を以下の表に記載の通
りにして種々の点眼液を調製した。パラベン系防腐剤の
種類と濃度は変えた。用いたパラベン系防腐剤は、メチ
ルパラベン(“Mp”)、プロピルパラベン(“P
p”)、エチルパラベン(“Ep”)およびブチルパラ
ベン(“Bp”)であった。エチレンジアミン四酢酸二
ナトリウム(“EDTA”)を添加し、EDTAの濃度
を変えて、パラベン系防腐剤に対するEDTAの増強効
果を試験した。これら相互に異なる処方の効果を別々
に、P.aeruginosa(緑膿菌)またはC.a
lbicansを用いて試験した。6時間および24時
間において、細菌接種した処方を、別個の培養プレ−ト
で画線培養し、細菌発育増殖の有無を調べた。細菌増殖
をコロニー形成単位で表し、0を増殖なしとし、4を最
高増殖とする0−4のスケ−ルで採点・評価した。パラ
ベン系防腐剤の最小発育阻止濃度(“MIC”)および
パラベン系防腐剤に対するEDTAの増強効果を、下記
の表5ないし表10に示す。
【0057】
【表5】 Mp、PpおよびEDTAを含有する点眼液のMICの結果 % Mp % Pp % EDTA P.aeruginosa c.albicans 6時間 24時間 6時間 24時間 0.068 0.027 0.089 1 0 2 0 0.051 0.020 0.067 2 0 0 0 0.038 0.015 0.05 2 1 1 1 0.029 0.011 0.038 2 2 1 1 0.021 0.008 0.028 2 2 1 1 0.016 0.006 0.021 2 3 1 1 0.012 0.005 0.016 3 3 1 1
【0058】
【表6】 Mp、Ppおよび0.05%EDTAを含有する点眼液のMICの結果 % Mp % Pp P.aeruginosa C.albicans 6時間 24時間 6時間 24時間 0.068 0.027 1 0 1 0 0.051 0.020 2 0 0 0 0.038 0.015 2 1 0 0 0.029 0.011 3 2 0 0 0.021 0.008 3 2 0 0 0.016 0.006 4 3 2 1 0.012 0.005 4 3 2 1
【0059】
【表7】 Mp、Ppを含有するがEDTAを含まない点眼液のMICの結果 % Mp % Pp P.aeruginosa C.albicans 6時間 24時間 6時間 24時間 0.068 0.027 1 0 0 0 0.051 0.020 3 1 1 0 0.038 0.015 3 2 1 0 0.029 0.011 3 3 1 0 0.021 0.008 3 3 3 1 0.016 0.006 3 3 3 1 0.012 0.005 3 3 3 1
【0060】
【表8】 Ep、BpおよびEDTAを含有する点眼液のMICの結果 % Ep % Bp % EDTA P.aeruginosa C.albicans 6時間 24時間 6時間 24時間 0.027 0.013 0.067 0 0 0 0 0.020 0.01 0.05 1 0 0 0 0.015 0.007 0.038 2 1 0 0 0.011 0.006 0.028 3 2 0 0 0.008 0.004 0.021 3 3 0 0 0.006 0.003 0.016 3 3 2 2 0.005 0.002 0.012 3 4 4 2
【0061】
【表9】 Ep、Bpおよび0.05%EDTAを含有する点眼液のMICの結果 % Ep % Bp P.aeruginosa C.albicans 6時間 24時間 6時間 24時間 0.027 0.013 0 0 0 0 0.020 0.010 1 0 1 0 0.015 0.007 2 1 1 0 0.011 0.006 3 2 1 0 0.008 0.004 3 3 1 0 0.006 0.003 3 3 1 1 0.005 0.002 4 3 1 1
【0062】
【表10】 Ep、Bpを含有するがEDTAを含まない点眼液のMICの結果 % Ep % Bp P.aeruginosa C.albicans 6時間 24時間 6時間 24時間 0.027 0.013 0 0 0 0 0.020 0.010 2 1 1 0 0.015 0.007 3 2 1 0 0.011 0.006 3 2 1 0 0.008 0.004 3 3 1 0 0.006 0.003 4 3 1 0 0.005 0.002 4 3 2 0
【0063】濃度が0.012から0.068%である
メチルパラベンと濃度が0.005から0.027%で
あるプロピルパラベンとの組合せからなる防腐材は、表
5から表7にまで示すように点眼液中での微生物の増殖
を阻止した。この防腐材が持つ微生物の増殖を阻止する
効果は、表5と表6を表7と比較したものから判るよう
に、防腐効果増強剤すなわちEDTAを添加した場合に
高くなった。
【0064】濃度が0.005から0.027%である
エチルパラベンと濃度が0.002から0.013%で
あるブチルパラベンとの組合せからなる防腐材は、表8
から表10にまで示すように点眼液中での微生物の増殖
を阻止した。この防腐材が持つ微生物の増殖を阻止する
効果は、表8と表9を表10と比較したものから判るよ
うに、防腐効果増強剤、すなわちEDTAを添加した場
合に高くなった。このことは、パラベン系防腐剤が点眼
液中での微生物の増殖を阻止したことを示している。
【0065】実施例 8 フィブロネクチンの角膜創傷閉止活性に及ぼすパラベン
系防腐剤の影響 フィブロネクチン濃度が1.0mg/mlである点眼液
をPBSを用いて調製した。パラベン系防腐剤は、0.
05%のパラヒドロキシ安息香酸メチルエステルと0.
015%のパラヒドロキシ安息香酸プロピルエステルと
の組合せとした(試料1)。フィブロネクチン濃度が
1.0mg/mlである第二の点眼液をPBSを用いて
調製したが、防腐剤は添加しなかった(試料2)。試料
1および試料2を室温で7日間放置した。フィブロネク
チンと防腐剤とを含まない対照点眼液も調製した。フィ
ブロネクチンの角膜創傷閉止活性は、Mosesら、1
8 Invest. Ophthalmol. 103
−106(1979)、およびNishidaら、10
2、Arch. Ophthalmol. 455−4
56(1984)に記載された方法に従って測定した。
ウサギの角膜上皮を3分間ヨウ素蒸気で処理することに
よって損傷させた。試料1と試料2および対照を、27
個の損傷したウサギの角膜上皮に別々に適用した。試験
する点眼液を一滴ずつ、損傷した角膜上皮に損傷後4時
間、5時間、6時間および7時間ならびに損傷後16時
間から30時間までは1時間ごとに加えた。ヨウ素処理
後4時間、16時間、20時間、24時間、28時間お
よび32時間に、ウサギの角膜を2%フルオレセインで
染色し、写真撮影した。こ角膜上皮の染色面積をコンピ
ュ−タ画像解析装置で測定し、それぞれの角膜損傷の治
癒速度を、ヨウ素処理による損傷後16時間から32時
間までの期間における創傷面積の直線回帰によって算定
した。Studentのt検定を用いた。ヨウ素処理4
時間後において充分な角膜上皮損傷の見られなかったウ
サギは、Smirnovの方法によって除外した。角膜
創傷治癒速度の結果は、下記表11に示す。
【0066】
【表11】 治癒速度 16−32時間、mm2 /hr Studentのt検定 眼の数 (p値) 試料1 1.80±0.07 p<0.001 27 試料2 1.66±0.05 p<0.005 27 対照 1.40±0.05 − 27 治癒速度:平均±SEM
【0067】表11の結果が示すように、試料1と試料
2との間では角膜治癒活性に有意差はなかった。この試
験の結果、パラベン系防腐剤は点眼液中のフィブロネク
チンの角膜治癒活性に影響しなかったことが判る。
【0068】実施例 9 フィブロネクチンの角膜創傷閉止活性に及ぼす種々のパ
ラベン系防腐剤の影響 PBSを用いて、点眼液を調製したが、パラベン系防腐
剤は、0.02%のパラヒドロキシ安息香酸エチルエス
テルと0.01%のパラヒドロキシ安息香酸ブチルエス
テルの組合せとした。またエチレンジアミン四酢酸二ナ
トリウムの濃度は0.01%とした(試料1)。フィブ
ロネクチンの濃度が0.5mg/mlである第二の点眼
液を、PBSを用いて調製したが、パラベン系防腐剤
は、0.02%のパラヒドロキシ安息香酸エチルエステ
ルと0.01%のパラヒドロキシ安息香酸ブチルエステ
ルの組合せとし、またエチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウムの濃度は0.01%とした(試料2)。
【0069】第三の点眼液をPBSを用いて調製した
が、パラベン系防腐剤は、0.038%のパラヒドロキ
シ安息香酸メチルエステルと0.015%のパラヒドロ
キシ安息香酸プロピルエステルの組合せとし、またエチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウムの濃度は0.05%と
した(試料3)。
【0070】フィブロネクチンの濃度が0.5mg/m
lである第四の点眼液をPBSを用いて調製したが、、
0.038%のパラヒドロキシ安息香酸メチルエステル
と0.015%のパラヒドロキシ安息香酸プロピルエス
テルの組合せとし、またエチレンジアミン四酢酸二ナト
リウムの濃度は0.05%とした(試料4)。試料1〜
4を室温で7日間放置した。
【0071】フィブロネクチンの角膜創傷閉止活性
を、、Mosesら、18 Invest. Opht
halmol. 103−106(1979)、および
Nishidaら、102、Arch. Ophtha
lmol. 455−456(1984)に記載された
方法に従って測定した。ウサギの角膜上皮を3分間ヨウ
素蒸気処理することによって損傷した。試料1〜4およ
び対照を、12個のウサギ損傷角膜上皮試料に別々に適
用した。試験する点眼液を一滴ずつ、損傷した角膜上皮
に損傷後4時間、5時間、6時間および7時間ならびに
損傷後16時間から30時間までは1時間ごとに加え
た。ヨウ素処理後4時間、16時間、20時間、24時
間、28時間および32時間に、ウサギの角膜を2%フ
ルオレセインで染色し、写真撮影した。こ角膜上皮の染
色面積をコンピュ−タ画像解析装置で測定し、それぞれ
の角膜損傷の治癒速度を、ヨウ素処理による損傷後16
時間から32時間までの期間における創傷面積の直線回
帰によって算定した。ヨウ素処理4時間後において充分
な角膜上皮損傷の見られなかったウサギは、Smirn
ovの方法によって除外した。角膜創傷治癒活性の結果
は、下記表12に示す。
【0072】
【表12】 フィブロネクチン濃度 治癒速度 16−32時間、mm2 /hr 試料1 1.0 1.73±0.08 試料2 0.5 1.36±0.08 試料3 1.0 1.72±0.05 試料4 0.5 1.56±0.12 治癒速度:平均±SEM
【0073】表7の結果が示すように、試料1と試料3
との間および試料2と試料4との間では角膜創傷治癒活
性に有意差はなかった。さらに、試料1と試料3の治癒
速度は、実施例8における試料1と試料2の治癒速度に
相当し、比肩し得るものであった。このことは、種々に
パラベン系防腐剤を変えても、点眼液中におけるフィブ
ロネクチンの角膜創傷治癒速度は影響を受けなかったこ
とを示している。
【0074】実施例 10 グリシンを添加せずショ糖の存在下凍結乾燥したフィブ
ロネクチンの溶解性 PBS中での濃度が5 mg/mlのフィブロネクチン
を、0.05Mまたは0.1Mの蔗糖とともに凍結乾燥
した。この凍結乾燥したフィブロネクチンの可溶化度
は、蒸留水を加え10分後波数280nmでの吸光度に
より測定した。可溶性タンパク質に基づいて、これらフ
ィブロネクチンの溶解性は、それぞれ66%と71%で
あった。
【0075】実施例 11 グリシンの存在下凍結乾燥したフィブロネクチンの溶解
性に及ぼすショ糖濃度の影響 フィブロネクチンを実施例1に記載と同様にして凍結乾
燥した。ただし、5つの試料のそれぞれのショ糖濃度が
下記表13に示すようになるように、ショ糖濃度を調節
した。室温で30分間放置した後、それぞれの試料を3
mlの水に溶解した。全ての試料を完全に溶解させ、フ
ィブロネクチンの溶解を完結させるのに要した時間を秒
単位で測定し、表13に示す。
【0076】
【表13】 ショ糖濃度 (M) 溶解完結に要した時間 (秒) 0.05 75−80 0.075 45−50 0.10 20−25 0.125 20−25 0.107 25−30
【0077】フィブロネクチンをショ糖とグリシンの存
在下凍結乾燥した場合、フィブロネクチンは完全に可溶
性となるが、これに対してショ糖のみの存在下凍結乾燥
した場合は、フィブロネクチンは実施例10に示したよ
うに一部分的にしか可溶性とならない。表13の結果に
示されるように、フィブロネクチンの溶解速度はショ糖
の濃度に依存している。種々の改良・修正が、本発明の
精神から逸脱することなく実施可能であることが理解さ
れるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 47/36 A61K 47/36 J (73)特許権者 000177634 参天製薬株式会社 大阪府大阪市東淀川区下新庄3丁目9番 19号 (72)発明者 バーナード・ホロヴィッツ アメリカ合衆国、ニューヨーク州 10804、ニュー・ロッチェル、テイミ ル・ロード 156番 (72)発明者 リチャード・ダブリュー・シュルマン アメリカ合衆国、ニューヨーク州 10025、ニューヨーク、ウエスト・ハン ドレッド・アンド・ワン・ストリート、 215番 (72)発明者 アドリアン・ジェイ・セットン アメリカ合衆国、ニューヨーク州 10021、ニューヨーク、イースト・シッ クスティサード・ストリート、504番 (72)発明者 西村 豊彦 兵庫県神戸市西区池上4−10−2 (72)発明者 河嶋 洋一 京都府京都市西京区大原野西境谷町3− 8−54 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/17 A61K 9/08 A61K 47/14 A61K 47/18 A61K 47/36 CAOLD(STN) MEDLINE(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィブロネクチン、一種又は複数の水溶
    性の親水性アミノ酸、単糖類、二糖類、三糖類、多糖類
    若しくはそれらの誘導体又はそれらの混合物から選択さ
    れる糖類およびパラヒドロキシ安息香酸低級アルキルエ
    ステル防腐剤から構成される安定でかつ可溶性の多数回
    使用型点眼液。
  2. 【請求項2】 エチレンジアミン四酢酸又はその塩類か
    ら選択された防腐効果増強剤をさらに含んでなる請求項
    第1項に記載された点眼液。
  3. 【請求項3】 フィブロネクチンの濃度が0.25ない
    し10.0 mg/mlである、請求項第1項に記載さ
    れた点眼液。
  4. 【請求項4】 点眼液中の該アミノ酸の濃度が0.00
    5ないし0.5 Mである、請求項第1項に記載された
    点眼液。
  5. 【請求項5】 点眼液中の該糖の濃度が0.005から
    0.5 Mである、請求項第1項に記載された点眼液。
  6. 【請求項6】 該アミノ酸がグリシンでありまた該糖類
    がショ糖である、請求項第1項に記載された点眼液。
  7. 【請求項7】 グリシンの濃度が0.04 Mでありま
    たショ糖の濃度が0.1 Mである、請求項第6項に記
    載された点眼液。
  8. 【請求項8】 該パラヒドロキシ安息香酸低級アルキル
    エステル防腐剤の濃度が0.002ないし0.25 %
    (w/v)である、請求項第1項に記載された点眼液。
  9. 【請求項9】 該パラヒドロキシ安息香酸低級アルキル
    エステル防腐剤が、パラヒドロキシ安息香酸メチルエス
    テル、パラヒドロキシ安息香酸エチルエステル、パラヒ
    ドロキシ安息香酸プロピルエステル、パラヒドロキシ安
    息香酸ブチルエステルまたはそれらの混合物である、請
    求項第1項に記載された点眼液。
  10. 【請求項10】 エチレンジアミン四酢酸の該塩類がエ
    チレンジアミン四酢酸二ナトリウム又はエチレンジアミ
    ン四酢酸二ナトリウム二水和物とからなる、請求項第2
    項に記載された点眼液。
  11. 【請求項11】 該防腐剤がパラヒドロキシ安息香酸エ
    チルエステルとパラヒドロキシ安息香酸ブチルエステル
    およびさらに効果増強剤であるエチレンジアミン四酢酸
    二ナトリウム二水和物との組合せから構成される、請求
    項第10項に記載された点眼液。
  12. 【請求項12】 パラヒドロキシ安息香酸エチルエステ
    ルの濃度が0.005ないし0.17 %であり、パラ
    ヒドロキシ安息香酸ブチルエステルの濃度が0.002
    ないし0.02 %でありかつエチレンジアミン四酢酸
    二ナトリウム二水和物の濃度が0.005ないし0.1
    %である、請求項第11項に記載された点眼液。
  13. 【請求項13】 請求項第1項に記載された成分を含有
    する眼創傷治療点眼液。
  14. 【請求項14】 エチレンジアミン四酢酸又はその塩類
    とから選択された防腐効果増強剤をさらに含んでなる請
    求項第13項に記載された眼創傷治療点眼液。
  15. 【請求項15】 該防腐剤がパラヒドロキシ安息香酸エ
    チルエステルとパラヒドロキシ安息香酸ブチルエステル
    およびさらに効果増強剤であるエチレンジアミン四酢酸
    二ナトリウム二水和物との組合せから構成される、請求
    項第14項に記載された眼創傷治療点眼液。
  16. 【請求項16】 フィブロネクチン、一種又は複数の水
    溶性の親水性アミノ酸、単糖類、二糖類、三糖類、多糖
    類若しくはそれらの誘導体又はそれらの混合物から選択
    される糖類から構成される点眼液において、フィブロネ
    クチンの持つ細胞接着性および創傷治癒性を保ちつつ細
    菌成育を阻止できる様、前記点眼液中における細菌成育
    を阻止するに充分な量のパラヒドロキシ安息香酸低級ア
    ルキル系防腐剤を前記点眼液に添加することからなる点
    眼液。
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