JP2948631B2 - 顔料の製造法 - Google Patents

顔料の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は顔料の製造法に関する。さらに詳しくは、二
酸化珪素により安定化された顔料の製造法に関する。
[従来の技術] 従来より、塗料、印刷インキ、化粧品、合成樹脂など
の着色に顔料が用いられている。
この顔料は、有色不透明で水、油、一般溶剤などには
溶解せず、粉末(通常、0.1〜20μmの粒子)の分散状
態のままで塗膜中に存在し着色するものである。
またこの顔料は、その成分の相違によって無機顔料と
有機顔料とに分けられる。
無機顔料は、無機化合物であって、天然産のものと人
工のものとがある。この無機顔料は一般に変色しにくい
ので、塗料に多く用いられる。しかしながら、色の数は
限られていて、とくに冴えた色は得難い。一般的に無機
顔料は、化学的に安定であるが、中には亜鉛華、鉛白、
赤口黄鉛、亜鉛末、亜酸化鉛粉のように容易に酸性物質
と反応し、劣化するものもある。さらに、カドミウムや
クロムを含むものについては、公害問題の点から使用が
制限されるものもでてきている。
一方、有機顔料は有機化合物を主体とする顔料であっ
て、その多くは染料に由来するので、色の数も多く、ま
た美しく冴えた色のものがえられる。しかし、一般に光
によって退色しやすく、すなわち、耐候性が悪く、また
溶剤や油に溶解しやすいもの、ビヒクルと反応しやすい
ものなども多い、といった欠点がある。さらに、有機顔
料は、皮膚障害、発癌性など人体への安全面から、その
使用について法律的に厳しい規制が設けられ、実用上大
きな制約がある。
このため、有機顔料を無機質微小カプセル球内に封じ
込めたりすることが試みられている。しかしながら、こ
れら無機材料による保護層も厳密には多孔質であり、水
分、溶剤などから有機顔料を保護するには必ずしも充分
ではない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みなされたもの
であって、無機および有機顔料の長所を兼ね備えた顔料
およびその製造法を提供することを目的とする。すなわ
ち、耐候性、耐薬品性を有するとともに、色の数も多く
しかも冴えた色がえられる顔料およびその製造法を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の製造法は、二酸化珪素を過飽和に含む珪弗化
水素酸に有機着色剤を添加して有色二酸化珪素を析出さ
せることを特徴としている。
[実施例] 以下、本発明の顔料の製造法について説明する。
本発明の製造法は、珪弗化水素酸水溶液を二酸化珪素
で過飽和状態にする工程(第1段階)、有機着色剤の添
加(第2段階)、二酸化珪素により安定化された顔料の
析出工程(第3段階)の3工程からなっている。
第1段階では、二酸化珪素を含んだ珪弗化水素酸水溶
液を過飽和状態にして処理液を調整する。
この処理液を調整する方法はとくに限定されたもので
はなく、前記水溶液に硼酸、アルミニウム、水酸化アル
ミニウムなどを添加したり、前記水溶液を加温する方法
(温度差法)など従来より知られた種々の方法が使用で
きる。
たとえば、この処理液は、珪弗化水素酸水溶液に二酸
化珪素を飽和させたのち、硼酸、アンモニア水、金属ハ
ライドあるいは水素よりもイオン化傾向の大きい金属を
添加することによってえられる。あるいは、低温の珪弗
化水素酸水溶液に二酸化珪素を飽和させたのち、この水
溶液の温度を上昇させることによってもうることができ
る。
ここで使用する珪弗化水素酸水溶液の濃度は、1.0モ
ル/以上、望ましくは1.5〜4.0モル/である。1.0
モル/未満であれば、緻密で良質な二酸化珪素粒子の
作製が困難である。
また、温度差法によるばあいの温度差は10℃以上とす
る。この範囲より小さいと、粒子の析出が非常に遅くな
る。
第2段階では、前記処理液に有機着色剤が添加され
る。
この有機着色剤は、通常水またはメタノール、エタノ
ールなどの水溶性溶剤にとかしたり、分散させてから添
加するが、水溶性のものにあっては、直接添加すること
もできる。本発明で使用できる有機着色剤には、染料、
分散染料、レーザー用色素などがある。その具体例を第
1表に示す。
第3段階では、有機着色剤が添加された処理液から二
酸化珪素で安定化された顔料粒子を析出、沈殿させる。
このばあいの処理液の温度は、15〜60℃であればよい
が、25〜60℃とするのが望ましい。
この温度範囲未満であれば、粒子の析出が遅くなり、
またこの温度範囲を超えれば、溶液から四弗化珪素蒸気
の発生がはげしくなり、作業環境の悪化を招き、いずれ
も好ましくない。
えられた有色二酸化珪素(顔料)は無機および有機顔
料の長所を兼ね備え、しかも溶剤に混ぜて従来の顔料と
同様に塗布することができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本
発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 第2表に示す染料を蒸留水に室温にて溶解させ、5重
量%または飽和の添加溶液とした。また、シリカゲルを
飽和させた珪弗化水素酸水溶液100ccに、0.5モル/の
硼酸水溶液を8cc加えたもの、あるいは前記珪弗化水素
酸水溶液100ccに、金属アルミニウム0.4g溶解させたも
のを処理液とした。この処理液100ccをビーカーに取
り、各々の染料1ccずつを添加撹拌し、35℃の水浴上に
セット、加温した。この溶液を16時間保持したところ、
各々の色彩を呈する二酸化珪素の沈澱が作製された。こ
の沈澱をろ過、水洗したのち取り出し、オーブンにて乾
燥した。
第1図はこのようにしてえられた顔料の粒子構造を示
す電子顕微鏡写真である。
えられた顔料の粒径および色調を第2表に示す。な
お、二酸化珪素粒子の粒径は走査型電子顕微鏡にて測定
した。
また、これら二酸化珪素粒子を99.5%エタノール溶液
の中に24時間浸漬したが、有機染料の溶出はみられなか
った。
実施例2 第3表に示すレーザー用色素(蛍光色素)をエタノー
ルに室温にて溶解させ、5重量%または飽和の添加溶液
とした。
また、シリカゲルを飽和させた珪弗化水素酸水溶液10
0ccに、0.5モル/の硼酸水溶液を8cc加えたもの、あ
るいは前記珪弗化水素酸水溶液100ccに、金属アルミニ
ウム0.4g溶解させたものを処理液とした。この処理液10
0ccをビーカーに取り、各々のレーザー用色素(蛍光色
素)1ccずつを添加撹拌し、35℃の水浴上にセット、加
温した。この溶液を16時間保持したところ各々の色彩を
呈する二酸化珪素粒子の沈澱が作製された。この沈澱を
ろ過、水洗した後取り出し、オーブンにて乾燥した。
えられた粒子の粒径および色調を第3表に示す。な
お、二酸化珪素粒子は走査型電子顕微鏡にて測定した。
また、各々のレーザー用色素(蛍光色素)を含む二酸
化珪素粒子をペレット状にし、これらの蛍光スペクトル
を観察した結果、蛍光顔料として機能を発現できること
が確認された。さらに、二酸化珪素成膜後の基板を99.5
%エタノール溶液の中に24時間浸漬したが、レーザー用
色素の溶出はみられなかった。さらに、塩酸、硫酸など
の酸性溶液中に24時間浸漬したが、色素の溶出・変色、
粒子の溶解などの変化はみられず、同様に有機溶媒や油
などに浸漬しても変化はみられなかった。
実施例3 第4表に示すレーザー用色素(蛍光色素)を蒸留水に
室温にて溶解させ、5重量%または飽和の添加溶液とし
た。
また、シリカゲルを飽和させた珪沸化水素溶液100cc
に、0.5モル/の硼酸水溶液を8cc加えたもの、あるい
は、前記珪沸水素酸溶液100ccに、金属アルミニウム0.4
g溶解させたものを処理液とした。この処理液100ccをビ
ーカーに取り、各々のレーザー用色素(蛍光色素)1cc
ずつを添加撹拌し、35℃の水溶上にセット、加温した。
この溶液を10時間保持したところ各々の色彩を呈する二
酸化珪素粒子の沈澱が作製された。この沈澱をろ過、水
洗したのち取り出し、オーブンにて乾燥した。
えられた粒子の粒径および色調を第4表に示す。な
お、二酸化珪素粒子の粒径は走査型電子顕微鏡にて測定
した。
また、各々のレーザー用色素(蛍光色素)を含む二酸
化珪素粒子をペレット状にし、これらの蛍光スペクトル
を観察した結果、蛍光顔料として機能を発現できること
が確認された。さらに、二酸化珪素成膜後の基板を99.5
%エタノール溶液の中に24時間浸漬したが、レーザー用
色素の溶出はみられなかった。さらに、塩酸、硫酸など
の酸性溶液中に24時間浸漬したが、色素の溶出・変色、
粒子の溶解などの変化はみられず、同様に有機溶媒や油
などに浸漬しても変化はみられなかった。
実施例4 分散染料ダイヤセリトン ファスト レッドを蒸留水
に室温にて分散させ、5重量%の添加溶液とした。
また、シリカゲルを飽和させた珪沸化水素酸水溶液10
0ccに、金属アルミニウム0.4g溶解させたものを処理液
とした。この処理液をビーカーに取り、前記分散染料1c
cを添加撹拌し、35℃の水浴上にセット、加温した。こ
の溶液を16時間保持したところ赤色の色彩を呈する二酸
化珪素粒子の沈澱が作製された。この沈澱をろ過、水洗
した後取り出し、オーブンにて乾燥した。
作製された二酸化珪素粒子は赤色を示し、粒径は走査
型電子顕微鏡で測定したところ、約1.5μmであった。
また、この二酸化珪素粒子を99.5%エタノール溶液の
中に24時間浸漬したが、有機染料の溶出はみられなかっ
た。さらに、塩酸、硫酸などの酸性溶液中に24時間浸漬
したが、色素の溶出・変色、粒子の溶解などの変化はみ
られず、同様に有機溶媒や油などに浸漬しても変化はみ
られなかった。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の製造法によれば、無機
および有機顔料の長所を兼ね備えた顔料をうることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1でえられた顔料の粒子構造を示す電子
顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−138114(JP,A) 特開 昭63−258957(JP,A) 特開 平3−271112(JP,A) 特公 平7−94615(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09C 3/12 C09C 1/28 C01B 33/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化珪素を過飽和に含む珪弗化水素酸に
    有機着色剤を添加して有色二酸化珪素を析出させること
    を特徴とする顔料の製造法。
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