JP2948330B2 - タンク酸化湿式脱硫方法 - Google Patents

タンク酸化湿式脱硫方法

Info

Publication number
JP2948330B2
JP2948330B2 JP2412869A JP41286990A JP2948330B2 JP 2948330 B2 JP2948330 B2 JP 2948330B2 JP 2412869 A JP2412869 A JP 2412869A JP 41286990 A JP41286990 A JP 41286990A JP 2948330 B2 JP2948330 B2 JP 2948330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbent
signal
amount
tank
desulfurization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2412869A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04222620A (ja
Inventor
直彦 鵜川
沖野  進
徹 高品
雅和 鬼塚
井上  健治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2412869A priority Critical patent/JP2948330B2/ja
Publication of JPH04222620A publication Critical patent/JPH04222620A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2948330B2 publication Critical patent/JP2948330B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排煙脱硫方法に関し、特
に排煙脱硫装置の循環タンクに空気を通気するタンク酸
化方式湿式石灰石膏法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式排煙脱硫装置において、吸収液中に
有機酸を添加し、脱硫率を向上させる方法自体について
は古くから知られており、例えば特公昭51〜3763
0号公報にては酢酸カルシウム,ギ酸カルシウム,プロ
ピオン酸カルシウム等の水溶性有機酸カルシウムの添加
が脱硫率向上に寄与することが言及されている。又文献
{ Control Technology Vol 39 ,No.9 p 1262 ( Sep
tenber 1989 ) }によればギ酸を添加し、脱硫率の向上
を計っていることが紹介されている。又、二塩基酸(以
後、DBAと略称)添加法については米国で実用化さ
れ、例えば American Chemical Society p 267( 1982
) 等多くの文献に紹介されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】有機酸を吸収剤に添加
する際、従来は下記の点が問題にされている。 (1) 有機酸の自己分解又は亜硫酸カルシウム,石膏等結
晶へのかみ込みによる損失 (2) 臭気,排水中のCOD増加等の二次公害発生の懸念 (1)については損失分の有機酸を外部より供給する必要
があるため、ランニングコストの増大から、有機酸添加
による脱硫率向上の効果を相殺してしまう場合もある。 (2)については添加する量が多い場合には問題となる。
例えば文献{近藤,山崎 第7回下水道研究発表会講演
要旨(1970)}によれば各種有機化合物の化学的酸
素消費量(COD)が示されており、これによれば例え
ばギ酸2000mg/lを含む吸収液のCOD(Mn)は
98mg/lにもなると計算される。本発明は上記従来の
不具合を解決した湿式脱硫方法を提供しようとするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は石灰石を吸収剤
とし、吸収剤循環用タンク内に酸化用空気散気装置を具
備した湿式排煙脱硫装置によるタンク酸化湿式脱硫方法
において、該排煙脱硫装置に供給される二酸化イオウ量
を検知し、該検知量があらかじめ定めた値を越えたとき
にのみ該吸収剤中に有機二塩基酸を添加し、かつ該吸収
液中の該有機二塩基酸濃度を該排煙脱硫装置にて吸収さ
れる二酸化イオウ量と該吸収液の循環流量との比に基づ
いて調整することを特徴とするタンク酸化湿式脱硫方法
である。
【0005】
【作用】以下、本発明の作用を図1を参照しながら詳述
する。二酸化イオウ(SO2 ) を含む排ガスは排ガスラ
イン1より吸収塔2に導入され、SO2 がガス中より除
去された後、処理ガスはライン3より排出される。吸収
塔2の下部には吸収液スラリーを保有する吸収剤循環用
タンク4が設けられ、散気装置5にはライン6より酸化
用空気が供給される。図1には散気装置5として攪拌機
と一体となったものを示したが、この例に限定されるも
のではなく、吸収剤循環用タンク4の底部付近に固定し
た通気管を使用するいわゆる固定式散気装置等の適用も
可能である。吸収液スラリーは吸収剤循環用タンク4か
ら吸収液ポンプ7により吸収塔2上部に循環される。
【0006】排ガスライン1にはSO2 濃度検出器8と
ガス流量検出器9が設置されており、両者の信号は演算
器12に送られ、ここで乗算演算が行われ、吸収塔2に
導入されるSO2 量の信号が得られる。このSO2 量の
信号があらかじめ定められた値より大のときのみ、該S
2量の信号は演算器13に送られ、ここで吸収液ポン
プ7で循環される吸収液スラリーの循環流量検出器10
より送られる吸収液循環流量の信号と次の演算を行い、
両者の比に比例した信号xを得る。 信号x=k・(吸収塔に送られるSO2 量の信号)/
(吸収液循環流量の信号)・・・ (1) kはあらかじめ定めた比例定数である。
【0007】信号xと吸収液ポンプ7で循環される吸収
液スラリー中のDBA濃度検出器11からの信号は演算器
14に送られ、ここで両者の差分信号yが演算される。 信号y=(信号x)−(DBA濃度検出器11からの信
号) ・・・ (2)
【0008】信号yは調節器15に送信され、ここで信
号yに応じてバルブ15の開閉信号を出す。すなわち、
信号yが正の値を示せばバルブ15を開とし、ゼロまた
は負の値を示すときにはバルブ15を全閉とする。
【0009】DBA貯蔵タンク15からはバルブ15を
通じてDBAが吸収剤循環タンク4に供給される。なお
上記 (1)式の演算において、吸収塔2に送られるSO2
量の信号は吸収塔2にて吸収されるSO2 量に近似的に
等しいとして (1)式を採用したが、勿論、吸収塔2の前
後のSO2 濃度差から、吸収塔2に於けるSO2 の吸収
量を算出することも可能である。
【0010】吸収液スラリーの一部はポンプ17によっ
て抜き出され、シックナー18に供給される。シックナ
ー18により、スラリー中の石膏を主体とする固型分が
濃縮されたアンダーフローは固液分離装置19に送ら
れ、石膏20とろ液に分けられ、ろ液はろ液タンク21
を経由して吸収剤循環タンク4に循環される。該循環タ
ンク4には吸収剤である石灰石粉がライン22より供給
される。また、シックナー18の上澄液は排水ライン2
3より系外に排出される。
【0011】上記本発明の構成により、ライン1により
吸収塔に導入されるSO2 が高値となり、吸収塔2での
脱硫性能を超過するときのみにDBAが投入され、脱硫
率を維持することが可能となると共に、SO2 の吸収量
と循環液量との比に基づいて吸収液中のDBA濃度を調
整することで過剰なDBAの消費を防ぎ、DBAの損失
と排水中のCOD増加等の不都合を解消する。
【0012】さらに本発明者らはDBAの添加により吸
収剤循環用タンク4内に設置された散気装置5の酸化能
力が格段に高くなる新しい事実も同時に見出している。
すなわち、SO2 の吸収量が増加し、散気装置5の酸化
能力が不足する場合にも本発明のDBAの添加により酸
化能力が増大し石膏への酸化が支障なく行われる。
【0013】
【実施例】以下、図1に示したフローに従った本発明の
1実施例を説明する。小型微粉炭焚き炉からの排ガスを
分取し、図1に示したフローのタンク酸化湿式脱硫法に
よって処理した。排ガス分取流量は200Nm3 /h及び
300Nm3 /hとし、2時間毎に変動させた。被処理排
ガスの温度熱交換器によって、吸収塔2入口排ガスの
入口温度110℃とし、フライアッシュ濃度はサイクロン
とバグフィルターにより約50mg/m3Nに調整されてお
り、入口SO2 濃度は約3000ppm であった。
【0014】二塩基酸として、この実施例ではアジピン
酸を使用し、ガス量が300Nm3 /h以上、すなわちS
2 量が40 mol/h以上となったときのみSO 2 量の
信号が演算器13に送られるよう演算器12を設定し
た。演算器13では演算器12からの信号と循環流量の
信号に基づいて式(1) により信号xが求められる。循環
流量をVm 3 /hとすればSO 2 量が40 mol/hのと
きの信号x=40/V・k(mmol/l)となる。この信
号xとDBA濃度検出器からの信号に基づいて式(2) に
より信号yが演算される。 この実施例では後述のように
SO 2 濃度3000ppm 、SO 2 吸収量/循環流量=
5.0mmol/lのときのデータである図3から、アジピ
ン酸の濃度を5mmol/lに設定しているので、循環流量
は8m 3 /hであり、信号y=5k−5(mmol/l)と
なる。このときの信号yが0となるように制御するので
5k−5=0、k=1である。
【0015】この条件で処理したときのガス流量,脱硫
率,吸収液の酸化率及び吸収液中アジピン酸の濃度の
経時変化状態を図2に示した。脱硫率の変動は極めて少
なく、かつ95%以上の高い値が維持された。また酸化
率はガス量の変動にもかかわらず99.5%以上で安定
していた。アジピン酸濃度は設定値である5mmol/l付
近に安定して保たれた。
【0016】この実施例では図3に示す吸収液中のアジ
ピン酸濃度と脱硫率の関係を示す結果に基づいてアジピ
ン酸の添加が脱硫率の向上に最も大きく寄与しかつ過剰
な濃度とならないよう吸収液中のアジピン酸濃度は5mm
ol/lを設定値としたものである。この設定値は(吸収
塔で吸収されるSO2 量)/(吸収液循環量)の値に一
致する。
【0017】
【比較例】前記実施例と同一の装置、ガス条件にてアジ
ピン酸の添加を中止して運転を行い、前記実施例と同じ
性能の経時変化を測定し、図4にその結果を示した。脱
硫率の変動が激しく、かつガス流量が増大してときの脱
硫率低下が顕著であった。脱硫率は85%まで低下し、
また、ガス流量が増大した場合に酸化率は95.5%まで
低下し、吸収液中に55mmol/lの亜硫酸が検出され
た。
【0018】
【発明の効果】以上、示したように本発明によれば、D
BAの添加量を調整することにより安定して高脱硫率と
高酸化率を維持することができる。また吸収液中のDB
A濃度をもっとも効果のある範囲に調整することで過剰
なDBAの消費を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の説明図
【図2】本発明の一実施例の効果を示す図表
【図3】本発明の一実施例の効果を示す図表
【図4】本発明に対する比較例の効果を示す図表
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 雅和 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 井上 健治 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−8115(JP,A) 特開 昭53−123395(JP,A) 特開 平2−169011(JP,A) 特開 昭59−160519(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 53/50 B01D 53/77

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰石を吸収剤とし、吸収剤循環用タン
    ク内に酸化用空気散気装置を具備した湿式排煙脱硫装置
    によるタンク酸化湿式脱硫方法において、該排煙脱硫装
    置に供給される二酸化イオウ量を検知し、該検知量があ
    らかじめ定めた値を越えたときにのみ該吸収剤中に有機
    二塩基酸を添加し、かつ該吸収液中の該有機二塩基酸濃
    度を該排煙脱硫装置にて吸収される二酸化イオウ量と該
    吸収液の循環流量との比に基づいて調整することを特徴
    とするタンク酸化湿式脱硫方法。
JP2412869A 1990-12-25 1990-12-25 タンク酸化湿式脱硫方法 Expired - Fee Related JP2948330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2412869A JP2948330B2 (ja) 1990-12-25 1990-12-25 タンク酸化湿式脱硫方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2412869A JP2948330B2 (ja) 1990-12-25 1990-12-25 タンク酸化湿式脱硫方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04222620A JPH04222620A (ja) 1992-08-12
JP2948330B2 true JP2948330B2 (ja) 1999-09-13

Family

ID=18521614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2412869A Expired - Fee Related JP2948330B2 (ja) 1990-12-25 1990-12-25 タンク酸化湿式脱硫方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2948330B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3104171A1 (en) * 2015-06-12 2016-12-14 General Electric Technology GmbH Dibasic acid sensor and method for continuously measuring dibasic acid concentration in a substance
US10113989B2 (en) 2011-10-07 2018-10-30 General Electric Technology Gmbh Sulphite sensor and method for measuring sulphite concentration in a substance

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10113989B2 (en) 2011-10-07 2018-10-30 General Electric Technology Gmbh Sulphite sensor and method for measuring sulphite concentration in a substance
EP3104171A1 (en) * 2015-06-12 2016-12-14 General Electric Technology GmbH Dibasic acid sensor and method for continuously measuring dibasic acid concentration in a substance
CN106248765A (zh) * 2015-06-12 2016-12-21 通用电器技术有限公司 用于连续地测量物质中的二元酸浓度的二元酸传感器和方法
US10416105B2 (en) 2015-06-12 2019-09-17 Alstom Technology Ltd. Dibasic acid sensor and method for continuously measuring dibasic acid concentration in a substance

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04222620A (ja) 1992-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1333103C (en) Removal of hydrogen sulfide from sour water
US2090142A (en) Wet purification of gases
JP3268127B2 (ja) 亜硫酸塩の酸化制御方法
US20180194642A1 (en) Water treatment system, power generation plant, and method for controlling water treatment system
RU2144510C1 (ru) Анаэробное удаление соединений серы из сточных вод
CA2239390A1 (en) Desulfurization process for flue gases
JP2948330B2 (ja) タンク酸化湿式脱硫方法
SE450627B (sv) Forfarande och anleggning for vat-torr rening av rokgaser
JPH0947790A (ja) 排煙脱硫排水の処理方法
US6033639A (en) Method for cleaning process gases
JP3337382B2 (ja) 排煙処理方法
JP2934549B2 (ja) 排ガスの処理方法
JPH09248420A (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP3870445B2 (ja) 生物処理装置
JPH0218129B2 (ja)
JPH11262628A (ja) 排煙脱硫装置
JP2006021119A (ja) 流体処理方法及び流体処理システム
JP3089209B2 (ja) 排煙処理設備の防食方法
JPH0929058A (ja) 脱硫排水の石炭灰固化処理方法
JPH07204459A (ja) 吸収液中の亜硫酸カルシウムの酸化制御方法
JPH0716425A (ja) 排煙脱硫方法
JPS625027B2 (ja)
JP3322515B2 (ja) 排煙処理システム
JP2607871B2 (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP2000015051A (ja) 排煙脱硫装置の吸収塔ブリード液流量制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990601

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees