JP2947967B2 - アセトアルデヒドの製造方法 - Google Patents

アセトアルデヒドの製造方法

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JP2947967B2 JP3104155A JP10415591A JP2947967B2 JP 2947967 B2 JP2947967 B2 JP 2947967B2 JP 3104155 A JP3104155 A JP 3104155A JP 10415591 A JP10415591 A JP 10415591A JP 2947967 B2 JP2947967 B2 JP 2947967B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】アセトアルデヒドは酢酸、無水酢
酸、ケテン、ジケテンおよびブタノール等の製造原料と
なり、また有機溶媒等への利用も多く、有機工業薬品の
製造分野において極めて重要な物質である。
【0002】本発明は、イオン伝導体上に2種の金属成
分(パラジウム、ルテニウムおよびこれらの化合物)を
混合したものを添着し、これを触媒としてエチレンを酸
化してアセトアルデヒドを製造する方法に関する。さら
に詳しくは、エチレン、水及び酸化性物質の混合物を上
記イオン伝導体上にパラジウム成分とルテニウム成分の
混合されたものが添着された触媒上に接触させることに
よるアセトアルデヒドの製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】アセトアルデヒドはこれまでアルコール
の脱水素、アセチレンの水和、エタンの酸化、エチレン
の酸化等の方法で製造されてきた。その内でも、塩化パ
ラジウムと塩化銅よりなるレドックス系触媒を用いて
の、いわゆるワッカー法によるエチレンの直接酸化法は
工業的に重要なアセトアルデヒドの製造方法である。こ
の方法は工業的にはチタン等の高級耐蝕材質の反応器を
用いて、触媒量の塩化パラジウムと大過剰の塩化銅を含
む塩酸水溶液中にガス状のエチレンおよび酸素または空
気を吹き込む方法で行われているが、a)均一系の反応
であるため、生成物と触媒を分離する必要がある。b)
塩化パラジウム、塩化銅といった塩化物触媒に塩酸を添
加して反応させるので、反応器の腐食が激しく、また、
含塩素化合物が副生する。などの問題点がある。
【0004】また、電極に電圧を印加して電気化学的に
オレフィンを酸化してアルデヒド、ケトン等のカルボニ
ル化合物を得る方法が知られているが、二酸化炭素など
の副生物が多く生成し、目的物の選択性は低い。さら
に、電圧を印加せずに燃料電池システムを利用して有用
な化学物質を合成しようとする試みも最近行われてお
り、例えば、ElectroChimica Act
a. Vol.32 No8,pp1137−1143
(1987)にはポリベンズイミダゾールのフィルムの
間にリン酸水溶液を流し、その両側に設けたパラジウム
電極の一方にプロピレンのみを流し、他方に酸素を流す
方法が記載されているが、アノード室から得られる生成
物はアクロレイン、アクリル酸、二酸化炭素などであ
り、アセトンの生成は殆どない。また同様な燃料電池シ
ステムによりエチレンからアセトアルデヒドを製造した
例としては、本発明者が先に出願した特願昭63−24
6062のみである。この出願特許においては、両触媒
電極はイオン伝導体膜により隔てられており、且つエチ
レンと酸素は混合しない、隔膜式燃料電池システムによ
り製造されている。本発明はこの発明からさらに鋭意検
討を行った結果、上記燃料電池システムを用いず、且つ
燃料電池システムにおけるアノード触媒成分およびカソ
ード触媒成分を混合しこれをイオン伝導体に添着させる
のみでも極めて高いアセトアルデヒドの生成能力を有し
ていることを発見し、本発明を完成させるに到った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イオン伝導
体上にパラジウムおよび/またはパラジウム化合物とル
テニウムおよび/またはルテニウム化合物という異なる
2種の金属成分の混合物を添着させたものを触媒として
エチレンと水からアセトアルデヒドを選択的に製造する
ことにより、従来の製造方法における生成物と触媒の分
離、材質腐食、含塩素化合物の副生等問題点を解決する
ものであり、加えて、従来の燃料電池システムが有した
隔膜等の複雑な反応装置および形態等を解決するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はイオン伝導物質
上に、パラジウム金属および/またはパラジウム化合物
と、ルテニウムおよび/またはルテニウム金属の化合物
のそれぞれの金属成分から少なくとも1種以上選ばれる
異種金属および/または異種金属化合物の混合物を添着
した触媒上にエチレン、水および酸素もしくは酸化性化
合物の混合物を接触させ、全く新しい触媒系を用いてア
セトアルデヒドを高選択率製造する方法である。
【0007】本発明方法において用いられる酸化性化合
物としては、本発明の触媒電極上で水素と反応できる化
合物であるならばいずれも使用できるが、一般的には酸
素または空気が用いられる。さらに必要に応じてはこれ
らを他の媒体で希釈して使用することもできる。また、
酸化性化合物として被還元性化合物を用いて、同時に水
素化反応も行わせることも可能である。
【0008】本発明方法においてはイオン伝導体上にパ
ラジウムおよび/またはパラジウム化合物の群から選ば
れた少なくとも1種以上とルテニウムおよび/またはル
テニウム化合物の群から選ばれた少なくとも1種以上を
混合させたものを添着させる必要がある。また上記の金
属の化合物としては、金属ハロゲン化物、金属硝酸塩、
金属硫酸塩、金属酸化物、金属リン酸塩、金属アンモニ
ウム化合物、金属アセチルアセトン、金属酢酸塩、金属
カルボニル化物等が挙げられる。本発明方法においては
無論これらの化合物のみに限定されるものではない。
【0009】また、これらの異なる金属群からおのおの
少なくとも1種以上選ばれた混合物を例えばグラファイ
ト、活性炭、カーボンウィスカー等に混合もしくは担持
して使用することもできる。さらに、これら混合物を種
々のバインダー、例えばテフロン等を混合して加熱成形
してこれをイオン伝導体に添着させて使用することも可
能である。しかしながら、本発明方法はこれら調製方
法、成形方法のみに限定されない。
【0010】本発明方法で用いられるイオン伝導体とし
てはリン酸、塩酸、硫酸などのプロトン酸、ヘテロポリ
酸、H−モルデナイト、H−モンモリロナイト、リン酸
ジルコニウム等のプロトン伝導体として知られている固
体電解質、SrCeO3を母体としたペロブスカイト型
固溶体等が使用できる。また、パーフルオロカーボンの
ような含フッ素高分子をベースとし、これにスルホン酸
基あるいはカルボン酸基の一種または二種を導入したも
の、例えばナフィオン(Du Pont社の登録商標)
も使用できる。リン酸等の液体はシリカウール等に含浸
させて使用したり、イオン透過性のフィルターまたは膜
ではさんで使用することもできる。本発明方法において
供給されるエチレン、水及び酸化性化合物は通常、気体
もしくは液体であり、必要に応じて不活性な媒体(液
体、気体)に溶解、混合等により希釈させて触媒電極と
接触させることも可能である。反応温度は通常−20℃
から200℃であり、特に−5℃から150℃が好まし
い。さらに、反応は一般に常圧で行われるが、必要に応
じて加圧または減圧下でも実施することが可能である。
反応生成物は通常の蒸留等の方法により分離、精製して
高純度のアセトアルデヒドを得ることができる。
【0011】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明す
る。しかしながら、反応方法や反応装置は例示的なもの
であり、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。
【0012】ディスク状のシリカウール(厚さ1.0m
m,直径21mm)に85%リン酸水溶液を含ませ、こ
のディスク上にグラファイト粉末30mg、テフロン粉
末5mg、金属ルテニウム粉末20mgおよびパラジウ
ム黒粉末20mgをよく混合した後、ホットプレス法に
よりシート状に成形したものを添させたものを取り付け
た容器内へ反応温度80℃でエチレン、酸素、水蒸気を
それぞれ16ml/分、4ml/分、4.89ml/分
となる混合ガスを供給してエチレンの部分酸化反応を行
った。結果は表1に示したようにアセトアルデヒドが好
収率で生成し、その際に二酸化炭素の生成は認められな
かった。
【0013】比較例1 実施例で用いたディスク上にパラジウム20mg、グラ
ファイト50mgおよびテフロン粉末5mgをよく混合
したものを実施例と同様な方法でシート状としたものを
添着させこれを触媒とした以外は実施例と同一の条件で
エチレンの部分酸化反応を行った。結果は表1に示した
ようにアセトアルデヒドの生成量は極端に低下した。
【0014】比較例2 実施例で用いたディスク上にルテニウム20mg,グラ
ファイト50mgおよびテフロン粉末5mgをよく混合
したものを実施例と同様な方法でシート状としたものを
添着させ触媒として用いた以外は総て実施例と同一の条
件でエチレンの部分酸化反応を行った。結果は表1に示
したように、酸化反応は進行せず原料であるエチレンを
回収したのみであった。
【0015】比較例3 実施例で用いたディスクを用いないでパラジウム20m
g、グラファイト50mgおよびテフロン粉末5mgの
混合物を実施例と同様な方法でシート状としたものを触
媒としてその他は総て実施例と同一の条件でエチレンの
部分酸化反応を行った。結果は表1に掲げたように、ア
セトアルデヒドの生成量は比較例1よりもさらに低下し
た。
【0016】以上のことから、本発明方法においては、
エチレンの部分酸化反応によるアセトアルデヒドの製造
反応の触媒として、パラジウム成分およびルテニウム成
分とイオン伝導体が共に必要であることが分かる。
【0017】
【表1】 ─────────────────────────────────── 触媒 生成速度(マイクロモル/分) アセトアルデヒド 二酸化炭素 ─────────────────────────────────── 実施例 Pd−Ru−Gr 3.18 0 /リン酸ディスク 比較例1 Pd−Gr/リン 0.64 0.05 酸ディスク 比較例2 Ru−Gr/リン 0 0 酸ディスク Pd−Ru 0.01 0.04 ─────────────────────────────────── 但し、Pdはパラジウム金属、Ruはルテニウム金属、
Grはグラファイトを表す。
【0018】
【発明の効果】本発明方法は従来のワッカー法による製
造方法に比較して、a)不均一反応であるため、生成物
と触媒の分離が極めて容易である。b)腐食性の塩化物
を使用しないため、反応装置が安価かつ簡単にできる。
c)含塩素化物等の副生物がない。d)従来の燃料電池
型反応装置に比較して極めて単純な構造であり、且つ操
作も容易である。などの多くの利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 27/25 B01J 27/25 X C07C 45/28 C07C 45/28 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン伝導体物質上にパラジウム金属お
    よびパラジウム化合物から選ばれた少なくとも1種以上
    とルテニウムおよびルテニウム化合物から選ばれたなる
    少なくとも1種以上からなる混合物を添着させ、これに
    エチレン、水および酸化性化合物の混合物を接触させる
    ことを特徴とするアセトアルデヒドの製造方法。
  2. 【請求項2】 金属化合物が金属ハロゲン化物、金属硝
    酸塩、金属硫酸塩、金属酸化物、金属水酸化物、金属リ
    ン酸塩および金属アンモニウム塩から選ばれた少なくと
    も1種以上の化合物である請求項1に記載の方法
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JP4846625B2 (ja) * 2007-03-02 2011-12-28 三菱レイヨン株式会社 パラジウム含有触媒、その製造方法、およびα,β−不飽和カルボン酸の製造方法

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