JP2947486B2 - 2軸延伸ポリマー材料の成形製品を製造する方法及び装置 - Google Patents

2軸延伸ポリマー材料の成形製品を製造する方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の属する分野 この発明は、かなりの高温でも寸法形状的に安定な平
坦な表面あるいは明確な輪郭を有するテレフタレートの
容器状又はチューブ状の製品を形成するための改良され
た装置及び方法、並びにこれにより造られた製品に関す
る。特にこの発明は優れた形状的、熱的及び光学的な特
性を有するチューブ状ベルト及び開口端を持つ容器に関
する。
発明の背景 ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリエチレンテレ
フタレート(「PET」)のような熱可塑性飽和線状ポリ
マーの分子延伸及び熱収縮に関する従来技術は広範囲な
ものである。従来技術では非延伸熱可塑性フィルム又は
チューブが線状ポリマー鎖を延伸させるため延伸温度ま
で加熱され「伸張」されることはよく知られている。こ
の延伸は伸張方向における材料の強度を増加させる。非
延伸線状重合体のフィルムを互いに直角方向の2方向に
同時に又は順番に伸張することにより、全ての方向に同
じ優れた特性を有する材料が得られる。このような生成
物は2軸延伸を有するものとして知られている。2軸延
伸熱可塑物は張力及び弾性係数が増すことを含め多数の
好ましい特性を有する。
延伸可能な熱可塑性物には一般的に2つのカテゴリが
ある。ポリエチレン及びポリプロピレンのようなモノ−
1−オレフィンは結晶性(crystalline)ポリマーであ
る。他の熱可塑性物、代表的にはPFT、は結晶性(cryst
allizable)ポリマーである。結晶化ポリマーは、その
材料の延伸温度よりも高く加熱することにより結晶形に
変成することができるアモルフォス又は非結晶性固体状
で生成される。結晶化ポリマーを結晶化するのに必要な
時間はその温度及び要求される結晶度に依存する。延伸
化され、その後結晶化されたポリマーは、そのヒートセ
ット能ゆえに結晶性ポリマーの熱寸法安定性を高いもの
とする。
結晶化ポリマーのヒートセットに用いられる温度は、
生成物がポリマーを非延伸形に緩和させないように加熱
される最高の温度である。
PETの場合には2軸伸張が行われる最適延伸温度範囲
は80℃と110℃の間である。例えば、スカーレットによ
る米国特許第2,823,421号は、温度範囲80℃−90℃で元
の長手方向幅の3.25倍にPETのアモルフォスフィルムを
延伸させる方法について述べている。フィルムの温度は
その後直角方向に伸ばされる前に95℃−110℃に上げら
れる。その後生成した2軸延伸フィルムは150℃−250℃
の温度範囲にヒートセットされる。
ヒートセットの間、延伸PETの温度を上げることはフ
ィルムの型を「セット」することになるが、テンティン
グフレーム、モールドあるいは空気圧のような何かの手
段によって制限されなければ、フィルムはヒートセット
プロセスの間大きく収縮することになる。また、延伸結
晶性ポリマーも加熱されて収縮する。
ユニークな特性を持つ生成物を形成することの可能な
延伸結晶性及び延伸結晶化ポリマーの熱収縮特性がこの
発明によって見いだされた。いずれのグループのポリマ
ーについても、熱収縮の間にある製品に付与された形状
は、それが室温に冷却された後もその製品より維持され
る。結晶性ポリマーは延伸温度よりも高い温度で加熱さ
れるとその形状を失うが、結晶化ポリマーは延伸温度よ
りも高いが融点よりも低い温度でヒートセットされう
る。
電気絶縁用の熱収縮チューブは従来技術でよく知られ
ている。写真フラッシュランプ上にハードプラスチック
被覆を施す目的でこの特質に基づいて塩化ポリビニー
ル、結晶性ポリマーの熱収縮を利用するために用いられ
るプロセスの他の例が米国特許4,045,530号に述べられ
ている。グラベンスタインによる米国特許第2,784,456
号はボルト及びキャップ結合部を覆うバンドを熱収縮さ
せることによって飲料及び食物が入っているボトルをシ
ールするためにPET、結晶化ポリマーのバンドを用いる
ことが記載されている。これらの特許のいずれも、被覆
材とは独立的に後に用いることができるよう製品の形状
をモールドするような目的で熱収縮プロセスの利用する
ことについては開示していない。
また、PETのような結晶化ポリマーは非延伸の形でヒ
ートセットされる。その延伸温度範囲よりも高くアモル
フォスPETの温度を上げることにより、目標物の形状は
セットされ、強く固いが多少不安定な材料が生み出され
る。ヒートセットされた非延伸PETはミルク状の白色で
半透明であり、200℃−250℃の温度範囲に加熱してその
物理的な構造を維持する。
延伸可塑物の優れた強度特性ゆえに、これらの材料よ
り成る商業ベースの多数の生成物が存在する。例えば、
炭酸飲料の2リットルボトルに一般に用いられているも
のは一般に延伸PETからつくられる。
2軸延伸熱可塑性物よりなる開口容器を効率的につく
るためのプロセス及び装置に関する特許は数多い。例え
ば、米国特許第4,711,624号(ワトソン)、米国特許第
4,381,279号、第4,405,546号及び第4,264,558号(ヤコ
ブソン)、米国特許第4,563,325号及び第3,532,786号
(コフマン)、及び米国特許第3,412,188号及び第3,43
9,380号(スィーフルース)がある。
容器を形成するのに最も多く記述されている方法は、
注入モールディングとブロー成形をミックスしたものを
用いている。この手法によれば溶融熱可塑性溶液はパリ
ソン又はプレフォームを形成するためにモールド中に注
入モールドされる。パリソンは典型的には注入モールド
から除去され、雌型モールドの中に又は囲まれて設置さ
れる。パリソン温度は延伸温度範囲内におかれ、その時
点でパリソンは熱可塑物を2軸に延伸させ最終形状に仕
上げるために雌型モールドにブロー成型される。
この2ステップのプロセスを用いることでいくつかの
利点がある。容器のネック(首)部に用いられるパリソ
ンの部分は回転栓に必要なリビング(ribbing)のよう
な複雑な構造をとるよう注入モールドされる。このネッ
ク部分は、その形状がブロー成型の間も保持されるよう
な位置におかれる。
成形後、ブロー成型された容器はその形状を維持する
ように室温まで冷却される。結晶化ポリマーを用いる場
合には、容器は冷却に先立ちより高い温度でヒートセッ
トされる。ヒートセットが望まれる場合、加熱中の収縮
を防ぐために正の圧力が維持される。この一般的なタイ
プの装置と方法の例として米国特許第4,108,937号が参
照される。
他の一連の特許は熱可塑性シートのブロー成形あるい
はプラグ成形について述べている。シートのブロー成型
はシート状の熱可塑性材料がモールド(型)上にわたっ
て締め付けられ、延伸温度に加熱され、その後、正の圧
力の作用でモールド形に合わせられる。プラグ成型では
雄型がコンフォメートョナルプロセスをアシストするの
に用いられる。米国特許第4,420,454号(カワグチ)は
2軸延伸容器を生産するためにブロー成型に続くプラグ
成型方法について述べている。
最後の一連の特許は熱可塑性チューブの結合押し出し
及び2軸延伸について述べている。米国特許3,182,355
号(アーナウディン ジュニア)がその例である。
液体を入れるのに用いられる底部から加熱される熱可
塑性実験室用ビーカーあるいは他の開口容器をつくるた
めに、ビーカー又は容器の底部は薄くかつ平坦であるこ
とが不可欠である。容器内での加熱プレートから液体へ
の熱伝導を良好にするため、プレートに接触するビーカ
ーの面積が大きいほど、また、容器の底部の厚さが薄い
ほど、熱伝導はより効率的になる。しかし、現在用いら
れている熱可塑性ビーカーのどれもがそのような製品に
望まれる次の特性の全てを持っていない。
1)一般的に化学的に不活性であること;2)250℃ま
で熱的に安定であること;3)底部が平坦かつ薄いこと;
4)一般的に生産費が安価であること。
これらのプロセスに共通する他の問題は、延伸物品の
全体の寸法を厳格な基準内にコントロールすることが非
常に難しいことである。特に、同一の直径を有する円形
物あるいは同一の外周を有する非円形物を生産すること
は非常に困難である。多くの目的では、これらの寸法変
動は重要ではない。しかしながら、シームレスベルトを
生成するためにこのような手法を用いる場合に、例えば
(2軸延伸材料のチューブ断面をスライスすることによ
り行われる)精密な公差がクリティカルなものになる。
発明の要約 本発明によれば、ブロー成型された2軸延伸熱可塑性
物品は雄型上で熱収縮される。缶状あるいはビーカー状
の容器の生産にこの発明を適用する場合、非常に薄い壁
と平坦で薄い底部よりなる2軸延伸産品を生成すること
が可能である。結晶化ポリマーを用いる場合には、優れ
た熱安定特性を持つ容器を製造するために、容器はヒー
トセットされる。2軸延伸製品の最終形状を形成するた
めに熱収縮を用いることが、この発明にとってユニーク
な点である。
2軸延伸熱可塑性材の熱収縮特性を精密な寸法を生ぜ
しめるのに利用するこのプロセスは従来技術には開示さ
れていない。このプロセスにより、生成物の内面に平坦
な面、明確な輪郭及びテクスチァを形成することが可能
となり、また、現存の技術を通しては得ることができな
い改良された生成物及び新規な製品に関して多数の応用
例を得ることができる。
この発明の容器は非常に薄い壁から作ることができ、
適切な材料が併せ用いられれば優れた物理的、光学的か
つ熱的な特性を持つことができる。このような生成物
は、PETからなるとき、安価で、使い捨て可能で、一般
に化学的に不活性でかつ高温で安定なビーカーとして医
療、生物学的あるいは化学的な実験室内の利用に最適で
ある。化学的なアタックに対する耐性は、高温の安定性
がいくらか犠牲になるがポリプロピレンを使用すること
により増加する。さらに、結晶化ポリマーを用いられる
とき、この発明の容器は、ビーカーの残余部の熱収縮に
先立ち延伸温度よりも高く非延伸リム部を加熱すること
により剛性のリムで作製されれうる。
この発明に従って非常に薄く、平坦な底部を有する容
器をつくることができる。容器の底部表面が薄いほど、
容器の熱伝導特性は良好である。この発明による2軸延
伸結晶化ポリマーでつくられた非常に薄く平坦な底部を
有するビーカーは実験室の加熱プレート上で液体を加熱
又は沸騰させるのに用いられる。
本発明の容器は非常に軽量で、例えばある場合−−高
粘性流体をかき混ぜるとき−−サポートが必要となるか
もしれない。本発明の容器は、このサポートを提供する
ために、ビーカーのような標準的な実験室のガラス器具
にぴったりと合うようなサイズ及び形状で作ることがで
きる。
本発明は2軸延伸熱可塑性部品の製造について2ステ
ップからなり、そこではシート状の非延伸熱可塑性材料
あるいは非延伸熱可塑性材料の注入モールドのプレフォ
ームのいずれかが雌型フォームにブロー成型され、熱収
縮プロセスの間ある製品を形成する第2ステップで用い
られる雄型よりも僅かに大きいサイズの2軸延伸中間体
が生成される。
図面の簡単な説明 第1図はブロー成型に先立つこと発明の中間体容器形
成装置の一実施例の分解図である。
第2図はブロー成型/延伸プロセスの終了時における
第1図の装置図である。
第3図は本発明に従う容器の図である。
第4図は容器製造に関する本発明の実施例にしたがう
リム形成装置の断面図である。
第5図は熱収縮プロセスに先立つ本発明の容器の熱収
縮装置の断面図である。
第6図は熱収縮プロセスに続く第5図に相当する図で
ある。
好適な実施例の説明 この発明は製造方法、装置、最終製品に関する。この
発明で用いられる材料は飽和一時熱可塑性ポリマー化合
物の一般的なカテゴリのものである。この一般的なカテ
ゴリには2つ以上の特定の熱可塑性物、すなわち結晶性
ポリマーと結晶化ポリマーがある。
結晶性ポリマーは典型的には固体結晶性中にのみ存在
する飽和線状ポリマーである。結晶性ポリマーは延伸さ
れ、延伸後熱収縮されるが、その延伸形状を「固定」す
るためにヒートセットされることはできない。結晶性ポ
リマーの例としては、ポリエチレンやポリプロピレンの
ようなモノ−1−オレフィン、ポリテトラフルオロエチ
レン(「テフロン」)のようなフルオロポリマー、及び
他の同種のポリマープラスチックがある。
結晶化ポリマーは、固体中でアモルフォス及び結晶形
の両方の形で一般的な処理技術により生成される飽和線
状ポリマーである。アモルフォス結晶化ポリマーは一般
に溶融ポリマーを急冷することにより生成される。結晶
化ポリマーはアモルフォス材料の温度をその材料の延伸
温度範囲よりも高く上げることによって結晶化あるいは
「ヒートセット」される。その材料をヒートセットする
のに必要な時間は温度及び必要な結晶度に依存する。そ
の材料をヒートセットすることにより、ヒートセットさ
れる最高温度に到達するまでその形状を保持する。結晶
化ポリマーの例として、ポリエチレンフタレート(「PE
T」)、ポリヘキサメチレンアディパミド、ポリカプロ
ラクタム、ポリヘキサメチレン セバカミド、ポリエチ
レン2、6及び1、5ナフタレート、ポリテトラメチレ
ン−1、2−ダイオキシベンゾエート、及びエチレンー
テレフタレート及びエチレンイソフタレートの共重合
体、パリサイクロヘキシルジメチレンテレフタレート、
他の結晶化ポリマー及び他の同種のポリマープラスチッ
クがある。
長鎖状線状ポリマーはモノマーユニットの重合化によ
り生成される。重合化プロセスによりより合わされた鎖
の分子の比較的ランダムな延伸体が導かれる。分子レベ
ルでは、物質に作用する力の方向と平衡に多数の鎖を真
直に伸ばすためにあるいは「延伸」させるために、ある
温度でより合わされた鎖のランダム体の二つの端部を引
っ張ることが可能であることが理解されよう。この引っ
張りが直角方向に2度行われると、非延伸のより合わさ
れた鎖は直角方向に延伸した鎖についてより整合した構
造となる。この材質内のテクスチァ的に延伸された鎖に
より、張力強度及び弾性率の優れた材料が得られる。
結晶化ポリマー鎖の延伸化の後、さらに加熱すること
によりポリマー鎖の化学的なクロス結合を引き起こし、
それにより外形形状の熱安定性が確保される。例えば、
仮にシート状のPETが120℃でブロー成型されその後冷却
されると、生成物はおよそ120℃までその形状を保つ。
しかしながら、材料温度を120℃以上、例えば200℃にま
で上昇させた場合に、もし加熱の間その材料の形状を熱
収縮を起こさな状態に保持しておけば、200℃でその生
成物の持つ形状は、その後その温度以上に再加熱されな
ければ、そのまま維持される。
加熱されたときに非延伸位置に弛緩させようとする延
伸物質の分子鎖の性質により、延伸熱可塑性材は「収
縮」しようとする。この一般的な性質は物品に熱収縮被
覆及びラッピングを施すときに良く用いられる。「シー
ル」あるいは被覆以外のものに熱収縮を利用することは
今までなされていなかった。この発明では、その上に2
軸延伸熱可塑性の物品が形成される雄型とは別個に存在
する2軸延伸熱可塑性の製品を成形、作製するために熱
収縮プロセスが用いられる。
この発明は、内側面に平坦な表面、明確な輪郭あるい
はテクスチァを有する精緻な寸法の物品を形成するため
に、収縮、冷却後、幾何学的な寸法を保つ延伸熱可塑性
物質の特性を利用する。これは周知のブロー成型プロセ
スにより2軸延伸中間体を形成することにより達成され
る。この中間体は雄型上に設置され、一緒に加熱され、
これにより中間体が雄型上に収縮することにより平坦な
表面、明確な輪郭及び内側テクスチァを有する最終生成
物が形成される。結晶化ポリマーについては、その物品
を単に熱収縮させるのに必要な温度よりも高い温度が高
熱安定性を有する形状にヒートセットするために用いら
れる。
第1、2図は2軸延伸中間体容器50をつくるためのこ
の発明で用いられるタイプの装置10を図示している。第
1図には装置10を形成する中間体容器が示されている。
装置10は雌型形成チューブ12及び頂部締め付け部14より
構成される。形成チューブ12は円筒状側壁16と底部18よ
りなる。頂部締め付け部14は平坦部20及びガス導入部22
より構成される。ガス導入部22は加圧ガス源(図示せ
ず)に配管で連結されている。形成チューブ12と頂部締
め付け部14との間にシート状の非延伸熱可塑性材40を保
持するための保持部材23がシステムからガスが散出する
のを防ぐために、また、シートが形成体中に引き込まれ
るのを防ぐために必要である。
この発明によれば、形成チューブの孔の内側寸法は最
終生成物容器の所望の寸法よりも幾分大きい。例えば、
最終生成物が開口容器で所望の外径が2.5インチ及び高
さが3.75インチであれば、側壁16の内径は2.75インチで
側壁16の高さは4.125インチである。この製品は標準的
な250mLの実験室用ビーカーにぴったりと合うようにデ
ザインされている。第1図はブロー成型プロセスの前の
装置10を示している。好ましくは厚さが0.005インチ及
び0.10インチの間、最も好ましくは0.015−0.025インチ
の厚さの非延伸熱可塑性材シート40は頂部締め付け部14
及び形成チューブ12の口部13に直接に保持される。この
装置の2つの部分の間にパッキングが必要である。装置
と熱可塑性材は熱可塑性材料の延伸温度に一緒に加熱さ
れる。PETについては、70℃−120℃の間の温度、より好
適には85℃−95℃が望ましい。
自立型実験室用ビーカーとして利用される開口容器を
つくるための好適な実施例では、シート状の非延伸熱可
塑性材料40は好ましくは厚さが0.005及び0.20インチの
間、最も好ましくは0.015から0.06インチである。
第2図は加圧ガス、好適には空気がガス導入部22を通
って入ってきたとき、非延伸熱可塑性材40に及ぼす作用
を示している。熱可塑性シートは形成チューブ12中に
「ふくらみ」、その最中に半径及び接線の両方向に延伸
力を受ける。PETからあなる2軸延伸中間体容器50は0.1
−120秒、好ましくは0.5−10秒の時間内で生成される。
約40p.s.i.の最終圧力がガス導入部22を通って容器50の
孔に導入され、これによりモールドに対する多量のコン
フォメーションが行われる。所望の形状の中間体を形成
するのに必要な空気圧は使用される熱可塑性シートの厚
さに依存することは勿論である。導入部22を通って導入
される圧力は、熱可塑性中間体50がシステムの減圧後も
その形状を維持するように、熱可塑性材の膨張が完了し
た後も1−60秒の間維持される。延伸プロセス中に孔の
空気を換気するために、形成チューブ12の孔内に空気導
入部(図示せず)を設置することが好ましい。
この発明の好適な実施例では、形成チューブ12の内側
は第2図に示されているように薄いスリーブ140と空気
導入部142を有している。スリーブ140は形成チューブ12
の底部表面上に置かれ形成チューブ12の内壁にぴったり
とフィットする。スリーブは形成チューブの頂部までは
なく、むしろ形成チューブ12の側壁の約2/3から4/5の高
さである。空気導入部142はスリーブ140の頂部よりも上
の部分の形成チューブ12の上部側壁部に設置される。空
気導入部142は配管(図示せず)によって加圧源に連結
される。好適にはスリーブ140はテフロンのような滑ら
かな非粘着性化合物からなり約0.030インチの厚さであ
る。
形成チューブの側壁に膨張熱可塑性シートが付着する
のを防ぐために、形成プロセスの間、正の空気圧が導入
部142を通って形成チューブ12に導入される。容器中間
体50が形成されるにつれ、形成チューブに導入される空
気は熱可塑性側壁とスリーブ140の上端部との間に円筒
状の加圧域を形成する。形成チューブ12の頂部における
加圧域は熱可塑性シートが形成チューブ12の側壁に頂部
で付着する性質を無くす作用を有し、また、その域では
正しい延伸が行われない。
この実施例ではスリーブ140は2つの目的を有する。
その上端部は加圧域の底部シールを行う。テフロンのよ
うな低摩擦特性材料であるスリーブの残り部分は熱可塑
性材が形成チューブ12の底部で側壁へ付着するのを少な
くする作用を有する。
中間体容器50は装置10の減圧後及び形成チューブ12か
ら締め付け部14が外された後、装置10から取り外され
る。缶状中間体50は一般に形成チューブ12の内径寸法を
維持するが、容器壁52と底部54の間のインターフェース
部で円形コーナー部を有する。熱可塑性非延伸シート40
は形成チューブ12中にブローされる領域の外側では実質
的に変化しない。
PETビーカーのような容器の製造に関するこの発明の
好適な実施例では、最終生成物容器70は第3図に示され
ているように平坦なリム状部72と薄い2軸延伸側壁74及
び底部76を有する。容器70のリム部72は、側壁74の垂線
に直角で側壁74の頂部から放射状に伸びるヒートセット
された非延伸熱可塑性の半透明リングよりなる。
リム部72は2つの目的を有する。それは容器の側壁及
び全体構造を固定するように作用し、またリップとして
機能し、これにより容器全体が使用者の指あるいは標準
的な実験室のはさみ具又はリングからぶら下げられる。
リムの大きさはビーカーに美的につりあう程度に小さ
く、また側壁の安定性を与えリムだけで容器を釣り下げ
ることができる位大きいものとする。一般にこの比率に
よりリムの寸法は0.187及び0.625の間の幅とされる。厚
さは最初に用いられる熱可塑性シートの厚さから決めら
れる。
本発明の他の好適な実施例では、ヒートセットされ非
延伸のリムは、液滴がリムに残らずに容器内へ戻るよう
な角度で上方に曲げられる。このようなビーカーではリ
ムは水平から20゜から70゜の角度とされる。また、V状
のへこみ又は注入口がビーカーから液体を注ぐ作用を行
うために設けられる。
最終製品の側壁74は底部から上部に向かって厚さが増
していく。底部76は一般的に側壁74のどの部分よりも相
対的に薄い同一の寸法を有している。液体加熱用の実験
室のビーカーとして用いるには、底部が薄いほど容器の
熱伝導特性は良好である。この発明に従う好適なビーカ
ーは構造的に用いられ範囲でできる限り薄い底部を有し
ている。どんな場合にも、側壁74と底部76は0.010イン
チ以下の厚さである。最も好ましくは、側壁0.005イン
チ以下の厚さで底部は約0.0015インチ以下の厚さであ
る。
この発明の自立型の開口容器あるいはビーカーの他の
好適な実施例において、底部から上部に向かって増加す
る厚みによって、実験室加熱プレートのような熱源上で
この流体加熱用ビーカーがよく用いられる。リム付近で
より重くなる側壁はビーカーを掴むのに十分な安定性を
与え、薄い底部はプレートとビーカー内の液体との間の
熱伝導率を向上させる。この好適な実施例では側壁と底
部は0.060インチ以下の厚さである。最も好ましくは、
同一寸法の熱可塑性シートからつくられるこの発明の自
立型のビーカーでは、側壁はリム付近の最も厚い部分で
は約0.010から0.035インチであり、底部は0.001から0.0
20インチの厚さである。加熱ビーカーの最適な実施例
は、構造的に安定で手又は実験室用はさみ具にソリッド
に感じられるほど十分な厚さを有する側壁と相まってつ
くられることができる最も薄い底部を有する。他の実施
例ではビーカーを形成するのに用いられる熱可塑性シー
トは前記シートの中央部付近に減少した厚さの部分を有
し、この部分は成形後ビーカーの底部となる。このよう
に、底部厚みはビーカー壁の厚みが受入れ可能な範囲で
さらに薄くすることができる。
前述したように、ビーカーの底部が薄いほどホットプ
レートから容器内の液体への熱伝導は良好である。ビー
カーの底部が平坦である程良好なことも当然である。薄
い底部もまた大切であり、その場合において、底部が十
分に柔軟であれば、ビーカー内の液体の重量が底部を平
坦にし加熱面との表面接触を最大にすることとなる。こ
れまで述べてきたように、厚い側壁は堅固さの点で好適
であり、薄い底部は迅速かつ平均した加熱に好適であ
る。従って、全ての好適な実施例では、厚みポイントに
おける壁の厚さは底部厚さよりも少なくとも1.5倍大き
い。最適の実施例では、その厚みポイントでの壁の厚さ
は容器の底部厚さの少なくとも約2倍である。
上述したように、本発明は容器又はビーカー内に液体
を導入することにより液体を加熱する方法を含んでお
り、そこではヒーカーを加熱プレートあるいは他の適当
な加熱源の上に置き容器内の液体温度を上昇させる。実
験室設備において液体を加熱及び沸騰することが医療、
研究、環境及び臨床設備においてほとんど無限の数ほど
必要となる。
この発明の一つの実施例において、容器のリム部は完
成品容器70から液体を注ぐのを容易にするために形状の
へこみ75を持っている。へこみ75は、容器のリムにV形
状のへこみ75を形成するために形成チューブ12の上面及
び締め付け部14の隣接面に77を適用することにより中間
体形成プロセスにおいて最も好適に形成される。中間体
の加圧の間、加熱シートはV形状のへこみ77の中に入
る。
第4図には中間体容器50を取り囲んでいる非延伸熱可
塑性シート40の平坦部をヒートセットするリム形成装置
60が示されている。リム形成装置60は加熱プレート62及
び締め付け部材64から構成される。加熱プレート64は中
間体容器50が開口にぴったりとフィットさせるような円
形開口を有し、その結果、全ての非延伸シート40は加熱
プレート69の水平面、アモルフォスの上部表面上に置か
れた円筒状又はチューブ状のリム、空気シールを形成す
るための非延伸シート、及びガス導入口68に接触する。
ガス導入口68は空気コンプレッサー(図示せず)へ配管
により通じている。リム形成装置60はV形状の注ぎ口の
ヒートセットのために加熱プレート62にV形状のへこみ
が備えられている。
中間体容器50のリム部55をヒートセットするために、
容器50は加熱プレート62の開口内に置かれ、締め付け部
材64は加熱プレート62の上で締められ平坦な非延伸シー
ト40を加熱プレートに対して堅固に保持する。ガス導入
口68を通してガスをシステムに導入することにより、リ
ム形成装置60の孔内では高圧が維持される。この高圧に
より、非延伸シート40は加熱プレート62に対してフラッ
トに保持されることが可能となる。加熱プレートの表面
温度は熱可塑性物の延伸温度範囲よりも高く、PETにつ
いて好適には150℃−250℃の範囲に上げられる。
好適な実施例では、リム形成装置60の加熱プレート62
は開口を囲むステップアップ突部65を有している。容器
65は中間体容器50の直径よりも十分大きい直径を有して
いるので、これにより余分なシートを最終製品70から切
り落とすときにそれはは容器のリム72上に含まれまいで
あろう。ステップアップ突部65があることによって、加
熱中にリムの熱膨張を行わせうる領域を用意することと
なりリム72中にいかなるしわあも形成させずにリム部を
ヒートセットすることができる。
冷却し、圧力解放し、中間体容器50をリム形成装置60
から取り除いたとき、リム部72は、構造上、中間体容器
50の側壁に結合しており、比較的に堅固で、PETが用い
られた時は半透明となっている。好適な実施例では、リ
ム72は一般的に容器50の側壁に垂直である。堅固なリム
は、加熱中グリップするための固定表面を備えることに
より、最終熱収縮操作を容易にする。
この発明のリム形成部の他の実施例では、非延伸熱可
塑性物が2つの加熱された輪郭の付与された型の間で加
圧され、ヒートセット後までそこに保持される。
第5図には、本発明の熱収縮装置80が示されている。
装置80は雄型82及び締め付けリング83より構成される。
雄型82は最終製品容器70の所望の内側寸法に応じて形成
される。型82は平坦な表面、明確な輪郭、テクスチァリ
ング、ロゴあるいは他のマーキングをつくるための凹状
又は凸状のプリントを有している。最終容器製品70の底
部と接触しその形をつくる雄型部にはガス排気部84が設
けられている。ガス排気部84は配管(図示されず)を通
して加圧ガス源に通じている。いくつかの形状の雄型82
については、例えば明瞭なくぼみがあるときは、形成プ
ロセスをアシストするために、装置全体を取り囲み、外
部空気加圧源(図示せず)を用意することが必要であ
る。
締め付けリング83は容器50にフィットするリングから
なり、雄型82のリム部に対し中間体容器50のプレ形成リ
ムを堅固に保持するために所定位置で締め付けられる。
熱収縮プロセスは中間体容器50が第5図に示された熱
収縮装置80内の所定の位置に締め付けられることを必要
とする。雄型82の初期の温度は、中間体50が雄型を覆っ
て置かれたとき収縮が局所化するのを防ぐために、延伸
温度に又はそれ以下とされる。雄型82と容器50は熱可塑
性材の延伸温度よりも高い温度に共に加熱される。好ま
しくは、PETが用いられるとき、温度は120℃−250℃の
範囲に上げられる。最も好ましくは、PETが用いられる
ときヒートセット/熱収縮温度は180℃−250℃の範囲に
上げられる。PETの融点は約250℃である。好適には、ヒ
ートセットはいかなる結晶化ポリマーに対しても熱可塑
性材の融点の75℃の範囲内で起こる。一度所望の最大温
度に達したら、第6図に示されるように中間体容器50は
雄型82の形状に合致し、すぐに冷却される。
その後、最終的な容器70及び熱収縮装置80は雄型82か
ら容器の除去が行われる前に冷却される。雄型から製品
を取り除くのを促すために圧力空気を用いる場合、形状
がゆがむのを防ぐために、材料の延伸温度よりも低い温
度に下げることが望ましい。第6図の実施例では、容器
の除去は雄型82の排気部84を通して高圧ガスを導入する
ことにより行われる。容器の除去を行うための高圧ガス
源の導入は、実際の型においてどのような数であっても
よい。例えば、雄型82は全表面にわたって多数の小さな
排気部をもつことができる。型から最終製品を取り除く
プロセスを促す特定の被覆、例えば「テフロン」を雄型
の表面に施すことも可能である。全体の寸法がこの段階
では変わらないことを確定、補完するために、雄型から
製品をブローオフするときに製品全体を雌型に入れるこ
とも望ましい。最終製品のリム72は所望の寸法に整形さ
れ、外側表面は通常の方法で塗装されるか、ラベル付け
られる。PETからなる最終製品容器は半透明でヒートセ
ットしゃれた非延伸熱可塑性リム、及び薄く、透明で2
軸延伸熱可塑性材の円筒状壁及び底部よりなる。熱可塑
性材が結晶性ポリマーであれば、容器はその材料の延伸
温度までその形状を維持する。熱可塑性材が結晶化ポリ
マーであれば、熱収縮/ヒットセットの最大温度までそ
の形状を維持する。さらに、2軸延伸の側壁と底部は平
坦な表面、明確な輪郭及びその内部表面にテクスチュア
又はリビングを有する。ビーカーの場合には平坦な底部
によりその物品の安定性が向上し、熱伝導のための接触
面接が増加する。
以上の説明及び添附の図面はこの発明の種々の原理を
説明するためのものであり、いかなる意味でも次に述べ
る特許請求の範囲を減少あるいは限定するものではな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 67:00 B29L 22:00 23:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 49/00 - 49/80

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その延伸温度でシート状の熱可塑性材を形
    成チューブ中、その側壁頂部への付着を防止しながらブ
    ロー成型することにより2軸延伸中間体をつくり、 前記中間体を予め設定されたサイズ、形状およびテクス
    チュアの雄型上に設置し、 前記中間体および型を前記熱可塑性材の延伸温度よりも
    高い温度で加熱し前記型の表面上で前記中間体を熱収縮
    させ、 前記熱収縮中間体を冷却し、そして、 前記型から前記熱収縮中間体を取り出すこと、 からなる2軸延伸熱可塑性製品を製造する方法。
  2. 【請求項2】その延伸温度でシート状の熱可塑性材をブ
    ロー成型することにより未延伸リム部を有する2軸延伸
    中間体をつくり、 未延伸リム部をヒートセットするとともに、 前記中間体を予め設定されたサイズ、形状およびテクス
    チュアの雄型上に設置し、 前記中間体および型を前記熱可塑性材の延伸温度よりも
    高い温度で加熱し前記型の表面上で前記中間体を熱収縮
    させ、 前記熱収縮中間体を冷却し、そして、 前記型から前記熱収縮中間体を取り出すこと、 からなる2軸延伸熱可塑性製品を製造する方法。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性材が結晶化ポリマーである請
    求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記結晶化ポリマーが、ポリエチレンテレ
    フタレート、ポリテトラメチレン−1,2−ダイオキシベ
    ンゾエイト、エチレンテレフタレートとエチレンイソフ
    タレートの共重合体およびポリサイクロヘキシルジメチ
    レンテレフタレートからなる群から選ばれるものである
    請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ブロー成型を、70〜120℃の間で行う
    請求項1または2記載の方法。
  6. 【請求項6】前記中間体および型の加熱を、熱可塑性材
    の延伸温度またはそれ以下の温度から熱収縮のための最
    大温度まで上げて行う請求項1または2記載の方法。
  7. 【請求項7】中間体形成の間、シートが形成体に引き込
    まれることを防止する手段をさらに有する請求項1また
    は2記載の方法。
  8. 【請求項8】熱可塑性材の延伸温度でシート状の前記熱
    可塑性材から2軸延伸中間体を製造するためのブロー成
    型装置と、得られた2軸延伸中間体を熱収縮させて最終
    製品を得るための熱収縮装置とからなり、 前記ブロー成型装置は、ガス導入部を有する頂部締め付
    け部および雌型形成チューブからなり、前記形成チュー
    ブの側壁に、熱可塑性材の側壁への付着を防止するため
    の空気導入部を備えており、 前記熱収縮装置は、雄型と締め付けリングとからなる ことを特徴とする2軸延伸熱可塑性製品の製造装置。
  9. 【請求項9】前記形成チューブの内側に、前記熱可塑性
    材の側壁への付着を防止するための薄いスリーブを備え
    る請求項8記載の製造装置。
  10. 【請求項10】前記雄型に、最終製品を前記雄型から除
    去するためのガス排気部が設けられていることを特徴と
    する請求項8記載の製造装置。
  11. 【請求項11】加熱プレートを備えたリム形成装置を含
    む請求項8〜10いずれかに記載の製造装置。
  12. 【請求項12】前記加熱プレートが、開口を囲むステッ
    プアップ突部を有する請求項11記載の製造装置。
  13. 【請求項13】少なくとも一部が2軸延伸された円筒状
    の側壁および底部を有し、口部に非延伸でヒートセット
    されたリム部を有する結晶化ポリマー製容器。
  14. 【請求項14】前記延伸された底部が、前記延伸された
    側壁のもっとも厚い部分より少なくとも約1.5のファク
    ターだけ薄い請求項13記載の容器。
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