JP2946446B2 - エンジン試運転装置 - Google Patents

エンジン試運転装置

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JP2946446B2
JP2946446B2 JP27814992A JP27814992A JP2946446B2 JP 2946446 B2 JP2946446 B2 JP 2946446B2 JP 27814992 A JP27814992 A JP 27814992A JP 27814992 A JP27814992 A JP 27814992A JP 2946446 B2 JP2946446 B2 JP 2946446B2
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正人 斉藤
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KANTO TOKUSHU SEIKO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組立完成エンジンをパ
レットを使用する事なく直接、搬送装置を介して試運転
装置本体側へ搬入可能なエンジン試運転装置に係り、特
に組立完成後のエンジン側の雌スプラインに向け、直接
若しくは間接的に動力計若しくは駆動モータと連結した
可撓性緩衝接手を回転させながら移動させ、該接手と前
記雌スプライン間をスプライン軸を介して嵌合可能に構
成したエンジン試運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの生産ラインにおい
てはユーザに高品質で信頼度の高いエンジンを供給する
ために、特にディーゼルエンジンにおいては全数のエン
ジンに対し、エンジンの試運転を行なっている。この種
の試運転装置は組立完成後のエンジンをクレーン等を利
用してパレットに移載セットし、試運転に必要な配管、
配線作業を行なった後、試運転装置本体側に搬送させて
いる。
【0003】しかしながら前記パレット方式はエンジン
とパレットの接続を人手に頼らざるを得ない事、パレッ
ト自体に特別な配管設備を必要とし、而も該パレットを
数多く必要な事、エンジンの大きさに比例してパレット
が大きくなり、トラック系の大形のディーゼルエンジン
に対して採用しようとするとパレットが大形化し、設備
投資及び試運転面積も大形化せざるを得ない。更に基本
的にパレットを使用する方式ではパレット循環用の搬送
設備を設けねばならず、その分設備費の増大と設置面積
の増大につながる。
【0004】かかる欠点の解消を図るために、本出願人
は実開平1ー129644号及び実開平1ー16884
5号にてエンジンの据え付け部に設けたフロントマウン
トとリアマウントとを効果的に利用して、試験装置の本
体側に前記マウントを支持するマウント受け部を設け、
組立台上に位置するエンジンをクレーンを介して若しく
はエンジン搬送台車より該マウント受け部上に位置決め
設置した後、該エンジンとエンジン性能を測定する動力
計間を設置するように構成している。その構成を図6に
基づいて簡単に説明するに、先ず可動軸受6をガイドレ
ール5に沿って動力計2寄りにシフトして可撓性緩衝接
手7の連結軸9’のスプラインを動力計2寄りに引込め
た状態で、自動搬送台車にて前後部のフロント及びリア
のマウント部をマウント受け部上に固定した後、可動軸
受6をガイドレール5に沿ってフライホイール51に向
ってシフトすると、連結軸9’の先端はフライホイール
51側に取り付けたスプラインに挿入され、そしてスタ
ータモータ50により緩速回転するターニングギア50
Aによる回転に伴いその連結軸スプラインとフライホイ
ール51側のスプラインが円滑に嵌合することが出来
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて前記装置ではスプ
ラインを用いて連結する構成を取るために、前記駆動ロ
ーラコンベアに搬入する前にエンジン側に、可撓性緩衝
接手の連結軸のスプラインと嵌合可能な雌スプラインを
取り付ける工程と試運転後に該スプラインを取外す工程
を必要とし、結果として各エンジンを試運転装置側に搬
入する前後の段取工程が煩雑化する。
【0006】かかる欠点を解消するために、本発明者は
同時出願の特許願(整理番号:M92ー5709)にて
前記駆動ローラコンベアに搬入させる前の組立ライン工
程でフライホイールと共に、クラッチディスクを取り付
け、該クラッチディスクの中心穴に設けた雌スプライン
を利用して可撓性緩衝接手側に配設したスプライン軸と
連結可能に構成している。
【0007】この場合、クラッチディスクの中心雌スプ
ライン口径は、機種毎に異なる場合があるために、可撓
性緩衝接手側のスプライン軸を固定させた場合にエンジ
ン機種が変った場合に対応できないという欠点がある。
又、前記スプラインの歯は一般に雌歯と雄歯がきっちり
嵌合可能に前記いずれもほぼ同形の断面矩形状に形成
し、両者を嵌合させた際に実質的にガタがないように構
成しているが、この様な装置において前記のようにスプ
ラインの歯がきっちり嵌合可能な断面矩形状に形成した
場合、雌スプラインと雄スプラインの軸心の完全一致と
ともに両者の歯の凹凸が完全に一致した状態でなければ
嵌挿させる事は不可能である。
【0008】しかしながらエンジン試運転装置において
は、試運転終了後エンジンを交換しながら試運転を継続
するものであるために、エンジン側の雌スプラインと動
力計側の雄スプラインの軸心を一致させるのは不可能で
あり、更に前記装置においては雄スプラインを緩速回転
させながら嵌挿させる構成を取るために、前記の様に雄
スプライン軸端が断面矩形状にカットされている場合、
例え軸心が一致している場合でも緩速回転しながら嵌挿
しようとしても端面同士がうまく嵌合できず、かじりや
端部の欠損等が生じてしまう。しかもエンジン試運転装
置の場合は端部の芯振れや芯ずれが生じたまま嵌挿する
ために、前記欠点が一層増幅される。
【0009】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、エ
ンジン機種が変った場合においても精度よく動力計側と
エンジン側の連結が容易なエンジン試運転装置を提供す
る事を目的とする。本発明の他の目的は、前記スプライ
ン軸をエンジン側に円滑に嵌挿し得るエンジン試運転装
置を提供する事である。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明はかかる技術的課題
を達成するために、組立完成後のエンジン側に装着され
第1の雌スプラインを有するクラッチディスクと、動力
計若しくは駆動モータと直接若しくは間接的に連結され
前記クラッチディスク側に移動可能な可撓性緩衝接手
と、該可撓性緩衝接手に装着され、前記第1の雌スプラ
イン上の軸線上に該第1の雌スプラインに対向配設され
る第2の雌スプラインを有するアダプタと、一端側の第
1スプライン軸部が前記第2の雌スプラインに嵌装され
ると共に他端側の第2スプライン軸部が前記可撓性緩衝
接手の移動に伴い前記第1の雌スプラインに挿入可能な
スプライン軸と、前記可撓性緩衝接手側を回動可能な慣
性力付与手段とを備え、前記スプライン軸の前記第2ス
プライン軸部の歯端が、先端側に向け徐々に小幅になる
ように略楔状で且つ隣接する歯端間の少なくとも一部が
軸方向に前後に位置ずらして形成され、前記慣性力付与
手段は、前記可撓性緩衝接手と前記動力計若しくは駆動
モータとの間の軸上に設けられた被駆動部、及び、該被
駆動部の近傍に設けられた前記被駆動部を回動可能な空
圧又は油圧等のシリンダ及びピストンからなる駆動部に
より構成された事を特徴とするエンジン試運転装置を提
案する。
【0011】また、前記アダプタと前記可撓性緩衝接手
間の軸線と直交する接合面上に、中心側より外方に延在
するキー部材を介して、前記両部材を連結させて構成す
ること、また、前記第2スプライン軸部のスプライン軸
の歯面底部にボールプランジャを取付けて構成するこ
と、また、前記駆動部を、前記ピストンの先端部に設け
られた係合片を有し、該係合片は前記ピストンの伸縮作
動の一方向作動時にのみ前記被駆動部と係合すべく位置
保持されて前記可撓性緩衝接手側を回動させ、且つ他方
向作動時には前記被駆動部との係合を回避すべく後退す
るように構成することも本発明の有効な手段である。
【0012】また、請求項5記載のように、前記スプラ
イン軸を、一端側の第2スプライン軸部が前記第1の雌
スプラインに嵌装されると共に他端側の第1スプライン
軸部が前記可撓性緩衝接手の移動に伴い前記第2の雌ス
プラインに挿入可能に、そして、前記スプライン軸の前
記第1スプライン軸部の歯端が、先端側に向け徐々に小
幅になるように略楔状で且つ隣接する歯端間の少なくと
も一部が軸方向に前後に位置ずらして形成することも本
発明の有効な手段である。
【0013】
【作用】本発明は、請求項1においては、スプライン軸
の第2スプライン軸部の奥端が、先端側に向け徐々に小
幅になるように略楔状で且つ隣接する歯端間の少なくと
も一部が軸方向に前後に位置をずらして形成されている
ため、また、請求項5においては、スプライン軸の第1
スプライン軸部の奥端が、先端側に向け徐々に小幅にな
るように略楔状で且つ隣接する歯端間の少なくとも一部
が軸方向に前後に位置をずらして形成されているため、
スプライン軸と雌スプラインとの嵌挿時に雌スプライン
の歯とスプライン軸の歯とが互いに干渉することなく、
しかも歯先先端部分において案内機構を構成する。
【0014】さらに、本発明は、可撓性緩衝接手と動力
計若しくは駆動モータとの間の軸上に設けられた被駆動
部、及び、該被駆動部の近傍に設けられた被駆動部を回
動可能な空圧又は油圧等のシリンダ及びピストンからな
る駆動部により構成された慣性力付与手段を備えている
ことにより、スプライン軸と雌スプラインとの嵌挿時に
シリンダ及びピストンからなる機構により可撓性緩衝接
手側を非常に遅く回転することができる。
【0015】さて前記第2の雌スプラインを有するアダ
プタと接手間は一般に接手内のアダプタ軸を嵌挿し軸キ
ーを介して連結固定する構成を取るが、軸キーを用いる
と、特にトラック等の大形エンジンの試運転装置の場合
に、軸トルクに充分耐えられない場合がある。この様な
場合に前記アダプタ軸を太径化する事も考えられるが、
この様な構成を取るとアダプタと共に接手自体も大形化
せざるを得ず、問題が生じる。そこで本発明は、前記ア
ダプタと接手間には、両者の軸線と直交する接合面上
に、中心側より外方に延在するキー部材(以下半径キー
という)を介して、前記両部材を連結させて対処してい
る。
【0016】又前記スプライン軸を交換可能に構成した
場合、抜け等の問題がでる場合がある。特にエンジン試
運転中の抜けは安全性からも極めて危険である。そこで
本発明は前記クラッチディスクの中心雌スプラインと嵌
合する部位のスプライン軸の歯面底部にボールプランジ
ャを取付けて、前記欠点の対処とともにディーゼル自体
特有のトルク変動にも対処を図っている。
【0017】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
は本発明の実施例にかかるエンジン試運転システムのう
ち、ホットテスト若しくはラッピングテストを行なうた
めのエンジン試運転装置で、図上右方より固定ベッド1
上に据え付けられた動力計2、該動力計2の出力軸2a
に嵌着されたスタータ用ギア3と慣性回転用のターニン
グスプロケット4、水平ガイドレール5上に載置され、
該ガイドレール5に沿って軸方向に摺動自在に移動可能
な可動軸受6で、その入力側に前記動力計2の出力軸2
aと連結される雄スプライン6aと、前記可動軸受6内
前記雄スプライン6aと嵌合する図示しない雌スプラ
イン用キー溝が形成され、この結果前記可動軸受6の進
退操作により前記雄スプライン6aが雌スプライン用キ
溝内に入り込み、雄スプライン6aの伸縮動作を営
む。7は可撓性緩衝接手で、その一端が図示しない前記
雌スプライン用キー溝に嵌着され、その他端には図3に
示すようにエンジン10側の端面の軸線上に雌スプライ
ン用キー溝23aを刻設したスリーブ体23を有するア
ダプタ8を取付け、該スリーブ体23内には前記雌スプ
ライン用キー溝23aと嵌合可能なスプライン軸9を嵌
挿させる。尚、前記可動軸受6は空圧又は油圧シリンダ
11により進退自在に構成されている。又スタータギア
3は従来技術と同様に、不図示のスタータモータにより
駆動回転可能に構成されている。
【0018】一方エンジン10据え付け側には、エンジ
ン搬送台車D(図5)よりエンジン10を引き込む第1
の固定駆動ローラコンベア12と、空圧又は油圧シリン
ダ14によりリフトダウン可能な第2の駆動ローラコン
ベア13と、該駆動ローラコンベア13のリフトダウン
によりエンジン10のマウント部(不図示)を介してエ
ンジン10を下側から支持するフロント側とリア側のマ
ウント受け部15、16、駆動ローラコンベア13の移
動方向のエンジン10の位置規制を行なうストッパ1
7、マウント受け部15、16上に載置されたエンジン
10を上方よりクランプするクランプ装置18、エンジ
ン10の油圧取出口、給/排水管、及び排気管に夫々接
続される各種配管系60、からなり、そして前記各配管
系60は油圧取出口、給/排水管、及び排気管夫々から
脱着可能に且つエンジン機種に対応して位置変位可能に
三次元方向に変位可能なシリンダ機構61,63が取付
けられている。又前記ストッパ17も固定とせず、エン
ジン機種に対応させて規制位置を変位可能な空圧又は油
圧シリンダを取付ける事も可能である。
【0019】図2は本発明の要部構成としての慣性力付
与手段の詳細構成を示し、前記ターニングスプロケット
4の側部に空圧又は油圧シリンダ40を垂直に立設さ
せ、該空圧又は油圧シリンダ40のピストン41の先端
に、前記ピストン41上昇時前記スプロケット4の歯4
aと係合する爪42を設けている。該爪42はストッパ
43により位置保持されているために、前記スプロケッ
ト4を押上げながら回転させ、慣性力を付与可能に構成
されている。又前記爪42の下側は逃げ面42aとして
機能する傾斜面となし、前記ピストン41下降時に前記
スプロケット4の歯4aが爪42の逃げ面42aに当接
すると、前記爪42を突起させる方向に付勢されたコイ
ルバネ44の弾性力に抗して該爪42が退避しながらス
プロケット4の歯4aから逃げ、該スプロケット4を回
転させる事なく元の位置に復帰する。
【0020】図3及び図4は、アダプタ8とスプライン
軸9の結合状態を示す断面構成で、可撓性緩衝接手7
は、アダプタ8の挿筒8aがきっちり挿し込み可能な中
心穴7aと該中心穴7aと直交する端面上に設けたキー
溝7bを有す。尚前記キー溝7bは中心穴7aより半径
方向に外方に向け延在させて形成している。
【0021】アダプタ8は前記挿筒8aと、該挿筒8a
の基側に設け、前記中心穴7aと直交する端面に接合可
能な面を有するフランジ8cと、前記キー溝7bと対応
する位置に設けたキー溝8bとを有し、前記キー溝7b
と8b同士を合致させた後、キー21を挿し込み、フラ
ンジ8cよりボルト22を螺入させて前記両者を連結さ
せる。一方、前記アダプタ8のスプライン取り付け側に
は、円筒状に中心穴8dを凹設し、該中心穴8dに雌ス
プライン用キー溝23aを刻設したスリーブ体23を嵌
着しネジ24にて一体的に連結する。尚、25は前記雌
スプライン用キー溝23aに嵌挿されたスプライン軸9
の交換の容易化を図るために、該スプライン軸9の後端
面より、コイルバネ26による付勢力を印加するピスト
ンである。
【0022】スプライン軸9はステンレス材で形成する
と共に、図4に示すように、前記アダプタ8側の雌スプ
ライン用キー溝23aに嵌合される軸部9Aと、エンジ
ン10側に取り付けたクラッチディスク52の雌スプラ
イン用キー溝52aに嵌合される軸部9Bとを有する。
この場合、アダプタ8側の軸部口径は常に一定である
が、エンジン10側の軸部口径は夫々のエンジン10に
対応させて異ならせたものを複数本用意する。そして該
スプライン軸9の先端には、フライホイール51の軸受
51a口径と略同径にして該軸受51a穴に嵌合可能な
支持部91を設け、該支持部91の側面をR(曲線)状
に形成し、スプライン軸9の軸振れを許容可能に構成す
る。又、前記スプライン軸9の歯断面形状は雌スプライ
ン用キー溝52aの様に断面矩形状に形成する事なく、
頂部に進むに連れ徐々に小幅になるごとく、やせさせて
形成し、雌スプライン用キー溝52aとの間でクリアラ
ンスをもたせる。又該スプライン軸9の夫々の歯端92
A、92Bは、嵌挿される側に向け徐々に小幅になるご
とく略楔状に形成すると共に、隣接する歯端92A,9
2B間を軸方向に前後に位置をずらして形成する。又前
記スプライン軸9の前記クラッチディスク52の雌スプ
ライン用キー溝52aと嵌合する部位の歯面底部にはコ
イルバネ94により弾性力が付勢されたボールプランジ
ャ93を取付けている。
【0023】次にかかる実施例の試験手順を説明する。
図5は、本発明のエンジン試運転システムの全体システ
ムを示し、該エンジン試運転システムでは、レールA上
を移動するエンジン搬送台車Dと対面させて、該レール
Aと直交する方向に、コールドテスト装置C、ラッピン
グテスト装置R、及びホットテスト装置Hが配設されて
いる。尚、図5においては、各テスト装置C、R、及び
Hを1台ずつ設けたシステムを示したが、各テスト装置
C、R、 及びHを各々複数台ずつ設けても良い。コール
ドテスト装置Cは前記図1に示す装置の内、スターティ
ングモータ、スタータ用ギア3がなく、又動力計の代り
に駆動モータを用いている点を除いて前記構成とほぼ同
一である。ラッピングテスト装置R、及びホットテスト
装置Hは、いずれも図1に示す構成を取り、エンジン据
え付け部と動力計2の周囲を、エンジン搬送台車D側に
開閉扉を設けた防音室Bで囲繞している。そして、前記
組立ラインでは、組立完成後のエンジン10にフライホ
イール51と共にクラッチディスク52が取り付けられ
る(図4(B))。(尚、本実施例においては、スプラ
イン軸9を予め可撓性緩衝接手7に装着した場合につい
て説明するが、スプライン軸9を予めクラッチディスク
52に挿入しておいても良い。)エンジン搬送台車Dは
2台のエンジン10を搭載できるようになっていて、コ
ールドテスト装置Cとラッピングテスト装置Rと対面す
るレールA上を無人で自走して移動する。尚、2台のエ
ンジンが搭載できるようになっているのは、テスト前の
エンジンとテスト後のエンジンとを入れ換えるためであ
り、テスト装置間の移動時には1台のエンジンが搭載さ
れている。そして前記エンジン搬送台車D上に位置する
エンジン10を無作為にコールドテスト装置C側とラッ
ピングテスト装置R側に順次導入して所定のテストを終
了させた後、該2つのテストを終了してエンジン配送台
車D側に戻した後、移載ラインA1に送られて、ホット
テスト装置Hが空くのを待機している。そしてホットテ
スト装置Hが空くとホットテスト装置H側のエンジン搬
送台車Dに載せ、同様な方法でホットテスト装置に搬送
する。
【0024】次に前記夫々のテストライン、特にホット
テスト装置Hにおけるエンジン10の搬入及び連結動作
について詳細に説明する。先ず、ホットテスト装置の作
業担当者の指示によりコールドテスト終了後のエンジン
10を呼出すと、該一のエンジン10を搭載したエンジ
ン搬送台車Dが対面位置に到着した後、防音室Bの扉を
開く。そしてラッピングテスト終了後のエンジン10を
前記エンジン搬送台車Dに移載した後、該搬送台車Dを
シフトしてラッピングテスト前のエンジン10を駆動ロ
ーラコンベア12を用いてテスト装置内に導入し、防音
室Bの扉を閉める。
【0025】次に、第1の駆動ローラコンベア12から
第2の駆動ローラコンベア13に移動し、ストッパ17
により位置規制された段階で、空圧又は油圧シリンダ1
4を降下させると前記第2の駆動ローラコンベア13が
リフトダウンし、前記エンジン10のマウント部がエン
ジン10を支持するフロント側とリア側のマウント受け
部15、16に載置され、その後、クランプ装置18を
降下させてエンジン10を上方よりクランプする。次に
可動軸受6のストッパ19をエンジン機種に対応させて
切換えた後、慣性力付与手段の空圧又は油圧シリンダ4
0(図2)のピストン41を上昇させると、ピストン4
1先端の爪42がスプロケット4の歯4aと係合しなが
ら、該スプロケット4を回転させる。と同時に、空圧又
は油圧シリンダ11により可動軸受6を前進させると、
慣性力付与後のスプライン軸9は完全に自由運動となる
ために、徐々に回転力を減速しながら前記スプライン軸
9は雌スプライン用キー溝52aの端口に接触し、該接
触時の抵抗により急激に回転速度を落とし、僅かな回転
運動のみが残される。
【0026】一方スプライン軸9の歯端92A,92B
は楔状に形成し、且つ隣接するスプライン歯端92A,
92B間が軸方向に前後に位置をずらして形成している
為に、スプライン軸9はエンジン10側の雌スプライン
用キー溝52aに円滑に挿入される。そして該嵌挿直後
においてエンジン10側の負荷トルクにより前記回転運
動が停止され、且つ前記スプライン軸9の歯断面形状を
やせさせ、雌スプライン用キー溝52aとの間で周方向
にクリアランスをもたせている為に、前記エンジン10
側とスプライン軸9間には必ず芯ずれや芯振れが生じて
いても円滑な挿入が図れる。
【0027】そして前記スプライン軸9をクラッチディ
スク52の中心雌スプライン用キー溝52aに嵌挿終了
時にその先端の支持部91が前記フライホイール51の
軸受51a穴で支持され、前記可撓性緩衝接手7との間
で2点支持となり、芯振れの抑制が可能である。又、前
記支持部91の側面はR(曲線)状に形成している為に
前記芯振れが生じても、前記支持部91を中心として揺
動させる事が可能であり、かじり等の発生を防止でき
る。又前記クラッチディスク52の中心雌スプライン用
キー溝52aと嵌合する部位のスプライン軸9の歯面底
部にボールプランジャ93を取付けたために、前記スプ
ライン軸9の抜け防止とともにディーゼルエンジン自体
特有のトルク変動にも対処出来る。そしてスプライン軸
9先端の支持部91が前記フライホイール51の軸受5
1a穴内に到達した時点で、ストッパ19により可動軸
受6の前進が規制され、空圧又は油圧シリンダ11を停
止させる。
【0028】そして前記エンジン10との連結終了後、
前記した各配管系60を空圧又は油圧シリンダ61,6
3等を利用してエンジン10側の油圧取出口、給/排水
管、及び排気管夫々に接続し、所定の給油/水等を行な
い、更にスタータモータを駆動させてエンジン10を緩
速運転させながらエンジン10起動を行なう。そして前
記エンジン10の試運転及び調整を行なった後、可動軸
受6の後退、クランプ装置18の上昇によるエンジン1
0クランプ解除、駆動ローラコンベア13のリフトアッ
プ、等前記と逆の操作を行なって、被験エンジン10の
交換を行ない、以下前記操作を繰返す。
【0029】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、雌ス
プラインの歯とスプライン軸の歯とが互いに干渉するこ
とがなく、しかも歯先先端部分において案内機構を構成
することで小さな荷重(負荷)でも挿入が可能となる。
更に、本発明は、スプライン軸と雌スプラインとの嵌挿
時にシリンダ及びピストンからなる機構を有する慣性力
付与手段により可撓性緩衝接手側を非常に遅く回転する
ことができることで、上記スプライン軸の歯端形状と相
まって歯先のかじりや欠けの発生を防止されスプライン
軸の挿入が容易になり作業効率が向上する効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるエンジン試運転装置の
全体正面図
【図2】図1に使用する慣性力付与手段の全体構成図
【図3】接手とエンジン間の連結状態を示す要部断面図
【図4】スプライン軸の形状を示し、(A)は全体正面
図、(B)はボールプランジャ部の構成を示す断面図、
(C)は結合状態を示す要部正面図
【図5】エンジン試運転システムの全体概要図
【図6】従来技術にかかるエンジン試運転装置の全体図
【符号の説明】
2 動力計 7 可撓性緩衝接手 8 アダプタ 9 スプライン軸 10 組立完成後のエンジン 21 キー部材 23a アダプタの雌スプライン用キー溝 51 フライホイール 52 クラッチディスク 52a エンジン側雌スプライン用キー溝 92A、92B 歯端 93 ボールプランジャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 我妻 啓一 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目3番1号 関東特殊製鋼株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−109596(JP,A) 特開 平6−109597(JP,A) 特開 平6−160243(JP,A) 実開 平4−81035(JP,U) 実開 平1−168845(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01M 15/00 G01L 3/16 F16H 55/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組立完成後のエンジン側に装着され第1
    の雌スプラインを有するクラッチディスクと、 動力計若しくは駆動モータと直接若しくは間接的に連結
    され前記クラッチディスク側に移動可能な可撓性緩衝接
    手と、 該可撓性緩衝接手に装着され、前記第1の雌スプライン
    上の軸線上に該第1の雌スプラインに対向配設される第
    2の雌スプラインを有するアダプタと、 一端側の第1スプライン軸部が前記第2の雌スプライン
    に嵌装されると共に他端側の第2スプライン軸部が前記
    可撓性緩衝接手の移動に伴い前記第1の雌スプラインに
    挿入可能なスプライン軸と、前記 可撓性緩衝接手側を回動可能な慣性力付与手段とを
    備え、 前記スプライン軸の前記第2スプライン軸部の歯端が、
    先端側に向け徐々に小幅になるように略楔状で且つ隣接
    する歯端間の少なくとも一部が軸方向に前後に位置ずら
    して形成され、 前記慣性力付与手段は、前記可撓性緩衝接手と前記動力
    計若しくは駆動モータとの間の軸上に設けられた被駆動
    部、及び、該被駆動部の近傍に設けられた前記被駆動部
    を回動可能な空圧又は油圧等のシリンダ及びピストンか
    らなる駆動部により構成された事を特徴とするエンジン
    試運転装置。
  2. 【請求項2】 前記アダプタと前記可撓性緩衝接手間の
    軸線と直交する接合面上に、中心側より外方に延在する
    キー部材を介して、前記両部材を連結させた事を特徴と
    する請求項1記載のエンジン試運転装置。
  3. 【請求項3】 前記第2スプライン軸部のスプライン軸
    の歯面底部にボールプランジャを取付けた事を特徴とす
    る請求項1記載のエンジン試運転装置
  4. 【請求項4】 前記駆動部は、前記ピストンの先端部に
    設けられた係合片を有し、該係合片は前記ピストンの伸
    縮作動の一方向作動時にのみ前記被駆動部と係合すべく
    位置保持されて前記可撓性緩衝接手側を回動させ、且つ
    他方向作動時には前記被駆動部との係合を回避すべく後
    退する事を特徴とする請求項1記載のエンジン試運転装
    置。
  5. 【請求項5】 組立完成後のエンジン側に装着され第1
    の雌スプラインを有するクラッチディスクと、 動力計若しくは駆動モータと直接若しくは間接的に連結
    され前記クラッチディスク側に移動可能な可撓性緩衝接
    手と、 該可撓性緩衝接手に装着され、前記第1の雌スプライン
    上の軸線上に該第1の雌スプラインに対向配設される第
    2の雌スプラインを有するアダプタと、 一端側の第2スプライン軸部が前記第1の雌スプライン
    に嵌装されると共に他端側の第1スプライン軸部が前記
    可撓性緩衝接手の移動に伴い前記第2の雌スプラインに
    挿入可能なスプライン軸と、前記 可撓性緩衝接手側を回動可能な慣性力付与手段とを
    備え、 前記スプライン軸の前記第1スプライン軸部の歯端が、
    先端側に向け徐々に小幅になるように略楔状で且つ隣接
    する歯端間の少なくとも一部が軸方向に前後に位置ずら
    して形成され、 前記慣性力付与手段は、前記可撓性緩衝接手と前記動力
    計若しくは駆動モータとの間の軸上に設けられた被駆動
    部、及び、該被駆動部の近傍に設けられた前記被駆動部
    を回動可能な空圧又は油圧等のシリンダ及びピストンか
    らなる駆動部により構成された事を特徴とするエンジン
    試運転装置。
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