JP2946240B2 - 繊維強化ポリウレタン成形体の製造方法 - Google Patents

繊維強化ポリウレタン成形体の製造方法

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JP2946240B2
JP2946240B2 JP2416284A JP41628490A JP2946240B2 JP 2946240 B2 JP2946240 B2 JP 2946240B2 JP 2416284 A JP2416284 A JP 2416284A JP 41628490 A JP41628490 A JP 41628490A JP 2946240 B2 JP2946240 B2 JP 2946240B2
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秀徳 後藤
晶 安田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のピラー、ドア
パネルおよびアームレスト等の内装材、またはエアスポ
イラー、サイドプロテクターおよびフェンダー等の外装
材として用いる繊維強化ポリウレタン成形体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のピラー、エアスポイラー等に
は、軽量および寸法安定性に優れ、しかも所定の剛性を
有するものが好ましく、従来よりガラス繊維からなる繊
維補強体で強化されたポリウレタン成形体が用いられて
いる。
【0003】その繊維強化ポリウレタン成形体の従来の
製造方法として、ガラス繊維マットからなる繊維補強体
を成形型のキャビティに装置し、そのキャビティにポリ
ウレタン原料を注入し、繊維補強体内に含浸させて繊維
補強体と一体に成形する方法が用いられている。なお、
その製造方法においてあらかじめ成形型のキャビティ面
に表皮材を装置しておけば、表皮材で覆われた繊維強化
ポリウレタン成形体が得られる。
【0004】しかし、従来の繊維強化ポリウレタン成形
体の製造方法にあっては、ガラス繊維マットからなる繊
維補強体をキャビティへ装置する際に、または成形後の
バリ除去の際にガラス繊維が飛び散って作業環境を損ね
たり、あるいは作業者の手に突き刺さって作業者に不快
感を与える問題があった。また、ガラス繊維は非常に硬
いために、バリ除去の際に繊維補強体を切除しずらい問
題もあった。一方、ガラス繊維は線膨張率が小さく、製
品成形時の収縮を抑える効果がある。したがって、ガラ
ス繊維に代えて剛性の低い繊維から繊維補強体を構成し
て、バリ除去作業等の際の作業環境改善を図ろうとする
と、今度は製品成形時の収縮が極端に大きくなって所定
寸法の製品が得難くなる問題を生ずる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、繊維
補強体の取扱時に作業環境を損なわず、しかも取扱者の
手にガラス繊維が突き刺さることがなく、さらに繊維強
化ポリウレタン成形体の成形収縮を充分実用に耐える小
さなものにできる繊維補強ポリウレタン成形体の製造方
法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、繊維補強体を成形型のキャビティに装置
し、そのキャビティ内にポリウレタン原料を注入し、繊
維補強体に含浸させて繊維補強体と一体に繊維強化ポリ
ウレタン成形体を製造する際に、繊維補強体をガラス繊
維層と、そのガラス繊維層を覆ってガラス繊維層の端部
から所定量外方へ突出した有機繊維層とで構成し、その
ガラス繊維層端部から外方へ突出した有機維維層の端部
を成形型の分割面で挟んで繊維補強体をキャビティに装
置し、ポリウレタン原料の注入成形後に、前記有機繊維
層端部を除去することにしたのである。
【0007】
【作用】繊維補強体は、ガラス繊維層が有機繊維層で覆
われて外部に露出していないため、取扱時にガラス繊維
が飛び散ったり、ガラス繊維が手に突き刺さることがな
い。さらに、バリとして除去される有機繊維層の端部に
はガラス繊維層が内部に存在しないため、バリ除去の際
にガラス繊維が手に突き刺さることもない。しかも繊維
補強体端部を構成する有機繊維は、ガラス繊維に比べて
柔らかいため、バリをナイフ等で切除するのも容易であ
る。一方得られた繊維強化ポリウレタン成形体は、内部
の繊維補強体が線膨張率の低いガラス繊維層を有するた
め、実用上充分小さな成形収縮性を発揮する。
【0008】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて説明する。図
1ないし図4は本発明の一実施例に関する図で、そのう
ち図1は繊維補強体をキャビティに装置した後ポリウレ
タン原料を注入する際の成形型の断面図、図2は繊維補
強体の断面図、図3はポリウレタン原料の注入後を示す
成形型の断面図、図4は繊維補強体端部を除去した後の
繊維強化ポリウレタン成形体の断面図である。
【0009】使用する繊維補強体10は、ガラス繊維層12
と、その表面を覆ってそのガラス繊維層12端部から所定
量外方へ突出した有機繊維層14、14とからなり、繊維補
強体10の端部が有機繊維層14、14のみで構成されてい
る。ガラス繊維層12の端部から外方へ突出した有機繊維
層端部11、11は、後記する成形型の分割面でその端部1
1、11を挟むことができる程度の大きさからなる。ガラ
ス繊維層12は、製品に応じて所定の大きさとされるが、
通常は製品とほぼ同じ大きさもしくは幾分小さくされ
る。ガラス繊維層12としては、ストランドガラスマッ
ト、チョップドガラスマット、ガラス織布、ガラス不織
布、ロービングガラス等が用いられる。一方、有機繊維
層14、14は、やしの繊維、羊毛、パルプ、絹等の天然繊
維またはビニロン、ポリアミド、ポリエステル、レーヨ
ン等の合成繊維からなる織布、不織布等が用いられる。
なお有機繊維層は、図示の2層のものに限らず、たとえ
ばガラス繊維層12端部から外方へ突出した有機繊維層端
部11、11を3層構造にしてもよい。また有機繊維層端部
11、11を熱融着等により接合して、ガラス繊維層12と有
機繊維層14、14を一体にしておくのが、繊維補強体を取
扱う上で好ましい。その他、繊維補強体10は有機繊維層
を袋状のもので構成し、その内部にガラス繊維層が入る
ようにしたものであってもよい。
【0010】その繊維補強体10を用いて、次のように繊
維強化ポリウレタン成形体を製造する。
【0011】まず、上型16と下型18からなる成形型20の
下型キャビティ面22に表皮材24を装置する。成形型20
は、内部に製品形状からなるキャビティ26を有する。な
お、その成形型は図示のような上下2分割タイプのもの
に限らず、製品形状等に応じて多数割型が適宜用いられ
る。表皮材24は、必要に応じて用いられるもので、プラ
スチックレザー、またはファブリックからなるもの、あ
るいはファブリックにプラスチックフィルム、ポリウレ
タンフォーム等が積層されたものが用いられる。
【0012】次いで下型18のキャビティ26に前記繊維補
強体10を装置する。その際、繊維補強体10は、ガラス繊
維層12の存在しない有機繊維層端部11、11が下型の分割
面28に位置するようにする。なお、成形型のキャビティ
26形状によっては、繊維補強体10を下型キャビティ面22
に押し付けてキャビティ26形状に沿わせることが必要な
こともある。
【0013】そして成形型のキャビティ26にポリウレタ
ン原料30を注入し、成形型の下型18と上型16を合わせて
成形型20を閉じる。これによって、有機繊維層端部11、
11が下型の分割面28、28と上型の分割面32、32で挟ま
れ、繊維補強体10が確実に成形型キャビティに固定され
る。ポリウレタン原料は、ポリオール成分とポリイソシ
アネート成分からなるもので、製品の用途等に応じた配
合からなるものが用いられる。キャビティに注入された
ポリウレタン原料30は、繊維補強体10に含浸し、反応硬
化して繊維補強体10および表皮材24と一体になった成形
体になる。また、成形型の分割面で挟まれた有機繊維層
端部11、11はバリとなる。なお、成形型の一部、例えば
上型にポリウレタン原料注入口(図示せず)を設けてお
き、成形型を閉じた状態でポリウレタン原料の注入を行
なってもよい。
【0014】その後、成形体を成形型20から取り出し、
図4のようにバリを構成する有機繊維層端部11、11およ
び表皮材24の端末をナイフ等で切除し、最終製品たる繊
維強化ポリウレタン成形体34を得る。その際、切除され
る有機繊維層端部11、11は、ガラス繊維と比べて柔らか
いため、該端部の切除を容易に行なうことができ、また
その切除時にガラス繊維が手に突き刺さったり、空中に
飛び散ったりすることがない。なお、図中36は繊維補強
体10に含浸して硬化したポリウレタン樹脂を示す。
【0015】表1は、前記のようにして製造した本発明
の実施例と、ガラス繊維のみを繊維補強体とする従来
例、および繊維補強体を有機繊維のみとする比較例につ
いて測定した物性値である。
【0016】
【表1】
【0017】表1において成形収縮率の測定方法は、J
ISK6911に準拠した。また曲げ強度および曲げ弾
性率はJISK7055、引張強度はJISK705
4、線膨張係数はASTMD−696、Izod衝撃値
はJISK7110、熱変形温度はJISK7207A
法(曲げ応力18.5kgf/cm2)に準拠した。
【0018】なお、実施例、従来例および比較例は、い
ずれも同一の形状からなる自動車用ピラーである。また
繊維補強体は、実施例が、有機繊維層を100g/m2のビニ
ロンマット、ガラス繊維層を300g/m2のコンティニュア
スストランドガラスマットとするもの、従来例が600g/
m2のコンティニュアスストランドガラスマットのみとす
るもの、そして比較例が360g/m2のビニロンマットのみ
とするものである。ポリウレタン原料は、実施例、従来
例および比較例のいずれも同一のもので、次の配合から
なる。
【0019】 実施例、従来例および比較例に用いたポリウレタン原料の配合 重量部 ポリオール:G300 (分子量300,3官能、旭電化製) 70 触 媒:N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン 2 架橋剤:SC1000 (シュークローズ系ポリオール、 分子量1000、 8官能、旭電化製) 30水 0.15 界面活性剤:L5420 (シリコン系、日本ユニカー製) 1 ポリイソシアネート:MR200 (ポリメリックMDI、日本ポリウレタン製) 127
【0020】本発明の実施例は、ガラス繊維のみを繊維
補強体とする従来例に比べると、線膨張係数において幾
分劣るものの、有機繊維のみを繊維補強体とする比較例
に比べ、線膨張係数、成形収縮率、Izod衝撃値等に
おいて非常に優れており、充分実用に耐えられるもので
あった。
【0021】
【発明の効果】本発明は前記のように繊維補強体を、ガ
ラス繊維層と、そのガラス繊維層を覆ってガラス繊維層
の端部から所定量外方へ突出した有機繊維層とで構成し
たため、ガラス繊維が露出してなく、繊維補強体を成形
型のキャビティへ装置する際などにガラス繊維が飛び散
ったり、手に突き刺さることがない。さらに、バリとな
る繊維補強体端部が有機繊維層のみからなるため、その
バリの切除を容易に行なえ、その際ガラス繊維が飛び散
る虞もない。また、繊維強化ポリウレタン成形体中に残
る繊維補強体部分にはガラス繊維層を有するため、得ら
れる繊維強化ポリウレタン成形体の成形時の収縮性を小
さくできる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例においてポリウレタン原料注
入時を示す成形型の断面図である。
【図2】本発明の一実施例に使用する、繊維補強体の断
面図である。
【図3】本発明の一実施例において、ポリウレタン原料
注入後を示す成形型の断面図である。
【図4】本発明の一実施例において、バリの切除後を示
す繊維強化ポリウレタン成形体の断面図である。
【符号の説明】
10 繊維補強体 11 有機繊維層端部 12 ガラス繊維層 14 有機繊維層 16 上型 18 下型 20 成形型 22 キャビティ面 24 表皮材 26 キャビティ 28 下型分割面 30 ポリウレタン原料 32 上型分割面 34 繊維強化ポリウレタン成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:58 (56)参考文献 特開 昭60−44311(JP,A) 特開 昭62−140809(JP,A) 実開 昭46−43061(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 39/00 - 39/44 B29C 70/00 - 70/88 B32B 5/00 - 35/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維補強体を成形型のキャビティに装置
    し、そのキャビティ内にポリウレタン原料を注入し、繊
    維補強体に含浸させて繊維補強体と一体に成形すること
    により繊維強化ポリウレタン成形体を製造する方法にお
    いて、その繊維補強体を、ガラス繊維層と、そのガラス
    繊維層を覆ってガラス繊維層の端部から所定量外方へ突
    出した有機繊維層とで構成し、そのガラス繊維層端部か
    ら外方へ突出した有機繊維層の端部を成形型の分割面で
    挟んで繊維補強体をキャビティに装置し、ポリウレタン
    原料の注入成形後に、前記有機繊維層の端部を除去する
    ことを特徴とする繊維強化ポリウレタン成形体の製造方
    法。
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JP4923546B2 (ja) * 2004-12-06 2012-04-25 東レ株式会社 繊維強化樹脂成形体の製造方法
JP4696544B2 (ja) * 2004-12-06 2011-06-08 東レ株式会社 化粧シート用ポリエステルフィルム
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JP2007196685A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Toray Ind Inc 成形前駆体、rtm成形方法、および繊維強化樹脂成形体

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