JP2945797B2 - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ

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JP2945797B2 JP35345691A JP35345691A JP2945797B2 JP 2945797 B2 JP2945797 B2 JP 2945797B2 JP 35345691 A JP35345691 A JP 35345691A JP 35345691 A JP35345691 A JP 35345691A JP 2945797 B2 JP2945797 B2 JP 2945797B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベーンを保持したロ
ータに対するカムリングの偏心量を変化させてポンプ容
量を変えることのできるベーンポンプに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のようにベーンポンプは、多数のベ
ーンをほぼ半径方向に向けて突出退入させるようロータ
に保持させるとともに、ロータに対して偏心させたカム
リングの内周面に各ベーンの先端部を摺接させ、各ベー
ンの間に区画して形成される油室の容積がロータの回転
に伴って増減することにより、オイルの吸入と吐出とを
行うよう構成されている。その油室の容積の変化率は、
ロータに対するカムリングの偏心量によって決まり、そ
こで従来では、例えば負荷に応じてカムリングの偏心量
を変化させることにより、ポンプの吐出容量を変化させ
て吐出油圧が必要以上に高くなることによる動力の損失
を防止している。
【0003】この種のベーンポンプでは、吸入口と吐出
口とが1/2円周程度ずれてベーンもしくはカムリング
の側面側に形成されているから、カムリングをポンプボ
デーに押し付ける所謂側圧は吐出口側で大きくなる。そ
こで例えば特開昭60−35192号公報に記載された
発明では、カムリングの吐出口とは反対側の側面に溝を
円周方向に沿って形成し、ここに吐出油圧を導くことに
より、カムリングを挟んだ両側の圧力を可及的にバラン
スさせてカムリングがポンプボデーに過剰に押し付けら
れることによるこじりを防止し、かつ充分な潤滑を行う
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のベーン
ポンプにおけるように、カムリングを挟んだ吐出口とは
反対側の箇所に吐出油圧を供給すれば、カムリングを挟
んだ両側の圧力をバランスさせてカムリングのポンプボ
デーへのこじりを防止し、また充分な潤滑を行うことが
できる。しかしながらカムリングとポンプボデーとの間
に供給したオイルは、そこから所定のドレン箇所に漏れ
出てしまうので、カムリングとポンプボデーとの間に吐
出油圧を供給する構成では、吐出油圧や吐出油量の減少
を招来し、ポンプ全体としての容積効率が悪化する問題
を生じる。
【0005】また上述した可変容量型ベーンポンプで
は、負荷のわずかな変動によってカムリングが頻繁に揺
動するから、カムリングの全周に亘って必要充分な潤滑
を行う必要があるが、上記従来の構造ではカムリングの
全周を必ずしも確実には潤滑することができない。また
カムリングの側面での圧力や内周側と外周側との圧力
は、吸入口と吐出口とが前述したように円周方向にずれ
て形成されていることにより円周方向での各位置によっ
て異なっており、これが原因となってカムリングとポン
プボデーとの間の潤滑が、周囲の圧力状態によって不十
分になる場合がある。すなわち本発明者らが鋭意試験研
究を行った結果、可変容量型ベーンポンプには以下のよ
うな課題があることが判明した。
【0006】図4は可変容量型ベーンポンプの一般的な
構成を示す断面図であって、ポンプボデー1の内部に、
ほぼ環状をなすカムリング2が収容されており、このカ
ムリング2は外周の一部分に介在させたピボットピン3
を介してポンプボデー1に対して揺動するよう保持され
ている。すなわちカムリング2の外周面の一部とポンプ
ボデー1の内周面の一部とに円弧状の受け座が形成さ
れ、これらの受け座の間にピボットピン3を挟み込むと
ともに、カムリング2の外周部のうち受け座に対して円
周方向に1/2回転ずれた位置(すなわち中心を挟んだ
反対側)に、ポンプボデー1の内面に摺接するシール材
4が設けられており、したがってカムリング2はピボッ
トピン3を中心に揺動するようになっている。そしてポ
ンプボデー1の内面とカムリング2の外面との間にピボ
ットピン3とシール材4とによって区画された制御油室
5が形成され、ポンプボデー1にはこの制御油室5に対
して油圧を給排する制御油圧ポート6が形成されてい
る。前記ピボットピン3を嵌め込む受け座7とシール材
4とは中心部についてほぼ対称となる位置にそれぞれ設
けられ、そのシール材4を設けた箇所の近辺に、制御油
室5に供給した油圧に対抗する方向に弾性力を与えるた
めのコイルスプリング8を当接させるレバー部9が突設
されている。
【0007】前記カムリング2の内周側には、ポンプ駆
動軸10に取付けたほぼT字形断面で環状をなすロータ
11が設けられており、このロータ11の円周を9等分
する位置には、9つのスリット溝が放射状に形成され、
それぞれのスリット溝にベーン12が放射方向へ移動自
在に収容されており、各ベーン12の先端部(外周側の
端部)は、カムリング2の内周面に摺接し、また基端部
(内周側の端部)はロータ11の両側面にそれぞれ設け
たベーンリング13に接触している。
【0008】そしてカムリング2は、このロータ11に
対して偏心しており、したがって、互いに隣接する一対
のベーン12の間に、これらのベーン12とカムリング
2の内周面、ロータ11の外周面およびポンプボデー1
の内周面によって油室14が液密に区画形成され、かつ
その油室14の容積が、ロータ11およびベーン12の
回転に伴って増減するようになっている。そしてロータ
11が図の反時計方向に回転し、したがってベーン12
の回転領域のうち図の右側の半分の領域が前記油室14
の容積が次第に増大する吸入領域であり、吸入口15は
その吸入領域に開口するようにポンプボデー1に形成さ
れている。また、左側の半分は油室14の容積が次第に
減少する吐出領域で、吐出口16がその吐出領域に開口
するようポンプボデー1に形成されている。また、ベー
ン12を収容した各スリット溝の中心側端には、このス
リット溝の溝幅を円形に拡大した油路穴17が形成さ
れ、ベーンリング13の中心側に供給されてベーンリン
グ13を介して各ベーン12を放射方向外側へ押し出す
ように作用する圧油(以下、ベーン下端圧という。)
が、ベーン12がスリット溝に最も退入した状態におい
てもロータ11の両側へ流通できるようになっている。
【0009】上述したベーンポンプでの圧力状況につい
て説明すると、まずカムリング2の外周側はピボットピ
ン3とシール材4とで二分されており、その一方すなわ
ち図でθ1 で示す範囲が制御室5であってこの部分は制
御圧Preg となっており、他方のθ2 で示す範囲はドレ
ン箇所に連通しているから大気圧PD となっている。ま
たカムリング2の内周側においては、吐出口16に連通
している範囲すなわち図にθ3 で示す範囲が吐出圧PL
、吸入口15に連通する範囲すなわち図にθ5で示す範
囲が吸入圧PINとなり、そしてこれらθ3 およびθ4 の
範囲の中間の箇所は吐出口16と吸入口15とに交互に
連通するので、吐出圧PL と吸入圧PINとに交互に変化
する。これらの圧力の大小の関係は、PL >Preg >P
D >PINの関係にあり、したがってカムリング2の内外
の圧力差は円周方向の各部で大きく異なることになる。
すなわち吐出圧PL と大気圧PD との差が最も大きく、
これは図のθ8 の箇所で生じ、これに次いで吐出圧PL
と制御圧Preg との差が大きく、これは図のθ7 で示す
箇所で生じる。さらにこれに次いで制御圧Preg と吸入
圧PINとの差が大きく、これは図のθ10の箇所で生じ、
最も小さい差圧は大気圧PD と吸入圧PINとの差であっ
てこれは図のθ9 の箇所に生じる。
【0010】しかるにカムリング2とポンプボデー1と
の隙間に対するオイルの供給は、カムリング2の内外の
圧力差に基づいて行われるのであり、その量をQとすれ
ば、 Q=bh3 ・ΔP/12μw で表される。ここで、wはカムリングの側面のシール
幅、hはカムリングとポンプボデーとの間の軸線方向で
のクリアランス、bはカムリングの円周方向のシール
幅、μはオイルの粘性である。
【0011】しかるにΔPが比較的大きい前記θ7 およ
びθ8 の範囲ではカムリング2とポンプボデー1との間
に潤滑油が充分に供給されるが、ΔPが小さい前記θ9
およびθ10の範囲ではカムリング2とポンプボデー1と
の間への潤滑油の供給量が不足して、凝着摩耗が生じる
おそれが多分にあった。
【0012】この発明は上述した本発明者らによる知見
に基づいてなされたものであって、ポンプ容量を低下さ
せることなくカムリングの潤滑を充分に行うことのでき
る可変容量型ベーンポンプを提供することを目的とする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、カムリングをその外周部の一部を中
心に揺動しかつ軸線方向の側面がポンプボデーの内面に
摺接するようポンプボデー内に配置するとともに、ロー
タによって保持したベーンの先端部を前記カムリングの
内周面に摺接させ、かつカムリングの外周面とポンプボ
デーの内周面との間にカムリングを揺動させるよう油圧
を供給する制御油室を設けた可変容量型ベーンポンプで
あって、前記カムリングの前記ポンプボデーの内面に摺
接する側面がカムリングの半径方向での内周側と外周側
との圧力差によってカムリングの内周側もしくは外周側
から侵入するオイルによって潤滑されるとともに、その
面の半径方向に測った幅が、カムリングの内周側と外
周側との圧力差の小さい箇所で該圧力差の大きい箇所よ
り狭く設定されていることを特徴とするものである。
【0014】またこの発明では、前記カムリングの内周
側と外周側との圧力差の小さい箇所におけるカムリング
の前記ポンプボデーに摺接する側面に、カムリングの外
周側所定箇所のオイルを導く油溝を形成することができ
る。
【0015】
【作用】この発明のベーンポンプにおいても、ロータと
共にベーンが回転することにより、オイルの吸入と吐出
とを行い、その容量はカムリングのロータに対する偏心
量によって決まる。カムリングはその外周側に形成して
ある制御油室に供給する油圧に応じて外周部の一部を中
心にして揺動し、ロータに対する偏心量が変化する。こ
のカムリングのポンプボデーの内面に対する摺接面の幅
は、カムリングの内外周の圧力差の小さい箇所で圧力差
の大きい箇所より狭くしてあるから、内外周の圧力差の
小さい吸入口側においてもカムリングとポンプボデーと
の間の潤滑が充分行われる。またその潤滑のためのオイ
は不可避的に漏れによるオイルすなわちカムリングの
半径方向での内周側と外周側との圧力差によってカムリ
ングの内周側もしくは外周側から侵入するオイルであっ
て吐出油圧を使用するものではないから、ポンプ容量の
低下を防止できる。
【0016】また内外周の圧力差の小さい箇所での側面
に、カムリングの外周側の適宜の位置からオイルを導く
溝を形成すれば、その箇所での摺接面の幅が狭くなるう
えにオイルが積極的に摺接面に供給されるから、より確
実な潤滑を行うことができる。
【0017】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を説明する。図1は
この発明の一実施例を示す断面図であり、ここに示す例
は、前述した一般的な可変容量型ベーンポンプのカムリ
ングに加工を施したものであるから、図1に示す構成の
うち図4と同一の部分には図1に図4と同一の符号を付
してその説明を省略する。
【0018】カムリング22はピボットピン3を中心に
して揺動するようポンプボデー1の内周側に保持されて
おり、そのピボットピン3と中心部に対してほぼ対称と
なる箇所にシール材4が設けられており、これらのピボ
ットピン3とシール材4とで二分割されたカムリング2
2の外周部分のうち図1の上側の部分が制御油室5とな
っている。この図1に示すベーンポンプにおいても吸入
口15と吐出口16とがほぼ1/2円周ずれた箇所にそ
れぞれ形成されているから、カムリング22の内周側と
外周側との圧力差は、各部分によって異なっている。そ
してカムリング22はその内外の圧力差に応じてポンプ
ボデー1との間のシール幅すなわちポンプボデー1の内
面に摺接する側面の幅が異なっている。
【0019】図2はカムリング22の正面図であり、カ
ムリング22の内周側と外周側との圧力差は大きく別け
て4箇所で異なっているから、その側面すなわちポンプ
ボデー1に摺接する側面の幅がこれらの4箇所で異なっ
ている。すなわち前述したように、カムリング22の内
周側の圧力は、吸入口15側で低圧で、吐出口16側で
高圧になり、また外周側の圧力は、制御油室5がこれと
は反対側の部分(以下、仮に大気連通部とする)18よ
り高い圧力になる。したがって内外周の圧力差が最も高
くなる箇所すなわち吐出口16に連通する部分と大気連
通部18とに挟まれた箇所を除いた他の3箇所の外周エ
ッジ部に円周方向に沿う溝(もしくは切欠き部)23
a,23b,23cが形成されている。これら3箇所の
溝23a,23b,23cのうち、吐出口16に連通す
る部分と制御油室5との間の箇所における溝23aの半
径方向の深さが他の溝23b,23cの深さより浅くな
っており、かつ該他の溝23b,23cの深さはほぼ同
一に設定されている。そしてカムリング22の内周エッ
ジ部に形成した溝(もしくは切欠き部)のうち吸入口1
5に連通する溝は、大気連通部18に対応する箇所で半
径方向で外周側に若干深く切り込まれている。したがっ
てカムリング22のポンプボデー1の内面に摺接する側
面の幅は、吐出口16の連通する部分と大気連通部18
との間の箇所すなわち外周側に溝を形成していない箇所
で最も広く(W1)、内外周の圧力差が第2番目に高い吐
出口16に連通する部分と制御油室5との間の箇所すな
わち浅い溝23aを形成した箇所で第2番目に広く(W
2 )なっている。さらに吸入口15に連通する部分と制
御油室5との間の部分は内外周の圧力差が低いので、こ
の部分に外周エッジ部に形成した溝23bが深いことに
より、この箇所での幅は第3番目の広さ(W3 )に設定
されている。そして内外周の圧力差が最も低い吸入口1
5に連通する部分と大気連通部18との間の箇所では、
外周エッジ部に溝23cを形成しかつ内周側の溝を若干
深く切り込んであるから、その幅が最も狭く(W4 )な
っている。
【0020】上述したベーンポンプでは、ロータ11を
ポンプ駆動軸10と共に図1の反時計方向に回転させる
と、各ベーン12が遠心力およびベーン下端圧によって
外側に押され、その先端部をカムリング22の内周面に
接触させた状態で回転するため、各ベーン12の間に油
室14が区画・形成される。この油室14は、図1の右
半分の領域で次第に容積を増大し、また図1の左半分の
領域で容積を次第に減少させるから、吸入口15からオ
イルを吸い込み、かつこれを加圧して吐出口16から送
り出す。
【0021】負荷が小さい状態では、制御油室5に供給
される制御油圧が低いため、カムリング22はそのレバ
ー部9をコイルスプリング8によって図1の上方向に押
圧されることにより、偏心量が大きくなっており、それ
に伴ってポンプ容量も大きくなっている。負荷に基づい
て制御油圧が増大すると、カムリング22はコイルスプ
リング8の弾性力に抗してピボットピン3を中心に図1
の時計方向に揺動させられ、その結果、偏心量が小さく
なる。すなわち油室14の容積の変化率が減少するの
で、オイルの吐出量が少なくなり、またその圧力は負荷
に応じて高くなる。またこの状態から制御油圧が低下す
ると、カムリング22はコイルスプリング9によって押
されてピボットピン3を中心に図1の反時計方向に揺動
し、その偏心量が増大することによって吐出量が増え
る。
【0022】一方、カムリング22とポンプボデー1と
の摺接部分には、オイルが侵入して潤滑を行うが、その
量はカムリング22の内周部と外周部との圧力差に比例
し、かつ摺接部分の半径方向での幅に反比例する。した
がって上記のベーンポンプでは、カムリング22の内外
周の圧力差の低い箇所では摺接部分の幅を狭くしてある
から、たとえ内外周での圧力差が低くてもその部分にオ
イルが充分侵入して潤滑が行われる。またその場合、潤
滑の用に供されるオイルはほぼ不可避的な漏れによるオ
イルであるから、ポンプ容量が低下するなどの不都合は
生じない。
【0023】上記の実施例から明らかなようにこの発明
のベーンポンプは、カムリングの内外周の圧力の差が小
さい箇所においてカムリングがポンプボデーに摺接する
半径方向での幅を狭くしたものであり、したがってこの
発明では、カムリングを図3に示すように構成してもよ
い。すなわちここに示すカムリング32は、ポンプボデ
ー1に摺接する側面のうち、吸入口15に対してその外
周側に位置する箇所に円周方向に沿う油溝33を形成
し、かつその油溝33を制御油室5に連通させたもので
ある。
【0024】このような構成であってもカムリング32
の内外周の圧力差の小さい吸入口15の外周側の部分で
は、油溝33を形成したことによってカムリング32の
ポンプボデー1に摺接する面積が狭くなり、しかも油溝
33を介して積極的にオイルが供給されるから、内外周
の圧力差が小さくても確実に潤滑が行われる。またこの
油溝33に供給されるオイルは、制御油室5のオイルで
あるから、ポンプ容量が低下することもない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の可変容量
型ベーンポンプによれば、カムリングのポンプボデーに
摺接する部分の半径方向での幅を、カムリングの内外周
での圧力差が小さい箇所で狭くしたから、カムリングの
内外周部での圧力差が小さくても必要充分なオイルをカ
ムリングとポンプボデーとの間に供給して確実にカムリ
ングの潤滑を行い、カムリングの円滑な揺動を確保し、
あるいはカムリングの凝着摩耗を防止することができ
る。またその潤滑のためのオイルは、カムリングの半径
方向での内周側と外周側との圧力差によってカムリング
の内周側もしくは外周側から侵入するオイルであって吐
出油圧を利用するものではないから、ポンプ容量の低下
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面正面図である。
【図2】そのカムリングの正面図である。
【図3】他のカムリングの正面図である。
【図4】従来の一般的な可変容量型ベーンポンプの断面
正面図である。
【符号の説明】
1 ポンプボデー 5 制御油室 11 ロータ 12 ベーン 22,32 カムリング 33 油溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 数藤 聰 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 奥田 郁夫 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−181673(JP,A) 実開 昭60−66885(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 15/04 321

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムリングをその外周部の一部を中心に
    揺動しかつ軸線方向の側面がポンプボデーの内面に摺接
    するようポンプボデー内に配置するとともに、ロータに
    よって保持したベーンの先端部を前記カムリングの内周
    面に摺接させ、かつカムリングの外周面とポンプボデー
    の内周面との間にカムリングを揺動させるよう油圧を供
    給する制御油室を設けた可変容量型ベーンポンプにおい
    て、 前記カムリングの前記ポンプボデーの内面に摺接する側
    面がカムリングの半径方向での内周側と外周側との圧力
    差によってカムリングの内周側もしくは外周側から侵入
    するオイルによって潤滑されるとともに、その側面の
    径方向に測った幅が、カムリングの内周側と外周側との
    圧力差の小さい箇所で該圧力差の大きい箇所より狭く設
    定されていることを特徴とする可変容量型ベーンポン
    プ。
  2. 【請求項2】 カムリングをその外周部の一部を中心に
    揺動しかつ軸線方向の側面がポンプボデーの内面に摺接
    するようポンプボデー内に配置するとともに、ロータに
    よって保持したベーンの先端部を前記カムリングの内周
    面に摺接させ、かつカムリングの外周面とポンプボデー
    の内周面との間にカムリングを揺動させるよう油圧を供
    給する制御油室を設けた可変容量型ベーンポンプにおい
    て、前記カムリングの前記ポンプボデーの内面に摺接する側
    面がカムリングの半径方向での内周側と外周側との圧力
    差によってカムリングの内周側もしくは外周側から侵入
    するオイルによって潤滑されるとともに、前 記カムリン
    グの内周側と外周側との圧力差の小さい箇所におけるカ
    ムリングの前記ポンプボデーに摺接する側面に、カムリ
    ングの外周側所定箇所のオイルを導く油溝が形成されて
    いることを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
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