JP2945567B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JP2945567B2 JP26524193A JP26524193A JP2945567B2 JP 2945567 B2 JP2945567 B2 JP 2945567B2 JP 26524193 A JP26524193 A JP 26524193A JP 26524193 A JP26524193 A JP 26524193A JP 2945567 B2 JP2945567 B2 JP 2945567B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電解コンデンサはプラス電極に
接続された陽極箔とマイナス電極に取着された陰極箔と
が電解紙とともに巻かれたコンデンサ素子を有してい
る。図に示すように、コンデンサ素子19は、一端が
開口されたアルミニウム製のケース18の内部に電解液
25に浸漬された状態で収容されている。そして、従来
は、ケース18の開口部26には弾性体としてのゴムよ
りなる封止部材20が嵌合されている。
【0003】前記コンデンサ素子19のプラス及びマイ
ナス電極21、22及びそれらの電極21、22にそれ
ぞれ接続されたリード線23は封止部材20に形成され
た一対の孔24に挿入されている。そして、ケース18
の開口部26をかしめることにより、ケース18と封止
部材20とが密着されるとともに、封止部材20と電極
21、22及びリード線23とが密着されて、前記ケー
ス18内が密封されていた。
【0004】ところで、電解液を構成する溶媒の種類に
よっては、前記封止部材が膨潤・溶解して、前記孔24
が拡大・膨張したり、あるいはかしめ部分のケースとの
密着性が不良となったりする。このような場合には、前
記孔24や封止部材20の外周から電解液25が外部に
漏出したり、電解液25内に空気が混入したりして、コ
ンデンサとしての機能が損なわれる。そのため、封止部
材20としては、耐溶媒性に優れた特殊ゴムが選定され
ていることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来構成に
おいては電解液25と封止部材20とが接触状態にあ
り、この電解コンデンサを電気回路等に組み込んで使用
した場合、電解液25に含まれる物質のプラスイオン,
マイナスイオンがそれぞれ反対の極性の電極21、22
側に集結する。そのため、マイナス極22側が強アルカ
リとなり、前述のように封止部材20が特殊ゴムであっ
ても、強アルカリによって電極22及びリード線23の
周囲の孔24付近のゴムが著しく溶解破壊され、前述の
液漏れ現象を起こしたり、空気が混入したりするおそれ
がある。
【0006】また、封止部材20に含まれる混練諸素材
(ポリマー自体,充填剤,補強剤,架橋剤等)の中に
は、電解液25中に溶出してイオン化し、電気泳動によ
り同じくそれぞれ反対の極性の電極21、22側に集結
して、リード線23を腐食断線させたりするおそれがあ
る。
【0007】また、ゴム自体が、気体化した溶媒を透過
させる性質がある。このため、重要機能的高性能なコン
デンサには、封止部材として、弾性体で最も気体透過性
の少ないとされる過酸化物架橋ブチルゴムが使用されて
いるが、表面積の関係から若干の透過は免れない。
【0008】さらに、封止部材がゴムのみの場合は、電
解コンデンサが、例えば自動車の電気回路に組み込まれ
た場合等、封止部材が振動、その他の外部の応力により
動き、封止が不完全になって、その機能を発揮できない
場合もある。そのため、このような場合には封止部材の
上にベークライト板を張り合わせたり、あるいはエポキ
シ樹脂等でゴムとリード線とを固定したりする工程を加
えることが行われている。従って、このような場合には
電解コンデンサの製造における工程が複雑になる。
【0009】本発明は上記従来技術に存在する問題点に
着目してなされたものであって、その目的は、封止部材
の腐食及び溶解破壊を大幅に抑え、しかも、振動等が加
えられた際に電極及びリード線が貫通孔内でずれ動くこ
とを少ない部品点数で大幅に抑えることができる電解コ
ンデンサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明においては、金属製の有底筒状ケース内に、
コンデンサ素子を電解液に浸漬した状態で収容し、前記
ケースの開口部を封止部材により封止し、その封止部材
に設けた貫通孔に、前記コンデンサ素子から導出される
電極及び該電極に接続されたリード線を設けた電解コン
デンサにおいて、前記封止部材には、電解液と接する部
分に耐食性を有する耐腐食部材を設けるとともに、外周
面に環状溝を形成して該環状溝内に設けた環状の弾性部
材と前記ケースの内周面とを接触させ、更に、前記貫通
孔を前記環状溝内の空間と重なるように設けたものであ
る。
【0011】また、この発明においては、前記ケース
は、前記弾性部材と接触している部分でかしめられてい
るものである。さらに、この発明においては、前記封止
部材は、耐腐食部材により一体形成されている。
【0012】しかも、この発明においては、耐腐食部材
は耐薬品性、耐溶媒性、耐透過性を有するフッ素樹脂で
あり、弾性部材はブチルゴムである。
【0013】
【作用】上記のように構成された電解コンデンサにおい
ては、封止部材の電解液と接する部分に耐腐食部材が設
けられているため、封止部材の腐食及び溶解破壊が大幅
に抑えられる。また、貫通孔が環状溝内の空間と重なる
ように設けられているため、貫通孔に設けられている電
極やリード線が弾性部材の内周側で圧接されて該弾性部
材と密着する。これにより、振動等が加えられた際に電
極及びリード線が貫通孔内でずれ動く虞を大幅に低減で
きる。そして、この作用は封止部材の外周に設けた弾性
部材を利用することで得られるものであるため、コスト
の増加が抑えられている。 また、ケースが、前記弾性部
材と接触している部分でかしめられていると、弾性部材
とケースとの間からの液漏れが大幅に抑えられ、しかも
電極やリード線と弾性部材との間の密着度も増加するこ
とから、上記した電極及びリード線のずれ動きがより一
層抑えられる。 さらに、前記封止部材が、耐腐食部材に
より一体形成されていると、封止部材の製造が容易とな
る。 さらにまた、耐腐食部材をフッ素樹脂として、弾性
部材をブチルゴムとすれば、上記した作用が確実に得ら
れる。
【0014】また、弾性部材は耐腐食部材の外周面の環
状溝内に設けただけであるから、製造が容易である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の電解コンデンサを具体化した
一実施例を図1〜図5に従って詳細に説明する。
【0016】図1に示すように、コンデンサ素子1は、
プラス電極2に取着された陽極箔(図示しない)とマイ
ナス電極3に取着された陰極箔(図示しない)とが電解
紙(図示しない)とともに巻かれて構成されている。両
電極2、3にはそれぞれリード線5が接続されている。
【0017】アルミニウムからなるケース6は、一側方
に開口部7を有した有底円筒状をなし、その内部には前
記コンデンサ素子1が電解液4に浸漬された状態で挿入
されている。
【0018】図1〜図4に示すように、封止部材8は耐
薬品性、耐溶媒性、耐透過性の物性を有する耐腐食部材
としてのフッソ樹脂板9と弾性部材としてのブチルゴム
よりなるシールリング10とにより構成されている。フ
ッ素樹脂板9は前記開口部7と略同径の円板状であり、
同フッ素樹脂板9の円周面には環状溝としての凹部11
が全周にわたって形成されている。また、シールリング
10は前記凹部11の形状と相似形に形成されており、
同凹部11に嵌着されている。フッ素樹脂板9には一対
の孔12が形成されている。同孔12の一部は凹部11
の底部に開口している。
【0019】そして、前記コンデンサ素子1の電極2、
3及びリード線5が封止部材8の孔12に挿入されてい
る。そして、ケース6の開口部7付近がかしめられてい
る。この時、前記シールリング10はかしめ位置に配置
されているため、同シールリング10が有する弾力性に
よりシールリング10とケース6の内周面とは確実に密
着される。この密着によりケース6の開口部7が密閉さ
れる。また、前記シールリング10の内周部は、前記か
しめにより孔12の内周面、電極2、3及びリード線5
に密着される。この密着により孔12が密封される。
【0020】以上のように構成された電解コンデンサに
おいては、電解液4とシールリング10との接触が耐薬
品性、耐溶媒性、耐透過性の物性を有する耐腐食部材と
してのフッ素樹脂板9により絶たれている。このため、
本実施例の電解コンデンサを電気回路等に組み込んで使
用した場合、例えばマイナス電極3の周囲が強アルカリ
になったとしても、シールリング10が腐食及び溶解破
壊されることはない。従って、液漏れ現象や空気の混入
を確実に防止できる。また、フッ素樹脂板9は安定した
物性であるため、その一部が電解液4中に溶出するよう
なことがなく、溶出イオンによりリード線5が腐食断線
するようなことがない。
【0021】また、シールリング10がかしめ位置に配
置された状態でケース6の開口部7付近がかしめられ、
同シールリング10が有する弾力性によりシールリング
10とケース6の内周面とは確実に密着され、ケース6
が密封される。この場合、気体透過性のないフッ素樹脂
板9が電解液4の面を塞いでいるため、ケース6内が完
全に密閉されることも相俟って、電解液4が気化して
も、ケース6内から逃げ出すことを防止できる。従っ
て、この実施例の電解コンデンサを、重要機能的に使用
できる。
【0022】加えて、封止部材8がフッ素樹脂板9をメ
インとして構成されているため、封止部材全体がゴムの
場合とは異なり、剛性に富む。このため、この実施例の
電解コンデンサを振動部分に使用したとしても、所定の
位置から動くことがない。このため、ベークライト板を
接着したり、エポキシ樹脂等によりゴムとリード線とを
接着したりするような接着工程が不要となり、製造が容
易である。
【0023】さらに、本実施例の電解コンデンサの製造
工程において、特に開口部7をかしめる工程において、
同フッ素樹脂板9が補強の役目を果たす。このため、何
らかの理由で開口部7付近にかしめ力が均一に加わらな
かった場合でも、ケース6の変形を抑止でき、同製造工
程において発生する不良品を減少させることができる。
【0024】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば
以下のような態様で実施できる。 両電極2、3及びリード線5の外周面にスズメッキを
施すこと。このように構成すれば、シールリング10に
対する加硫成型によってそのシールリング10が両電極
2、3及びリード線5の外周面に接着される。従って、
例えば、上記実施例において、孔12に両電極2、3及
びリード線5を挿入し、その状態でシールリング10の
加硫成型を行えば、孔12と、両電極2、3及びリード
線5との間の確実な密着性を得ることができる。 シールリング10として、ブチルゴム以外のゴム、例
えば、ニトリルゴム等の経時変化の少ないゴムを使用す
ること。 耐薬品性、耐溶媒性、耐透過性の物性を有する耐腐食
部材としてフッ素樹脂9以外のもの、例えば、エポキシ
樹脂を使用すること。 シールリング10を環状の凹部11内に射出成型によ
り充填して設けること。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、封
止部材の腐食及び溶解破壊を大幅に抑えることができ
る。しかも、振動等が加えられた際に電極及びリード線
が貫通孔内でずれ動く虞を大幅に低減させることができ
るとともに、そのためのコストの増加も抑えることがで
きる。 また、ケースが前記弾性部材と接触している部分
でかしめられていると、弾性部材とケースとの間からの
液漏れを大幅に抑えることができ、しかも、電極やリー
ド線と弾性部材との間の密着度も増加することから、上
記した電極及びリード線のずれ動きをより一層抑えるこ
とができる。 さらに、前記封止部材が耐腐食部材により
一体形成されていると、封止部材の製造を容易に行うこ
とができる。 さらにまた、耐腐食部材をフッ素樹脂とし
て、弾性部材をブチルゴムとすれば、上記した効果を確
実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した電解コンデンサの一実施例
を示す破断図である。
【図2】封止部材を示す正面図である。
【図3】電解コンデンサにおいて封止部材を構成するフ
ッ素樹脂板の形状を示した断面図である。
【図4】電解コンデンサにおいて封止部材を構成するシ
ールリングの形状を示した断面図である。
【図5】従来の電解コンデンサを示す破断図である。
【符号の説明】
1…コンデンサ素子、4…電解液、6…ケース、7…開
口部、8…封止部材、9…耐薬品性、耐溶媒性、耐透過
性の物性を有する耐腐食部材としてのフッ素樹脂板、1
0…弾性部材としてのシールリング、11…環状溝とし
ての凹部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の有底筒状ケース内に、コンデン
    サ素子を電解液に浸漬した状態で収容し、前記ケースの
    開口部を封止部材により封止し、その封止部材に設けた
    貫通孔に、前記コンデンサ素子から導出される電極及び
    該電極に接続されたリード線を設けた電解コンデンサに
    おいて、前記封止部材には、電解液と接する部分に耐食性を有す
    る耐腐食部材を設けるとともに、外周面に環状溝を形成
    して該環状溝内に設けた環状の弾性部材と前記ケースの
    内周面とを接触させ、更に、前記貫通孔を前記環状溝内
    の空間と重なるように設けた ことを特徴とする電解コン
    デンサ。
  2. 【請求項2】 前記ケースは、前記弾性部材と接触して
    いる部分でかしめられていることを特徴とする請求項1
    に記載の電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記封止部材は、耐腐食部材により一体
    形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 耐腐食部材はフッ素樹脂であり、弾性部
    材はブチルゴムであることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の電解コンデンサ。
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