JP2943463B2 - スピーカ - Google Patents
スピーカInfo
- Publication number
- JP2943463B2 JP2943463B2 JP32018291A JP32018291A JP2943463B2 JP 2943463 B2 JP2943463 B2 JP 2943463B2 JP 32018291 A JP32018291 A JP 32018291A JP 32018291 A JP32018291 A JP 32018291A JP 2943463 B2 JP2943463 B2 JP 2943463B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diaphragm
- cone
- peripheral portion
- outer peripheral
- edge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分割共振による周波数
特性の劣化を改善するスピーカに関する。
特性の劣化を改善するスピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル信号処理技術が飛躍的に
進歩し、スピーカに供給される電気信号の質が大幅に向
上したため、これに対応して高音質再生の可能なスピー
カが強く求められている。以下、従来のスピーカについ
て図面を参照しながら説明する。
進歩し、スピーカに供給される電気信号の質が大幅に向
上したため、これに対応して高音質再生の可能なスピー
カが強く求められている。以下、従来のスピーカについ
て図面を参照しながら説明する。
【0003】図3は従来のスピーカの構造断面図で、1
はプレート、2はプレート1と一体に構成されたヨー
ク、3はプレート1に固着したマグネット、4はマグネ
ット3の上面に固着したセンターポール、5はセンター
ポール4の外周とヨーク2の内周面で構成される磁気ギ
ャップ中に保持されたボイスコイル、6はボイスコイル
5のボビン、7はボイスコイルボビン6の先端に固着し
た振動板、8はボイスコイルボビン6の外周部に固着し
たダンパー、9は振動板7の外周部に設けたエッジ、1
0はダンパー8およびエッジ9の外周を固着しプレート
1、ヨーク2、マグネット3およびセンターポール4で
構成される磁気回路を保持するフレームである。
はプレート、2はプレート1と一体に構成されたヨー
ク、3はプレート1に固着したマグネット、4はマグネ
ット3の上面に固着したセンターポール、5はセンター
ポール4の外周とヨーク2の内周面で構成される磁気ギ
ャップ中に保持されたボイスコイル、6はボイスコイル
5のボビン、7はボイスコイルボビン6の先端に固着し
た振動板、8はボイスコイルボビン6の外周部に固着し
たダンパー、9は振動板7の外周部に設けたエッジ、1
0はダンパー8およびエッジ9の外周を固着しプレート
1、ヨーク2、マグネット3およびセンターポール4で
構成される磁気回路を保持するフレームである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の従来
のスピーカでは、コーン形振動板7は再生帯域内で分割
共振を発生することなくピストン振動することが望まし
いが、低音域から高音域まで1つの振動板で再生するフ
ルレンジタイプのスピーカでは、中高音域でコーン形振
動板7は分割共振を生じる。このコーン形振動板の共振
の中で、特に顕著なのは中音域で発生する振動板の外周
部の少し内側を節円とする振動モードをともなう共振で
あって、このときの振動板の振動姿態を図4に示す。上
記共振周波数付近では節円Bの内側と外側では振動板面
の動きが逆相となり、節円Bの内側部と外側部とこれに
一体に接合されたエッジ9より放射される音は打ち消し
あって音圧周波数特性に乱れを生じるとともに、振幅が
大となる振動板の節円Bの外周部より高調波ひずみを発
生するという問題点があった。
のスピーカでは、コーン形振動板7は再生帯域内で分割
共振を発生することなくピストン振動することが望まし
いが、低音域から高音域まで1つの振動板で再生するフ
ルレンジタイプのスピーカでは、中高音域でコーン形振
動板7は分割共振を生じる。このコーン形振動板の共振
の中で、特に顕著なのは中音域で発生する振動板の外周
部の少し内側を節円とする振動モードをともなう共振で
あって、このときの振動板の振動姿態を図4に示す。上
記共振周波数付近では節円Bの内側と外側では振動板面
の動きが逆相となり、節円Bの内側部と外側部とこれに
一体に接合されたエッジ9より放射される音は打ち消し
あって音圧周波数特性に乱れを生じるとともに、振幅が
大となる振動板の節円Bの外周部より高調波ひずみを発
生するという問題点があった。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するため
のもので、コーン形振動板の、特に外周部の分割共振に
起因する音圧周波数特性の乱れと高調波ひずみを低減さ
せたスピーカを実現することを目的としている。
のもので、コーン形振動板の、特に外周部の分割共振に
起因する音圧周波数特性の乱れと高調波ひずみを低減さ
せたスピーカを実現することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、コーン形振動板の共振時における外周部の
節円とほぼ一致させるか、またはこれより小なる内径で
上記コーン形振動板の外周部を覆いその外周部がフレー
ムに支持されたエッジを設ける構成とし、さらに必要に
より上記コーン形振動板の外周部を、その断面形状を直
線状または曲線状に折り曲げ外周部を補強した構造とす
るものである
するために、コーン形振動板の共振時における外周部の
節円とほぼ一致させるか、またはこれより小なる内径で
上記コーン形振動板の外周部を覆いその外周部がフレー
ムに支持されたエッジを設ける構成とし、さらに必要に
より上記コーン形振動板の外周部を、その断面形状を直
線状または曲線状に折り曲げ外周部を補強した構造とす
るものである
【0007】
【作用】本発明は上記構成により、エッジの内周はコー
ン形振動板の共振時における節円とほぼ同じ径とする
か、または節円よりも小さな径としてコーン形振動板と
接合されるため節円の内側部の振動板の動きに対してエ
ッジの動きは逆相となることがなく、また振動板の節円
より外側から放射される音はエッジによって遮蔽され
る。
ン形振動板の共振時における節円とほぼ同じ径とする
か、または節円よりも小さな径としてコーン形振動板と
接合されるため節円の内側部の振動板の動きに対してエ
ッジの動きは逆相となることがなく、また振動板の節円
より外側から放射される音はエッジによって遮蔽され
る。
【0008】また、コーン形振動板の外周部を折り曲げ
た構造とすることにより振動板の構造強度は上がり、上
記共振の生じる周波数は大幅に上昇する。
た構造とすることにより振動板の構造強度は上がり、上
記共振の生じる周波数は大幅に上昇する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の第1の実施例における
スピーカの構造断面図を示すもので、同図において図3
の従来例と同じ機能の構成部品には同一の符号を付して
説明を省略する。従来例と異なるのはコーン形振動板1
1の外周径A上面を覆うように内周径Bのエッジを設け
たところにある。
ながら説明する。図1は本発明の第1の実施例における
スピーカの構造断面図を示すもので、同図において図3
の従来例と同じ機能の構成部品には同一の符号を付して
説明を省略する。従来例と異なるのはコーン形振動板1
1の外周径A上面を覆うように内周径Bのエッジを設け
たところにある。
【0010】上記構成においてその動作を説明すると、
コーン形振動板11は図4で説明したように共振時にお
いては節円Bを境としてこれより内周部と外周部では逆
相に振動するものである。エッジ12はその内周部をほ
ぼ節円B上に接合し外周部をフレームで支持するためコ
ーン形振動板11の節円Bの外周部の上面を覆うもので
ある。したがって、スピーカ前面ではコーン形振動板1
1の節円Bの外周部から放射された音はエッジ12によ
って遮断される。
コーン形振動板11は図4で説明したように共振時にお
いては節円Bを境としてこれより内周部と外周部では逆
相に振動するものである。エッジ12はその内周部をほ
ぼ節円B上に接合し外周部をフレームで支持するためコ
ーン形振動板11の節円Bの外周部の上面を覆うもので
ある。したがって、スピーカ前面ではコーン形振動板1
1の節円Bの外周部から放射された音はエッジ12によ
って遮断される。
【0011】本実施例ではエッジ12の内周径をコーン
形振動板11の共振時における節円Bの径とほぼ一致さ
せたが、エッジ12の径を節円Bの径より小さくして振
動板と接合するならば、エッジ12はコーン振動板11
の外周部の音を遮断するだけでなく、振動板の内周部と
同相で振動するため振動板の共振の影響をより効果的に
抑えることが可能となる。
形振動板11の共振時における節円Bの径とほぼ一致さ
せたが、エッジ12の径を節円Bの径より小さくして振
動板と接合するならば、エッジ12はコーン振動板11
の外周部の音を遮断するだけでなく、振動板の内周部と
同相で振動するため振動板の共振の影響をより効果的に
抑えることが可能となる。
【0012】このように本発明の第1の実施例のスピー
カによれば、振動板の節円Bを境として少なくともこれ
より外周部をエッジ12で覆う構造とするため、これと
は位相が逆となる節円の内周部からの放射音との打ち消
しは少なくなり音圧周波数特性の乱れは大幅に改善され
たものとなる。
カによれば、振動板の節円Bを境として少なくともこれ
より外周部をエッジ12で覆う構造とするため、これと
は位相が逆となる節円の内周部からの放射音との打ち消
しは少なくなり音圧周波数特性の乱れは大幅に改善され
たものとなる。
【0013】つぎに本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。図2(a)に本発明の第2の
実施例におけるコーン形振動板とエッジの接合部分の断
面図を示す。同図において13はコーン形振動板、14
はコーン形振動板13の外周部に設けた、断面形状が直
線状の折り返し部、15はコーン形振動板13の外周部
上面を覆うエッジである。本実施例では振動板の外周部
に直線状の折り返し部14を設けたため振動板強度が大
幅に向上し、節円Bが生じる振動モードを発生する共振
周波数が上昇しピストン振動域が広がり、より理想的な
音響再生が可能となる。なお、図2(a)では折り返し
部の断面形状は直線状であったが図2(b)で示すよう
にコーン形振動板16の折り返し部17の断面形状を曲
線状としても同様の効果が期待できるものである。
を参照しながら説明する。図2(a)に本発明の第2の
実施例におけるコーン形振動板とエッジの接合部分の断
面図を示す。同図において13はコーン形振動板、14
はコーン形振動板13の外周部に設けた、断面形状が直
線状の折り返し部、15はコーン形振動板13の外周部
上面を覆うエッジである。本実施例では振動板の外周部
に直線状の折り返し部14を設けたため振動板強度が大
幅に向上し、節円Bが生じる振動モードを発生する共振
周波数が上昇しピストン振動域が広がり、より理想的な
音響再生が可能となる。なお、図2(a)では折り返し
部の断面形状は直線状であったが図2(b)で示すよう
にコーン形振動板16の折り返し部17の断面形状を曲
線状としても同様の効果が期待できるものである。
【0014】なお、たとえば磁気回路の構成等、スピー
カ構造の細部については、この実施例にとらわれること
なく、任意の変形が可能であることはいうまでもない。
カ構造の細部については、この実施例にとらわれること
なく、任意の変形が可能であることはいうまでもない。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明は、コーン形振動板
の共振時における外周部の節円Bの径にほぼ一致させる
か、それより小なる内径のエッジによって振動板の外周
部上面を覆う構成とするものであり、振動板の共振時に
節円Bの内側と外側およびこれに一体に結合されたエッ
ジの動きが逆相となって音圧に乱れを生じることがなく
音圧周波数特性が平坦となる帯域が拡大されるものであ
る。また、エッジによって振動板の外周部を音響的に遮
断するため振動板の節円B付近より発生していた高調波
ひずみを大幅に低減することが可能となる。
の共振時における外周部の節円Bの径にほぼ一致させる
か、それより小なる内径のエッジによって振動板の外周
部上面を覆う構成とするものであり、振動板の共振時に
節円Bの内側と外側およびこれに一体に結合されたエッ
ジの動きが逆相となって音圧に乱れを生じることがなく
音圧周波数特性が平坦となる帯域が拡大されるものであ
る。また、エッジによって振動板の外周部を音響的に遮
断するため振動板の節円B付近より発生していた高調波
ひずみを大幅に低減することが可能となる。
【0016】さらに、振動板の外周部に断面形状が直線
状または曲線状の折り曲げ部を設けて補強を行なうなら
ば、節円Bを生じる共振の周波数が上昇しスピーカの再
生帯域の上限を拡大することが可能となるもので、さら
に音圧周波数特性の平坦域が大幅に拡大された低ひずみ
なスピーカを提供できるものである。
状または曲線状の折り曲げ部を設けて補強を行なうなら
ば、節円Bを生じる共振の周波数が上昇しスピーカの再
生帯域の上限を拡大することが可能となるもので、さら
に音圧周波数特性の平坦域が大幅に拡大された低ひずみ
なスピーカを提供できるものである。
【図1】本発明の第1の実施例のスピーカの構造断面図
【図2】同じくその第2の実施例のスピーカの振動板と
エッジ接合部の詳細断面図
エッジ接合部の詳細断面図
【図3】従来例のスピーカの構造断面図
【図4】同じくそのスピーカの共振時における振動姿態
を示す断面図
を示す断面図
6 ボイスコイルボビン 8 ダンパー 11,13,16 コーン形振動板 10 フレーム 12,15 エッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−124414(JP,A) 実開 昭58−125491(JP,U) 実公 昭40−27606(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 7/02 - 7/26
Claims (4)
- 【請求項1】 コーン形振動板と、前記コーン形振動板
の共振時における外周部付近の節円の径とほぼ一致させ
るか、または前記節円より小なる内径で前記コーン形振
動板の外周部の上面を覆い、外周部がフレームに支持さ
れたエッジとを設けてなるスピーカ。 - 【請求項2】 エッジで覆われたコーン形振動板の外周
部に折り返し部を設けてなる請求項1記載のスピーカ。 - 【請求項3】 折り返し部の断面形状が直線状である請
求項2記載のスピーカ。 - 【請求項4】 折り返し部の断面形状が曲線状である請
求項2記載のスピーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32018291A JP2943463B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | スピーカ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32018291A JP2943463B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | スピーカ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05161193A JPH05161193A (ja) | 1993-06-25 |
JP2943463B2 true JP2943463B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=18118616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32018291A Expired - Fee Related JP2943463B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | スピーカ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2943463B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2315185A (en) * | 1996-07-09 | 1998-01-21 | B & W Loudspeakers | Diaphragm surrounds for loudspeaker drive units |
JP2007096453A (ja) | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Pioneer Electronic Corp | スピーカ |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP32018291A patent/JP2943463B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05161193A (ja) | 1993-06-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |