JP2943325B2 - 5−0−デソサミニルエリスロノライドa誘導体 - Google Patents

5−0−デソサミニルエリスロノライドa誘導体

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JP2943325B2
JP2943325B2 JP5518192A JP51819293A JP2943325B2 JP 2943325 B2 JP2943325 B2 JP 2943325B2 JP 5518192 A JP5518192 A JP 5518192A JP 51819293 A JP51819293 A JP 51819293A JP 2943325 B2 JP2943325 B2 JP 2943325B2
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JP5518192A
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俊文 朝賀
政人 樫村
洋子 三沢
繁夫 森本
勝男 畑山
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は抗生物質エリスロマイシンの新規な誘導体に
関するものであり、更に詳しくは、5−O−デソサミニ
ルエリスロノライドAの新規誘導体、その医薬上許容さ
れる酸付加塩及びこれらの製造中間体に関する。
背景技術 エリスロマイシンはグラム陽性菌、ある種のグラム陰
性菌、マイコプラズマ等により生ずる感染症の治療剤と
して臨床上広く用いられている抗生物質であり、エリス
ロマイシンの多くの誘導体がその生物学的及び/または
薬学的特性を改良するために製造されてきた。5−O−
デソサミニルエリスロノライドAの3位ケトン体につい
てはAntimicrobial Agents and Chemotherapy Vol.
6,No.4,P479(1974)及びJournal of Medicinal Che
mistry Vol.17,No.9,P953(1974)に記載されている
が、一般にこれらの抗菌活性は極めて弱かった。本発明
の目的は、強い抗菌力を有する新たな抗生物質を提供す
ることである。
発明の開示 本発明者らは、5−O−デソサミニルエリスロノライ
ドA誘導体の3位ケトン体の抗菌力について種々検討し
た結果、6位をメトキシ基に置換した三環性のサイクリ
ックカーバメート体が強い抗菌活性を有することを見い
だし、本発明を完成した。
本発明は式 [式中、 は −N(R3)− (式中、R3は水素原子または炭素原
子数1〜3のアルキル基を示す。)または −N= で
表される基を示す。R1及びR2は水素原子または炭素原子
数1〜3のアルキル基を示す。]で表される5−O−デ
ソサミニルエリスロノライドA誘導体及びその医薬上許
容される酸付加塩であり、また式 (式中、R4はアセチル基またはプロピオニル基を示
す。)で表される2′位と4″位か共通のアシル基で保
護された10,11−アンヒドロ−12−O−イミダゾリルカ
ルボニル−6−O−メチルエリスロマイシンAは5−O
−デソサミニルエリスロノライドA誘導体の3位ケトン
体を製造するための有用な中間体である。
本発明において炭素数1〜3のアルキル基としては直
鎖状または分枝鎖状のものを意味する。医薬上許容され
る酸付加塩としては、たとえば酢酸塩、プロピオン酸
塩、酪酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸
塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸
塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸塩、グルコン酸
塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン
酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスル
ホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホ
ン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、アスパラギン酸
塩、グルタミン酸塩、アジピン酸塩、システィン塩、塩
酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸
塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピクチン酸塩、チオシ
アン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル酸ポリマー塩、カ
ルボキシビニルポリマー塩などを挙げることができる。
本発明の化合物は、たとえば次のようにして製造する
ことができる。
[製造方法1]6−O−メチルエリスロマイシンAを出
発原料とする方法 工程(1);6−O−メチルエリスロマイシンAをま
ず、不活性溶媒中、式 R4 2O (式中、R4は前記と同じ
である。)で表される酸無水物、あるいは式 R4X
(式中、R4は前記と同じであり、Xはハロゲン原子を示
す。)で表される酸ハライドと塩基を0℃〜30℃で反応
させ2′,4″位の水酸基を同時に保護して、式(a) (式中、R4は前記と同である。)で表される化合物を得
る。ここで、適当な不活性溶媒としては、ジクロルメタ
ン、ジクロルエタン、アセトン、テトラヒドロフランな
どが用いられる。酸無水物あるいは酸ハライドとして
は、酢酸、プロピオン酸の無水物及びハライドなどが用
いられる。塩基としては、ピリジン、4−ジメチルアミ
ノピリジンなどが用いられる。
工程(2);次に、化合物(A)を適当な溶媒中、室
温で1,1′−カルボニルジイミダゾール及び塩基と反応
させて、式(b) (式中、R4は前記と同じである。)で表される本発明の
化合物を得ることができる。ここで、適当な溶媒として
は、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリド
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、またはそれ
らの混合溶媒などが用いられる。塩基としては、水素化
ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムビス−トリメ
チルシリルアミドなどが用いられる。
工程(3);次に、化合物(b)を不活性溶媒中、 式 H2N−C(R1)(R2)−CH2−NH2 (式中、R1及びR
2は前記と同じである。)で表される基を加えて室温で
撹拌し反応させて、式(c) (式中、R1、R2及びR4は前記と同じである。)で表され
る化合物を得る。ここで、不活性溶媒としては、工程
(1)で用いられるものと同じである。次に、化合物
(c)を酸の存在下で閉環し、式(d) (式中、R1、R2及びR4は前記と同じである。)で表され
る化合物を得る。ここで酸としては、酢酸、蟻酸などを
意味し、溶媒としてはメタノール、エタノール、トルエ
ンなどが好ましく、反応を促進させるために加熱しても
良い。
工程(4);次に、化合物(d)を酸と反応させて、
式(e) (式中、R1、R2及びR4は前記と同じである。)で表され
る化合物を得る。ここで酸としては、塩酸、臭酸、硫酸
などを意味し、好ましくは0.5〜2規定の塩酸であり、
場合によってはメタノール、エタノールなどの低級アル
コールとの混液も用いられる。
工程(5);次に、化合物(e)を不活性溶媒中、ク
ロム酸、クロム酸−ピリジン、ピリジニウムクロロクロ
メート、ピリジニウムジクロメート、活性化されたジメ
チルスルホキシドなどを用い−78℃〜30℃で酸化させて
3位ケトン体を得る。続いて低級アルコールあるいは含
水低級アルコール中、ここで、炭酸水素ナトリウムなど
の塩基を加えてもよく0℃〜100℃、好ましくは室温〜8
0℃で反応させて2′位の保護基を除去し、式(f) (式中、R1及びR2は前記と同じである。)で表される本
発明の化合物を製造することができる。ここで、適当な
不活性溶媒としては工程(1)で用いられるものと同じ
である。ジメチルスルホキシドの活性化剤としては、無
水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、塩化オキザリル、五酸
化リン、ピリジンスルホン酸、ピリジントリフルオロ酢
酸、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3
−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミ
ド塩酸塩などが用いられる。ここで、低級アルコールと
してはメタノール、エタノール、プロピルアルコールな
どが用いられる。
[製造方法2]5−O−デソサミニル−6−O−メチル
エリスロノライドAを出発原料とする方法 工程(6);5−O−デソサミニル−6−O−メチルエ
リスロノライドAをまず、不活性溶媒中、式 R4 2O
(式中、R4は前記と同じである。)で表される酸無水物
と、場合によっては炭酸水素ナトリウムなどの塩基存在
下で反応させて2′位の水酸基のみを保護して、式
(g) (式中、R4は前記と同である。)で表される化合物を得
る。ここで不活性溶媒としては、工程(1)で用いられ
るものと同じである。
工程(7);次に、化合物(g)を不活性溶媒中、氷
冷下、ホスゲンダイマーあるいはホスゲントリマーなど
の試薬と塩基を用い反応させた後、反応液に過剰のベン
ジルアルコールを加え室温にもどし、撹拌することによ
り11,12−サイクリックカーボネート化と3位のベンジ
ルオキシカルボニル化を同一容器内で行い、式(h) (式中、R4は前記と同じである。)で表される化合物を
得る。ここで、不活性溶媒としては工程(1)で用いら
れるものと同である。塩基としてはピリジン、コリジ
ン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ト
リエチルアミン、ジメチルアニリンなどが用いられる。
次に、この化合物を適当な溶媒中、室温で1,1′−カル
ボニルジイミダゾール及び塩基と反応させて、式(i) (式中、R4は前記と同じである。)で表される化合物を
得る。ここで、適当な溶媒及び塩基としては工程(2)
で用いられるものと同じである。次に、この化合物を不
活性溶媒中、式 H2N−C(R1)(R2)−CH2−NH2
(式中、R1及びR2は前記と同じである。)で表される基
を加えて室温で撹拌し反応させて、式(j) (式中、R1、R2及びR4は前記と同じである。)で表され
る化合物を得る。ここで、不活性溶媒としては工程
(1)で用いられるものと同じである。
工程(8);続いて、化合物(j)を低級アルコール
中、加熱することにより2′位の保護基を除去し、酸の
存在下で閉環する。さらに、10%Pb−C、ギ酸アンモニ
ウムを加えて撹拌し、3位のベンジルオキシカルボニル
基を除去し、式(k) (式中、R1及びR2は前記と同じである。)で表される化
合物を得る。ここで、低級アルコールとしては工程
(5)で用いられるものと同じであり、酸としては工程
(3)で用いられるものと同じである。
工程(9);次に、化合物(k)を工程(6)と同様
な方法で反応させて2′位の水酸基を保護する。つい
で、工程(5)と同様な方法で反応させて、式(l) (式中、R1及びR2は前記と同じである。)で表される本
発明の化合物を製造することができる。
本発明の化合物は経口または非経口的に投与すること
ができる。その投与剤型は錠剤、カプセル剤、粉剤、ト
ローチ剤、軟膏、懸濁剤、坐剤、注射剤などであり、そ
れらは慣用の製剤技術によって製造することができる。
投与量は1mg/kg〜50mg/kgであり、これを1日1〜3回
に分けて投与する。
産業上の利用可能性 本発明の化合物は、エルスロマイシン感受性菌及び一
部の耐性菌に対し強い抗菌活性を有し、体内吸収性が良
く、組織移行性に優れている。従って本発明の化合物は
ヒト及び動物(農園動物を含む)における細菌感染症の
治療のための抗菌剤として有用である。
本発明を実施するための最良の形態 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例1 11−アミノ−9−N,11−N−サイクリックエチレン−9
−デオキソ−3,11−ジデオキシ−3−オキソ−5−O−
デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9
−イミン 11−N,12−O−サイクリックカーバメートの
製造 製造法(I) (1) 5−O−デソサミニル−6−O−メチルエリス
ロノライドA11.78g(0.02モル)をアセトン100mlに溶解
し、氷冷下、無水酢酸2.27ml(0.024モル)を加え、室
温で6時間撹拌した。減圧下、アセトンを留去し、残渣
をジクロルメタンで抽出した。ジクロルメタン層を飽和
炭酸水素ナトリウム溶液、ついで飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下、溶媒を留去
した。残渣をエーテル−n−ヘキサンから再結晶するこ
とにより2′−O−アセチル−5−O−デソサミニル−
6−O−メチルエリスロノライドA12.17gを白色粉末と
して得た。
mp:158〜160℃ Mass(FAB) m/z:632[MH] 1H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(ppm): 2.07(3H,s),2.26(6H,s),2.95(3H,s), 3.26(1H,s),3.96(1H,s) IR(KBr,cm-1):3469,1750,1733,1693 (2) 上記の化合物42.5g(67.3ミリモル)をジクロ
ルメタン230mlに溶解し、氷冷下、ピリジン81.4ml(1.0
1モル)を加えた。同温度でトリクロロメチルクロロホ
ルメート20.2ml(168ミリモル)をジクロルメタン溶液2
0mlに溶解した溶液を滴下した。3時間撹拌後、ベンジ
ルアルコール72.7ml(673ミリモル)を30分かけて滴下
した。室温で16時間撹拌後、氷片を少量ずつ加え、水酸
化ナトリウム溶液でpH10にした。減圧下、ジクロルメタ
ンを留去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾
燥し、減圧下、溶媒を300mlまで濃縮した。析出した結
晶をろ取し、2′−O−アセチル−3−O−ベンジルオ
キシカルボニル−5−O−デソサミニル−6−O−メチ
ルエリスロノライドA 11,12−サイクリックカーボネ
ート38.7gを得た。
Mass(FAB) m/z:792[MH] 1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.49(3H,s),2.07(3H,s),2.25(6H,s), 2.99(3H,s),4.70(1H,s),5.21(2H,s), 7.35〜7.46(5H,m) IR(KBr,cm-1):1821,1746,1715,1267,1241 (3) 次に、上記(2)で得た化合物10g(12.6ミリ
モル)をN,N−ジメチルホルムアミド−テトラヒドロフ
ラン(1:1)100mlを溶解し、1,1′−カルボニルジイミ
ダゾール8.18g(50.4ミリモル)及び60%水素化ナトリ
ウム1.11g(27.8ミリモル)を加え、室温で0.5時間撹拌
した。減圧下、テトラヒドロフランを留去し、残渣に水
を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、続いて飽
和食塩水で洗浄後、無水酢酸マグネシウム上で乾燥し
た。溶媒を留去し、白色泡状物質の2′−O−アセチル
−10,11−アンヒドロ−3−O−ベンジルオキシカルボ
ニル−12−O−イミダゾリルカルボニル−5−O−デソ
サミニル−6−O−メチルエリスロノライドA11.5gを得
た。
(4) 次に、上記(3)で得た化合物5g(5.9ミリモ
ル)をアセトニトリル50mlに溶解し、エチレンジアミン
4.0ml(59.8ミリモル)を加え、室温で1時間撹拌し
た。減圧下、溶媒を留去後、上記(3)と同様の方法で
後処理し、2′−O−アセチル−11−(2−アミノエチ
ル)アミノ−3−O−ベンジルオキシカルボニル−11−
デオキシ−5−O−デソサミニル−6−O−メチルエリ
スロノライドA 11−N,12−O−サイクリックカーバメ
ート5.4gを得た。
(5) 次に、上記(4)で得た化合物5.4g(6.5ミリ
モル)をエタノール50mlに溶解し、1時間加熱還流後、
減圧下、溶媒を留去し得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノ
ール:25%アンモニア水=10:1:0.1)により精製し、
2′位が脱アセチル化された化合物4.4gを得た。さらに
この化合物4.4g(5.6ミリモル)をエタノール40mlに溶
解し、酢酸0.64ml(11.2ミリモル)を加え、室温で1夜
撹拌を行った。減圧下、溶媒を留去し、残渣に2規定水
酸化ナトリウム溶液及び水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧
下、留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アン
モニア水=10:1:0.1)により精製し、11−アミノ−3−
O−ベンジルオキシカルボニル−9−N,11−N−サイク
リックエチレン−9−デオキソ−11−デオキシ−5−O
−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA
9−イミン 11−N,12−O−サイクリックカーバメート
3.66gを得た。
(6) 次に、上記(5)で得た3.61g(4.7ミリモル)
をメタノール30mlに溶解し、10%Pd−C 0.72g(20%
重量比)及びギ酸アンモニウム2.94g(46.7ミリモル)
を加え、室温で45分間撹拌した。触媒をろ過し、ろ液を
濃縮後、残渣に2規定水酸化ナトリウム溶液と水を加
え、クロロホルムにより抽出した。上記(3)と同様の
方法で後処理することにより、11−アミノ−9−N,11−
N−サイクリックエチレン−9−デオキソ−11−デオキ
シ−5−O−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノ
ライドA 9−イミン 11−N,12−O−サイクリックカ
ーバメート3.26gを得た。
(7) 次に、上記(6)で得た化合物1.9g(4.9ミリ
モル)をアセトン20mlに溶解し、無水酢酸0.46ml(4.9
ミリモル)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下、ア
セトンを留去し、上記(3)と同様に後処理した。減圧
下、溶媒を留去し、2′−O−アセチル−11−アミノ9
−N,11−N−サイクリックエチレン−9−デオキソ−11
−デオキシ−5−O−デソサミニル−6−O−メチルエ
リスロノライドA 9−イミン 11−N,12−O−サイク
リックカーバメート1.64gを得た。
(8) 次に、上記(7)で得た化合物1.64g(2.34ミ
リモル)をジクロルメタン16mlに溶解し、ジメチルスル
ホキシド1.7ml(23.4ミリモル)、1−(3−ジメチル
アミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩1.
4g(7.30ミリモル)、及びピリジニウムトリフルオロア
セテート1.4g(7.25ミリモル)を加え、室温で1.5時間
撹拌した。反応液に2規定水酸化ナトリウム溶液及び水
を加え、ジクロルメタンで抽出した。上記(3)と同様
の方法で後処理し、溶媒を留去後得られた残渣にメタノ
ール10mlを加え2時間加熱還流を行った。メタノールを
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニ
ウム水=20:1:0.1)により精製し、さらに酢酸エチル−
ジクロルメタンの混合溶媒より結晶化することにより97
0mgの標題化合物を得た。
mp:243〜245℃ Mass(FAB) m/z:638[MH] 1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.48(3H,s),2.26(6H,s),2.73(3H,s) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.3[3′−N(CH3],42.4,49.6(NCH2CH
2N), 49.1(6−OCH3),156.1(11−NCOO−12), 204.2(C−3) IR(KBr,cm-1):3411,2938,2778,1759,1737,1712,165
0 製造法(II) (1) 上記製造法(I)の(1)で得た化合物53.56g
(84.8ミリモル)をジクロルメタン500mlに溶解し、ピ
リジン102.6ml(1.27モル)を加えた。氷冷下で撹拌
し、トリクロロメチルクロロホルメート25.4ml(212ミ
リモル)をジクロルメタン40mlに溶解した液を5〜10℃
で加えた。氷冷下で1時間撹拌し、次いで室温で3時間
撹拌した。反応液に氷片50gをゆっくり加えた。飽和重
曹水で反応液のpHを8とし、ジクロルメタンで抽出し
た。溶媒を留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒;アセトン;n−ヘキサン:トリ
エチルアミン=6〜10:10:0.2)で精製することにより
2′−O−アセチル−5−O−デソサミニル−6−O−
メチルエリスロノライドA 11,12−サイクリックカー
ボネート41.93gを白色泡状物質として得た。
1H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(ppm): 2.05(3H,s),2.26(6H,s),2.92(3H,s), 4.57(1H,d,J=9Hz),4.74(1H,s), 4.75(1H,dd,J=10Hz,9Hz), 5.13(1H,dd,J=12Hz,2Hz) (2) 次に、上記(1)で得た化合物6.04g(9.19ミ
リモル)をジクロルメタン80mlに溶解し、1−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩
酸塩5.285g(27.57ミリモル)とジメチルスルホキシド
7.5ml(91.9ミリモル)を加えた。氷冷下、ピリジニウ
ムトリフルオロアセテート5.326g(27.57ミリモル)を
少量ずつ加え室温で20時間撹拌した。更に、1−(3−
ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
・塩酸塩1.495g(7.80ミリモル)とジメチルスルホキシ
ド1.81ml(26.00ミリモル)を加えた。氷冷下、ピリジ
ニウムトリフルオロアセテート1.506g(7.80ミリモル)
を少量ずつ加え、室温で22時間撹拌した。反応液をアン
モニア水で塩基性にしジクロルメタンで抽出した。ジク
ロルメタン層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ついで、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
減圧下、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒;アセトン:n−ヘキサン:ト
リエチルアミン=4:10:0.1)で精製することにより3位
ケトン体1.62gを白色泡状物質として得た。得られた化
合物770mg(1.18ミリモル)をメタノール15ml、水10ml
の混液に溶解し、21時間加熱還流した。メタノールを減
圧下、留去し残渣を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、ついで飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、減圧下、溶
媒を留去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール:25%
アンモニア水=20:1:0.1)で精製することにより10,11
−アンヒドロ−3−デオキシ−3−オキソ−5−O−デ
ソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA350mgを
白色泡状物質として得た。
Mass(FAB) m/z:570[MH] 1H−NMR(200MHz,CDCl3) δ(ppm): 2.02(3H,s),2.40(6H,s),2.92(3H,s), 4.22(1H,d,J=8Hz),4.28(1H,d,J=7Hz), 5.02(1H,dd,J=12Hz,3Hz),6.64(1H,s) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.2[3′−N(CH3],50.4(6−OCH3), 138.3(C−10),142.9(C−11), 169.7(C−1),204.2(C−3),206.8(C−
9) IR(KBr,cm-1):3436,1747,1712,1669,1458,1380 上記の化合物の2′位の水酸基をアセチル基で保護し
た後、順次上記の製造法(I)の(3)、(4)、
(5)と同様の方法で反応させることにより標題化合物
を得た。
製造法(III) (1)6−O−メチルエリスロマイシンA10g(13.37ミ
リモル)をジクロルメタン30mlに溶解し、プロピオン酸
無水物6.00ml(46.8ミリモル)と4−ジメチルアミノピ
リジン0.65g(5.35ミリモル)を加え、室温で1日撹拌
した。溶媒を留去し、得た残渣を酢酸エチルに溶解し
た。飽和食塩水で洗浄、次いで飽和重曹水と飽和食塩水
の混液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒
を留去して得た結晶性粉末を酢酸エチル−ヘキサンから
再結晶し、無色結晶の2′,4″−ジ−O−プロピオニル
−6−O−メチルエリスロマイシンA8.73gを得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.36(3H,s),2.27(6H,s),3.01(3H,s), 3.35(3H,s),4.99(1H,d,J=5Hz), 5.07(1H,dd,J1=11Hz,J2=2Hz) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.8[3′−N(CH3],49.3(3″−OCH3), 50,5(6−OCH3),173.2(−OCOEt), 173.9(−OCOEt),175.5(C−1), 221.1(C−9) (2) 上記(1)で得た化合物8.35g(9.71ミリモ
ル)をテトラヒドロフラン25mlとジメチルホルムアミド
15mlの混液に溶解し、1,1′−カルボニルジイミダゾー
ル4.72g(29.1ミリモル)を加えた。氷冷下、60%水素
化ナトリウム0.58g(14.6ミリモル)を加えて、5時間
撹拌した。溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチルに溶
解し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、無色泡状の10.11−アンヒドロ
−2′,4″−ジ−O−プロピオニル−12−O−イミダゾ
リルカルボニル−6−O−メチルエリスロマイシンA9.1
3gを得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.78(3H,s),1.85(3H,s),2.27(6H,s), 3.15(3H,s),3.34(3H,s), 5.83(1H,dd,J1=10Hz,J2=3Hz), 6.66(1H,s),7.07(1H,m),7.36(1H,m), 8.08(1H,m) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.3[3′−N(CH3],49.5(3″−OCH3), 50.8(6−OCH3), 130.9,137.0,137.9(イミダゾール環), 138.8(C−10),204.7(C−9) (3) 上記(2)で得た化合物とエチレンジアミンを
用い、実施例1の製造法(I)の(4)、(5)と同様
に順次反応させることにより、標題化合物を得た。
実施例2 11−アミノ−9−N,11−N−サイクリック(1,1−ジメ
チル)エチレン−9−デオキソ−3,11−ジデオキシ−3
−オキソ−5−O−デソサミニル−6−O−メチルエリ
スロノライドA 9−イミン 11−N,12−O−サイクリ
ックカーバメートの製造 (1) 実施例1の製造法(I)の(3)で得た化合物
6.45g(7.7ミリモル)をアセトニトリル60mlに溶解し、
1,2−ジアミノ−2−メチルプロパン8.0ml(76.3ミリモ
ル)を加え、50℃で2時間撹拌し、続いて室温で1夜撹
拌を行った。実施例1の製造法(I)の(4)と同様の
方法で後処理し、白色泡状の2′−O−アセチル−11−
[(2−アミノ−2−メチル)プロピル]アミノ−3−
O−ベンジルオキシカルボニル−11−デオキシ−5−O
−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノライドA
11−N,12−O−サイクリックカーバメート6.8gを得た。
(2) 次に、上記(1)で得た化合物6.8g(7.9ミリ
モル)をメタノール60mlに溶解し、実施例1の製造法
(I)の(5)と同様の方法で反応させ、2′位を脱ア
セチル化した化合物6.4gを得た。さらにこの化合物6.4g
(7.8ミリモル)をエタノール60mlに溶解し、酢酸0.89m
l(15.5ミリモル)を加え、50時間加熱還流を行った。
反応後、実施例1の(5)と同様の方法で後処理し、11
−アミノ−3−O−ベンジルオキシカルボニル−9−N,
11−N−サイクリック(1,1−ジメチル)エチレン−9
−デオキソ−11−デオキシ−5−O−デソサミニル−6
−O−メチルエリスロノライドA 9−イミン 11−N,
12−O−サイクリックカーバメート3.3gを得た。
(3) 次に、上記(2)で得た化合物3.3g(4.1ミリ
モル)をメタノール30mlに溶解し、10%Pd−C660mg(20
%重量比)及びギ酸アンモニウム2.7g(42.9ミリモル)
を加え、実施例1の製造法(I)の(6)と同様に反応
させることにより、11−アミノ−9−N,11−N−サイク
リック(1,1−ジメチル)エチレン−9−デオキソ−11
−デオキシ−5−O−デソサミニル−6−O−メチルエ
リスロノライドA 9−イミン 11−N,12−O−サイク
リックカーバメート2.7gを得た。
(4) 次に、上記(3)で得た化合物2.7g(4.0ミリ
モル)をアセトン30mlに溶解し、無水酢酸0.66ml(7.0
ミリモル)を加え、実施例1の製造法(I)の(7)と
同様の方法で反応させ、2′−O−アセチル−11−アミ
ノ−9−N,11−N−サイクリック(1,1−ジメチル)エ
チレン−9−デオキソ−11−デオキシ−5−O−デソサ
ミニル−6−O−メチルエリスロノライドA 9−イミ
ン 11−N,12−O−サイクリックカーバメート2.5gを得
た。
(5) 次に、上記(4)で得た化合物1.0g(1.4ミリ
モル)をジクロルメタン10mlに溶解し、ジメチルスルホ
キシド1ml(14ミリモル)、1−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩0.81g
(4.23ミリモル)、ピリジニウムトリフルオロアセテー
ト0.82g(4.25ミリモル)を用い実施例1の製造法
(I)の(8)と同様の方法で反応させることにより、
標題化合物0.69gを白色泡状物質として得た。
Mass(FAB) m/z:666[MH] 1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.29(3H,s),1.48(3H,s),2.27(6H,s), 2.70(3H,s) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.3[3′−N(CH3],49.3(6−OCH3), 53,4[NH2C(CH32N],156.6(11−NCOO−1
2), 204.0(C−3) IR(KBr,cm-1):3436,2971,2938,1762,1651 実施例3 11−アミノ−9−N,11−Nサイクリック(1−メチル)
エチレン−9−デオキソ−3,11−ジデオキシ−3−オシ
ソ−5−O−デソサミニル−6−O−メチルエリスロノ
ライドA 9−イミン 11−N,12−O−サイクリックカ
ーバメートの製造 (1) 6−O−メチルエリスロマイシンA500g(0.668
モル)をジクロルメタン1Lに溶解し無水酢酸220.8ml
(2.34モル)と4−ジメチルアミノピリジン32.67g(0.
267モル)を加え室温で2日間撹拌した。反応液を希水
酸化ナトリウム溶液で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を留去して得た粗結晶を酢酸エチルから結
晶化して2′,4″−ジ−O−アセチル−6−O−メチル
エリスロマイシンA485.2を得た。
(2) 上記(1)で得た化合物149.77g(0.18モル)
をN,N−ジメチルホルムアミド225mlとテトラヒドロフラ
ン375mlの混合液に溶解し1,1′−カルボニルジイミダゾ
ール73.08g(0.45モル)を加えた。氷冷下、60%水素化
ナトリウム9.37g(0.23モル)を5〜7℃で加え1時間
撹拌した。室温に戻し、2.5時間反応した。酢酸エチル
で抽出し無色泡状の10,11−アンハイドロ−2′,4″−
ジ−O−アセチル−12−O−イミダゾリルカルボニル−
6−O−メチルエリスロマイシンAを200.79gを得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 2.06(3H,s),2.12(3H,s),2.33(6H,s), 3.14(3H,s),3.34(3H,s),7.07(1H,m), 7.36(1H,m),8.07(1H,m) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.6[3′−N(CH3],49.5(3″−OCH3), 50.8(6−OCH3), 130.9,137.0,137.8(イミダゾール環), 138.9(C−10),204.6(C−9) (3) 上記(2)で得た化合物6g(6.61ミリモル)を
アセトニトリル50mlに溶解し、1,2−ジアミノプロパン
2.82ml(33.1ミリモル)を加え、室温で1夜撹拌した。
実施例1の製造法(I)の(4)と同様の方法で後処理
し、白色泡状の11−(2−アミノプロピル)アミノ−
2′,4″−ジ−O−アセチル−11−デオキシ−6−O−
メチルエリスロマイシンA 11−N,12−O−サイクリッ
クカーバメート6.5gを得た。
(4) 次に、上記(3)で得た化合物6.5gをメタノー
ル50mlに溶解し、実施例1の製造法(I)の(5)と同
様の方法で反応させ、2′位の保護基を除去した化合物
5.7gを得た。
(5) 次に、上記(4)で得た化合物5.7g(6.54ミリ
モル)をエタノール40mlに溶解し、その溶液に2規定塩
酸20mlを加え、60℃で4時間撹拌した。減圧下、溶液を
濃縮し、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、液性を
アルカリ性(pH=9)とし、酢酸エチルにより抽出を行
った。有機層を水、続いて飽和食塩水により洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥を行った。減圧下、溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール:25%アンモニア水=20:1:0.
1)により精製し、11−(2−アミノプロピル)アミノ
−11−デオキシ−5−O−デソサミニル−6−O−メチ
ルエリスロノライドA 11−N,12−O−サイクリックカ
ーバメート3.9gを得た。
(6) 上記(5)で得た化合物3.9g(5.81ミリモル)
をトルエン40mlに溶解し、酢酸0.66ml(11.5ミリモル)
を加え、100℃で3時間撹拌を行った。実施例1の製造
法(I)の(5)と同様に後処理を行った後、無水酢酸
0.84ml(8.98ミリモル)を用い、実施例1の製造法
(I)の(7)と同様の方法で2′位をアセチル基で保
護し、2′−O−アセチル−11−アミノ−9−N,11−N
−サイクリック(1−メチル)エチレン−9−デオキソ
−11−デオキシ−5−O−デソサミニル−6−O−メチ
ルエリスロノライドA 9−イミン 11−N,12−O−サ
イクリックカーバメート3.0gを得た。
(7) 上記(6)で得た化合物3.0g(4.31ミリモル)
をジクロロメタン30mlに溶解し、ジメチルスルホキシド
6.2ml(87.4ミリモル)、1−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩3.16g(16.
5ミリモル)及びピリジニウムトリフルオロアセテート
5.0g(25.9ミリモル)を用い、実施例1の製造法(I)
の(8)と同様の方法で反応させ、標題化合物のサイク
リックエチレン部分に関する2つのエピマーの混合物を
得た。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水=20:
1:0.1)により分離精製し、極性の低いエピマーA1.20g
と極性の高いエピマーB0.76gを得た。
エピマーA Mass(FAB) m/z:652[MH] 1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.47(3H,s),2.29(6H,s),2.71(3H,s) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.3[3′−N(CH3],49.0(6−OCH3), 156.1(12−OCON−),169.5(C−1), 178.1(C−9),204.2(C−3) エピマーB 1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 1.46(3H,s),2.28(6H,s),2.68(3H,s) 実施例4 11−アミノ−9−N,11−N−サイクリックエチレン−9
−デオキソ−3,11−ジデオシシ−3−オキソ−5−O−
デソサミニルエリスロノライドA 9−アミノ 11−N,
12−O−サイクリックカーバメートの製造 実施例1で得た化合物0.76g(1.19ミリモル)をエタ
ノール10mlに溶解し、酢酸0.136ml(2.38ミリモル)と
シアノ水素化ホウ素ナトリウム300mg(4.77ミリモル)
を加え、室温で15時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を
加え、中性とした後、溶媒を減圧留去した。酢酸エチル
で抽出し、重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、結晶性粉末0.
68gを得た。酢酸エチルから再結晶し、標題化合物の無
色結晶0.374gを得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ(ppm): 2.27(6H,s),2.90(3H,s),3.72(1H,s), 3.85(1H,q,J=7Hz), 4.96(1H,dd,J1=11Hz,J2=2Hz) 13C−NMR(75MHz,CDCl3) δ(ppm): 40.3[3′−N(CH3],49.0(6−OCH3), 156.3(11−NCOO−12),169.9(C−1), 204.0(C−3) 実施例5 11−アミノ−9−N,11−N−サイクリックエチレン−9
−デオキソ−3,11−ジデオキシ−3−オキソ−5−O−
デソサミニルエリスロノライドA 9−(N−メチル)
アミン 11−N,12−O−サイクリックカーバメートの製
造 実施例4で得た化合物0.40g(0.625ミリモル)をエタ
ノール10mlに溶解し、35%ホルムアルデヒド溶液0.11ml
(1.25ミリモル)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム157m
g(2.50ミリモル)と酢酸0.107ml(1.88ミリモル)を加
え、室温で15時間撹拌した。飽和重曹水を加えて溶媒を
留去した後、酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去して得
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;4%メタノールを含むクロロホルム)で精製し、無色
泡状の標題化合物0.37gを得た。
Mass(FAB) m/z:654[MH] 試験例(試験管内抗菌活性) 感受性ディスク用培地(栄研化学製)を用い、本発明
化合物の各種試験菌に対する試験管内抗菌力を日本化学
療法学会MIC測定法に準じて測定した。比較薬剤として
6−O−メチルエリスロマイシンAを用いた。その結果
をMIC値(微生物生育最小阻止濃度 mcg/ml)で表し、
表1に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 繁夫 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (72)発明者 畑山 勝男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−292795(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 17/00 - 17/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中、 は −N(R3)− (式中、R3は水素原子または炭素原
    子数1〜3のアルキル基を示す。)または −N= で
    表される基を示す。R1及びR2は水素原子または炭素原子
    数1〜3のアルキル基を示す。]で表される5−O−デ
    ソサミニルエリスロノライドA誘導体及びその医薬上許
    容される酸付加塩。
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