JP2942623B2 - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents
エンジンの点火時期制御装置Info
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- JP2942623B2 JP2942623B2 JP33681590A JP33681590A JP2942623B2 JP 2942623 B2 JP2942623 B2 JP 2942623B2 JP 33681590 A JP33681590 A JP 33681590A JP 33681590 A JP33681590 A JP 33681590A JP 2942623 B2 JP2942623 B2 JP 2942623B2
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- Japan
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- assist air
- engine
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インジェクタの噴射口近傍にアシストエア
を供給して、燃料の微粒化を促進するようにしたエンジ
ンに用いて最適な点火時期制御装置に関するものであ
る。
を供給して、燃料の微粒化を促進するようにしたエンジ
ンに用いて最適な点火時期制御装置に関するものであ
る。
従来より、エンジンとして、インジェクタの噴射口近
傍にアシストエアを供給して、燃料の微粒化を促進し、
燃焼性を向上させるようにしたものが知られている(実
開平2−46071号公報参照)。
傍にアシストエアを供給して、燃料の微粒化を促進し、
燃焼性を向上させるようにしたものが知られている(実
開平2−46071号公報参照)。
上記エンジンでは、吸気通路内の負圧と大気圧との差
圧を利用して、アシストエアをインジェクタの噴射口近
傍に供給するようにしている。また、アシストエアをイ
ンジェクタの噴射口近傍に導くためのエア導管の途中
に、スロットル開度に応じてアシストエア量を調整する
流量制御弁を設けるようにしている。
圧を利用して、アシストエアをインジェクタの噴射口近
傍に供給するようにしている。また、アシストエアをイ
ンジェクタの噴射口近傍に導くためのエア導管の途中
に、スロットル開度に応じてアシストエア量を調整する
流量制御弁を設けるようにしている。
従来のエンジンでは、アシストエア量に関係なく点火
時期が制御されていた。このため、次のような問題があ
った。
時期が制御されていた。このため、次のような問題があ
った。
すなわち、従来のエンジンの構成では、吸気通路内の
負圧と大気圧との差圧に応じてアシストエア量が変化す
るため、大気圧が変る、例えば低地から高地に移動する
と、アシストエア量が変化するようになる。アシストエ
ア量が変ると、燃料の気化、霧化の程度も変り、燃焼性
も変化する。つまり、アシストエア量が多い場合には、
燃料の気化、霧化が良く、燃焼性も良好であるが、アシ
ストエア量が少ないと、燃料の気化、霧化が余り促進さ
れず、燃焼性もアシストエア量が多い場合と比べて劣る
ようになる。このため、従来のようにアシストエア量に
関係なく点火時期が制御されていると、アシストエア量
が多い場合に最適な時期に点火されても、アシストエア
量が少なくなったときに、燃焼性が劣るようになる結
果、点火時期が遅角気味になり、出力が低下してしまう
という問題がある。また、逆にアシストエア量が少ない
場合に最適な時期に点火させるようにすると、アシスト
エア量が多くなったときに、点火時期が進角気味にな
り、異常燃焼を起こすようになるという問題があった。
負圧と大気圧との差圧に応じてアシストエア量が変化す
るため、大気圧が変る、例えば低地から高地に移動する
と、アシストエア量が変化するようになる。アシストエ
ア量が変ると、燃料の気化、霧化の程度も変り、燃焼性
も変化する。つまり、アシストエア量が多い場合には、
燃料の気化、霧化が良く、燃焼性も良好であるが、アシ
ストエア量が少ないと、燃料の気化、霧化が余り促進さ
れず、燃焼性もアシストエア量が多い場合と比べて劣る
ようになる。このため、従来のようにアシストエア量に
関係なく点火時期が制御されていると、アシストエア量
が多い場合に最適な時期に点火されても、アシストエア
量が少なくなったときに、燃焼性が劣るようになる結
果、点火時期が遅角気味になり、出力が低下してしまう
という問題がある。また、逆にアシストエア量が少ない
場合に最適な時期に点火させるようにすると、アシスト
エア量が多くなったときに、点火時期が進角気味にな
り、異常燃焼を起こすようになるという問題があった。
以上の事情に鑑みて、本発明は、アシストエア量の多
少による燃料の気化、霧化の度合に拘らず、良好な燃焼
性を得ることができるエンジンの点火時期制御装置を提
供しようとするものである。
少による燃料の気化、霧化の度合に拘らず、良好な燃焼
性を得ることができるエンジンの点火時期制御装置を提
供しようとするものである。
本発明にかかるエンジンの点火時期制御装置は、イン
ジェクタの噴射口近傍にアシストエアを供給するアシス
トエア供給手段を備えたエンジンにおいて、アシストエ
ア量が少ない時には多い時に対して点火時期が進角する
ように点火時期をアシストエア量に応じて制御する点火
時期制御手段を備えるようにしたものである。
ジェクタの噴射口近傍にアシストエアを供給するアシス
トエア供給手段を備えたエンジンにおいて、アシストエ
ア量が少ない時には多い時に対して点火時期が進角する
ように点火時期をアシストエア量に応じて制御する点火
時期制御手段を備えるようにしたものである。
点火時期制御手段は、例えば、アシストエア量が要求
量よりも減少したときに点火時期を前記要求量に対応し
た点火時期よりも進角させる構成とする。また、アシス
トエア量をエンジン運転領域に応じて制御するアシスト
エア量制御手段を設け、点火時期制御手段を、点火時期
を前記アシストエア量制御手段で制御されたアシストエ
ア量に応じて制御する構成としてもよい。また、アシス
トエアの供給が行われる運転領域において大気圧が所定
値よりも低いときに点火時期を運転状態に応じた点火時
期よりも進角させる構成としてもよい。さらに、アシス
トエア供給手段の故障時に正常にアシストエアが供給さ
れているときよりも点火時期を進角させる構成としても
よい。
量よりも減少したときに点火時期を前記要求量に対応し
た点火時期よりも進角させる構成とする。また、アシス
トエア量をエンジン運転領域に応じて制御するアシスト
エア量制御手段を設け、点火時期制御手段を、点火時期
を前記アシストエア量制御手段で制御されたアシストエ
ア量に応じて制御する構成としてもよい。また、アシス
トエアの供給が行われる運転領域において大気圧が所定
値よりも低いときに点火時期を運転状態に応じた点火時
期よりも進角させる構成としてもよい。さらに、アシス
トエア供給手段の故障時に正常にアシストエアが供給さ
れているときよりも点火時期を進角させる構成としても
よい。
以上の構成によれば、アシストエア量の多少、つまり
燃料の気化、霧化の度合に応じ、気化、霧化が不十分な
程、点火時期が進角されるようになる。このため、アシ
ストエア量の多少に拘らず、常に最適な時期に点火され
るようになる。
燃料の気化、霧化の度合に応じ、気化、霧化が不十分な
程、点火時期が進角されるようになる。このため、アシ
ストエア量の多少に拘らず、常に最適な時期に点火され
るようになる。
第1図は、本発明にかかるエンジンの点火時期制御装
置の一実施例を示している。
置の一実施例を示している。
図において、1はV型エンジンであって、各気筒11,1
2にはそれぞれ吸気通路2および排気通路3が接続され
ている。
2にはそれぞれ吸気通路2および排気通路3が接続され
ている。
吸気通路2には、上流側より、エアクリーナ21、大気
圧pを測定する圧力センサ22、吸気量からエンジン負荷
ceを検出するエアフロメータ23、スロットルバルブ24、
エアタンク25およびインジェクタ4が設けられている。
圧pを測定する圧力センサ22、吸気量からエンジン負荷
ceを検出するエアフロメータ23、スロットルバルブ24、
エアタンク25およびインジェクタ4が設けられている。
吸気通路2のスロットルバルブ24よりも上流側部分に
は、エア導管(アシストエア供給手段)5の一端部が接
続されている。このエア導管5の他端部はインジェクタ
4の噴射口41近傍に接続され、これにより、インジェク
タ4の噴射口41近傍にスロットルバルブ24よりも上流側
の吸気通路2部分からアシストエアを供給できるように
なっている。エア導管5の途中には、上記アシストエア
の量を調整するデューティソレノイドバルブ51が設けら
れている。
は、エア導管(アシストエア供給手段)5の一端部が接
続されている。このエア導管5の他端部はインジェクタ
4の噴射口41近傍に接続され、これにより、インジェク
タ4の噴射口41近傍にスロットルバルブ24よりも上流側
の吸気通路2部分からアシストエアを供給できるように
なっている。エア導管5の途中には、上記アシストエア
の量を調整するデューティソレノイドバルブ51が設けら
れている。
6はエンジンコントロールユニットであって、このエ
ンジンコントロールユニット6からは、上記デューティ
ソレノイドバルブ51と、点火プラグ71,72を駆動するイ
グニッションコイル73とにそれぞれ制御信号が出力され
ている。また、エンジンコントロールユニット6には、
上記圧力センサ22およびエアフロメータ23からそれぞれ
検出信号が入力されているとともに、エンジン回転数を
検出するエンジン回転数センサ81とクランク角を検出す
るクランク角センサ82とからもそれぞれ検出信号が入力
されている。
ンジンコントロールユニット6からは、上記デューティ
ソレノイドバルブ51と、点火プラグ71,72を駆動するイ
グニッションコイル73とにそれぞれ制御信号が出力され
ている。また、エンジンコントロールユニット6には、
上記圧力センサ22およびエアフロメータ23からそれぞれ
検出信号が入力されているとともに、エンジン回転数を
検出するエンジン回転数センサ81とクランク角を検出す
るクランク角センサ82とからもそれぞれ検出信号が入力
されている。
エンジンコントロールユニット6は、アシストエア量
制御手段61と点火時期制御手段62とを備えている。
制御手段61と点火時期制御手段62とを備えている。
アシストエア量制御手段61は、エンジン1の運転状態
に応じたアシストエア量となるようにデューティソレノ
イドバルブ51を制御するように構成されている。詳しく
は、第2図に示すように、低負荷低回転数領域であるア
イドル領域Aでは、エンジン回転数nが目的とするアイ
ドル回転数に収束するようにするため、アシストエアを
カットするようにデューティソレノイドバルブ51を制御
している。また、それ以外の走行領域(アシストエア供
給領域)Eでは、アシストエア量がエンジン負荷ceとエ
ンジン回転数nとに応じた量となるようにデューティソ
レノイドバルブ51を制御している。
に応じたアシストエア量となるようにデューティソレノ
イドバルブ51を制御するように構成されている。詳しく
は、第2図に示すように、低負荷低回転数領域であるア
イドル領域Aでは、エンジン回転数nが目的とするアイ
ドル回転数に収束するようにするため、アシストエアを
カットするようにデューティソレノイドバルブ51を制御
している。また、それ以外の走行領域(アシストエア供
給領域)Eでは、アシストエア量がエンジン負荷ceとエ
ンジン回転数nとに応じた量となるようにデューティソ
レノイドバルブ51を制御している。
点火時期制御手段62は、エンジン1の運転状態とアシ
ストエア量とに応じて点火時期IgTを制御するように構
成されている。詳しくは、アイドル領域Aでは、点火時
期IgTをエンジン1の運転状態に応じた時期に制御し、
走行領域Eでは、アシストエア量が少ない時には多い時
に対して点火時期IgTが進角するように点火時期IgTをエ
ンジン1の運転状態とアシストエア量とに応じた時期に
制御するように構成されている。
ストエア量とに応じて点火時期IgTを制御するように構
成されている。詳しくは、アイドル領域Aでは、点火時
期IgTをエンジン1の運転状態に応じた時期に制御し、
走行領域Eでは、アシストエア量が少ない時には多い時
に対して点火時期IgTが進角するように点火時期IgTをエ
ンジン1の運転状態とアシストエア量とに応じた時期に
制御するように構成されている。
第3図は、上記エンジンコントロールユニット6の制
御の具体例を示している。
御の具体例を示している。
このフローチャートにおいては、スタートすると、先
ずエンジン回転数nとエンジン負荷ceとを読み込む(ス
テップS1)。
ずエンジン回転数nとエンジン負荷ceとを読み込む(ス
テップS1)。
次に、エンジン回転数nが第2図に示すアイドル領域
Aと走行領域Eとの境界となる切替え回転数Nami以下か
否かを判定する(ステップS2)。ステップS2でエンジン
回転数nが切替え回転数Nami以下であると判定した場合
は、エンジン負荷ceが第2図に示すアイドル領域Aと走
行領域Eとの境界となる切替え負荷MXami以下か否かを
判定する(ステップS3)。
Aと走行領域Eとの境界となる切替え回転数Nami以下か
否かを判定する(ステップS2)。ステップS2でエンジン
回転数nが切替え回転数Nami以下であると判定した場合
は、エンジン負荷ceが第2図に示すアイドル領域Aと走
行領域Eとの境界となる切替え負荷MXami以下か否かを
判定する(ステップS3)。
そして、このステップS3でエンジン負荷ceが切替え負
荷MXami以下であると判定した場合、つまりアイドル領
域Aであると判定した場合は、点火時期補正量DIgを0
とする(ステップS4)。
荷MXami以下であると判定した場合、つまりアイドル領
域Aであると判定した場合は、点火時期補正量DIgを0
とする(ステップS4)。
一方、ステップS2でエンジン回転数nが切替え回転数
Namiを越えていると判定した場合、またはステップS3で
エンジン負荷ceが切替え負荷MXamiを越えていると判定
した場合、つまり走行領域Eであると判定した場合は、
ステップS5〜ステップS8を行う。すなわち、大気圧pを
読み込み(ステップS5)、その読み込んだ大気圧pと予
め設定された大気圧補正量テーブルとを照合して大気圧
補正量KPを求める(ステップS6)。そして、ステップS1
で読み込んだエンジン負荷ceと予め設定された負荷補正
係数テーブルとを照合して負荷補正係数KLを求め(ステ
ップS7)、上記求めた大気圧補正量KPと負荷補正係数KL
とから点火時期補正量DIgを演算する(ステップS8)。
Namiを越えていると判定した場合、またはステップS3で
エンジン負荷ceが切替え負荷MXamiを越えていると判定
した場合、つまり走行領域Eであると判定した場合は、
ステップS5〜ステップS8を行う。すなわち、大気圧pを
読み込み(ステップS5)、その読み込んだ大気圧pと予
め設定された大気圧補正量テーブルとを照合して大気圧
補正量KPを求める(ステップS6)。そして、ステップS1
で読み込んだエンジン負荷ceと予め設定された負荷補正
係数テーブルとを照合して負荷補正係数KLを求め(ステ
ップS7)、上記求めた大気圧補正量KPと負荷補正係数KL
とから点火時期補正量DIgを演算する(ステップS8)。
ステップS4またはステップS8でそれぞれ点火時期補正
量DIgを求めた後は、ステップS1で読み込んだエンジン
回転数nおよびエンジン負荷ceと予め設定された基本点
火時期マップとを照合して基本点火時期IgBを求める
(ステップS9)。なお、基本点火時期IgBは、上始点前
のクランク角(BTDC)で示されている。また、なお、走
行領域Eの場合の基本点火時期IgBは、アシストエアが
充分に供給されて燃料の気化、霧化が良好な状態で最適
となる点火時期に設定されている。
量DIgを求めた後は、ステップS1で読み込んだエンジン
回転数nおよびエンジン負荷ceと予め設定された基本点
火時期マップとを照合して基本点火時期IgBを求める
(ステップS9)。なお、基本点火時期IgBは、上始点前
のクランク角(BTDC)で示されている。また、なお、走
行領域Eの場合の基本点火時期IgBは、アシストエアが
充分に供給されて燃料の気化、霧化が良好な状態で最適
となる点火時期に設定されている。
ステップS9実行後は、その求めた基本点火時期IgBに
上記ステップS4またはステップS8でそれぞれ求めた点火
時期補正量DIgを加算し最終点火時期IgTを求める(ステ
ップS10)。上記ステップS10実行後は、再度ステップS1
以降を繰り返し行う。
上記ステップS4またはステップS8でそれぞれ求めた点火
時期補正量DIgを加算し最終点火時期IgTを求める(ステ
ップS10)。上記ステップS10実行後は、再度ステップS1
以降を繰り返し行う。
上記大気圧補正量KPは、第4図に示すように、低地等
で大気圧pが所定圧よりも高いときには0に設定され、
高地等で大気圧pが所定圧よりも低いときには大気圧p
の減少に従って徐々に大きくなるように設定されてい
る。したがって、大気圧pが所定圧よりも高いときに
は、点火時期補正量DIgが0に設定され、最終点火時期I
gTが基本点火時期IgBに設定される。一方、大気圧pが
所定圧よりも低いときには、低い程、点火時期補正量DI
gが大きな値に設定され、最終点火時期IgTが基本点火時
期IgBよりも点火時期補正量DIg分進角される。
で大気圧pが所定圧よりも高いときには0に設定され、
高地等で大気圧pが所定圧よりも低いときには大気圧p
の減少に従って徐々に大きくなるように設定されてい
る。したがって、大気圧pが所定圧よりも高いときに
は、点火時期補正量DIgが0に設定され、最終点火時期I
gTが基本点火時期IgBに設定される。一方、大気圧pが
所定圧よりも低いときには、低い程、点火時期補正量DI
gが大きな値に設定され、最終点火時期IgTが基本点火時
期IgBよりも点火時期補正量DIg分進角される。
また、上記負荷補正係数KLは、第5図に示すように、
エンジン負荷ceが所定値よりも低いときには負荷の減少
に従って徐々に大きくなるように設定され、所定値より
も高いときには0に設定されている。したがって、エン
ジン負荷ceが所定値よりも高いときには、点火時期補正
量DIgが0に設定され、最終点火時期IgTが基本点火時期
IgBに設定される。一方、エンジン負荷ceが所定値より
も低いときには、低い程、点火時期補正量DIgが大きな
値に設定され、最終点火時期IgTが基本点火時期IgBより
も点火時期補正量DIg分進角される。
エンジン負荷ceが所定値よりも低いときには負荷の減少
に従って徐々に大きくなるように設定され、所定値より
も高いときには0に設定されている。したがって、エン
ジン負荷ceが所定値よりも高いときには、点火時期補正
量DIgが0に設定され、最終点火時期IgTが基本点火時期
IgBに設定される。一方、エンジン負荷ceが所定値より
も低いときには、低い程、点火時期補正量DIgが大きな
値に設定され、最終点火時期IgTが基本点火時期IgBより
も点火時期補正量DIg分進角される。
このようにこの点火時期制御装置は、走行領域(アシ
ストエア供給領域)Eにおいて、最終点火時期IgTを、
大気圧pが所定圧よりも高いときにはエンジンの運転状
態(エンジン回転数nおよびエンジン負荷ce)に応じて
決定される基本点火時期IgBに設定し、大気圧pが所定
圧よりも低いときには基本点火時期IgBよりも進角させ
るようにしている。このため、次のような利点がある。
ストエア供給領域)Eにおいて、最終点火時期IgTを、
大気圧pが所定圧よりも高いときにはエンジンの運転状
態(エンジン回転数nおよびエンジン負荷ce)に応じて
決定される基本点火時期IgBに設定し、大気圧pが所定
圧よりも低いときには基本点火時期IgBよりも進角させ
るようにしている。このため、次のような利点がある。
すなわち、このエンジン1では、吸気通路2内の負圧
と大気圧pとの差圧が大きい程、アシストエア量が増え
るように構成されている。このため、大気圧pが低くな
る高地等では、大気圧pが高い低地等と比べ、アシスト
エア量が減ってエンジン1の運転状態に応じた要求量よ
りも減少するようになり、燃料の気化、霧化が充分に促
進されず、燃焼性が低下するようになる。したがって、
仮に大気圧pが変っても点火時期IgTを変えないように
すれば、次のような問題が起こる。つまり、大気圧pが
高い場合に、ピストンの往復動作と燃料爆発とのタイミ
ングが合って、第6図に実線で示すように気筒内圧のピ
ーク値として高い値が得られていても、大気圧pが低く
なると、燃料の気化、霧化が悪くなる結果、タイミング
がずれるようになり、同図に破線で示すようにピーク値
が低下するようになる。
と大気圧pとの差圧が大きい程、アシストエア量が増え
るように構成されている。このため、大気圧pが低くな
る高地等では、大気圧pが高い低地等と比べ、アシスト
エア量が減ってエンジン1の運転状態に応じた要求量よ
りも減少するようになり、燃料の気化、霧化が充分に促
進されず、燃焼性が低下するようになる。したがって、
仮に大気圧pが変っても点火時期IgTを変えないように
すれば、次のような問題が起こる。つまり、大気圧pが
高い場合に、ピストンの往復動作と燃料爆発とのタイミ
ングが合って、第6図に実線で示すように気筒内圧のピ
ーク値として高い値が得られていても、大気圧pが低く
なると、燃料の気化、霧化が悪くなる結果、タイミング
がずれるようになり、同図に破線で示すようにピーク値
が低下するようになる。
これに対し、この点火時期制御装置の構成では、上述
したように点火時期IgTを大気圧pが所定圧よりも低い
ときには基本点火時期IgBよりも進角させる、つまりア
シストエア量が要求量よりも減少するときには点火時期
IgTを要求量に対応した点火時期IgBよりも進角させるよ
うにしている。このため、大気圧pが低くなって燃料の
気化、霧化が悪くなっても、点火時期制御IgTが進めら
れる結果、ピストンの往復動作と燃料爆発とのタイミン
グが合うようになり、第6図に一点鎖線で示すように気
筒内圧のピーク値が高く保たれるようになる。
したように点火時期IgTを大気圧pが所定圧よりも低い
ときには基本点火時期IgBよりも進角させる、つまりア
シストエア量が要求量よりも減少するときには点火時期
IgTを要求量に対応した点火時期IgBよりも進角させるよ
うにしている。このため、大気圧pが低くなって燃料の
気化、霧化が悪くなっても、点火時期制御IgTが進めら
れる結果、ピストンの往復動作と燃料爆発とのタイミン
グが合うようになり、第6図に一点鎖線で示すように気
筒内圧のピーク値が高く保たれるようになる。
しかも、この点火時期制御装置の構成では、、エンジ
ン負荷ceが高いときには、充填率が高く、アシストエア
量の多少によって燃焼性が余り変化しないため、アシス
トエア量が不足しても、点火時期IgTを進角させないよ
うにしている。また、エンジン負荷ceが低いときには、
アシストエアの量が燃焼性に大きく影響するため、エン
ジン負荷ceが低い程、点火時期IgTを大きく進角させる
ようにしている。このため、この点火時期制御装置の構
成によれば、点火時期IgTをエンジン負荷ceに対応した
最適な時期に設定することもできる。
ン負荷ceが高いときには、充填率が高く、アシストエア
量の多少によって燃焼性が余り変化しないため、アシス
トエア量が不足しても、点火時期IgTを進角させないよ
うにしている。また、エンジン負荷ceが低いときには、
アシストエアの量が燃焼性に大きく影響するため、エン
ジン負荷ceが低い程、点火時期IgTを大きく進角させる
ようにしている。このため、この点火時期制御装置の構
成によれば、点火時期IgTをエンジン負荷ceに対応した
最適な時期に設定することもできる。
以上では、アシストエア量が要求量よりも不足したと
きに点火時期を進角させるようにしたものを示したが、
次に(第7図および第8図に)、アシストエア量がエン
ジン1の運転領域に応じて制御されているものについて
示す。
きに点火時期を進角させるようにしたものを示したが、
次に(第7図および第8図に)、アシストエア量がエン
ジン1の運転領域に応じて制御されているものについて
示す。
この実施例では、第8図に示すように、アシストエア
供給領域(第2図の領域E)を低負荷低回転数側の領域
Bと高負荷高回転数側の領域Cとに2分割している。そ
して、領域Bではアシストエア量を多くし、領域Cでは
充填率に悪影響を与えないようにするためにアシストエ
ア量を少なくするように、アシストエア量制御手段61で
領域A,B,C別にアシストエア量を制御するようにしてい
る。また、点火時期制御手段62による点火時期IgTの制
御は、第7図に示すようにしている。
供給領域(第2図の領域E)を低負荷低回転数側の領域
Bと高負荷高回転数側の領域Cとに2分割している。そ
して、領域Bではアシストエア量を多くし、領域Cでは
充填率に悪影響を与えないようにするためにアシストエ
ア量を少なくするように、アシストエア量制御手段61で
領域A,B,C別にアシストエア量を制御するようにしてい
る。また、点火時期制御手段62による点火時期IgTの制
御は、第7図に示すようにしている。
このフローチャートがスタートすると、先ずエンジン
回転数nとエンジン負荷ceとを入力する(ステップ
S21)。次にステップS22およびステップS23で、エンジ
ン1の運転領域がA領域かB領域かC領域かを判定す
る。この判定の結果、A領域の場合は点火時期補正量Ig
Cを0に設定し(ステップS24)、B領域の場合はIgRet1
に設定し(ステップS25)、C領域の場合はIgRet2に設
定する(ステップS26)。なお、IgRet1およびIgRet2は
それぞれ遅角量を示し、IgRet1>IgRet2に設定されてい
る。
回転数nとエンジン負荷ceとを入力する(ステップ
S21)。次にステップS22およびステップS23で、エンジ
ン1の運転領域がA領域かB領域かC領域かを判定す
る。この判定の結果、A領域の場合は点火時期補正量Ig
Cを0に設定し(ステップS24)、B領域の場合はIgRet1
に設定し(ステップS25)、C領域の場合はIgRet2に設
定する(ステップS26)。なお、IgRet1およびIgRet2は
それぞれ遅角量を示し、IgRet1>IgRet2に設定されてい
る。
上記ステップS24、S25またはS26を実行した後は、ス
テップS21で入力したエンジン回転数nおよびエンジン
負荷ceと予め設定された基本点火時期マップとを照合し
て基本点火時期IgBを求める(ステップS27)。そして、
その求めた基本点火時期IgBからステップS24、S25また
はS26で設定した点火時期補正量IgCを差し引いて最終点
火時期IgTを求め(ステップS28)、ステップS29でイグ
ニッションコイル73に点火命令信号を出力し、リターン
する。
テップS21で入力したエンジン回転数nおよびエンジン
負荷ceと予め設定された基本点火時期マップとを照合し
て基本点火時期IgBを求める(ステップS27)。そして、
その求めた基本点火時期IgBからステップS24、S25また
はS26で設定した点火時期補正量IgCを差し引いて最終点
火時期IgTを求め(ステップS28)、ステップS29でイグ
ニッションコイル73に点火命令信号を出力し、リターン
する。
このように、アシストエア量をエンジン1の運転領域
に応じて調整し、その調整したアシストエア量に応じ、
アシストエア量が少ない領域Cでは多い領域Bに対して
点火時期IgTを進角させるようにすれば、アシストエア
量と点火時期IgTとがエンジン1の運転領域に応じた最
適な量と時期とに調整され、エンジン1の運転領域に拘
らず、常に最良の燃焼性を得ることができる。
に応じて調整し、その調整したアシストエア量に応じ、
アシストエア量が少ない領域Cでは多い領域Bに対して
点火時期IgTを進角させるようにすれば、アシストエア
量と点火時期IgTとがエンジン1の運転領域に応じた最
適な量と時期とに調整され、エンジン1の運転領域に拘
らず、常に最良の燃焼性を得ることができる。
また、点火時期を進角させるのは、上記の他に、アシ
ストエア供給領域で、エア導管5が詰ったときやデュー
ティソレノイドバルブ51が故障したとき等、アシストエ
ア供給手段が故障したときであってもよい。なお、故障
したという判定は、例えばアイドル回転数を制御するIS
Cエアの量が大幅に増加したことを検知して行うか、圧
力センサをエア導管5のデューティソレノイドバルブ51
下流側に設置し、デューティソレノイドバルブ51が開い
ている時に圧力センサに負荷が掛からないことを検知し
て行うようにする。
ストエア供給領域で、エア導管5が詰ったときやデュー
ティソレノイドバルブ51が故障したとき等、アシストエ
ア供給手段が故障したときであってもよい。なお、故障
したという判定は、例えばアイドル回転数を制御するIS
Cエアの量が大幅に増加したことを検知して行うか、圧
力センサをエア導管5のデューティソレノイドバルブ51
下流側に設置し、デューティソレノイドバルブ51が開い
ている時に圧力センサに負荷が掛からないことを検知し
て行うようにする。
本発明にかかるエンジンの点火時期制御装置は、アシ
ストエア量が少ない時には多い時に対して点火時期が進
角するように点火時期をアシストエア量に応じて制御す
るようにしているため、アシストエア量の多少、つまり
燃料の気化、霧化の度合に応じ、気化、霧化が不十分な
程、点火時期が進角されるようになる。このため、アシ
ストエア量の多少に拘らず、常に最適な時期に点火され
るようになり、アシストエア量が少ない時にも多い時に
も常に良好な燃焼性を得ることができる。
ストエア量が少ない時には多い時に対して点火時期が進
角するように点火時期をアシストエア量に応じて制御す
るようにしているため、アシストエア量の多少、つまり
燃料の気化、霧化の度合に応じ、気化、霧化が不十分な
程、点火時期が進角されるようになる。このため、アシ
ストエア量の多少に拘らず、常に最適な時期に点火され
るようになり、アシストエア量が少ない時にも多い時に
も常に良好な燃焼性を得ることができる。
第1図は本発明にかかるエンジンの点火時期制御装置の
一実施例を示す概略構成図、第2図は上記実施例におけ
るエンジンの運転状態とアシストエア供給領域との関係
を示すグラフ、第3図はエンジンコントロールユニット
の制御の具体例を示すフローチャート、第4図は大気圧
と大気圧補正量との関係を示すグラフ、第5図は負荷と
負荷補正係数との関係を示すグラフ、第6図は点火時期
を進角させた場合の気筒内圧と進角させなかった場合の
気筒内圧との比較を示すグラフ、第7図は別の実施例の
エンジンコントロールユニットの制御の具体例を示すフ
ローチャート、第8図はその実施例におけるエンジンの
運転状態とアシストエア供給領域との関係を示すグラフ
である。 4……インジェクタ、41……インジェクタの噴射口、5
……エア導管(アシストエア供給手段)、61……アシス
トエア量制御手段、62……点火時期制御手段。
一実施例を示す概略構成図、第2図は上記実施例におけ
るエンジンの運転状態とアシストエア供給領域との関係
を示すグラフ、第3図はエンジンコントロールユニット
の制御の具体例を示すフローチャート、第4図は大気圧
と大気圧補正量との関係を示すグラフ、第5図は負荷と
負荷補正係数との関係を示すグラフ、第6図は点火時期
を進角させた場合の気筒内圧と進角させなかった場合の
気筒内圧との比較を示すグラフ、第7図は別の実施例の
エンジンコントロールユニットの制御の具体例を示すフ
ローチャート、第8図はその実施例におけるエンジンの
運転状態とアシストエア供給領域との関係を示すグラフ
である。 4……インジェクタ、41……インジェクタの噴射口、5
……エア導管(アシストエア供給手段)、61……アシス
トエア量制御手段、62……点火時期制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 勝 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−46071(JP,A) 特開 昭56−110540(JP,A) 特開 昭61−125643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02P 5/15
Claims (5)
- 【請求項1】インジェクタの噴射口近傍にアシストエア
を供給するアシストエア供給手段を備えたエンジンにお
いて、アシストエア量が少ない時には多い時に対して点
火時期が進角するように点火時期をアシストエア量に応
じて制御する点火時期制御手段を備えていることを特徴
とするエンジンの点火時期制御装置。 - 【請求項2】点火時期制御手段は、アシストエア量が要
求量よりも減少したときに点火時期を前記要求量に対応
した点火時期よりも進角させるものであることを特徴と
する請求項1記載のエンジンの点火時期制御装置。 - 【請求項3】アシストエア量をエンジン運転領域に応じ
て制御するアシストエア量制御手段が設けられ、点火時
期制御手段は、点火時期を前記アシストエア量制御手段
で制御されたアシストエア量に応じて制御するものであ
ることを特徴とする請求項1記載のエンジンの点火時期
制御装置。 - 【請求項4】点火時期制御手段は、アシストエアの供給
が行われる運転領域において大気圧が所定値よりも低い
ときに点火時期を運転状態に応じた点火時期よりも進角
させるものであることを特徴とする請求項1記載のエン
ジンの点火時期制御装置。 - 【請求項5】点火時期制御手段は、アシストエア供給手
段の故障時に正常にアシストエアが供給されているとき
よりも点火時期を進角させるものであることを特徴とす
る請求項1記載のエンジンの点火時期制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33681590A JP2942623B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | エンジンの点火時期制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33681590A JP2942623B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | エンジンの点火時期制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04203356A JPH04203356A (ja) | 1992-07-23 |
JP2942623B2 true JP2942623B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=18302939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33681590A Expired - Fee Related JP2942623B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | エンジンの点火時期制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2942623B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3095085B2 (ja) * | 1991-01-21 | 2000-10-03 | マツダ株式会社 | エンジンの制御装置 |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP33681590A patent/JP2942623B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04203356A (ja) | 1992-07-23 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |