JP2941378B2 - 乾式二成分系現像剤 - Google Patents

乾式二成分系現像剤

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    • G03G9/1075Structural characteristics of the carrier particles, e.g. shape or crystallographic structure

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真用乾式二成分系現像剤に関するも
ので、より詳細には、線画像の優れた再現性とベタ画像
の高濃度とを同時に達成した二成分系現像剤に関する。
(従来の技術) 磁性キャリヤとトナーとを含有する二成分系現像剤は
商業的な電子写真複写機に広く使用されており、電荷像
の現像に際しては、この現像剤の磁気ブラシを内部に磁
極を備えた現像スリーブ上に形成し、この磁気ブラシを
電荷像を有する感光体と摺擦させてトナー像を形成して
いる。
磁性キャリヤとして、フェライトキャリヤを使用する
ことは既に知られており、例えば特開昭60−170863号公
報には、二成分系現像剤の磁性キャリヤとして、固有抵
抗が5×107Ω−cm以下で平均粒径が50〜120μmのフェ
ライトキャリヤを用いることが記載され、これにより解
像力を低下させることなしにベタ黒部濃度を均一化する
ことが記載されている。
また、特開昭63−313174号公報には、1000エルステッ
ドの磁界内で測定した磁化の強さ(emu/cm3)と平均粒
径R(μm)が式 30≦M≦−0.8R+150(10≦R≦150) を満足し、且つ表面に絶縁性物質から成る被覆層を有す
るキャリヤを用いて非接触現像を行う画像形成方式が記
載されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前者の現像剤はベタ部の画像濃度を高
めることはできても、線画像の再現性に未だ難点があ
り、例えば多重細線の再現に際して、各線毎の線幅が一
定とならずに、先端欠けや後端欠けが発生したりする
等、画質に関して未だ十分満足し得るものではない。
また、後者の提案は、磁性キャリヤの磁化の強さと粒
径との間に一定の関係を見出したものとして意義深いも
のであるが、実際の現像条件えは、磁性キャリヤとトナ
ーとの間にマッチングが重要であり、実際の現像法と必
ずしもよい対応があるというものではなかった。
更に、これらの提案は現像剤に用いるキャリヤの特性
を静的な条件で規定するものであり、実機における動的
条件、即ちスリーブ上の現像剤磁気ブラシと感光体表面
とが動的に接触している状態での特性を規定するもので
ないことから、実際の現像条件とよい対応があるという
ものでは決してなかった。
更に、商業的な電子写真複写機においては、漢字等に
みられる多重細線の再現に際して、各線毎の線幅が一定
で先端欠けや後端欠け等の欠点がなく、画像の品質に優
れていると共に、ベタ部の画像濃度も十分に高い乾式二
成分系現像剤が望まれているが、従来の現像剤は未だこ
の要求に十分に答えるものではなかった。
従って、本発明の目的は、線画像特に密集細線の優れ
た再現性とベタ画像の高濃度化とを同時に達成し得る電
子写真用乾式二成分系現像剤を提供するにある。
本発明の他の目的は、磁気ブラシ現像を用いる広範な
電子写真複写に広く適用でき、前記組合せ特性に加えて
帯電量が高く、トナー飛散が少なく、しかも耐久性に優
れた乾式二成分系現像剤を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、磁性キャリヤと検電性トナーとを含
有する電子写真用乾式二成分系現像剤において、現像剤
がその動的状態における緩和時間をA(msec)及びキャ
リヤの動的状態における緩和時間をB(msec)としたと
き式 0.35B+11<A<0.35B+14 …(1) 0<B<20 …(2) を満足するものであることを特徴とする現像剤が提供さ
れている。
磁性キャリヤがその中心粒径D(μm)と飽和磁化M
(emu/g)とに関して、式、 0.3D+18<M<0.3D+28 …(3) を満足する磁性キャリヤであるのが良い。
(作用) 本発明は、磁性キャリヤ及びトナーを含有する二成分
系現像剤として、動的状態における緩和時間Aが、キャ
リヤ単独での動的状態における緩和時間Bに関して一定
の範囲にあるものを使用すれば、線画像特に密集細線の
優れた再現性と、ベタ画像の高濃度化とが同時に達成さ
れるという驚くべき知見に基づくものである。
本明細書において、動的状態における緩和時間とは、
キャリヤ或いは現像剤が現像スリーブ上で磁気ブラシを
形成し、且つ移動している状態での緩和時間を意味す
る。
電子写真複写機DC−2585(三田工業社製、商品名)を
改造して得られた緩和時間の測定装置の概略を示す第1
図において、内部に磁極(図示せず)を備えた現像スリ
ーブ1と感光体ドラムと同じ形状及び寸法の導体ドラム
2との間には、磁性キャリヤとトナーとを含有する二成
分系現像剤層(或いはキャリヤ層)3が介在している。
ドラム2と現像剤スリーブ1とはそれらのニップ位置で
同方向に移動するように回転している(回転方向は逆方
向)。スリーブ1及びドラム2は、夫々結線4及び5を
介して測定用デジタルオシログラフ6に接続され、且つ
スリーブ1は測定用交流電源7に接続される。スリーブ
1及びドラム2を回転させ、交流電源7により両者間に
50Hzの交流電圧を印加し、オシログラフ6により電圧と
電流とを測定し、両者間の位相差から緩和時間(τ)を
求める。
第1図の電気回路は第2図の等価回路として表わされ
る。即ちニップ位置でスリーブ1とドラム2との間には
二成分系現像剤層(或いはキャリヤ層)3が介在する
が、この現像剤層3は一定の静電容量Cと一定の電気抵
抗Rとが並列に接続されたものとして近似させることが
できる。この回路に交流電圧Vを印加すると、その電流
Iは第3図に示す通りとなる。即ち、抵抗Rに流れる電
流iRは電圧Vと同位相であるがコンデンサCに流れる電
流iCは電圧Vよりも位相が90゜進んでおり、従って、全
体としての電流Iは、φだけ電圧よりも位相が進んでい
る。かくして、この回路における緩和時間(τ)は電圧
と電流の位相差をφ、及び測定電源の角周波数をω(=
2πf,f:周波数)とすれば、式 により求められる。
本発明は、このようにして求められる現像剤の動的条
件下での緩和時間(A)が、キャリヤの動的条件下での
緩和時間(B)に関して、前記式(1)を満足するよう
に磁性キャリヤ及びトナーを選択し、且つ組合せると、
密集細線の現像に際して、各線毎の線幅を一定にして、
先端欠けや後端欠けを防止し、高画質の線画像を形成し
得ると共に、ベタ部の画像濃度をも顕著に向上させ得る
ものである。
密集細線の現像に際して生じる先端欠けや後端欠けを
説明するための第4図において、このグラフは横軸に送
り方向の距離を、縦軸に密集細線複写画像のマイクロデ
ンシトメータによる反射画像濃度をとり両者の関係をプ
ロットしたものである。第4図における曲線(i)は各
線毎の線幅が一定で、先端欠けや、後端欠けが認められ
ないものであり、曲線(ii)は先端欠けが著しいもの、
曲線(iii)は後端欠けが著しいものを示す。各線幅の
再現に関して、送り方向における偏り(δ)は、送り方
向における各山の画像濃度を順にa,b,cとしたとき、式 で与えられる。δの値が100或いはその近辺である場合
には、各線幅が一定で、偏りがないこと、100よりもか
なり大きい場合は先端欠けがあること、及び100よりも
かなり小さい場合は後端欠けがあることを夫々示してい
る。
第5図は、現像剤の動的条件下での緩和時間Aを縦
軸、キャリヤの動的条件下での緩和時間Bを横軸として
後述する例のデータをプロットしたものであり、○印が
δが80乃至120でしかもベタ部の画像濃度が1.25以上あ
る場合を、×印がベタ部の画像濃度が1.25よりも小さい
場合か、或いははδが80乃至120の範囲外である場合を
示している。
これらの結果から、4つの直線 A=0.35B+11 …(1−A) A=0.35B+14 …(1−B) B=0 …(1−C) B=20 …(1−D) で囲まれる領域内では、線画像の再現性もベタ部の画像
濃度も共に優れているという事実が明らかとなる。
第6図は、磁性キャリヤの飽和磁化Mを縦軸、キャリ
ヤの中心粒径Dを横軸として後述する例のデータをフロ
ットしたものであり、このうち、適性画像のものばかり
をプロットしたものであり、○印は前記と同様の画質を
あらわし、◎印は、δが85以上でベタ部が1.30以上を表
わす。これによって、前記式(3)を満足するものが、
より好ましい結果を与えることがわかる。
(発明の好適態様) 本発明によれば、現像剤の特性を動的条件での緩和時
間で包括的に規定しているが、この緩和時間の調節は、
現像剤の容量成分(C)と抵抗成分(R)との組合せを
変化させることにより行われる。即ち、容量成分を増大
させるか、抵抗成分を増大させることにより、緩和時間
は増大し、一方容量成分(C)を減少させるか、抵抗成
分を減少させることにより、緩和時間は減少する。
一方、現像剤の容量成分(C)及び抵抗成分(R)に
影響を与える因子としては、磁性キャリヤの形状、粒
径、固有抵抗、誘電率、トナーの形状、粒径、固有抵
抗、誘電率;磁性キャリヤとトナーとの混合比率等があ
る。
例えば、磁性キャリヤまたはトナーの固有抵抗を小さ
くするか、粒径を小さくするか、形状を角ばったものに
するか、誘電率を大きくすると、現像剤の容量成分は大
きくなる傾向を示す。また、磁性キャリヤまたはトナー
の固有抵抗を大きくするか、粒径を大きくするか、形状
を球形化するか、誘電率を小さすると現像剤の抵抗成分
は大きくなる傾向を示す。
磁性キャリヤ 本発明において、磁性キャリヤとして、緩和時間
(B)が前述した範囲となり、且つ好適には飽和磁化と
粒径との関係が前述した範囲内となるものを使用する。
一般にフェライト粒子の表面に高抵抗樹脂被覆を設け
て、緩和時間(B)を前記範囲としたものが使用され
る。
フェライト粒子としては、球状のものが好適であり、
その粒径は20乃至140μm、特に50乃至100μmの範囲に
あることが望ましい。
フェライトとして従来例えば酸化鉄亜鉛(ZnFe
2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、酸化鉄カド
ミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガドリニウム(CdFe
5O12)、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル(NiF
e2O4)、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3)、酸化鉄バリウム
(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、酸化
鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)等
の1種或いは2種以上から成る組成の焼結フェライト粒
子が使用されており、特にCu,Zn,Mg,Mn及びNiから成る
群より選ばれた金属成分の少なくとも1種、好適には2
種以上を含有するソフトフェライト、例えば銅−亜鉛−
マグネシウムフェライトが使用される。
飽和磁化は一般に30乃至70emu/g特に40乃至60emu/gの
範囲にあるのが好ましい。
フェライト粒子の緩和時間は、このフェライト粒子の
表面に設ける樹脂の種類及びコーティング量に依存す
る。表面コーティングするためのコーティング樹脂とし
ては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ス
チレン樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、オレフィン系
樹脂、ケトン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、シ
アリルフタレート樹脂等の1種または2種入を使用する
ことができる。これらの樹脂の内でも、ストレートのシ
リコーン樹脂、即ち、ジメチルポリシロキサン、ジフェ
ニルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のオ
ルガノポリシロキサンから成り且つ網状化した構造のシ
リコーン樹脂が最も好ましい。シリコーン樹脂の網状化
(架橋化)は、オルガノポリシロキサン単位中に、トリ
メトキシ基等の加水分解可能な官能基やシラノール基等
の官能基を存在させ、必要により加水分解処理後、シラ
ノール縮合触媒を作用させることにより行なわれる。樹
脂のコーティング量は、一般にフェライト100重量部当
り0.5乃至3重量部、特に0.8乃至1.5重量部の範囲か
ら、Bの値が前記範囲となるように選ぶ。
放電性トナー 放電性トナーとしても、現像剤として緩和時間Aが前
述した範囲に入るようなものを選ぶ必要があり、そのた
めには、静的導電率及び誘電率が比較的大きいものが使
用される。そのために配合するカーボンブラックとして
特に導電性に優れたカーボンブラックを選ぶ:導電性カ
ーボンブラックの配合量を増加させる:樹脂としても電
気抵抗率の低いものを選ぶ:等の手段を採用する。
電気抵抗率の比較的小さい樹脂としては、極性基を含
む樹脂が適当であり、特にアクリル系樹脂やアクリル−
スチレン系共重合樹脂が適当である。これらの樹脂を構
成する。
アクリル系単量体としては、 式中、R1は水素原子または低級アルキル基であり、R2
水素原子又は炭素数18迄のアルキル基である。
で表わされる単量体、例えばエチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸
等である。アクリル系単量体としては、上述したものの
他に他のエチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物、
例えば無水マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸等を用
いることもできる。
また、共重合樹脂も構成するスチレン系単量体として
は、下記式 式中、R3は水素原子、低級(炭素数4以下の)アルキル
基、或いはハロゲン原子であり、R4は低級アルキル基、
ハロゲン原子等であり、nはゼロを含む2以上の整数で
ある。
で表わされる単量体、例えばスチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、α−クロルスチレン、ビニル
キシレン等やビニルナフタレン等を挙げるとができる。
この中でも、スチレンが好適である。
用いる樹脂の酸化は0乃至25、特に5乃至10の範囲に
あるのが適当である。
トナー中に配合する導電性カーボンブラックは、導電
性の点でストラクチュア形成能が大きく、且つ表面の純
度が高いものが良い。ストラクチュア形成能とは、樹脂
中でチェーン構造乃至房状構造をとりやすいもので、粒
径が微細でしかも吸油量やBET比表面が大きいものであ
る。一般にBET比表面が50m2/g以上のものがよい。
導電性カーボンブラックの配合量は、樹脂100重量部
当り2乃至20重量部、特に5乃至10重量部の範囲がよ
い。
このトナーにはそれ自体公知のトナー用配合剤、例え
ば電荷制御剤が配合されていてもよい。例えば電荷制御
剤としては、それ自体公知の任意の電荷制御剤、例えば
ニグロシンベース(CI50415)、オイルブラック(CI 26
150)、スピロンブラックの等の油溶性染料や、1:1型あ
るいは2:1型金属錯塩染料、(アルキル)サリチル酸、
(アルキル)ナフトエ酸の金属塩(錯塩)が使用され
る。
トナー粒子の粒径はコールターカウンターで測定した
粒径は体積基準メジアン径で8乃至14μm、特に10乃至
12μmの範囲にあるのがよく、また粒子形状の溶融混
練、粉砕法で製造された不定形のものでも、また分散乃
至懸濁重合法で製造された球状のものでもよい。
現像剤 本発明において、磁性キャリヤとトナーとは、緩和時
間の値が前記範囲内になるように混合して二成分径現像
剤とする。キャリヤとトナーとは、一般に99:1乃至90;1
0、特に98;2乃至95;5の重量比で混合して使用するのが
よい。
実施例 (実験例1) まず、キャリヤコア材料である種々の特性(粒径、緩
和磁化、電気特性等)の異なるフェライト粒子を用意し
た。次いで、各種樹脂材料[シリコーン樹脂(ストレー
トシリコン系)、アクリル系樹脂(MMA−BA共重合
体)、フッソ系樹脂(ポリ弗化ビニリデントとSt−MMA
共重合体との混合樹脂)、スチレン−アクリル系樹脂
(スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体)]を用
い、流動床コーティング装置を用いてフェライト材料に
上記樹脂材料(溶剤で希釈したもの)を吹きつけ乾燥し
て、焼きつけ(温度:80〜100℃)を行い、解粋してコー
ティングキャリヤを調整した。
そして、上記得られたキャリヤを第1図の電子写真複
写機DC−2585を改造した動的状態緩和装置測定装置によ
って緩和時間を測定した。
以下の表−1にフェライトキャリヤ(24種類)の粒
径、飽和磁化、樹脂材料、樹脂被覆量とキャリヤの動的
状態での電気特性を示す。
次いで、上記得られたキャリヤを導電率(s/cm)が5.
7×1010のスチレン−アクリル系重合体100重量部、比表
面積が300m2/g、DBP吸油量が92cc/100gのカーボンブラ
ックを8重量部、含金属アゾ染料2重量部、離型剤(低
分子量ポリプロピレン)1.5重量部を溶融混練、冷却、
粉砕、分級して得られた体積中心粒径が10.5μm、導電
率:2.2×109、誘電率:3.2、緩和時間:13のトナーAとこ
のトナーAを前記24種のキャリヤに対してトナー濃度2.
8%にして現像剤を調整した。そして、順方向現像シス
テムのDC−2585(感光体表面電位800V、穂切り間隔1.0m
m,スリーブと感光層との距離1.2mm,スリーブと感光体ド
ラムの周速度比2.73、現像マグネットの800gaus)にて
画像出しを行った。その結果、動的状態のキャリヤの緩
和時間が20を越えるサンプルNo3、15のものは画像濃度
が1.15〜1.25の低濃度画像しか得られなかった。一方、
他のものは1.25より画像濃度が高いものであった。
(実験例2) サンプルNo3、15のキャリヤと組合せるトナーについ
て使用する樹脂の導電率を更に高いもの(7.4×1010
に変更したトナーB(中心粒径10.5μm、導電率:3.2×
109、誘電率:3.3、緩和時間:9.5)とカーボンブラック
の配合量を10重量部に増やしたトナーC(粒径:10.5μ
m、導電率:3.9×109、誘電率:3.5、緩和時間:7.9)に
変更して現像剤を調整し、トナーの緩和時間を下げて現
像され易い状態に変更したが画像濃度は向上しなかっ
た。
実験例1及び2から動的状態でのキャリヤの緩和時間
が20を越えると、実機レベルでの現像領域でキャリヤ自
身に蓄積される電荷の放出が遅い為に、潜像へ移行する
トナー量が少なく動的状態キャリヤの緩和時間が20を超
えることは二成分現像方法において好ましくないことが
わかった。
(実験例3) 上記キャリヤと上述したトナー3種(A,B,C)を各々
組み合わせて、各種の現像剤を作成して動的状態での現
像剤の緩和時間による画像特製変化について考察した。
その結果を表−2に示す。
尚、ここでの密集細線の再現性の評価については、以
下に示す方法により評価した。
まず、各種の文字、線画像に対応できるように、一定
の太さの線分を一定の距離を隔てて複数本配置した平行
線群を線太さ及び線間隔を種々変化させて複数群用意し
た第7図に示すテストチャートを作成した。具体的に説
明すると、このテストチャートは、左右に5列、上下に
6行の計30個の平行線群から成り、各平行線群は、等間
隔に配置された同じ長さ・太さの3本の線分から構成さ
れる。1つの縦列に属する6個の平行線群は、いずれも
線の太さが一定であり、その太さは左から右へ順に200,
140,100,70,50μmとなっている。また、1つの横行に
属する5個の平行線群はいずれも線間隔が一定であり、
その線間隔は上から下へ順に400,300,200,140,100,70μ
mとなっている。
次いで、このように用意されたテストチャートを、各
平行線とドラムの回転軸とが平行になるように、評価し
ようとする複写機に送り込み、複写する。
複写された画像の各平行線群について、走査方向の検
出エリアが標準図の最も細い線の太さよりも十分小さい
濃度計(例えば、サクラマイクロデンシトメータ[コニ
カ(株)製、商品名]。検出エリアは5μm×1mm)を
用いて、1つの平行線群を横断して走査し、垂直方向の
濃度変化を測定する。このときの濃度変化を、走査方向
の距離に対してプロットして、第4図のようなグラフを
得る。この濃度分布グラフを基に、その平行線群につい
ての偏り度(δ)次のように算出する。
(δ)=(b+c)/(a+b)×100 第4図における曲線(i)は各線毎の線幅が一定で、
先端欠けや、後端欠けが認められないものであり、曲線
(ii)は先端欠けが著しいもの、曲線(iii)は後端欠
けが著しいものを示す。各々の線群の偏り(δ)の平均
値を求めて総合的に評価し、(δ)が80〜120を合格と
し、(δ)<80場合は後端欠け、(δ)>120の時は先
端欠けで不合格とする。
尚、一般的傾向として、先端欠けは現像スリーブと感
光体ドラムが現像域において逆方向に進行する逆方向現
像システムで発生しやすく、後端欠けは現像スリーブと
感光体ドラムが現像域において同方向(順方向)に進行
する同方向現像システムで発生しやすい。
次いで、表−2の結果を第5図に示す。
第5図から、動的状態におけるキャリヤの緩和時間と
現像剤の緩和時間が特定の関係になるものが良好画像を
形成できることがわかる。即ち、動的状態のキャリヤの
緩和時間が20より小さいキャリヤを使用しても0.35B+1
1<A<0.35B+14を満足せず動的状態の現像剤の緩和時
間がキャリヤのそれよりも一定の範囲で大きくならず、
現像剤の緩和時間が小さすぎるものは、キャリヤ成分に
よるトナーの掻き取り力よりも現像剤全体としての緩和
時間による現像電界の強調が強過ぎて、トナーが潜像に
移行しすぎるために密集細線の再現に対して送り方向に
対し濃度ムラ(偏り)を発生する。一方、0.35B+11<
A<0.35B+14を満足せず一定の範囲より大きく設定さ
れた場合は、現像剤の動的状態での緩和時間に対してト
ナー成分が支配的になって、現像領域での電気的、物理
的環境の影響を受けやすくトナーの移行性に一様さがな
くなってやはり密集細線再現に際して偏りを発生しやす
くなる。
尚、第5図において、1−AはA=0.35B+14、1Bは
A=0.35B+11、1−CはB=0、1−DはB=20の各
々の直線を表す。
(実験例4) 実験例3において不良画像を示したサンプルNo4のキ
ャリヤとNo23のキャリヤについてNo4についてはトナー
として上述したトナーCを使用してトナー温度4.5%に
して現像剤の動的状態での緩和時間を16.7としたとこ
ろ、得られた画像は密集細線の偏りが86.3まで向上して
良好なものとなった。また、No23のキャリヤについては
組み合わせるトナーをトナーAに変更し、トナー濃度も
2.0%にして、現像剤の動的状態での緩和時間を1.31に
したところ画像濃度のそのままで密集細線の偏りが85ま
で向上した。
以上の結果より、動的状態でのキャリヤの緩和時間を
特定の値とし、更に、現像剤の動的状態での緩和時間を
キャリヤのそれと一定の関係となるように調整したもの
は、画像濃度及び密集細線の偏りの何れにおいても良好
画像となることが確認できた。
次いで、実験例3及び4で良好画像が得られた現像剤
のキャリヤの粒径D(μm)と飽和磁化M(emu/g)と
の関係をプロットした。図中、◎は特に画像濃度が1.3
以上で、線幅の偏りが85以上の極めて良好な画像が得ら
れたものであり、直線はM=0.3D+18、直線はM=
0.3D+28を表わし、キャリヤの粒径Dと飽和磁化Mとの
関係が0.3D+18<M<0.3D+28を満足するキャリヤを用
いると、現像領域でのキャリヤの物理的な因子、例えば
感光体への接触の頻度や圧力による付着トナーの掻き落
とし等が適度な状態となってより好ましい結果が得られ
ることがわかる。
(発明の効果) 本発明によれば二成分系現像剤として動的条件下での
緩和時間がキャリヤの動的条件での緩和時間に関して一
定範囲内にあるものを用いることにより、線画像の再現
性を優れたものとしながら、しかもベタ画像の濃度を顕
著に向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、緩和時間を測定する装置を表わす図であり、 第2図は、第1図の電気回路を等価回路として表わした
図であり、 第3図は、第2図の電気回路に交流電圧を印加した時の
電流を表わす図であり、 第4図は、送り方向の距離と密集細線の画像濃度の関係
を表わす図であり、 第5図は、キャリヤの緩和時間と現像剤の緩和時間と画
像評価の関係を表わす図であり、 第6図は、キャリヤの粒径と飽和磁化と画像評価の関係
を表わす図、 第7図はテストチャートを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔵前 善久 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 矢部 成男 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−81967(JP,A) 特開 昭61−107257(JP,A) 特開 昭62−125370(JP,A) 特開 昭56−8153(JP,A) 特開 昭59−139056(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性キャリヤと検電性トナーとを含有する
    電子写真用乾式二成分系現像剤において、現像剤がその
    動的状態における緩和時間をA(msec)及びキャリヤの
    動的状態における緩和時間をB(msec)としたとき式 0.35B+11<A<0.35B+14 但し、0<B<20 を満足するものであることを特徴とする現像剤。
  2. 【請求項2】磁性キャリヤがその中心粒径D(μm)と
    飽和磁化M(emu/g)とに関して、式、 0.3D+18<M<0.3D+28 を満足する磁性キャリヤであることを特徴とする請求項
    1記載の現像剤。
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