JP2940916B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2940916B2 JP63124074A JP12407488A JP2940916B2 JP 2940916 B2 JP2940916 B2 JP 2940916B2 JP 63124074 A JP63124074 A JP 63124074A JP 12407488 A JP12407488 A JP 12407488A JP 2940916 B2 JP2940916 B2 JP 2940916B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンの運転条件によって決められた空
燃比を、フィードバック制御により補正する内燃機関の
空燃比制御装置に関するものである。
【従来の技術】
この種の空燃比制御装置としては、特開昭57−165645
号公報あるいは特開昭58−150058号公報に所載のものが
知られている。前者は、空燃比センサによる混合気の空
燃比制御において、記憶装置に記憶した最新のエンジン
状態補正値で燃料供給量を計算することにより、通常、
学習できないとされている加減速域でも適正に補正がで
きるようにするものである。また、後者は、検出空燃比
と目標空燃比との偏差に応じて燃料噴射量算出時に用い
る空燃比補正項を学習補正する際に、エンジン運転状態
に応じて学習項を変えることなどにより、広い運転領域
での良好な空燃比制御を可能にしたものである。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の空燃比制御装置では、通常空燃
比の学習は、エンジンがストイキオ制御(O2センサによ
る理論空燃比へのフィードバック制御)される領域のみ
で実行されるものであり、エンジンがリッチ制御される
スロットル開度全開領域では空燃比の学習ができないの
で、特開昭59−25055号公報に開示される手法のよう
に、運転頻度の高い中,低速、中,低負荷領域における
情報から推定するという方法が採られている。これで
は、中,低速域を多用する状況では問題を生じないが、
エンジン始動後、急にスロットル全開にするなど、走行
パターンが全閉から全開,全開から全閉のように極端に
かわる時、空燃比はストイキオ制御されないので、初期
学習の機会がなく、空燃比はリーン化してしまう。ま
た、リッチ制御中は点火時期を進角させるため、空燃比
が極端にリーン化した場合には学習が進行する前に過大
なノッキングの発生によりエンジン破壊を生じるような
問題があった。 本発明は、上記事情にもとづいてなされたもので、空
燃比の初期学習が終了するまでは、通常、リッチ制御す
る領域においてもストイキオ制御することにより初期学
習の機会を増大させ、エンジンの破壊などの問題を生起
しない内燃機関の空燃比制御装置を提供しようとするも
のである。
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、エンジンの運転状態によって
決められた空燃比を、フィードバック制御により補正す
るものにおいて、エンジンの運転状態に応じて基本燃料
噴射量を設定する基本燃料噴射量設定手段と、スロット
ル開度の全開状態を判別する全開判定手段と、エンジン
の運転状態により学習条件の成立・不成立を判別して学
習条件が成立した時、空燃比の学習を実行する空燃比学
習手段と、上記空燃比学習手段で初期学習が終了しかつ
上記全開判定手段でスロットル開度が全開であると判別
された時、空燃比をリッチに設定するように全開補正係
数を設定する全開補正手段と、上記全開補正係数に基い
て基本燃料噴射量を補正し、スロットル開度状態に応じ
た空燃比となるように燃料噴射量を算出する燃料噴射量
算出手段とを具備することを特徴とする。
【作用】
したがって、エンジンが始動状態などの初期学習不成
立時には、スロットル全開時でも空燃比のリッチ制御は
実行せずストイキオ制御を行うことにより、初期学習の
機会を増大させ、エンジン破壊などを避けることができ
る。そして初期学習終了後は、通常の制御に移行するの
で運転性を悪化させることがなく、また従来、推定のみ
で制御を行なっている学習領域でも、ある程度の学習が
なされ、制御全域での学習精度が向上する。
【実 施 例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して具体的に説
明する。 第1図において、符号1はエンジンであり、その吸気
系2にはスロットルバルブ3が設けてあり、その入口部
には吸入空気量検出手段4が設けられ、また、上記スロ
ットルバルブ3の下流にはコレクタチャンバ5が設けら
れている。そして上記コレクタチャンバ5下流の吸気マ
ニホルドの各吸気ポート近傍には、インジェクタ6が設
けらている。また、上記スロットルバルブ3にはスロッ
トル開度センサなどのスロットル開度検出手段7が、エ
ンジン1には冷却水温を計測する冷却水温検出手段8,ク
ランク角センサなどのエンジン回転数検出手段9が、更
に、上記エンジン1の排気系10にはO2センサなどの空燃
比検出手段11がそれぞれ設けられている。そして上記検
出手段7,8,9および11からの検出信号はコントロールユ
ニット12に入力される。そして上記コントロールユニッ
ト12は、マイクロコンピュータを用いた構成で、上記検
出信号に基いて演算した結果、それぞれ適正な制御信号
を上記インジェクタ6や点火コイル13などへ出力するの
である。 上記コントロールユニット12は、空燃比制御に関し
て、第2図にみられるような構成を具備している。すな
わち、その内蔵するROMには、吸入空気量およびエンジ
ン回転数をパラメータとして定常運転状態での基本燃料
噴射量TPをあらかじめ記憶した格子状のマップが構成さ
れていて、実際の吸入空気量およびエンジン回転数が与
えられた時には、基本燃料噴射量設定手段14で基本燃料
噴射量TPを上記マップより取出すようになっている。ま
た、スロットル開度検出手段7の検出信号からスロット
ル全開状態を判定する全開判定手段15が用意されてお
り、スロットル全開と判定された時、全開補正のための
選択信号を全開補正手段16に与えるようになっている。 一方、エンジン回転数,吸入空気量,水温および空燃
比検出手段11の出力信号などを入力して、所定学習条件
を満足した時に学習補正係数を演算する空燃比学習手段
17が用意されている。この空燃比学習手段17では、初期
学習が終了されるまでは、上記全開補正手段16へ全開補
正を禁止するための信号を出力する。上記全開補正手段
16では、上記空燃比学習手段17で初期学習が終了してい
る時に全開判定がある場合、全開補正係数KFULL=aと
し、初期学習が終了していない場合または全開判定がな
い場合には、全開補正係数KFULL=Oとして補正信号を
出力するのである。 すなわち、上記空燃比学習手段17では、そこに入力さ
れたエンジン運転状態を検出する種々の検出手段4,8,9,
11からの信号を処理して、例えば水温に関してはTw≧Tw
o(Twoは基準値)であり、定常運転中であり、また、空
燃比検出手段11が活性化しており、更には、同一運転領
域内で空燃比検出手段11によるフィードバック制御でリ
ッチ/リーンが3周期繰返される時など、全ての学習条
件が満足されれば、学習が実行されるのである。また、
学習条件が満足されれば、上記空燃比学習手段17では始
動後、最初の学習(初期学習)において、(大まかな学
習を行う)ジェネラルスタートモードに入り、空燃比検
出手段11による空燃比のフィードバック制御時のフィー
ドバック補正値αの最新のリッチピークとリンピークと
の平均値αmから、学習補正係数KL=(αm−1.00)/
2を演算することができる。そして上記学習補正係数KL
は、全運転領域に対応する学習補正係数マップの全ての
アドレスに対して書込みがなされる。そして、この初期
学習が終了した時点で、全開補正手段16における全開補
正の禁止が解除される。また次回からは、該当する運転
領域に対応するアドレスについて最初の補正を行う時に
は、スタートモードに入り、補正値(αm−1.00)を初
期学習による学習補正係数KLの値に加算して、これを
新たな学習補正係数KLとしてマップに収容する。そし
て、それ以外ではノーマルモードに入り、フィードバッ
ク補正値αの最新のリッチピークとリーンピークとの平
均値αmの基準値(α=1.0)からの偏差が所定値C1
上の時(αm−1.0≧C1)、該当する運転領域に対応す
るマップのアドレスについて、その内容に補正値Δαを
加算し、一方、偏差が所定値C2以下の時(αm−1.0≦C
2)は補正値Δαを減算し、これを学習補正係数KLとす
るのである。 このようにして、全開補正手段16からは全開補正係数
KFULLが、空燃比学習手段17からは学習補正係数KL
が、それぞれ燃料噴射量算出手段18に出力される。ま
た、空燃比フィードバック補正手段19では、空燃比検出
手段11で検出した空燃比状態からフィードバック補正値
αが計算され、これが上記燃料噴射量算出手段18に出力
される。ここでは、基本燃料噴射量TPに対してα,(1
+KFULL),(1+KL)が乗算され、燃料噴射量Tiが により算出される。そしてインジェクタ6は、上記燃料
噴射量Tiに基いた時間燃料噴射を行なうことになる。 第3図は、上記空燃比学習手段17における学習補正係
数KLの算出についてのフローチャートを示している。
以下、このフローチャートに基いてコントロールユニッ
ト12の制御態様を具体的に説明する。先ずステップS101
で、各検出手段からの運転パラメータを入力して、この
結果をステップS102で、それが学習条件に全て合致する
か否かを判定する。もし、前述のような学習の諸条件が
満足されれば、ステップS103へ移行するが、1つでも満
足されなければ、リターンして第4図のルーチンに入
る。上記ステップS103に入ったならば、ここで初回の学
習(初期学習)であるか否かを初期学習終了フラグF=
0かF=1かで判定する。初回であれば、フラグF=0
であるから、次にステップS104に移行して、学習のため
のマップのデータをイニシャライズする。次に、ステッ
プS105で、前述のようにジェネラルスタートモードに入
り、運転領域の全てに対応するマップ内のデータをKL
=(αm−1.00)/2の値にセットする。そしてステップ
S106で、初期学習終了フラグを立てる(F←1)。も
し、ステップS103で、初回の学習でない(すなわちF=
1)と判定したならば、ステップS107に移行し、ここ
で、同一運転領域についてのマップの個別アドレスの最
初の修正がなされたか否かを判定する。このためには、
別のフラグを用意するとよい。そして最初の修正ならば
ステップS108へ移行して、ここでスタートモードに入
る。スタートモードでは、前述のように(αm−1.00)
を該当運転領域に対応するマップの個別アドレスから読
出した学習補正係数KLに加算し、これを新しいデータ
として同じ領域に対応するマップの個別アドレスに学習
補正係数KLとして書込む。もし、ステップS107でマッ
プの個別アドレスの最初の修正でないと判定されれば、
ステップS109でノーマルモードに入り、フィードバック
補正値αの最新のリッチピークとリーンピークの平均値
αmの基準値(α=1.0)からの偏差に応じて上述のよ
うにマップの該当アドレスから読出した学習補正係数K
L一定の値Δαを加減算し、これを新しい学習補正係数
KLとして同じアドレスに格納するのである。 第4図のルーチンでは、ステップS201において初期学
習が終了したか否かを、例えば初期学習終了フラグF=
1かF=0かの判定で行ない、初期学習(この実施例で
はジェネラルスタートモード)が終了しておりF=1で
あればステップS202へ移行し、そのときスロットルバル
ブが全開か否かを全開判定手段15で判定し、全開ならば
ステップS203で、リッチ制御(全開制御)のための全開
補正係数KFULL=aを取るが、ステップS201およびS202
で否定ならば、ステップS204でストイキオ制御のための
全開補正係数KFULL=0を取る。これによって、最終的
にはコントロールユニット12においては、燃料噴射量算
出手段18で各補正係数を乗算し、前述のように燃料噴射
量Tiを算出するのである。 なお、本実施例はリッチ制御に関するものであるが、
リーン制御する領域に対しても同様に適用されることは
勿論である。
【発明の効果】
本発明は、以上詳述したようになり、空燃比の初期学
習が終了するまでは、通常、リッチ制御する領域におい
ても、ストイキオ制御することにより、初期学習の機会
を増大させ、空燃比を早期に適正化することによりエン
ジン破壊などの問題を生起することがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略構成図、第2図は
コントロールユニットにおける空燃比制御系を示すブロ
ック図、第3図は学習制御のフローチャート、第4図は
空燃比制御のフローチャートである。 4……吸入空気量検出手段、6……インジェクタ、7…
…スロットル開度検出手段、8……冷却水温検出手段、
9……エンジン回転数検出手段、10……排気系、11……
空燃比検出手段、12……コントロールユニット、14……
基本燃料噴射量設定手段、15……全開判定手段、16……
全開補正手段、17……空燃比学習手段、18……燃料噴射
量算出手段、19……空燃比フィードバック補正手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの運転状態によって決められた空
    燃比を、フィードバック制御により補正するものにおい
    て、 エンジンの運転状態に応じて基本燃料噴射量を設定する
    基本燃料噴射量設定手段と、 スロットル開度の全開状態を判別する全開判定手段と、 エンジンの運転状態により学習条件の成立・不成立を判
    別して学習条件が成立した時、空燃比の学習を実行する
    空燃比学習手段と、 上記空燃比学習手段で初期学習が終了しかつ上記全開判
    定手段でスロットル開度が全開であると判別された時、
    空燃比をリッチに設定するように全開補正係数を設定す
    る全開補正手段と、 上記全開補正係数に基いて基本燃料噴射量を補正し、ス
    ロットル開度状態に応じた空燃比となるように燃料噴射
    量を算出する燃料噴射量算出手段とを具備することを特
    徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
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JPS618438A (ja) * 1984-06-22 1986-01-16 Toyota Motor Corp 内燃機関の空燃比制御方法
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