JP2940823B1 - ガス専焼ガスタービン発電装置とそのガス燃料供給方法 - Google Patents
ガス専焼ガスタービン発電装置とそのガス燃料供給方法Info
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Abstract
【要約】
【課題】 貯蔵するガス燃料の容量を少なくして、常時
と非常時に兼用できるガス専焼型のガスタービン発電装
置とその始動時の燃料供給方法を提供する。 【解決手段】ガス燃料を使用するガスタービン１によっ
て発電機６を駆動し、外部電源２５又は前記発電機６か
らの電力によって駆動されるガス圧縮機２によりガス燃
料を昇圧し、停電を伴う非常時に前記ガス圧縮機２から
ガスタービン１へのガス燃料の供給通路５を遮断して、
ガス貯蔵器７からのガス燃料をガスタービン１へ供給
し、前記ガス圧縮機２の運転を確認したのち、ガス燃料
を貯蔵したガス貯蔵器７からのガスタービン１へのガス
燃料の供給を停止し、前記ガス圧縮機２からのガス燃料
をガスタービン１に供給して発電する。
と非常時に兼用できるガス専焼型のガスタービン発電装
置とその始動時の燃料供給方法を提供する。 【解決手段】ガス燃料を使用するガスタービン１によっ
て発電機６を駆動し、外部電源２５又は前記発電機６か
らの電力によって駆動されるガス圧縮機２によりガス燃
料を昇圧し、停電を伴う非常時に前記ガス圧縮機２から
ガスタービン１へのガス燃料の供給通路５を遮断して、
ガス貯蔵器７からのガス燃料をガスタービン１へ供給
し、前記ガス圧縮機２の運転を確認したのち、ガス燃料
を貯蔵したガス貯蔵器７からのガスタービン１へのガス
燃料の供給を停止し、前記ガス圧縮機２からのガス燃料
をガスタービン１に供給して発電する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、常用と非常用とに
兼用できるガス専焼ガスタービン発電装置とその始動時
のガス燃料供給方法に関する。
兼用できるガス専焼ガスタービン発電装置とその始動時
のガス燃料供給方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、都市ガスを燃料とするガスタービ
ンは、発電機で駆動されるガス圧縮機で都市ガスを昇圧
して用いている。したがって、ガス圧縮機は、停電時に
は始動できない。そのため、都市ガスのみを燃料とする
ガス専焼ガスタービンを用いた常用発電装置は、そのま
までは非常用に兼用できない。これに対して、都市ガス
を燃料とするレシプロのガス機関を用いた常用の発電装
置に、高圧液化ガスボンベを接続して、停電時にこのガ
スボンベからガス燃料を供給してガス機関を作動させる
ことにより、常用・非常用に兼用可能としたものがある
（特公平８−２６８１８号）。
ンは、発電機で駆動されるガス圧縮機で都市ガスを昇圧
して用いている。したがって、ガス圧縮機は、停電時に
は始動できない。そのため、都市ガスのみを燃料とする
ガス専焼ガスタービンを用いた常用発電装置は、そのま
までは非常用に兼用できない。これに対して、都市ガス
を燃料とするレシプロのガス機関を用いた常用の発電装
置に、高圧液化ガスボンベを接続して、停電時にこのガ
スボンベからガス燃料を供給してガス機関を作動させる
ことにより、常用・非常用に兼用可能としたものがある
（特公平８−２６８１８号）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発電装
置は、非常時に１時間以上の定格運転が要求されている
ので、前記ガスボンベの容量が相当大きくなる。したが
って、この方式をガスタービンに使用すると、高い燃料
供給圧力を必要とすることから、ガスボンベの容量が極
めて大きくなり、実用化は困難となる。
置は、非常時に１時間以上の定格運転が要求されている
ので、前記ガスボンベの容量が相当大きくなる。したが
って、この方式をガスタービンに使用すると、高い燃料
供給圧力を必要とすることから、ガスボンベの容量が極
めて大きくなり、実用化は困難となる。
【０００４】他方、近年、都市ガスの導管には、震災時
にも漏れたり、破断損傷したりしない合成樹脂製の防災
型のものが使用されるようになり、震災時でも都市ガス
の供給が確保できるようになってきている。
にも漏れたり、破断損傷したりしない合成樹脂製の防災
型のものが使用されるようになり、震災時でも都市ガス
の供給が確保できるようになってきている。
【０００５】そこで、本発明は、停電を伴う非常時に、
貯蔵した圧縮ガスをガスタービンに供給して発電し、こ
の電力でガス圧縮機を駆動して都市ガスを昇圧し、この
都市ガスでガスタービンを駆動するように構成し、非常
時にも使用可能な状態にある都市ガスを使用して、保有
するガスボンベを少なくした簡略な発電システムを提供
することを目的とする。
貯蔵した圧縮ガスをガスタービンに供給して発電し、こ
の電力でガス圧縮機を駆動して都市ガスを昇圧し、この
都市ガスでガスタービンを駆動するように構成し、非常
時にも使用可能な状態にある都市ガスを使用して、保有
するガスボンベを少なくした簡略な発電システムを提供
することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項１のガス専焼ガスタービン発電装置は、ガス
燃料を使用するガスタービンと、このガスタービンで駆
動される発電機と、外部電源又は前記発電機から電力を
受けて、ガス燃料を昇圧する電動式のガス圧縮機と、ガ
ス燃料を貯蔵するガス貯蔵器と、前記ガス圧縮機及びガ
ス貯蔵器からガスタービンへのガス燃料の供給通路を開
閉する開閉装置と、外部電源の停電を伴う非常時に前記
開閉装置を制御して前記ガス圧縮機からガスタービンへ
のガス燃料の供給通路を遮断し、前記ガス貯蔵器からの
ガス燃料をガスタービンに供給させる第１モード設定手
段と、前記ガス圧縮機の運転を監視して開閉装置を制御
し、前記ガス貯蔵器からガスタービンへのガス燃料の供
給を停止し、前記ガス圧縮機からのガス燃料をガスター
ビンに供給させる第２モード設定手段とを備えている。
この構成によれば、非常時に電源がなくても、ガス貯蔵
器からの燃料ガスによってガスタービンを起動し、起動
後は、ガスタービンで駆動した発電機からの電力により
ガス圧縮機を駆動できるので、常用のガス燃料でガスタ
ービンの運転を継続できる。したがって、震災時にも生
き残る都市ガス単独供給系統として評価を受けたガス供
給管と組み合わせることにより、常用非常用兼用のガス
専焼設備を構築できる。しかも、ガス燃料の貯蔵量は、
始動から自家発電電力によるガス圧縮機の稼働までに必
要な少量で済む。
に、請求項１のガス専焼ガスタービン発電装置は、ガス
燃料を使用するガスタービンと、このガスタービンで駆
動される発電機と、外部電源又は前記発電機から電力を
受けて、ガス燃料を昇圧する電動式のガス圧縮機と、ガ
ス燃料を貯蔵するガス貯蔵器と、前記ガス圧縮機及びガ
ス貯蔵器からガスタービンへのガス燃料の供給通路を開
閉する開閉装置と、外部電源の停電を伴う非常時に前記
開閉装置を制御して前記ガス圧縮機からガスタービンへ
のガス燃料の供給通路を遮断し、前記ガス貯蔵器からの
ガス燃料をガスタービンに供給させる第１モード設定手
段と、前記ガス圧縮機の運転を監視して開閉装置を制御
し、前記ガス貯蔵器からガスタービンへのガス燃料の供
給を停止し、前記ガス圧縮機からのガス燃料をガスター
ビンに供給させる第２モード設定手段とを備えている。
この構成によれば、非常時に電源がなくても、ガス貯蔵
器からの燃料ガスによってガスタービンを起動し、起動
後は、ガスタービンで駆動した発電機からの電力により
ガス圧縮機を駆動できるので、常用のガス燃料でガスタ
ービンの運転を継続できる。したがって、震災時にも生
き残る都市ガス単独供給系統として評価を受けたガス供
給管と組み合わせることにより、常用非常用兼用のガス
専焼設備を構築できる。しかも、ガス燃料の貯蔵量は、
始動から自家発電電力によるガス圧縮機の稼働までに必
要な少量で済む。
【０００７】請求項２のガス専焼ガスタービン発電装置
は、請求項１において、前記第２モード設定手段を、前
記ガス圧縮機の出口圧力が上昇して所定値に達したとき
作動する構成としたものである。 この構成によれば、
所定の圧力に昇圧した都市ガスを確実にガスタービンに
供給でき、低圧の都市ガスがガスタービンに供給されて
ガスタービンの運転を阻害するおそれがなくなる。
は、請求項１において、前記第２モード設定手段を、前
記ガス圧縮機の出口圧力が上昇して所定値に達したとき
作動する構成としたものである。 この構成によれば、
所定の圧力に昇圧した都市ガスを確実にガスタービンに
供給でき、低圧の都市ガスがガスタービンに供給されて
ガスタービンの運転を阻害するおそれがなくなる。
【０００８】請求項３のガス専焼ガスタービン発電装置
は、請求項１又は２において、さらに、前記ガス貯蔵器
からガスタービンへ供給されるガス燃料を減圧する減圧
弁を備えている。この構成によれば、高圧ガスを所定の
圧力に減圧して供給通路等を介してガスタービンに供給
できるため、貯蔵器に高圧ガスを貯蔵できることから、
保有するガスボンベの容積を小さくすることができる。
は、請求項１又は２において、さらに、前記ガス貯蔵器
からガスタービンへ供給されるガス燃料を減圧する減圧
弁を備えている。この構成によれば、高圧ガスを所定の
圧力に減圧して供給通路等を介してガスタービンに供給
できるため、貯蔵器に高圧ガスを貯蔵できることから、
保有するガスボンベの容積を小さくすることができる。
【０００９】請求項４のガス専焼ガスタービン発電装置
は、請求項３において、さらに、減圧弁を通過したガス
燃料を加温する加温器を備えている。この構成によれ
ば、減圧弁を通過した低温状態にあるガス燃料を暖めて
ガスタービンに供給することにより、加温器よりも下流
側に位置するガス燃料系の構成機器に、低温用の高仕様
品ではなく、低仕様の汎用品を使用することができる。
は、請求項３において、さらに、減圧弁を通過したガス
燃料を加温する加温器を備えている。この構成によれ
ば、減圧弁を通過した低温状態にあるガス燃料を暖めて
ガスタービンに供給することにより、加温器よりも下流
側に位置するガス燃料系の構成機器に、低温用の高仕様
品ではなく、低仕様の汎用品を使用することができる。
【００１０】請求項５のガス専焼ガスタービン発電装置
の始動時のガス燃料供給方法は、外部電源又はガス燃料
を使用するガスタービンで駆動した発電機からの電力に
よって駆動されるガス圧縮機により、ガス燃料を昇圧し
てガスタービンに供給するガス燃料供給方法において、
外部電源の停電を伴う非常時に、ガス貯蔵器からのガス
燃料をガスタービンへ供給してガスタービンを起動し、
ガスタービンにより駆動した前記発電機からの電力によ
り前記ガス圧縮機を駆動し、このガス圧縮機の運転を確
認したのち、ガス燃料を貯蔵したガス貯蔵器からのガス
タービンへのガス燃料の供給を停止し、前記ガス圧縮機
からのガス燃料をガスタービンに供給することを特徴と
している。この構成によれば、請求項１と同様に、少な
いガス燃料の貯蔵量で常用非常用兼用ガス専焼設備を構
築できる。
の始動時のガス燃料供給方法は、外部電源又はガス燃料
を使用するガスタービンで駆動した発電機からの電力に
よって駆動されるガス圧縮機により、ガス燃料を昇圧し
てガスタービンに供給するガス燃料供給方法において、
外部電源の停電を伴う非常時に、ガス貯蔵器からのガス
燃料をガスタービンへ供給してガスタービンを起動し、
ガスタービンにより駆動した前記発電機からの電力によ
り前記ガス圧縮機を駆動し、このガス圧縮機の運転を確
認したのち、ガス燃料を貯蔵したガス貯蔵器からのガス
タービンへのガス燃料の供給を停止し、前記ガス圧縮機
からのガス燃料をガスタービンに供給することを特徴と
している。この構成によれば、請求項１と同様に、少な
いガス燃料の貯蔵量で常用非常用兼用ガス専焼設備を構
築できる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら詳述する。図１は、本発明
の一実施形態であるガス専焼ガスタービン発電装置とそ
のガス燃料供給方法を示す系統図であり、本発明の発電
装置は、ガスのみを燃料とするガスタービン１を備えて
おり、常用時には、ガス圧縮機２を駆動して都市ガス３
を昇圧し、この昇圧された都市ガス３を中途に開閉装置
４が介装された主供給通路５を経てガスタービン１に供
給して、ガスタービン１を駆動し、このガスタービン１
により発電機６を駆動して発電し、この電力を工場等の
各種電力負荷に供給するように構成されている。
について図面を参照しながら詳述する。図１は、本発明
の一実施形態であるガス専焼ガスタービン発電装置とそ
のガス燃料供給方法を示す系統図であり、本発明の発電
装置は、ガスのみを燃料とするガスタービン１を備えて
おり、常用時には、ガス圧縮機２を駆動して都市ガス３
を昇圧し、この昇圧された都市ガス３を中途に開閉装置
４が介装された主供給通路５を経てガスタービン１に供
給して、ガスタービン１を駆動し、このガスタービン１
により発電機６を駆動して発電し、この電力を工場等の
各種電力負荷に供給するように構成されている。
【００１２】他方、非常用としてガス貯蔵器７が設けら
れており、これに貯蔵されたガス燃料が、副供給通路８
を経てガスタービン１に供給されるようになっている。
副供給通路８には、上流側から遮断弁９、減圧弁１０、
加温器１１、逆止弁１２が介装されている。副供給通路
８の下流側は、主供給通路５と共通になっている。
れており、これに貯蔵されたガス燃料が、副供給通路８
を経てガスタービン１に供給されるようになっている。
副供給通路８には、上流側から遮断弁９、減圧弁１０、
加温器１１、逆止弁１２が介装されている。副供給通路
８の下流側は、主供給通路５と共通になっている。
【００１３】開閉装置４は、主供給通路５におけるガス
圧縮機２の下流側に介装された遮断弁１３と、遮断弁１
３側の下流側に配置されてガス圧縮機２側に副供給通路
８からのガス燃料が流れるのを防止する逆止弁１４と、
副供給通路８における加温器１１の下流側に介装された
遮断弁１５と、コントローラ１６とを備えている。開閉
装置４のコントローラ１６は、制御装置４０により制御
されて、前記遮断弁１３、１５を選択的に開閉するもの
である。前記遮断弁９、減圧弁１０、遮断弁１３、遮断
弁１５は、エア駆動されるもので、エア源１７から高圧
エアが供給されている。
圧縮機２の下流側に介装された遮断弁１３と、遮断弁１
３側の下流側に配置されてガス圧縮機２側に副供給通路
８からのガス燃料が流れるのを防止する逆止弁１４と、
副供給通路８における加温器１１の下流側に介装された
遮断弁１５と、コントローラ１６とを備えている。開閉
装置４のコントローラ１６は、制御装置４０により制御
されて、前記遮断弁１３、１５を選択的に開閉するもの
である。前記遮断弁９、減圧弁１０、遮断弁１３、遮断
弁１５は、エア駆動されるもので、エア源１７から高圧
エアが供給されている。
【００１４】ガスタービン１は、圧縮機１８で空気を圧
縮して燃焼器１９に導くと共に、主供給通路５又は副供
給通路８を通って供給されるガス燃料を、燃焼器１９内
に噴射して燃焼させ、その高温高圧の燃焼ガスのエネル
ギによりタービン２０を駆動させる。タービン２０は、
圧縮機１８を駆動すると共に、減速機２１及びカップリ
ング２２を介して発電機６を駆動する。
縮して燃焼器１９に導くと共に、主供給通路５又は副供
給通路８を通って供給されるガス燃料を、燃焼器１９内
に噴射して燃焼させ、その高温高圧の燃焼ガスのエネル
ギによりタービン２０を駆動させる。タービン２０は、
圧縮機１８を駆動すると共に、減速機２１及びカップリ
ング２２を介して発電機６を駆動する。
【００１５】ガス圧縮機２は、電動機２３によりコンプ
レッサ２４を駆動して都市ガスを昇圧するもので、電動
機２３は、ガスタービン１で駆動される発電機６からの
電力により駆動される。但し、電動機２３は、始動時に
は外部電源２５により駆動される。都市ガス３は遮断弁
４１を開いて、ガス圧縮機２に供給される。
レッサ２４を駆動して都市ガスを昇圧するもので、電動
機２３は、ガスタービン１で駆動される発電機６からの
電力により駆動される。但し、電動機２３は、始動時に
は外部電源２５により駆動される。都市ガス３は遮断弁
４１を開いて、ガス圧縮機２に供給される。
【００１６】ガス貯蔵器７は、ガス燃料として、天然ガ
スを圧縮して貯蔵した複数のガスボンベ２６を、地震時
にも転倒しないように、架台（図示せず）に交換可能な
状態で固定したものである。各ボンベ２６はメンテナン
ス用弁２７を介して共通の管路２８に連結され、この管
路２８の出口は供給元弁２９を介して副供給通路８に連
結されている。前記管路２８には圧力計元弁３０を介し
て圧力計３１が配設されている。
スを圧縮して貯蔵した複数のガスボンベ２６を、地震時
にも転倒しないように、架台（図示せず）に交換可能な
状態で固定したものである。各ボンベ２６はメンテナン
ス用弁２７を介して共通の管路２８に連結され、この管
路２８の出口は供給元弁２９を介して副供給通路８に連
結されている。前記管路２８には圧力計元弁３０を介し
て圧力計３１が配設されている。
【００１７】前記副供給通路８に設けた遮断弁９には、
高圧エアにより作動する調整弁３２が接続されており、
調整弁３２を介して、遮断弁９を開閉する高圧エアが供
給され、副供給通路８を遮断する。
高圧エアにより作動する調整弁３２が接続されており、
調整弁３２を介して、遮断弁９を開閉する高圧エアが供
給され、副供給通路８を遮断する。
【００１８】減圧弁１０には、コントローラ３３が接続
されており、このコントローラ３３が、加温器１１の下
流側の副供給通路８の圧力を検知する圧力センサ３４か
らの圧力検知信号により制御されて、前記圧力が一定に
なるように、減圧弁１０の開度を調整する。
されており、このコントローラ３３が、加温器１１の下
流側の副供給通路８の圧力を検知する圧力センサ３４か
らの圧力検知信号により制御されて、前記圧力が一定に
なるように、減圧弁１０の開度を調整する。
【００１９】加温器１１は、大気との間で熱交換させる
多数のフィン（図示せず）を有し、上方には温水を噴射
する噴射ノズル３５が配設されている。ガス燃料が減圧
されて膨張すると大気温度よりも低温になるので、加温
器１１よりも下流側のガス燃料系の機器の許容下限温度
を考慮し、汎用機器が使用できるように、冷えたガス燃
料を暖めるためのものである。前記フィンを有する配管
中を低温のガスが通過すると、大気により当該ガスが暖
められる。ガス貯蔵器７からのガス燃料による運転時間
は、通常２〜３分程度であるから、加温器１１に霜がつ
くおそれはないが、長時間燃焼すると大気中の水分が霜
となって前記フィンに付着して熱交換能力が低下するの
で、この場合には、当該配管の上方に設けた噴射ノズル
３５から温水を噴射し、霜を溶かして除去する。
多数のフィン（図示せず）を有し、上方には温水を噴射
する噴射ノズル３５が配設されている。ガス燃料が減圧
されて膨張すると大気温度よりも低温になるので、加温
器１１よりも下流側のガス燃料系の機器の許容下限温度
を考慮し、汎用機器が使用できるように、冷えたガス燃
料を暖めるためのものである。前記フィンを有する配管
中を低温のガスが通過すると、大気により当該ガスが暖
められる。ガス貯蔵器７からのガス燃料による運転時間
は、通常２〜３分程度であるから、加温器１１に霜がつ
くおそれはないが、長時間燃焼すると大気中の水分が霜
となって前記フィンに付着して熱交換能力が低下するの
で、この場合には、当該配管の上方に設けた噴射ノズル
３５から温水を噴射し、霜を溶かして除去する。
【００２０】制御装置４０は、調整弁３２、遮断弁１
３，１５，４１を制御する弁制御手段３６と、第１モー
ド設定手段３７と、第２モード設定手段３８と、警報装
置３９を有している。また、この制御装置４０は、前記
圧力計３１を監視し、前記ガス貯蔵器７が非常時に直ち
にガス燃料を供給できる状態に維持する。前記制御装置
４０による監視は、圧力計元弁３０に取り付けた圧力計
３１からの圧力信号を制御装置４０に取り込み、予め設
定されたデータと比較して非常時に必要となるガス圧力
以下に低下している場合には、予め定めたプログラムに
従って警報装置３９から、例えば、音もしくは光、又は
その両方よりなる警報を発して、ガス貯蔵器７の点検を
促すものである。
３，１５，４１を制御する弁制御手段３６と、第１モー
ド設定手段３７と、第２モード設定手段３８と、警報装
置３９を有している。また、この制御装置４０は、前記
圧力計３１を監視し、前記ガス貯蔵器７が非常時に直ち
にガス燃料を供給できる状態に維持する。前記制御装置
４０による監視は、圧力計元弁３０に取り付けた圧力計
３１からの圧力信号を制御装置４０に取り込み、予め設
定されたデータと比較して非常時に必要となるガス圧力
以下に低下している場合には、予め定めたプログラムに
従って警報装置３９から、例えば、音もしくは光、又は
その両方よりなる警報を発して、ガス貯蔵器７の点検を
促すものである。
【００２１】以下に、本発明のガス燃料供給方法につい
て説明する。常用時には、始動の際、遮断弁４１を開い
てガス圧縮機２に都市ガス３を供給し、外部電源２５か
らの電力によってガス圧縮機２を駆動して都市ガス３を
昇圧し、昇圧した都市ガス３を、開閉装置４の遮断弁１
３を開弁状態にして、主供給通路５を介しガスタービン
１に供給して駆動し、このガスタービン１により発電機
６を駆動して発電し、工場等の電力負荷部及びガス圧縮
機２に供給する。
て説明する。常用時には、始動の際、遮断弁４１を開い
てガス圧縮機２に都市ガス３を供給し、外部電源２５か
らの電力によってガス圧縮機２を駆動して都市ガス３を
昇圧し、昇圧した都市ガス３を、開閉装置４の遮断弁１
３を開弁状態にして、主供給通路５を介しガスタービン
１に供給して駆動し、このガスタービン１により発電機
６を駆動して発電し、工場等の電力負荷部及びガス圧縮
機２に供給する。
【００２２】外部電源２５の停電を伴う非常時に、火災
や発煙等が検知されると、消化ポンプなどの防災設備４
３に電力を供給するためにガスタービン１を始動する。
その際、第１モード設定手段３７と第２モード設定手段
３８により、ガス燃料をガスタービン１に供給する。
や発煙等が検知されると、消化ポンプなどの防災設備４
３に電力を供給するためにガスタービン１を始動する。
その際、第１モード設定手段３７と第２モード設定手段
３８により、ガス燃料をガスタービン１に供給する。
【００２３】第１モード設定手段３７は、制御装置４０
に停電信号と防災信号の両方が入力されることにより、
開閉装置４のコントローラ１６と副供給通路８の遮断弁
９の調整弁３２に制御信号を出力して、遮断弁９を開弁
し、遮断弁１３を閉弁し、遮断弁１５を開弁する。これ
により、前記ガス圧縮機２からガスタービン１へのガス
燃料の主供給通路５を遮断し、前記ガス貯蔵器７からの
ガス燃料を、副供給通路８を経てガスタービン１に供給
させる。他方、制御装置４０により、エアーモータのよ
うな始動装置５０を駆動して、ガスタービン１を始動さ
せる。
に停電信号と防災信号の両方が入力されることにより、
開閉装置４のコントローラ１６と副供給通路８の遮断弁
９の調整弁３２に制御信号を出力して、遮断弁９を開弁
し、遮断弁１３を閉弁し、遮断弁１５を開弁する。これ
により、前記ガス圧縮機２からガスタービン１へのガス
燃料の主供給通路５を遮断し、前記ガス貯蔵器７からの
ガス燃料を、副供給通路８を経てガスタービン１に供給
させる。他方、制御装置４０により、エアーモータのよ
うな始動装置５０を駆動して、ガスタービン１を始動さ
せる。
【００２４】次に、ガスタービン１の駆動により発電機
６で発電された電力は、制御装置４０からの信号で遮断
器４５が投入されることにより、ガス圧縮機２の電動機
２３に供給され、これを駆動する。このとき、遮断弁４
１を連動して開弁し、ガス圧縮機２に都市ガス３を供給
して昇圧させる。
６で発電された電力は、制御装置４０からの信号で遮断
器４５が投入されることにより、ガス圧縮機２の電動機
２３に供給され、これを駆動する。このとき、遮断弁４
１を連動して開弁し、ガス圧縮機２に都市ガス３を供給
して昇圧させる。
【００２５】第２モード設定手段３８は、ガス圧縮機２
の出口圧力を検知することによりガス圧縮機２の運転状
態を監視する圧力センサ４２からの圧力検知信号を受け
て、開閉装置４のコントローラ１６を制御し、遮断弁１
３を開弁し、遮断弁１５を閉弁して、ガス圧縮機２から
の昇圧された都市ガスをガスタービン１に供給して都市
ガスを昇圧する。これにより、ガスタービン１に供給す
るガス燃料を、貯蔵された圧縮ガスから都市ガスに切り
替えることができ、その後は、都市ガスによってガスタ
ービン１の運転が継続される。
の出口圧力を検知することによりガス圧縮機２の運転状
態を監視する圧力センサ４２からの圧力検知信号を受け
て、開閉装置４のコントローラ１６を制御し、遮断弁１
３を開弁し、遮断弁１５を閉弁して、ガス圧縮機２から
の昇圧された都市ガスをガスタービン１に供給して都市
ガスを昇圧する。これにより、ガスタービン１に供給す
るガス燃料を、貯蔵された圧縮ガスから都市ガスに切り
替えることができ、その後は、都市ガスによってガスタ
ービン１の運転が継続される。
【００２６】こうして、都市ガスを燃料として駆動され
るガスタービン１によって発電機６を駆動して発電し、
この電力を継続的に防災設備４３や電力負荷部に供給す
る。したがって、非常時にも、始動時の短時間、例えば
２〜３分間を除いて、都市ガスでガスタービン１を駆動
できるので、ガス貯蔵器７に貯蔵するガス燃料は少なく
て済む。
るガスタービン１によって発電機６を駆動して発電し、
この電力を継続的に防災設備４３や電力負荷部に供給す
る。したがって、非常時にも、始動時の短時間、例えば
２〜３分間を除いて、都市ガスでガスタービン１を駆動
できるので、ガス貯蔵器７に貯蔵するガス燃料は少なく
て済む。
【００２７】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、都市ガ
ス単独供給系統として評価を受けたガス供給管と組み合
わせることにより、ガス専焼の常用非常用兼用発電設備
を構築でき、また、液化ガスの貯蔵量は、始動時及び自
家発電電力によるガス圧縮機の始動時間分とすることが
できることから少なくてすみ、しかも、長時間にわたり
大容量発電ができる。
ス単独供給系統として評価を受けたガス供給管と組み合
わせることにより、ガス専焼の常用非常用兼用発電設備
を構築でき、また、液化ガスの貯蔵量は、始動時及び自
家発電電力によるガス圧縮機の始動時間分とすることが
できることから少なくてすみ、しかも、長時間にわたり
大容量発電ができる。
【００２８】
【図１】本発明の一実施形態に係るガス専焼ガスタービ
ン発電装置及びガス燃料供給方法を示す系統図である。
ン発電装置及びガス燃料供給方法を示す系統図である。
１…ガスタービン、２…ガス圧縮機、４…開閉装置、６
…発電機、７…ガス貯蔵器、１０…減圧弁、１１…加温
器、２５…外部電源、３７…第１モード設定手段、３８
…第２モード設定手段、４０…制御装置
…発電機、７…ガス貯蔵器、１０…減圧弁、１１…加温
器、２５…外部電源、３７…第１モード設定手段、３８
…第２モード設定手段、４０…制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 信之 名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦 斯株式会社内 (72)発明者 岡田 耕治 名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦 斯株式会社内 (72)発明者 浅野 敬之 名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦 斯株式会社内 (56)参考文献 特公 平８−26818（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F02C 9/46 F02C 7/22
Claims (5)
- 【請求項１】 ガス燃料を使用するガスタービンと、 このガスタービンで駆動される発電機と、 外部電源又は前記発電機から電力を受けて、ガス燃料を
昇圧する電動式のガス圧縮機と、 ガス燃料を貯蔵するガス貯蔵器と、 前記ガス圧縮機及びガス貯蔵器からガスタービンへのガ
ス燃料の供給通路を開閉する開閉装置と、 外部電源の停電を伴う非常時に、前記開閉装置を制御し
て前記ガス圧縮機からガスタービンへのガス燃料の供給
通路を遮断し、前記ガス貯蔵器からのガス燃料をガスタ
ービンに供給させる第１モード設定手段と、 前記ガス圧縮機の運転を監視して開閉装置を制御し、前
記ガス貯蔵器からガスタービンへのガス燃料の供給を停
止し、前記ガス圧縮機からのガス燃料をガスタービンに
供給させる第２モード設定手段とを備えたガス専焼ガス
タービン発電装置。 - 【請求項２】 請求項１において、前記第２モード設定
手段は、前記ガス圧縮機の出口圧力が上昇して所定値に
達したとき作動するものであるガス専焼ガスタービン発
電装置。 - 【請求項３】 請求項１又は２において、さらに、前記
ガス貯蔵器からガスタービンへ供給されるガス燃料を減
圧する減圧弁を備えたガス専焼ガスタービン発電装置。 - 【請求項４】 請求項３において、さらに、前記減圧弁
を通過したガス燃料を加温する加温器を備えたガス専焼
ガスタービン発電装置。 - 【請求項５】 外部電源又はガス燃料を使用するガスタ
ービンで駆動した発電機からの電力によって駆動される
ガス圧縮機により、ガス燃料を昇圧してガスタービンに
供給するガス燃料供給方法において、 外部電源の停電を伴う非常時に、ガス貯蔵器からのガス
燃料をガスタービンへ供給してガスタービンを起動し、
ガスタービンにより駆動した前記発電機からの電力によ
り前記ガス圧縮機を駆動し、このガス圧縮機の運転を確
認したのち、ガス燃料を貯蔵したガス貯蔵器からのガス
タービンへのガス燃料の供給を停止し、前記ガス圧縮機
からのガス燃料をガスタービンに供給することを特徴と
するガス専焼ガスタービン発電装置の始動時のガス燃料
供給方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27066898A JP2940823B1 (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | ガス専焼ガスタービン発電装置とそのガス燃料供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27066898A JP2940823B1 (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | ガス専焼ガスタービン発電装置とそのガス燃料供給方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2940823B1 true JP2940823B1 (ja) | 1999-08-25 |
| JP2000104565A JP2000104565A (ja) | 2000-04-11 |
Family
ID=17489293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27066898A Expired - Lifetime JP2940823B1 (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | ガス専焼ガスタービン発電装置とそのガス燃料供給方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2940823B1 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008131694A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Ebara Corp | ガスタービン発電装置 |
| EP2458181A1 (de) * | 2010-11-30 | 2012-05-30 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zum Betreiben einer Gasturbine, Vorrichtung zum Regeln des Betriebs einer Gasturbine und Kraftwerk |
| JP6621975B2 (ja) * | 2014-06-02 | 2019-12-18 | 株式会社Ｋｓｆ | 電力安定供給システム |
-
1998
- 1998-09-25 JP JP27066898A patent/JP2940823B1/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000104565A (ja) | 2000-04-11 |
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